JPH11290400A - ナースコールシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通話機および通信回線を介して看護スタッフ
と患者とのコミュニケーションを可能とするナースコー
ルシステムに関し、各種センサを用いて患者の状態をナ
ースステーションで監視することができるナースコール
システムを提供することを目的とする。 【解決手段】 各患者に対応して設置されたセンサ２３
および通話機能を有するナースコール子機２２を管理す
る病室管理手段２１と、センサからの検知信号を表示す
る複数のセンサ表示部１１ｆを有し通話機能を備えたナ
ースコール親機１０と、ナースコール子機およびナース
コール親機間の通話およびセンサの検知信号を管理する
制御手段３と、センサの検知信号を複数のセンサ表示部
のいずれで表示するかを設定するセンサ表示設定手段３
ａとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、通話機および通信
回線を介して看護スタッフと患者とのコミュニケーショ
ンを可能とするナースコールシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、病院の各病室のベッドに呼出
ボタンを設置し、患者がこの呼出ボタンを押すとナース
ステーションに設置した表示装置に患者からの呼び出し
が表示されるナースコールシステムが知られている。

【０００３】また、病室およびナースステーションの双
方に通話機を設け、患者からの呼び出しに対して看護ス
タッフが応答し、患者と看護スタッフとの相互通話が行
えるようにしたナースコールシステムも知られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のナー
スコールシステムは、看護スタッフと患者との通話は可
能であるが、例えばセンサによって点滴の終了を知らせ
るなどの機能は設定されていなかった。

【０００５】このため、看護スタッフはナースコールシ
ステムの通話機能に依存せず、各病室を常に巡回しなが
ら患者の様子を監視する必要があり、深夜など看護スタ
ッフが少ない時間帯では、十分な看護が行えないといっ
た不都合があった。

【０００６】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、各種センサを用いて患者の状
態をナースステーションで監視することができるナース
コールシステムを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明のナースコールシ
ステムにおいては、各患者に対応して設置されたセンサ
および通話機能を有するナースコール子機を管理する病
室管理手段と、センサからの検知信号を表示する複数の
センサ表示部を有し通話機能を備えたナースコール親機
と、ナースコール子機およびナースコール親機間の通話
およびセンサの検知信号を管理する制御手段と、センサ
の検知信号を複数のセンサ表示部のいずれで表示するか
を設定するセンサ表示設定手段とを備えるものである。

【０００８】本発明によれば、各種センサを用いて患者
の状態をナースステーションで監視することができるナ
ースコールシステムが得られる。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、各患者に対応して設置されたセンサおよび通話機能
を有するナースコール子機を管理する病室管理手段と、
センサからの検知信号を表示する複数のセンサ表示部を
有し通話機能を備えたナースコール親機と、ナースコー
ル子機およびナースコール親機間の通話およびセンサの
検知信号を管理する制御手段と、センサの検知信号を複
数のセンサ表示部のいずれで表示するかを設定するセン
サ表示設定手段とを備えるものであり、各患者に対応し
て設置した点滴終了センサなどの各種センサからの検知
信号によって、患者の状態をナースステーションで監視
することができ、しかも各種センサの検知信号を複数の
センサ表示部のいずれで表示するかを、センサ表示設定
手段によって予め設定することができる。

【００１０】請求項２に記載の発明は、請求項１記載の
発明において、センサ表示設定手段は制御手段に設置さ
れているもので、センサの検知信号を複数のセンサ表示
部のいずれで表示するかを、中央の制御手段で設定する
ことができる。

【００１１】請求項３に記載の発明は、請求項１記載の
発明において、センサ表示設定手段は病室管理手段に設
置されているもので、センサの検知信号を複数のセンサ
表示部のいずれで表示するかを病室側で設定することが
できる。

【００１２】請求項４に記載の発明は、請求項１記載の
発明において、センサ表示設定手段はナースコール親機
に設置されているもので、センサの検知信号を複数のセ
ンサ表示部のいずれで表示するかを親機側で設定するこ
とができる。

【００１３】以下、本発明の一実施の形態について、図
１〜図３を用いて説明する。

【００１４】図１は、本発明によるナースコールシステ
ムの一実施の形態を示すブロック図で、ナースステーシ
ョン１と病室２とを制御装置３を介して接続する構成を
示している。

