JP3627490B2 - 電子制御式機械時計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゼンマイが開放する時等の機械エネルギーを駆動源として動作しつつ、一部電気エネルギーに変換し、この電力により回転制御手段を作動させて回転周期を制御する電子制御式機械時計に関し、特に機械エネルギーを電気エネルギーに変換するとともに、制御動力に用いる発電機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゼンマイが開放する時の機械エネルギーを発電機で電気エネルギーに変換し、その電気エネルギーにより回転制御手段を作動させて発電機のコイルに流れる電流値等を制御することにより、輪列に固定される指針を正確に駆動して正確に時刻を表示する電子制御式機械時計として、特開平8−5758号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
図14,15は同公報に開示された時計の平面図および断面図である。
【0004】
図14,15において、ゼンマイを内蔵した香箱車1からの回転動力は、地板2および輪列受3に支持された二番車7、三番車8、四番車9、五番車10、六番車11からなる輪列を介して増速されて発電機20に連繋される。
【0005】
発電機20は、従来の電池駆動式電子時計の駆動用ステップモータに類似する構造であり、ロータ12、ステータ150及びコイルブロック160とからなっている。
【0006】
ロータ12は、六番車11に連繋して回転するロータかな12bの軸回りに、ロータ磁石12a、ロータ慣性円板12cを一体に取付けたものである。
【0007】
ステータ150は、ステータ体150aに4万ターンのステータコイル150bを巻線したものである。
【0008】
コイルブロック160は、磁心160aに11万ターンのコイル160bを巻線したものである。ここで、ステータコイル150bとコイル160bは、各々の発電電圧を加えた出力電圧がでるように直列に接続されている。
【0009】
そして、この発電機20は、ロータ12の回転により得られた電力を、図示しないコンデンサを介して水晶発振器を備えた電子回路に給電し、この電子回路でロータの回転検出及び基準周波数に応じてロータ回転の制御信号をコイルに送り、この結果、輪列は常時その制動力に応じて一定の回転速度で回転する。
【0010】
このような電子制御式機械時計は、指針の駆動をゼンマイを動力源とするために運針駆動用のモータが不要であり、部品点数が少なく安価であるという特徴がある。その上、電子回路を作動させるのに必要な僅かな電気エネルギーを発電するだけでよく、少ない入力エネルギーで時計を作動することもできた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記構造の発電機20にあっては、次に述べる構造上及び電磁気的特性上の課題があった。
【0012】
すなわち、電子制御式機械時計では、腕時計という小さなスペース内に発電機20を組み込む必要があり、小さな発電機20でも十分な発電能力を得るために、コイルの巻数を多くする必要があった。一方で、輪列などの他の部品との取合いをさける必要があるため、ロータ12を各ステータ150、コイルブロック160よりも時計内側に配置するとともに、内側のステータ150のコイル150bの巻数を、コイルブロック160のコイル160bの巻数よりも少なくして番車のスペースを確保していた。
【0013】
このため発電誘起電圧やスペース効率の面では、十分なものが得られたが、外部磁界の影響を受けてロータの回転検出ができなくなるという問題があった。
【0014】
すなわち、ロータ回転数の検出を行う最も簡単な方法としては、その発電波形を検出し、これを二値化する方法がある。しかしながら、前述のとおり、ロータの位置が各コイルに対して偏っているため、特にロータの周囲のステータ部分の面積が各コイルブロックで大きく相違し、このため、時計を外部磁界が存在する場所に持ってきた場合など、外部交流磁界が発生した場合には、外部交流磁界がノイズとなり、このため、コイルの発電誘起電圧は、複雑な山形波形となってしまい、検出が難しかった。
【0015】
このような外部磁界による磁気ノイズを減らすには、時計のムーブメント部品に耐磁板を設けたり、外装部品に耐磁効果のある材料を使用することも考えられるが、コストが高くなり、かつ耐磁板を設ける分、ムーブメントの小型化や薄型化が難しいという問題があった。
【0016】
本発明の目的は、外部磁界の影響を少なくできかつコストを低減できる電子制御式機械時計を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載された電子制御式機械時計は、機械エネルギー源と、前記機械エネルギー源からのトルクを伝える輪列と、前記輪列により回転されるロータと、このロータの磁束変化を電気エネルギーに変換するコイルと、このコイルが巻回されかつ前記ロータに隣接するコアステータ部を有するコアとを備えて構成され、前記電気エネルギーにより駆動される電子回路によって前記ロータの回転周期を制御することで、輪列に制動をかけて調速するようにした電子制御式機械時計において、前記コイルは複数個設けられ、これらの複数個のコイルは、互いに平行に配置されかつ各コイルは直列に接続されているとともに、前記ロータは、その中心軸が各コイル間に沿った境界線に対する一方のコイル側に配置され、この一方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積は、他方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積よりも小さくされ、前記一方のコイルの巻数は、他方のコイルの巻数以上であることを特徴とする。
