JPH11325658A - 膨張弁 - Google Patents

膨張弁

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Publication number
JPH11325658A
JPH11325658A JP10125665A JP12566598A JPH11325658A JP H11325658 A JPH11325658 A JP H11325658A JP 10125665 A JP10125665 A JP 10125665A JP 12566598 A JP12566598 A JP 12566598A JP H11325658 A JPH11325658 A JP H11325658A
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JP
Japan
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pipe
refrigerant
expansion
valve
expansion chamber
Prior art date
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Application number
JP10125665A
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English (en)
Inventor
Masahito Watabe
雅仁 渡部
Yasuki Fujii
泰樹 藤井
Shotaro Ito
正太郎 伊東
Masanori Tanigawa
雅則 谷川
Yasuhiro Asaida
康浩 浅井田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Ecology Systems Co Ltd
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Seiko Co Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気調和装置の冷凍サイクルに使用される膨
張弁において、気液二相流冷媒に起因する冷媒の乱れを
均質化し、圧力脈動を抑制することにより騒音の発生を
低減することを目的とする。 【解決手段】 本体101は二つの開口を有し、各々の
開口には第一の配管113と第二の配管114が接続さ
れる。前記第一の配管113と絞り部104の間に第一
の膨張室1、前記第二の配管114と絞り部4の間に第
二の膨張室2を設ける。絞り部104をはさみ、前後に
設けた前記第一の膨張室1および前記第二の膨張室2が
それぞれ消音器(膨張型マフラー)の役目を果たすた
め、気液二相流冷媒に起因する圧力脈動を段階的に抑
え、騒音低減可能な膨張弁を得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般空気調和装置
の冷凍サイクルに用いられ、高温高圧の冷媒を膨張さ
せ、低温低圧の冷媒にする膨張弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気調和機の冷凍サイクルは、圧
縮機、凝縮器、減圧部(膨張弁またはキャピラリ管)お
よび蒸発器を配管により連結された閉回路の中に冷媒を
封入して動作する。このような装置において、近年、騒
音の低減が望まれており、特に減圧部における低騒音化
が必要とされている。また、減圧部の確実な開閉動作が
求められている。
【0003】以下、その膨張弁について図を参照しなが
ら説明する。図18は従来の膨張弁であり、本体101
は側面及び下面に開口を持ち膨張室を有する。本体10
1より下面に通じる開口は弁体102と弁座103によ
り絞り部104を形成し、弁体102はシャフト105
と連動し、シャフト105の同心円上にローター106
を備え、シャフト105およびローター106はケース
107に囲われている。ローター106の外周にはステ
ーター108が取付けられており、弁体102とシャフ
ト105の接合部にはおねじ部110が形成されてい
る。弁体102およびシャフト105はおねじ部110
により、支持板111の中央に形成されためねじ部11
2と螺合し支持されている。第1の配管113は本体1
01の側面の開口にはめ込まれ、第2の配管114は本
体の下面の開口にはめ込まれる。第1の配管113より
膨張弁内部に流入した高温高圧の冷媒は、弁体102と
弁座103によって形成された絞り部104を通過する
ことにより、低温低圧の気液二相状態となって拡散し、
第2の配管114より流出する。第2の配管114より
流入した高温高圧の冷媒は、同様に絞り部104を通過
することにより、低温低圧の気液二相状態となって本体
101の内部に拡散し第1の配管113より流出する。
減圧部における騒音発生の原因としては、減圧部を通過
する際の冷媒音や膨張弁内部における圧力脈動が考えら
れており、従来からこれらの騒音の発生を抑制する方法
が試みられている。例えば、特開平5−164432公
報および特開平5−288286公報では、弁体に複数
の通路を設けた構成となっており、特開平9−1334
34号公報では、膨張弁前後配管にゴム製の制振材を巻
付けるあるいは膨張型マフラーを挿入する構造となって
いる。また、膨張弁の開閉動作を確実に行うため、特開
昭62−209279号公報では、電圧を変更すること
により、着座状態から開ける際の駆動トルクを大きくす
る方法などがとられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の膨張
弁では、流入する高圧冷媒は単相の液状態であることが
理想であるが、凝縮器における冷媒の熱交換状態や、配
管形状の影響による抵抗増加により、ガス状冷媒と液状
冷媒が混合した気液二相流となることがある。このよう
な状態で冷媒が膨張弁に流入すると、密度の異なる冷媒
が不規則に膨張弁本体内部を通過するため、膨張弁内部
における圧力の変動が激しくなり、この圧力脈動が膨張
弁を形成するケースに伝搬する。また、膨張弁内部の圧
力脈動により弁体自体が加振され、その振動がシャフト
を通してローターに伝わり、ケースを振動させる。これ
らが騒音発生の原因となっている。しかしながら、弁体
を加工し複数の通路を設ける方法では、気液二相流冷媒
による圧力脈動を低減することが困難であり、さらに、
弁体自体の径が小さいため加工が困難となり工数、コス
トの増加を招く可能性がある。また、配管への制振材巻
付けでは放射音の抑制はある程度可能であるが、膨張弁
内部における圧力脈動の抑制が十分でないため本質的な
騒音の低減が難しく、膨張弁への流入冷媒状態が気液二
相となるような場合、圧力脈動が増加するという課題が
あり、絞り部前後における圧力脈動の低減が要求されて
いる。
【0005】また、絞り部から膨張室へ冷媒が流れる際
に急拡大するため、乱れが大きくなり圧力脈動が起こる
という課題があり、膨張室への冷媒流入時圧力脈動の低
減が要求されている。
【0006】また、絞り部通過冷媒が弁体を加振させ、
その加振がシャフトなどを伝わり、ローターやステータ
ー、ケースを振動させ、放射音を増加させるという課題
があり、冷媒による弁体への加振の低減が要求されてい
る。
【0007】また、冷媒が通過する面積が最も小さくな
る絞り部において冷媒の乱れが大きくなるという課題が
あり、絞り部における整流が要求されている。
【0008】また、冷媒が気液二相となることにより、
