JPH11297607A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JPH11297607A
JPH11297607A JP10104803A JP10480398A JPH11297607A JP H11297607 A JPH11297607 A JP H11297607A JP 10104803 A JP10104803 A JP 10104803A JP 10480398 A JP10480398 A JP 10480398A JP H11297607 A JPH11297607 A JP H11297607A
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JP
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resin film
substrate
pattern
processed
solution
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JP10104803A
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English (en)
Inventor
Shinichi Ito
信一 伊藤
Hiroko Nakamura
裕子 中村
Tatsuhiko Ema
達彦 江間
Katsuya Okumura
勝弥 奥村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好なレジストパターン形状を得る。 【解決手段】 被加工基板上11に感光性の第1の樹脂
膜12を形成する工程と、第1の樹脂膜12の所望の領
域を露光して潜像13を形成する工程と、潜像が形成さ
れた第1の樹脂膜12上に第1の樹脂膜の現像液に可溶
な第2の樹脂膜14を形成する工程と、これを第1の樹
脂膜12の現像液15に晒して第1の樹脂膜12を現像
する工程と、現像液に晒された基板表面を洗浄する工程
とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
工程等において用いるパターン形成方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】レジストプロセスで解像限界に近い条
件、即ち回析現象により定まる限界解像度に近い寸法を
有する条件、焦点の位置ずれにより光学像が劣化した条
件、形成するパターンと比べてその周囲で光照射領域が
大きい条件等においては、所望とするパターンの境界部
或いはパターン自身に露光光が被る。このようなものを
現像した場合、パターンの膜厚が減少したり、パターン
自身が欠落するという問題が生じる。
【0003】このような問題に対して、レジスト膜中に
含まれる樹脂を予め現像液中に混合する方法が提案され
ている(日本国特許2582901号)。この方法によ
って現像を行うと、パターンの欠落を防止でき、またパ
ターンのプロファイルも向上する。しかし、現像液中へ
の樹脂の溶解性に限度があるため、数パーセント以上の
溶解は不可能であり、多少の改善効果は得られるもの
の、デバイスを作成する上ではより一層の改善が望まれ
る。
【0004】一方、被加工基板上の現像液中にはレジス
トの溶解物(樹脂など)が存在してる。従来の現像法で
は、このような溶解物の析出を防ぐために、一度新鮮な
現像液で被加工基板のパターン面を濯いだ後、純水で洗
浄を行っている。しかし、新鮮な現像液で被加工基板の
パターン面を濯いでも、ごく僅かにレジスト溶解物が残
存していれば、純水による洗浄工程でレジスト溶解物が
析出し、これが異物の原因となってしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の現
像プロセスでは、パターンが欠落したりパターンのプロ
ファイルが劣化するといった問題があった。また、従来
の現像プロセスでは、現像液中の溶解物が洗浄工程で析
出し異物の原因になるという問題もあった。
【0006】本発明は上記従来の課題に対してなされた
ものであり、良好なパターン形状を得ることが可能な方