【0018】
なお、各コイルが直列に接続されているとは、各コイルでの起電力が加算されるように接続されていることを意味する。すなわち、ロータの回転に伴って変化する磁束は、各コイルが巻回されたコアからなる磁気回路内を通る。このため、互いに平行に配置されたコイルにおいては、互いに反対方向に向かって磁束が流れるが、この際、各コイルでの起電力が加算されるように、各コイルは直列に接続されている。
【0019】
一方で、外部磁界は、各コイルが巻回されたコアに同方向に働くため、各コイルにおける外部磁界による起電力は互いに反対方向となり、打ち消し合うように働く。そして、本発明では、ロータが、その中心軸が各コイル間に沿った境界線に対する一方のコイル側に配置され、各コイルからロータまでの距離が異なるため、例えば、コアステータ部、コア巻線部、コア磁気導通部からなるコアの前記コア巻線部にコイルを巻回することで構成されるコイルブロックを2つ用意し、前記ロータを各コイルブロックのコアステータ部間に配置して構成した際に、他方のコイル側(コイルブロック)のコアステータ部は、一方のコイル側(コイルブロック)のコアステータ部に対して面積が大きくなり、その分、外部磁界が流れやすくなる。このため、本発明では、一方のコイルの巻数を他方のコイル以上とすることで、外部磁界の流れが小さくてもその外部磁界による起電力を大きくし、前記外部磁界が多く流れる方のコイルでの起電力をより打ち消すことができ、外部磁界による磁気ノイズを減少できる。
【0020】
本発明の請求項2に記載の電子制御式機械時計は、ロータの中心軸が、互いに平行に配置されかつ直列に接続された各コイル間に沿った境界線上となるようにロータを配置し、前記各コイルが巻回されたコアのコアステータ部を同一形状でかつ前記境界線に対して左右対称に配置し、かつ前記各コイルの巻数を同数にしたことを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、境界線つまりはロータに対して各コイルおよびコアが左右対称に配置されるため、外部磁界の影響も各コイルで同じになり、かつ各コイルの巻数が同数であるため、外部磁界による各コイルでの起電力を互いに打ち消すことができ、磁気ノイズを減少できる。
【0022】
本発明の請求項3に記載の電子制御式機械時計は、前記ロータを、その中心軸が各コイル間に沿った境界線に対する一方のコイル側に配置し、各コイルが巻回されたコアにおいてロータが設けられた第1の端部とは反対側の第2の端部に設けられた各磁気導通部(コア磁気導通部)の面積比を、前記各コアの第1の端部側に設けられたステータ(コアステータ部)の面積比と反比例するように設定したことを特徴とする。
【0023】
外部磁界は、ステータ部分だけではなく、各コアの磁気導通部においても加わる。従って、ステータの面積が大きい他方のコイル側(コイルブロック側)の磁気導通部の面積を、ステータの面積が小さい一方のコイル側(コイルブロック側)の磁気導通部よりも小さくすることで、各コイル間での外部磁界の影響の差を小さくすることができ、外部磁界の影響を抑えて磁気ノイズを減少することができる。
【0024】
本発明の請求項4に記載の電子制御式機械時計は、前記ロータを、その中心軸が各コイル間に沿った境界線に対する一方のコイル側に配置し、この一方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積を、他方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積よりも小さくし、前記一方のコイルが巻回されたコアの最大飽和磁束量を、他方のコイルが巻回されたコアよりも大きくしたことを特徴とする。
【0025】
一方のコアは、最大飽和磁束量が他方のコイルが巻回されたコアよりも大きいため、磁束が流れやすくなり、より多くの磁束を流すことができる。従って、ステータ(コアステータ部)の面積が小さい一方のコア側であっても、磁束が流れやすくなり、これによりステータ(コアステータ部)の面積が大きい他方のコア側に流れる磁束とのバランスがよくなり、各コイル間での外部磁界の影響の差を小さくすることができ、外部磁界の影響を抑えて磁気ノイズを減少することができる。
【0026】
本発明の請求項5に記載の電子制御式機械時計は、前記ロータを、その中心軸が各コイル間に沿った境界線に対する一方のコイル側に配置し、この一方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積を、他方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積よりも小さくし、前記一方のコイルが巻回されたコアを、他方のコイルが巻回されたコアよりも透磁率の高い材質で構成したことを特徴とする。
【0027】
