JPH11313635A - 調味料 - Google Patents
調味料Info
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- JPH11313635A JPH11313635A JP10139139A JP13913998A JPH11313635A JP H11313635 A JPH11313635 A JP H11313635A JP 10139139 A JP10139139 A JP 10139139A JP 13913998 A JP13913998 A JP 13913998A JP H11313635 A JPH11313635 A JP H11313635A
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Abstract
料を提供することである。 【解決手段】 ピラジン化合物類を含有してなる調味料
である。
Description
付与できる調味料、およびこの調味料を含む飲食品に関
する。
るが、うま味は電気生理学的にもこれらとは異なる味で
あることが証明されている。このようなうま味を呈する
物質、すなわちうま味物質としては、グルタミン酸ナト
リウム、アスパラギン酸、オキシグルタミン酸、イボテ
ン酸、トリコロミン酸、イノシン酸ナトリウム、グアニ
ル酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム等をあげることが
でき、それぞれ個性を持ったうま味を持っている。
ン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム等の核酸系うま
味物質との間にはきわめて強い相乗効果を呈することが
知られており、これらのうま味物質を配合した調味料が
市販されている。なお、欧米ではうま味に相当する言葉
がないため、国際的にもUmamiで通用するようにな
ってきている[日本食品工業学会編「新版・食品工業総
合辞典」、光琳(平成5年)]。
クエキス、チキンエキス、魚介エキス、酵母エキス、蛋
白加水分解物等の天然調味料は、うま味の付与性の点で
は評価されるが、こく味の付与性は不十分である。この
ため、調味料、飲食品において、持続性のある強いうま
味、濃厚感のある味、すなわちこく味を付与できる調味
料が望まれている。
素環化合物で、各種食品類から発見、単離されている。
1829年フーゼル油から見出されて以来、ビーフ、コ
コア、コーヒー、ナッツ類、ポップコーン、パンなどか
ら広く見出されており、フレーバーとして広範囲に用い
られている[合成香料、化学工業日報社(平成8
年)]。しかし、これらピラジン化合物類について、コ
ーヒー培煎香気やパンのクラスト部分の特有の香りであ
ることは知られているが、うま味の付与性および調味料
としての利用は知られていない。
食品に付与できる調味料、該調味料を用いた飲食品の調
味方法および該調味料を含む飲食品を提供することを目
的とする。
物を含有してなる調味料、該調味料を添加することを特
徴とする飲食品の調味方法、および該調味料を含む飲食
品に関する。
とは、ピラジンまたはピラジン骨格に1以上の置換基を
有するピラジン誘導体をいう。ピラジン誘導体として
は、ピラジンの4つの炭素原子のうちの一つに置換基の
ついた1置換体、二つについた2置換体、三つについた
3置換体および四つとも置換された4置換体があげられ
る。置換基としては、炭素数が1〜6、好ましくは1〜
3の飽和または不飽和の炭化水素基、アルコキシ基、ア
ルカノイル基、アルキルチオ基およびベンゾイル等のア
ロイル基があげられる。これらの置換基は、隣接する二
つの置換基が互いに連結してさらに環を形成した縮合複
素多環系のものであってもよい。好ましい置換基として
は、メチル基、エチル基があげられる。
であればいずれでもよいが、例えば2−メチルピラジ
ン、2,5−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラ
ジン、2,3,5−トリメチルピラジン、テトラメチル
ピラジン、2,5−ジエチルピラジン、2,6−ジエチ
ルピラジン、2,3−ジエチル−5−メチルピラジン、
2−エチル−3,5−ジメチルピラジン等をあげること
ができる。
の方法により合成したものを用いてもよいし、市販の化
合物を用いてもよい。また、ピラジン化合物類を高含有
する天然もしくは合成した溶液から粗精製または精製し
たピラジン化合物類を用いてもよい。ピラジン化合物類
を高含有する溶液は、例えばグリシン、リジン等のアミ