膨張弁への流入冷媒の乱れが大きくなるという課題があ
り、膨張弁への流入冷媒の整流、均質化が要求されてい
る。
【0009】また、膨張弁での圧力脈動を完全に抑える
ことは難しく、前後の配管を通して熱交換器などへ伝わ
り、放射音を増加させるという課題があり、圧力脈動の
伝達抑制が要求されている。
【0010】また、膨張弁前後の配管において、冷媒が
気液二相となって流れることにより、配管からの放射音
が増加するという課題があり、配管部における冷媒の整
流が要求されている。
【0011】また、冷凍サイクル内に入り込んだ水分
が、絞り部において凍りつくアイスチョークにより、膨
張弁の開閉動作が不安定になるという課題があり、冷凍
サイクル内へ入り込んだ水分の除去とアイスチョークの
防止が要求されている。
【0012】また、閉弁時に弁体が弁座にかみ込み、開
弁時に弁体が弁座から離れない、あるいは離れるタイミ
ングがずれるために開度が不正確になるという課題があ
り、着座時の弁体かみ込み防止と確実な開弁動作が要求
されている。
【0013】また、閉弁時に弁体が弁座にかみ込みを避
けるため、弁体の着座状態が甘くなり、全閉が不完全と
なり閉弁時に冷媒がもれるという課題があり、確実な閉
弁動作と冷媒もれの防止が要求されている。
【0014】本発明は上記課題を解決するもので、膨張
室における圧力の変動を抑制することができ、また、膨
張室への流入冷媒の圧力脈動を低減することができ、ま
た、絞り部通過冷媒による弁体の加振を抑制し、シャフ
トおよびローターなどの振動を抑え、ケースからの放射
音を低減することができ、また、絞り部において通過冷
媒を整流することができ、また、膨張弁への流入冷媒を
整流することができ、また、膨張弁より生じた圧力脈動
が配管を通じて熱交換器などに伝達することを抑制で
き、また、冷凍サイクル内へ入り込んだ水分の除去とア
イスチョークを防止することができ、また、着座時の弁
体かみ込みの回避と確実な開弁動作を行うことができ、
また、確実な閉弁動作と冷媒もれを防ぐことが可能な低
騒音膨張弁を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の膨張弁は上記目
的を達成するために、膨張室を有する本体と、この本体
内部に位置する絞り手段と、この絞り手段を駆動するた
めの駆動手段と、前記本体に接続され前記絞り手段の前
後に各々連通する第一のパイプと第二のパイプを有する
膨張弁において、前記第一のパイプと前記絞り手段の間
に第一の膨張室を有し、かつ前記第二のパイプと前記絞
り手段の間に第二の膨張室を備えた構成となっている。
前記第一のパイプから冷媒が流入する場合、冷媒は第一
の膨張室に流入し、前記絞り手段により減圧され、第二
の膨張室に流入した後、前記第二のパイプより流出す
る。前記第二のパイプから冷媒が流入する場合は、逆の
順序で流れを形成する。いずれの流れ方向においても、
前記絞り手段をはさみ、その前後に第一の膨張室および
第二の膨張室という二つの空間を設けているため、前記
絞り手段前後で発生する圧力脈動はそれぞれの膨張室に
おいて段階的に減衰される。
【0016】本発明によれば、流入冷媒状態が気液二相
となることにより増加する圧力脈動を抑制し、騒音を低
減することのできる膨張弁が得られる。
【0017】また、他の手段は、絞り手段において流路
部の開口断面積を第二の膨張室に向けて漸次拡大した構
成となっている。第一のパイプから流入した冷媒は、第
一の膨張室、絞り手段を経て、前記流路手段の開口断面
積の増加に従い徐々に拡大されながら、前記第二の膨張
室へ流入するため、乱れが生じにくく、前記第二の膨張
室へ流入する際の圧力脈動を低減することが可能とな
る。
【0018】本発明によれば、絞り部から第二の膨張室
へ冷媒が流れる際の急拡大を防ぎ圧力脈動を抑制し、騒
音を低減することのできる膨張弁が得られる。
【0019】また、他の手段は、絞り手段において流路
部の開口断面積を第一の膨張室に向けて漸次拡大した構
成となっている。第二のパイプから流入した冷媒は、第
二の膨張室にて圧力脈動をある程度低減され、絞り手段
により減圧される。前記流路部の開口断面積は本体に形
成される第一の膨張室へ向け徐々に拡大されるため、冷
媒が前記本体の第一の膨張室へ流入する際の急拡大を防
ぎ圧力脈動を抑制するとともに、弁体への冷媒衝突を緩
和することができる。
【0020】本発明によれば、絞り部の通過冷媒が弁体
を加振することを抑制し、前記弁体に結合するシャフ
ト、ローターなどの振動を抑え、ケースからの放射音を
低減することのできる膨張弁が得られる。
【0021】また、他の手段は、絞り手段において弁体
もしくは流路部内面の少なくとも一方に溝部を備えた構
成となっている。冷媒は流路部を通過する際に、前記弁
体もしくは前記流路部に設けた前記溝部により、溝の切
れ込みに沿った流れを形成し、前記本体の第一の膨張室
または第二の膨張室へ流入するため、流れに方向性をも
たせることが可能となる。
【0022】本発明によれば、絞り部を通過する際の冷
媒の流れに方向性をもたせることにより流れを整え乱れ
を抑制し、減圧時に生じる騒音を低減することのできる
膨張弁が得られる。
【0023】また、他の手段は、第一のパイプと、この
第一のパイプと第一の膨張室の連通部と、第二のパイプ
と、この、第二のパイプと第二の膨張室の連通部の少な
くとも一ヶ所の内部に冷媒均質化手段を備えた構成とな
っている。冷媒状態が気液二相となっているような場
合、膨張弁流入時の乱れは非常に大きくなるが、前記冷
媒均質化手段を設けることにより、開口面積を減少させ
若干抵抗を増やし、流れに変化を起こし、前記冷媒均質
化手段を通過する段階において乱れを抑制することがで
きる。
【0024】本発明によれば、膨張弁へ流入する冷媒状
態が気液二相となる場合であっても、乱れを抑制するこ
とのできる膨張弁が得られる。
【0025】また、他の手段は、第一のパイプと、この
第一のパイプと第一の膨張室の連通部と、第二のパイプ
と、この第二のパイプと第二の膨張室の連通部の少なく
とも一ヶ所の内部に、任意の間隔を保ちながら複数の冷
媒均質化手段を備えた構成となっている。膨張弁へ流れ
込む冷媒あるいは膨張弁より流出する冷媒は、最初の冷
媒均質化手段を通過する段階で乱れを抑制され、次に隣
り合う前記冷媒均質化手段により形成された空間部にお
いて膨張し混合され、次の冷媒均質化手段を通過する段
階で整流される。このような状態を繰り返すことにより
圧力脈動の減衰を早めることができる。
【0026】本発明によれば、膨張弁へ流入する気液二
相流冷媒により大きくなる圧力脈動を複数の冷媒均質化
手段と、隣り合う前記冷媒均質化手段により形成された
空間部を用いて速やかに減衰させ、膨張弁前後のパイプ
に接続される熱交換器などへの脈動伝達を抑制すること
のできる膨張弁が得られる。
【0027】また、他の手段は、第一のパイプと、この
第一のパイプと第一の膨張室の連通部と、第二のパイプ
と、この第二のパイプと第二の膨張室の連通部の少なく
とも一ヶ所の内面に溝部を備えた構成となっている。気
液二相状態となる冷媒は、パイプ内においても乱れが大
きく、パイプ内面への衝突を繰り返しながら流れを形成
するが、パイプ内面や膨張室との連通部に設けた前記溝
部により、溝の切ってある方向へ誘導され流れに方向性
がでるため、乱れおよびパイプ内面への衝突を緩和する
ことが可能となる。
【0028】本発明によれば、パイプ内における冷媒の
乱れおよび衝突を緩和し、流れに方向性を持たせること
で流れを整え、パイプからの放射音を低減することので
きる膨張弁が得られる。
