JPH11295561A - 光半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

光半導体装置及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11295561A
JPH11295561A JP10099164A JP9916498A JPH11295561A JP H11295561 A JPH11295561 A JP H11295561A JP 10099164 A JP10099164 A JP 10099164A JP 9916498 A JP9916498 A JP 9916498A JP H11295561 A JPH11295561 A JP H11295561A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
semiconductor device
groove
optical
optical fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10099164A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3429190B2 (ja
Inventor
Kazuyuki Fukuda
和之 福田
Makoto Shimaoka
誠 嶋岡
Shoichi Takahashi
正一 高橋
Koji Yoshida
幸司 吉田
Satoru Kikuchi
悟 菊池
Tadaaki Ishikawa
忠明 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP09916498A priority Critical patent/JP3429190B2/ja
Publication of JPH11295561A publication Critical patent/JPH11295561A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3429190B2 publication Critical patent/JP3429190B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Light Receiving Elements (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】特殊な設備を用いることなく、短時間かつ容易
な作業で非球面レンズの位置調整を行い、高い効率で半
導体素子と光ファイバとを光結合させる。 【解決手段】レーザダイオード1及びフォトダイオード
2と、これら半導体素子1,2を搭載するシリコン基板
4と、半導体素子1,2と光学的に結合されレーザ光を
内部伝送する光ファイバと、シリコン基板4に搭載され
半導体素子1,2と光ファイバとを光学的に結合させる
非球面レンズ3とを有する光半導体装置において、シリ
コン基板4は、軸線が半導体素子1,2と光ファイバと
の間のレーザ光の光軸方向と略同じ方向であるV溝5を
備えており、非球面レンズ3は、その外周面15がV溝
5に少なくとも2面で面接触するか又は少なくとも2箇
所で線接触するように、V溝5に直接固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光通信の光
源に用いられ、レンズを介して半導体素子と光ファイバ
とを光学的に結合させる光半導体装置及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の光半導体装置の構造に係
わる公知技術として、例えば、特開平5−37024号
公報、特開平4−261076号公報、特開平9−90
174号公報、及び特開平6−289256号公報があ
る。
【0003】特開平5−37024号公報に記載の光半
導体装置は、半導体発光素子と光ファイバとの光結合を
球レンズを介して行うものである。すなわち、半導体発
光素子を固定するための位置合せパターンを付けた台形
溝、球レンズを固定するための十字状のV溝、及び光フ
ァイバを固定するためのV溝が、2枚の半導体ウェハか
らなる光結合用基板にそれぞれ形成されている。そし
て、それら台形溝及びV溝の深さは、半導体発光素子の
レーザ出射部と、球レンズの中心部、及び光ファイバの
コアの中心部が一致するように、個々の光デバイスの大
きさや形状に応じて設定されている。なお、球レンズの
位置調整は、傾き(水平断面内におけるレンズ光軸線と
のずれ、以下本明細書中において同様)・倒れ(鉛直断
面内におけるレンズ光軸線とのずれ、以下本明細書中に
おいて同様)が生じても無視でき光結合効率に影響はな
いため、半導体発光素子との距離及び高さを合わせるだ
けで足りる。なお、特開平4−261076号公報に
も、ほぼ同様の構成の光半導体装置が開示されている。
【0004】特開平9−90174号公報に記載の光半
導体装置は、半導体レーザと光ファイバとの光結合を第
1及び第2のレンズを備えた2レンズ系によって行うも
のである。第1のレンズは半導体レーザから出射したレ
ーザ光を平行光にする非球面レンズであり、第2のレン
ズは第1のレンズで平行光にされたレーザ光を集光し光
ファイバへ入射させる上下部分を削り出した球レンズで
ある。それらのうち、第1のレンズは、半導体レーザを
設置した金属材料からなるベースに溶接固定されたレン
ズホルダに保持されている。なお、非球面レンズである
第1のレンズは、上述した球面レンズと異なり、半導体
レーザとの距離や高さに加え、レンズの傾き・倒れを最
小限にしなければ、半導体レーザとの光軸がずれて高い
結合効率を得ることができなくなる。したがって、半導
体レーザを駆動させた状態で、第1のレンズを通ってき
たレーザ光が平行光となるように半導体レーザと第1の
レンズ間の距離・高さ及び第1レンズの傾き・倒れを調
整した後、ベースに溶接固定する。なお、特開平6−2
89256号公報にも、ほぼ同様の構成の光半導体装置
が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には以下の課題が存在する。
【0006】すなわち、特開平5−37024号公報及
び特開平4−261076号公報に記載の光半導体装置
は、収差が大きい球レンズを使った光結合系となるた
め、レーザ光の集光性が悪くなる。その結果、半導体発
光素子と光ファイバの結合効率が低くなり、光ファイバ
からの出力光のレベルが低くなる。そのため、ファイバ
出力光のレベルを向上するためには、半導体発光素子か
ら出射するレーザ出力を高くするか、あるいは組立て精
度を高めて半導体発光素子と光ファイバの結合損失を最
小とする等の方法を取らざるを得ない。しかしながら、
前者は半導体発光素子の駆動電流を高くしなければなら
ず、消費電力・発熱量の増大及び半導体発光素子の寿命
低下という不都合が生じ、後者は部品コストや組立てコ
ストの低減が困難となる。
【0007】また、特開平9−90174号公報及び特
開平6−289256号公報に記載の光半導体装置は、
2つのレンズのうちの第1のレンズとして、球レンズよ