ノ酸を110mMとリボース70mMとを混合し、pH
6.5に調整した後、140℃で1時間加熱することに
より調製することができる[Food Chemistry, 52,361-3
66(1995) 、Z Lebensm Unters Forsch, 198, 210-214(1
994) ]。また、アミノ酸に代えて、動植物蛋白質を
酸、酵素等により加水分解物して得られる蛋白質加水分
解溶液、酵母エキス等を用いる以外は、上記方法と同様
の方法を用いてもピラジン化合物類を高含有する溶液を
調製することができる。
してなる調味料であれば、例えばうま味物質を配合する
調味料、畜肉エキス、家禽エキス、魚介エキス、酵母エ
キス、蛋白質加水分解物等の天然調味料等いずれの調味
料でもよいが、飲食品にこく味を付与できる調味料、す
なわちこく味調味料として用いることが好ましい。
付与できる調味料であればいずれでもよく、調味料とし
てそのまま飲食品に添加してよいし、こく味付与剤とし
て他の調味料に添加してもよい。本発明においてこく味
とは、持続性のあるうま味をいい、これに濃厚感が付与
された味であることが好ましい。うま味としては、うま
味物質が単独、または複数で呈する味があげられる。う
ま味物質としては、グルタミン酸ナトリウム、アスパラ
ギン酸、オキシグルタミン酸、イボテン酸、トリコロミ
ン酸、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム、
コハク酸ナトリウム等をあげることができる。
ルタミン酸ナトリウムによるうま味に持続性を付与する
ため、すなわちこく味を付与するために好適に用いられ
る。例えば、 グルタミン酸ナトリウムにこく味を付与さ
せるためには、グルタミン酸ナトリウム100重量部に
対して、ピラジン化合物類を0.01〜0.1重量部と
なるように配合させることが好ましい。
させるか否かは、添加の対象となる飲食品にうま味物質
が充分に含まれているか否かに応じて判断することがで
きる。添加の対象となる飲食品にうま味物質が充分に含
まれていない場合または充分に含まれていてもうま味を
より強化したい場合は、本発明の調味料はうま味物質を
含有していることが好ましく、添加の対象となる飲食品
にうま味物質が充分に含まれている場合または充分に含
まれていなくても他の調味料でうま味物質を添加する場
合は、本発明の調味料にうま味物質を含有しない、また
は少量含有していることが好ましい。
こく味の発現の妨げとならない限りは、うま味物質のほ
かに、有機酸、無機酸、これらの塩類、糖類などの従来
使用されている添加物を併用してもよい。本発明の調味
料は、ピラジン化合物類、ピラジン化合物類を高含有す
る天然もしくは合成した溶液をそのまま調味料としても
よいが、ピラジン化合物類を配合する以外は通常の調味
料の製造方法を用いて製造することもできる。したがっ
て、本発明の調味料は、必要に応じて例えば賦形剤等を
添加して、液状、粉状、顆粒状等の形状を有する調味料
として製造することができる。
理する際に添加するか、製造または調理された飲食品に
添加すればよい。なお、本発明の調味料の好適な添加量
は、対象の飲食品が定まれば、事前の呈味試験により決
定できるものである。従って、調味料、特にこく味調味
料としての目的を達成し得るものであれば特に限定され
るものではないが、飲食品中のピラジン化合物類の濃度
が0.001〜1ppm、特に0.01〜0.1ppm
となるように添加することが好ましい。なお、飲食品中
のピラジン化合物類の濃度が1ppmを超えるように添
加すると、該飲食品にこく味とは異質な風味が付与され
るため好ましくない。
料として本発明の調味料を使用することを除いて特に限
定はなく、通常用いられる飲食品の調味方法を用いるこ
とができる。本発明の飲食品の調味方法としては、例え
ば飲食品を製造する際に該飲食品の原材料の一部として
本発明の調味料を添加して用いる方法、製品となってい
る飲食品に本発明の調味料を添加する方法、製品となっ
ている飲食品を加熱調理、電子レンジ調理、真空調理等
の調理する際に添加する方法等をあげることができる。
本発明の飲食品の調味方法を用い、対象となる飲食品に
本発明の調味料を添加することに製造することができ
る。対象となる飲食品として特に限定はないが、例えば
カレー、シチュー、コンソメスープ、麺つゆ、ハンバー
グ、コロッケ、餃子等、こく味を有する飲食品が好適に
用いられる。以下に実施例を示す。なお、実施例におい
て%は重量%を示す。
む水溶液、この水溶液に2,5−ジメチルピラジンを
0.01ppmを添加した水溶液、および2,5−ジメ
