JPH11300896A - 離型フィルム - Google Patents

離型フィルム

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JPH11300896A
JPH11300896A JP13123698A JP13123698A JPH11300896A JP H11300896 A JPH11300896 A JP H11300896A JP 13123698 A JP13123698 A JP 13123698A JP 13123698 A JP13123698 A JP 13123698A JP H11300896 A JPH11300896 A JP H11300896A
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JP
Japan
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film
resin
melamine
release film
release
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JP13123698A
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English (en)
Inventor
Kiyohiko Ito
喜代彦 伊藤
Yasuyuki Nogami
康幸 野上
Junzo Inagaki
順三 稲垣
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Toyo Metallizing Co Ltd
Original Assignee
Toyo Metallizing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境汚染の少ない水系溶剤を用いた樹脂ペース
ト(あるいは樹脂スラリー)、特には、水系溶剤を用い
たセラミックスラリーを用いて、樹脂シートあるいはセ
ラミックグリーンシートを均一な厚みで、効率良く製造
することができる離型フィルムを提供することを目的と
する。 【解決手段】 プラスチックフィルムの少なくとも片面
にメラミン系樹脂皮膜を有し、かつ該メラミン系樹脂皮
膜を有する面の臨界表面張力A(単位:dyne/c
m)が25 ≦ A ≦ 42の範囲を満足する離型フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル樹脂シ
ート、ポリウレタン樹脂シートならびにセラミックグリ
ーンシートをキャスティングし製造する際に用いられる
離型フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルムは、紙に比べ平滑
性、耐熱性等に優れるため該フィルムに離型剤を処理し
離型用フィルムとして塩化ビニル樹脂シート、ポリウレ
タン樹脂シートならびにセラミックグリーンシート等の
キャスティング時に多く用いられている。具体的な例を
挙げると、塩化ビニル樹脂のペーストあるいは塩化ビニ
ル樹脂のラテックスエマルジョンを前記離型フィルム上
にキャスティング(流延)し、加熱乾燥後に該離型フィ
ルムから塩化ビニルシートを剥離する方法が知られてい
る。しかしながら、従来からプラスチックフィルムの離
型処理剤として知られているシリコーン系樹脂塗剤で処
理したものは、上記塩化ビニル樹脂のペーストあるいは
塩化ビニル樹脂のラテックスエマルジョン等のキャステ
ィング時に用いると該ペーストあるいはエマルジョンが
弾いてしまい、均一の厚みを有する塩化ビニルシート等
が得られ難く、また塩化ビニル樹脂シートの剥離面側に
シリコーン系樹脂が転移し易いために該シート表面に印
刷する場合に印刷インキの弾きが発生し易いという欠点
がある。
【0003】このような、プラスチックフィルムにシリ
コーン系樹脂皮膜を離型層として設けた離型フィルムと
しては、特開昭60−141553号公報、特開平3−
231812号公報、特公平4−59207号公報、お
よび特公平6−2393号公報が知られている。
【0004】またプラスチックフィルムとして前述した
ような離型処理を施していないポリエステルフィルムを
