JPH11301099A - インクジェット記録シート - Google Patents

インクジェット記録シート

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JPH11301099A
JPH11301099A JP10109513A JP10951398A JPH11301099A JP H11301099 A JPH11301099 A JP H11301099A JP 10109513 A JP10109513 A JP 10109513A JP 10951398 A JP10951398 A JP 10951398A JP H11301099 A JPH11301099 A JP H11301099A
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JP
Japan
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ink
water
layer
receiving layer
recording sheet
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Application number
JP10109513A
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English (en)
Inventor
Emiko Matsumoto
恵美子 松本
Kazuo Totani
和夫 戸谷
Naonobu Sugiyama
直信 杉山
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高発色でにじみのない画像を高速度で記録で
き、インクの吸収が良好で、インクのにじみが小さく、
印字濃度が高く、かつ、ラミネート処理後の耐エッジ浸
水性に優れるインクジェット記録シートを提供する。 【解決手段】樹脂フィルムからなる支持体上にインク受
容層、印字されたインク層、透明フイルムのラミネート
層が順次積層されたインクジェット記録シートにおい
て、前記インク受容層が鹸化度90mol%以下のポリビニ
ルアルコールを受容層の塗料固形分中に3%から30%
含有し、かつ、水不溶性樹脂を5重量%から30重量%
することを特徴とするインクジェット記録シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂フィルムを基
材としたインクジェット記録シートに関し、水性インク
によるインクジェット記録方式による画像記録におい
て、インクの吸収が良好でコックリングが無く、インク
のにじみが小さく、印字濃度が高く、かつラミネート処
理後の耐エッジ浸水性に優れた特性を持つインクジェッ
ト記録シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式のプリンターの性
能、特にプリント速度、解像度、彩度等の向上によっ
て、被記録体材に対しても高速吸収性、高吸収容量、規
則的なインクにじみ等、より高度な特性が要求されるよ
うになり、インク受容性塗工層を表面に設けたいわゆる
塗工紙が開発されている。例えば、特開昭56−148
584号公報には、支持体の表面に色素を吸着し保持す
る機能を有する多孔性無機顔料(天然ゼオライト、合成
ゼオライト、ケイソウ土、微粒珪酸、合成雲母)粒子を
含有するインク受容層を設けることが、特開昭58−9
4491号公報にはインク受容層に二価金属の弱酸塩を
含有することが、特開平6−234268号公報にはイ
ンク受容層に4級アンモニウム塩物質を含有させること
が、特公平7−67852号公報にはインク受容層顔料
にフッ素を含有させることが、開示されているが、この
ようなインクジェット記録用シートでは、支持体に吸水
性の高いパルプを主原料とした紙を使用しているため、
水濡れにより紙が破れたり、耐水化した紙を用いても伸
び、しわ、カール等の問題が生じ、実用上耐水性に問題
があった。
【0003】また、近年インクジェットプリンターの用
途拡大に伴ない、従来の書類等のオフィス文書からカラ
ーを主に用いた広告物、特に購買時点広告(以下POP
広告と略す)としての用途が広まっている。インクジェ
ット記録は印刷と違い、製版する必要がないため、少量
でも印刷が可能であり、コストも安くなるというメリッ
トがある。これらは屋外で使用されることも多く、基材
に耐水性のある樹脂フィルムを使用する場合が多く、屋
