JP6394865B2 - 電動機駆動装置 - Google Patents
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Description
図5において、51P,51Nは直流の正側母線,負側母線、54は直流中間コンデンサ、52は限流抵抗、53は充電用リレーである。また、60は充電用リレー53の開閉を制御する制御器であり、母線電圧検出器61、差分電圧設定器62、演算回路63及び比較回路64を備えている。
交流電源の停電時には、比較回路64の非反転入力端子への入力電圧Vが反転入力端子への入力電圧(V1−ΔV)より小さくなり、比較回路64の出力は「Low」レベルとなる。これによって充電用リレー53は開状態となり、交流電源が復電した際には限流抵抗52を介してコンデンサ54が充電されるため、突入電流が流入することはない。
しかしながら、負荷への給電中に瞬停が発生して充電用リレー53が開放され、その状態で復電すると、負荷電流により限流抵抗52が焼損するおそれがある。
この従来技術は、突入電流抑制回路を有する空気調和機に関するものであり、図6は、突入電流抑制回路の動作を示すフローチャートである。
その後、充電用リレーを開放した状態で直流電圧を検知し(S16,S17)、負荷停止からの経過時間や直流電圧が設定値以上になったときに(S18Yes)、充電用リレーを閉じて充電抵抗を短絡し、負荷を駆動している(S19,S20)。
この従来技術では、瞬停が発生したら負荷を停止し、その後、復電して直流電圧が確立したら充電用リレーを閉じて負荷を再駆動するため、復電と同時に大きな負荷電流が限流抵抗に流れることがなく、限流抵抗の焼損を防止することができる。
前記直流中間回路の直流電圧瞬時値を検出する手段と、前記直流電圧瞬時値の平均値を演算する平均値演算手段と、を備え、
前記交流電源が健全である通常運転時には、前記開閉手段を閉じて前記限流抵抗を短絡状態とし、
前記交流電源の停電時には、前記直流電圧瞬時値と前記平均値との偏差が所定の基準値を下回った時点で前記開閉手段を閉じたまま前記交流電動機への電力供給を停止し、
前記交流電動機を直ちに再起動可能な状態で前記交流電源が復電した場合に前記交流電動機を再起動すると共に、前記交流電動機の再起動が不可能である場合には、復電後の再起動を無効にしたままで、前記開閉手段を開いて前記限流抵抗により突入電流を抑制することを特徴とする。
前記直流中間回路の直流電圧瞬時値を検出する手段と、前記直流電圧瞬時値の平均値を演算する平均値演算手段と、を備え、
前記交流電源が健全である通常運転時には、前記開閉手段を閉じて前記限流抵抗を短絡状態とし、
前記交流電源の停電時には、前記直流電圧瞬時値と前記平均値との偏差が所定の基準値を下回った時点で前記開閉手段を閉じたまま前記直流電動機への電力供給を停止し、
前記直流電動機を直ちに再起動可能な状態で前記交流電源が復電した場合に前記直流電動機を再起動すると共に、前記直流電動機の再起動が不可能である場合には、復電後の再起動を無効にしたままで、前記開閉手段を開いて前記限流抵抗により突入電流を抑制することを特徴とする。
また、請求項4に記載するように、請求項2に記載した電動機駆動装置において、前記直流電圧瞬時値の平均値は、交流電源の停電時間が、前記直流電動機への電力供給を停止する必要がない時間、または、復電後に前記直流電動機の再起動可能な条件を維持可能な時間である場合に、前記交流電源の停電中に低下する前記直流電圧瞬時値に追随しない程度の時定数を有することが望ましい。
更に、請求項5に記載するように、請求項1〜4の何れか1項に記載した電動機駆動装置において、前記基準値を、前記直流中間コンデンサより前記交流電源側のインダクタンス値と前記直流中間コンデンサの容量値との比に基づいて決定することが望ましい。
図1において、三相交流電源1の交流電圧はダイオードブリッジからなる整流器2により直流電圧に変換され、直流中間コンデンサ7によって平滑化される。この直流中間コンデンサ7の両端には、直流電圧検出手段6が接続されている。