用いるとポリエステルフィルムと塩化ビニル樹脂シート
の剥離性が悪く、剥離面の平滑性低下や高速に剥離した
時に該塩化ビニル樹脂シートが破れてしまうという欠点
がある。
【0005】一方、積層セラミックコンデンサ等用セラ
ミックグリーンシートを製造する際1〜9のいずれか1
項に記載の離型フィルム。 〔発明の詳細な説明〕
【0006】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル樹脂シ
ート、ポリウレタン樹脂シートならびにセラミックグリ
ーンシートをキャスティングし製造する際に用いられる
離型フィルムに関する。
【0007】
【従来の技術】プラスチックフィルムは、紙に比べ平滑
性、耐熱性等に優れるため該フィルムに離型剤を処理し
離型用フィルムとして塩化ビニル樹脂シート、ポリウレ
タン樹脂シートならびにセラミックグリーンシート等の
キャスティング時に多く用いられている。具体的な例を
挙げると、塩化ビニル樹脂のペーストあるいは塩化ビニ
ル樹脂のラテックスエマルジョンを前記離型フィルム上
にキャスティング(流延)し、加熱乾燥後に該離型フィ
ルムから塩化ビニルシートを剥離する方法が知られてい
る。しかしながら、従来からプラスチックフィルムの離
型処理剤として知られているシリコーン系樹脂塗剤で処
理したものは、上記塩化ビニル樹脂のペーストあるいは
塩化ビニル樹脂のラテックスエマルジョン等のキャステ
ィング時に用いると該ペーストあるいはエマルジョンが
弾いてしまい、均一の厚みを有する塩化ビニルシート等
が得られ難く、また塩化ビニル樹脂シートの剥離面側に
シリコーン系樹脂が転移し易いために該シート表面に印
刷する場合に印刷インキの弾きが発生し易いという欠点
がある。
【0008】このような、プラスチックフィルムにシリ
コーン系樹脂皮膜を離型層として設けた離型フィルムと
しては、特開昭60−141553号公報、特開平3−
231812号公報、特公平4−59207号公報、お
よび特公平6−2393号公報が知られている。
【0009】またプラスチックフィルムとして前述した
ような離型処理を施していないポリエステルフィルムを
用いるとポリエステルフィルムと塩化ビニル樹脂シート
の剥離性が悪く、剥離面の平滑性低下や高速に剥離した
時に該塩化ビニル樹脂シートが破れてしまうという欠点
がある。
【0010】一方、積層セラミックコンデンサ等用セラ
ミックグリーンシートを製造する際の工程用キャリアフ
ィルムとしても、シリコーン系樹脂皮膜を離型層として
設けた離型フィルムが一般的に用いられている。
【0011】従来、このようなセラミックグリーンシー
トを製造する際に用いられていたセラミックペースト
(あるいはセラミックスラリー)は、チタン酸バリウ
ム、アルミナ等のセラミック粉末とジクロロメタン、酢
酸ブチル等の有機系溶媒ならびにポリメチルメタクリレ
ート、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、
ポリビニルアルコール等の高分子バインダ、および可塑
剤等を混合分散して製造されている。
【0012】しかしながら、近年、有機系溶剤による環
境汚染問題等から前記のセラミックペースト(あるいは
セラミックスラリー)の溶剤として水またはエチルアル
コールの水希釈溶剤やメチルアルコールの水希釈溶剤が
用いるものが増えており、これに伴い、従来のシリコー
ン系樹脂皮膜を離型層として設けた離型フィルムでは、
セラミックスラリーが弾いたり、均一の厚みにキャステ
ィング出来ないという問題がある。
【0013】さらに、シリコーン系樹脂皮膜を離型層と
して設けた離型フィルムを用いて製造されたセラミック
グリーンシートは、シリコーン系のオイルや樹脂皮膜の
転写による問題、たとえば、該セラミックグリーンシー
トにコンデンサ用電極を印刷する際の印刷不良問題や積
層セラミックチップコンデンサを製造するために該セラ
ミックグリーンシートを積層する際にセラミックグリー
ンシート間の密着性が低下し空隙が発生する等の問題が
絶えず発生している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
を解決し、塩化ビニル樹脂ペースト(あるいは塩化ビニ
ル樹脂スラリー)、ポリウレタン樹脂ペーストならび
に、特に水系溶剤を用いたセラミックペースト(あるい