りも収差が少ない非球面レンズを使った光結合系であ
る。そのため、上記公知例と異なりレーザ光の集光性が
良好となるので、半導体レーザと光ファイバの結合効率
を高くすることができる。しかしながら、非球面レンズ
である第1のレンズの組立時には、上記したように半導
体レーザを駆動させて非球面レンズを位置調整した後に
第1のレンズを溶接固定する方法であるため、第1のレ
ンズを通ってきたレーザ光をモニタしながら平行光とな
るようにレンズを調整するための特殊な設備が別途必要
となる。またこのとき、半導体レーザとレンズとの間の
距離・高さ及びレンズの傾き・倒れを調整するために多
大な時間が必要となる。さらに、半導体レーザを設置し
たベースに溶接固定した金属材料製のレンズホルダに第
1のレンズを保持する構造であるため、組立て作業が煩
雑となる。また、レンズホルダの分だけ部品コストが増
大し、さらに装置が大型化するという不都合もある。本
発明の目的は、特殊な設備を用いることなく、短時間か
つ容易な作業で非球面レンズの位置調整を行い、高い効
率で半導体素子と光ファイバとを光結合させることがで
きる光半導体装置及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、半導体発光素子及び半導体受光素
子のうち少なくとも一方からなる半導体素子と、この半
導体素子を搭載する基板部材と、前記半導体素子と光学
的に結合されレーザ光を内部伝送する光ファイバと、前
記基板部材に搭載され、前記半導体素子と前記光ファイ
バとを光学的に結合させるレンズとを有する光半導体装
置において、前記基板部材は、軸線が半導体素子と前記
光ファイバとの間のレーザ光の光軸方向と略同じ方向で
ある溝部を備えており、前記レンズは、その外周面が前
記溝部に少なくとも2面で面接触するか又は少なくとも
2箇所で線接触するように、前記溝部に直接固定されて
いる。レンズが基板部材に形成した溝部に直接固定され
ていることにより、溝を例えば異方性エッチング等によ
って所定の深さで精度良く形成することで半導体素子と
レンズの高さ合わせを無調整で行うことができる。ま
た、溝部の軸線をレーザ光の光軸方向と略平行な方向と
しておき、この溝部に対し、レンズの外周面を少なくと
も2面で面接触させるか又は少なくとも2箇所で線接触
させる。これにより、その面接触の2面(又はその延長
面)のなす角を2等分する面や、線接触の2線(又はそ
の延長線)のなす角の2等分線が、溝部の軸線方向と平
行になるように予め設定することで、レンズを溝部に設
置するだけでレンズの傾きがゼロとなるようにすること
ができる。さらに、例えばレーザ光の光軸方向に平行な
2線で線接触させる等、面接触の2面や線接触の2線の
鉛直断面内でみた角度を適宜設定することで、レンズを
溝部に設置するだけでレンズの倒れがゼロとなるように
することができる。以上により、レンズの位置調整にお
いては、レンズと半導体素子との距離のみを合わせれば
よいので、例えば簡単なモニター装置によってその距離
をモニターしつつ調整すれば足りる。したがって、半導
体素子と光ファイバとの光結合の高効率化を図るために
非球面レンズを用いる場合も、従来構造のように半導体
素子を駆動させた状態で特殊な設備を用いることなく、
短時間かつ容易な作業でレンズの位置調整を行うことが
できる。
【0009】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記溝部は、その横断面形状が、略V字形状、略台形形
状、及び略矩形形状のうちいずれか1つである。
【0010】(3)上記(2)において、さらに好まし
くは、前記溝部は、異方性エッチングによって形成され
ている。
【0011】(4)上記(1)において、また好ましく
は、前記レンズは、筒状部分を備えており、この筒状部
分が、前記溝部に面接触するか又は少なくとも2箇所で
線接触するように前記溝部に直接固定されている。
【0012】(5)上記(4)において、さらに好まし
くは、前記レンズは、前記筒状部分のレンズ中心軸方向
長さをt、該レンズの外径をDとしたとき、(1/1
5)≦(t/D)<1となるように構成されている。
(t/D)≧(1/15)とすることにより、レンズ外
径に対する筒状部分の長さを十分大きくとり、レンズの
倒れを確実に防止することができる。また、(t/D)
<1とすることにより、球面レンズのように収差が大き
くなるのを防止してレーザ光の集光性を確保し、結合効
率を確実に高くすることができる。
【0013】(6)上記(5)において、さらに好まし
くは、前記半導体素子から前記筒状部分までの距離を
L、前記レンズの焦点距離をfとしたとき、0.7×
(1/2)×D≦L≦fとなるように配置されている。
0.7×(1/2)×D≦Lとすることにより、半導体
素子から筒状部分までの距離が過小となり溝部の端部に
筒状部分が干渉するのを確実に防止することができる。
また例えば、レンズを2つ用いて半導体素子と光ファイ
バとを結合させる場合に、半導体素子側のレンズの反半
導体素子側はレーザ光を少なくとも平行方向に入出射し
なければならないが、L≦fとすることにより、半導体
素子から筒状部分までの距離が過大となりレーザ光が平
行方向よりも広がってしまうのを確実に防止することが
できる。
【0014】(7)上記(4)において、また好ましく
は、前記レンズは、前記筒状部分の両側に位置し、レー
ザ入射側端部又は出射側端部となる2つの曲率部分を備
えており、一方の曲率部分の前端から他方の曲率部分の
後端までのレンズ厚さをTとしたとき、T<Dとなるよ
うに構成されている。組立時に、光結合損失の発生を低
減し光結合効率を向上するため筒状部分を半導体素子に
近づけようとしても、基板部材の溝部の端部に干渉して
ある程度以上は近づけられない場合があるが、レーザ入
射側端部に曲率部分を備えていることにより、そのよう
な場合もその曲率部分は干渉することなく筒状部分より
もさらに半導体素子側に近づけることができる。したが
って、組立時における光結合損失の発生を最小限にする
ことができる。
【0015】(8)上記目的を達成するために、また本
発明は、半導体発光素子及び半導体受光素子のうち少な
くとも一方からなる半導体素子と、この半導体素子を駆
動制御する電子部品素子と、前記半導体素子及び前記電
子部品素子を搭載する基板部材と、前記半導体素子と光
学的に結合されレーザ光を内部伝送する光ファイバと、
前記基板部材に搭載され、前記半導体素子と前記光ファ
イバとを光学的に結合させるレンズと、前記半導体素子
を装置外部に電気的に接続するためのメタライズ配線及
びリード端子と、前記基板部材を収納するケースと、前
記光ファイバを内設し、前記ケースの一端に設けたパイ
プ端に取り付けられたフェルールとを有する光半導体装
置において、前記基板部材は、軸線が半導体素子と前記
光ファイバとの間のレーザ光の光軸方向と略同じ方向で
ある溝部を備えており、前記レンズは、その外周面が前
記溝部に少なくとも2面で面接触するか又は少なくとも
2箇所で線接触するように、前記溝部に直接固定されて
いる。
【0016】(9)また上記目的を達成するために、上
記(1)又は(8)の製造方法において、前記レンズを