法を提供することを第1の目的とし、現像液中の溶解物
の析出を防止することが可能な方法を提供することを第
2の目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るパターン形
成方法は、被加工基板上に感光性の第1の樹脂膜を形成
する工程と、この第1の樹脂膜の所望の領域を露光して
潜像を形成する工程と、この潜像が形成された第1の樹
脂膜上に第1の樹脂膜の現像液に可溶な第2の樹脂膜を
形成する工程と、この第2の樹脂膜が潜像を有する第1
の樹脂膜上に形成された基板を第1の樹脂膜の現像液に
晒して第1の樹脂膜を現像する工程と、この現像液に晒
された基板表面を洗浄する工程とを有することを特徴と
する(請求項1)。
【0008】本発明によれば、現像される界面領域の現
像液中に第2の樹脂膜から樹脂が溶け出すことにより常
に過飽和の状態が作り出される。したがって、常に理想
的な状態で現像が行われることになり、光学像が劣化し
た状態であっても良好なパターン形状を得ることができ
る。
【0009】第1の樹脂膜を露光して潜像を形成する工
程は、紫外光やX線を所定のパターンが形成されたマス
クを介して第1の樹脂膜に照射して潜像を形成するもの
であってもよいし、紫外光、X線或いは電子線を第1の
樹脂膜の所望の領域に直接照射して潜像を形成するもの
であってもよい。
【0010】現像液としては、現状のレジストに対して
広く用いられている塩基性化合物を主成分とするものを
用いることが好ましい。第2の樹脂膜を構成する樹脂と
しては、スチレン又はその誘導体を骨格として含むもの
(例えばポリヒドロキシスチレン樹脂)を用いることが
できる(請求項2)。これは現状DUVレジストの原料
として多く用いられており、レジスト現像中の膜厚低下
を抑えるとともに側壁形状を垂直にすることができ、さ
らに像強度の弱い部分でもレジストパターンの劣化を防
止することができる。
【0011】また、第2の樹脂膜を構成する樹脂として
は、ノボラック系樹脂又はその誘導体を用いることがで
きる。これは現状I線レジストの原料として多く用いら
れており、この場合にも、レジストの現像中の膜厚低下
を抑えるとともに側壁形状を垂直にすることができ、像
強度の弱い部分でもレジストパターンの劣化を防止する
ことができる。
【0012】その他、アクリル系樹脂、メタクリル系樹
脂、カルボキシル化脂環メタクリル樹脂などについて
も、これら樹脂骨格を持つレジストのプロセスに対して
適用可能である。
【0013】また、本発明に係るパターン形成方法は、
被加工基板上に感光性の樹脂膜を形成する工程と、この
樹脂膜の所望の領域を露光して潜像を形成する工程と、
この潜像を有する樹脂膜が形成された基板を現像液に晒
して該樹脂膜を現像する工程と、この現像液に晒された
基板表面を、塩基性化合物を主成分とする第1の薬液及
び純水からなる第2の薬液を用い、第1の薬液に対する
第2の薬液の混合比率を時間の経過とともに増大させて
洗浄する工程とを有することを特徴とする(請求項
3)。
【0014】従来のように、純水によるリンス或いは新
鮮な現像液で濯いだ後に純水による洗浄を行った場合に
は、樹脂成分が純水に対して不溶であることに起因して
樹脂が析出する。そこで、本発明では、塩基性化合物を
主成分とする第1の薬液の比率を徐々に減少させるとと
もに純水からなる第2の薬液の比率を徐々に増大させる
ようにして洗浄を行い、最終的には第1の薬液の供給を
止めて実質的に純水のみによって洗浄を行う。これによ
り、レジスト膜表面に残存する樹脂や現像液中に溶解し
ている樹脂が薬液中に溶け込みながら排出され、また溶
解物の濃度が小さくなるにしたがって塩基性も徐々に弱
まっていくため、溶解物を析出させることなく被加工基
板の洗浄を行うことができ、被加工基板上に異物のない
パターンを形成することが可能になる。
【0015】また、本発明に係るパターン形成方法は、
被加工基板上に感光性の樹脂膜を形成する工程と、この
樹脂膜の所望の領域を露光して潜像を形成する工程と、
この潜像を有する樹脂膜が形成された基板を現像液に晒
して該樹脂膜を現像する工程と、この現像液に晒された
基板表面を、塩基性化合物を主成分とし前記感光性の樹
