JPH11281761A - 電子制御式機械時計 - Google Patents
電子制御式機械時計Info
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- JPH11281761A JPH11281761A JP8464398A JP8464398A JPH11281761A JP H11281761 A JPH11281761 A JP H11281761A JP 8464398 A JP8464398 A JP 8464398A JP 8464398 A JP8464398 A JP 8464398A JP H11281761 A JPH11281761 A JP H11281761A
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- JP
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- rotor magnet
- rotor
- electronically controlled
- controlled mechanical
- mechanical timepiece
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- Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
Abstract
失を低減させて持続時間を延ばすことができる電子制御
式機械時計を提供すること。 【解決手段】 ロータ磁石13aとステータ21間のギ
ャップG1の2倍以内に下方の受石ガイド19cおよび
文字板17を重ねるように配置した際、特に外側の文字
板17をニッケルメッキ等が施されていない非磁性体と
した。このため、各金属部材側へのロータ磁石13aの
漏れ磁束を減少させ、受石ガイド19cと鎖交する磁束
を減らしてそこで生じる渦電流損失を抑えることができ
る。従って、ロータ21を回転させるのに必要なトルク
の増加を防いで時計を少ないゼンマイエネルギで動作さ
せることができ、時計の持続時間を延ばすことができ
る。
Description
時に出力される機械エネルギを発電機で電気エネルギに
変換し、その電気エネルギで回転制御手段を作動させて
ロータの回転を制御することにより、輪列に固定される
指針を正確に運針させる電子制御式機械時計に関する。
発電機で電気エネルギに変換し、その電気エネルギによ
り回転制御手段を作動させて発電機のコイルに流れる電
流値を制御することにより、輪列に固定される指針を正
確に運針させて正確に時刻を表示する電子制御式機械時
計として、特開平8−5758号公報に記載されたもの
が知られている。
を介して伝達されるゼンマイのトルクで発電機のロータ
を回転させ、この回転をステータおよびコイルを介して
電気エネルギに変換し、これによって得られる電力でI
Cや水晶振動子を備えた制御回路を作動させている。
式機械時計、機械式時計、あるいはクォーツ時計等の駆
動手段の種類に関係なく、各部材を金属製とすることが
多い。これらの金属部材としては、真鍮からなる基材の
表面をニッケルメッキで処理したものや、洋白(洋銀)
を基材としたものなどが用いられる。
属部材はニッケルを含む磁性体となるため、特にロータ
を備えた電子制御式機械時計では、ロータ磁石によって
生じる磁束の一部が各金属部材に引かれて漏れ磁束とな
ってしまう。このため、例えば複数の金属部材が重なり
合って配置されてロータ磁石の近くに位置する場合な
ど、回転するロータ磁石からの漏れ磁束が一層多くな
り、このような漏れ磁束がロータ磁石に近い側の金属部
材と鎖交した際に渦電流損失が発生する。
ータを回転させるのに必要なトルクが増加してしまい、
ゼンマイエネルギが余計に費やされて時計の持続時間が
短くなるという問題が生じる。
属部材での渦電流損失を低減させて持続時間を延ばすこ
とができる電子制御式機械時計を提供することにある。
時計は、ゼンマイと、輪列を介して伝達されるゼンマイ
の機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、輪
列に結合された指針と、変換した電気エネルギにより駆
動されて発電機の回転周期を制御する制御回路とを備え
る電子制御式機械時計において、発電機を、輪列を介し
て伝達されたゼンマイのトルクで回転するロータと、こ
のロータのロータ磁石を配置する配置穴が設けられたス
テータとを含んで構成するとともに、ロータ磁石から当
該ロータ磁石およびステータ間のギャップの2倍以内に
配置されかつロータ磁石から近接離間する方向に重ねら
れた二つの金属部材のうち、少なくともロータ磁石から
遠い方の金属部材を非磁性体にすることを特徴とするも
のである。
めてわずかしか磁化しない弱磁性体および全く磁化しな
いものをいう。
部材を前記ギャップの2倍以内に配置した際、各金属部
