JPH11321365A - 車両の動力分配装置 - Google Patents

車両の動力分配装置

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JPH11321365A
JPH11321365A JP13705998A JP13705998A JPH11321365A JP H11321365 A JPH11321365 A JP H11321365A JP 13705998 A JP13705998 A JP 13705998A JP 13705998 A JP13705998 A JP 13705998A JP H11321365 A JPH11321365 A JP H11321365A
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JP
Japan
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oil pump
electric motor
power distribution
vehicle
distribution device
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JP13705998A
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Hosei Suzuki
歩誠 鈴木
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車輌の前後輪或いは左右輪への駆動力分配を制
御する油圧式多板クラッチに油圧を供給するオイルポン
プを駆動する電動モータの電流消費量の低減を図る。 【解決手段】オイルポンプ23は電動モータ25と動力
伝達系のリダクションギヤ10に噛合するオイルポンプ
駆動ギヤ22とにワンウェイクラッチ24b,24aを
介して連設されており、低車速或いは後進走行時には電
動モータ25によりオイルポンプ23を駆動し、アイド
ル運転時、中、高車速時には電動モータ25を停止す
る。中、高車速時に電動モータ25を停止させると、電
動モータ25はワンウェイクラッチ24bにより空転
し、オイルポンプ23はオイルポンプ駆動ギヤ22側に
伝達されるエンジン駆動力により駆動される。アイドル
運転時及び中、高車速時に電動モータ25を停止するこ
とで、電流消費量を低減させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前後輪或いは左右
輪等の駆動系に動力を分配する油圧式摩擦係合要素を備
えた車輌の動力分配装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、四輪駆動車の前後輪への
駆動力分配制御、或いは左右輪への駆動力分配制御、又
は差動制限制御などでは、摩擦係合要素として油圧多板
式クラッチが比較的多く採用されている。
【0003】上記油圧多板式クラッチに油圧を供給する
オイルポンプは、例えば、特開平2−92729号公
報、或いは特開平2−290730号公報に開示されて
いるように、エンジン駆動式が多い。
【0004】しかし、エンジン駆動式オイルポンプは、
エンジン回転数に依存して吐出圧が変化するため、低速
走行においては十分な油圧を得ることが難しい。
【0005】その為、オイルポンプを電動モータで駆動
させるようにしたものがある。例えば、実開昭58−6
5178号公報には、オイルポンプをエンジン駆動系と
電動モータとにワンウェイクラッチを介して連設し、エ
ンジンが停止した場合であっても電動モータの駆動によ
り油圧を供給することができるようにした技術が開示さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電動モータ
は、大きな消費電流を必要とするため、特に、アイドル
状態で電動モータを駆動し続けると、充放電のバランス
が崩れ、いわゆるバッテリ上がりを起因することにな
る。
【0007】又、発進時には、大きなトルクが発生する
ため、摩擦係合要素に供給する油圧を素早く立ち上げる
