JPH11289011A - 低比誘電性絶縁膜及びその形成方法並びに層間絶縁膜 - Google Patents

低比誘電性絶縁膜及びその形成方法並びに層間絶縁膜

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JPH11289011A
JPH11289011A JP10089134A JP8913498A JPH11289011A JP H11289011 A JPH11289011 A JP H11289011A JP 10089134 A JP10089134 A JP 10089134A JP 8913498 A JP8913498 A JP 8913498A JP H11289011 A JPH11289011 A JP H11289011A
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film
insulating film
dielectric constant
thickness
substrate
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JP10089134A
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English (en)
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Masayuki Iijima
正行 飯島
Masatoshi Sato
昌敏 佐藤
Yoshiyuki Ukishima
禎之 浮島
Yoshikazu Takahashi
善和 高橋
Hiroyuki Yamakawa
洋幸 山川
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Ulvac Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定した特性を有するとともに、金属配線層と
の密着性及びプラズマに対する耐性が高く、半導体装置
の層間絶縁膜に好適な低比誘電性絶縁膜を提供する。 【解決手段】本発明の低比誘電性絶縁膜は、蒸着重合に
よって半導体基板21上に形成される所定量のフッ素を
有する芳香族ポリイミド膜25の両方の表面に、芳香族
ポリイミド膜25の厚さの1/10以下の厚さ(100
nm以下)を有するSiO2膜24A、24Bが密着形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体装
置の層間絶縁膜に用いられる低比誘電性絶縁膜の形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の層間絶縁膜として
は、回転塗布法によるSOG(Spin onGlass)膜やCV
D法(化学蒸着法:Chemical Vapor Deposition)によ
るSiO2膜が主に用いられている。これらの方法によ
って形成された層間絶縁膜の比誘電率は約4となるが、
最近はLSIの高集積化の進展により層間絶縁膜の低比
誘電率化が大きな課題とされており、比誘電率が4以下
の層間絶縁膜が要求されるようになっている。
【0003】このような要求に対しては、近年、プラズ
マCVD法によって形成されたSiO2膜にフッ素を添
加したSiOF膜が提案されており、この膜によれば層
間絶縁膜の比誘電率を3.7〜3.2程度に抑えることが
できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来技術においては、次のような問題があった。すなわ
ち、プラズマCVD法によるSiOF膜は、低比誘電率
化が達成できる反面、膜の形成方法や成膜条件によって
膜特性が大きく異なったり、膜中のフッ素の脱離や吸湿
性が大きいといった膜の不安定性により誘電率を悪化さ
せてしまう問題が指摘されており、将来の低比誘電率材
料としての応用は難しい状況にある。
【0005】その一方、近年、真空中で原料モノマーを
蒸発させ、基体上で蒸着重合させることにより低比誘電
率の層間絶縁膜用の高分子膜を形成する方法が提案され
ているが、かかる方法により形成した高分子膜は金属配
線層との密着性の点で難があるとともに、パターニング
