JPH11315270A - アクリル系シーリング材 - Google Patents

アクリル系シーリング材

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JPH11315270A
JPH11315270A JP10123629A JP12362998A JPH11315270A JP H11315270 A JPH11315270 A JP H11315270A JP 10123629 A JP10123629 A JP 10123629A JP 12362998 A JP12362998 A JP 12362998A JP H11315270 A JPH11315270 A JP H11315270A
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meth
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール対象物がポリエチレン、ポリプロピレ
ン等の低極性表面を有する場合や、シール対象物が極性
表面を有していても切削油等の油分が付着している場合
でも、簡便な施工法によって密着することができ、優れ
た密着性・気密性を発揮するアクリル系シーリング材を
提供する。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸アルキルエステルと
末端に重合性不飽和二重結合を有するオレフィン系重合
体とを主成分とするアクリル系共重合体、及び、粘着付
与剤よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアクリル系シーリン
グ材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、シーリング材としては、ポリ
サルファイド系、シリコーン系、変成シリコーン系、ポ
リウレタン系、アクリル系、ブチルゴム系、SBR系等
のものが一般に用いられている。これらのシーリング材
は、一般に高粘度のペースト状であり、シールしようと
する部材の間隙へ充填された後硬化して弾性体となるこ
とによりシーリング性を発揮する。そのため、凹凸面へ
の追従性が良好であって、気密・水密性に優れるものが
好ましい。しかしながら、ペースト状シーリング材は充
填に手間がかかり、しかも、硬化に一定時間のエージン
グが必要であるため施工性に問題点があった。
【0003】一方、硬化を必要としないシーリング材と
して、ブチルゴム系、アスファルト系等のシーリング材
が用いられている。これらのシーリング材は、予め施工
するシール対象物の隙間の形状に合わせて成形されてお
り、シール対象物間に充填した後圧着する。圧着によっ
て、シーリング材は塑性変形しシール対象物の凹凸面に
追従することによってシール性を発揮する。また、特に
汎用性のあるテープ状のシーリング材は、シール対象物
間の隙間に貼付することによって、粘着性により密着し
て容易に気密性が得られることから、施工性に優れたシ
ーリング材として広範囲に使用されている。
【0004】しかしながら、上記ブチルゴム系、アスフ
ァルト系のシーリング材は、一般に非架橋タイプであっ
て柔軟剤等を含有するため、作業性や耐久性等に問題が
あり、例えば、夏場等の高温や柔軟剤のブリードによっ
て、シーリング材同士が融着したり、所定の場所以外で
接着が起こる等の問題点があった。また、シールした部
分を一旦分離すると、シーリング材の糊残りによってシ
ール対象物の表面が汚染されたり、シーリング材の変形
により再シールすると気密性が低下する等の問題点があ
った。
【0005】これらの問題点に対して、特開平2−92
984号公報には、ゴム弾性を有するアクリル系シーリ
ング材及びその製造方法が開示されている。このアクリ
ル系シーリング材は、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルを主成分とするビニル系モノマーを光重合すること
によって形成され、適度なゴム弾性と粘着性を有するこ
とにより、凹凸面への追従性に優れると共に耐久性、耐
候性も良好であるとされている。
【0006】さらに、アクリル系シーリング材は、架橋
によるゴム弾性と粘着性(タック)の制御が容易であ
り、シール部を引き剥がした際に糊残りがし難く、再度
シールした場合にも気密性が低下しないような設計が可
能である。また、アクリル系シーリング材は、耐久性に
優れると共に光重合によって調製できることから、安全
性が高く環境負荷の小さいシーリング材として有用であ
る。
【0007】しかしながら、上記アクリル系シーリング
材は、シール対象物がポリエチレンやポリプロピレン等
の低極性表面を有するポリオレフィン系プラスチック
や、金属のような極性表面を有するシール対象物であっ
ても切削油等の油分が付着している場合には、気密性が
低下することがあり、密着性・接着性や施工性を共に満
足するものは得られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シー
ル対象物がポリエチレン、ポリプロピレン等の低極性表
面を有する場合や、シール対象物が極性表面を有してい