脂膜の現像が進行しない濃度に調整された第1の薬液を
用いて洗浄した後、純水からなる第2の薬液を用いて洗
浄する工程とを有することを特徴とする(請求項4)。
【0016】本発明では、塩基性化合物を主成分とする
第1の薬液を用いて洗浄した後に純水からなる第2の薬
液を用いて洗浄することにより、溶解物を析出させるこ
となく被加工基板の洗浄を行うことができ、被加工基板
上に異物のないパターンを形成することが可能になる。
また、第1の薬液は感光性の樹脂膜の現像が進行しない
濃度に調整されているので、現像によって加工された感
光性樹脂膜の加工寸法は洗浄工程を経ても維持されるた
め、パターンの加工精度の向上をはかることができる。
【0017】なお、請求項3及び4に係る発明は、請求
項1に係る発明のように感光性樹脂膜上にさらに樹脂膜
を形成する場合に適用できる他、感光性樹脂膜上に樹脂
膜を形成しない場合にも適用可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、本発明の第
1の実施形態について、図1等を参照して説明する。ま
ず、被加工基板11上にポリスチレン骨格を有するレジ
スト膜12を回転塗布法により厚さ0.3μmで形成し
た(図1(a))。続いて、248nmの光(KrFレ
ーザー)を用い露光用マスクを介して縮小投影露光を行
い、レジスト膜に潜像13を形成した(図1(b))。
次に、レジスト膜13上にポリスチレン樹脂を含む溶液
を盛り、回転塗布法で0.05μmの樹脂薄膜14を形
成した(図1(c))。続いて、樹脂薄膜14が形成さ
れた基板上にTMAH(テトラ・メチル・アンモニウム
・ハイドロオキサイド)の0.21N(規定)濃度の現
像液15を液厚がおよそ2mm程度になるように盛り、
これを60秒放置して現像を行った(図1(d))。
【0019】次に、第1のリンス工程として、被加工基
板を回転させながら第1のリンス液を注ぐ処理を5秒行
なった。第1のリンス液にはTMAHの0.21N濃度
の液(薬液1)を用いた。この工程はレジスト膜上及び
現像液中に存在する樹脂を完全に溶解除去させることを
目的として行なっているものであり、処理時間は現像処
理で形成したレジストパターンの形状がこのリンス処理
の有無で殆ど変化しない範囲で設定した。続いて、第2
のリンス工程として、第1のリンス工程と同様に被加工
基板を回転させながら第2のリンス液を注いだ。第2の
リンス液としてはTMAHの0.21N濃度を有する薬
液1と純水(薬液2)との混合比を調整したものを用い
た。図2はこのときの装置構成の概略を示したものであ
り、回転部22上に被加工基板21を載置し、管24a
及び24bからそれぞれ薬液1及び薬液2をミキシング
バルブ25に供給し、ミキシングバルブ25で混合され
た薬液をノズル23から被加工基板21に供給するよう
にしている。
【0020】図3は薬液1及び薬液2の混合比の時間変
化を示したものである。すなわち、薬液の混合比は、リ
ンス初期で薬液1の比率が高く(ほぼ1)、リンスが進
むに従って薬液1の相対量を減少させるとともに薬液2
を増加させることで、第2のリンス液中の第2の薬液の
比率を徐々に高めている。そして、第2のリンス液がほ
ぼ純水(薬液2)のみになった段階で暫く水洗した後、
第2のリンス液の供給を停止し、さらに被加工基板の回
転を高速にして振り切り乾燥を行った。このような工程
により、被加工基板11上にレジストパターン16を形
成した(図1(e))。
【0021】以上の工程により作成したパターンは、設
計上0.15μmの寸法を有し、残し(ライン)と抜き
(スペース)パターンが交互に位置する(0.15μm
L&S)パターンと、0.15μmのラインとその周囲
に0.6μmのスペースが存在する(0.15μm孤立
L)パターンであり、図4に示すように、どちらのパタ
ーンも設計寸法に対して±7%の誤差で形成することが
でき、パターン形状も矩形にすることができた。また、
これらのレジストパターン16をマスクに下地17を加
工したところ、図5に示すように、所望のパターン形状
を得ることができた。
【0022】なお、従来の現像方式(現像液中に樹脂を
混在させない場合)では、露光量を調整することで、図
6に示すように、0.15μmL&Sパターン及び0.