また、直流中間コンデンサ7の両端にはインバータ8が接続されており、このインバータ8により、直流電圧を所定の大きさ及び周波数の交流電圧に変換して電動機9Aに供給する。
多くの場合、復電時に回転速度が所定値以上であれば再起動すべきであり、回転速度が所定値を下回る場合には復電しても直ちに再起動することは許されなくなる。
比較器14の正入力端子(非反転入力端子)には、電動機9Aへの電力供給停止のトリガとして作用する基準値として、(−ΔVmax)が入力されている。減算器13から出力される偏差ΔVが基準値(−ΔVmax)を下回ると、比較器14から「High」レベルの停止要求信号が出力され、インバータ8の運転を停止させて交流電動機9Aへの電力供給を停止する。
また、基準値(−ΔVmax)については、以下に述べるごとく、直流中間コンデンサ7より電源側のインダクタンス5のインダクタンス値と直流中間コンデンサ7の容量値との比に基づいて決定する。
まず、瞬停から復電したときの電源電圧は、瞬停発生前の電源電圧に近い大きさになると想定される。このことは、復電時に、瞬停発生前の直流電圧と復電直後の直流電圧との偏差(=ΔV)だけ、インダクタンス5に電圧が印加されることを意味する。このため、インダクタンス5のインダクタンス値をL、直流中間コンデンサ7の容量値をCとすると、復電時に直流母線に流れる突入電流のピーク値Ipは、ΔV√(C/L)と見積もられる。
まず、三相交流電源1の健全時には、充電用リレー4が閉じられており、インバータ8は直流−交流変換動作により交流電動機9Aに交流電力を供給している。
図2の時刻t1において、瞬停により電源電圧が低下すると、直流電圧瞬時値は次第に低下していく。そして、前述したように直流電圧瞬時値と直流電圧平均値との偏差ΔVが基準値(−ΔVmax)を下回ると、比較器14から停止要求信号が出力され、時刻t3においてインバータ8は運転を停止する。この時点から再起動可否判定手段11は復電後の再起動可否判定動作を開始する。また、インバータ8の停止後も充電用リレー4は閉じたままとする。
また、図2における時刻t2のように、瞬停中に直流中間コンデンサ7からの電力供給によって偏差ΔVがΔVmaxに達するまで直流電圧瞬時値が低下した場合、直後の時刻t3で電動機9Aへの電力供給を停止することにより、直流電圧の低下率は激減する。 よって、その後の時刻t4で復電したとしても、再突入電流がやはりピーク値Ip以下にとどまる上、充電用リレー4は閉じられたままであるから、時刻t5において再起動可否判定手段11が再起動条件を満たしていると判定したら、ただちに電動機9Aを再起動することができる。なお、再起動可能な場合には、再起動可否判定手段11から開放信号が出力されることはなく、充電用リレー4は閉じられた状態を引き続き維持する。
図3において、時刻t3までの動作は図2と同様である。時刻t3から復電する時刻t4までの間、すなわち、インバータ8が停止していて電動機9Aへの電力供給が停止している期間に、時刻t31において再起動条件を満たさなくなった場合、再起動可否判定手段11は、復電時の再起動を不可能と判定して時刻t32に開放信号を出力し、充電用リレー4を開放する。これにより、整流器2の出力側と直流中間コンデンサ7との間には限流抵抗3が挿入されるため、その後、更に時間が経過して直流電圧が大幅に低下してから復電した場合でも、直流中間コンデンサ7に対する突入電流を抑制することができる。
上記のように、第1実施形態によれば、復電時に発生し得る突入電流を抑制しつつ、瞬停発生時の運転継続または瞬停再起動性能を確保することができる。
図4において、図1のインバータ8がチョッパ15に置き換わっていること、交流電動機9Aが直流電動機9Dに置き換わっていること以外は、第1実施形態と同一の構成である。なお、直流電動機9Dへの印加電圧が整流器2により得た直流電圧のままで良く、その大きさを制御する必要がなければ、チョッパ部分は単純なスイッチだけであってもよい。
直流電動機9Dへの電力供給を停止してからは、図2,図3と同様に、復電時の再起動の可否を判定し、可能である場合には、図2に従って復電後ただちに再起動動作を行い、不可能である場合には、図3に従って復電後の再起動動作を無効にした上で充電用リレー4を開放する。