はセラミックスラリー)から塩化ビニル樹脂シート、ポ
リウレタン樹脂シート、セラミックグリーンシートを効
率良く製造することができるとともに、塩化ビニルシー
ト、ポリウレタン樹脂シートあるいはセラミックグリー
ンシートの離型面へ離型剤である皮膜成分が実質的移行
しない離型フィルムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らが鋭意検討し
た結果、前記本発明の目的は、下記の構成を有する本発
明によって工業的に有利に達成された。
【0016】[1]プラスチックフィルムの少なくとも
片面にメラミン系樹脂皮膜を有し、かつ該メラミン系樹
脂皮膜を有する面の臨界表面張力A(単位:dyne/
cm)が下記(1)式を満足する離型フィルム。
【0017】25 ≦ A ≦ 42 ‥‥ (1) [2]臨界表面張力A(単位:dyne/cm)が下記
(2)式を満足することを特徴とする上記[1]記載の
離型フィルム。
【0018】30 ≦ A ≦ 35 ‥‥ (2) [3]メラミン系樹脂皮膜が主としてメラミンホルムア
ルデヒド樹脂からなることを特徴とする上記[1]また
は[2]記載の離型フィルム。
【0019】[4]メラミン系樹脂皮膜が主としてアル
キル化メラミンホルムアルデヒド樹脂からなることを特
徴とする上記[1]または[2]記載の離型フィルム。
【0020】[5]メラミン系樹脂皮膜が主としてブチ
ル化メラミンホルムアルデヒド樹脂からなることを特徴
とする上記[1]または[2]記載の離型フィルム。
【0021】[6]メラミン系樹脂皮膜を有する面の中
心線平均表面粗さ(Ra)が10〜40nmであること
を特徴とする上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載
の離型フィルム。
【0022】[7]プラスチックフィルムのフィッシュ
アイ値が0〜40個/1000cm2 であることを特徴
とする上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の離型
フィルム。
【0023】[8]プラスチックフィルムがポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト、ポリエチレン−α,β−ビス(2−クロルフェノキ
シ)エタン−4,4´−ジカルボキシレートから選択さ
れる少なくとも1種であることを特徴とする上記[1]
〜[7]のいずれか1項に記載の離型フィルム。
【0024】[9]塩化ビニル樹脂またはポリウレタン
樹脂のキャスティング時に使用される上記[1]〜
[8]のいずれか1項に記載の離型フィルム。
【0025】[10]セラミックグリーンシートの製造
工程において使用される上記[1]〜[9]のいずれか
1項に記載の離型フィルム。
【0026】本発明の特徴は、水系の樹脂ペースト(あ
るいは樹脂スラリー)、特には、水系溶剤を用いたセラ
ミックペースト(あるいはセラミックスラリー)との濡
れ性を向上させると同時に各種樹脂シート、特にはセラ
ミックグリーンシートの剥離性を満足しつつ、かつ該樹
脂シートあるいは該セラミックシートへの離型剤である
樹脂皮膜成分が実質的に移行しないという相反する特性
を満足させたことにある。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。
【0028】本発明のプラスチックフィルムとしては、
例えばポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィル
ム、ナイロンフィルム等の合成高分子フィルム(含むシ
ート)を挙げることができる。このうちでは、耐熱性、
表面特性等に優れているポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィル
ム、ポリエチレン−α,β−ビス(2−クロルフェノキ
シ)エタン−4,4´−ジカルボキシレートフィルムが
好ましく、特には、機械的強度、寸法安定性に優れる2
軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、2軸延伸
ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム、2軸延
伸ポリエチレン−α,β−ビス(2−クロルフェノキ
