JPH11302417A - ポリマーフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
ポリマーフィルムおよびその製造方法Info
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- JPH11302417A JPH11302417A JP10112056A JP11205698A JPH11302417A JP H11302417 A JPH11302417 A JP H11302417A JP 10112056 A JP10112056 A JP 10112056A JP 11205698 A JP11205698 A JP 11205698A JP H11302417 A JPH11302417 A JP H11302417A
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Abstract
ーに由来する優れた耐熱性、耐薬品性、および電気的性
質を有するのみならず、層内剥離性が改善制御され、加
熱寸法変化率が小さく、また適度な熱膨張率を有するフ
ィルムを提供する。 【解決手段】 光学的に異方性の溶融相を形成し得るポ
リマーから成形されたフィルムの一方の面から前記ポリ
マーを厚み方向に一部溶融するのに十分な温度で加熱す
る。
Description
溶融相を形成し得るポリマー(以下、これを液晶ポリマ
ーという)よりなるフィルムおよびその製造方法に関す
る。
ポリマーに由来する優れた耐熱性、耐薬品性、および電
気的性質を有するのみならず、層内剥離性が改善制御さ
れ、加熱寸法変化率が小さく、耐屈曲性に優れ、また適
度な熱膨張率を有することから、フレキシブルプリント
配線板、多層薄膜配線板、絶縁テープ、包装用フィル
ム、振動減衰材料等の素材などとして有用である。
気的性質(電気絶縁性、誘電的性質等)などに優れてい
るため、各種技術分野において、有用なフィルム用材料
として注目されている。
向性が高いために、液晶ポリマーから製造されたフィル
ムは機械的性質および熱的性質の異方性が高くなり易い
傾向を有している。すなわち、液晶ポリマーをTダイか
ら溶融押出成形すれば、機械軸方向(以下、MD方向と
いう)にのみ剪断応力または応力が加えられるため、一
軸配向フィルムが得られる。この一軸配向フィルムは、
MD方向における引張弾性率および機械的強度が高いも
のの、MD方向に直交する方向(以下、TD方向とい
う)におけるこれらの値が低く、MD方向に切れ目が発
生し易いという欠点があることのみならず、加熱時の寸
法変化率がMD方向とTD方向で異なるため、フィルム
が反り返るという欠点を有する。
改良するために、液晶ポリマーの溶融押出成形にインフ
レーション法を適用することが提案されている(特公昭
63−33450号公報、特公平6−39533号公
報)。この方法によれば、フィルムのMD方向だけでな
くTD方向にも応力が加えられるため、MD方向の切れ
目が発生しにくい二軸配向フィルムが得られる。また、
インフレーション法によれば、MD方向とTD方向との
間における機械的性質および熱的性質のバランスのとれ
たフィルムを得ることも可能である。
よって得られた、一軸配向または二軸配向した液晶ポリ
マーフィルムは、耐磨耗性が低く、フィルム面を摩擦す
ると表面からフィブリルが発生し易い傾向があり、ま
た、層内剥離性が高いために、フィルムと他の材料から
なる積層体において剥離が生じ易い傾向がある。また、
これらの液晶ポリマーフィルムは、成形時に加えられた
応力によって内部歪みを有しているため、加工等のため
に加熱工程を経ると、その前後での寸法変化および変形
を生じ易い傾向がある。
層内剥離性を改良する方法として、フィルムを溶融させ
ない程度の温度で、カレンダ処理する方法(特開平4−
62144号公報)および同一条件下でフィルムをエン
ボス加工する方法(特開平4−166323号公報)が
知られている。