外掲示用途では湿潤時に水分や雨、露のしたたりによる
水分から記録画像を保護するために、ラミネート処理を
施す場合が多い。しかしながらラミネート処理済の記録
シートにおいてもエッジ部から中心部へと水分が染みこ
み、ラミネートで保護している画像を汚す場合がある。
【0004】また、本発明と類似の構成で、鹸化度が9
0mol%以下のポリビニルアルコール塗工層をインク受
容層表面に設けたのものとして、特開昭63−3173
80号公報、鹸化度が75〜90mol%、重合度100
0以上のポリビニルアルコールを主体とする塗工層を支
持体上に設けたのものとして、特公平6−000427
号公報等が挙げられるが、いずれもインク吸収性のみを
考慮したものであり、インク乾燥性、オーバーラミ後の
耐水性を考慮していない。またこれらの発明ではポリビ
ニルアルコールの含有率が高く、顔料の含有率が低いた
め、塗工層内部の空隙が少なくなりインク乾燥性が不十
分になる。これらの記録用紙は通常のインクジェットプ
リンターを対象としており、インク吐出量の多いプロッ
ターで印字した場合、にじみには優れているもののイン
ク吸収速度が遅く、乾燥性が悪いため印字後数分間〜数
十分間の乾燥時間を必要とし、取り扱いが困難である。
また印字部と他色の印字部の境界部分にブリーディング
が生じ、実用上問題がある。さらに、オーバーラミネー
ト処理をした後に湿気や雨にさらされる屋外で使用した
場合、水不溶性樹脂を含有しておらず、ポリビニルアル
コール等の水溶性物質の含有率が高いため、エッジ部か
ら侵入した水分が塗工層の大部分を占めるポリビニルア
ルコールを溶かして塗工層の塗膜強度を低下させ、最終
的にはオーバーラミネート層が塗工層から剥離してしま
う場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はインクジェッ
トプリンター、プロッター等のインクジェット記録方式
において高品位の画像を高速でプリントすることがで
き、しかもラミネート処理後の耐エッジ浸水性に優れる
インクジェット記録シートを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、樹脂
フィルムからなる支持体上にインク受容層、印字された
インク層、透明フィルムのラミネート層が順次積層され
たインクジェット記録シートにおいて、該インク受容層
が鹸化度90mol%以下のポリビニルアルコールを受容
層の塗料固形分中に3重量%から30重量%含有し、か
つ、水不溶性樹脂を5重量%から30重量%(以下
「%」はすべて「重量%」である)含有することを特徴
とするインクジェット記録シートに関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】上記態様により、何故インクの吸
収性、にじみ、およびラミネート処理時のエッジからの
耐浸水性が良好であるかは定かでないが下記のように推
測できる。支持体上にインク受容層を設けたシートにイ
ンクジェット方式で記録した後に、インク受容層表面に
透明フィルムをラミネートしてなるインクジェット記録
シートにおいて、支持体が樹脂フィルムの場合、高い吸
水性が要求されるインク受容層の性質上、インク受容層
の結着剤に水溶性樹脂が使用される。しかし、オーバー
ラミネートした後の屋外掲示を目的としての使用では、
水溶性樹脂のみでは塗膜耐水性が不十分であり、雨等に
より水に濡れた場合、エッジ部から数mm侵入した水が
塗工層中の水溶性樹脂を溶かし塗工層の塗膜強度を低下
させ、水の侵入した数mm分のオーバーラミネート層の
剥離が発生し、さらに、剥離した部分から水が浸入す
る。これを繰り返し最終的にはオーバーラミネート層全
てが剥離する恐れがある。また、水不溶性樹脂のみでは
浸水時の塗膜強度は低下せず、オーバーラミネート層は
剥離しないものの、水が塗工層内部の細孔を通り、毛細
管現象により記録シート中心部にまで到達し、画像を汚
す恐れがある。水不溶性樹脂の使用は、少量ではインク
受容層自体の耐水性は向上するものの、耐エッジ浸水性
が得られない。また、多量に使用した場合、塗膜耐水性
は向上するもののインク吸収容量が低下し、インク受容
層からインクがあふれ、印字部ににじみが発生する。塗
工量を極端に増やすことでにじみは改善する傾向にある
ものの、塗膜強度、塗工安定性に問題が生じる可能性が
ある。また、塗工量が増えることでインク受容層の厚み
も増し、ラミネート処理後の水分に触れるインク受容層
