JPH11320144A - レーザ溶接機、自動溶接装置、レーザ溶接機における保護カバーの良否判定方法及びレーザ溶接機における溶接の良否判定方法 - Google Patents

レーザ溶接機、自動溶接装置、レーザ溶接機における保護カバーの良否判定方法及びレーザ溶接機における溶接の良否判定方法

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JPH11320144A
JPH11320144A JP10136857A JP13685798A JPH11320144A JP H11320144 A JPH11320144 A JP H11320144A JP 10136857 A JP10136857 A JP 10136857A JP 13685798 A JP13685798 A JP 13685798A JP H11320144 A JPH11320144 A JP H11320144A
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JP
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laser
welding
work
protective cover
lens
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JP10136857A
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English (en)
Inventor
Yasuki Orito
泰樹 折戸
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】保護カバーの良否判定を行うことにより、良品
のみを次工程に送ることができるレーザ溶接機、自動溶
接装置、レーザ溶接機における保護カバーの良否判定方
法及びレーザ溶接機における溶接の良否判定方法を提供
する。 【解決手段】レーザ発振器21はレーザ24を発生す
る。レーザ24はレーザ照射ヘッド22に設けられたレ
ンズ26の焦点に集光し、第1及び第2ワーク13、1
8に対してレーザ溶接が実施される。レーザ照射ヘッド
22は溶接時の飛散物からレンズ26を保護する保護レ
ンズ27を備えている。レーザ24の光路上から若干ず
れた位置には第2光ファイバ31が配置されている。保
護カバー27に汚れ等がない場合には、レーザ24は第
2光ファイバ31を介して太陽電池32に照射されな
い。保護カバー27に汚れ等がある場合には、レーザ2
4の一部が第2光ファイバ31を介して太陽電池32に
照射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ溶接機、自
動溶接装置、レーザ溶接機における保護カバーの良否判
定方法及びレーザ溶接機における溶接の良否判定方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の溶接において、レーザ発振器から
発振されるレーザをレーザ照射ヘッドを介してワークに
スポット的に照射することによって溶接を行う所謂レー
ザ溶接が知られている。レーザ溶接に使用されるレーザ
照射ヘッドには、レーザ発振器から発振されるレーザを
集光するためにレンズが設けられている。そして、レー
ザをレンズの焦点に集光させることによって、該レーザ
をワークにスポット的に照射してワークにスポット溶接
を施している。又、レーザ照射ヘッドにはレンズの汚れ
や破損を防止するために保護カバーが設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、レーザ照射
ヘッドに設けられた保護カバーが汚れたり破損したりす
ると、レンズの焦点に集光するはずのレーザが散乱して
しまい、ワークに有効なレーザが照射されなくなる。そ
の結果、ワークの溶接不良が発生し、該溶接不良のワー
クが次工程に送られる虞がある。そこで、従来は、保護
カバーに汚れや破損がある状態で溶接が行われるのを防
止するために定期的に保護カバーを目視で点検してい