の際に使用するレジスト材料と比較してプラズマに対す
る耐性に差がなく異方性エッチングを行うことができな
いという問題がある。
【0006】本発明は、このような従来の技術の課題を
解決するためになされたもので、金属配線層との密着性
及びエッチング時のプラズマに対する耐性が高く、特に
半導体装置の層間絶縁膜に適用しうる低比誘電性絶縁膜
及びその形成方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、蒸着重合によって
形成される高分子膜の表面に所定の厚さの無機絶縁性薄
膜を形成することで金属配線層に対する密着性とプラズ
マに対する耐性が向上することを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0008】かかる知見に基づいてなされた請求項1記
載の発明は、蒸着重合によって基体上に形成される所定
量のフッ素を含有する芳香族ポリイミド膜の少なくとも
一方の表面に、該芳香族ポリイミド膜の厚さの1/10
以下の厚さを有する無機絶縁性薄膜が密着形成されてい
ることを特徴とする低比誘電性絶縁膜である。
【0009】請求項1記載の発明によれば、蒸着重合に
よって形成される所定量のフッ素を含有する芳香族ポリ
イミド膜の表面に無機絶縁性薄膜を形成することによ
り、隣接して形成される層(例えば、金属配線層)に対
する密着性が高まるとともに、無機化合物はこの芳香族
ポリイミド膜に比べて耐プラズマ性があることから、エ
ッチング時におけるマスキング効果が期待できる。ま
た、本発明の絶縁膜は、レジスト材料に対する耐溶解性
も高いものである。
【0010】一方、一般に絶縁膜の比誘電率εは、静電
容量をC、膜厚をd、真空の比誘電率をε0、面積をSと
すると、
【0011】 ε=C・d/ε0・S ・・・(1)
【0012】で表されるが、本発明のように、静電容量
の異なる膜が直列に形成されている複合膜の場合には、
高分子膜の静電容量をC1、無機絶縁性薄膜の静電容量
をC2とすると、その全体の静電容量C10は、
【0013】 1/C10=1/C1+1/C2 ・・・(2)
【0014】となる。ここで、無機化合物は、一般にポ
リイミド等の高分子物質より静電容量が大きいから、無
機絶縁性薄膜の厚さが高分子膜の厚さの1/10より大
きくなると、複合膜全体としての静電容量が大きくなっ
てしまうので、複合膜全体の静電容量を小さくするため
には、無機絶縁性薄膜の厚さはできるだけ薄くすること
が好ましい。しかしながら、無機絶縁性薄膜の厚さがあ
まり薄いと、上述のマスキング効果がなくなってしま
う。
【0015】このような事情を考慮すると、本発明の場
合、無機絶縁性薄膜の厚さは、芳香族ポリイミド膜の厚
さの1/10以下であることが好ましく、より好ましく
は、芳香族ポリイミド膜の厚さの1/10〜1/20で
ある。
【0016】以上のように、請求項1記載の発明によれ
ば、所定量のフッ素を含有する芳香族ポリイミド膜を用
いているため比誘電率を小さくすることができ、これに
より絶縁膜の比誘電率をより小さくすることができる。
【0017】また、無機絶縁性薄膜としては、請求項2
記載の発明のように、SiO2、Si34 又はガラスから
選ばれる1種又は2種以上の材料を含有するものから好
適に用いることができる。
【0018】一方、本発明の低比誘電性絶縁膜は、例え
ば、請求項3に記載されているように、真空中でフッ素
を含む置換基を有するジアミンモノマーと酸成分モノマ
ーとを蒸発させ、所定量のフッ素を含有する芳香族ポリ
イミド膜を形成する工程と、該芳香族ポリイミド膜の少
なくとも一方の表面に、該芳香族ポリイミド膜の厚さの
1/10以下の厚さを有する無機絶縁性薄膜を密着形成
する工程とを有する方法によって容易に形成することが
できる。
【0019】ポリイミドの原料モノマーである、ジアミ
ンモノマーとしては、例えば、2,2′-ビス(トリフルオ
ロメチル)-4,4′-ジアミノビフェニル(TFDB)、5-
(パーフルオロノネニルオキシ)-1,3-ジアミノベンゼン
(17FMPD)等を用いることができる。
【0020】また、酸成分モノマーとしては、例えば、
1,4-ジフルオロ-2,3,5,6-ベンゼンテトラカルボン酸二
無水物(P2FDA)、2,2′-ビス(3,4-ジカルボキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)等