必要があるが、電動モータが常に一定回転であるため、
油圧を早期に立ち上げることができず、十分な発進応答
性を得ることができない。
【0008】本発明は、上記事情に鑑み、電動モータ駆
動によるバッテリの充放電のバランスを保ちつつ、良好
な発進応答性を得ることのできる車輌の動力分配装置を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による第1の車輌の動力分配装置は、変速機から
の変速出力を少なくとも油圧式摩擦係合要素を介して動
力分配する動力分配装置で、1つのオイルポンプ装置か
らの油圧により上記油圧式摩擦係合要素の係合トルクを
可変制御して行うものにおいて、上記オイルポンプ装置
は電動モータ又は駆動系からの動力で駆動される2つの
動力駆動式に構成され、車速に応じて駆動動力を切換使
用すると共に車速が所定車速以下では上記電動モータで
駆動することを特徴とする。
【0010】第2の車輌の動力分配装置は、第1の車輌
の動力分配装置において、前記動力分配装置は、前後輪
へ動力分配する前後輪動力分配装置と、後輪側デファレ
ンシャル装置側に設けられて左右輪へ動力を配分する左
右輪動力配分装置とを有することを特徴とする。
【0011】第3の車輌の動力分配装置は、第1或いは
第2の車輌の動力分配装置において、前記オイルポンプ
装置は、アイドル運転時には前記電動モータを停止させ
ることを特徴とする。
【0012】第4の車輌の動力分配装置は、第1〜第3
の車輌の動力分配装置において、前記オイルポンプ装置
は、油温が設定値以下のときはアイドル運転時に前記電
動モータを低速回転させることを特徴とする。
【0013】第5の車輌の動力分配装置は、第1〜第4
の車輌の動力分配装置において、前記オイルポンプ装置
は、設定車速以上では前記電動モータを停止させて前記
駆動系からの動力で駆動させることを特徴とする。
【0014】即ち、第1の車輌の動力分配装置では、油
圧式摩擦係合要素の係合トルクを可変制御する油圧を生
成するオイルポンプ装置の駆動を電動モータと駆動系の
動力との2動力駆動式とし、この電動モータと駆動系の
動力の切換えを車速に応じて行い、設定車速以下では電
動モータで駆動させることで、低車速でのオイルポンプ
装置駆動によるエンジンの出力不足が解消される。
【0015】第2の車輌の動力分配装置では、第1の車
輌の動力分配装置において、前記動力分配装置は、前後
輪へ動力分配する前後輪動力分配装置と、後輪側デファ
レンシャル装置側に設けられて左右輪へ動力を配分する
左右輪動力分配装置とを有してる。
【0016】第3の車輌の動力分配装置では、第1或い
は第2の車輌の動力分配装置において、前記オイルポン
プ装置は、アイドル運転時には前記電動モータを停止さ
せることで、バッテリ放電量を抑制し、いわゆるバッテ
リ上がりの防止を図る。
【0017】第4の車輌の動力分配装置では、第1〜第
3の車輌の動力分配装置において、前記オイルポンプ装
置は、油温が設定値以下のときはアイドル運転時に前記
電動モータを低速回転させることで、発進時の油圧の立
ち上がりを早期化する。
【0018】第5の車輌の動力分配装置では、第1〜第
4の車輌の動力分配装置において、前記オイルポンプ装
置は、設定車速以上では前記電動モータを停止して駆動
系からの動力で駆動させることで、電動モータ駆動によ
るバッテリ負担を軽減する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施の形態を説明する。図1には、4輪駆動車の動力伝
達系が示されている。同図の符号1はエンジンで車両前
部に配置されている。エンジン1からの駆動力は、その
後部に一体的に連設する変速機2から延出する出力軸2
aを介して、前後輪動力分配装置であるセンタデファレ
ンシャル装置3に伝達され、このセンタデファレンシャ
ル装置3にて、後輪側と前輪側とへ所定のトルク配分比
にて分配される。
【0020】後輪側へ分配された駆動力は、リヤドライ
ブ軸4、プロペラシャフト5、ドライブピニオン6を介
してリヤファイナルドライブ装置7へ出力され、このリ
ヤファイナルドライブ装置7にて、左右輪9L,9R側