よび耐層内剥離性を改良する他の方法として、フィルム
の少なくとも一方の面を支持体と接触させた状態で、前
記ポリマーを溶融するのに十分な温度で前記フィルムを
加熱し、前記ポリマーが冷却固化した後に、前記ポリマ
ー層を支持体から分離する処理方法(特開平8−905
70号公報)が知られている。
リマーフィルムを溶融させない程度の温度で、カレンダ
処理する方法およびエンボス加工する方法においては、
耐磨耗性の改善がまだ不十分であり、耐層内剥離性の改
善についても必ずしも十分でない場合がある。
面を支持体と接触させた状態で、前記ポリマーを溶融す
るのに十分な温度で前記フィルムを加熱し、前記ポリマ
ーが冷却固化した後に、前記ポリマー層を支持体から分
離する処理方法においては、離型層を表面に有さない支
持体の場合には、前記フィルムの厚さ方向すべてに亘っ
て前記ポリマーが溶融して基本的に支持体と強固に接着
するため、前記ポリマー層を分離する際には支持体を化
学的に溶解除去するなどの必要があることから生産性が
低く、製造コストが高い。また、離型層を表面に有する
支持体を用いた場合には、離型層を形成するシリコン樹
脂やフッ素樹脂等の剥離剤がポリマーを溶融するのに十
分な温度で分解してフィルムを汚染するため、フィルム
本来の所望の特性が損なわれる場合がある。
耗性、耐層内剥離性、および加熱寸法安定性に優れた液
晶ポリマーフイルムを提供することにある。また、他の
目的は、本発明の諸性質に優れた液晶ポリマーフィルム
を簡便に製造する方法を提供することにある。
ーフィルムの製造方法は、液晶ポリマーから成形される
フィルムの一方の面から前記ポリマーを厚み方向に一部
溶融するのに十分な温度で加熱することからなる。本発
明に係る液晶ポリマーフィルムは、前記製造方法によっ
て得られる。
定されるものではないが、その具体例として、以下に例
示する(1)から(4)に分類される化合物およびその
誘導体から導かれる公知のサーモトロピック液晶ポリエ
ステルおよびサーモトロピック液晶ポリエステルアミド
を挙げることができる。但し、液晶ポリマーを得るため
には、繰り返し単位の好適な組み合わせが必要とされる
ことは言うまでもない。
合物(代表例は表1参照)
(代表例は表2参照)
例は表3参照)
アミンまたは芳香族アミノカルボン酸(代表例は表4参
照)
マーの代表例として表5に示す構造単位を有する共重合
体(a)〜(e)を挙げることができる。
しては、フィルムの所望の耐熱性および加工性を得る目
的においては、約200〜約400℃の範囲内、とりわ
け約250〜約350℃の範囲内に光学的に異方性の溶
融相への転移温度を有するものが好ましい。
マーを押出成形して得られる。任意の押出成形法がこの
目的のために使用されるが、周知のTダイ法、インフレ
ーション法等が工業的に有利である。特にインフレーシ
ョン法では、フィルムのMD方向だけでなくTD方向に
も応力が加えられるため、MD方向とTD方向との間に
おける機械的性質および熱的性質のバランスのとれたフ
ィルムを得ることができる。
の液晶ポリマーフィルムは、MD方向とTD方向との間
における機械的性質および熱的性質のバランスが良好で
あるので、より実用性が高い。
tion Ratio) とは、分子を構成するセグメントについて
の分子配向の度合いを与える指標をいい、従来のMOR
(Molecular Orientation Ratio) とは異なり、物体の厚
さに無関係な値である。この分子配向度SORは、以下
のように算出される。まず、周知のマイクロ波分子配向
度測定機において、液晶ポリマーフィルムを、マイクロ
波の進行方向にフィルム面が垂直になるように、マイク
ロ波共振導波管中に挿入し、該フィルムを透過したマイ
クロ波の電場強度(マイクロ波透過強度)が測定され
る。そして、この測定値に基づいて、次式により、m値
(屈折率と称する)が算出される。 m=(Z0 /△z)×(1−νmax /ν0 ) ただし、Z0 は装置定数、△zは物体の平均厚、νmax
はマイクロ波の振動数を変化させたときの最大マイクロ