材のうちの少なくともロータ磁石から遠い方の金属部材
を非磁性体とするため、ロータ磁石から各金属部材側に
引かれて漏れる漏れ磁束が減少するとともに、ロータ磁
石に近い金属部材と鎖交する磁束が減り、そこで生じる
渦電流損失が抑えられる。従って、ロータを回転させる
のに必要なトルクの増加が防止されるため、時計が少な
いゼンマイエネルギで動作し、時計の持続時間が延び
る。
非磁性体とされた遠い方の金属部材を地板の外側に設け
られた文字板としてもよく、あるいは輪列受に組み込ま
れたロータ軸受支持部材としてもよく、それらの両方で
もよい。
場合には、近い方の金属部材を地板に組み込まれたロー
タ軸受支持部材とし、遠い方の金属部材を輪列受側のロ
ータ軸受支持部材とした場合には、近い方の金属部材を
ロータを駆動する輪列歯車としてもよい。
は、例えばロータ磁石に近い方の金属部材を地板にした
際、この地板の外側(ロータ磁石からより遠い側)に磁
性体からなる耐磁板を配置し、この耐磁板のステータの
配置穴に対応した位置に開口部を設けることが好まし
い。
た位置に開口部を設けることにより、耐磁板が磁性体で
あっても、その開口部が非磁性体として見なせるように
なるから、ロータ磁石からの漏れ磁束がさほど増加しな
い。従って、ロータ磁石に近い方の金属部材(例えば地
板)での漏れ磁束の鎖交量は僅かであり、そこでの大き
な渦電流損失を生じさせることなく、外部磁界の影響を
少なくすることが可能である。
ロータ磁石の厚さ寸法をステータの厚さ寸法の0.4〜
0.8倍にすることが好ましい。
にはロータ磁石の径寸法を大きくしなければならず、そ
の分ギャップは小さくなる。このことは、ギャップの2
倍以内という前記距離寸法が実質的に小さくなり、時計
が薄型化されるということである。また、ロータ磁石が
配置穴内に確実に没するようになるため、文字板への漏
れ磁束がさらに少なくなり、発電効率がより向上する。
なお、ロータ磁石の厚さ寸法がステータの厚さ寸法の
0.8倍よりも大きいと、漏れ磁束の減少が期待でき
ず、0.4倍よりも小さいと、ロータ磁石の加工が難し
いうえ、フローティング力が小さくなってロータのほぞ
が受石から浮揚せず、ロータほぞ先端が受石と接触して
摩擦損失が大きくなる。
に基づいて説明する。
時計の概略を示す平面図、図2および図3は、その要部
の断面図、図4は、その要部を拡大して示す断面図であ
る。図1〜図3において、電子制御式機械時計は、ゼン
マイ1a、香箱歯車1b、香箱真1cおよび香箱蓋1d
からなる香箱車1を備えている。ゼンマイ1aは、外端
が香箱歯車1b、内端が香箱真1cに固定されている。
香箱真1cは、筒状とされて支持部材2に挿通支持され
ることにより、香箱車1および地板3の間に配置された
角穴車4と一体に回転し、支持部材2に螺合される角穴
ネジ5で図中の上方に抜けないように押さえ込まれてい
る。
れた後、増速されて三番車7(図1)へ、三番車7から
秒針車8を介して四十四番車(中間車)9へ、さらに順
次増速されて四番車10、五番車11、六番車12、ロ
ータ13へと伝達される。そして、二番車6には筒かな
6aが、筒かな6aには分針6bが、秒針車8には秒針
8aがそれぞれ固定されている。
に、下方が地板3に支持され、三、四、六番車7,1
0,12およびロータ13は、上方が輪列受14に、下
方が地板3に支持され、四十四番車9は、上方が輪列受
14に、下方が二番受15に支持されている。地板3の
外側(図中下側)には真鍮等の非磁性体からなる文字板
17が配置され、文字板17と地板3との間にはアモル
ファス材等の磁性体からなる耐磁板18が介装されてい
る。そして、この耐磁板18の後述するステータ21の
配置穴21aに対応した位置には、その配置穴21aと
略同じ開口面積の開口部18aが設けられている。
ステータ21、第1コイルブロック22、第2コイルブ
ロック23、および継手24から構成される発電機20
を備えている。ロータ13は、ロータ磁石13a、ロー
タかな13b、ロータ慣性円板13c、およびロータ磁
石13aを保持する保持部材13fで構成されている。
ロータ慣性円板13cは、香箱車1からの駆動トルク変
動に対しロータ13の回転数変動を少なくするためのも
のである。ステータ21は、発電機20の磁気回路の一
部を形成するものであり、ロータ磁石13aが配置され
る配置穴21aを有することで、ロータ13の磁束を鎖
交させるようになっている。第1、第2コイルブロック
22,23は、磁心22a,23aにコイルを巻線した
ものである。ここで、ステータ21、各磁心22a,2
3a、および継手24はPCパーマロイ等で構成されて
いる。
分は輪列受14および地板3に組み込まれた各軸受ユニ
ット19で受けられている。これらの軸受ユニット19
は、ルビー等からなる中央の受石19a、穴石19b、
およびこれらをガイドするロータ軸受支持部材としての
真鍮性の受石ガイド19cで構成されている。そして、
下方の受石ガイド19cには上方に突出した嵌合部19