一方のコイルが巻回されたコアの透磁率が大きいため、磁束が流れやすくなり、より多くの磁束を流すことができる。このため、磁束が比較的多く通る他方のコイルにおける起電力との差が小さくなり、各コイル間での外部磁界の影響の差を小さくすることができ、外部磁界の影響を抑えて磁気ノイズを減少することができる。
【0034】
以上の各電子制御式機械時計においては、磁気ノイズを減少できるため、必ずしも耐磁板を設けたり、耐磁効果のある材料を使用する必要がなくなり、コストを低減でき、かつムーブメントの小型化や薄型化を容易に実現することもできる。
【0035】
また、以上の各電子制御式機械時計において、前記各コイルの巻き方向は、同方向に設定されていることが好ましい。
【0036】
コイルのコアに対する巻き方向(例えばコアの磁気導通部からコアステータ部に向かう方向に対する巻き方向)が同一であれば、コアにコイルを巻き付ける際に各コイルにおいて同様の方法で巻き付けることができ、製造効率を向上できる。
【0037】
また、前記各コイルの端子が設けられたコイルリード基板は、各コイルのコアにおいてロータが設けられた第1の端部(例えばコアステータ部)と、その端部の反対側の第2の端部(例えばコア磁気導通部)とのいずれか一方の同じ端部側に設けられていることが好ましく、特に、コアの前記第2の端部側にそれぞれ設けられていることが好ましい。
【0038】
コイルリード基板が各コアにおいて同じ端部側に設けられていれば、コイルリード基板からの配線処理が容易になり、配線構造が簡略化できる。特に、ロータの反対側である第2の端部側に設ければ、ロータや輪列などとコイルリード基板の配線が干渉せず、配線構造がより一層向上できる。さらに、磁気回路の長さを短くできるため、鉄損を減少することができる。
【0039】
また、前記一方のコイルが巻回されたコア端部に設けられたコイルリード基板への前記一方のコイル端部の結線は、交差(クロス)されていてもよい。2つのコイルブロックを用いた際に、一方のコイルブロックにおけるコイル端部のリード基板への結線を交差すれば、各コイルブロックを並列に並べた際に、交差されたコイル端部の結線されたリード基板のコイル端子と、交差されていない他方のコイルブロックにおけるリード基板のコイル端子との隣接する端子同士を連結することで各コイルを直列に接続することができる。このため、回路基板として片面基板を用いることができ、コストを低減できる。
【0040】
また、前記一方のコイルの端子が設けられたコイルリード基板を、そのコイルが巻回されたコアにおいてロータが設けられた第1の端部に設け、他方のコイルの端子が設けられたコイルリード基板を、そのコイルが巻回されたコアにおいてロータが設けられた第1の端部とは反対側の第2の端部に設けてもよい。
【0041】
この場合にも、同方向に巻かれた各コイルを直列に接続する際に、各コイルにおいて隣接する端子同士を接続できるため、回路基板として片面基板を用いることができ、コストを低減できる。
【0042】
さらに、前記各コイルの巻き方向を、コアに対して互いに反対方向に設定してもよい。この場合、各コイルを直列に接続する際に、各リード基板が各コイルの同一端子側に配置してあっても、その各リード基板で隣接する端子同士を接続できるため、回路基板として片面基板を用いることができ、コストを低減できるとともに、配線構造を簡略化できる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0044】
図1は、本発明の第1実施形態の電子制御式機械時計の要部を示す平面図であり、図2,3はその断面図である。
【0045】
電子制御式機械時計は、ゼンマイ1a、香箱歯車1b、香箱真1c及び香箱蓋1dからなる香箱車1を備えている。ゼンマイ1aは、外端が香箱歯車1b、内端が香箱真1cに固定される。香箱真1cは、地板2と輪列受3に支持され、角穴車4と一体で回転するように角穴ネジ5により固定されている。
【0046】
角穴車4は、時計方向には回転するが反時計方向には回転しないように、図示しないこはぜと噛み合っている。なお、角穴車4を時計方向に回転しゼンマイ1aを巻く方法は、機械時計の自動巻または手巻機構と同様であるため、説明を省略する。
【0047】
香箱歯車1bの回転は、7倍に増速されて二番車7へ、順次6.4 倍増速されて三番車8へ、9.375 倍増速されて四番車9へ、3倍増速されて五番車10へ、10倍増速されて六番車11へ、10倍増速されてロータ12へと、増速輪列となる各番車7〜11を介して合計126,000 倍に増速されている。
【0048】
二番車7には筒かな7aが、筒かな7aには時刻表示を行う図示しない分針が、四番車9には時刻表示を行う図示しない秒針がそれぞれ固定されている。従って、二番車7を1rphで、四番車9を1rpmで回転させるためには、ロータ12は5rpsで回転するように制御すればよい。このときの香箱歯車1bは、1/7rphとなる。
【0049】
また、地板2には、円板状の文字板2aが取り付けられている。
【0050】
この電子制御式機械時計は、ロータ12およびコイルブロック21,31から構成される発電機20を備えている。ロータ12は、ロータ磁石12a、ロータかな12bから構成される。
【0051】
コイルブロック21,31は、コア(磁心)23,33にコイル24,34を巻線して構成されたものである。コア23,33は、ロータ12に隣接して配置されるコアステータ部22,32と、前記コイル24,34が巻回されるコア巻線部23b、33bと、互いに連結されるコア磁気導通部23a,33aとが一体に形成されて構成されている。