ても切削油等の油分が付着している場合でも、簡便な施
工法によって密着することができ、優れた密着性・気密
性を発揮するアクリル系シーリング材を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のアクリル系シー
リング材は、炭素数が1〜24のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸アルキルエステルと末端に重合性不
飽和二重結合を有するオレフィン系重合体とを主成分と
するアクリル系共重合体、及び、粘着付与剤よりなるこ
とを特徴とする。
【0010】上記アクリル系共重合体は、炭素数1〜2
4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルと末端に重合性不飽和二重結合を有するオレフィ
ン系重合体とを主成分とする。
【0011】上記炭素数が1〜24のアルキル基を有す
る(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例え
ば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アク
リル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル
酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸
イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル
酸ラウリル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アク
リル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソミリスチル
等が挙げられ、これらは単独で使用されても、二種以上
が併用されてもよい。
【0012】上記末端に重合性不飽和二重結合を有する
オレフィン系重合体としては、末端に他の重合性モノマ
ーと共重合可能な二重結合と、オレフィン主骨格からな
るポリマー構造とを有するものであれば、特に限定され
るものではないが、生成するアクリル系共重合体の柔軟
性、密着性等を考慮すると、オレフィン系重合体の重量
平均分子量は、2000〜8000が好ましく、より好
ましくは3000〜6000である。重量平均分子量
が、2000未満では低極性表面への密着性向上の効果
が小さくなり、8000を超えると得られるアクリル系
共重合体の柔軟性が低下する。
【0013】上記オレフィン主骨格の具体例としては、
エチレン−ブチレンランダム共重合体、エチレン−プロ
ピレン共重合体等が挙げられる。エチレン−ブチレンラ
ンダム共重合体の市販品としては、例えば、シェルケミ
カル社製「KLATON LIQUID Polyme
r HPVM−1253」等が挙げられる。
【0014】上記アクリル系共重合体中における、末端
に重合性不飽和二重結合を有するオレフィン系重合体の
共重合比率は5〜50重量%が好ましく、より好ましく
は10〜35重量%である。オレフィン系重合体の共重
合比率が、5重量%未満では低極性表面への密着性向上
の効果が小さくなり、50重量%を超えると共重合モノ
マー溶液がゲル化し、共重合反応が困難になる。
【0015】また、得られるアクリル系共重合体のガラ
ス転移温度、粘着性等を調整するために、不飽和二重結
合を有する共重合性モノマーが添加されてもよい。この
ような共重合性モノマーとしては、例えば、スチレン、
α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチル
スチレン等のスチレン系モノマー;酢酸ビニル等のカル
ボン酸ビニルエステル;アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、フタル酸、イタコン酸等のビニル基を有する
カルボン酸;前記ビニル基を有するカルボン酸の無水
物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブ
チルアクリレート、カプロラクトン変成(メタ)アクリ
レート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポ
リオキシプロピレン(メタ)アクリレート等の水酸基含
有ビニルモノマー;(メタ)アクリロニトリル、N−ビ
ニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロ
イルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、ジメチルア
ミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリ
レート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等の窒
素含有ビニルモノマーなどが挙げられ、これらは単独で
使用されても、二種以上が併用されてもよい。
【0016】上記共重合性モノマーの添加量は、多くな
ると得られるシーリング材の柔軟性が低下し、凹凸面へ