dが設けられ、この嵌合部19dとステータ21の配置
穴21aとを嵌合させることにより、ロータ磁石13a
と配置穴21aとの偏心を抑えてロータ13のコギング
トルクを小さくしている。
各部材において、ロータ磁石13aと図中下方の受石ガ
イド19cとの距離寸法L1、およびロータ磁石13a
と文字板17との距離寸法L2は、ともにロータ磁石1
3aおよびステータ21(具体的には配置穴21aの内
周面)間のギャップG1の2倍以内(L1、L2≦2×
G1)に設定されており、これらの文字板17、受石ガ
イド13cがロータ磁石13aに対して近接離間する方
向に重なっているとともに、よりロータ磁石13aに近
づいた位置に配置されることで時計の薄型化が図られて
いる。すなわち、下方の受石ガイド19cが本発明に係
るロータ磁石13aに近い方の金属部材であり、その外
側の文字板17が本発明に係る遠い方の金属部材であ
る。
番車12との距離寸法L3、およびロータ磁石13aと
上方の受石ガイド19cとの距離寸法L4も、ともにロ
ータ磁石13aおよびステータ21間のギャップG1の
2倍以内(L3、L4≦2×G1)に設定され、同様に
時計の薄型化が図られている。すなわち、本実施形態で
は、六番車12がロータ磁石13aに近い方の金属部材
であり、上方の受石ガイド19cが遠い方の金属部材に
もなっている。
は、ステータ21の厚さ寸法H2の0.4〜0.8倍
(H1=0.4〜0.8×H2)に設定され、このこと
によっても漏れ磁束を減少させている。なお、ロータ磁
石13aの厚さ寸法H1がステータ21の厚さ寸法H2
の0.8倍よりも大きいと、漏れ磁束の減少が期待でき
ず、0.4倍よりも小さいと、ロータ磁石13aの加工
が難しいうえ、フローティング力が小さくなってロータ
13のほぞが受石19aから浮揚せず、ロータほぞ先端
が受石19aと接触して摩擦損失が大きくなる。
0からの交流出力は、昇圧整流、全波整流、半波整流、
トランジスタ整流等からなる整流回路を通して昇圧、整
流されて平滑用コンデンサに充電され、このコンデンサ
からの電力で発電機20の回転を制御する図示しない制
御回路を作動させている。なお、制御回路としては、発
振回路、分周回路、回転検出回路、回転数比較回路、電
磁ブレーキ制御手段等を含む集積回路(IC)によって
構成され、発振回路には水晶振動子が用いられる。
を巻く方法は、図示しない竜頭に接続された巻真30操
作することにより、キチ車31、丸穴車32、角穴中間
車33を介して行われ、この際、角穴車4の回転方向が
コハゼ4aによって規制されている。また、分針6bお
よび時針を合わせる方法は、同様に巻真30を操作し、
つづみ車34、小鉄車35、日の裏中間車36、日の裏
車37を介して行われ、この際、駆動系は、規制レバー
38を五番車11に当接させることで停止するようにな
っている。なお、これらの機構は、周知である機械時計
の自動巻または手巻機構と同様であるため、さらなる詳
細な説明を省略する。
うな効果がある。
おいては、ロータ磁石13aとステータ21間のギャッ
プG1の2倍以内に二つの金属部材である受石ガイド1
9cおよび文字板17が重なるように配置されている
が、これらの金属部材のうち特に外側の文字板17はニ
ッケルメッキ等が施されていない非磁性体であるため、
これらの金属部材側へのロータ磁石13aの漏れ磁束を
減少させることができ、受石ガイド19cと鎖交する磁
束を減らしてそこで生じる渦電流損失を抑えることがで
きる。従って、ロータ21を回転させるのに必要なトル
クの増加が防止されるため、時計を少ないゼンマイエネ
ルギで動作させることができ、時計の持続時間を延ばす
ことができる。
おいても、前記ギャップG1の2倍以内に六番車12お
よび受石ガイド19cが重なるように配置されている
が、ここでも、特に外側の受石ガイド19cが非磁性体
であるため、これらの金属部材側への漏れ磁束を減少さ
せることができ、六番車12と鎖交する磁束を減らして
渦電流損失を抑えることができる。従って、トルクの増
加をさらに防止して時計の持続時間をより延ばすことが
できる。
9c)および文字板17間には磁性体からなる耐磁板1
8が配置されているが、この耐磁板18にはステータ2
1の配置穴21aに対応した位置に開口部18aが設け
られているため、耐磁板18が磁性体であっても、ロー
タ磁石13aからの漏れ磁束がさほど増加しない。従っ
て、ロータ磁石13aに近い受石ガイド19cでの漏れ
磁束の鎖交量は僅かであり、そこでの大きな渦電流損失
を生じさせることなく、外部磁界の影響を少なくでき
る。
テータ21の厚さ寸法H2の0.4〜0.8倍とされて
いるため、必要な磁束数を得るためにはロータ磁石13
aの径寸法を大きくしなければならず、その分ギャップ
G1を小さくできる。従って、ギャップG1の2倍以内
という距離寸法L1〜L4を実質的に小さくでき、時計
を薄型化できる。また、前記厚さ寸法H1が厚さ寸法H