吸着部材で吸着し搬送して前記基板部材の溝部に載置
し、前記吸着部材の吸着状態のまま前記半導体素子との
距離が所定値となるように前記溝部上で前記レンズの位
置を調整した後、弾性を備えた保持部材で前記レンズを
その調整された位置に保持し、この保持状態のまま前記
レンズを前記溝部に固定した後、前記吸着部材及び前記
保持部材を前記レンズから取り外す。弾性を備えた保持
部材でレンズを溝部に保持して固定することにより、レ
ンズ外周面と溝部の接触部分に余分な外力が加わらず、
レンズ外周面が溝部に自然に倣うように搭載できる。し
たがって、レンズを安定的に位置決めし固定することが
できるので、さらに確実にレンズの傾き・倒れを防止
し、高い光結合効率を確保できる。特に、レンズが小径
で肉厚が薄い場合に有効である。
【0017】(10)上記(9)において、前記保持部
材として、ワイヤ部材、テープ部材、バネ部材、衝撃吸
収部材、及びこれらの部材を備えた構成部材のうち少な
くとも1つを用いる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。なお、各図においては、煩雑を避
けるために一部のメタライズ配線やワイヤボンディン
グ、接着剤及びレーザ溶接等の図示を適宜省略してい
る。本発明の第1の実施形態を図1〜図4により説明す
る。本実施形態による光半導体装置の全体構造を表す水
平断面図を図2に示す。
【0019】この図2において、光半導体装置は、半導
体発光素子としてのレーザダイオード1及び半導体受光
素子としてのフォトダイオード2と、これらレーザダイ
オード1及びフォトダイオード2を駆動制御する電子部
品素子(図示せず)と、レーザダイオード1及びフォト
ダイオード2及び電子部品素子を搭載するシリコン基板
4と、レーザダイオード1及びフォトダイオード2と光
学的に結合されレーザ光を内部伝送する光ファイバ(図
示せず、後述するフェルール9に内設)と、シリコン基
板4に搭載され、レーザダイオード1及びフォトダイオ
ード2と光ファイバとを光学的に結合させる非球面レン
ズ3と、レーザダイオード1及びフォトダイオード2を
装置外部に電気的に接続するためのメタライズ配線12
及びリード端子7と、シリコン基板4を収納するケース
6と、光ファイバを内設し、ケース6の一端に設けたパ
イプ8端に取り付けられたフェルール9とを有してお
り、レーザダイオード1及びフォトダイオード2と光フ
ァイバとの光結合を非球面レンズ3の単体で行うもので
ある。
【0020】ケース6は、箱型形状を備えた例えばセラ
ミックス材で構成されており、リード端子7を両側に4
本づつ計8本備えている。このケース6の上面には、ケ
ース6内部を外部と遮断するためのキャップ(図示せ
ず)が接合されている。またこの箱型ケース6の寸法
は、例えば、高さ(図2中紙面に垂直方向)が4.6m
m、横幅(図2中上下方向)が7.4mm、長さ(図2
中横方向)が10.0mmとなっており、リード端子7
が例えば2.54mm間隔で設けられている。
【0021】パイプ8は、金属部材であり、フェルール
9を取り付ける(後述)前に、あらかじめケース6に銀
ろう付け(図示せず)で固定されている。
【0022】フェルール9は、光ファイバの素線を内設
し固定しているジルコニア部材10と、光ファイバの被
覆を固定している金属部材11とから構成されている。
このフェルール9の取り付けの際は、非球面レンズ3か
ら通ってきたレーザ光を光ファイバに入射させ、そのと
きの光ファイバ出力が最大となるように位置を調整した
後、金属部材11をパイプ8端面にレーザ溶接(図示せ
ず)で固定している。ジルコニア部材10の先端に露出
した光ファイバの先端14は、レーザダイオード1から
発振したレーザ光が光ファイバ先端14で反射戻り光と
してレーザダイオード1に戻るのを防ぐために、図2に
示すように斜めに加工されている。そしてこのとき、こ
の斜め加工された光ファイバに対し効率良くレーザ光を
入射させるため、レーザダイオード1と非球面レンズ3
の光軸を相対的に数十μmずらしてレーザ光を斜めに出
射させるとともに、レーザダイオード1や非球面レンズ
3を搭載したシリコン基板4をケース6の中心からやや
図2中下側にずらして設置することにより、非球面レン
ズ3から通ってきたレーザ光が図2中右上がり方向に出
射させるようにしている。
【0023】本実施形態の光半導体装置の特徴の1つで
あるレンズ搭載構造を表す斜視図を図1に、その縦断面
図及び側面図をそれぞれ図3(a)及び図3(b)に示
す。これら図1、図3(a)、及び図3(b)におい
て、レ−ザダイオ−ド1とフォトダイオ−ド2は、シリ
コン基板4の上面に形成したメタライズ配線12上のマ
ーカ(図示せず)を目印にそれぞれ所定位置に位置決め
して搭載されている。またこれらレ−ザダイオ−ド1及
びフォトダイオ−ド2は、ワイヤ−ボンディング13を
介し、シリコン基板4上面のメタライズ配線12にそれ
ぞれ電気的に接続されている。
【0024】シリコン基板4には、横断面形状が有底の
略V字形状であるV溝5が異方性エッチングによって形
成され、このV溝5は、両側の斜面5a,5bと底面5
cとから構成されている(図3(b)参照)。また、V
溝5は、その軸線がレーザダイオード1及びフォトダイ
オード2と光ファイバとの間のレーザ光の光軸方向と略
平行な方向となっている。さらに、V溝5は、図3
(b)に示されるように側面形状及び横断面形状が逆等
脚台形となっており、しかもこのとき、底面5cの鉛直
方向高さは軸方向に一定(すなわち底面5cは水平面)
となっている。なお、このシリコン基板4は、例えば厚
さ(図3(a)中上下方向)が1.0mm、V溝5の深
さが0.78mmとなっている。
【0025】非球面レンズ3は、レーザダイオード1か
ら出射するレーザ光に対して入射端面と出射端面に曲率
を設けた略円柱状形状となっており、主にガラスモール
ドあるいはプレス成形によって形成されている。詳細に
は、非球面レンズ3は、略円筒形状である筒状部分3a
と、この筒状部分3aの両側に位置しレーザ入射側端部
又は出射側端部となる2つの曲率部分3b,3cとから
構成されており、筒状部分3aの外周面15がV溝5の
両斜面5a,5bに対し2箇所で線接触する(図3
(b)中の線接触部位16参照)ように、接着剤(図示
せず)で直接接合固定されている(後に詳述)。また、
レンズ3及びその周辺に関する各部寸法は、筒状部分3
aのレンズ中心軸方向長さt(図3(a)参照)、レン
ズ3の外径D(同)、一方の曲率部分3bの前端から他
方の曲率部分3cの後端までのレンズ厚さT、及びレー
ザダイオード1から筒状部分3bまでの距離Lが、 (1/15)≦(t/D)<1 0.7×(D/2)≦L≦1.0×(D/2) T<D となるように構成・配置されている。具体的には、例え
ば、D=1.5mm、t=0.2〜0.3mm、T=
0.8mm、L=0.53mmとなっている。また、非
球面レンズ3の開口数は0.55、焦点距離f=0.7
8mmとなっている。
【0026】次に、本実施形態のもう1つの特徴であ
る、シリコン基板4のV溝5へのレンズ固定方法を図4
を用いて説明する。
【0027】レンズ3を固定する際には、まず、非球面