へ伝達される。
【0021】一方、前輪側へ分配された駆動力は、リダ
クションギヤ10に噛合するリダクションドリブンギヤ
11を介してフロントデファレンシャル装置12へ出力
され、このフロントデファレンシャル装置12から左右
輪13L,13R側へ伝達される。
【0022】上記センタデファレンシャル装置3は、複
合遊星歯車式であり、第1サンギヤ3aが上記出力軸2
aに軸着され、この第1サンギヤ3aに対峙する第2サ
ンギヤ3bが上記リヤドライブ軸4に軸着されており、
この両サンギヤ3a,3bがプラネタリピニオン3cを
介して連設されている。
【0023】更に、上記プラネタリピニオン3cを支持
するプラネタリキャリヤ3dに上記リダクションギヤ1
0が軸着されている。従って、前輪側への駆動力は上記
プラネタリキャリヤ3dから出力されることになる。
【0024】一方、上記プラネタリキャリヤ3dと上記
リヤドライブ軸4とが摩擦係合要素の一例である油圧式
多板クラッチを採用したトランスファクラッチ14を介
して連設されており、このトランスファクラッチの締結
力を制御することで、前後輪のトルク配分が、直結によ
る4WDからセンタデファレンシャル装置3によるトル
ク配分比の範囲で可変制御することが可能となる。
【0025】又、上記リヤファイナルドライブ装置7に
は、デファレンシャルギヤ部15と左右輪動力分配装置
である駆動力分配部16とが平行に配設されており、こ
の駆動力分配部16の入力軸16bと上記デファレンシ
ャルギヤ部15のデフケース15aとが入力歯車列16
aを介して噛合されている。更に、この駆動力分配部1
6には、上記入力軸16bに対向して、第1、第2の駆
動力分配軸17a,18aが同軸上に配設されており、
この各駆動力分配軸17a,18aと上記入力軸16b
とが、摩擦係合要素の一例である油圧式多板クラッチを
採用する第1、第2のデフコントロールクラッチ19
a,19bを介して連設されている。更に、この各駆動
力分配軸17a,18aと上記右輪9Rを軸支するリヤ
アクスル軸20Rとが第1、第2の歯車列17b,18
bを介して連設されている。
【0026】上記駆動力分配部16は、旋回時の後輪側
の左右輪9L,9Rに対する駆動力配分を積極的に制御
するもので、本実施の形態では、入力歯車列16aのギ
ヤ比が0.9:1(減速)、第1歯車列17bが1:
0.9(増速)、第2歯車列が1:1(等速)に設定さ
れている。その為、車両が右旋回状態のとき後輪側の左
輪9Lに多く駆動力配分する場合に、第2のデフコント
ロールクラッチ19bを締結すると、右輪9Rに分配す
る駆動力が減少され、その分、左輪9Lに分配する駆動
力が増加される。逆に、車両が左旋回状態のとき後輪側
の右輪9Rに多く駆動力配分する場合には、第1のデフ
コントロールクラッチ19aを締結すると、右輪9Rに
分配する駆動力が増加され、その分、左輪9Lに分配す
る駆動力が減少される。又、両デフコントロールクラッ
チ19a,19bが共に開放状態のときは、駆動力が上
記デファレンシャルギヤ部15から上記左右輪9L,9
Rへ直接分配される。
【0027】又、図2、図3に示すように、上記センタ
デファレンシャル装置3のプラネタリキャリヤ3dに形
成されているリダクションギヤ10に、中間歯車21を
介してオイルポンプ駆動ギヤ22が噛合されている。更
に、このオイルポンプ駆動ギヤ22の支持軸22aが、
オイルポンプ23のポンプ駆動軸23aの一端にワンウ
ェイクラッチ24aを介して連設されている。又、上記
ポンプ駆動軸23aの他端に、電動モータ25がワンウ
ェイクラッチ24bを介して連設されている。
【0028】上記ワンウェイクラッチ24aは、上記オ
イルポンプ駆動ギヤ22の支持軸22aと上記ポンプ駆
動軸23aとの関係で、このポンプ駆動軸23aの回転
が上記支持軸22aの回転を上回ったとき空転し、一
方、上記ワンウェイクラッチ24bは、上記ポンプ駆動
軸23aと上記電動モータ25との関係で、ポンプ駆動
軸23aの回転が上記電動モータ25の回転を上回った
とき空転する。
【0029】上記オイルポンプ23は、上記トランスフ
ァクラッチ14,デフコントロールクラッチ19a,1