を用いることができる。
【0021】一方、無機絶縁性薄膜は、例えば、真空蒸
着、スパッタリング、プラズマCVDによって形成する
ことができる。
【0022】これらのうちでも、スパッタリング法やプ
ラズマCVD法は、すでに半導体製造工程で使用されて
いる点から好適に用いることができる。
【0023】一方、請求項4記載の発明は、半導体基体
上に形成された金属配線層の間に請求項1又は2のいず
れか1項記載の低比誘電性絶縁膜が形成されていること
を特徴とする層間絶縁膜である。
【0024】請求項4記載の発明によれば、低比誘電率
化した絶縁膜によって層間絶縁膜を構成しているので、
金属配線層間で形成されるコンデンサーの容量が極めて
小さくなることに加え、金属配線層に対する密着性が高
く、かつ、パターニングの際に使用するレジスト材料に
対して溶解しにくく、しかも異方性エッチングの可能な
層間絶縁膜を得ることが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明を
実施するための成膜装置の一例の概略構成を示すもので
ある。図1に示すように、この成膜装置1は、マルチチ
ャンバー方式の枚葉式の装置であり、図示しない搬送ロ
ボットが組み込まれているコア室2の周囲に、Siウェ
ハー等の基板8の出し入れを行うためのL/UL(ロー
ド/アンロード)室3と、蒸着重合を行うための第1の
処理室4と、無機絶縁性薄膜ための第2の処理室5と、
アルミニウム等のスパッタリングを行うための第3の処
理室6とが配置され、これらはすべて図示しないゲート
バルブを介して連結されている。
【0026】また、これらコア室2、L/UL室3、第
1〜第3の処理室4〜6は、図示しない真空ポンプ等を
有する真空排気系に連結されている。さらに、基板8
は、コア室2内に配置されるロボットによってL/UL
室3から第1〜第3の処理室4〜6へを自由に搬送でき
るようになっている。
【0027】図2は、図1に示す成膜装置1の第1の処
理室4の概略構成を示すものである。図2に示すよう
に、第1の処理室4の上方には、2種類の原料モノマー
A、Bの蒸発源40A、40Bが導入管41A、41B
を介して接続されている。各蒸発源40A、40Bのハ
ウジング42A、42Bには、それぞれ蒸発用容器43
A、43Bが設けられる。そして、蒸発用容器43A、
43Bの内部には、所定量のフッ素を含有する芳香族ポ
リイミド膜を形成するための原料モノマーA、Bとし
て、フッ素を含む置換基を有するジアミンモノマーと酸
成分モノマーがそれぞれ注入されている。
【0028】この場合、フッ素を含む置換基を有するジ
アミンモノマーとしては、例えば、TFDBや17FM
PD等が用いられ、フッ素を含む置換基を有するジアミ
ンモノマーとしては、例えば、P2FDAや6FDA等
が用いられる。さらに、各蒸発用容器43A、43Bの
近傍には、各原料モノマーA、Bを加熱するためのヒー
ター44A、44Bが設けられる。
【0029】一方、各導入管41A、41Bの周囲には
ヒーター49が巻き付けられ、これによって原料モノマ
ーA、Bの温度を制御できるように構成されている。ま
た、各導入管41A、41Bの途中には、各原料モノマ
ーA、Bの供給量を調整するためのバルブ45A、45
Bが設けられ、これらを開閉することにより、蒸着重合
膜の形成時に膜厚を制御できるようになっている。
【0030】図2に示すように、基板8は、第1の処理
室4内の下部の基板8を加熱するためのホットプレート
46上に支持される。そして、第1の処理室4の上部に
は、下方に向って広がるように形成された混合槽47が
設けられている。この混合槽47の内壁には、原料モノ
マーA、Bの蒸気を加熱するためのヒーター48が設け
られている。
【0031】図3(a)は、図1の成膜装置1の第2の
処理室5の概略構成を示すものである。図3(a)に示
すように、第2の処理室5には、高周波方式のスパッタ
リング装置が設けられる。すなわち、第2の処理室5の
上部に、RF発信器50に接続された電極51が配設さ
れ、この電極51にスパッタリングターゲット52とし
て例えばSiO2ターゲットが保持されている。そして、
処理すべき基板8は、第2の処理室5の下部においてホ
ットプレート53によって支持されている。また、この