のエッジ面積が増えるため浸水性は悪くなる傾向にあ
る。
【0008】しかし、本発明等は鹸化度90mol%以下
のポリビニルアルコールと水不溶性樹脂を同時にを使用
することで塗膜耐水性とラミネート処理後の耐エッジ浸
水性が改善されることを見出した。すなわち、前記ポリ
ビニルアルコールは水に溶けやすため、ラミネート処理
後、エッジ部からの水分に触れるとその部分で膨潤し、
目処めとなってそれ以上の水分の進入を防いでいると考
えられる。また水不溶性樹脂を含有することで印字品
位、塗膜耐水性が良好なインクジェット記録シートを得
ることができる。
【0009】本発明で支持体に使用される樹脂フィルム
は、通常の透明な樹脂フイルムが使用できることはもち
ろんであるが、その他熱可塑性樹脂中に無機質微細粉末
を混合してフィルムを形成し、これを延伸処理し紙状の
層にしたものも使用できる。熱可塑性樹脂としてはポリ
エステル樹脂およびオレフィン樹脂等が使用できる。ポ
リエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートおよびポリシクロヘキ
センテレフタレート等が、またオレフィン樹脂として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体からなるも
の、またはこれらを主成分とするものを例示できる。ま
た、これらの熱可塑性樹脂を1種または2種以上適宜選
択して使用でき、他の熱可塑性樹脂としてポリスチレ
ン、アクリル酸エステル共重合体等を混合して使用する
こともできる。
【0010】本発明においては、このようなフィルムを
単層のまま使用することも可能であるが、フィルムを複
数層積層して得られた多層フィルムを支持体として使用
することもできる。例えば、基材層と両面または片面に
紙状の層を設けた2〜3層フィルム、または更にその少
なくとも片面の紙状の層上に表面層を形成した3〜5層
フィルム等を使用してもよい。熱可塑性樹脂を紙状の層
としたものは一般に合成紙として知られている。また、
このようなフィルムの不透明度は、本発明において特に
限定されるものではない。これら樹脂フィルムは紙等に
比べ耐水性が良好であり、本発明の支持体として適して
いる。このようなフィルムは、厚さが15〜200μm
程度のものが好ましい。坪量は10〜150g/m2
ものが好ましい。また、樹脂フィルムや合成紙には、必
要に応じてコロナ放電処理やアンダーコート層を設けて
も良い。
【0011】インク受容層は無機顔料と結着剤を主成分
として形成される。無機顔料としては炭酸カルシウム、
クレー、焼成クレー、ケイソウ土、タルク、酸化アルミ
ニウム、シリカ、ホワイトカーボン、アルミノケイ酸マ
グネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化亜
鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の物質
が例示される。特に好ましくは多孔性でインクの吸収性
が高く、且つ鮮明な発色を可能とする、高吸油量で高比
表面積を有し、2次粒子径が1〜10μmの非晶質微粉
を主成分とすることが好ましい。この無機顔料の使用比
率は、受容層の塗料固形分中に50〜90%である。5
0%未満ではインク吸収性が不十分となり、90%を越
えるとインク受容層の強度の低下が懸念されるので不適
である。また、シートの使用目的、プリンターの要求性
能に応じてこれらの無機顔料を2種以上併用することも
可能である。
【0012】本発明におけるインク受容層の結着剤成分
は、受容層の塗料固形分中の10〜50%である。本発
明では結着剤には鹸化度が90mol%以下のポリビニル
アルコールと水不溶性樹脂が主たる成分として使用され
る。インク受容層に鹸化度が90mol%以下のポリビニ
ルアルコールを使用すると吸水時の膨潤性が良く、少量
で耐エッジ浸水性の効果があり、インク受容層に水不溶
性樹脂を使用すると塗膜耐水性が良く、浸水時のオーバ
ーラミ剥離防止に効果がある。インク受容層における前
記ポリビニルアルコールは、受容層の塗料固形分中に3
%から30%含まれるのが好ましい。3%に満たないと
エッジからの浸水を防ぐには不十分となり、30%を超
えると塗膜の耐水性が不十分となったり、十分なインク
乾燥性が得られず、インクのにじみが生じる場合があ
る。
【0013】本発明においては結着剤成分として前記鹸
化度が90mol%以下のポリビニルアルコールと同時に
水不溶性樹脂を配合する。水不溶性樹脂を配合する効果