9bに対して油圧を供給するもので、図4に示すよう
に、上記オイルポンプ23と上記各クラッチ14,19
a,19bとを連通する油路26a,26b,26c
に、各クラッチ14,19a,19bに供給する油圧を
制御する油圧制御弁27,28a,28bがそれぞれ介
装されている。尚、符号29はオイルストレーナ、30
a,30bはリリーフバルブである。
【0030】上記オイルポンプ23を駆動する電動モー
タ25は車輌の走行状態に応じて可変設定されるもの
で、その制御電流はトランスミッション制御装置(TC
U)31で設定される。
【0031】図5に示すように、上記TCU31の出力
側には、上記電動モータ25以外に、上記各油圧制御弁
27,28a,28b等が接続されている。又、上記T
CU31の入力側には、上記電動モータ25の制御を行
うためのパラメータを検出する手段として、セレクトレ
バーのシフト位置を検出するセレクトレバーポジション
センサ33、車速センサ34、アクセルペダル開放でO
Nするアイドルスイッチ35、オイルの温度を検出する
油温センサ36、及び、上記各油圧制御弁27,28
a,28bの制御を行うために読込む各種パラメータ検
出手段37等が接続されている。
【0032】上記TCU31では、各種パラメータ検出
手段37等で検出した車輌の走行状態に基づき、オイル
ポンプ23とトランスファクラッチ14、第1、第2の
デフコントロールクラッチ19a,19bとを接続する
油路26a,26b,26cに介装されている各油圧制
御弁27,28a,28bの弁開度を制御すると共に、
セレクトレバーポジションセンサ33、車速センサ3
4、アイドルスイッチ35等の出力信号に基づいて、電
動モータ25の回転数を制御する。
【0033】次に、上記構成による本実施の形態の作用
について説明する。オイルポンプ23で発生した油圧
は、油圧制御弁27,28a,28bで調圧されてトラ
ンスファクラッチ14、第1、第2のデフコントロール
クラッチ19a,19bに供給されて、前後輪に分配す
る駆動力、及び後輪側の左右輪9L,9Rに分配する駆
動力を制御する。
【0034】TCU31では、上記油圧制御弁27,2
8a,28bの弁開度を、油圧制御に関する各種パラメ
ータ検出手段37等からの出力信号に基づき制御する。
一方、上記オイルポンプ23は、電動モータ25とエン
ジン1とにより選択的に駆動される。
【0035】この駆動源の切り換えは、電動モータ25
側の回転数制御により行われる。上記TCU31におけ
る上記電動モータ25の回転数制御は、図6に示すモー
タ回転数制御ルーチンに従って処理される。
【0036】このルーチンでは、先ず、ステップS1で
セレクトレバーポジションセンサ33の出力信号を読込
み、セレクトレバーがリバースレンジにシフトされてい
るか否かを調べ、Dレンジ等の前進変速段にシフトされ
ているときは、ステップS2へ進み、また、リバースレ
ンジにセレクトされているときはステップS4へジャン
プして、電動モータ25に通電する電流値を高回転側設
定値I1(例えば、14A)に設定してルーチンを抜け
る。
【0037】又、ステップS2へ進むと、車速センサ3
4で検出した車速Vを読み込み、低車速判定値VO(例
えば、20Km/h)とを比較する。そして、V≧VOのと
きは、ステップS5へジャンプして上記電動モータ25
に対する通電をカット(0V)してルーチンを抜ける。
【0038】又、V<VOのときは、ステップS3へ進
み、アイドルスイッチ35の信号を読込み、アイドル状
態か否かを調べる。そして、アイドルスイッチ35がO
FFの非アイドル状態のときはステップS4へ分岐し、
電動モータ25に通電する電流値を高回転側設定値I1
(例えば、14A)に設定してルーチンを抜ける。
【0039】一方、アイドルスイッチ35がONのアイ
ドル状態のときは、ステップS5へ進み、上記電動モー
タ25に対する通電をカット(0V)してルーチンを抜
ける。
【0040】以上の結果、車輌が後進走行、或いは、低
車速判定値VO未満での低車速走行時には電動モータ2
5を駆動させる。一方、車速が低車速判定値VO以上、
或いはアイドル状態のときは、電動モータ25が停止さ