【0029】また、他の手段は、第一の膨張室または第
二の膨張室の少なくとも一方の内部に水分除去手段を備
えた構成となっている。冷凍サイクル内に混入した水分
は冷媒とともに前記第一の膨張室または前記第二の膨張
室へ流入する。第一の配管より冷媒が流入する場合、前
記第一の膨張室へ流入した冷媒は絞り部にて減圧され、
前記第二の膨張室へ流入する。第二の配管より冷媒が流
入する場合、前記第二の膨張室へ流入した冷媒は絞り部
にて減圧され、前記第一の膨張室へ流入する。いずれの
場合も水分は前記第一の膨張室または前記第二の膨張室
の少なくとも一方の内部において前記水分除去手段に取
り込まれる。
【0030】本発明によれば、冷凍サイクル内に混入し
た水分を除去し、アイスチョークを防止することのでき
る膨張弁が得られる。
【0031】また、他の手段は、弁体に対向する弁座に
回転手段と、この回転手段を前記弁座に支持する回転手
段支持手段を備えた構成となっている。前記弁体は開閉
動作時に回転しながら本体内を上下動し、閉弁時は前記
弁座に設けた前記回転手段に当接し停止する。前記回転
手段は前記弁体の回転に伴い、前記弁座に押圧するよう
に摺動され、前記弁体の停止とともに動きを止める。開
弁動作に入ると前記弁体は前記回転手段から離れ上昇す
る。前記回転手段が前記弁体と共に上昇しようとした場
合、前記回転手段は回転手段支持手段により上昇動作を
阻まれる。
【0032】本発明によれば、着座時における弁座への
弁体のかみ込みを防止し、確実な開弁動作を行うことの
できる膨張弁が得られる。
【0033】また、他の手段は、回転手段の周囲に設け
た冷媒もれ防止手段と、前記回転手段の下部に付勢手段
を備えた構成となっている。弁体が弁座に設けた前記回
転手段に着座し閉弁状態となるとき、前記回転手段は前
記付勢手段の復元力により、上方へ押し戻される方向に
力が働き、前記弁体との閉弁状態を確実なものとする。
また、前記付勢手段を設けることによりできた隙間から
の冷媒もれは、前記回転手段の周囲に設けたもれ防止手
段により防ぐことが可能となる。
【0034】本発明によれば、確実な閉弁動作と冷媒も
れを防ぐことのできる膨張弁が得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明は、膨張室を有する本体
と、この本体内部に位置する絞り手段と、この絞り手段
を駆動するための駆動手段と、前記本体に接続され前記
絞り手段の前後に各々連通する第一のパイプと第二のパ
イプを有する膨張弁において、前記第一のパイプと前記
絞り手段の間に第一の膨張室を有し、かつ前記第二のパ
イプと前記絞り手段の間に第二の膨張室を備えたもので
あり、前記第一のパイプから冷媒が流入する場合、冷媒
は第一の膨張室に流入し、前記絞り手段により減圧さ
れ、第二の膨張室に流入した後、前記第二のパイプより
流出する。前記第二のパイプから冷媒が流入する場合
は、逆の順序で流れを形成する。いずれの流れ方向にお
いても、前記絞り手段をはさみ、その前後に第一の膨張
室および第二の膨張室という二つの空間を設けているた
め、前記絞り部前後で発生する圧力脈動はそれぞれの膨
張室において段階的に減衰するという作用を有する。
【0036】また、絞り手段において、流路部の開口断
面積を第二の膨張室に向けて漸次拡大したものであり、
第一のパイプから流入した冷媒は、第一の膨張室、絞り
手段を経て、前記流路部の開口断面積の増加に従い徐々
に拡大されながら、前記第二の膨張室へ流入するため、
乱れが生じにくく、前記第二の膨張室へ流入する際の圧
力脈動を低減するという作用を有する。
【0037】また、絞り手段において流路部の開口断面
積を第一の膨張室に向けて漸次拡大したものであり、第
二のパイプから流入した冷媒は、第二の膨張室にて圧力
脈動をある程度低減され、絞り手段により減圧される。
前記流路部の開口断面積は本体に形成される第一の膨張
室へ向け徐々に拡大されるため、冷媒が前記本体の第一
の膨張室へ流入する際の急拡大を防ぎ圧力脈動を抑制す
るとともに、弁体への冷媒衝突を緩和するという作用を
有する。
【0038】また、絞り手段において弁体もしくは流路
部内面の少なくとも一方に溝部を備えたものであり、気
液二相状態となる冷媒は、パイプ内においても乱れが大
きく、パイプ内面への衝突を繰り返しながら流れを形成
するが、パイプ内面に設けた前記溝部により、溝の切っ
てある方向へ誘導され流れに方向性がでるため、乱れお
よびパイプ内面への衝突を緩和するという作用を有す
る。
【0039】また、第一のパイプと、この第一のパイプ
と第一の膨張室の連通部と、第二のパイプと、この第二
のパイプと第二の膨張室の連通部の少なくとも一ヶ所の
内部に冷媒均質化手段を備えたものであり、冷媒状態が
気液二相となっているような場合、膨張弁流入時の乱れ
は非常に大きくなるが、第一のパイプ、前記第一のパイ
プと第一の膨張室の連通部、第二のパイプ、前記第二の
パイプと第二の膨張室の連通部の少なくとも一ヶ所の内
部に前記冷媒均質化手段を設け、開口面積を減少させ若
干抵抗を増やすことにより、流れに変化を起こし、前記
冷媒均質化手段を通過する段階において乱れを抑制する
という作用を有する。
【0040】また、第一のパイプと、この第一のパイプ
と第一の膨張室の連通部と、第二のパイプと、この第二
のパイプと第二の膨張室の連通部の少なくとも一ヶ所の
内部に、任意の間隔を保ちながら複数の冷媒均質化手段
を備えたものであり、膨張弁へ流れ込む冷媒あるいは膨
張弁より流出する冷媒は、最初の冷媒均質化手段を通過
する段階で乱れを抑制され、次に隣り合う前記冷媒均質
化手段により形成された空間部において膨張し混合さ
れ、次の冷媒均質化手段を通過する段階で整流される。
このような状態を繰り返すことにより圧力脈動の減衰を
早めるという作用を有する。
【0041】また、第一のパイプと、この第一のパイプ
と第一の膨張室の連通部と、第二のパイプと、この第二
のパイプと第二の膨張室の連通部の少なくとも一ヶ所の
内面に溝部を備えたものであり、気液二相状態となる冷
媒は、パイプ内においても乱れが大きく、パイプ内面へ
の衝突を繰り返しながら流れを形成するが、パイプ内面
に設けた前記溝部により、溝の切ってある方向へ誘導さ
れ流れに方向性がでるため、乱れおよびパイプ内面への
衝突を緩和するという作用を有する。
【0042】また、圧力脈動低減手段内部に水分除去手
段を備えたものであり、冷凍サイクル内に混入した水分
は冷媒とともに前記圧力脈動低減手段の内部へ流入す
る。冷媒は流れ方向に従い第二のパイプもしくは本体の
内部空間へ流れるが、水分は前記圧力脈動低減手段の内
部において前記水分除去手段に取り込むという作用を有
する。
【0043】また、弁体に対向する弁座に回転手段と、
この回転手段を前記弁座に支持する回転手段支持手段を
備えたものであり、前記弁体は開閉動作時に回転しなが
ら本体内を上下動し、閉弁時は前記弁座に設けた前記回
転手段に当接し停止する。前記回転手段は前記弁体の回
転に伴い、前記弁座に押圧するように摺動され、前記弁
体の停止とともに動きを止める。開弁動作に入ると前記
弁体は前記回転手段から離れ上昇する。前記回転手段が
前記弁体と共に上昇しようとした場合、前記回転手段は
回転手段支持手段により上昇動作を阻まれるので、着座
時における弁座への弁体のかみ込みを防止し、確実な開
弁動作を行うという作用を有する。
【0044】また、回転手段の周囲に設けた冷媒もれ防
止手段と、前記回転手段の下部に付勢手段を備えたもの
であり、弁体が弁座に設けた前記回転手段に着座し閉弁
状態となるとき、前記回転手段は前記付勢手段の復元力