波透過強度を与える振動数、ν0 は平均厚ゼロのとき
(すなわち物体がないとき)の最大マイクロ波透過強度
を与える振動数である。つぎに、マイクロ波の振動方向
に対する物体の回転角が0°のとき、つまり、マイクロ
波の振動方向と、物体の分子が最もよく配向されている
方向であって、最小マイクロ波透過強度を与える方向と
が合致しているときのm値をm0 、回転角が90°のと
きのm値をm90として、分子配向度SORはm0 /m90
により算出される。
によって、必要とされる分子配向度SORは当然異なる
が、SOR≧1.5の場合は液晶ポリマー分子の配向の
偏りが著しいためにフィルムが硬くなり、かつ配向方向
に裂け易い。加熱時の反りがないなどの形態安定性が必
要とされるプレキシブルプリント基板や多層薄膜配線板
等の場合には、SOR≦1.3であることが望ましい。
特に加熱時の反りをほとんど無くす必要がある場合に
は、SOR≦1.03であることが望ましい。
は、任意の厚みであってもよく、そして、5mm以下の
板状またはシート状のものをも包含する。なお、フィル
ムには、本発明の効果が失われない範囲内、つまりフィ
ルムとしての物性を損なわない範囲内で滑剤、酸化防止
剤などの添加剤が配合されていてもよい。
しては、前述の通り、フィルムの所望の耐熱性および加
工性を得る目的においては、約200〜約400℃の範
囲の融点、とりわけ約250〜約350℃の範囲の融点
を有するのが好ましい。しかしながら、融点が高くなる
ほど液晶ポリマーの製造が難しくなり、生産ロットによ
る品質バラツキが大きくなることはフィルムへの押出成
形において好ましくない。また、後述する本発明におけ
る処理を考慮した場合、本発明においては比較的低い融
点の液晶ポリマーから製膜したフィルムを使用するのが
好ましい。したがって、より高い耐熱性や融点が必要な
用途に対応する場合には、一旦得られた液晶ポリマーフ
ィルムに特殊な加熱処理を施すことによって、所望の耐
熱性や融点にまで高めて使用する。つまり、加熱処理に
よってフィルムの融点は増加するので、加熱処理温度を
常に加熱処理中のフィルムの融点よりも20℃低い温度
以下に保ち、フィルムの融点の上昇に伴って加熱処理温
度を逐次増加させる方法で加熱処理する。このようなフ
ィルムの加熱処理の一例を示すと、加熱処理前のフィル
ムの融点が283℃の場合に、260℃で1時間加熱処
理したのち、265℃で1時間処理してフィルムの融点
を300℃に高めたのち、さらに275℃で2時間の加
熱処理をすれば、液晶ポリマーフィルムの融点は最終的
に320℃になる。加熱処理時間を調整することで融点
を所望の値に制御することもできる。処理温度が融点よ
りも5℃低い温度では、加熱処理中の形態保持が難しく
なるので好ましくない。このような加熱処理は、後述す
る厚み方向に一部溶融するような熱処理に先立って実施
したり、厚み方向に一部溶融するような熱処理の後に実
施したり、あるいは前後に実施することもできるが、耐
熱性や融点の制御のし易さや製造の効率性から、厚み方
向に一部溶融するような熱処理の後に実施することが望
ましい。
ィルムの一方の面から、前記ポリマーを厚み方向に一部
溶融するのに十分な温度で加熱する。したがって、加熱
した面と対向する反対面の厚み方向には一部未溶融の層
領域が存在するため、加熱処理中もフィルムの形態を安
定に保持することができると同時に、たとえ支持体を使
用していてもフィルムと強固には接着していないので、
両者を容易に分離することができる。このようにして得
られたフィルムの厚み方向に一部溶融した層領域および
表面は、耐磨耗性、耐層内剥離性、および加熱寸法安定
性に優れる。
ィルムの厚み方向に一部未溶融の層領域が存在する面に
ついても再度処理を行うことにより、フィルムの厚み方
向すべてに亘って耐磨耗性、耐層内剥離性、および加熱
寸法安定性に優れたフィルムを得ることができる。
一方の面から、前記ポリマーを厚み方向に一部溶融する
のに十分な温度で加熱するために用いる加熱処理装置と