た。ところが、点検を行う以前に保護カバーに汚れやク
ラック等が生じると、前記したようにワークに有効なレ
ーザが照射されなくなって、溶接不良のワークが発生
し、品質管理が十分にできない問題があった。
【0004】本発明の目的は、保護カバーの良否判定を
行うことにより、良品のみを次工程に送ることができる
レーザ溶接機、自動溶接装置、レーザ溶接機における保
護カバーの良否判定方法及びレーザ溶接機における溶接
の良否判定方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに請求項1の発明では、レーザを発生するレーザ発生
手段と、前記レーザ発生手段にて発生したレーザをワー
クに対して照射し、同ワークを溶接するレーザ照射手段
とを備え、前記レーザ照射手段は、前記レーザ発生手段
にて発生したレーザを集光してワークに対して照射する
レンズと、前記レンズを保護する保護カバーとを備えた
レーザ溶接機において、前記保護カバーにより散乱した
レーザの光量を検出する検出手段と、前記検出手段が検
出したレーザの光量に基づいて前記保護カバーの良否判
定を行う判定手段とを備えたレーザ溶接機をその要旨と
している。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載のレー
ザ溶接機と、前記判定手段の判定結果に基づいて、レー
ザ溶接後のワークを選別するワーク選別手段とを備えた
自動溶接装置をその要旨としている。
【0007】請求項3の発明は、レーザを発生するレー
ザ発生手段と、前記レーザ発生手段にて発生したレーザ
をワークに対して照射し、同ワークを溶接するレーザ照
射手段とを備え、前記レーザ照射手段は、前記レーザ発
生手段にて発生したレーザを集光してワークに対して照
射するレンズと、前記レンズを保護する保護カバーとを
備えたレーザ溶接機における保護カバーの良否判定方法
において、前記保護カバーにより散乱したレーザの光量
を検出し、検出されたレーザの光量に基づいて前記保護
カバーの良否判定を行うレーザ溶接機における保護カバ
ーの良否判定方法をその要旨としている。
【0008】請求項4の発明は、レーザを発生するレー
ザ発生手段と、前記レーザ発生手段にて発生したレーザ
をワークに対して照射し、同ワークを溶接するレーザ照
射手段とを備え、前記レーザ照射手段は、前記レーザ発
生手段にて発生したレーザを集光してワークに対して照
射するレンズと、前記レンズを保護する保護カバーとを
備えたレーザ溶接機における溶接の良否判定方法におい
て、前記保護カバーにより散乱したレーザの光量を検出
し、検出されたレーザの光量に基づいて溶接の良否判定
を行うレーザ溶接機における溶接の良否判定方法をその
要旨としている。
【0009】(作用)請求項1の発明では、レーザ発生
手段にて発生したレーザは、レーザ照射手段に備えられ
たレンズによって該レンズの焦点に集光され、ワークに
対して照射される。ここで、レーザ照射手段にはレンズ
の汚れや破損を防止するために保護カバーが備えられて
いる。そして、保護カバーにより散乱したレーザの光量
が検出手段によって検出されると、判定手段により検出
手段が検出したレーザの光量に基づいて保護カバーの良
否判定が行われる。
【0010】例えば、保護カバーに汚れや破損がないか
又は少ない場合には、該汚れ等によりレーザが散乱しな
いか又は散乱しても溶接に悪影響を与えない程度とな
る。従って、検出手段が検出するレーザの光量は少なく
なり、ワークに有効なレーザが照射されるため、保護カ
バーは良品と判定される。又、保護カバーに汚れ等が増
加した場合には、該汚れ等により散乱するレーザが増加
する。従って、検出手段が検出するレーザの光量は多く
なり、ワークに有効なレーザが照射されなくなるため、
保護カバーは不良品と判定される。
【0011】請求項2の発明では、判定手段の判定結果
に基づいて、ワーク選別手段によりレーザ溶接後のワー
クは選別される。請求項3の発明では、保護カバーによ
り散乱したレーザの光量を検出し、検出されたレーザの
光量に基づいて保護カバーの良否判定が行われる。
【0012】請求項4の発明では、保護カバーにより散
乱したレーザの光量を検出し、検出されたレーザの光量