により、上方へ押し戻される方向に力が働き、前記弁体
との閉弁状態を確実なものとする。さらに、前記付勢手
段を設けることによりできた隙間からの冷媒もれは、前
記回転手段の周囲に設けたもれ防止手段により防ぐとい
う作用を有する。
【0045】以下、本発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。なお、従来例と同一箇所には同一番
号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0046】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の実施例1につい
て、図1を参照しながら説明する。
【0047】図1は本実施例に用いる膨張弁の縦断面図
であり、図に示すように、本体101は二つの開口を有
し、各々の開口には第一の配管113と第二の配管11
4が接続される。また、本体101内部には、弁体10
2と弁座103により絞り部104が形成され、弁体1
02は上部にローター106を有するシャフト105と
連結されており、ローター106の外周にはステーター
108がはめられている。本体101の上端面には下軸
受111が溶接等により組付けられ、シャフト105は
下端外周に形成されたおねじ部110と、下軸受111
の内周面に形成されためねじ部112との螺合により下
軸受111に支持される。ステーター108は上軸受1
09により下軸受111へ固定され、上軸受113の天
面中心に設けた穴にシャフト105は挿入される。上軸
受109は非磁性体からなるケース107により覆わ
れ、ケース107は下軸受111に溶接等により組付け
られる。下軸受111内部にはシャフト105と平行に
ストッパー115aが取付けられ、シャフト105には
ストッパー115aと直角をなすようにストッパー11
5bが取付けられている。ローター106の天面および
上軸受109の天面にはそれぞれ複数の貫通穴116
a、116b、…、117a、117b、…が設けられ
ている。第一の配管113と絞り部104の間には第一
の膨張室1が形成されており、第二の配管114と絞り
部104の間には第二の膨張室2が形成されている。
【0048】上記構成において、例えば、第一の配管1
13から流入した高温高圧の冷媒(図示せず)は、第一
の膨張室1に流入する。第一の配管113の断面積に比
べ、第一の膨張室1の断面積の方が大きいため、冷媒は
第一の膨張室1への流入と同時に膨張し脈動が低減され
る。次に弁体102と弁座103により形成された絞り
部104において減圧され、第二の膨張室2へ低温低圧
の気液二相冷媒となって拡散する。第二の膨張室2に流
入した冷媒は急拡大によりさらに脈動が低減された後、
第二の配管114を通り本体101の外部へ流出する。
一方、第二の配管114より冷媒が流入する場合は、第
二の膨張室2に流入する。第二の配管114の断面積に
比べ、第二の膨張室2の断面積の方が大きいため、冷媒
は第二の膨張室2への流入と同時に膨張し脈動が低減さ
れる。第二の膨張室2に流入した冷媒は、絞り部104
にて減圧され、第一の膨張室1に低温低圧の気液二相冷
媒となって拡散する。第一の膨張室1に流入した冷媒は
急拡大によりさらに脈動が低減された後、第一の配管1
13より本体101の外部へ流出する。膨張弁への流入
冷媒は単相の液状態とは限らず、ガス状態が混合した気
液二相状態の場合と考えられ、冷媒の不均一状態によっ
て引き起こされる圧力の変動および減圧後の二相流冷媒
による圧力変動が大きくなるが、絞り部104をはさ
み、前後に設けた第一の膨張室1および第二の膨張室2
がそれぞれ消音器(膨張型マフラー)の役目を果たすた
め、騒音レベル低減を望む周波数に応じて第一の膨張室
1および第二の膨張室2の径寸法と高さ寸法を決めるこ
とにより、第一の配管113と第二の配管114のいず
れから冷媒が流入する場合においても、段階的に圧力脈
動を抑えることが可能となる。
【0049】このように本発明の実施例1の膨張弁によ
れば、膨張弁への流入冷媒状態が気液二相となることに
より増加する圧力脈動を抑制し、発生騒音を低減するこ
とができる。
【0050】なお、本実施例では、駆動手段をローター
とステーターを用いた電動式としたが、感温筒で検知し
た温度に応じ変化するガス圧によりダイヤフラムを変形
させる温度式、手動で冷媒の絞り作用を調節する手動
式、蒸発器内の圧力により弁を作動させる定圧式、蒸発
器よりでる吸込み蒸気の圧力と温度により作動するパイ
ロット式等としてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0051】また、弁体の形状を針状としたが、球状や
カム形状、円筒形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0052】また、ステーターをケースの内部に収納す
る形状としたが、ステーターをケースの外部にはめる、
いわゆる外付け形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0053】また、第二の配管を本体底面に取り付けた
が、第二の膨張室と連通していれば本体側面に取り付け
てもよく、その作用効果に差異を生じない。
【0054】また、第一の配管を本体側面に取り付けた
が、第二の膨張室内部に貫通部を設け、本体底面と第一
の膨張室を連通し、第一の配管を底面に取り付けてもよ
く、その作用効果に差異を生じない。
【0055】(実施例2)次に、本発明の実施例2につ
いて、図2および図3を参照しながら説明する。
【0056】なお、実施例1と同一部分は同一番号を付
し、その詳細な説明は省略する。図2は本実施例に用い
る膨張弁の縦断面図であり、図3は要部拡大図である。
【0057】図において、弁体102と弁座103によ
り形成される絞り部104につながる流路部3は、第二
の膨張室2に向けて開口断面積が漸次拡大されるテーパ
ー部4となっている。
【0058】上記構成において、高温高圧の冷媒は第一
の配管113から第一の膨張室1へ流入する。冷媒は本
体101により形成される第一の膨張室1に流入する過
程において圧力脈動を低減され、次に弁体102と弁座
103により形成された絞り部104において減圧され
る。絞り部104により減圧された冷媒は気液二相状態
となり、流路部3より第二の膨張室2へ流入する。流路
部3は第二の膨張室2に向けて開口断面積が漸次拡大す
るテーパー部4となっており、気液二相状態冷媒は開口
断面積の拡大に伴い徐々に流路を広げられるため、急拡
大することなく第二の膨張室2へ流入することとなる。
流路部3におけるテーパー部4の開き角度は、大きく取
りすぎると剥離現象が生じるため90度以内とし、好ま
しくは60度以内の範囲である。気液二相状態冷媒は、
第二の膨張室2へ流入する過程においてさらに圧力脈動
を低減された後、第二の配管114より膨張弁外部へ流
出する。
【0059】このように本発明の実施例2の膨張弁によ
れば、絞り部104から第二の膨張室2の内部空間へ冷
媒が流入する際の急拡大を防ぎ、圧力脈動を抑制するこ
とにより、騒音を低減することができる。
【0060】なお、本実施例では、駆動手段をローター
とステーターを用いた電動式としたが、感温筒で検知し
た温度に応じ変化するガス圧によりダイヤフラムを変形
させる温度式、手動で冷媒の絞り作用を調節する手動
式、蒸発器内の圧力により弁を作動させる定圧式、蒸発
器よりでる吸込み蒸気の圧力と温度により作動するパイ