第2の処理室5内には、導入管54を介して例えば酸素
ガス(O2)等の反応性ガスが導入されるようになってい
る。
【0032】図3(b)は、図1の成膜装置1の第3の
処理室6の概略構成を示すものである。図3(b)に示
すように、第3の処理室6には、直流二極方式のスパッ
タリング装置が設けられる。すなわち、第3の処理室6
の上部に、直流電源60に接続された電極61が配設さ
れ、この電極61にスパッタリングターゲット62とし
て例えばアルミニウムターゲットが保持されている。そ
して、処理すべき基板8は、第3の処理室6の下部にお
いてホットプレート63によって支持されている。ま
た、この第3の処理室6内には、導入管64を介して例
えばアルゴンガス(Ar)等の不活性ガスが導入される
ようになっている。
【0033】本実施の形態の成膜装置1において絶縁膜
を形成するには、例えば、第3の処理室6において所定
の厚さの電極が形成された基板8を第2の処理室5内に
搬入し、スパッタリングによって上記電極の表面に厚さ
50nm程度のSiO2膜を形成する。
【0034】この場合、第2の処理室5内の圧力を1×
10-1Pa程度に設定し、ホットプレート53によって
基板8の温度を300℃程度に制御する。
【0035】次に、基板8を第1の処理室4内に搬入
し、各バルブ45A、45Bを開いて原料モノマーA、
Bを第1の処理室4内に導入して、蒸着重合により上記
SiO2膜の表面にポリアミド酸膜を形成する。
【0036】この場合、まず、各バルブ45A、45B
を閉じた状態で第1の処理室4内の圧力を3×10-3
a程度の高真空に設定し、ヒーター44A、44Bによ
って各原料モノマーA、Bを所定の温度に加熱する。
【0037】そして、各原料モノマーA、Bが所定の温
度に達して所要の蒸発量が得られた後に、各バルブ45
A、45Bを開き、所定の蒸発速度で各原料モノマー
A、Bを上方から基板8上に蒸着、堆積させ、ポリアミ
ド酸膜を形成した後に各バルブ45A、45Bを閉じ
る。この場合、原料モノマーA、Bの蒸発速度は、化学
量論比で1:1となるように制御する。また、ホットプ
レート46によって基板8の温度を所定の温度に制御す
る。
【0038】その後、図示しない加熱処理室において基
板8上のポリアミド酸膜を加熱し、そのイミド化を行う
ことにより、上記SiO2膜の表面に厚さ800〜100
0nm程度の芳香族ポリイミド膜を形成する。
【0039】この場合、加熱条件は、昇温速度5℃/m
inで400℃程度まで加熱し、その状態を60分間程
度保持するようにする。また、この加熱処理は例えば真
空中で行う。
【0040】さらに、基板8を再び第2の処理室5内に
搬入し、上述した条件の下でスパッタリングを行い、上
記ポリイミド膜の表面に厚さ50nm程度のSiO2膜を
密着形成する。その後、第3の処理室6において、この
SiO2膜上に所定の厚さの電極を形成する。
【0041】以上述べたように本実施の形態によれば、
安定した特性を有する低比誘電率の芳香族ポリイミド膜
を簡易な工程で得ることができることに加え、電極との
密着性が良好でレジスト材料やプラズマに対する耐性の
高い絶縁膜を得ることができる。
【0042】図4(a)〜(f)は、本発明を用いて半導体
装置の層間絶縁膜を形成する工程の一例を示すものであ
る。まず、例えばシリコン(Si)からなる半導体基板2
1と、この半導体基板21の表面に形成され所定の位置
に窓開けがされたシリコン熱酸化膜22と、その上に成
膜されパターニングが施された第1層目の配線(金属配
線層)23とを有する基板31を用意し、この第1層目
の配線23上に上述した条件でスパッタリングを行い、
厚さ50nm程度のSiO2膜(無機絶縁性薄膜)24A
を全面成膜する(図4(a))。
【0043】次いで、この基板31を所定の温度に加熱
しつつ、上述した蒸着重合法により、基板31の表面に
厚さ1200nm程度のポリアミド酸膜24aを全面成
膜する(図4(b))。
【0044】その後、上述の条件で加熱処理(イミド化
処理)を行い、厚さ1000nm程度の芳香族ポリイミ
ド膜25を形成し、さらに上述した条件でスパッタリン
グを行い、この芳香族ポリイミド膜25上に厚さ50n
m程度のSiO2膜24Bを全面成膜して層間絶縁膜26
が完成する(図4(c))。
【0045】このSiO2膜24Bの表面に対し、レジス