【0052】
前記各コア23,33つまり各コイル24,34は互いに平行に配置されている。そして、前記ロータ12は、各コア23,33の第1の端部側(コアステータ部22,32側)において、その中心軸が各コイル24,34間に沿った境界線Lに対する一方のコイル24側に配置されている。つまり、文字板2a内に各部品を効率よく配置できるように、前記ロータ12は、文字板2aの内周側つまりはコイル24側に配置されている。
【0053】
このため、外周側のコアステータ部32は、内周側のコアステータ部22よりも面積が大きく形成されている。
【0054】
なお、各コア23,33の第2の端部側(コア磁気導通部23a,33a)は互いに連結されており、コア23,33は環状の磁気回路を形成している。
【0055】
コア23,33は、図4にも示すように、金属製の板材を2枚積層して構成され、コア磁気導通部23a,33a部分は1枚の板材のみとされている。これにより、コア磁気導通部23a,33aは、重ね合わせたときに平坦となるようにされ、両者を貫通するビスにより地板2に固定されている。
【0056】
コア23のコア巻線部23bに巻かれたコイル24の巻き数は、コア33のコア巻線部33bに巻かれたコイル34の巻き数以上とされている。具体的には、コイル24は6万ターン、コイル34は4万ターン巻線されている。
【0057】
これらの各コイル24,34の端部は、コア23,33の磁気導通部23a,33a上に設けられたコイルリード基板25,35に接続されている。なお、各コイル24,34は、コイルリード基板25,35に対してつまりコア23,33の磁気導通部23a,33aからコアステータ部22,32に向かう方向に対して同方向に巻線されている。
【0058】
このため、リード基板25,35のコイル端子25a,25bおよび35a,35bは、図5の回路図にも示すように、端子25bおよび35bが連結されて各コイル24,34が直列に接続され、端子25a,35aは、昇圧コンデンサ51,ダイオード52,53からなる昇圧整流回路50に接続されている。これにより、コイル24,34からの交流出力は、昇圧整流回路50を通して昇圧、整流されて平滑用コンデンサ54に充電され、コンデンサ54から調速制御などを行うIC55に供給されている。
【0059】
なお、連結される各端子25b,35bは、端子35aを挟んで配置されており、そのままでは連結し難い。このため、本実施形態では、前記昇圧整流回路50等が形成される回路基板(図示せず)には、両面基板を用いている。
【0060】
このように各コイル24,34の端子25bおよび35bを接続することで、各コア23,33を流れる磁束の方向に対してコイル24,34の巻線方向が一致するため、各コイル24,34での起電力が加算された交流出力が昇圧整流回路50に供給される。
【0061】
このように構成された電子制御式機械時計を使用している場合、各コイル24,34に外部磁界が加わると、各外部磁界は平行に配置された各コイル24,34に対して同方向に加わるため、各コイル24,34の巻線方向に対しては外部磁界は互いに逆方向に加わることになる。このため、外部磁界によって各コイル24,34で発生する起電力は互いに打ち消し合うように働くため、その影響を軽減できる。
【0062】
特に、本実施形態のように、ロータ12の位置が偏心して配置されている場合には、図1に示すような方向から外部磁界Hが加わると、コアステータ部22,32の面積の相違により、ステータ部32側つまりコア33側により多くの磁束が流れる。この際、本実施形態では、コア33に巻かれたコイル34の巻数を、コア23のコイル24の巻数以下にしているため、コイル24側における外部磁界による起電力が大きくなり、コイル34側の外部磁界による起電力との差が小さくなる。各コイル24,34において、互いに打ち消し合うように働く外部磁界による起電力にほとんど差が無いことから、外部磁界の影響は軽減される。
【0063】
このような本実施形態によれば次のような効果がある。
【0064】
1)コアステータ部22の面積が小さいコア23側のコイル24の巻数を、ステータ部32の面積が大きいコア33側のコイル34の巻数以上に設定したので、コアステータ部22,32の面積の差によって、外部磁界により各コア23,33を流れる磁束の数に差が出ても、各コイル24,34での外部磁界による起電力の大きさにはほとんど差が出ず、これらの各起電力は互いに打ち消し合うため、外部磁界の影響を軽減することができ、磁気ノイズに強い電子制御式機械時計を形成できる。
【0065】
2)外部磁界による磁気ノイズを軽減できるため、電子制御式機械時計の文字板2a部分などムーブメント部品に耐磁板を設けたり、外装部品に耐磁効果のある材料を使用する必要がなくなる。このため、コストを軽減できるとともに、耐磁板等が不要になる分、ムーブメントの小型化や薄型化を実現できるとともに、各部品の配置などが外装部品に制限されないためにデザインの自由度が高まり、意匠性や製造効率などに優れた電子制御式機械時計を提供できる。
【0066】
3)磁気ノイズの影響が小さいため、出力波形がほぼ正弦波になり、適度なしきい値で区切って二値化することなどで出力波形を容易に検出でき、ロータ12の回転数等も容易に検出できる。従って、発電機の出力波形を利用した時計の制御を正確かつ簡単に行うことができる。
【0067】