ロット式等としてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0061】また、ステーターをケースの内部に収納す
る形状としたが、ステーターをケースの外部にはめる、
いわゆる外付け形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0062】また、流路部の圧力脈動低減部へ向けての
開口断面積拡大手段としてテーパー形状を用いたが、円
弧の一部や放物線を利用した曲面形状としてもよく、そ
の作用効果に差異を生じない。
【0063】また、複数のテーパー形状を組み合わせて
もよく、その作用効果に差異を生じない。
【0064】また、テーパー形状と曲面形状を組み合わ
せてもよく、その作用効果に差異を生じない。
【0065】(実施例3)次に、本発明の実施例3につ
いて、図4および図5を参照しながら説明する。
【0066】なお、実施例1および2と同一部分は同一
番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0067】図4は本実施例に用いる膨張弁の縦断面図
であり、図5は要部拡大図である。図に示すように、本
体101の弁体102に対向する開口は、流路部3の開
口断面積が本体101の第一の膨張室1に向けて漸次拡
大する逆テーパー部5となっている。
【0068】上記構成において、第二の配管114から
流入する高温高圧の冷媒は、第二の膨張室2へ流入する
過程において圧力脈動を低減され、流路部3に形成され
たテーパー部4により徐々に流れを絞られた後、弁体1
02と弁座103により形成される絞り部104により
減圧され、本体101に形成された第一の膨張室1へ拡
散する。流路部3が第一の膨張室1に向けた逆テーパー
形状となっていることにより、絞り部104を通過した
冷媒は逆テーパー部5への付着とともに広範囲にわたり
拡散する。冷媒が弁体102へ衝突することによる加振
が弱められるため、弁体102自体の振動が低減され、
弁体102に結合するシャフト105およびシャフト1
05に結合するローター106への振動伝達が抑制され
る。
【0069】このように本発明の実施例3の膨張弁によ
れば、絞り部104の通過冷媒が弁体102を加振する
ことを抑制し、弁体102に結合するシャフト105、
ローター106などの振動を抑え、ケース107からの
放射音を低減することが可能となる。
【0070】なお、本実施例では、駆動手段をローター
とステーターを用いた電動式としたが、感温筒で検知し
た温度に応じ変化するガス圧によりダイヤフラムを変形
させる温度式、手動で冷媒の絞り作用を調節する手動
式、蒸発器内の圧力により弁を作動させる定圧式、蒸発
器よりでる吸込み蒸気の圧力と温度により作動するパイ
ロット式等としてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0071】また、ステーターをケースの内部に収納す
る形状としたが、ステーターをケースの外部にはめる、
いわゆる外付け形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0072】また、流路部の本体に向けての開口断面積
拡大手段としてテーパー形状を用いたが、円弧の一部や
放物線を利用した曲面形状としてもよく、その作用効果
に差異を生じない。
【0073】また、複数のテーパー形状を組み合わせて
もよく、その作用効果に差異を生じない。
【0074】また、テーパー形状と曲面形状を組み合わ
せてもよく、その作用効果に差異を生じない。
【0075】(実施例4)次に本発明の実施例4につい
て、図6および図7を参照しながら説明する。
【0076】なお、実施例1、2および3と同一部分は
同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0077】図に示すように、弁体102表面には先端
に向けて複数本の弁体溝部6を備え、絞り部104につ
ながる流路部3の内面には、第一の膨張室1から第二の
膨張室2に向けて、複数本の流路溝部7を備えている。
【0078】上記構成により、第一の配管113から流
入する高温高圧の冷媒は、本体101に形成される第一
の膨張室1に流入する過程において圧力脈動を低減さ
れ、次に弁体102と弁座103により形成された絞り
部104において減圧される。絞り部104を通過する
冷媒は、弁体102に設けた複数本の弁体溝部6および
流路部3の内面に設けた複数本の流路溝部7により、弁
体溝部6および流路溝部7に沿った流れを形成しやすく
なるため、方向性を持った流れを形成することにより流
れを整流し、絞り部104における乱れを抑制すること
になる。絞り部104により減圧された冷媒は気液二相
状態となり、流路部3より第二の膨張室2へ流入する。
第二の膨張室2に流入した冷媒は第二の配管114を通
り膨張弁外部へ流出する。一方、第二の配管114より
高温高圧の冷媒が流入する場合においても、流路部3を
通り絞り部104にて減圧される過程において、弁体1
02に設けた複数本の弁体溝部6および弁体102に対
向する本体101の開口内面に設けた複数本の流路溝部
7により、流れを整流し乱れを抑制した状態で、本体1
01に形成される第一の膨張室1へ流入することにな
る。
【0079】このように、本発明の実施例4によれば、
絞り部104を通過する際の冷媒の流れに方向性をもた
せることにより、流れを整え乱れを抑制し、減圧時に生
じる騒音を低減することができる。
【0080】なお、本実施例では、駆動手段をローター
とステーターを用いた電動式としたが、感温筒で検知し
た温度に応じ変化するガス圧によりダイヤフラムを変形
させる温度式、手動で冷媒の絞り作用を調節する手動
式、蒸発器内の圧力により弁を作動させる定圧式、蒸発
器よりでる吸込み蒸気の圧力と温度により作動するパイ
ロット式等としてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0081】また、ステーターをケースの内部に収納す
る形状としたが、ステーターをケースの外部にはめる、
いわゆる外付け形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0082】また、弁体と流路部内面の両方に溝部を設
けているが、いずれか一方に設ければよく、また、各溝
部の形状を直線としたが、螺旋状としてもよく、その作
用効果に差異を生じない。
【0083】(実施例5)次に、本発明の実施例5につ
いて、図8および図9を参照しながら説明する。
【0084】なお、実施例1、2、3および4と同一部
分は同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0085】図に示すように、第一の配管113および
第二の配管114の内部に、二相流冷媒の均質化手段と
して細径管8を複数本束ねたハニカムパイプ9を挿入
し、第一の配管113および第二の配管114を伸管す
ることによりハニカムパイプ9を固定している。
【0086】上記構成において、第一の配管113から
流入する高温高圧冷媒の状態が気液二相流となるような
場合、第一の配管113を流れる冷媒は、液とガスとい
う異なる密度を持った状態で膨張弁へ流入するため、乱
れが非常に大きくなる。ハニカムパイプ9は細径管8を
複数本束ねた状態となっており、気液二相流となった冷
媒は細径管8内を通過するため、液冷媒、ガス冷媒とも
に各細径管8に分散することになる。ハニカムパイプ9
を通過する段階において二相流冷媒は均質化され、乱れ
を抑制することが可能となる。均質化された二相流冷媒
は、本体101に形成される第一の膨張室1に流入し圧