15μm孤立Lパターンのどちらか一方を形成すること
ができても、片方のパターンが欠落するという現象が生
じていた。また、予め現象液中に樹脂を混在させた方式
(日本国特許2582901号)では、パターン欠落は
生じなかったものの、樹脂の混在量が不十分であるた
め、図7に示すように、0.15μmL&Sパターンが
所望寸法になるように加工すると、0.15μm孤立L
パターンの形成寸法が0.08μmで且つ膜厚も半分程
度となった。また、レジストパターン16をマスクに下
地17を加工したところ、図8に示すように、エッチン
グの際に欠落が生じ、エッチング後において所望のパタ
ーンが得られなかった。
【0023】以上のように、本実施形態では、露光の後
のレジスト上に樹脂膜を形成して現像処理を行うことに
より、良好なパターン形状を得ることができた。なお、
本実施形態では、レジスト溶解物に起因する欠陥(異
物)の低減についても効果を確認することができた。図
9にその結果を示す。図9は、現像後の洗浄工程を、
(1)純水のみで洗浄した場合、(2)TMAH0.2
1Nの薬液で5秒洗浄した後、純水で洗浄した場合、
(3)TMAH0.21Nの薬液で5秒洗浄した後、純
水との混合比を洗浄時間に対して変化させた薬液を用い
て洗浄した場合のそれぞれについて、8インチウエハ表
面の0.3μm以下のレジスト起因の異物量を測定した
ものである。
【0024】純水のみで洗浄した場合(1)は、異物量
が多く測定不能であった。TMHA0.21Nの薬液で
5秒洗浄した後純水で洗浄した場合(2)は、異物量は
大幅に減少したものの100個程度の存在が確認され
た。これに対して、TMAH0.21Nの薬液で5秒洗
浄した後、純水との混合比を洗浄時間に対して変化させ
た薬液を用いて洗浄した場合(3)は、異物は確認され
なかった(多数のウエハを調べた結果、1〜3個/10
枚程度の異物が確認される程度であった)。
【0025】以上のように、本実施形態の方法を用いる
ことにより、レジスト起因の異物を生じさせることなく
現像することが可能であった。なお、薬液1及び薬液2
の時間に対する混合比の変化は図3に示すものに限られ
るものではない。供給液の組成が、現像初期にほぼ薬液
1であって、現像が終了する段階でほぼ薬液2であり、
さらに途中の組成が単調に変化するものであれば適用可
能である。また、薬液の組成は、基板上の処理液中に含
まれる物質が析出しないように調整されたものであれ
ば、例えば図10に示すような変化を示すものでもよ
い。さらに、現像終期では現像液中にレジストが多量に
溶出していることを考慮し、例えば図11に示すよう
に、予め第1のリンス液中の薬液1の比率を若干少なめ
にして供給してもよい。この場合、供給液の水素イオン
濃度(pH)を被加工基板上の現像液のpHより大きく
することが望ましい。
【0026】また、レジストやその上に形成する樹脂と
しては、スチレン又はその誘導体が骨格として含まれる
ものを用いることが好ましいが、必ずしもこれに限るも
のではなく、レジスト膜上に形成する樹脂がレジスト中
に含まれる骨格を少なくとも一部に有するものであれば
よい。
【0027】また、レジストの膜厚も上記実施形態の値
に限定されるものではなく、後工程の加工に必要とされ
る厚さに適宜設定すればよい。膜厚が薄い場合には現像
後の膜厚低下を防止でき、厚い場合には線幅が細くなる
ことを防止できる。また、樹脂膜の厚さは、レジスト膜
の厚さに対して10〜20%程度が望ましいが、レジス
トの種類及び加工対象パターン寸法によっては樹脂膜の
厚さを10%以下或いは20%以上に設定することが望
ましい場合もある。また、被加工基板とレジスト膜の間
に有機又は無機膜からなる反射防止膜を設けてもよい。
【0028】さらに、露光についても248nmのKr
Fレーザーを用いたものに限定されるものではなく、1
93nmのArFレーザ、フッ素レーザ、その他水銀ラ
ンプの発振線を狭帯域化して用いた露光にも適用可能で
ある。
【0029】(実施形態2)以下、本発明の第2の実施
形態について、図12等を参照して説明する。まず、被
加工基板11上にポリスチレン骨格を有するレジスト膜