れる。
【0041】図3(a)に示すように、車速Vが低車速
判定値VO未満、或いはセレクトレバーがリバースレン
ジにシフトされているとき、電動モータ25を回転させ
ると、オイルポンプ23のポンプ駆動軸23aがワンウ
ェイクラッチ24bを介して回転駆動されて、オイルが
供給される。このとき、センタデファレンシャル装置3
のリダクションギヤ10に中間歯車21を介して連設す
るオイルポンプ駆動ギヤ22と上記ポンプ駆動軸23a
との間は、ワンウェイクラッチ24aにより空転される
ため、エンジンからの動力伝達は遮断される。低車速状
態では、電動モータによりオイルポンプ23を駆動する
ことで、エンジンの出力不足が解消される。
【0042】一方、同図(b)に示すように、車速Vが
低車速判定値VO以上の中、高車速時に、上記電動モー
タ25を停止させると、この電動モータ25が上記ワン
ウェイクラッチ24bにより相対的に空転され、上記オ
イルポンプ23は上記センタデファレンシャル装置3側
からの駆動力により回転する。
【0043】又、アイドル状態のときは電動モータ25
を停止し、アイドルスイッチ35がOFFの発進時に
は、電動モータ25に高速側設定値I1(例えば、14
A)を通電することで、高回転で運転させる。その結
果、発進と同時にクラッチ圧(油圧)が素早く立ち上が
り、低μ路、スプリットμ路での発進性を確保すること
ができる。
【0044】又、アイドル状態では、電動モータ25を
停止させるため、バッテリ負担が軽減され、いわゆるバ
ッテリ上がりを防止することができる。更に、不要なモ
ータ電流の消費が抑制されるので、燃費が向上する。
【0045】又、図7に本発明の第2実施の形態を示
す。本実施の形態では、電動モータ25の回転数を、油
温に応じて2段階に制御できるようにしたものである。
【0046】即ち、ステップS1〜ステップS3迄、上
述した第1の実施の形態と同様の処理を行い、ステップ
S3において、油温センサ36で検出した油温TOILと
低油温判定値TO(例えば、−10℃)とを比較し、TO
IL<TOの低油温のときは、ステップS7へ進み、電動
モータ25に対する電流値を低回転側設定値I2(例え
ば、4A)に設定してルーチンを抜ける。一方、TOIL
≧TOのときは、ステップS5へ進み、電動モータ25
に対する通電を遮断する。
【0047】オイルの温度が低い状態では、粘度が高い
ため、発進時に電動モータ25を高速回転させても、油
圧を早期に立ち上げることは難しい。即ち、アイドル運
転時に、オイルポンプ23を停止させると、上記各クラ
ッチ14,19a,19bに作用する油圧がドレーンさ
れるため、クラッチ圧が0となり、クラッチピストンは
戻っており、従って、発進時に電動モータ25を高速回
転させてオイルポンプ23を駆動させたとしても、先
ず、クラッチピストン内にオイルが充填されるまではク
ラッチ圧は発生しない。その結果、特に、オイルの粘度
が高い低温時には、油路内の抵抗が大きく、クラッチの
係合に長時間を要することになる。
【0048】その為、本実施の形態のように、アイドル
状態であっても低油温時には、電動モータ25を低速で
回転させることで、上記各クラッチ14,19a,19
bのクラッチピストンに、該クラッチピストンを作動さ
せることのない程度の予圧を与えておき、シリンダ内に
オイルを充填させておく。その結果、低油温の状態であ
っても、発進時には油圧を素早く立ち上げることが可能
となる。
【0049】この場合、低油温時に上記電動モータ25
に通電する電流が低く、又、低油温の状態から発進させ
る頻度も低いので、バッテリに多大な負担をかけること
はない。
【0050】尚、本発明は、上記各実施の形態に限るも
のではなく、例えば、電動モータ25に対する電流値を
0、低電流、高電流の3段階で制御しているが、これを
車速、スロットル開度、油温に応じて無段階に制御する
ようにしても良い。この場合、上記電動モータ25は、
低車速、低油温、高スロットル開度において高い電流を
必要とするため、これら3つのパラメータに基づき、マ
ップ参照等によりモータ電流を無段階に設定するように
しても良く、バッテリ負担のより一層の軽減と、騒音の