力脈動を低減され、絞り部104にて減圧された後、第
二の膨張室2内部へ低温低圧の気液二相冷媒となって拡
散する。第二の膨張室2に流入した冷媒は圧力脈動をさ
らに低減され、第二の配管114を通り膨張弁外部へ流
出する。膨張弁外部へ流出する冷媒は第二の配管114
内に設けたハニカムパイプ9により、再度均質化される
ため、第二の配管114内における冷媒の乱れは抑えら
れる。第二の配管114から高温高圧冷媒の状態が気液
二相流となって膨張弁へ流入する場合も、同様の作用に
より膨張弁への流入冷媒は均質化され、第一の配管11
3からの流出冷媒の乱れも抑制される。
【0087】このように、本発明の実施例5の膨張弁に
よれば、膨張弁への流入冷媒が気液二相状態のような場
合であっても、配管部において均質化し、乱れを抑える
ことができ、また、膨張弁からの流出する冷媒の乱れも
抑制することができる。
【0088】なお、本実施例では、駆動手段をローター
とステーターを用いた電動式としたが、感温筒で検知し
た温度に応じ変化するガス圧によりダイヤフラムを変形
させる温度式、手動で冷媒の絞り作用を調節する手動
式、蒸発器内の圧力により弁を作動させる定圧式、蒸発
器よりでる吸込み蒸気の圧力と温度により作動するパイ
ロット式等としてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0089】また、弁体の形状を針状としたが、球状や
カム形状、円筒形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0090】また、ステーターをケースの内部に収納す
る形状としたが、ステーターをケースの外部にはめる、
いわゆる外付け形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0091】また、ハニカムパイプを第一の配管および
第二の配管の内部に設けたが、本体との連通部に設けて
もよく、その作用効果に差異を生じない。
【0092】また、ハニカムパイプの固定方法として配
管の伸管を用いたが、配管内への圧入やハニカムパイプ
両端部におけるかしめや帯締めとしてもよく、その作用
効果に差異を生じない。
【0093】また、冷媒の均質化手段としてハニカムパ
イプを用いたが、ガラス状カーボンやポーラスカーボン
などの多孔質材料としてもよく、その作用効果に差異を
生じない。
【0094】(実施例6)次に、本発明の実施例6につ
いて、図10を参照しながら説明する。
【0095】なお、実施例1、2、3、4および5と同
一部分は同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0096】図に示すように、第一の配管113および
第二の配管114の内部に、二相流冷媒の均質化手段と
して細径管8を複数本束ねたハニカムパイプ9を挿入
し、次に外径が第一の配管113および第二の配管11
4の内径より小さく、内部が中空となっている円筒管1
0を挿入する。さらにハニカムパイプ9、円筒管10、
ハニカムパイプ9の順に挿入し、第一の配管113およ
び第二の配管114を伸管することによりハニカムパイ
プ9および円筒管10を固定している。
【0097】上記構成において、第一の配管113から
流入する高温高圧冷媒の状態が気液二相流となるような
場合、気液二相流となった冷媒は細径管8内を通過する
ため、液冷媒、ガス冷媒ともに各細径管8に分散するこ
とになり、ハニカムパイプ9を通過する段階において均
質化される。第一の配管113内部において、ハニカム
パイプ9が挿入された部分は、細径管8の存在により開
口面積が減少するため、隣り合うハニカムパイプ9の間
隔維持に用いた円筒管10が消音器(膨張型マフラー)
の役目を果たす。ハニカムパイプ9の挿入数に応じて円
筒管10の挿入数は決まり、円筒管10が複数となるこ
とにより、多段型の消音器を形成することになる。気液
二相流となり圧力脈動が大きくなる冷媒は、ハニカムパ
イプ9通過により均質化されるとともに絞られ、円筒管
10流入とともに膨張し脈動を低減され、再びハニカム
パイプ9へ流入し均質化するという状態を繰り返し膨張
弁へ流入する。膨張弁から流出する低圧の気液二相流冷
媒も、第二の配管114におけるハニカムパイプ9と円
筒管10により同様の状態を繰り返し、均質化と圧力脈
動の低減が可能となる。第二の配管114から高温高圧
の気液二相流冷媒が流入する場合も同様に、冷媒は均質
化され圧力脈動が低減される。
【0098】このように、本発明の実施例6の膨張弁に
よれば、膨張弁への流入冷媒が気液二相状態のような乱
れが大きい場合であっても、ハニカムパイプ9による冷
媒の均質化と、円筒管10部による圧力脈動の低減を繰
り返すことにより、均質化効果を高め、圧力脈動の減衰
を早めることができ、膨張弁前後の配管に接続される熱
交換器などへの脈動伝達を抑制することが可能となる。
【0099】なお、本実施例では、駆動手段をローター
とステーターを用いた電動式としたが、感温筒で検知し
た温度に応じ変化するガス圧によりダイヤフラムを変形
させる温度式、手動で冷媒の絞り作用を調節する手動
式、蒸発器内の圧力により弁を作動させる定圧式、蒸発
器よりでる吸込み蒸気の圧力と温度により作動するパイ
ロット式等としてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0100】また、弁体の形状を針状としたが、球状や
カム形状、円筒形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0101】また、ステーターをケースの内部に収納す
る形状としたが、ステーターをケースの外部にはめる、
いわゆる外付け形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0102】また、隣り合うハニカムパイプの間隔を保
つために円筒管を用いたが、配管の帯締めやかしめ等に
より間隔を保持してもよく、円筒以外の形状や管以外の
ものを用いてもその作用効果に差異を生じない。
【0103】また、ハニカムパイプおよび円筒管を第一
の配管および第二の配管の内部に設けたが、本体との連
通部に設けてもよく、その作用効果に差異を生じない。
【0104】また、ハニカムパイプおよび円筒管の固定
方法として配管の伸管を用いたが、配管内への圧入やハ
ニカムパイプおよび円筒管両端部におけるかしめや帯締
めとしてもよく、その作用効果に差異を生じない。
【0105】また、冷媒の均質化手段としてハニカムパ
イプを用いたが、ガラス状カーボンやポーラスカーボン
などの多孔質材料としてもよく、その作用効果に差異を
生じない。
【0106】(実施例7)次に、本発明の実施例7につ
いて、図11および図12を参照しながら説明する。
【0107】なお、実施例1、2、3、4、5および6
と同一部分は同一番号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
【0108】図に示すように、第一の配管113および
第二の配管114の内面には、水平断面形状が三角形と
なる螺旋状の配管溝部11が複数本設けられている。
【0109】上記構成により、通常、第一の配管113
または第二の配管114を流れる高温高圧冷媒の状態が
気液二相流となるような場合、密度の異なる液冷媒とガ
ス冷媒はお互いが衝突を繰り返し、また、配管内面との
衝突を繰り返しながら流れを形成するが、配管内面に設
けた配管溝部11により、液冷媒は配管溝部11に誘導
され、配管溝部11に沿った流れを形成し、ガス冷媒は