【００１５】ナースステーション１には、制御装置３に
接続されたナースコール親機（以下、親機、という）１
０が設置されており、この親機１０は通話手段である通
話機１１および患者との通話を選択する選局ユニット１
２を有している。なお、親機１０としては通話機１１の
みであってもよい。

【００１６】各病室２は病室アダプター２１を備えてお
り、この病室アダプター２１には各患者のベッド毎に設
置された通話手段であるナースコール子機（以下、子
機、という）２２および各種センサ２３が接続されてい
る。

【００１７】子機２２は、患者が看護スタッフを呼び出
すための呼出ボタン、看護スタッフと通話するためのマ
イクロフォンおよびスピーカを備えている。センサ２３
としては、患者への点滴の終了を検知する点滴終了セン
サ、患者がベッドから離れたことを検知する離床セン
サ、患者のオムツが濡れたことを検知するオムツセンサ
などがある。

【００１８】病室アダプター２１は子機２２およびセン
サ２３を制御装置３に接続するための病室管理手段とし
て機能し、病室２の患者数に応じた数の子機２２の接続
が可能であり、各患者に設置するセンサ２３の数も着脱
自在に調整できるように構成されている。この例では、
子機２２が１台接続された１人部屋と、２台接続された
２人部屋とを示している。また、各患者には３つのセン
サ２３が用意されている。

【００１９】また、各病室アダプター２１はディジタル
信号ラインＬ１および電源ラインＬ２を介して制御装置
３にそれぞれ並列に接続された構成となっている。この
ためラインＬ１，Ｌ２に病室アダプター２１を接続する
ことで、病室アダプター２１の増設および変更を容易に
行うことができる。

【００２０】ディジタル信号ラインＬ１はディジタル化
された音声信号やコマンドなどを伝送するための信号ラ
インであり、電源ラインＬ２はバックアップ電源装置を
備えた制御装置３から各病室アダプター２１に給電する
ための給電ラインである。これによって停電時でも通話
機能が作動するように構成されている。

【００２１】ところで、各病室アダプター２１はディジ
タル信号ラインＬ１に共通に接続されているため、制御
装置３からディジタル信号ラインＬ１を介して送信され
るコマンドやディジタル音声信号は病室アダプター２１
の全てに送信される。

【００２２】そこで、各病室アダプター２１にそれぞれ
異なる識別番号を設定しておき、制御装置３からコマン
ドやディジタル音声信号を送信する場合は、この識別番
号と各子機２２のベッド番号とを付加して送信すること
で、指定した病室アダプター２１の子機２２に送信する
ことができるようにしている。

【００２３】すなわち、病室アダプター２１は制御装置
３から送信されたコマンドやディジタル音声信号が自己
宛のものか否かを識別番号によって判定し、自己宛のも
のであればそれらを受信する。コマンドを受信した場合
は、その内容に応じた処理を実行する。ディジタル音声
信号を受信した場合は、アナログ音声信号に変換して指
定された子機２２に送出する。

【００２４】反対に子機２２やセンサ２３から制御装置
３にコマンドやディジタル音声信号を送信する場合は、
自己のベッド番号やセンサ番号、自己の属する病室アダ
プター２１の識別番号を病室アダプター２１で付加して
送信する。これによって制御装置３は発信元の子機２２
やセンサ２３を特定して、親機１０に送信する。

【００２５】図２は、親機１０の正面図で、通話機１１
および選局ユニット１２を示している。通話機１１は送
受話器１１ａ、ダイヤルボタン１１ｂ、ＬＣＤ（液晶表
示素子）構成の文字表示部１１ｃ、スピーカ１１ｄを備
え、文字表示部１１ｃの両側には選択ボタン１１ｅが配
置されている。また、文字表示部１１ｃの下縁には、後
述するセンサ表示部１１ｆが配置されている。

【００２６】選局ユニット１２は各病室２の患者名を表
す複数の患者表示部１２ａを有し、内蔵されている表示
器によって患者からの呼び出しや通話状態が点灯表示さ
れるように構成されている。看護スタッフが患者表示部
１２ａの横に配置されている患者選択ボタン１２ｂを押
すと、その患者と接続されて通話状態となる。