低減を図ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、車
速が設定車速以下のときはオイルポンプ装置を電動モー
タで駆動させることで、エンジンの出力不足を回避する
ことができる。
【0052】又、アイドル運転時には上記電動モータを
停止させることで、モータ電流の消費によるバッテリ負
担が軽減され、いわゆるバッテリ上がりが防止されるば
かりでなく、燃費を改善することができる。
【0053】更に、油温が低いときはアイドル運転時に
上記電動モータを低速回転させることで、低油温状態で
の発進時の油圧の立ち上がりが早期化され、良好な発進
応答性を得ることができる。
【0054】又、上記オイルポンプ装置を駆動系と電動
モータとの双方に連設し、設定車速以上では上記電動モ
ータを停止して上記駆動系からの動力で上記オイルポン
プ装置を駆動させることで、エンジンの駆動力が比較的
大きく、エンジンによりオイルポンプを駆動した場合で
も、それほど出力不足にならない領域では、電動モータ
を停止させることができるため、バッテリ負担のより一
層の軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態による4輪駆動車の動力伝達系
を示す全体概略図
【図2】同、オイルポンプの駆動系を示す断面図
【図3】同、オイルポンプの駆動態様を示す概略図
【図4】同、動力分配装置の油圧回路図
【図5】同、トランスミッション制御装置の入出力系の
説明図
【図6】同、モータ回転数制御ルーチンを示すフローチ
ャート
【図7】第2実施の形態によるモータ回転数制御ルーチ
ンを示すフローチャート
【符号の説明】
3…前後輪動力分配装置(センタデファレンシャル装
置) 14,19a,19b…油圧式摩擦係合要素(トランス
ファクラッチ、デフコントロールクラッチ) 15…後輪側デファレンシャル装置(デファレンシャル
ギヤ部) 16…左右輪動力分配装置(駆動力分配部) 23…オイルポンプ 25…電動モータ TOIL…油温 V…車速

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速機からの変速出力を少なくとも油圧式
    摩擦係合要素を介して動力分配する動力分配装置で、1
    つのオイルポンプ装置からの油圧により上記油圧式摩擦
    係合要素の係合トルクを可変制御して行う車輌の動力分
    配装置において、 上記オイルポンプ装置は電動モータ又は駆動系からの動
    力で駆動される2つの動力駆動式に構成され、車速に応
    じて駆動動力を切換使用すると共に車速が所定車速以下
    では上記電動モータで駆動することを特徴とする車輌の
    動力分配装置。
  2. 【請求項2】前記動力分配装置は、前後輪へ動力分配す
    る前後輪動力分配装置と、後輪側デファレンシャル装置
    側に設けられて左右輪へ動力を配分する左右輪動力配分
    装置とを有することを特徴とする請求項1記載の車輌の
    動力分配装置。
  3. 【請求項3】前記オイルポンプ装置は、アイドル運転時
    には前記電動モータを停止させることを特徴とする請求
    項1或いは2記載の車輌の動力分配装置。
  4. 【請求項4】前記オイルポンプ装置は、油温が設定値以
    下のときはアイドル運転時に前記電動モータを低速回転
    させることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の
    車輌の動力分配装置。
  5. 【請求項5】前記オイルポンプ装置は、設定車速以上で
    は前記電動モータを停止させて前記駆動系からの動力で
    駆動させることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記
    載の車両の動力分配装置。
JP13705998A 1998-05-19 1998-05-19 車両の動力分配装置 Pending JPH11321365A (ja)

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