としては塗膜耐水性の向上、塗膜強度の向上等がある。
水不溶性樹脂としては、スチレン−ブタジエン共重合
体、メチルメタクリルレートーブタジエン共重合体等の
共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エステルお
よびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体のア
クリル系重合体ラテックス、酢酸ビニル共重合体等のビ
ニル系重合体ラテックス等の水不溶性樹脂類が使用でき
る。特にアクリル共重合体ラテックスおよび酢酸ビニル
共重合体ラテックスが塗工後の耐候性に優れ、インク受
容層の黄変が抑制される為より好ましい。水不溶性樹脂
は、受容層の結着剤固形分中に5%から30%含まれる
のが好ましい。5%に満たない場合は、十分な塗膜耐水
性が得られず、浸水時にオーバーラミネート層の剥離が
発生する恐れがある。30%を超えると、塗膜耐水性は
向上するもののインク吸収容量が低下し、インク受容層
からインクがあふれ、印字部ににじみが発生する。
【0014】インク受容層に含有される結着剤成分とし
て鹸化度が90mol%以下のポリビニルアルコールと水
不溶性樹脂の他に、鹸化度が90mol%以下のポリビニ
ルアルコール以外の水溶性高分子結着剤を併用してもよ
い。水溶性高分子結着剤としては、鹸化度が90mol%
を越えるポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリ
ビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ゼラ
チン、カゼイン等の蛋白質、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドキシプロピルセ
ルロース、澱粉、およびその澱粉誘導体等の水溶性高分
子結着剤などが使用される。
【0015】これらの結着剤は、通常インク受容層固形
分に対して、結着剤成分全体として20〜50重量%の
範囲で使用される。また、これらの結着剤は必要に応じ
て二種以上を併用することも可能である。高分子接着剤
の含有量が20%に満たない場合は塗膜の結着性の低下
が起こり、50重量%を超えるとシリカの含有比率の低
下に伴うインクの吸収性低下の恐れがある。
【0016】一般的にインクジェットの水性インクに使
用される染料はアニオン性であるため、前記水不溶性樹
脂が同じアニオン性の場合、インクが受容層に吸着され
にくくなり、経時的ににじみが発生する場合がある。従
って前記水不溶性樹脂としては、インクの吸着性が良好
であることからカチオン性もしくはノニオン性がより好
ましい。
【0017】本発明のインク受容層に、水溶性カチオン
樹脂を含有することで印字濃度をより向上させることが
できる。本発明のインク受容層に使用される水溶性のカ
チオン樹脂としては、ポリエチレンイミン、ポリビニル
ピリジン、ポリジアルキルアミノエチルメタクリレー
ト、ポリジアルキルアミノエチルアクリレート、ポリジ
アルキルアミノエチルメタクリルアミド、ポリジアルキ
ルアミノエチルアクリルアミド、ポリエポキシアミン、
ポリアミドアミン、ジシアンジアミド−ホルマリン縮合
物、ジシアンジアミドポリアルキル−ポリアルキレンポ
リアミン縮合物、ポリジメチルジアリルアンモニウムク
ロライド、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等の化
合物およびこれらの変性物等が例示できる。水溶性カチ
オン樹脂は受容層の結着剤固形分を100として、その
2%〜50%が好ましい。水溶性カチオン樹脂の配合量
が2%未満であると印字の鮮明性が低下する恐れがあ
り、50%を越えると印字濃度は向上するものの、にじ
みが若干発生する恐れがある。
【0018】この他、添加剤として、顔料分散剤、消泡
剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、
架橋剤等が製造条件、印字品質、要求性能に応じて適宜
使用される。
【0019】塗料の塗工にはバーコーター、エアーナイ
フコーター、ブレードコーター、グラビアコーター等の
公知の塗工設備が応用される。支持体上にインク受容層
を設けたシートは、そのまま本発明の記録用シートとし
て使用することが可能であるが、例えばスーパーカレン
ダー、グロスカレンダー等で処理し、表面の平滑性を与
えることもできる。
【0020】本発明においてインク受容層の塗工量は、