に基づいて溶接の良否判定が行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面に従って説明する。図1はレーザによるスポ
ット溶接を行う自動溶接装置1を示す概略平面図であ
る。図1において、自動溶接装置1は、第1コンベア2
の上流側(同図において左側)から下流側に向かって第
1ワーク供給部3、第2ワーク供給部4、レーザ溶接部
5及び選別部6を備えている。第1コンベア2は、ベル
トコンベア、ローラコンベア等から構成されている。第
1コンベア2は図示しない駆動モータによって駆動され
ており、図1の矢印方向に進行している。第1コンベア
2には、載置面を備えた複数のテーブル2aが等間隔に
固着されている。
【0014】第1コンベア2の最上流部の一側方には第
1ワーク供給部3が配置されている。第1ワーク供給部
3は第1ワーク供給装置11及び第2コンベア12を備
えている。第1ワーク供給装置11には複数のワークと
しての第1ワーク13が収容されており、該第1ワーク
13は、図示しない駆動モータにより駆動される第2コ
ンベア12によって運搬され、1個ずつ前記第1コンベ
ア2のテーブル2a上に供給されるようになっている。
【0015】第1ワーク供給部3の下流には第2ワーク
供給部4が配置されている。第2ワーク供給部4は第2
ワーク供給装置16及び第3コンベア17を備えてい
る。第2ワーク供給装置16には複数のワークとしての
第2ワーク18が収容されており、該第2ワーク18
は、図示しない駆動モータにより駆動される第3コンベ
ア17によって運搬され、第1ワーク13が供給された
テーブル2a上に1個ずつ供給されるようになってい
る。
【0016】第2ワーク供給部4の下流にはレーザ溶接
部5が配置されている。図2に示すように、レーザ溶接
機としてのレーザ溶接部5はレーザ発振器21、レーザ
照射ヘッド22及びレーザ検出部23を備えている。レ
ーザ発生手段としてのレーザ発振器21はレーザビーム
(以下、単にレーザという)24を発生可能に構成され
ている。レーザ発振器21は第1光ファイバ25を介し
てレーザ照射ヘッド22と接続されている。レーザ照射
手段としてのレーザ照射ヘッド22はレンズ26及び保
護カバー27を備えている。
【0017】レンズ26はレーザ発振器21にて発生し
たレーザ24を集光するためのものであり、レーザ照射
ヘッド22はレンズ26の焦点が第2ワーク18の表面
と一致するように位置設定されている。従って、第1コ
ンベア2が図1の矢印方向に進行することにより、第2
ワーク18がレーザ24の光エネルギーによって溶融
し、第1ワーク13と第2ワーク18とがレーザ溶接に
より一体化されるようになっている。又、保護カバー2
7は、溶接時に発生する飛散物(例えば、ワーク13、
18に含まれる物質が蒸発したもの)からレンズ26を
保護するためのものである。
【0018】検出手段としてのレーザ検出部23は第2
光ファイバ31、太陽電池32及び波形計測器33を備
えている。第2光ファイバ31は前記レーザ照射ヘッド
22から照射されるレーザ24の光路上から若干ずれた
位置に配置されている。第2光ファイバ31の先端に対
向する位置には太陽電池32が配置されている。太陽電
池32は光エネルギーを電気エネルギー(電圧)に変換
するためのものであり、該太陽電池32の受光面に照射
される光の強弱によって電圧値が可変するように構成さ
れている。太陽電池32は第1ハーネス34を介して波
形計測器33と電気的に接続されている。
【0019】波形計測器33には、マイクロコンピュー
タ(MC)及び図示しないメモリが備えられている。そ
して、同メモリには、汚れや破損がないか又は少ない保
護カバー27を使用して溶接を行って、レーザ24が第
1及び第2ワーク13、18に対して有効に照射され、
該第1及び第2ワーク13、18が正常に溶接されると
きの基準値としての電圧データが予め記憶されている。
即ち、同メモリには、太陽電池32にレーザ24が照射
されないか又は照射されても溶接に悪影響を与えない程
度であるときの溶接時の電圧データが予め記憶されてい
る。
【0020】本実施形態では、基準値としての電圧デー