4)各コアステータ部22,32を二枚積層タイプとして直接接続しているので、漏れ磁束が低減するほか、重ね合わせ部分を1枚の板材で構成することで段差を付けているので、組立時の位置決め性も良好にできるとともに、リード基板25,35の高さレベルを合わせることができ、各リード基板25,35をさらに回路基板に接続する構成が簡単になって、コストを低減できる。
【0068】
図6は、本発明の第2実施形態を示している。なお、以下の各実施形態においては、その特徴となるコイルブロック部分のみを図示するとともに、前記実施形態と同様な構成部材等には同じ符号を付し、それらの説明を簡略化または省略する。
【0069】
第2実施形態は、ロータ12が各コイル24,34間に沿った境界線L上に配置され、コアステータ部22,32が前記境界線Lに対して左右対称となるように構成されている。また、各コイル24,34の巻数は、同数とされている。ここで、コイルの巻数は、通常数万ターンの単位であるため、巻数が同数とは、完全に同数の場合だけではなく、コイル全体からは無視できる程度の誤差、例えば数百ターン程度の違いまでをも含むものである。
【0070】
その他の、例えば、コイルリード基板25,35(コア23,33)に対する各コイル24,34の巻方向や、各リード基板25,35における端子の接続などは前記第1実施形態と同じである。
【0071】
このような本実施形態によれば、5)同一形状のコアステータ部22,32を左右対称に配置し、かつ各コイル24,34の巻回数が同じであるため、外部磁界による磁束は2本のコイル24,34内を同数流れ、これによって外部磁界による磁気ノイズの影響をキャンセルすることができ、磁気ノイズに強い電子制御式機械時計を形成できる。従って、前記2)、3)の効果も奏することができる。
【0072】
6)コアステータ部22,32が同一形状であるため、同一部品を表裏にして組立てることもでき、部品を共用でき、部品数を削減できる。このため、製造コストや部品コストを低減でき、取り扱いも容易にできる。
【0073】
図7は、本発明の第3実施形態を示している。
【0074】
第3実施形態は、各コイル24,34のコア23,33においてロータ12が設けられた第1の端部(コアステータ部22,32)とは反対側の第2の端部(コア磁気導通部23a,33a)の面積比は、前記各コア23,33の第1の端部側のコアステータ部22,32の面積比と反比例している点が特徴である。
【0075】
すなわち、コアステータ部22,32の面積比が1:2であったならば、コア磁気導通部23a,33aの面積比は約2:1とされ、コアステータ部22,32の面積比が2:3であったならば、コア磁気導通部23a,33aの面積比は約3:2とされている。
【0076】
このような本実施形態においては、外部磁界は、コアステータ部22,32だけではなく、磁気導通部23a,33aにも影響を及ぼす。このため、ステータ部32部分では面積が大きいため多くの磁束が流れるコイル34側は、磁気導通部33a部分では面積が小さいため、逆にコイル24側に多くの磁束が流れ、これにより、外部磁界によって各コイル24,34内を流れる磁束量が均等化される。
【0077】
従って、本実施形態によれば、7)各コイル24,34内を流れる磁束量が均等化でき、外部磁界の磁束による起電力を互いに打ち消し合うことができるため、外部磁界による磁気ノイズの影響をキャンセルすることができ、磁気ノイズに強い電子制御式機械時計を形成できる。従って、前記2)、3)の効果も奏することができる。
【0078】
図8は、本発明の第4実施形態を示している。
【0079】
第4実施形態では、コアステータ部22,32に形成された2つの外ノッチ41,42のうち、コアステータ部22,32の外周側に形成された外ノッチ41と、ロータ12の中心とを結ぶ線L1の前記各コイル24,34間の境界線Lに対する傾斜角度θ1が90度よりも大きくされている。このため、コアステータ部22の外周部分はコアステータ部32側に延長されている。なお、その他の構成は、前記実施形態と同様である。
【0080】
このような本実施形態においては、8)コアステータ部22がステータ部32側に延長されているため、特に、各コイル24,34において外部磁界の影響差が大きい境界線Lに対して約130度前後の方向から外部磁界Hが加わった際に、その一部をコアステータ部22側に取り込みやすくなり、各コイル24,34に流れる磁束の差が小さくなり、外部磁界による磁気ノイズの影響をキャンセルすることができ、磁気ノイズに強い電子制御式機械時計を形成できる。従って、前記2)、3)の効果も奏することができる。
【0081】
図9は、本発明の第5実施形態を示している。
【0082】
第5実施形態では、コアステータ部22は、境界線Lからの距離S1が、ステータ部32までの距離S2よりも長くなる位置まで延長された延長部22aを備えている。なお、この延長部22aの大きさや形状は、例えば図9に実線で示すものでもよいし、ニ点差線で示すものでもよく、ステータ部32の面積、形状などとのバランスを考慮して設定すればよい。
【0083】
このような本実施形態においては、9)境界線Lに対してコアステータ部22がステータ部32よりも遠くまで延長されているため、特に、各コイル24,34において外部磁界の影響差が大きい境界線Lに対して約130度前後の方向から外部磁界Hが加わった際に、その一部をコアステータ部22側に取り込みやすくなり、各コイル24,34に流れる磁束の差が小さくなり、外部磁界による磁気ノイズの影響をキャンセルすることができ、磁気ノイズに強い電子制御式機械時計を形成できる。従って、前記2)、3)の効果も奏することができる。