しては、直接被処理フィルムと接触しない限りにおいて
特に制限はなく、電子線照射装置、遠赤外線照射装置、
熱風吹き付け装置等を挙げることができる。さらに、遠
赤外線照射装置は、パネル型とパイプ型に大別できる
が、なかでもパイプ型遠赤外線照射装置は、パネル型遠
赤外線照射装置や熱風吹き付け装置の10倍以上のエネ
ルギー密度の熱線を、加熱対象に容易に集束照射できる
ので、生産性とコストの点からより好適に用いることが
できる。また、必要に応じて、上記フィルムの処理面と
対向する反対面側にも別の加熱処理装置を設け、被処理
フィルム全体の温度を高めておくこともできるが、その
際、被処理フィルムの上記反対面の温度が液晶ポリマー
の融点より低くなるように制御しなければならない。ま
た、被処理フィルムの上記反対面は別の加熱処理装置と
接触していてもよく、接触する領域の形状は平面でも、
曲面でもよい。平面で接触する加熱処理装置の例として
は熱プレス等、一方、曲面で接触する加熱処理装置の例
としては熱ロール等を挙げることができる。また、接触
する表面材質の例としては、ステンレス、クロム、チタ
ン、アルミ、銅、およびこれらの合金等の金属、テフロ
ンやポリイミド等の耐熱性プラスチックを挙げることが
でき、その表面は所望により微小な凹凸を有していても
よく、さらにシリコン樹脂、ワックス等の剥離剤からな
る離型層を有していてもよい。
に金属層、例えば銅箔を重ね合わせ、銅箔側から、前記
ポリマーを厚み方向に一部溶融するのに十分な温度で加
熱することにより、液晶ポリマーフィルムと銅箔とを接
着させてなる積層体を提供することができ、これは例え
ばプリント配線板に使用することができる。さらに、上
記の通り、必要に応じて、フィルムの厚み方向に一部未
溶融の層領域が存在する面についても再度処理を行って
もよい。
段の種類、液晶ポリマーの種類、フィルムの厚み、目的
とする仕上がりフィルムの物性等の条件に応じて適宜選
択することができる。
基づいて説明する。図1に、本発明の第1実施形態に係
る液晶ポリマーフィルムを製造する方法を示す。処理装
置20はフィルム巻出機1およびフィルム巻取機2を備
える。未処理のフィルム3は、液晶ポリマーから形成さ
れたものである。フィルム巻出機1は方向Aにフィルム
3を供給し、フィルム巻取機2が方向Eに処理された後
の処理済みフィルム4を巻き取る。ニップロール5,6
は未処理フィルム3および処理済みフィルム4をそれぞ
れプレスする。フリーロール7,8は、未処理フィルム
3および処理済みフィルム4の送り方向を水平方向Bか
ら回転方向C、回転方向Cから水平方向Dにそれぞれ変
更する。誘電加熱式ロール9は、未処理フィルム3の下
面3bと接触してその全体の温度を高める加熱処理装置
であるが、誘電加熱式ロール9の表面の温度は、液晶ポ
リマーの融点よりも低くなるように制御されているた
め、未処理フィルム3は厚み方向の一部が加熱されるだ
けであり、誘電加熱式ロール9の表面と未処理フィルム
3の下面3bとが強固に接着されることはない。誘電加
熱式ロール9の上方にはパイプ型遠赤外線照射装置10
が配置され、その上部は放物線反射鏡11に覆われてい
る。パイプ型遠赤外線照射装置10から照射された遠赤
外線は、放物線反射鏡11によって集光され、未処理フ
ィルム3の上面3aを加熱し、ポリマーを厚み方向に一
部溶融する。
造方法によって製造された液晶ポリマーフィルム4と銅
箔21とを熱接着によって積層して銅箔21を回路配線
としたプリント配線板に、抵抗、コイル、コンデンサお
よびICなどの電子部品22を搭載した実装回路基板2
3を示す。液晶ポリマーフィルム4は耐熱性および電気
絶縁性に優れ、その上、加熱処理によって層内剥離性お
よび加熱による寸法変化・変形が改善されているため、
回路基板の絶縁層に適している。
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。なお、得られたフィルムの評価は以下の方法に