【００２７】図３は、通話機１１の文字表示部１１ｃお
よびその周辺を拡大して示す概略図で、文字表示部１１
ｃの画面に３名の患者による呼出状況が表示されてい
る。すなわち、文字表示部１１ｃの画面には呼び出し順
に着信番号ａ、病棟名ｂ、病室ｃ、患者名ｄ、病状ｅな
どの情報が表示されている。

【００２８】また、この例では、文字表示部１１ｃに最
大５名まで表示することができ、横に並んだ選択ボタン
１１ｄの５つのボタン〜によって所望の患者を選択
することができる構成となっている。

【００２９】また、文字表示部１１ｃの下縁に配置され
たセンサ表示部１１ｆは、ＬＥＤ（発光ダイオード）か
らなる６つの表示器Ｌ１〜Ｌ６、およびこの表示器Ｌ１
〜Ｌ６の機能を表すための表示部Ｐ１〜Ｐ６から構成さ
れている。この例では、表示器Ｌ１および表示部Ｐ１が
「離床センサ」、表示器Ｌ２および表示部Ｐ２が「オム
ツセンサ」、表示器Ｌ３および表示部Ｐ３が「点滴終了
センサ」の各検知信号が表示される構成となっている。

【００３０】表示器Ｌ１〜Ｌ６に複数のセンサ２３のど
れを割り当てるかについては、制御装置３、親機１０ま
たは病室アダプター２１のセンサ表示設定手段によって
システム毎に任意に設定することができる。

【００３１】制御装置３はテンキーを備えた設定器３ａ
を備えており、これがセンサ表示設定手段として機能
し、表示器Ｌ１〜Ｌ６と各センサ２３との関係を設定す
ることができる。親機１０はダイヤルキー１１ｂおよび
機能キーがセンサ表示設定手段として機能し、これによ
って同様の設定が行える。病室アダプター２１は内蔵さ
れているディップキーがセンサ表示設定手段として機能
し、これによって同様の設定が行える。

【００３２】こうして設定した結果、このシステムでは
前述したように表示器Ｌ１および表示部Ｐ１が「離床セ
ンサ」、表示器Ｌ２および表示部Ｐ２が「オムツセン
サ」、表示器Ｌ３および表示部Ｐ３が「点滴終了セン
サ」に設定されている。表示部Ｐ１〜Ｐ６はカード状の
紙片を交換することで書き換え可能なので、自由に設定
変更することができる。

【００３３】次に、このように構成されたナースコール
システムの動作について説明する。例えば、ある子機２
２から呼び出しがあると、制御装置３は発信元の子機２
２を特定し、親機１０に送信する。親機１０はこの信号
を受けて選局ユニット１２の対応する患者表示部１２ａ
を点滅させ、スピーカ１１ｄから着信音を鳴動して子機
２２からの呼び出しを通知する。また、文字表示部１１
ｃの画面にその子機２２の情報を表示する。

【００３４】看護スタッフはこの通知を認識すると、点
滅している患者表示部１２ａの患者選択ボタン１２ｂま
たは選択ボタン１１ｄの５つのボタン〜の中の対応
位置のボタンを押し、その患者と回線接続して通話す
る。

【００３５】なお、どのボタンも押さずに送受話器１１
ａを取ると、最初に着信した子機２２に接続される。た
だし、表示部１１ｃの画面には呼び出し順に患者の情報
ａ〜ｅが表示されるので、病状ｅを見て重症患者から呼
び出しがあった場合は、その患者を優先的に選択して応
答することもできる。

【００３６】次に、病室アダプタ２１のセンサ２３が作
動した場合の動作について、センサ設定手段が病室アダ
プタ２１にある場合、制御装置３にある場合、親機１０
にある場合について各々説明する。

【００３７】まず、病室アダプタ２１にセンサ設定手段
がある場合は、例えば病室アダプタ２１に接続されたあ
る患者のセンサ２３から検知信号が出力されると、その
検知情報としてセンサ設定手段で設定された情報（本例
では点滴終了センサ）と、病室番号および子機番号とが
付加されて送信される。

【００３８】これを受けた制御装置３は、発信元のセン
サ２３を特定し、親機１０に送信する。親機１０はこの
信号を受けると表示部１１ｃの画面にその患者の情報ａ
〜ｅを表示し、同時にセンサ表示部１１ｆの表示器Ｌ３
を点滅させ、スピーカ１１ｄから警報音を鳴動し、点滴
終了センサ２３の検知信号を受信した旨を通知する。こ
れによって、看護スタッフは文字表示部１１ｃに表示さ
れている患者の点滴終了を認識することができる。