2の0.4〜0.8倍とされていることで、ロータ磁石
13aが配置穴21a内に確実に没するように配置され
ているため、ロータ磁石13aからの磁束が文字板17
へさらに漏れ難くなり、発電効率をより向上させること
ができる。
覆われていることにより、ロータ磁石13aを保護する
ことができ、ロータ磁石13aの欠損等を防止できる。
また、寸法精度を出し易い保持部材13fの外形寸法に
よってステータ21との隙間幅が決まるため、保持部材
13fを用いないでロータ磁石13aを直に軸部分に接
着する場合等、すなわち、寸法精度を出し難いロータ磁
石13aの外形寸法がそのまま隙間幅に影響を与えるよ
うな場合に比し、ロータ13を容易かつ高い寸法精度で
製作できる。さらに、ロータ磁石13aは、ロータ13
の軸部分には固定されていないため、ロータ磁石13a
と軸部分とのはめ合いを考慮する必要がなく、この点か
らもロータ13の製作を簡単にできる。
17、また、六番車12および上方の受石ガイド19c
は、前記ギャップG1の2倍以内に配置されているた
め、それらの部材をロータ磁石13aに近づけることが
でき、時計全体を薄型化できる。
るものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等
を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
イド19cおよび文字板17がロータ磁石13aに対し
て近接離間する方向に重なって配置されていたが、この
ように重なって配置される金属部材としては、例えば受
石ガイド19cの径寸法を小さくして地板3をよりロー
タ磁石13aに近づけた場合など、この地板3および文
字板17であってもよい。
径寸法を小さくして輪列受14をよりロータ磁石13a
に近づけた場合には、六番車12および輪列受14をそ
のような二つの金属部材としてもよい。そして、このよ
うな場合には、輪列受14を真鍮等の非磁性体とすれば
よい。
を行うカレンダ機構を配置することは一般的であるた
め、例えばロータ磁石13aに近い方の金属部材を地板
3や受石ガイド19cとした場合には、そのカレンダ機
構の構成部材を本発明に係る非磁性体からなる遠い方の
部材として扱ってもよく、このような場合でも、前記請
求項1に関する作用・効果を奏することができる。
に限定されるものではなく、アルミ等であってもよく、
要するに、きわめて磁化され難いものや全く磁化されな
い金属であれば任意である。
設けられていたが、このような耐磁板は本発明に必須の
ものではなく、省略可能である。
ド19cと文字板17とはともに非磁性体であったが、
本発明では、少なくとも文字板17が非磁性体であれば
よく、その受石ガイド19cをニッケルメッキ等が施さ
れた磁性体としてもよい。
cにおいては、六番車12を磁性体とした場合でも本発
明に含まれる。
8を取り除くとともに、文字板17のみを表面がニッケ
ルメッキされた磁性体とし、ロータ磁石13aと文字板
17との距離寸法L2を変化させた。すなわち、距離寸
法L2を次第に大きくしてロータ磁石13aから文字板
17のニッケルメッキに漏れる磁束の量を徐々に少なく
するこで、文字板17を磁性体から非磁性体に変化させ
た状態を模擬的に設定するとともに、距離寸法L2を変
化させながらゼンマイ1aからロータ13に一定のトル
クを与えてロータ13の回転周波数を測定した。図5の
表にその周波数と距離寸法L2の関係を示す。
は1.35mm、その厚さ寸法は0.4mmである。ステー
タ21の配置穴21aの内径寸法は3mmである。従っ
て、ギャップG1は0.825(≒0.83)mmであ
る。
かなように、文字板17をロータ磁石13aから離して
非磁性体と見なせるようにすると(表では横軸に沿って
右から左に向かう状態)、ロータ13の回転数が大きく
なるのが確認された。このことから、文字板17を非磁
性体とすれば、ロータ磁石13aから文字板17のニッ
ケルメッキへの漏れ磁束が減少し、文字板17よりもロ
ータ磁石13a寄りに配置された受石ガイド19cでの
渦電流損失が抑えられ、従って、ロータ21を回転させ
るのに必要なトルクの増加を防止できると認められる。
境にして、それよりも文字板17がロータ磁石13aか
ら離れている場合(距離寸法L2が大きい場合)には、
高い回転周波数が安定して得られる。このことは、文字
板17をロータ磁石13aおよびステータ21間のギャ
ップG1の2倍より離した場合、すなわち1.59mm<
1.65(2×G1)<L2の場合には、文字板17が
磁性体であっても、ロータ磁石13aから文字板17の
ニッケルメッキへの漏れ磁束が減少し、受石ガイド19
cで生じる損失が減少することを意味する。従って、本
実施例によれば、文字板17および受石ガイド19cが
ともにギャップG1の2倍以内に配置した際に、ロータ
磁石13aから遠い方の金属部材である文字板17を非
磁性体とすることが有効であると認められる。
二つの金属部材をロータ磁石およびステータ間のギャッ