より行った。また、評価結果を表6にまとめて示す。 (1)融点(Tm) 示差走査熱量計を用いて、供試フィルムの熱挙動を観察
した。供試フィルムを20℃/分の速度で昇温して完全
に溶融させた後、溶融物を50℃/分の速度で50℃ま
で急冷し、再び20℃/分の速度で昇温した時に現れる
吸熱ピークの位置を、供試フィルムの融点として記録し
た。 (2)耐磨耗性 水平に置いた試験片の表面に、布で覆った底面が10m
m×15mmの大きさの四角の磨耗子を乗せ、500g
の荷重を負荷しながら、フィルム面上を30mmの距離
を往復して連続走査した。この際、目視によりフィルム
表面に毛羽立ちが認められるまでの往復回数を計測し、
耐磨耗性の指標とした。 (3)耐層内剥離性 供試フィルムの両面にエポキシ系接着剤(アロンマイテ
ィAS−60、東亜合成化学工業株式会社製)を50μ
m の厚みで塗布し、さらに両面をそれぞれ表面粗度10
μmの電解銅箔の粗面と接合し、組立体を190℃で1
0分間熱プレスし、熱硬化させることにより、剥離試験
片を作製した。この幅10mmの剥離試験片をJIS
C 6471に準じ、90°剥離試験に付した。この手
法は、前記試験片の片面を両面接着テープで支持板に接
着し、反対面の銅箔を速度50mm/分で支持板に対し
て垂直方向に引張り、剥離強度および層内剥離の有無を
判定することからなる。
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の共重合物で、融点が2
83℃である液晶ポリマーを溶融押出し、インフレーシ
ョン成形法により膜厚が50μm、分子配向度SORが
1.05のフィルムを得た。この液晶ポリマーフィルム
をAとする。得られた結果を表6に示す。
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の共重合物で、融点が3
30℃である液晶ポリマーを溶融押出し、インフレーシ
ョン成形法により膜厚が50μm、分子配向度SORが
1.03のフィルムを得た。この液晶ポリマーフィルム
をBとする。得られた結果を表6に示す。
式熱盤の上に、厚さ3mmの鏡面仕上げをしたステンレ
ス平板と参考例1で得られた20cm角の液晶ポリマー
フィルムAを順次水平に積み重ねた。次に、長さ25c
m、幅5mmの吹き出しノズルを具備する熱風吹き付け
装置と、前記熱風吹き付け装置を上記液晶ポリマーフィ
ルムAの上方20cmの高さで水平に移動する設備を準
備した。加熱処理は、熱風温度を320℃に設定したノ
ズルを、液晶ポリマーフィルムAの一端から対向する他
端に向けて、30cm/分の速度で移動し、フィルムの
厚み方向に一部溶融させることにより行った。処理済み
フィルムは、ステンレス平板から容易に分離することが
でき、平坦性は良好であった。得られた結果を表6に示
す。但し、耐磨耗性は処理済みのフィルム面で試験し
た。
マーフィルムを用いて、被処理面が実施例1で既に処理
されている面と対向する反対面であること以外は、実施
例1と同様に処理をして、両面が加熱処理された液晶ポ
リマーフィルムを得た。処理済みフィルムは、ステンレ
ス平板から容易に分離することができ、平坦性は良好で
あった。得られた結果を表6に示す。但し、耐磨耗性は
2回目に処理したフィルム面で試験した。
マーフィルムを260℃で1時間加熱処理後、加熱処理
温度を265℃として1時間加熱処理してフィルムの融
点を300℃とした。ついで、加熱処理温度を275℃
で10時間加熱処理して、融点を350℃に高めた液晶
ポリマーフィルムを得た。得られた結果を表6に示す。
但し、耐摩耗性は2回目に処理したフィルム面で試験し
た。
マーフィルムBを幅20cmで巻き上げたロール、およ
び図1に示す処理装置を準備した。ここで、ニップロー
ル5,6および誘電加熱式ロール9の回転速度は、フィ
ルムの移動速度と同期するように設定した。さらに、誘
電加熱式ロール9は直径40cm、幅40cm、表面は
ステンレスであり、ロール温度は300℃に設定した。
また、放物線反射鏡11を具備してなるパイプ型遠赤外