の追従性や密着性が低下するので、アクリル系共重合体
の共重合成分に対して20重量%以下が好ましい。
【0017】上記アクリル系共重合体は、必要に応じ
て、耐熱性やクリープ特性を向上させるために架橋され
てもよい。架橋方法としては、例えば、アクリル系共重
合体を溶媒中で重合する溶液重合又は水中で重合するエ
マルジョン重合等において、反応性の極性基を有する重
合性モノマーを含有させ、この極性基と反応可能な架橋
剤を添加することにより架橋させる方法が挙げられる。
【0018】上記架橋剤としては、例えば、トリレンジ
イソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キ
シレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン変性
トリレンジイソシアネート等のイソシアネート系架橋
剤;エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル等のエポキシ系架橋
剤;N,N−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジ
リジンカルボキシアミド)等のアジリジン系架橋剤など
が挙げられ、これらは単独で使用されても、二種以上が
併用されてもよい。
【0019】また、上記アクリル系重合体を光重合によ
り重合する場合には、架橋剤として多官能(メタ)アク
リレート化合物を添加しておくことによって、アクリル
系重合体の重合と同時に架橋を行うことができる。
【0020】上記多官能(メタ)アクリレート化合物と
しては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)ア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アク
リレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グ
リセリンメタクリレートアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ア
リル、(メタ)アクリル酸ビニル、ジビニルベンゼン、
エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)
アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートなどが挙
げられ、これらは単独で使用されても、二種以上が併用
されてもよい。
【0021】この架橋剤の添加量が、少なくなるとシー
リング材の凝集力が低下して耐熱性やクリープ特性に劣
り、多くなると柔軟性が損なわれて凹凸面への追従性や
密着性が低下するので、アクルリ系重合体の共重合成分
に対して0.01〜1重量%が好ましく、より好ましく
は0.02〜0.8重量%である。
【0022】本発明のアクリル系シーリング材には、低
極性表面に対する密着性を向上させるために、粘着付与
剤が添加される。上記粘着付与剤としては、例えば、ロ
ジン系樹脂、変成ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テル
ペンフェノール系樹脂、C5 及びC9 系石油樹脂、クマ
ロン樹脂等、及びこれらの水添物などが挙げられる。こ
れらは単独で使用されても、二種以上が併用されてもよ
い。
【0023】上記粘着付与剤の添加量は、アクリル系重
合体100重量部に対して5〜50重量部が好ましく、
より好ましくは10〜35重量部である。添加量が、5
重量部未満では低極性表面に対する密着性向上の効果が
小さく、50重量部を超えるとシーリング材のガラス転
移温度が上昇することにより柔軟性が低下し、凹凸面を
有する間隙への追従性や密着性が低下する。
【0024】尚、上記粘着付与剤を光重合性組成物に添
加して重合する際に、重合速度が低下したり、分子量が
低下したりする場合があるので、このときは、連鎖移動
剤や架橋性モノマーの量を適宜調節することが好まし
い。また、重合阻害性の低い粘着付与剤を選択して使用
することが好ましく、重合阻害性の低い粘着付与剤とし
ては、例えば、水添テルペン樹脂、水添ロジン樹脂、不
均化ロジン樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂等が挙げられ
る。
【0025】本発明のアクリル系シーリング材には、必
要に応じて、各種の添加剤が添加されてもよい。上記添
加剤としては、例えば、可塑剤、軟化剤、無機充填剤
(炭酸アルシウム、シリカ、タルク等)、有機充填剤、
顔料、染料等が挙げられる。また、充填剤として平均粒
径10〜200μmの中空微球体を添加したり、重合前
の共重合成分シロップにガスを混合撹拌した状態で重合
を行うことにより、得られるアクリル系シーリング材の
見かけの体積を増加させてもよい。
【0026】本発明のアクリル系シーリング材は、溶液
重合、塊状重合、乳化重合、パール重合等、従来公知の
重合方法によって得ることができる。溶液重合を行う場
合は、酢酸エチル、トルエン等の溶媒存在下、アゾビス
イソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド等の熱
重合開始剤が用いられる。また、塊状重合の場合には、
均一な重合体が得易いことから、UV(紫外線)による
光重合が好ましく、光重合には光重合開始剤を使用する
ことが好ましい。
【0027】上記光重合開始剤としては、例えば、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ
−2−プロピル)ケトン〔メルク社製「ダロキュアー2
959」〕、α−ヒドロキシ−α,α'-ジメチル−アセ
トフェノン〔メルク社製「ダロキュアー1173」〕、
メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フ
ェニルアセトフェノン(チバガイギー社製「イルガキュ
ア651」)、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルア
セトフェノン(チバガイギー社製「イルガキュア18
4」等のアセトフェノン系;ベンジルジメチルケタール
等のケタール系、これら以外に、ハロゲン化ケトン、ア
シルホスフィノキシド、アシルホスフォナートなどが挙
げられる。
【0028】これらの光重合開始剤の添加量は、上記ア
クリル系共重合体用モノマー総量に対して、0.001
〜5重量%が好ましい。添加量が0.001重量%未満
では、反応開始密度が不十分であるためモノマーが残存
し易くなって、シーリング材の耐熱性や接着性が低下
し、モノマー臭が残存する。また、添加量が5重量%を
超えると反応速度は速くなるが、重合体の分子量が低下
し、シーリング材の性能のばらつきや低下を招くことが
ある。
【0029】上記光重合において光照射に用いられる光
源としては、波長400nm以下に発光分布を有するも
のが好ましく、このような発光分布を有するランプとし
ては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、
超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトラン
プ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドラン
プ等が挙げられる。これらの中でも、ケミカルランプ
は、光重合開始剤の活性波長領域の光を効率よく発光す
ると共に、光重合開始剤以外の成分の光吸収が少ないた
め、内部まで光が透過し易く、厚膜の製品を製造するの
に好適である。
【0030】上記光重合における光の照射強度は、得ら
れるアクリル系共重合体の重合度を左右する因子である
ため、目的とする性能によって適宜決定される。通常の
アセトフェノン基を有する解裂型の光重合開始剤を使用
する場合は、光重合開始剤の光分解に有効な波長領域
(光重合開始剤によって異なるが、通常365〜420
nmの光が用いられる)における光強度として、0.1
〜100mW/cm2 が好ましい。
【0031】本発明のアクリル系シーリング材は、ポリ
エチレン板又は油分が付着したステンレス(SUS30
4)板に対する180度剥離力(JIS Z 0237
に準拠して、23℃雰囲気中、剥離速度300mm/分
で測定される)が、1000〜4000g/25mm幅
であるあることが好ましい。
【0032】上記180度剥離力が1000g/25m
m幅未満では、低荷重下において気密性が不十分とな
り、シーリング材とシール対象物との間に水分が侵入し
て漏水を起こすことがある。また、180度剥離力が4
000g/25mm幅を超えるとシーリング材の凝集力
が低下する。
【0033】上記油分が付着したステンレス(SUS3
04)板とは、表面を脱脂した後、防錆油を6g/m2
の塗布量で塗布した状態をいう。
【0034】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1)アクリル酸2−エチルヘキシル58重量
部、アクリル酸イソミリスチル25重量部、末端に重合
性不飽和二重結合を有するエチレン−ブチレンランダム
共重合体(シェル化学社製「HPVM−1253」)1
2重量部、アクリル酸5重量部、粘着付与剤(脂環族飽
和炭化水素、荒川化学社製「アルコンP−100」)2
0重量部、ヘキサンジオールジアクリレート0.05重
量部、増粘剤(日本アエロジル社製「アエロジル20
0」)2重量部、及び、2,2−ジメチル−2−フェニ
ルアセトフェノン(チバガイギー社製「イルガキュア6
51」)0.1重量部を均一に分散するまでセパラブル
フラスコ中で撹拌した後、窒素ガスによるバブリングを
行って溶存酸素を除去し重合性モノマー溶液を調製し
た。
【0035】次いで、離型処理した38μm厚のポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルム上に2mm厚
のスペーサーを設置し、上記重合性モノマー溶液を離型
処理したPETフィルム上に展開した後、このPETフ
ィルムを折り曲げて、離型処理面が重合性モノマー溶液
に接するように被覆した。この状態で、被覆側のPET
フィルム上における照射強度が2mW/cm2 となるよ
うに高さを調節した後、ケミカルランプにより紫外線を