【0084】
図10は、本発明の第6実施形態を示している。
【0085】
第6実施形態では、2つのコイル24,34は、平行ではなく互いに所定角度傾斜して配置されている。すなわち、コイルブロック31のコア33に対してコイルブロック21のコア23は、約10度の角度θ2で傾斜されている。
【0086】
このような本実施形態においては、10)コイル24がコイル34に対して傾斜されているため、特に、各コイル24,34において外部磁界の影響差が大きい境界線Lに対して約130度前後の方向から外部磁界Hが加わった際に、その外部磁界Hの磁力線方向にコイル24のコア23の方向が近づくため、外部磁界Hの一部をコイル24側にも流しやすくなり、各コイル24,34に流れる磁束の差が小さくなり、外部磁界による磁気ノイズの影響をキャンセルすることができ、磁気ノイズに強い電子制御式機械時計を形成できる。従って、前記2)、3)の効果も奏することができる。
【0087】
図11は、本発明の第7実施形態を示している。
【0088】
第7実施形態では、第6実施形態と同様に、2つのコイル24,34は、平行ではなく互いに所定角度傾斜して配置されている。すなわち、コイルブロック21のコア23に対してコイルブロック31のコア33は、約15度の角度θ2で傾斜されている。
【0089】
このような本実施形態においても、11)コイル34がコイル24に対して傾斜されているため、特に、各コイル24,34において外部磁界の影響差が大きい境界線Lに対して約130度前後の方向から外部磁界Hが加わった際に、その外部磁界Hの磁力線方向にコイル34は直交する方向に近づくため、外部磁界Hはコイル24側に流れやすくなり、各コイル24,34に流れる磁束の差が小さくなり、外部磁界による磁気ノイズの影響をキャンセルすることができ、磁気ノイズに強い電子制御式機械時計を形成できる。従って、前記2)、3)の効果も奏することができる。
【0090】
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0091】
例えば、前記第1実施形態では、コイル24,34の巻き数を調整することで外部磁界による磁気ノイズの影響を減少させていたが、コア23,33の最大飽和磁束量や、透磁率などを制御することで、磁気ノイズの影響を減少させてもよい。
【0092】
具体的には、コア23の最大飽和磁束量をコア33の最大飽和磁束量よりも大きくすればよい。この場合は、コアステータ部22の面積が小さい一方のコア23側であっても、磁束が流れやすくなり、これによりコアステータ部32の面積が大きい他方のコア33側に流れる磁束とのバランスがよくなり、各コイル24,34に流れる磁束の差が小さくなり、外部磁界による磁気ノイズの影響を減少できる。
【0093】
また、コア23をコア33の材質よりも透磁率が高い材質で形成してもよい。この場合にも、コアステータ部22の面積が小さい一方のコア23側であっても、磁束が流れやすくなり、これによりコアステータ部32の面積が大きい他方のコア33側に流れる磁束とのバランスをよくして、各コイル24,34に流れる磁束の差が小さくなり、外部磁界による磁気ノイズの影響を減少できる。
【0094】
さらに、前記各実施形態では、コイルリード基板25,35を、各コア23,34において、ロータ12が設けられた第1の端部(コアステータ部22,32側)とは反対側の第2の端部側(コア磁気導通部23a,33a側)に形成していたが、前記第1の端部側に設けてもよい。但し、第2の端部側に形成したほうが、コア磁気導通部23a,33a部分にコイルリード基板25,35を重ねて設けることができ、この分、磁気回路の長さを短くできて鉄損を減少することができる点で好ましい。
【0095】
また、前記実施形態では、各コイルリード基板25,35を各コア23,33の同じ端部に設けていたが、各コイルリード基板25,35の一方の基板を各コア23,33の第1の端部側に設け、他方の基板を第2の端部側に設けてもよい。この場合には、各コイル24,34を第2の端部を基準に同方向に巻回していても、隣接する各端子(例えば、端子25bと35a)を連結して各コイル24,34を直列に接続することができる。このため、回路基板に片面基板を用いることができ、コストを低減できるとともに、各コア23,33に対するコイル24,34の巻方向が同一のため、巻線作業の効率を向上できて製造効率も向上できる。
【0096】
また、図12に示すように、各コア23,33に対するコイル24,34の巻方向を同一とし、かつ、2つのコイル24,34の内、一方のコイル24のコイルリード基板25への結線のみを交差(クロス)させてもよい。この場合にも、隣接する各端子(例えば、端子25bと35a)を連結して各コイル24,34を直列に接続することができ、回路基板として片面基板を利用できるため、コストを低減できる。
【0097】
さらに、前記各実施形態では、各コイル24,34を各コイルリード基板25,35(各コア23,33)に対して同方向に巻回していたが、各基板25,35に対して互いに反対方向に巻回してもよい。この場合には、各基板25,35を各コア23,33の同一端部に配置しかつ互いに隣接する端子同士を連結して各コイル24,34を直列に接続できるため、各基板25,35をコア23,33の同一端部に配置できかつ回路基板として片面基板を用いることができる利点がある。