12を回転塗布法により厚さ0.6μmで形成した(図
12(a))。続いて、248nmの光(KrFレーザ
ー)を用い露光用マスクを介して縮小投影露光を行い、
レジスト膜に潜像13を形成した(図12(b))。次
に、レジスト膜が形成された基板上にTMAHの0.2
1N(規定)濃度の現像液15を液厚がおよそ2mm程
度になるように盛り、これを60秒放置して現像を行っ
た(図12(c))。
【0030】次に、第1の実施形態と同様に図2に示す
ような装置を用いてリンス工程を行った。すなわち、ま
ず第1のリンス工程として、被加工基板を回転させなが
ら第1のリンス液を注ぐ処理を5秒行なった。第1のリ
ンス液にはTMAHの0.21N濃度の液(薬液1)を
用いた。この工程は基板上の現像液中に存在する樹脂を
完全に溶解除去させることを目的として行なっているも
のであり、処理時間は現像処理で形成したレジストパタ
ーンの形状がこのリンス処理の有無で殆ど変化しない範
囲で設定した。続いて、第2のリンス工程として、被加
工基板を回転させながら第2のリンス液を注いだ。第2
のリンス液としてはTMAHの0.21N濃度を有する
薬液1と純水(薬液2)との混合比を調整したものを用
いた。
【0031】薬液の混合比は、第1の実施形態と同様
(図3参照)、リンス初期で薬液1の比率が高く(ほぼ
1)、リンスが進むに従って薬液1の相対量を減少させ
るとともに薬液2を増加させることで、第2のリンス液
中の第2の薬液の比率を徐々に高めている。そして、第
2のリンス液がほぼ純水(薬液2)のみになった段階で
暫く水洗した後、第2のリンス液の供給を停止し、さら
に被加工基板の回転を高速にして振り切り乾燥を行っ
た。このような工程により、被加工基板11上にレジス
トパターン16を形成した(図12(d))。
【0032】以上の工程により作成したパターンは、設
計上0.18μmの寸法を有し、残し(ライン)と抜き
(スペース)パターンが交互に位置する(0.18μm
L&S)パターンと、0.18μmのラインとその周囲
に0.6μmのスペースが存在する(0.18μm孤立
L)パターンであり、どちらのパターンも設計寸法に対
して±7%の誤差で形成することができ、パターン形状
も矩形にすることができた。また、これらのレジストパ
ターンをマスクに下地を加工したところ、所望のパター
ン形状を得ることができた。
【0033】なお、従来の現像方式(現像液中に樹脂を
混在させない場合)では、露光量を調整することで、
0.18μmL&Sパターン及び0.18μm孤立Lパ
ターンのどちらか一方を形成することができても、片方
のパターンが欠落するという現象が生じていた。また、
予め現象液中に樹脂を混在させた方式(日本国特許25
82901号)では、本実施形態と同程度の形状でレジ
ストパターンを得ることができたが、現像液中に混在さ
せた樹脂に起因した異物の発生が多数見られた。下地加
工の際、これらの異物がマスクとなり、ショート箇所が
多々存在した。これに対して本実施形態では、異物が皆
無であったためショート箇所が無く、良好なデバイスを
得ることができた。
【0034】なお、本実施形態においても第1の実施形
態と同様、リンス工程における薬液1及び薬液2の混合
比の時間変化、レジストの材料やその膜厚、露光波長等
については適宜変更可能であり、被加工基板とレジスト
膜の間に有機又は無機膜からなる反射防止膜を設けても
よい。
【0035】(実施形態3)以下、本発明の第3の実施
形態について、図12等を参照して説明する。まず、被
加工基板11上にレジスト膜12(M20G:JSR
製)を回転塗布法により厚さ0.3μmで形成した(図
12(a))。続いて、248nmの光(KrFレーザ
ー)を用い露光用マスクを介して縮小投影露光を行い、
レジスト膜に潜像13を形成した(図12(b))。次
に、レジスト膜が形成された基板上にTMAHの0.2
7N濃度(pH13.4)の現像液15を液厚がおよそ
2mm程度になるように盛り、これを60秒放置して現
像を行った(図12(c))。
【0036】次に、図13に示すような概略構成を有す
る装置を用いて、リンス工程を行った。すなわち、回転