レンズ3をレンズ保持パイプ21で真空吸着して搬送
し、レーザダイオード1とフォトダイオード2を搭載し
たシリコン基板4のV溝5に載置する。次に、レンズ3
を吸着させた状態のままレンズ保持パイプ21をV溝5
の軸方向に微小移動させ、シリコン基板4上のレーザダ
イオード1及びフォトダイオード2との距離が所定値に
なるように、V溝5内において非球面レンズ3の位置を
調整する。
【0028】調整によって距離が所定値となったら、そ
の状態で、ワイヤ保持具19に取り付けたワイヤ部材2
0を非球面レンズ3の外周面15に接触させ、さらにワ
イヤ保持具19を図4中矢印の方向に移動させ、非球面
レンズ3の外周面15にワイヤ部材20を沿わせた状態
で非球面レンズ3をV溝5に押し付け、非球面レンズ3
をその調整された位置に保持する。なお、非球面レンズ
3をワイヤ部材20で押し付けたときに、非球面レンズ
3が微妙に位置ずれする可能性も全くないとは言えない
が、その時の位置ずれ量は10μm以下、角度ずれ量は
2度以下であることを本願発明者等は確認した。この程
度の位置ずれ量及び角度ずれ量であれば、レーザダイオ
ード1と光ファイバの光結合効率が大きく低下すること
はなく、問題はないことがわかった。
【0029】その後、非球面レンズ3をV溝5の所定位
置に保持した状態で、接着剤(図示せず)を非球面レン
ズ3とV溝5が接触している部分(すなわち図3(b)
の線接触部位16に相当)へ塗布して硬化させ、非球面
レンズ3をV溝5に固定する。なお、このときの接着材
としては、非球面レンズ3を保持した状態で短時間で硬
化できる紫外線硬化接着剤が好ましい。
【0030】このようにして非球面レンズ3を固定した
後、レンズ保持パイプ21及びワイヤ部材20をそれぞ
れ非球面レンズ3から取り外す。
【0031】以上のように構成した本実施形態の作用効
果を以下に順次説明する。
【0032】(1)レンズ搭載構造による作用効果 非球面レンズ3が異方性エッチングでシリコン基板4に
形成したV溝5に直接固定されていることにより、予め
V溝5を所定の深さで精度良く形成しておくことでレー
ザダイオード1のレーザ出射部及びフォトダイオード2
のレーザ入射部と非球面レンズ3の光軸の高さ合わせを
無調整で行うことができる。また、V溝5の軸線がレー
ザ光の光軸方向と略平行な方向であり、そしてこのV溝
5に対し非球面レンズ3の筒状部分3aの外周面15が
2箇所の線接触部位16で線接触していることにより、
非球面レンズ3をV溝5に設置するだけで非球面レンズ
3の傾きがゼロとなる(すなわち非球面レンズ3の中心
軸方向がレーザ光の光軸方向に一致する)。さらに、V
溝5は、側面形状及び横断面形状が逆等脚台形で、かつ
底面5cの鉛直方向高さが軸方向に一定となっているこ
とにより、非球面レンズ3の筒状部分3aをV溝5に設
置するだけで、非球面レンズ3の倒れがゼロとなる。こ
れらの結果、非球面レンズ3の位置調整においては、図
4を用いて上述したように、非球面レンズ3の前面とレ
ーザダイオード1のレーザ出射部又はフォトダイオード
2のレーザ入射部との間の距離合わせのみを行えばよい
ので、例えば簡単なモニター装置によってその距離を計
測しつつ調整すれば足りる。したがって、従来構造のよ
うに半導体素子を駆動させた状態で特殊な設備を用いる
ことなく、非球面レンズ3の位置調整を短時間かつ容易
な作業で行うことができる。また、従来構造のようにレ
ンズホルダを用いることなく非球面レンズ3をV溝5に
直接固定するので、部品点数減少及び作業工程低減によ
ってコストダウンを図ることができ、また装置の小型化
を図ることもできるのでプリント基板への両面実装を容
易に実現できるという効果もある。
【0033】(2)レンズ固定方法による作用効果 シリコン基板4のV溝5へ非球面レンズ3を固定すると
き、弾性を備えたワイヤ部材20で非球面レンズ3をV
溝5に保持して固定することにより、レンズ外周面15
とV溝5の接触部分(線接触部位16)に余分な外力が
加わらず、レンズ外周面15がV溝5に自然に倣うよう
に搭載できる。したがって、非球面レンズ3を安定的に
位置決めし固定することができるので、上記(1)によ
る効果に加え、さらに確実に非球面レンズ3の傾き・倒
れを防止し、高い光結合効率を確保できる。特に、非球
面レンズ3が小径で肉厚が薄い場合に有効である。
【0034】(3)t/Dの設定による作用効果 t/Dがあまり小さすぎると、レンズ外径に対する筒状
部分の長さが十分でなく、レンズの倒れを防止するのが
困難となる可能性がある(図3(a)参照)。本願発明
者等は、t/Dの値を種々変えて検討した結果、レンズ
の倒れを確実に防止できるt/Dの下限値としてt/D
=1/15が適当であると判断した。一方、t/D=1
となると実質的に球面レンズに近くなるため、収差が大
きくなってレーザ光の集光性が低下し、結合効率の向上
が困難となる。本実施形態においては、前述したよう
に、筒状部分3aのレンズ中心軸方向長さt及び非球面
レンズ3の外径Dが(1/15)≦(t/D)<1とな
っている。これにより、非球面レンズ3の倒れをさらに
確実に防止することができるとともに、結合効率を確実
に高く維持することができる。
【0035】(4)Lの設定による作用効果 Lがあまり小さすぎると、レーザダイオード1から筒状
部分3aまでの距離が過小となりV溝5の端部に筒状部
分3aが干渉する可能性がある(図3(a)参照)。本
願発明者等は、特に異方性エッチングによるV溝5の端
部斜面形状を考慮しつつLやDの値を種々変えて検討し
た結果、上記干渉を確実に防止できるLの下限値として
0.7×(D/2)が適当であると判断した。一方、レ
ーザダイオード1から出射するレーザ光は通常30度前
後に広がり角を持っているが、Lがあまりに大きくなる
とその広がったレーザ光が十分に非球面レンズ3に入射
しなくなる可能性がある。本願発明者等は、LやDの値
を種々変えて検討した結果、レーザ光が十分に非球面レ
ンズ3に入射できるLの上限値として1.0×(D/
2)が適当であると判断した。なお、このLの範囲を実
現するための典型的な例としては、非球面レンズ3の開
口数を0.5〜0.6とし、また非球面レンズ3の焦点
距離を0.7〜0.9mmとすればよい。本実施形態に
おいては、前述したように、非球面レンズ3の開口数を
0.55、焦点距離を0.78mmとし、レーザダイオ
ード1から筒状部分3aまでの距離Lを0.7×(D/
2)≦L≦1.0×(D/2)を満足するように設定し
ている。これにより、V溝5の端部に筒状部分3aが干
渉するのを確実に防止できるとともに、レーザダイオー
ド1からのレーザ光を非球面レンズ3に確実に効率良く
入射させることができる。
【0036】(5)その他 非球面レンズ3を組み立てる際、光結合損失の発生を低
減し光結合効率を向上するため筒状部分3aをレーザダ
イオード1に近づけようとしても、シリコン基板4のV
溝5の端部に干渉してある程度以上は近づけられない場
合があるが、本実施形態においては、非球面レンズ3の
レーザ入射側端部に曲率部分3bを備えていることによ
り、そのような場合もその曲率部分3bは干渉すること
なく筒状部分3aよりもさらにレーザダイオード1側に