トプロセスにより所定のパターニングが施されたレジス
ト膜27を形成し(図4(d))、ドライエッチングを行う
ことにより、レジスト膜27の窓開け部分のSiO2膜2
4A、24B及び芳香族ポリイミド膜25を除去する
(図4(e))。そして、上述のレジスト膜27を除去した
後、配線薄膜を全面成膜し、パターニングを施して第2
層目の配線(金属配線層)28を形成する。
【0046】これにより、芳香族ポリイミド膜25が除
去された窓開け部分29において第1層目の配線23と
第2層目の配線28とが電気的に接続され、その結果、
多層配線を有する半導体装置35を得ることができる
(図4(f))。
【0047】本実施の形態によれば、低比誘電率化した
芳香族ポリイミド膜25とSiO2膜24A、24Bによ
って層間絶縁膜26を構成しているので、第1層目の配
線23と第2層目の配線28との間で形成されるコンデ
ンサーの容量が非常に小さくなり半導体装置35の動作
速度を大幅に向上させることができる。
【0048】しかも、芳香族ポリイミド膜25上にSi
2膜24Bを形成しているため、このSiO2膜24B
をマスクとしてエッチングを行うことにより異方性エッ
チングが可能になり、垂直にパターンを切ることができ
る。
【0049】このように、本実施の形態によれば、第1
及び第2層目の配線23、28との密着性が良く、しか
もレジスト材料やプラズマに対する耐性の高い層間絶縁
膜26を有する半導体装置35を真空中のプロセスのみ
による簡易な工程で得ることができる。
【0050】なお、本発明は上述の実施の形態に限られ
ることなく、種々の変更を行うことができる。例えば、
上述の実施の形態においては、無機絶縁性薄膜としてS
iO2膜を形成するようにしたが、本発明はこれに限られ
ず、例えば、Si34又はガラスを用いることもでき、ま
た、これらのうち2種以上を混合して使用することもで
きる。
【0051】また、層間絶縁膜と第1及び第2の金属配
線層との密着性を向上させるために、第1及び第2の金
属配線層と無機絶縁性薄膜との間に、Ti膜、TiN
膜、又はTi/TiN膜を形成することもできる。
【0052】さらに、本発明は半導体装置の層間絶縁膜
のみならず、種々の絶縁膜に適用することができる。た
だし、本発明は半導体装置の層間絶縁膜に適用した場合
により効果的となるものである。
【0053】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を詳細に説明
する。図1〜図3(a)(b)に示す成膜装置1を用い
て基板8上に比誘電率測定用の素子を作成した。
【0054】まず、6インチサイズで導電率が0.02
(Ω・cm)のシリコン(Si)からなる基板8を第3の
処理室6内に搬入し、スパッタリングによって基板8上
に厚さ1000nmのアルミニウム電極を形成する。
【0055】この場合、基板8の温度を400℃に保
ち、スパッタリング中の第3の処理室6内の圧力はアル
ゴンガス(Ar)を導入して1×10-1Paとした。
【0056】その後、基板8を第2の処理室5内に搬入
し、スパッタリングによって上記アルミニウム膜上に厚
さ50nmのSiO2膜を形成する。
【0057】この場合、基板8の温度を300℃に保
ち、スパッタリング中の第2の処理室5内の圧力は1×
10-1Paとした。
【0058】さらに、基板8を第1の処理室4内に搬入
し、蒸着重合によって上記SiO2膜上にポリイミド膜を
形成する。
【0059】ここで、原料モノマーA、Bとしては、T
FDBと6FDAを用い、高真空中(3×10-3Pa)
においてTFDBは111+0.1℃、6FDAについ
ては160.0+0.1℃の温度で同時に蒸発させ、各原
料モノマーA、Bの蒸発速度を制御した。
【0060】この場合、TFDBと6FDAの組成比
は、膜中での化学量論比で1:1となるように制御し
た。
【0061】このようにしてポリアミド酸膜を作成した
後、ポリアミド酸膜に対して400℃、1時間の加熱処
理(イミド化処理)を行った。この時点における芳香族
ポリイミド膜の厚みは1000nmであった。
【0062】このような加熱処理を行った後、基板8を
第2の処理室5内に搬入し、上記条件の下、スパッタリ
ングによって上記芳香族ポリイミド膜上に厚さ50nm
のSiO2膜を形成する。