この場合も、復電時に発生し得る突入電流を抑制しつつ、瞬停発生時の運転継続または瞬停再起動性能を確保することができる。
2:整流器
3:限流抵抗
4:充電用リレー
5:リアクトル
6:直流電圧検出手段
7:直流中間コンデンサ
8:インバータ
9A:交流電動機
9D:直流電動機
10:センサ
11:再起動可否判定手段
12:平均値演算手段
13:減算器
14:比較器
15:チョッパ
Claims (5)
- 交流電源に接続された整流器と、前記整流器の出力側の直流中間回路に接続された直流中間コンデンサと、前記直流中間回路の直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、を備え、前記インバータにより交流電動機を駆動する電動機駆動装置であって、前記整流器の出力側と前記直流中間コンデンサの一端との間に、限流抵抗と開閉手段との並列接続回路からなる突入電流抑制回路を備えた電動機駆動装置において、
前記直流中間回路の直流電圧瞬時値を検出する手段と、前記直流電圧瞬時値の平均値を演算する平均値演算手段と、を備え、
前記交流電源が健全である通常運転時には、前記開閉手段を閉じて前記限流抵抗を短絡状態とし、
前記交流電源の停電時には、前記直流電圧瞬時値と前記平均値との偏差が所定の基準値を下回った時点で前記開閉手段を閉じたまま前記交流電動機への電力供給を停止し、
前記交流電動機を直ちに再起動可能な状態で前記交流電源が復電した場合に前記交流電動機を再起動すると共に、前記交流電動機の再起動が不可能である場合には、復電後の再起動を無効にしたままで、前記開閉手段を開いて前記限流抵抗により突入電流を抑制することを特徴とする電動機駆動装置。 - 交流電源に接続された整流器と、前記整流器の出力側の直流中間回路に接続された直流中間コンデンサと、前記直流中間回路の直流電圧を用いて直流電動機を駆動する電動機駆動装置であって、前記整流器の出力側と前記直流中間コンデンサの一端との間に、限流抵抗と開閉手段との並列接続回路からなる突入電流抑制回路を備えた電動機駆動装置において、
前記直流中間回路の直流電圧瞬時値を検出する手段と、前記直流電圧瞬時値の平均値を演算する平均値演算手段と、を備え、
前記交流電源が健全である通常運転時には、前記開閉手段を閉じて前記限流抵抗を短絡状態とし、
前記交流電源の停電時には、前記直流電圧瞬時値と前記平均値との偏差が所定の基準値を下回った時点で前記開閉手段を閉じたまま前記直流電動機への電力供給を停止し、
前記直流電動機を直ちに再起動可能な状態で前記交流電源が復電した場合に前記直流電動機を再起動すると共に、前記直流電動機の再起動が不可能である場合には、復電後の再起動を無効にしたままで、前記開閉手段を開いて前記限流抵抗により突入電流を抑制することを特徴とする電動機駆動装置。 - 請求項1に記載した電動機駆動装置において、
前記直流電圧瞬時値の平均値は、交流電源の停電時間が、前記交流電動機への電力供給を停止する必要がない時間、または、復電後に前記交流電動機の再起動可能な条件を維持可能な時間である場合に、前記交流電源の停電中に低下する前記直流電圧瞬時値に追随しない程度の時定数を有することを特徴とする電動機駆動装置。 - 請求項2に記載した電動機駆動装置において、
前記直流電圧瞬時値の平均値は、交流電源の停電時間が、前記直流電動機への電力供給を停止する必要がない時間、または、復電後に前記直流電動機の再起動可能な条件を維持可能な時間である場合に、前記交流電源の停電中に低下する前記直流電圧瞬時値に追随しない程度の時定数を有することを特徴とする電動機駆動装置。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載した電動機駆動装置において、
前記基準値を、前記直流中間コンデンサより前記交流電源側のインダクタンス値と前記直流中間コンデンサの容量値との比に基づいて決定することを特徴とする電動機駆動装置。
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