タは、汚れ等が少ない保護カバー27を使用して溶接を
行ったときの、溶接開始からt1経過したときの起電力
V1と溶接開始からt2(t1<t2)経過したときの
起電力V2との電位差ΔV1である。電位差ΔV1は、
ΔV1=ΔV2−αの数式にて表される。ここで、ΔV
2は、汚れ等がない保護カバー27を使用して溶接を行
ったときの、溶接開始からt1経過したときの起電力V
3と溶接開始からt2(t1<t2)経過したときの起
電力V4との電位差である。又、αは実験によって決定
され、安全率等が考慮された値である。
【0021】波形計測器33の判定手段としてのMC
は、溶接時に照射される光量に応じて太陽電池32に生
じる起電力を、予めメモリに記憶された電圧データと比
較するようになっている。即ち、波形計測器33のMC
は、溶接時に太陽電池32に生じる起電力における、溶
接開始からt1経過したときの起電力V5と溶接開始か
らt2経過したときの起電力V6との電位差ΔV3と、
予めメモリに記憶された電圧データΔV1とを比較す
る。
【0022】前記電位差ΔV3がΔV1よりも大きいか
又は等しい場合、保護カバー27に汚れや破損がないか
又は少ないために、該汚れ等により散乱するレーザ24
はないか又は少ないと考えられる。従って、ΔV3がΔ
V1よりも大きいか又は等しい場合、太陽電池32に照
射されるレーザ24の光量は少なくなり、第1及び第2
ワーク13、18に有効なレーザ24が照射される。そ
の結果、波形計測器33のMCは、保護カバー27が良
品であることを示す良否判定信号を選別部6に出力する
ようになっている。
【0023】ここで、波形計測器33のMCは、保護カ
バー27が良品であるとき、第1及び第2ワーク13、
18に有効なレーザ24が照射されているため、このと
きの溶接は良好であると判定する。従って、前記した保
護カバー27が良品であることを示す良否判定信号は、
このときの溶接が良好であることを示す良否判定信号で
もある。
【0024】又、前記ΔV3がΔV1よりも小さい場
合、保護カバー27に汚れ等が増加したために、該汚れ
等により散乱するレーザ24が増加したと考えられる。
従って、ΔV3がΔV1よりも小さい場合、太陽電池3
2に照射されるレーザ24の光量は多くなり、溶接に寄
与するレーザ24が少なくなって第1及び第2ワーク1
3、18に有効なレーザ24が照射されなくなる。その
結果、波形計測器33のMCは、保護カバー27が不良
品であることを示す良否判定信号を選別部6に出力する
ようになっている。
【0025】ここで、保護カバー27が不良品であると
き、第1及び第2ワーク13、18に照射されるべきレ
ーザ24が太陽電池32に照射され、該第1及び第2ワ
ーク13、18に有効なレーザ24が照射されていない
と考えられる。従って、波形計測器33のMCは、保護
カバー27が不良品であるとき、このときの溶接は不良
であると判定する。即ち、前記した保護カバー27が不
良品であることを示す良否判定信号は、このときの溶接
が不良であることを示す良否判定信号でもある。
【0026】レーザ溶接部5の下流には選別部6が配置
されている。ワーク選別手段としての選別部6は選別機
41、選別機制御部42、良品用パレット43及び不良
品用パレット44を備えている。選別機制御部42は第
2ハーネス45を介して前記波形計測器33と接続され
ている。従って、波形計測器33のMCから出力される
良否判定信号は第2ハーネス45を介して選別機制御部
42に入力されるようになっている。
【0027】選別機41は第3ハーネス46を介して選
別機制御部42と接続されており、該選別機制御部42
によって制御されるようになっている。選別機41のア
ーム41aは、図示しない油圧手段、空圧手段、モータ
等により軸41bに対して伸縮自在に支持されていると
ともに、軸41bを中心に360度回動可能とされてい
る。又、選別機41においてアーム41aの先端には把
持部41cが形成されており、レーザ溶接後のワーク4
7を把持した後、該ワーク47を良品用パレット43と
不良品用パレット44のうちどちらかに載置するように
なっている。
【0028】即ち、選別機制御部42は、第2ハーネス