シ)エタン−4,4´−ジカルボキシレートフィルムが
好ましい。
【0029】本発明を構成するプラスチックフィルム
は、常法により製造されたものであり、特に2軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルム、2軸延伸ポリエチ
レン−2,6−ナフタレートフィルム、2軸延伸ポリエ
チレン−α,β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン
−4,4´−ジカルボキシレートフィルムにおけるフィ
ルム厚みは15〜350μm、好ましくは20〜100
μmの範囲のものが機械特性、寸法安定性、耐熱性、価
格等の点から好ましく適用される。
【0030】また、プラスチックフィルムのフィッシュ
アイ値が0〜40個/1000cm2 であると、該フィ
ルムを用いた離型フィルムから塩化ビニル樹脂シートや
セラミックグリーンシート、特に、20μm以下の薄い
セラミックグリーンシートを剥離させる際に該シートの
破れが極めて少なくなるため望ましい。
【0031】本発明におけるメラミン系樹脂とは、下記
(3)のトリアジン環構造を有するメラミンあるいはメ
ラミン誘導体1モルに対して2〜6モルのホルムアルデ
ヒドと反応させて得られた2次元あるいは3次元架橋構
造を有する樹脂で、メラミンホルムアルデヒド樹脂やメ
チル化メラミンホルムアルデヒド樹脂、ブチル化メラミ
ンホルムアルデヒド樹脂、エーテル化メラミンホルムア
ルデヒド樹脂、エポキシ変性メラミンホルムアルデヒド
樹脂、ユリアメラミン樹脂、メラミンアクリル樹脂など
が挙げられる。特に、アルキル化メラミンホルムアルデ
ヒド樹脂、中でもブチル化メラミンホルムアルデヒド樹
脂を本発明の離型フィルムの樹脂皮膜として用いるとア
クリル樹脂系のバインダーを用いたセラミックグリーン
シートとの剥離力が小さくなり、20μm以下のセラミ
ックグリーンシートをピンホール等の欠点もなく、かつ
非常に均一な膜厚みで製造することが出来るので特に好
ましい。また、上記メラミン系樹脂は、塩化ビニル樹脂
シート、ポリウレタン樹脂シートならびにセラミックグ
リーンシートとの剥離力を調整するために種類の異なる
メラミン系樹脂を同士を混合したり、あるいは、アクリ
ル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重
合樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ユリア樹
脂、ポリウレタン樹脂等と混合して使用してもかまわな
い。
【0032】
【式1】(ここで、Xは、水素、ーCH2OH、ーCH2
ORのいずれかを示す。
【0033】ーCH2ORにおけるRは、アルキル基を
示す。)また、本発明においては、前記メラミン系樹脂
からなる樹脂皮膜面の臨界表面張力A(単位:dyne
/cm)が下記(1)式を満足することが必要であり、
下記(2)式を満足することが好ましい。
【0034】25 ≦ A ≦ 42 ‥‥ (1) 30 ≦ A ≦ 35 ‥‥ (2) 該臨界表面張力(単位:dyne/cm)が、42を越
えると、塩化ビニル樹脂シート等の樹脂シート、特に
は、20μm以下の厚みのセラミックグリーンシートの
剥離が不十分となりセラミックグリーンシートの離型面
の平滑性が悪化したり、剥離時にセラミックグリーンシ
ートが破れ易くなるため好ましくない。また、該臨界表
面張力が、30未満であると、セラミックスラリー、特
には水系溶剤からなるセラミックスラリー塗工時に該ス
ラリーが弾いたり、該スラリー塗工時の厚みが不均一と
なるため好ましくない。
【0035】本発明において、メラミン系樹脂皮膜を形
成する際の塗布方法は特に限定されないが通常、シクロ
ヘキサノンとトルエンの混合溶剤、あるいはPシンナー
等の混合溶剤にメラミン系樹脂と1〜20重量%と亜燐
酸エステルを前記メラミン樹脂分の5〜30重量%とな
る用に混合後、ダイレクトグラビアコーター、マイクロ
グラビアコーター、リバースグラビアコーター、ダイレ
クトキスコーター、リバースキスコーター、コンマコー
ター、ダイコーター、バー・ロッドタイプの塗布装置等
によって塗布することによって得られる。
【0036】本発明において、プラスチックフィルムの