【0063】そして、基板8を第3の処理室6内に搬入
し、上記SiO2膜上に上記条件の下、アルミニウムをス
パッタリングして厚さ200nmのアルミニウム電極を
形成し、比誘電率測定用の素子を作成した。この素子に
ついて比誘電率を測定したところ、2.70であった。
【0064】この場合、比誘電率の値は、横河ヒューレ
ットパッカード社製のマルチ・フリケンシLCRメータ
(モデル4275A)を使用して静電容量を測定し、計
算によって求めた。
【0065】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、隣接
して形成される金属配線層等に対する密着性が良好で、
パターニングの際のプラズマに対する耐性の高い絶縁膜
を得ることができる。したがって、本発明によって多層
配線の半導体装置の層間絶縁膜を形成すれば、動作速度
が大きく、かつ、安定した特性を有する半導体装置を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための成膜装置の一例の概略
構成図
【図2】図1の成膜装置における第1の処理室の概略構
成図
【図3】(a):図1の成膜装置における第2の処理室の
概略構成図(b):図1の成膜装置における第3の処理室
の概略構成図
【図4】(a)〜(f):本発明を用いて半導体装置の層間
絶縁膜を形成する工程の一例を示す工程図
【符号の説明】
1…成膜装置 2…コア室 3…L/UL室 4…第1
の処理室 5…第2の処理室 6…第3の処理室 8…
基板(基体) 21…半導体基板 22…シリコン熱酸
化膜 23…第1層目の配線 24A、24B…Si
2膜(無機絶縁性薄膜) 25…芳香族ポリイミド膜
25a…ポリアミド酸膜 26…層間絶縁膜 27…
レジスト膜 28…第2層目の配線 31…基板 35
…半導体装置A、B…原料モノマー 40A、40B…
蒸発源
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/312 H01L 21/312 B M // C08J 7/00 302 C08J 7/00 302 C08L 83:00 H01L 21/90 S 83:02 (72)発明者 高橋 善和 茨城県つくば市東光台5−9−7 日本真 空技術株式会社筑波超材料研究所内 (72)発明者 山川 洋幸 茨城県つくば市東光台5−9−7 日本真 空技術株式会社筑波超材料研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸着重合によって基体上に形成される所定
    量のフッ素を含有する芳香族ポリイミド膜の少なくとも
    一方の表面に、該芳香族ポリイミド膜の厚さの1/10
    以下の厚さを有する無機絶縁性薄膜が密着形成されてい
    ることを特徴とする低比誘電性絶縁膜。
  2. 【請求項2】無機絶縁性薄膜が、SiO2、Si34又はガ
    ラスから選ばれる1種又は2種以上の材料を含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の低比誘電性絶縁膜。
  3. 【請求項3】真空中でフッ素を含む置換基を有するジア
    ミンモノマーと酸成分モノマーとを蒸発させ、所定量の
    フッ素を含有する芳香族ポリイミド膜を形成する工程
    と、該芳香族ポリイミド膜の少なくとも一方の表面に、
    該芳香族ポリイミド膜の厚さの1/10以下の厚さを有
    する無機絶縁性薄膜を密着形成する工程とを有すること
    を特徴とする低比誘電性絶縁膜の形成方法。
  4. 【請求項4】半導体基体上に形成された金属配線層の間
    に請求項1又は2のいずれか1項記載の低比誘電性絶縁
    膜が形成されていることを特徴とする層間絶縁膜。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016041511A (ja) * 2015-09-07 2016-03-31 王子ホールディングス株式会社 光学部材積層体の製造方法
CN113923852A (zh) * 2021-09-22 2022-01-11 上海载乘新材料科技有限公司 一种低介电聚酰胺薄膜及其应用

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