部22上に被加工基板21を載置し、まず第1のリンス
工程として、被加工基板を回転させながら第1のリンス
液をノズル26aから注ぐ処理を30秒行った。第1の
リンス液には、現像液を1/10濃度(pH12)に希
釈したものを用いた。この工程は、現像の進行を停止
し、かつ現像液中に存在する樹脂を基板上から完全に溶
解除去させることを目的として行っているものであり、
処理時間、リンス液濃度は現像処理で形成したレジスト
パターンの形状がこのリンス処理の有無で殆ど変化しな
い範囲で設定した。第1のリンス工程の後、第2のリン
ス工程として、被加工基板を回転させたままノズル26
bから純水を注いで水洗を行い、被加工基板表面のアル
カリ成分を除去した。最後に、被加工基板を高速回転し
て振り切り乾燥を行った。
【0037】これらの工程により、パターン寸法を劣化
させることなくパターン形成を行うことができ、またレ
ジスト溶解生成物に起因する欠陥の低減に対して顕著な
効果を得ることができた。図14にその結果を示す。
【0038】図14は、現像後の洗浄工程を、(1)純
水のみで洗浄した場合、(2)現像液を1/105 に希
釈したリンス液(pH7.5)で30秒洗浄した後、純
水で洗浄した場合、(3)現像液を1/103 に希釈し
たリンス液(pH9)で30秒洗浄した後、純水で洗浄
した場合、(4)現像液を1/2に希釈した現像終点時
の現像液のpHとほぼ同じpHのリンス液(pH13)
で30秒洗浄した後、純水で洗浄した場合、(5)現像
液をそのまま用いたリンス液(pH13.8)で30秒
洗浄した後、純水で洗浄した場合のそれぞれに対して、
8インチウエハ表面の0.3μm以下のレジスト溶解生
成物起因の異物の量を測定したものである。
【0039】純水のみで洗浄を行った場合(1)は、異
物量は200個程度であった。(2)の場合、異物量は
300個程度であった。(3)の場合は、異物量は減少
して50個程度になった。(4)の場合には、異物は数
個程度しか観察されなかった。また、(5)の場合に
は、30個程度に異物量が増えた。
【0040】図14には、上記(1)〜(5)の場合に
ついて、ウエハ面内のパターン寸法(0.2μmL&
S)の3σも示している。(1)〜(4)の場合につい
ては、3σはほぼ同程度であり10nmと良好な値を示
した。しかし、(5)の場合については、3σが18n
mと悪化していた。この原因は、リンスノズル直下の部
分の寸法が周りの部分に比べて極端に細くなったためで
ある。
【0041】これらの結果から、上記の例では、洗浄方
法(4)で洗浄を行うことが、異物を低減して欠陥の発
生を抑制するのに最も有効であることがわかった。これ
らの結果はレジストやプロセス等によって変わる場合も
あり、現像液や第1のリンス液の濃度は使用するレジス
トやプロセスに応じて適宜変更可能である。例えば、第
1のリンス液はpH9〜13にすることが好ましい。た
だし、第1のリンス液は、現像液よりもpHを低くし
て、現像が進行しない程度の濃度になるようにする。
【0042】なお、本実施形態においても第1、第2の
実施形態と同様、レジストの材料やその膜厚、露光波長
等については適宜変更可能であり、被加工基板とレジス
ト膜の間に反射防止膜を設けてもよい。
【0043】以上、本発明の各実施形態について説明し
たが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものでは
なく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形し
て実施することが可能である。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、感光性樹脂膜上に形成
した樹脂が現像工程で溶け出すことにより、常に理想的
な状態で現像が行われるため、良好なパターン形状を得
ることが可能となる。
【0045】また、本発明では、塩基性化合物を主成分
とする第1の薬液及び純水からなる第2の薬液を用い、
第1の薬液を主体とした洗浄の後に第2の薬液を主体と
した洗浄を行うことにより、溶解物を析出させることな