45を介して波形計測器33のMCからレーザ溶接後の
ワーク47が良品(保護カバー27は良品)であること
を示す良否判定信号を入力すると、良品信号を出力する
ようになっている。そして、該良品信号が第3ハーネス
46を介して選別機41に入力されると、該選別機41
はワーク47を良品用パレット43上に載置するように
なっている。
【0029】又、選別機制御部42は、第2ハーネス4
5を介して波形計測器33のMCからレーザ溶接後のワ
ーク47が不良品(保護カバー27は不良品)であるこ
とを示す良否判定信号を入力した場合には、不良品信号
を出力するようになっている。そして、該不良品信号が
第3ハーネス46を介して選別機41に入力されると、
該選別機41はワーク47を不良品用パレット44上に
載置するようになっている。
【0030】さらに、選別機制御部42は警報ランプ、
ブザー等の警報手段48を備えている。そして、選別機
制御部42は、ワーク47が不良品(保護カバー27は
不良品)であることを示す良否判定信号を入力した場合
には警報手段48を駆動し、作業者に保護カバー27に
汚れや破損が増加したことを知らせるようになってい
る。
【0031】次に、上記のように構成した自動溶接装置
1の作用について説明する。自動溶接装置1の第1コン
ベア2に設けられたテーブル2a上に第1ワーク供給装
置11から第1ワーク13が供給される。そして、第1
コンベア2が下流に進行すると、第1ワーク13が供給
されたテーブル2a上に第2ワーク供給装置16から第
2ワーク18が供給される。第1コンベア2がさらに下
流に進行すると、第1及び第2ワーク13、18に対し
て、レーザ溶接部5にてレーザ24によるスポット溶接
が行われる。
【0032】ここで、第2光ファイバ31がレーザ24
の光路上から若干ずれた位置に配置されている。従っ
て、レーザ照射ヘッド22に設けられた保護カバー27
に汚れや破損がないか又は少ない場合には、該汚れ等に
より散乱するレーザ24はないか又は少なくなる。その
結果、図2、3に示すように、太陽電池32に照射され
るレーザ24の光量は少なくなり、第1及び第2ワーク
13、18に有効なレーザ24が照射される。即ち、太
陽電池32に照射されるレーザ24の光量は少ないた
め、溶接時に太陽電池32に生じる起電力における電位
差ΔV3はΔV1よりも大きいか又は等しくなる。
【0033】従って、波形計測器33のMCは、選別機
制御部42に溶接後のワーク47が良品(保護カバー2
7は良品)であることを示す良否判定信号を出力する。
その結果、選別機制御部42は選別機41に良品信号を
出力し、該選別機41はワーク47を良品用パレット4
3上に載置する。
【0034】又、保護カバー27に汚れ等が増加した場
合には、該汚れ等により散乱するレーザ24が増加す
る。従って、図4、5に示すように、多量の散乱光(レ
ーザ24)は第2光ファイバ31を介して太陽電池32
に照射され、溶接に寄与するレーザ24が少なくなって
第1及び第2ワーク13、18に有効なレーザ24が照
射されなくなる。即ち、多量の散乱光(レーザ24)が
太陽電池32に照射されるため、前記電位差ΔV3はΔ
V1よりも小さくなる。
【0035】従って、波形計測器33のMCは、選別機
制御部42に溶接後のワーク47が不良品(保護カバー
27は不良品)であることを示す良否判定信号を出力す
る。その結果、選別機制御部42は選別機41に不良品
信号を出力し、該選別機41はワーク47を不良品用パ
レット44上に載置する。即ち、溶接後のワーク47
は、良品と不良品とに選別される。
【0036】次に、上記の自動溶接装置1における諸特
性について説明する。図6は良品の保護カバー27(汚
れや破損がないか又は少ないもの)を使用してレーザ溶
接を実施したときの時間tと太陽電池32に発生する起
電力Vとの関係を示している。又、図7は不良品の保護
カバー27(汚れや破損が増加したもの)を使用してレ
ーザ溶接を実施したときの時間tと太陽電池32に発生
する起電力Vとの関係を示している。図6、7において
溶接時間は共にT1である。
【0037】良品の保護カバー27を使用した場合に
は、該保護カバー27の汚れ等により散乱するレーザ2