チルピラジンを0.1ppm添加した水溶液をそれぞれ
調製し、試飲温度50〜60℃として、呈味についての
官能検査を行った。なお、官能検査は熟練した15名よ
りなるパネルにより行なった。結果を表1に示す。
ピラジンを0.01ppm以上含む溶液でこく味が付与
されていた。
い、これに2,5−ジメチルピラジンを0.01ppm
添加したもの、0.1ppm添加したもの、2,3,5
−トリメチルピラジンを0.001ppm添加したも
の、および0.01ppm添加したものの計5種類の配
合調味料を用い、実施例1と同様の方法を用いて呈味に
ついての官能検査を行った。
1%、グリシン2.5%、アラニン6.5%、アスパラ
ギン酸ナトリウム7.5%、乳糖47.5%に2,5−
ジメチルピラジンを100ppm添加し、リボンブレン
ダーにて攪拌混合して本発明の調味料を調製した。本発
明の調味料0.5gならびに、食塩50%、上白糖7
%、オニオンエキスパウダー3%、グルタミン酸ナトリ
ウム1.5%および乳糖38.5%を配合してなるコン
ソメスープの素15gに水(湯)を加えて全量を1Lと
し、コンソメスープを調製した。
対照区として調製し、それぞれのコンソメスープについ
て、2点比較法で味覚パネル15名による官能評価を実
施した。結果を第3表に示す。
添加したコンソメスープは添加しないものと比較して、
香りが好ましく、うま味およびこく味が強く、総合的に
好ましいとの評価を得た。
1%、グリシン2.5%、アラニン6.5%、アスパラ
ギン酸ナトリウム7.5%、乳糖47.5%に2,3,
5−トリメチルピラジンを10ppm添加し、リボンブ
レンダーにて攪拌混合して本発明の調味料を調製した。
本発明の調味料5gは、カレーの調理に際して、他の調
味料とともに添加した。なお、カレーは、牛肉150
g、玉ねぎ120g、サラダ油30g、カレー粉8g、
食塩10g、砂糖8g、グルタミン酸ナトリウム1g、
ガーリックパウダー0.8gに水を加えて1kgとなる
ように配合し、肉および玉ねぎをサラダ油で炒めた後に
水を加えて煮込んだ後、カレー粉等の調味料を加える、
通常の調味方法を用いて調製した。
区として調製し、それぞれのカレーについて、2点比較
法で味覚パネル15名による官能評価を実施した。結果
を表4に示す。
添加したカレーは添加しないものと比較して、香りが好
ましく、うま味およびこく味が強く、総合的に好ましい
との評価を得た。
できる調味料、該調味料を用いた飲食品の調味方法およ
び該調味料を含む飲食品を提供することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 ピラジン化合物類を含有してなる調味
料。 - 【請求項2】 ピラジン化合物類が、2−メチルピラジ
ン、2,5−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラ
ジン、2,3,5−トリメチルピラジン、テトラメチル
ピラジン、2,5−ジエチルピラジン、2,6−ジエチ
ルピラジン、2,3−ジエチル−5−メチルピラジン、
2−エチル−3,5−ジメチルピラジンから選択される
1以上の化合物である請求項1記載の調味料。 - 【請求項3】 調味料がこく味調味料である請求項1ま
たは請求項2記載の調味料。 - 【請求項4】 さらにうま味物質を含有してなる請求項
1〜請求項3のいずれか一項に記載の調味料。 - 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記
載の調味料を添加することを特徴とする飲食品の調味方
法。 - 【請求項6】 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記
載の調味料を含む飲食品。
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JP13913998A JP3929170B2 (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | 調味料 |
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-
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- 1998-05-06 JP JP13913998A patent/JP3929170B2/ja not_active Expired - Lifetime
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