近づけることができる。したがって、組立時における光
結合損失の発生を最小限にすることができる。
【0037】なお、上記第1の実施形態においては、半
導体素子として、レーザダイオード1とフォトダイオー
ド2との両方を備えている光半導体装置を例にとって説
明したが、これに限られず、いずれか一方のみを備えて
いる光半導体装置にも適用でき、同様の効果を得る。
【0038】また、上記第1の実施形態においては、非
球面レンズ3とレーザダイオード1との距離方向の調整
は、モニター装置によってその距離を計測しつつ行った
が、これに限られず、あらかじめシリコン基板4に非球
面レンズ3を位置合せするための目印(図示せず)を設
けておき、これを目標に非球面レンズを搭載することで
所定距離とするようにしても良い。この場合も同様の効
果を得る。
【0039】さらに、上記第1の実施の形態において
は、非球面レンズ3を固定するためにシリコン基板4に
V溝5を形成したが、これに限られるものではなく、例
えば横断面形状が略台形形状(等脚台形でないもの)や
略矩形形状の溝であってもよい。これらの場合も、同様
の効果を得る。
【0040】また、上記第1の実施形態においては、非
球面レンズ3をV溝5に設置し押し付けた状態で線接触
部位16に接着材を塗布したが、これに限られず、V溝
5のうち非球面レンズ3が設置される部分にあらかじめ
接着剤を塗布しておいても良い。この場合も同様の効果
を得る。
【0041】さらに、上記第1の実施形態においては、
非球面レンズ3を押し付ける部材としてワイヤ部材20
を使用したが、これに限られない。すなわち非球面レン
ズ3の外周面15がV溝5の面と線接触する際に余分な
外力が加わらないような弾性を備えた部材であれば足
り、テープ部材、バネ部材、衝撃吸収部材、及びこれら
の部材を備えた他の構成部材等を用いても良い。またこ
のとき、例えば先端形状がピン形状、フラット形状、及
びV字型形状等であっても良い。これらの場合も同様の
効果を得る。
【0042】また、上記第1の実施形態においては、箱
型ケース6の寸法を、高さ4.6mm、横幅7.4m
m、長さ10.0mmとしているが、これらに限定され
るものではない。すなわち、プリント基板への両面実装
を可能にするには、ケース6の高さは少なくとも4.7
mm以下とすれば足りる。そして、ケース6の高さを
4.7mm以下とするためには、ケース6内に取り付け
る非球面レンズ3の外径D=2.0mm以下とすれば足
り、本実施形態のようにD=1.5mmに限られるもの
ではない。
【0043】さらに、上記第1の実施形態においては、
図3(b)に示されるように、レンズ外周面15とV溝
5とは2つの線接触部位16,16で線接触したが、こ
れに限られず、3つ以上の箇所で線接触してもよい。例
えば底面5cの高さをもっと上に上げて、底面5cもレ
ンズ外周面15の最下部と線接触させる等が考えられ
る。これらの場合も、同様の効果を得る。さらに、線接
触にも限られず、V溝5と2面で面接触するようにして
もよい。この場合の変形例を図5により説明する。図5
は、この変形例におけるレンズ搭載構造を表す側面図で
あり、第1の実施形態の図3(b)にほぼ相当する図で
ある。この図5に示すように、この変形例では、非球面
レンズ3の筒状部分3aが略多角筒形状(正確には略十
二角筒形状)となっており、その外周部15のうち2つ
の面15a,15bが、V溝5の両斜面5a,5bとの
間に面接触部位22を形成している。すなわち、異方性
エッチングで形成されるV溝5の斜面5a,5bの角度
(例えば54.7°)に合わせて筒状部分3aの略多角
筒形状が予め形成されており、これによって2つの面1
5a,15bでの面接触を可能としている。略多角筒形
状の筒状部分3aを備えた非球面レンズ3は、第1の実
施形態同様、主にガラスモールドあるいはプレス成形に
よって、後加工の必要なく容易に形成することができ
る。なお、筒状部分3aの外周面15の多角形形状は正
多角形に限られるものではない。また、筒状部分3aは
略多角筒形状にも限られず、外周面15に曲面と平面と
が混在している筒形状でも良い。本変形例においては、
面接触であることから、第1の実施形態よりも、非球面
レンズ3をV溝5にさらに安定した状態で搭載できると
いう効果がある。
【0044】なお、2面による面接触に限られず、3面
以上で面接触させてもよいことは言うまでもない。
【0045】本発明の第2の実施形態を図6により説明
する。本実施形態による光半導体装置の全体構造を表す
水平断面図を図6に示す。
【0046】この図6において、本実施形態による光半
導体装置は、第1の実施形態の光半導体装置に、反射防
止用の光アイソレータ17と、ケース6内の気密封止を
行うためのガラス板18をそれぞれ追加固定した構造で
ある。
【0047】光アイソレータ17は、例えば外径2.0
mm、長さ2.6mmであり、ジルコニア部材10の光
ファイバ先端14に位置するように、あらかじめ光アイ
ソレータ付きフェルール9の一部として組み込まれてい
る。このとき、光ファイバ先端14への光アイソレータ
17の固定は、レーザ光の透過率の高い接着剤(図示せ
ず)で空間が残らないように密着させて接合されてい
る。その接着剤としては、紫外線硬化接着剤や熱硬化性
接着剤がよく、紫外線硬化接着剤においても熱硬化併用
型の接着剤が望ましい。また光アイソレータ17は、こ
のような構造により、光アイソレータ17を単独で保持
固定するようなホルダ部材等を使用せず、位置調整もフ
ェルール9と一緒に行うことができる。すなわち、光ア
イソレータ17付きフェルール9をパイプ8端面に設置
し、非球面レンズ3を通ってきたレーザ光を光ファイバ
に入射させ、光ファイバ出力が最大になるようにフェル
ール9を位置調整した後、フェルール9の金属部材11
をパイプ8端面にレーザ溶接(図示せず)で固定する。
このように、第1の実施の形態で示した光ファイバの位
置調整方法とほぼ同様にして調整を行うことができる。
【0048】ガラス板18は、非球面レンズ3と光アイ
ソレータ17間のケース6側壁部に設置されている。こ
のガラス板18は、ケース6の側壁に低融点ガラスある
いはAu80−Sn20共晶はんだで接合(図示せず)
されており、このとき、非球面レンズ3を通ってきたレ
ーザ光が反射戻り光としてレーザダイオード1に戻るの
を防ぐため図示のように斜めに取り付けられている。こ
のガラス板18の材質は例えばサファイアであり、レー
ザ光の入射面と出射面には反射防止用膜が多層膜形成さ
れている。
【0049】その他の構造は、第1の実施形態とほぼ同
様である。
【0050】本実施の形態によれば、第1の実施形態と
同様の効果に加え、以下の効果がある。すなわち、光ア
イソレータ17を非球面レンズ3と光ファイバとの間に
設置することにより、光ファイバ先端14での反射やシ
ステム側からの反射でレーザダイオード1に返ってくる
戻り光をほとんど取り除き、低減することができる。し
たがって、第1の実施形態の光半導体装置よりも、さら
にレーザダイオード1を安定かつ高速動作させることが
可能で、伝送容量を高めた光半導体装置を実現すること
ができる。また、ケース6の側壁にガラス板18を取り
付け、かつケース6の上面にキャップ(図示せず)を取