表面のメラミン系樹脂皮膜面の表面の中心線平均表面粗
さ(Ra)がカットオフ値0.25mmで10〜40n
m範囲であるとセラミックグリーンシートの平滑性が向
上するため好ましい。
【0037】
【実施例】本発明を実施例にて具体的に説明するが、本
発明はそれらに限定されるものではない。
【0038】なお、離型フィルムの特性評価は下記の方
法にて行なった。 1)臨界表面張力:JIS−K−6768に基づき市販
あるいは特定の溶剤を混合して得られた濡れ張力試験液
にて測定した。 2)離型性:離型フィルムの離型層上に下記組成のセラ
ミックスラリーを乾燥後の厚みが25μmとなるように
ドクターブレード法にて塗布し、乾燥後、100℃で1
0分間加熱固化させ、室温にて1時間放置した後、離型
フィルムからセラミックグリーンシートを剥離した。
【0039】この際のセラミックグリーンシートの18
0゜剥離強度を引っ張り試験器にて剥離速度300mm
/分で測定した。該剥離力が10g/50mm幅以下の
ものをを「○」、該剥離力が10g/50mm幅を超
え、20g/50mm幅未満のものを「△」、該剥離力
が20g/50mm幅以上のものを「×」とした。
「△」以上であれば離型性が良好といえる。
【0040】「セラミックスラリーの組成」 アルミナ 75 重量部 酸化バリウム 10 重量部 ポリビニルアルコール 30 重量部 水 80 重量部 メチルアルコール 20 重量部 3)セラミックススラリーの塗工性:上記2)の離型性
の評価において、セラミックスラリーをドクターブレー
ド法にて塗布した時の該スラリーの弾き程度や上記2)
において剥離したセラミックグリーンシートの厚みバラ
ツキを目視観察し、該スラリーの弾きがなく、セラミッ
クグリーンシートの厚みが均一であれば「○」、該スラ
リーの弾きはないが、セラミックグリーンシートの厚み
ムラが若干見られるものを「△」、スラリー塗工時に弾
きが発生したものを「×」とした。「○」以上であれば
スラリー塗工性が良好といえる。 4)シリコーン移行性:上記3)と同様の方法にて、離
型フィルム上にセラミックグリーンシートを形成した。
【0041】次に、この離型フィルム上に成形したセラ
ミックグリーンシートを10枚重ね、プレス機にて50
0kg/cm2 の圧力を加えたまま温度40℃で20時
間放置した。次に、このシートを室温にて10分放置し
た後、離型フィルムからセラミックグリーンシートを剥
離した。得られたセラミックグリーンシートを所定の大
きさ(50mmφ)に切り取り、蛍光X線法により該シ
ートの離型面側のケイ素元素強度Cをカウントする。次
に、該セラミックシートの離型面側の反対面を前記と同
様の条件方法にてケイ素元素強度Dをカウントする。こ
のようにして得られたケイ素元素強度Cからケイ素元素
強度Dを引いた値をセラミックスシートへのシリコーン
移行量(単位:KCPS)とした。該シリコーン移行量
(単位:KCPS)が0.05以下であれば「◎」、
0.05を超え、0.2未満であれば「○」、0.2以
上であれば「×」とした。「○」以上であればセラミッ
クスシートへのシリコーン移行性が良好といえる。
【0042】この時、蛍光X線法によるケイ素元素強度
の測定は、下記条件にて行った。
【0043】 ・装置名 :Rigaku製 X線SPECTROMETER RIX
1000 ・X線管 :横型Crターゲット ・元素コート゛ :Si06 ・分光結晶 :LIF1 ・スリット :COARSE ・一次フィルター :OUT ・タ゛イアフラム :30mm ・印加電圧、電流(XG):50kv−50mA ・PHA :100-350 ・PEAK :2θ/144.520deg、時間/40秒 ・BG.1 :2θ/143.000deg、時間/10秒 ・BG.2 :2θ/146.100deg、時間/10秒 5)中心線表面粗さ(単位:nm):JIS−B−06
01に基づき、カットオフ値0.25mmで測定した。 6)フィッシュアイ値(単位:個/1000mm2):
偏光板を上下で偏光軸を直角に交わらせ(クロスニコル
状態)にし、該、偏光板の間にプラスチックフィルムを
挟み込み、10倍の拡大鏡にて輝点が30μmφ(円相
当径)以上のものをカウントした。
【0044】[実施例1]厚み50μmの2軸延伸ポリ
エステルフィルム「東レ(株)社製“ルミラーS28:中