配管内の空間を移動する。このため、液冷媒とガス冷媒
の衝突現象が減り、それに伴い配管内面への冷媒衝突も
減少する。低圧側となる配管においても、液冷媒は配管
溝部11に沿った流れとなり、ガス冷媒と分離されるこ
とにより衝突現象が回避され、冷媒の乱れによる配管か
らの騒音発生は抑制される。
【0110】このように本発明の実施例7の膨張弁によ
れば、配管内における冷媒の乱れおよび衝突を緩和し、
流れに方向性を持たせることで気液冷媒の分離を促し流
れを整え、配管からの放射音を低減することができる。
【0111】なお、本実施例では、駆動手段をローター
とステーターを用いた電動式としたが、感温筒で検知し
た温度に応じ変化するガス圧によりダイヤフラムを変形
させる温度式、手動で冷媒の絞り作用を調節する手動
式、蒸発器内の圧力により弁を作動させる定圧式、蒸発
器よりでる吸込み蒸気の圧力と温度により作動するパイ
ロット式等としてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0112】また、弁体の形状を針状としたが、球状や
カム形状、円筒形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0113】また、ステーターをケースの内部に収納す
る形状としたが、ステーターをケースの外部にはめる、
いわゆる外付け形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0114】また、配管溝部の水平断面形状を三角形と
したが、円弧形状、四角形形状としてもよく、その作用
効果に差異を生じない。
【0115】また、溝の切り込み方向を螺旋状とした
が、直線形状としてもよく、その作用効果に差異を生じ
ない。
【0116】(実施例8)次に本発明の実施例8につい
て、図13を参照しながら説明する。
【0117】なお、実施例1、2、3、4、5、6およ
び7と同一部分は同一番号を付し、その詳細な説明は省
略する。
【0118】図に示すように、第二の膨張室2内部に
は、水分除去手段として粒子状のモレキュラシーブス1
2が充填されている。
【0119】上記構成により、第二の配管114より流
入する冷媒中に水分が混入しているような場合、冷媒中
に含まれる水分は第二の膨張室2内に流入し、絞り部1
04にて減圧される前に、第二の膨張室2内に充填され
た粒子状のモレキュラシーブス12に取り込まれるた
め、絞り部104を通過するのは冷媒のみとなり、水分
が含まれることはない。
【0120】このように本発明の実施例8の膨張弁によ
れば、冷凍サイクル内に混入した水分を除去し、アイス
チョークを防止することができる。
【0121】なお、本実施例では、駆動手段をローター
とステーターを用いた電動式としたが、感温筒で検知し
た温度に応じ変化するガス圧によりダイヤフラムを変形
させる温度式、手動で冷媒の絞り作用を調節する手動
式、蒸発器内の圧力により弁を作動させる定圧式、蒸発
器よりでる吸込み蒸気の圧力と温度により作動するパイ
ロット式等としてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0122】また、弁体の形状を針状としたが、球状や
カム形状、円筒形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0123】また、ステーターをケースの内部に収納す
る形状としたが、ステーターをケースの外部にはめる、
いわゆる外付け形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0124】また、水分除去手段としてモレキュラシー
ブスを用いたが、シリカゲルやゼオライト等を用いても
よく、その作用効果に差異を生じない。
【0125】(実施例9)次に本発明の実施例9につい
て、図14および図15を参照しながら説明する。
【0126】なお、実施例1、2、3、4、5、6、7
および8と同一部分は同一番号を付し、その詳細な説明
は省略する。
【0127】図に示すように、弁体102に対向する弁
座103には円盤状の金属板13が設けられており、金
属板13は固定リング14により上下方向の動きを制約
され、本体101から離れないよう弁座103に支持さ
れる。金属板13は上下方向および周方向に若干の遊び
を持たせてあり、固定リング14は圧入により本体10
1に固着されている。
【0128】上記構成により、閉弁動作を行う場合、シ
ャフト105はローター106とともに回転運動を行
い、下端外周に形成されたおねじ部110と下軸受11
1の内周面に形成されためねじ部112との螺合に従っ
て直線的に降下する。シャフト105に連結した弁体1
02も回転しながら下降し、弁座103に設けた金属板
13に当接する。金属板13は上下方向および周方向に
遊びを持つため自由に回転することができ、弁体102
の着座により弁体102とともに回転する。弁体102
の下降により金属板13の下面は本体101と接触し摺
動するが、お互いが面接触であるため、弁体102およ
び金属板13が本体101へかみ込むことはない。ま
た、開弁時には弁体102は回転しながら金属板13よ
り離れ上昇する。仮に金属板13が弁体102と当接し
たまま上昇しようとしても、金属板13は固定リング1
4により上昇を阻まれ、上下方向の遊びの範囲内にて弁
体102から離れることになる。
【0129】このように本発明の実施例9の膨張弁によ
れば、着座時における弁座103への弁体102のかみ
込みを防止するとともに、確実な開弁動作を行うことが
できる。
【0130】なお、本実施例では、駆動手段をローター
とステーターを用いた電動式としたが、感温筒で検知し
た温度に応じ変化するガス圧によりダイヤフラムを変形
させる温度式、手動で冷媒の絞り作用を調節する手動
式、蒸発器内の圧力により弁を作動させる定圧式、蒸発
器よりでる吸込み蒸気の圧力と温度により作動するパイ
ロット式等としてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0131】また、弁体の形状を針状としたが、球状や
カム形状、円筒形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0132】また、ステーターをケースの内部に収納す
る形状としたが、ステーターをケースの外部にはめる、
いわゆる外付け形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0133】また、固定リングを圧入により本体へ固定
したが、溶接やねじ止めによる固定としてもよく、その
作用効果に差異を生じない。
【0134】(実施例10)次に本発明の実施例10に
ついて、図16および図17を参照しながら説明する。
【0135】なお、実施例1、2、3、4、5、6、
7、8および9と同一部分は同一番号を付し、その詳細
な説明は省略する。
【0136】図に示すように、金属板13下面と本体1
01との間には金属スプリング15を備え、金属板13
外周にはゴムリング16がはめ込まれており、ゴムリン
グ16は本体101の流路部3の内面と接している。
【0137】上記構成により、閉弁動作を行う場合、弁
体102は回転しながら下降し、金属板13に着座す
る。弁体102により金属板13が下方へ押し下げる力
を受け、金属板13の下面に位置する金属スプリング1
5は押し縮められる。押し縮められた金属スプリング1
5には復元作用が働き、金属板13を上方へ押し戻そう
とするため、弁体102と金属板13の密着性が高めら