線照射装置10は誘電加熱式ロール9の上方15cmの
高さに配置した。加熱処理は、未処理フィルム3を50
cm/分の速度で移動し、パイプ型遠赤外線照射装置1
0の発熱温度を制御することでフィルムの厚み方向に一
部溶融させることにより行った。処理済みフィルム4は
誘電加熱式ロール9の表面から容易に分離することがで
き、平坦性は良好であった。得られた結果を表6に示
す。但し、耐磨耗性は処理済みのフィルム面で試験し
た。
な通り、耐磨耗性、耐層内剥離性、および平坦性に優れ
た液晶ポリマーフイルムを得ることができる。さらに、
本発明の諸性質に優れた液晶ポリマーフィルムを簡便に
製造することができる。
の製造方法を示す構成図である。
面図である。
フィルム、4…処理済みフィルム、5,6…ニップロー
ル、7,8…フリーロール、9…誘電加熱式ロール、1
0…パイプ型遠赤外線照射装置、11…放物線反射鏡、
20…処理装置、21…銅箔、22…電子部品、23…
実装回路基板。
Claims (10)
- 【請求項1】 光学的に異方性の溶融相を形成し得るポ
リマーから成形されるフィルムの製造方法において、 前記フィルムの一方の面から前記ポリマーを厚み方向に
一部溶融するのに十分な温度で加熱することを特徴とす
るポリマーフィルムの製造方法。 - 【請求項2】 光学的に異方性の溶融相を形成し得るポ
リマーから成形されるフィルムの製造方法において、 前記フィルムの一方の面から前記ポリマーを厚み方向に
一部溶融するのに十分な温度で加熱した後に、前記フィ
ルムの他方の面から前記ポリマーを厚み方向に一部溶融
するのに十分な温度で加熱することを特徴とするポリマ
ーフィルムの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2のいずれかにおいて、 融点が300℃以下である前記ポリマーフィルムを加熱
処理することにより、融点を300℃以上に高めること
を特徴とするポリマーフィルムの製造方法。 - 【請求項4】 請求項1または2のいずれかに記載の製
造方法によって得られるポリマーフィルム。 - 【請求項5】 請求項3に記載の製造方法によって得ら
れるポリマーフィルム。 - 【請求項6】 請求項4において、 前記ポリマーフィルムの融点が300℃以上であること
を特徴とするポリマーフィルム。 - 【請求項7】 請求項5または6において、 前記ポリマーフィルムの分子配向度が1.3以下である
ことを特徴とするポリマーフィルム。 - 【請求項8】 請求項7に記載のポリマーフィルムと金
属層とを接着させてなる積層体。 - 【請求項9】 請求項8に記載の積層体からなり、前記
金属層を回路配線とした配線板。 - 【請求項10】 請求項9に記載の配線板に、電子部品
を搭載して接続してなる実装回路基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11205698A JP3878741B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | ポリマーフィルムの製造方法 |
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JP11205698A JP3878741B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | ポリマーフィルムの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11302417A true JPH11302417A (ja) | 1999-11-02 |
JP3878741B2 JP3878741B2 (ja) | 2007-02-07 |
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ID=14576942
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