最終用途によって決定され、インク吸収性、発色性、塗
膜強度を満足させるかぎり不必要に多くする必要はな
く、3〜30g/m2好ましくは5〜20g/m2の範囲
から適宜選択して用いられる。インク受容層が3g/m
2未満では多くの場合インク吸収容量が不足し、画像が
流れ出したり、色にじみが生じ、画像がぼけてしまった
り、乾燥が遅く、プリンターの排紙ロール等にインクが
付着し、汚れてしまう。しかしながら30g/m2を越
えるインク受容層を設けると、インク受容層が厚いため
アンダーコートとの接着性が弱くなり、剥がれ落ちたイ
ンク受容層によりヘッドノズルの目づまりのような問題
を生じることが多く、さらにコスト的にも高価なものと
なる。
【0021】本発明のインクジェット記録シートはフィ
ルム支持体にインク受容層を塗工乾燥した後、印字を行
い、更にフィルムをラミネートする。通常、透明フィル
ムの裏面に粘着剤を塗布した粘着ラミネートシートが使
用される。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、以下において部および%とあるのは、す
べて重量部および重量%を示す。
【0023】実施例1 無機顔料を含む合成紙ユポFPG−110(王子油化合
成紙製、厚さ110μm)の片面にバーコーターを用い
インク受容層塗料−1を絶乾量で15g/m2塗工後乾
燥を行い、インクジェット記録用シートを製造した。 インク受容層塗料−1 合成無定形シリカ 60部 (サイリシア#310:富士シリシア製) ポリビニルアルコール 15部 (鹸化度88mol%PVA217:クラレ製) 水不溶性樹脂:酢酸ビニルエチレン共重合体 16部 (スミカフレックス401:住友化学工業製) 水溶性カチオン樹脂 9部 (スミレーズレジン1001:住友化学工業製)
【0024】実施例2 実施例1のポリビニルアルコール(PVA217:鹸化
度88mol%クラレ製)を28部、水不溶性樹脂:酢酸ビ
ニルエチレン共重合体ラテックス(スミカフレックス4
01:住友化学工業製)を3部に変えた以外は同様にし
て実施例2のインク受容層塗料を作成し、インクジェッ
ト記録シートを得た。
【0025】実施例3 実施例1のポリビニルアルコール(PVA217:鹸化
度88mol%クラレ製)を、ポリビニルアルコール(PV
A420:鹸化度79.5mol%クラレ製)に変えた以外は
同様にして実施例3のインク受容層塗料を作成し、イン
クジェット記録シートを得た。
【0026】実施例4 実施例1のポリビニルアルコール(PVA217:鹸化
度88mol%クラレ製)を、ポリビニルアルコール(PV
A505:鹸化度73.5mol%クラレ製)に変えた以外は
同様にして実施例4のインク受容層塗料を作成し、イン
クジェット記録シートを得た。
【0027】比較例1 実施例1のポリビニルアルコール(PVA217:鹸化
度88mol%クラレ製)を0重量部、水不溶性樹脂:酢酸ビ
ニルエチレン共重合体ラテックス(スミカフレックス4
01:住友化学工業製)を31重量部に変えた以外は同
様にして比較例1のインクジェット記録用シートを得
た。
【0028】比較例2 実施例1のポリビニルアルコール(PVA217:鹸化
度88mol%クラレ製)を0.5重量部、水不溶性樹脂:酢酸
ビニルエチレン共重合体ラテックス(スミカフレックス
401:住友化学工業製)を30.5重量部に変えた以外は
同様にして比較例2のインクジェット記録用シートを得
た。
【0029】比較例3 実施例1のポリビニルアルコール(PVA217:鹸化
度88mol%クラレ製)を32重量部、水不溶性樹脂:酢
酸ビニルエチレン共重合体ラテックス(スミカフレック
ス401:住友化学工業製)を0重量部に変えた以外は
同様にして比較例3のインクジェット記録用シートを得
た。
【0030】比較例4 実施例1のポリビニルアルコール(PVA217:鹸化
度88mol%クラレ製)を60重量部、水不溶性樹脂:酢
酸ビニルエチレン共重合体ラテックス(スミカフレック
ス401:住友化学工業製)を0重量部に変えた以外は
同様にして比較例4のインクジェット記録用シートを得
た。
【0031】比較例5 実施例1のポリビニルアルコール(PVA217:鹸化
度88mol%クラレ製)をポリビニルアルコール(PVA
−126H:鹸化度99.3mol%クラレ製)に変えた以外
は同様にして比較例5のインク受容層塗料を作成し、イ
ンクジェット記録シートを得た。
【0032】比較例6 実施例1のポリビニルアルコール(PVA217:鹸化