れる。また、金属板13外周に設けたゴムリング16に
より、本体101の流路部3と金属板13の間にできる
隙間がシールされるため、冷媒の通過経路は弁体102
と弁座103により形成される絞り部104のみとな
り、閉弁時の冷媒もれを防ぐことができる。
【0138】このように本発明の実施例10の膨張弁に
よれば、閉弁動作を確実に行うとともに冷媒もれを防ぐ
ことが可能となる。
【0139】なお、本実施例では、駆動手段をローター
とステーターを用いた電動式としたが、感温筒で検知し
た温度に応じ変化するガス圧によりダイヤフラムを変形
させる温度式、手動で冷媒の絞り作用を調節する手動
式、蒸発器内の圧力により弁を作動させる定圧式、蒸発
器よりでる吸込み蒸気の圧力と温度により作動するパイ
ロット式等としてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0140】また、弁体の形状を針状としたが、球状や
カム形状、円筒形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0141】また、ステーターをケースの内部に収納す
る形状としたが、ステーターをケースの外部にはめる、
いわゆる外付け形状としてもよく、その作用効果に差異
を生じない。
【0142】また、用いたゴムリング16は使用される
冷媒、冷凍機油に適合すればよくフッ素ゴム、シリコン
ゴム、塩素化ポリエチレン、クロロブレン等が適する。
【0143】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、流入冷媒状態が気液二相となることにより
増加する圧力脈動を抑制し、騒音を低減するという効果
のある膨張弁を提供できる。
【0144】また、絞り部から圧力脈動低減手段の内部
空間へ冷媒が流れる際の急拡大を防ぎ圧力脈動を抑制す
るという効果のある膨張弁を提供できる。
【0145】また、絞り部の通過冷媒が弁体を加振する
ことを抑制し、シャフト、ローターなどの振動を抑え、
ケースからの放射音を低減するという効果のある膨張弁
を提供できる。
【0146】また、絞り部を通過する際の冷媒の流れに
方向性をもたせることにより流れを整え乱れを抑制し、
減圧時に生じる騒音を低減するという効果のある膨張弁
を提供できる。
【0147】また、膨張弁へ流入する冷媒状態が気液二
相となる場合であっても、乱れを抑制するという効果の
ある膨張弁を提供できる。
【0148】また、膨張弁へ流入する気液二相流冷媒に
より大きくなる圧力脈動を速やかに減衰させ、膨張弁前
後の配管に接続される熱交換器などへの脈動伝達を抑制
するという効果のある膨張弁を提供できる。
【0149】また、配管内における冷媒の乱れおよび衝
突を緩和し、流れに方向性を持たせることで流れを整
え、配管からの放射音を低減するという効果のある膨張
弁を提供できる。
【0150】また、冷凍サイクル内に混入した水分を除
去し、アイスチョークを防止するという効果のある膨張
弁を提供できる。
【0151】また、着座時における弁座への弁体のかみ
込みを防止し、確実な開弁動作を行うという効果のある
膨張弁を提供できる。
【0152】また、確実な閉弁動作と冷媒もれを防ぐと
いう効果のある膨張弁を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の膨張弁の縦断面図
【図2】同実施例2の膨張弁の縦断面図
【図3】同要部拡大図
【図4】同実施例3の膨張弁の縦断面図
【図5】同要部拡大図
【図6】同実施例4の膨張弁の縦断面図
【図7】同要部拡大図
【図8】同実施例5の膨張弁の縦断面図
【図9】同ハニカムパイプの断面図
【図10】同実施例6の膨張弁の縦断面図
【図11】同実施例7の膨張弁の縦断面図
【図12】同配管の溝部を示す断面図
【図13】同実施例8の膨張弁の縦断面図
【図14】同実施例9の膨張弁の縦断面図
【図15】同要部拡大図
【図16】同実施例10の膨張弁の縦断面図
【図17】同要部拡大図
【図18】従来の膨張弁の縦断面図
【符号の説明】
1 第一の膨張室 2 第二の膨張室 3 流路部 4 テーパー部 5 逆テーパー部 6 弁体溝部 7 流路溝部 9 ハニカムパイプ 11 配管溝部 12 モレキュラシーブス 13 金属板 14 固定リング 15 金属スプリング 16 ゴムリング 101 本体 102 弁体 103 弁座 104 絞り部 105 シャフト 106 ローター 108 ステーター 113 第一の配管 114 第二の配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 正太郎 大阪府大阪市城東区今福西6丁目2番61号 松下精工株式会社内 (72)発明者 谷川 雅則 大阪府大阪市城東区今福西6丁目2番61号 松下精工株式会社内 (72)発明者 浅井田 康浩 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膨張室を有する本体と、この本体内部に
    位置する絞り手段と、この絞り手段を駆動するための駆
    動手段と、前記本体に接続され前記絞り手段の前後に各
    々連通する第一のパイプと第二のパイプを有する膨張弁
    において、前記第一のパイプと前記絞り手段の間に第一
    の膨張室を有し、かつ前記第二のパイプと前記絞り手段
    の間に第二の膨張室を備えた膨張弁。
  2. 【請求項2】 絞り手段において流路部の開口断面積を
    第二の膨張室に向けて漸次拡大した請求項1記載の膨張
    弁。
  3. 【請求項3】 絞り手段において流路部の開口断面積を
    第一の膨張室に向けて漸次拡大した請求項1又は請求項
    2記載の膨張弁。
  4. 【請求項4】 絞り手段において弁体もしくは流路部内
    面の少なくとも一方に溝部を備えた請求項1、2又は請
    求項3記載の膨張弁。
  5. 【請求項5】 第一のパイプと、この第一のパイプと第
    一の膨張室の連通部と、第二のパイプと、この第二のパ
    イプと第二の膨張室の連通部の少なくとも一ヶ所の内部
    に冷媒均質化手段を備えた請求項1、2、3又は請求項
    4記載の膨張弁。
  6. 【請求項6】 第一のパイプと、この第一のパイプと第
    一の膨張室の連通部と、第二のパイプと、この第二のパ
    イプと第二の膨張室の連通部の少なくとも一ヶ所の内部
    に、任意の間隔を保ちながら複数の冷媒均質化手段を備
    えた請求項1、2、3、4又は5記載の膨張弁。
  7. 【請求項7】 第一のパイプと、この第一のパイプと第
    一の膨張室の連通部と、第二のパイプと、この第二のパ
    イプと第二の膨張室の連通部の少なくとも一ヶ所の内面
    に溝部を備えた請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    膨張弁。
  8. 【請求項8】 第一の膨張室または第二の膨張室の少な
    くとも一方の内部に水分除去手段を備えた請求項1、
    2、3、4、5、6または7記載の膨張弁。
  9. 【請求項9】 弁体に対向する弁座に回転手段と、この
    回転手段を前記弁座に支持する回転手段支持手段を備え
    た請求項1、2、4、5、6、7又は請求項8記載の膨
    張弁。
  10. 【請求項10】 回転手段の周囲に設けた冷媒もれ防止
    手段と、前記回転手段の下部に付勢手段を備えた請求項
    9記載の膨張弁。
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