4はないか又は少なくなる。即ち、レーザ24の光路上
から若干ずれた位置に配置された第2光ファイバ31を
介して太陽電池32に照射されるレーザ24はないか又
は少なくなる。従って、太陽電池32には溶接時に第2
ワーク18が溶融することにより発生するアーク光の一
部(例えば、アーク光が保護カバー27に反射して入光
したもの等)と、少量の散乱光(レーザ24)とが照射
される。ここで、保護カバー27の汚れ等により散乱す
るレーザ24が少ないときには、散乱光はあるものの、
その散乱光を除いても良好な溶接に必要なレーザ24の
光量を満足している。従って、汚れ等により散乱するレ
ーザ24が少ないときの光量は溶接に悪影響を与えない
程度の量である。
【0038】図6において、溶接開始(t=0)からt
1経過したときの起電力V7と溶接開始からt2経過し
たときの起電力V8との電位差はΔV4である。同図に
おいて、太陽電池32に照射されるレーザ24の光量は
少ないため、電位差ΔV4はΔV1よりも大きいか又は
等しくなる。
【0039】又、不良品の保護カバー27を使用した場
合には、該保護カバー27の汚れや傷等によって散乱す
るレーザ24の光量が多くなり、溶接に寄与するレーザ
24が少なくなって溶接に悪影響を与えることになる。
従って、太陽電池32には溶接時に第2ワーク18が溶
融することにより発生するアーク光の一部と、多量の散
乱光(レーザ24)とが照射される。その結果、太陽電
池32には良品の保護カバー27を使用した場合よりも
大きな起電力が生じることになる。
【0040】図7において、溶接開始(t=0)からt
1経過したときの起電力V9と溶接開始からt2経過し
たときの起電力V10との電位差はΔV5である。同図
において、太陽電池32に照射されるレーザ24の光量
は多いため、該太陽電池32からの電圧における電位差
ΔV5はΔV1よりも小さくなる。
【0041】従って、本実施形態によれば、以下のよう
な効果を得ることができる。 (1)本実施形態では、レーザ24の光路上から若干ず
れた位置に第2光ファイバ31を配置した。従って、保
護カバー27に汚れ等がないか又は少ないときには、レ
ーザ24は太陽電池32に照射されないか又は照射され
ても溶接に悪影響を与えない程度となる。又、保護カバ
ー27に汚れ等が増加したときには、多量の散乱光(レ
ーザ24)が第2光ファイバ31を介して太陽電池32
に照射される。そして、太陽電池32に生じる起電力を
第1ハーネス34を介して波形計測器33に入力し、該
波形計測器33のMCにて保護カバー27の良否判定を
行った。即ち、第2光ファイバ31、太陽電池32、第
1ハーネス34及び波形計測器33によって保護カバー
27の良否判定を行った。
【0042】本実施形態では、保護カバー27に汚れ等
がないか又は少ない場合には該保護カバー27は良品と
判定され、溶接は続行される。又、保護カバー27に汚
れ等が増加した場合には該保護カバー27は不良品と判
定され、溶接は停止される。即ち、保護カバー27に汚
れ等が増加した場合には第1及び第2ワーク13、18
に有効なレーザ4が照射されていないため、溶接は不良
と判定したのである。従って、保護カバー27の良否判
定を行うときには、同時に溶接の良否判定を行ったた
め、保護カバー27の良否と溶接の良否を同時に知るこ
とができる。
【0043】又、第2光ファイバ31、太陽電池32、
第1ハーネス34、波形計測器33によって、保護カバ
ー27の良否判定を行ったため、CCD(電荷結合素
子)センサ等の高価な部品を使用しなくてもよく、比較
的安価に保護カバー27の良否判定や溶接の良否判定を
行うことができる。
【0044】(2)本実施形態では、波形計測器33の
MCによって、太陽電池32に生じる起電力における電
位差ΔV3と、予めメモリに記憶された電圧データΔV
1とを比較し、良否判定信号を選別機制御部42に出力
した。そして、選別機制御部42に溶接後のワーク47
が良品(保護カバー27は良品)であることを示す良否
判定信号が出力されると、該選別機制御部42は選別機
41に良品信号を出力し、該選別機41はワーク47を
良品用パレット43上に載置するようにした。