【0098】
また、各コア23,33の磁気導通部23a,33aを、図13に示すように、2層磁心とされた各コア23,33をそのまま積層して構成してもよい。この場合には、回路基板61との接続を容易にするために、各コイルリード基板25,35の高さレベルを揃えるスペーサ60を配置している。このような構成では、スペーサ60が必要となる分、部品点数が増えるが、コア23,33を構成する2層の心材を同一形状に形成でき、部品種類を少なくできる利点がある。
【0099】
さらに、本発明におけるコイルブロック21,31の形状、構成などは前記実施形態に限らず、例えば、図14に示す従来例のようにロータ12周囲に配置されるステータとして分割されていない一体ステータを用いてもよく、その具体的な構造などは実施にあたって適宜設定すればよい。
【0100】
また、前記各実施形態を適宜組み合わせてもよい。例えば、前記第1実施形態において、コイル24,34の巻数だけではなく、コア23,33の最大飽和磁束量や透磁率を調整してもよい。さらに、前記第2〜7実施形態においても、各コイル24,34の巻数を調整したり、コア23,33の最大飽和磁束量や透磁率を調整してもよい。
【0101】
【発明の効果】
以上の述べたように、本発明の電子制御式機械時計によれば、複数のコイルを設けた際に、各コイルの配置、ステータの形状、面積、コイルの巻数などを工夫することで、各コイルに加わる外部磁界による磁気ノイズの影響を軽減することができ、磁気ノイズに強い電子制御式機械時計を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における電子制御式機械時計の平面図である。
【図2】図1の要部を示す断面図である。
【図3】図1の要部を示す断面図である。
【図4】第1実施形態の磁気導通部を示す概略図である。
【図5】第1実施形態における回路図である。
【図6】本発明の第2実施形態における要部を示す平面図である。
【図7】本発明の第3実施形態における要部を示す平面図である。
【図8】本発明の第4実施形態における要部を示す平面図である。
【図9】本発明の第5実施形態における要部を示す平面図である。
【図10】本発明の第6実施形態における要部を示す平面図である。
【図11】本発明の第7実施形態における要部を示す平面図である。
【図12】本発明の磁気導通部の変形例を示す概略図である。
【図13】本発明の磁気導通部の変形例を示す概略図である。
【図14】本発明の従来例を示す平面図である。
【図15】本発明の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 香箱車
1a ゼンマイ
2 地板
2a 文字板
3 輪列受
7 二番車
8 三番車
9 四番車
10 五番車
11 六番車
12 ロータ
12b ロータ磁石
20 発電機
21,31 コイルブロック
22,32 コアステータ部
22a 延長部
23,33 コア
23a,33a コア磁気導通部
23b,33b コア巻線部
24,34 コイル
25,35 コイルリード基板
25a,25b,35a,35b コイル端子
41,42 外ノッチ
50 昇圧整流回路
51 昇圧コンデンサ
52 ダイオード
54 コンデンサ
54 平滑用コンデンサ
55 IC
60 スペーサ
61 回路基板
H 外部磁界
L 境界線

Claims (11)

  1. 機械エネルギー源と、前記機械エネルギー源からのトルクを伝える輪列と、前記輪列により回転されるロータと、このロータの磁束変化を電気エネルギーに変換するコイルと、このコイルが巻回されかつ前記ロータに隣接するコアステータ部を有するコアとを備えて構成され、前記電気エネルギーにより駆動される電子回路によって前記ロータの回転周期を制御することで、輪列に制動をかけて調速するようにした電子制御式機械時計において、
    前記コイルは複数個設けられ、これらの複数個のコイルは、互いに平行に配置されかつ各コイルは直列に接続されているとともに、
    前記ロータは、その中心軸が各コイル間に沿った境界線に対する一方のコイル側に配置され、この一方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積は、他方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積よりも小さくされ、前記一方のコイルの巻数は、他方のコイルの巻数以上であることを特徴とする電子制御式機械時計。
  2. 機械エネルギー源と、前記機械エネルギー源からのトルクを伝える輪列と、前記輪列により回転されるロータと、このロータの磁束変化を電気エネルギーに変換するコイルと、このコイルが巻回されかつ前記ロータに隣接するコアステータ部を有するコアとを備えて構成され、前記電気エネルギーにより駆動される電子回路によって前記ロータの回転周期を制御することで、輪列に制動をかけて調速するようにした電子制御式機械時計において、
    前記コイルは複数個設けられ、これらの複数個のコイルは、互いに平行に配置されかつ各コイルは直列に接続されているとともに、