く洗浄を行うことができ、被加工基板上に異物のないパ
ターンを形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る工程の一例を示した工
程断面図。
【図2】本発明の実施形態に係る薬液供給部の一例につ
いてその概略構成を示した図。
【図3】本発明の実施形態に係る薬液の混合比の時間変
化の一例を示した図。
【図4】本発明の実施形態によって得られるレジストパ
ターンについて示した図。
【図5】本発明の実施形態によって得られるレジストパ
ターンを用いて下地を加工した場合について示した図。
【図6】従来技術を用いて形成されたレジストパターン
について示した図。
【図7】従来技術を用いて形成されたレジストパターン
について示した図。
【図8】従来技術を用いて形成されたレジストパターン
を用いて下地を加工した場合にについて示した図。
【図9】本発明の方法による異物量の低減効果について
示した図。
【図10】本発明の実施形態に係る薬液の混合比の時間
変化の他の例を示した図。
【図11】本発明の実施形態に係る薬液の混合比の時間
変化の他の例を示した図。
【図12】本発明の実施形態に係る工程の他の例を示し
た工程断面図。
【図13】本発明の実施形態に係る薬液供給部の他の例
についてその概略構成を示した図。
【図14】本発明の方法による異物量の低減効果につい
て示した図。
【符号の説明】
11…被加工基板 12…レジスト膜 13…潜像 14…樹脂膜 15…現像液 16…レジストパターン 17…下地パターン 21…被加工基板 22…回転部 23,26a,26b …ノズル 24a,24b…管 25…ミキシングバルブ
フロントページの続き (72)発明者 奥村 勝弥 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工基板上に感光性の第1の樹脂膜を形
    成する工程と、この第1の樹脂膜の所望の領域を露光し
    て潜像を形成する工程と、この潜像が形成された第1の
    樹脂膜上に第1の樹脂膜の現像液に可溶な第2の樹脂膜
    を形成する工程と、この第2の樹脂膜が潜像を有する第
    1の樹脂膜上に形成された基板を第1の樹脂膜の現像液
    に晒して第1の樹脂膜を現像する工程と、この現像液に
    晒された基板表面を洗浄する工程とを有することを特徴
    とするパターン形成方法。
  2. 【請求項2】前記第2の樹脂膜を構成する樹脂は、スチ
    レン又はその誘導体を骨格として含むものであることを
    特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 【請求項3】被加工基板上に感光性の樹脂膜を形成する
    工程と、この樹脂膜の所望の領域を露光して潜像を形成
    する工程と、この潜像を有する樹脂膜が形成された基板
    を現像液に晒して該樹脂膜を現像する工程と、この現像
    液に晒された基板表面を、塩基性化合物を主成分とする
    第1の薬液及び純水からなる第2の薬液を用い、第1の
    薬液に対する第2の薬液の混合比率を時間の経過ととも
    に増大させて洗浄する工程とを有することを特徴とする
    パターン形成方法。
  4. 【請求項4】被加工基板上に感光性の樹脂膜を形成する
    工程と、この樹脂膜の所望の領域を露光して潜像を形成
    する工程と、この潜像を有する樹脂膜が形成された基板
    を現像液に晒して該樹脂膜を現像する工程と、この現像
    液に晒された基板表面を、塩基性化合物を主成分とし前
    記感光性の樹脂膜の現像が進行しない濃度に調整された
    第1の薬液を用いて洗浄した後、純水からなる第2の薬
    液を用いて洗浄する工程とを有することを特徴とするパ
    ターン形成方法。
JP10104803A 1998-04-15 1998-04-15 パターン形成方法 Pending JPH11297607A (ja)

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