心線表面粗さ28nm、フィッシュアイ値11個/10
00mm2」の片面に下記離型剤として組成Aをグラビ
アロール(#200、格子タイプ)を用い正転グラビア
方式にて塗工し、140℃のオーブンにて15秒乾燥さ
せた。得られた離型フィルムの臨界表面張力は、32d
yne/cmであった。
【0045】結果を表1に示したが離型性、水系セラミ
ックススラリーの塗工性ともに極めて良好である。
【0046】 「離型剤・組成A」 1)主剤 :三羽研究所製ブチル化メラミンホルムアルデヒド塗料 「製品名:RP−50」 20 重量部 2)硬化触媒:和信化学工業製亜リン酸エステル 「製品名:プラスコート DEPクリア」 4 重量部 3)溶剤:トルエン 50重量部 4)溶剤:シクロヘキサノン 50重量部 [実施例2]メラミン系樹脂塗剤を、下記組成Bとする
以外は[実施例1]と同様の方法にて離型フィルムを得
た。得られた離型フィルムの臨界表面張力は、34dy
ne/cmであった。
【0047】結果を表1に示したが離型性、水系セラミ
ックススラリーの塗工性ともに極めて良好である。
【0048】 「離型剤・組成B」 1)主剤 :三羽研究所製ブチル化メラミンホルムアルデヒド塗料 「製品名:RP−50」 15 重量部 2)主剤 :三和ケミカル製メチル化メラミンホルムアルデヒド塗料 「製品名:ニカラックMXー706」 5 重量部 3)硬化触媒:和信化学工業製亜リン酸エステル 「製品名:プラスコート DEPクリア」 4 重量部 4)溶剤 :メチルエチルケトン 100 重量部 [実施例3]メラミン系樹脂塗剤を、下記組成Cとする
以外は[実施例1]と同様の方法にて離型フィルムを得
た。得られた離型フィルムの臨界表面張力は、27dy
ne/cmであった。
【0049】結果を表1に示したが離型性、水系セラミ
ックススラリーの塗工性ともに極めて良好である。
【0050】 「離型剤・組成C」 1)主剤 :三羽研究所製ブチル化メラミンホルムアルデヒド塗料 「製品名:RP−50」 20 重量部 2)添加剤 :日本触媒製アルキル変性ポリウレタン樹脂 「製品名:RP−20」 0.3 重量部 3)硬化触媒:和信化学工業製亜リン酸エステル 「製品名:プラスコート DEPクリア」 4 重量部 4)溶剤:トルエン 50重量部 5)溶剤:シクロヘキサノン 50重量部 [実施例4]メラミン系樹脂塗剤を、下記組成Dとする
以外は[実施例1]と同様の方法にて離型フィルムを得
た。得られた離型フィルムの臨界表面張力は、39dy
ne/cmであった。
【0051】結果を表1に示したが離型性、水系セラミ
ックススラリーの塗工性ともに良好である。
【0052】 「離型剤・組成D」 1)主剤 :三和ケミカル製メチル化メラミンホルムアルデヒド塗料 「製品名:ニカラックMXー706」 20 重量部 2)硬化触媒:和信化学工業製亜リン酸エステル 「製品名:プラスコート DEPクリア」 4 重量部 3)溶剤:メチルエチルケトン 70重量部 4)溶剤:メチルセロソルブ 30重量部 [実施例5]中心線線表面粗さが21nmでフィッシュ
アイ値が36個/1000mm2 の2軸延伸ポリエステ
ルフィルムを用いる以外は[実施例1]と同様の方法に
て離型フィルムを得た。
【0053】得られた離型フィルムの臨界表面張力は、
33dyne/cmであった。
【0054】結果を表1に示したが離型性、水系セラミ
ックススラリーの塗工性ともに良好である。
【0055】[実施例6]中心線線表面粗さが35nm
でフィッシュアイ値が38個/1000mm2 の2軸延
伸ポリエステルフィルムを用いる以外は[実施例3]と
同様の方法にて離型フィルムを得た。
【0056】得られた離型フィルムの臨界表面張力は、
30dyne/cmであった。
【0057】結果を表1に示したが離型性、水系セラミ
ックススラリーの塗工性ともに良好である。
【0058】[比較例1]離型剤として熱硬化性シリコ
ーン系樹脂塗剤として下記組成Eをグラビアロール(#
200、斜線タイプ)を用い塗工し、140℃のオーブ
ンにて15秒乾燥、熱硬化させ離型フィルムを得た。得
られた離型フィルムの臨界表面張力は、22dyne/
cmであった。
【0059】結果を表1に示したが水系セラミックスス
ラリーが弾いて塗工性出来なかった。