度88mol%クラレ製)をポリビニルアルコール(PVA
−CSA:鹸化度97.5mol%クラレ製)に変えた以外は
同様にして比較例6のインク受容層塗料を作成し、イン
クジェット記録シートを得た。
【0033】得られた各インクジェット記録用シートに
インクジェットプロッター(NOVAJET III E
NCAD社製)を用いて印字し、インクの乾燥性、印字
濃度、にじみ、塗膜耐水性を測定した。さらに印字した
記録シートの上にフィルム(アベリー製)をラミネート
し、ラミネート処理後耐エッジ浸水性を評価した。評価
は以下の方法で行なった。その結果を表1に示す。 (1)インク乾燥性:インクジェットプロッター(NO
VA JET III ENCAD社製)を用い、印字し
たインクが乾燥するまでの時間を測定した。 ◎・・・インク乾燥時間が10分未満であり非常に良好 ○・・・インク乾燥時間が10分以上20分未満であり
良好 △・・・インク乾燥時間が20分以上30分未満であり
実用上不十分 ×・・・インク乾燥時間が30分以上であり実用上問題
有り (2)印字濃度:インクジェットプロッター(NOVA
JET III ENCAD社製)を用い、イエロー1
00%、マゼンタ100%、シアン100%の印字濃度
を官能評価した。 ◎・・・印字濃度が良好 ○・・・若干悪いが実用上問題無し △・・・実用上不十分 ×・・・不良であり実用上問題有り (3)にじみ:インクジェットプロッター(NOVA
JET III ENCAD社製)を用い、シアン100
%とマゼンタ100%の200%重色印字部分のにじみ
を官能評価した。 ◎・・・にじみがなく良好 ○・・・若干悪いが実用上問題無し △・・・実用上不十分 ×・・・不良であり実用上問題有り (4)塗膜耐水性:サンプルに水を1滴落とした後、塗
膜表面を指で擦り、塗膜が剥がれるかどうかを官能評価
した。 ◎・・・塗膜が剥がれず耐水性に優れる ○・・・塗膜が剥がれる傾向があるものの、実用上問題
なし △・・・塗膜が剥がれ、実用上不十分 ×・・・塗膜が極めて剥がれやすく、実用上問題有り (5)塗膜密着強度:セロテープピックにより、塗膜の
密着性を官能評価した。 ◎・・・塗膜が剥がれない。 ○・・多少塗膜が剥がれるが実用上、問題ない。 △・・・塗膜が一部剥がれ、実用上不十分 ×・・・塗膜が極めて剥がれやすく、実用上問題有り。 (6)ラミネート処理後耐エッジ浸水性:記録シートに
ラミネートフィルム(アベリー製)を重ね、その上を5
kg重のローラーを5往復させ貼り合わせた後、水に1時
間浸漬させ、エッジ部からの浸水状態を官能評価した。 ◎・・・にじみがなく良好 ○・・・若干悪いが実用上問題無し △・・・実用上不十分 ×・・・不良であり実用上問題有り
【0034】
【表1】
【0035】表1からわかるように、実施例により得ら
れたインクジェット記録シートは、インク吸収性、にじ
み、および印字濃度のいずれに関しても非常に優れてい
る。これに対して比較例により得られたインクジェット
記録シートは、耐エッジ浸水性、インク乾燥性およびに
じみにおいて良好な結果は得られなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録シートは、
インクの吸収性、印字乾燥性およびにじみに優れている
だけでなく、ラミネート処理後のエッジからの浸水性が
良好であるので高品位な画像を屋外で長時間掲示が可能
であるという効果を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂フィルムからなる支持体上にインク受
    容層、印字されたインク層、透明フィルムのラミネート
    層が順次積層されたインクジェット記録シートにおい
    て、該インク受容層が鹸化度90mol%以下のポリビニ
    ルアルコールを受容層の塗料固形分中に3重量%から3
    0重量%含有し、かつ、水不溶性樹脂を5重量%から3
    0重量%含有することを特徴とするインクジェット記録
    シート。
JP10109513A 1998-04-20 1998-04-20 インクジェット記録シート Pending JPH11301099A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10109513A JPH11301099A (ja) 1998-04-20 1998-04-20 インクジェット記録シート

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