    前記ロータは、その中心軸が各コイル間に沿った境界線上に配置され、前記各コイルが巻回されたコアのコアステータ部は同一形状でかつ前記境界線に対して左右対称に配置され、前記各コイルの巻数は、同数であることを特徴とする電子制御式機械時計。
  3. 機械エネルギー源と、前記機械エネルギー源からのトルクを伝える輪列と、前記輪列により回転されるロータと、このロータの磁束変化を電気エネルギーに変換するコイルと、このコイルが巻回されるコアとを備えて構成され、前記電気エネルギーにより駆動される電子回路によって前記ロータの回転周期を制御することで、輪列に制動をかけて調速するようにした電子制御式機械時計において、
    前記コイルは複数個設けられ、これらの複数個のコイルは、互いに平行に配置されかつ各コイルは直列に接続されているとともに、
    前記ロータは、その中心軸が各コイル間に沿った境界線に対する一方のコイル側に配置され、各コイルが巻回されたコアにおいてロータが設けられた第1の端部とは反対側の第2の端部に設けられた各磁気導通部の面積比は、前記各コアの第1の端部側に設けられたステータの面積比と反比例していることを特徴とする電子制御式機械時計。
  4. 機械エネルギー源と、前記機械エネルギー源からのトルクを伝える輪列と、前記輪列により回転されるロータと、このロータの磁束変化を電気エネルギーに変換するコイルと、このコイルが巻回されかつ前記ロータに隣接するコアステータ部を有するコアとを備えて構成され、前記電気エネルギーにより駆動される電子回路によって前記ロータの回転周期を制御することで、輪列に制動をかけて調速するようにした電子制御式機械時計において、
    前記コイルは複数個設けられ、これらの複数個のコイルは、互いに平行に配置されかつ各コイルは直列に接続されているとともに、
    前記ロータは、その中心軸が各コイル間に沿った境界線に対する一方のコイル側に配置され、この一方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積は、他方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積よりも小さくされ、前記一方のコイルが巻回されたコアの最大飽和磁束量は、他方のコイルが巻回されたコアよりも大きくされていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  5. 機械エネルギー源と、前記機械エネルギー源からのトルクを伝える輪列と、前記輪列により回転されるロータと、このロータの磁束変化を電気エネルギーに変換するコイルと、このコイルが巻回されかつ前記ロータに隣接するコアステータ部を有するコアとを備えて構成され、前記電気エネルギーにより駆動される電子回路によって前記ロータの回転周期を制御することで、輪列に制動をかけて調速するようにした電子制御式機械時計において、
    前記コイルは複数個設けられ、これらの複数個のコイルは、互いに平行に配置されかつ各コイルは直列に接続されているとともに、
    前記ロータは、その中心軸が各コイル間に沿った境界線に対する一方のコイル側に配置され、この一方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積は、他方のコイルが巻回されたコアにおけるコアステータ部の面積よりも小さくされ、前記一方のコイルが巻回されたコアは、他方のコイルが巻回されたコアよりも透磁率の高い材質で構成されていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の電子制御式機械時計において、前記各コイルの巻き方向は、同方向に設定されていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  7. 請求項6に記載の電子制御式機械時計において、前記各コイルの端子は、各コイルが巻回されたコアにおいてロータが設けられた第1の端部と、その端部の反対側の第2の端部とのいずれか一方の同じ端部側に設けられていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  8. 請求項7に記載の電子制御式機械時計において、前記各コイルの端子は、コアの前記第2の端部側にそれぞれ設けられていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  9. 請求項7または請求項8に記載の電子制御式機械時計において、前記一方のコイル端部におけるコア端部に設けられたコイルリード基板への結線は、交差されていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  10. 請求項6に記載の電子制御式機械時計において、前記一方のコイルの端子は、そのコイルが巻回されたコアにおいてロータが設けられた第1の端部に設けられ、他方のコイルの端子は、そのコイルが巻回されたコアにおいてロータが設けられた第1の端部とは反対側の第2の端部に設けられていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  11. 請求項1〜5のいずれかに記載の電子制御式機械時計において、前記各コイルの巻き方向は、互いに反対方向に設定されていることを特徴とする電子制御式機械時計。
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