【0045】又、選別機制御部42に溶接後のワーク4
7が不良品(保護カバー27は不良品)であることを示
す良否判定信号が出力されると、該選別機制御部42は
選別機41に不良品信号を出力し、該選別機41はワー
ク47を不良品用パレット44上に載置するようにし
た。即ち、溶接後のワーク47を良品と不良品とに選別
した。従って、良品のみを次工程に送ることができる。
【0046】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ・前記実施形態では、検出手段を構成する太陽電池32
を使用したが、太陽電池32の代わりに検出手段を構成
するフォトダイオード、フォトトランジスタ等を使用し
てもよい。この場合、フォトダイオード、フォトトラン
ジスタに第2光ファイバ31を介して散乱したレーザ2
4が照射されると、該散乱したレーザ24の光エネルギ
ーは電気エネルギー(電流)に変換される。このように
した場合には、前記実施形態における(1)、(2)に
記載の効果が得られる。
【0047】・また、前記実施形態では、第2光ファイ
バ31をレーザ24の光路上から若干ずれた位置に配置
することにより、保護カバー27や溶接の良否判定を行
ったが、次のような構成としてもよい。即ち、第2光フ
ァイバ31を省略して、散乱したレーザ24を直接、太
陽電池32、フォトダイオード、フォトトランジスタ等
に照射する。このようにした場合には、前記実施形態に
おける(1)、(2)に記載の効果に加えて、第2光フ
ァイバ31を省略することによりコストを低減すること
ができるという効果が得られる。
【0048】・さらに、前記実施形態では、保護カバー
27により散乱したレーザ24の光量を検出し、検出さ
れたレーザの光量に基づいて保護カバー27の良否判定
を行うとともに、溶接の良否判定を行ったが、次のよう
にしてもよい。即ち、保護カバー27により散乱したレ
ーザ24の光量を検出し、検出されたレーザの光量に基
づいて溶接の良否判定のみを行うようにしてもよい。こ
のようにした場合には、前記実施形態における(2)に
記載の効果が得られる。
【0049】又、保護カバー27により散乱したレーザ
24の光量を検出し、検出されたレーザの光量に基づい
て保護カバー27の良否判定のみを行うようにしてもよ
い。このようにした場合には、保護カバー27により散
乱したレーザ24の光量を検出することによって、保護
カバーの良否を知ることができる。
【0050】次に、前記実施形態及び別例から把握でき
る請求項に記載した発明以外の技術的思想について、そ
れらの効果と共に以下に記載する。 (1)請求項1に記載のレーザ溶接機において、前記検
出手段は、前記レーザ照射手段から照射されるレーザの
光路上からずれた位置に配置された光ファイバと、同光
ファイバを介してレーザが照射される太陽電池と、同太
陽電池と電気的に接続された波形計測器とを備えたこと
を特徴とする。
【0051】従って、この(1)に記載の発明によれ
ば、検出手段は、光ファイバと太陽電池と波形計測器と
から構成されるため、CCD(電荷結合素子)センサ等
の高価な部品を使用しなくてもよく、比較的安価に保護
カバーにより散乱したレーザの光量を検出することがで
きるという効果が得られる。前記実施形態において第2
光ファイバ31は光ファイバを構成する。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1乃至3に記
載の発明によれば、保護カバーにより散乱したレーザの
光量を検出することによって、保護カバーの良否を知る
ことができる。
【0053】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、良品のみを次工程に送る
ことができる。請求項4に記載の発明によれば、保護カ
バーにより散乱したレーザの光量を検出することによっ
て、溶接の良否を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動溶接装置を示す概略平面図。
【図2】良品の保護カバーを使用したときのレーザ溶接
部の模式平面図。
【図3】良品の保護カバーを使用したときのレーザの光