【0060】 「熱硬化性シリコーン系樹脂塗剤・組成E」 1)東レタ゛ウコーニンク゛シリコーン製熱硬化性シリコーン系樹脂塗剤 「製品名:LTC 350」 5.0重量部 2)東レタ゛ウコーニンク゛シリコーン製熱硬化性シリコーン系樹脂用硬化触媒 「製品名:SRX212」 0.05重量部 3)トルエン 100 重量部 [比較例2]メラミン系樹脂塗剤を、下記組成Fとする
以外は[実施例1]と同様の方法にて離型フィルムを得
た。得られた離型フィルムの臨界表面張力は、44dy
ne/cmであった。
【0061】結果を表1に示したが離型性に劣ってい
た。
【0062】 「離型剤・組成F」 1)主剤 :三羽研究所製ブチル化メラミンホルムアルデヒド塗料 「製品名:RP−50」 5 重量部 2)添加剤 :東洋紡製ポリエステル系共重合樹脂 「製品名:バイロン」 15 重量部 3)硬化触媒:和信化学工業製亜リン酸エステル 「製品名:プラスコート DEPクリア」 1 重量部 4)溶剤:メチルエチルケトン 100重量部
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の離型フィ
ルムを使用すれば、樹脂ペースト(あるいは樹脂スラリ
ー)、特には、水系溶剤を用いたセラミックスラリーの
塗工性が優れており、均一な厚みの樹脂シートならびに
セラミックグリーンシートを製造用することができる。
また、塩化ビニルシート、ポリウレタン樹脂シートある
いはセラミックグリーンシートの離型面へ離型剤である
樹脂皮膜等が実質的移行しないため該シート離型面への
印字性にも優れいている。
【化1】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフィルムの少なくとも片面に
    メラミン系樹脂皮膜を有し、かつ該メラミン系樹脂皮膜
    を有する面の臨界表面張力A(単位:dyne/cm)
    が下記(1)式を満足する離型フィルム。 25 ≦ A ≦ 42 ‥‥ (1)
  2. 【請求項2】臨界表面張力A(単位:dyne/cm)
    が下記(2)式を満足することを特徴とする請求項1記
    載の離型フィルム。 30 ≦ A ≦ 35 ‥‥ (2)
  3. 【請求項3】メラミン系樹脂皮膜が主としてメラミンホ
    ルムアルデヒド樹脂からなることを特徴とする請求項1
    または2記載の離型フィルム。
  4. 【請求項4】メラミン系樹脂皮膜が主としてアルキル化
    メラミンホルムアルデヒド樹脂からなることを特徴とす
    る請求項1または2記載の離型フィルム。
  5. 【請求項5】メラミン系樹脂皮膜が主としてブチル化メ
    ラミンホルムアルデヒド樹脂からなることを特徴とする
    請求項1または2記載の離型フィルム。
  6. 【請求項6】メラミン系樹脂皮膜を有する面の中心線平
    均表面粗さ(Ra)が10〜40nmであることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の離型フィル
    ム。
  7. 【請求項7】プラスチックフィルムのフィッシュアイ値
    が0〜40個/1000cm2 であることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の離型フィルム。
  8. 【請求項8】プラスチックフィルムがポリエチレンテレ
    フタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポ
    リエチレン−α,β−ビス(2−クロルフェノキシ)エ
    タン−4,4´−ジカルボキシレートから選択される少
    なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜7のい
    ずれか1項に記載の離型フィルム。
  9. 【請求項9】塩化ビニル樹脂またはポリウレタン樹脂の
    キャスティング時に使用される請求項1〜8のいずれか
    1項に記載の離型フィルム。
  10. 【請求項10】セラミックグリーンシートの製造工程に
    おいて使用される請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    離型フィルム。
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