【００３９】次に、制御装置３にセンサ設定手段がある
場合の動作について説明する。この場合は病室アダプタ
２１に接続されたある患者のセンサ２３から検知信号が
出力されると、その検知情報に病室番号と子機番号とが
付加されて送信される。

【００４０】これを受けた制御装置３は、自己のセンサ
設定手段に設定された内容を元に、親機１０に対して表
示器Ｌ３を点滅させろという情報と病室番号および子機
番号の情報とを送信する。

【００４１】親機１０はこの信号を受けると表示部１１
ｃの画面にその患者の情報ａ〜ｅを表示し、同時にセン
サ表示部１１ｆの表示器Ｌ３を点滅させ、スピーカ１１
ｄから警報音を鳴動し、点滴終了センサ２３の検知信号
を受信した旨を通知する。これによって、看護スタッフ
は文字表示部１１ｃに表示されている患者の点滴終了を
認識することができる。

【００４２】次に、親機１０にセンサ設定手段がある場
合の動作について説明する。この場合は病室アダプタ２
１に接続されたある患者のセンサ２３から検知信号が出
力されると、その検知情報に病室番号と子機番号とが付
加されて送信される。

【００４３】これを受けた制御装置３は、親機１０に対
してその検知情報と病室番号および子機番号とを送信す
る。親機１０はこの信号を受けると自己のセンサ設定手
段に設定された内容を元に、表示器Ｌ３を点滅させ、表
示部１１ｃの画面にその患者の情報ａ〜ｅを表示し、ス
ピーカ１１ｄから警報音を鳴動し、点滴終了センサ２３
の検知信号を受信した旨を通知する。これによって、看
護スタッフは文字表示部１１ｃに表示されている患者の
点滴終了を認識することができる。

【００４４】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、各患者に
対応して設置した点滴終了センサなどの各種センサの検
知信号によって患者の状態をナースステーションで監視
することができ、適宜迅速な看護を行うことができると
いう有利な効果が得られる。

【００４５】しかも各種センサの検知信号を複数のセン
サ表示部のいずれに表示するかを、中央の制御装置、病
室アダプターまたはナースコール親機に設けたセンサ表
示設定手段によって予め任意に設定することができるの
で、病院または病棟に応じた設定が可能となり、汎用性
の優れたシステムを構築することができるという有利な
効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるナースコールシステムの一実施の
形態を示すブロック図

【図２】ナースコール親機の正面図

【図３】ナースコール親機の表示部周辺を示す拡大図

【符号の説明】

１ ナースステーション ２ 病室 ３ 制御装置 ３ａ 設定器 １０ ナースコール親機 １１ 通話機 １１ａ 送受話器 １１ｂ ダイヤルボタン １１ｃ 文字表示部 １１ｄ スピーカ １１ｅ 選択ボタン １１ｆ センサ表示部 １２ 選局ユニット １２ａ 患者表示部 １２ｂ 患者選択ボタン ２１ 病室アダプター ２２ ナースコール子機 ２３ センサ Ｌ１ ディジタル信号ライン Ｌ２ 電源ライン Ｌ１〜Ｌ６ 表示器 Ｐ１〜Ｐ６ 表示部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 各患者に対応して設置されたセンサおよ
   び通話機能を有するナースコール子機を管理する病室管
   理手段と、 前記センサからの検知信号を表示する複数のセンサ表示
   部を有し通話機能を備えたナースコール親機と、 前記ナースコール子機および前記ナースコール親機間の
   通話および前記センサの検知信号を管理する制御手段
   と、 前記センサの検知信号を前記複数のセンサ表示部のいず
   れで表示するかを設定するセンサ表示設定手段と、を備
   えることを特徴とするナースコールシステム。
2. 【請求項２】 センサ表示設定手段は制御手段に設置さ
   れていることを特徴とする請求項１記載のナースコール
   システム。
3. 【請求項３】 センサ表示設定手段は病室管理手段に設
   置されていることを特徴とする請求項１記載のナースコ
   ールシステム。
4. 【請求項４】 センサ表示設定手段はナースコール親機
   に設置されていることを特徴とする請求項１記載のナー
   スコールシステム。