路を示す模式図。
【図4】不良品の保護カバーを使用したときのレーザ溶
接部の模式平面図。
【図5】不良品の保護カバーを使用したときのレーザの
光路を示す模式図。
【図6】良品の保護カバーを使用してレーザ溶接を実施
したときの時間と太陽電池に発生する起電力との関係を
示す特性図。
【図7】不良品の保護カバーを使用してレーザ溶接を実
施したときの時間と太陽電池に発生する起電力との関係
を示す特性図。
【符号の説明】
1…自動溶接装置、5…レーザ溶接機としてのレーザ溶
接部、6…ワーク選別手段としての選別部、13…ワー
クとしての第1ワーク、18…ワークとしての第2ワー
ク、21…レーザ発生手段としてのレーザ発振器、22
…レーザ照射手段としてのレーザ照射ヘッド、23…検
出手段としてのレーザ検出部、24…レーザ、26…レ
ンズ、27…保護カバー、33…波形計測器、MC…判
定手段としてのマイクロコンピュータ、47…レーザ溶
接後のワーク。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ(24)を発生するレーザ発生手
    段(21)と、 前記レーザ発生手段(21)にて発生したレーザ(2
    4)をワーク(13、18)に対して照射し、同ワーク
    (13、18)を溶接するレーザ照射手段(22)とを
    備え、 前記レーザ照射手段(22)は、前記レーザ発生手段
    (21)にて発生したレーザ(24)を集光してワーク
    (13、18)に対して照射するレンズ(26)と、前
    記レンズ(26)を保護する保護カバー(27)とを備
    えたレーザ溶接機において、 前記保護カバー(27)により散乱したレーザ(24)
    の光量を検出する検出手段(23)と、 前記検出手段(23)が検出したレーザ(24)の光量
    に基づいて前記保護カバー(27)の良否判定を行う判
    定手段(33)とを備えたレーザ溶接機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレーザ溶接機と、 前記判定手段(33)の判定結果に基づいて、レーザ溶
    接後のワーク(47)を選別するワーク選別手段(6)
    とを備えた自動溶接装置。
  3. 【請求項3】 レーザ(24)を発生するレーザ発生手
    段(21)と、 前記レーザ発生手段(21)にて発生したレーザ(2
    4)をワーク(13、18)に対して照射し、同ワーク
    (13、18)を溶接するレーザ照射手段(22)とを
    備え、 前記レーザ照射手段(22)は、前記レーザ発生手段
    (21)にて発生したレーザ(24)を集光してワーク
    (13、18)に対して照射するレンズ(26)と、前
    記レンズ(26)を保護する保護カバー(27)とを備
    えたレーザ溶接機における保護カバーの良否判定方法に
    おいて、 前記保護カバー(27)により散乱したレーザ(24)
    の光量を検出し、 検出されたレーザ(24)の光量に基づいて前記保護カ
    バー(27)の良否判定を行うレーザ溶接機における保
    護カバーの良否判定方法。
  4. 【請求項4】 レーザ(24)を発生するレーザ発生手
    段(21)と、 前記レーザ発生手段(21)にて発生したレーザ(2
    4)をワーク(13、18)に対して照射し、同ワーク
    (13、18)を溶接するレーザ照射手段(22)とを
    備え、 前記レーザ照射手段(22)は、前記レーザ発生手段
    (21)にて発生したレーザ(24)を集光してワーク
    (13、18)に対して照射するレンズ(26)と、前
    記レンズ(26)を保護する保護カバー(27)とを備
    えたレーザ溶接機における溶接の良否判定方法におい
    て、 前記保護カバー(27)により散乱したレーザ(24)
    の光量を検出し、 検出されたレーザ(24)の光量に基づいて溶接の良否
    判定を行うレーザ溶接機における溶接の良否判定方法。
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