プの2倍以内に配置した際、各金属部材のうちの少なく
ともロータ磁石から遠い方の金属部材が非磁性体である
ため、ロータ磁石から各金属部材側に引かれて漏れる漏
れ磁束が減少するとともに、ロータ磁石に近い金属部材
と鎖交する磁束が減り、そこで生じる渦電流損失を抑え
ることができる。従って、ロータを回転させるのに必要
なトルクの増加を防止でき、時計を少ないゼンマイエネ
ルギで動作させてその持続時間を延ばすことができると
いう効果がある。
の概略を示す平面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 ゼンマイと、輪列を介して伝達されるゼ
ンマイの機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機
と、前記輪列に結合された指針と、変換した前記電気エ
ネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御す
る制御回路とを備える電子制御式機械時計において、 前記発電機は、前記輪列を介して伝達されたゼンマイの
トルクで回転するロータと、このロータのロータ磁石を
配置する配置穴が設けられたステータとを含んで構成さ
れているとともに、 前記ロータ磁石から当該ロータ磁石および前記ステータ
間のギャップの2倍以内に配置されかつ前記ロータ磁石
から近接離間する方向に重ねられた二つの金属部材のう
ち、少なくとも前記ロータ磁石から遠い方の金属部材が
非磁性体であることを特徴とする電子制御式機械時計。 - 【請求項2】 請求項1に記載の電子制御式機械時計に
おいて、前記非磁性体とされた遠い方の部材は地板の外
側に配置された文字板であることを特徴とする電子制御
式機械時計。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の電子制
御式機械時計において、前記ロータ磁石に近い方の金属
部材は前記地板に組み込まれたロータ軸受支持部材であ
ることを特徴とする電子制御式機械時計。 - 【請求項4】 請求項1に記載の電子制御式機械時計に
おいて、前記非磁性体とされた遠い方の部材は輪列受に
組み込まれたロータ軸受支持部材であることを特徴とす
る電子制御式機械時計。 - 【請求項5】 請求項1または請求項4に記載の電子制
御式機械時計において、前記ロータ磁石に近い方の金属
部材は前記ロータを駆動する輪列歯車であることを特徴
とする電子制御式機械時計。 - 【請求項6】 請求項1に記載の電子制御式機械時計に
おいて、前記非磁性体とされた遠い方の金属部材は耐磁
板であって、この耐磁板の前記ステータの配置穴に対応
した位置には開口部が設けられていることを特徴とする
電子制御式機械時計。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子制
御式機械時計において、前記ロータ磁石の厚さ寸法は、
前記ステータの厚さ寸法の0.4〜0.8倍であること
を特徴とする電子制御式機械時計。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP08464398A JP3632430B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 電子制御式機械時計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08464398A JP3632430B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 電子制御式機械時計 |
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JPH11281761A true JPH11281761A (ja) | 1999-10-15 |
JP3632430B2 JP3632430B2 (ja) | 2005-03-23 |
Family
ID=13836386
Family Applications (1)
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JP08464398A Expired - Fee Related JP3632430B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 電子制御式機械時計 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3632430B2 (ja) |
-
1998
- 1998-03-30 JP JP08464398A patent/JP3632430B2/ja not_active Expired - Fee Related
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