り付けることで、ケース6内部を完全気密封止すること
ができるので、湿気の浸入によるレーザダイオード1の
不安定動作、寿命低下を防ぐことができ、信頼性を向上
することができる。
【0051】なお、上記第1及び第2の実施形態におい
ては、レーザダイオード1及びフォトダイオード2と光
ファイバの光結合を1つの非球面レンズ3単体で行う光
半導体装置を例にとって説明したが、これに限られな
い。すなわち、少なくとも1つの非球面レンズを用いる
結合光学系であれば、そのうち非球面レンズ3の搭載構
造及び搭載方法について上記第1及び第2の実施形態と
同様の構成及び方法を適用することができるので、これ
らの場合も同様の効果を得ることができる。また、この
ように少なくとも1つの非球面レンズ3を含む複数のレ
ンズを用いて結合光学系を形成する場合は、上記第1の
実施形態における(4)で説明したLの設定の上限値は
もっと大きくても良い。すなわち、例えばレンズを2つ
用いてレーザダイオード1と光ファイバとを結合させる
場合で、レーザダイオード1側のレンズに非球面レンズ
3を用いるときは、その非球面レンズ3の後面側(反フ
ォトダイオード1側)はレーザ光を少なくとも平行方向
に出射すれば足りる。この場合、Lの値を焦点距離f以
下とすれば、レーザ光が平行方向よりも広がってしまう
のを確実に防止できるので、Lの上限値はfとすれば足
りる。すなわち、この場合のLの設定は、0.7×(D
/2)≦L≦fとなる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、特殊な設備を用いるこ
となく、短時間かつ容易な作業で非球面レンズの位置調
整を行い、高い効率で半導体素子と光ファイバとを光結
合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による光半導体装置の
要部であるレンズ搭載構造を表す斜視図である。
【図2】図1に示した光半導体装置の全体構造を表す水
平断面図である。
【図3】図1に示した構造の縦断面図及び側面図であ
る。
【図4】シリコン基板V溝へのレンズ固定方法を示す図
である。
【図5】第1の実施形態の変形例におけるレンズ搭載構
造を表す側面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による光半導体装置の
全体構造を表す水平断面図である。
【符号の説明】
1 レーザダイオード(半導体発光素子) 2 フォトダイオード(半導体受光素子) 3 非球面レンズ(レンズ) 4 シリコン基板(基板部材) 5 V溝(溝部) 6 ケース 7 リード端子 8 パイプ 9 フェルール 12 メタライズ配線 13 ワイヤボンディング 15 レンズ外周面 16 線接触部位 19 ワイヤ保持具 20 ワイヤ部材(保持部材) 21 レンズ保持パイプ(吸着部材) 22 面接触部位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 幸司 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 菊池 悟 埼玉県入間郡毛呂山町旭台15番地 日立東 部セミコンダクタ株式会社内 (72)発明者 石川 忠明 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体発光素子及び半導体受光素子のうち
    少なくとも一方からなる半導体素子と、この半導体素子
    を搭載する基板部材と、前記半導体素子と光学的に結合
    されレーザ光を内部伝送する光ファイバと、前記基板部
    材に搭載され、前記半導体素子と前記光ファイバとを光
    学的に結合させるレンズとを有する光半導体装置におい
    て、 前記基板部材は、軸線が半導体素子と前記光ファイバと
    の間のレーザ光の光軸方向と略同じ方向である溝部を備
    えており、 前記レンズは、その外周面が前記溝部に少なくとも2面
    で面接触するか又は少なくとも2箇所で線接触するよう
    に、前記溝部に直接固定されていることを特徴とする光
    半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光半導体装置において、前
    記溝部は、その横断面形状が、略V字形状、略台形形
    状、及び略矩形形状のうちいずれか1つであることを特
    徴とする光半導体装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の光半導体装置において、前
    記溝部は、異方性エッチングによって形成されているこ
    とを特徴とする光半導体装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の光半導体装置において、前
    記レンズは、筒状部分を備えており、この筒状部分が、
    前記溝部に面接触するか又は少なくとも2箇所で線接触
    するように前記溝部に直接固定されていることを特徴と
    する光半導体装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の光半導体装置において、前
    記レンズは、前記筒状部分のレンズ中心軸方向長さを
    t、該レンズの外径をDとしたとき、 (1/15)≦(t/D)<1 となるように構成されていることを特徴とする光半導体
    装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の光半導体装置において、前
    記半導体素子から前記筒状部分までの距離をL、前記レ
    ンズの焦点距離をfとしたとき、 0.7×(D/2)≦L≦f となるように配置されていることを特徴とする光半導体
    装置。
  7. 【請求項7】請求項4記載の光半導体装置において、前
    記レンズは、前記筒状部分の両側に位置し、レーザ入射
    側端部又は出射側端部となる2つの曲率部分を備えてお
    り、一方の曲率部分の前端から他方の曲率部分の後端ま
    でのレンズ厚さをTとしたとき、 T<D となるように構成されていることを特徴とする光半導体
    装置。
  8. 【請求項8】半導体発光素子及び半導体受光素子のうち
    少なくとも一方からなる半導体素子と、この半導体素子
    を駆動制御する電子部品素子と、前記半導体素子及び前
    記電子部品素子を搭載する基板部材と、前記半導体素子
    と光学的に結合されレーザ光を内部伝送する光ファイバ
    と、前記基板部材に搭載され、前記半導体素子と前記光
    ファイバとを光学的に結合させるレンズと、前記半導体
    素子を装置外部に電気的に接続するためのメタライズ配
    線及びリード端子と、前記基板部材を収納するケース
    と、前記光ファイバを内設し、前記ケースの一端に設け
    たパイプ端に取り付けられたフェルールとを有する光半
    導体装置において、 前記基板部材は、軸線が半導体素子と前記光ファイバと
    の間のレーザ光の光軸方向と略同じ方向である溝部を備
    えており、 前記レンズは、その外周面が前記溝部に少なくとも2面