10分間照射して重合させ、シート状のアクリル系シー
リング材を得た。
【0036】(実施例2)アクリル酸n−ブチル70重
量部、アクリル酸ラウリル17重量部、末端に重合性不
飽和二重結合を有するエチレン−ブチレンランダム共重
合体(シェル化学社製「HPVM−1253」)9重量
部、アクリル酸4重量部、粘着付与剤(脂環族飽和炭化
水素、荒川化学社製「アルコンP−100」)25重量
部、n−ドデカンチオール0.02重量部、及び、2,
2−ジメチル−2−フェニルアセトフェノン(チバガイ
ギー社製「イルガキュア651」)0.1重量部を均一
に分散するまでセパラブルフラスコ中で撹拌した後、窒
素ガスによるバブリングを行って溶存酸素を除去し重合
性モノマー溶液を調製した。
【0037】次いで、この重合性モノマー溶液を撹拌し
ながらブラックライトランプを照射し、溶液の温度が5
℃上昇したところで光照射を停止した。その結果、得ら
れた重合物の転化率は3.7%、粘度は2200cps
であった。さらに、光照射した重合性モノマー溶液に、
ヘキサンジオールジアクリレート0.05重量部を加え
て10分間撹拌して重合性シロップを得た。この重合性
シロップを、実施例1と同様にしてPETフィルム間に
展開、光照射して、シート状のアクリル系シーリング材
を得た。
【0038】(比較例1)末端に重合性不飽和二重結合
を有するエチレン−ブチレンランダム共重合体を全く使
用しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてシート
状のアクリル系シーリング材を得た。
【0039】(比較例2)粘着付与剤を全く使用しなか
ったこと以外は、実施例1と同様にしてシート状のアク
リル系シーリング材を得た。
【0040】(比較例3)末端に重合性不飽和二重結合
を有するエチレン−ブチレンランダム共重合体及び粘着
付与剤を全く使用しなかったこと以外は、実施例1と同
様にしてシート状のアクリル系シーリング材を得た。
【0041】上記アクリル系シーリング材につき、下記
シール対象物〜に対する180度剥離試験及び水密
性試験を行い、その結果を表1に示した。 脱脂処理したステンレス(SUS304)板 脱脂処理した後防錆油を6g/m2 となるように塗布
したステンレス(SUS304)板 ポリエチレン(PE)板
【0042】(1)180度剥離試験 JIS Z 0237に準拠して、180度剥離強度を
測定した。23℃の雰囲気下、上記〜の表面に接着
長さ100mmとなるようにアクリル系シーリング材を
塗布した後、該シーリング材上に25μm厚のポリエス
テルフィルムをバッキング用として貼り付け、重さ2k
gのローラーで2往復して圧着した。次いで、23℃で
20分間放置した後、23℃の雰囲気下引張試験機を用
いて300mm/分の引張速度で180度剥離力を測定
した。
【0043】(2)水密性試験 図1に示したように、底に60mm×60mm角の開口
部をもつ水槽を支持台の上に置き、開口部の周囲に幅3
0mmのアクリル系シーリング材を塗布した。この上
に、100mm×100mm角の基材(上記〜を使
用)を、四辺における重ね代が均等となるように置い
た。次いで、基材上に2kgの重りを5分間置いて圧着
した後重りを除去し、水槽中に深さ55mmまで静かに
水を注いだ。24時間経過後、漏水の有無を目視にて確
認した。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明のアクリル系シーリング材は、上
述の構成であり、オレフィン系プラスチック等の低極性
表面を有するシール対象物や、極性表面を有していても
切削油等の油分が付着したシール対象物に対して、簡便
な施工法により密着することができ、優れた密着性・気
密性を発現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】水密性試験に使用する装置を模式的に示した断
面図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数が1〜14のアルキル基を有する
    (メタ)アクリル酸アルキルエステルと末端に重合性不
    飽和二重結合を有するオレフィン系重合体とを主成分と
    するアクリル系共重合体、及び、粘着付与剤よりなるこ
    とを特徴とするアクリル系シーリング材。
  2. 【請求項2】 上記アクリル系共重合体において末端に
    重合性不飽和二重結合を有するオレフィン系重合体の共
    重合比率が5〜50重量%であり、粘着付与剤の添加量
    が、アクリル系共重合体100重量部に対して5〜50
    重量部であることを特徴とする請求項1記載のアクリル
    系シーリング材。
  3. 【請求項3】 ポリエチレン板又は油分の付着したステ
    ンレス(SUS304)板に対する180度剥離力(J
    IS Z 0237に準拠して23℃雰囲気中、剥離速
    度300mm/分で測定される)が、1000〜400
    0g/25mm幅であることを特徴とする請求項1又は
    2記載のアクリル系シーリング材。
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