    で面接触するか又は少なくとも2箇所で線接触するよう
    に、前記溝部に直接固定されていることを特徴とする光
    半導体装置。
  9. 【請求項9】請求項1又は8記載の光半導体装置の製造
    方法において、 前記レンズを吸着部材で吸着し搬送して前記基板部材の
    溝部に載置し、 前記吸着部材の吸着状態のまま前記半導体素子との距離
    が所定値となるように前記溝部上で前記レンズの位置を
    調整した後、弾性を備えた保持部材で前記レンズをその
    調整された位置に保持し、 この保持状態のまま前記レンズを前記溝部に固定した
    後、前記吸着部材及び前記保持部材を前記レンズから取
    り外すことを特徴とする光半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載の光半導体装置の製造方法
    において、前記保持部材として、ワイヤ部材、テープ部
    材、バネ部材、衝撃吸収部材、及びこれらの部材を備え
    た構成部材のうち少なくとも1つを用いることを特徴と
    する光半導体装置の製造方法。
JP09916498A 1998-04-10 1998-04-10 光半導体装置 Expired - Lifetime JP3429190B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09916498A JP3429190B2 (ja) 1998-04-10 1998-04-10 光半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09916498A JP3429190B2 (ja) 1998-04-10 1998-04-10 光半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11295561A true JPH11295561A (ja) 1999-10-29
JP3429190B2 JP3429190B2 (ja) 2003-07-22

Family

ID=14240022

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09916498A Expired - Lifetime JP3429190B2 (ja) 1998-04-10 1998-04-10 光半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3429190B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6625188B2 (en) 2000-02-28 2003-09-23 Alps Electric Co., Ltd. Optical semiconductor device provided with high-NA lens
US6683733B2 (en) 2001-05-02 2004-01-27 Oki Electric Industry Co., Ltd. Optical member with handling portion and method for manufacturing optical member and method for mounting optical member and optical module
US6870990B2 (en) 2002-06-11 2005-03-22 Oki Electric Industry Co., Ltd. Optical device, optical device mounting method, and optical module
US7275877B2 (en) 2003-04-30 2007-10-02 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module having individual housing for an optical processing unit and an optical sub-assembly
US8141607B2 (en) * 2006-02-02 2012-03-27 Fujitsu Limited Optical component lens assembling apparatus
JP2012098756A (ja) * 2012-02-07 2012-05-24 Kyocera Corp 光路変換体及びその実装構造並びに光モジュール
JP2014197055A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 住友大阪セメント株式会社 光モジュール

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6625188B2 (en) 2000-02-28 2003-09-23 Alps Electric Co., Ltd. Optical semiconductor device provided with high-NA lens
US6813294B2 (en) 2000-02-28 2004-11-02 Alps Electric Co., Ltd. Optical semiconductor device provided with high-NA lens
US6683733B2 (en) 2001-05-02 2004-01-27 Oki Electric Industry Co., Ltd. Optical member with handling portion and method for manufacturing optical member and method for mounting optical member and optical module
US6798589B2 (en) 2001-05-02 2004-09-28 Oki Electric Industry Co., Ltd. Optical member with handling portion and method for manufacturing optical member and method for mounting optical member and optical module
US7016127B2 (en) 2001-05-02 2006-03-21 Oki Electric Industry Co., Ltd. Optical member with handling portion and method for manufacturing optical member and method for mounting optical member and optical module
US7102835B2 (en) 2001-05-02 2006-09-05 Oki Electric Industry Co., Ltd. Optical member with handling portion and method for manufacturing optical member and method for mounting optical member and optical module
US6870990B2 (en) 2002-06-11 2005-03-22 Oki Electric Industry Co., Ltd. Optical device, optical device mounting method, and optical module
CN100365452C (zh) * 2002-06-11 2008-01-30 冲电气工业株式会社 光学元件、光学元件的安装方法和光模块
US7275877B2 (en) 2003-04-30 2007-10-02 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module having individual housing for an optical processing unit and an optical sub-assembly
US8141607B2 (en) * 2006-02-02 2012-03-27 Fujitsu Limited Optical component lens assembling apparatus
JP2012098756A (ja) * 2012-02-07 2012-05-24 Kyocera Corp 光路変換体及びその実装構造並びに光モジュール
JP2014197055A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 住友大阪セメント株式会社 光モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP3429190B2 (ja) 2003-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9817192B2 (en) Optical module, optical module mounting method, optical module-mounted circuit substrate, optical module evaluation kit system, circuit substrate, and communication system
US6960032B2 (en) Method for making hermetically sealed transmitter optical subassembly
US5815623A (en) Optical package with alignment means and method of assembling an optical package
US6394666B1 (en) Light receiving/emitting element module and manufacturing method thereof
US6998691B2 (en) Optoelectronic device packaging with hermetically sealed cavity and integrated optical element
TWI290245B (en) Optical package with an integrated lens and optical assemblies incorporating the package
US6071017A (en) Optical package with alignment means and method of assembling an optical package
US6550983B1 (en) Optical package with alignment means and method of assembling an optical package
CN102200614B (zh) 光学轴线在封装件内垂直地弯折的光学组件
WO2004042320A1 (en) Planar and wafer level packaging of semiconductor lasers and photo detectors for transmitter optical sub-assemblies
WO2004049521A2 (en) Packaging and passive alignment of light source to single mode fiber using microlens and precision ferrule
JP2001281501A (ja) レーザダイオードモジュール及びその組立方法
US6786627B2 (en) Light generating module
JP2003262766A (ja) 光結合装置
JP3518491B2 (ja) 光結合装置
JPH0786693A (ja) 光半導体モジュール
JP2005191529A (ja) 反射鏡及び位置合わせポストを有する光デバイスパッケージ
JPH11295561A (ja) 光半導体装置及びその製造方法
US6646291B2 (en) Advanced optical module which enables a surface mount configuration
JPH04241477A (ja) 半導体デバイス用サブマウントおよび半導体光デバイスモジュール
US7093986B2 (en) Low cost optical module
JP2000028870A (ja) 光結合装置
JP2008224941A (ja) 光モジュール
JP2009295772A (ja) 発光モジュール
JP2009253176A (ja) 光電変換モジュール及び光サブアセンブリ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080516

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080516

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080516

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080516

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080516

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090516

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100516

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120516

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140516

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term