JPH11281387A - ナビゲーション装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡単な方法で、運転者は視線の移動な
しにナビゲーションの指示を見ることができ、かつ外部
の景色や周囲の明るさ、夜間日中などの条件の違いに見
易さが影響されない表示が可能で、安全な運転が行える
ナビゲーション装置の実現を課題とする。 【解決手段】 車両の走行の目的地や経由地、道路の選
択条件などを入力する入力装置１３と、現在の車両の位
置と進行方向や走行速度を検出する位置・走行センサ１
２と、地図情報を記憶するメモリ１４と、表示装置１５
と、地図情報と位置・走行センサ１２が検出した現在の
車両の位置と進行方向から表示装置１５に示した地図上
に現在位置や走行方向を示し走行指示を行う処理装置１
１と、処理装置１１が示す走行方向情報や、走行指示情
報を走行中の道路上に表示する投影装置１６とを設けた
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車に搭載されるナ
ビゲーション装置に関し、特に運転者が視線を動かさな
いでナビゲーション表示を観測することのできるナビゲ
ーション装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】道路に不案内な運転者をガイドし、目的
地まで誘導する装置として車載用のナビゲーション装置
が広く用いられている。このようなナビゲーション装置
は衛星航法等により自己車両の現在位置を検出し、車両
位置を含む地図画像をメモリから表示装置に読み出し、
車両の走行に応じて自動的に地図スクロールを行って現
在の車両位置を中心とする地図画像を目的地まで表示続
ける機能を持っていて、運転者は、地図画像上の自車両
の位置や目標物を確かめ、車外の景色と対比しながら運
転でき、目的地に向かうことができる。

【０００３】しかしながら、従来のナビゲーション装置
の表示装置は例えばダッシュボードなどに配置されてい
た。このため、運転者は交差点などに近付くたびに、視
線をフロントガラスからこのダッシュボードの表示装置
に移し、表示装置上の表示を確認して直進運転か、右折
か、左折かの判断を行うことになるが、必然的に脇見運
転を行うことになり、運転の集中力を散漫にし、危険な
運転状態になるおそれがあった。

【０００４】これを避けるため、特開平１−２１９８８
３、特開平５−２５６６５７では、地図表示や、直進か
右折か左折かの表示をフロントガラスの上方に投影さ
せ、あるいは視界の前方に虚像を描くように投影して表
示し、視線を動かさなくても表示が見えるようにしてい
る。しかし、これらの方法でも、フロントガラス上方に
投影する場合は視線の前方から上方への移動は避けられ
ない。また、フロントガラス上や視界の前方の虚像など
による表示は、日中と夜間でその見易さが変わったり、
外光の明るさや表示の背景になる景色によってはかなり
見にくいものになることもあって運転者にとって負担に
なることは否めない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、従来の
ナビゲーション装置の表示装置はダッシュボードなどに
配置されているため、運転者は視線をフロントガラスか
らこのダッシュボードの表示装置に移さねばならず、必
然的に脇見運転となる虞があった。また、表示をフロン
トガラス上方に投影させたり前方に虚像で示すなどの方
法も必ずしも安全とはいえず、また、表示が見にくい場
合も有りうる。

【０００６】本発明はこの点を解決して、比較的簡単な
方法で、運転者は視線の移動なしにナビゲーションの指
示を見ることができ、かつ外部の景色や周囲の明るさ、
夜間日中などの条件の違いに見易さが影響されない表示
が可能で、安全な運転が行えるナビゲーション装置の実
現を課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明は、車両の走行の目的地や経由地、道路の選
択条件などを入力する入力手段と、現在の車両の位置と
進行方向や走行速度を検出する位置検出手段と、地図情
報を記憶する記憶手段と、表示手段と、この記憶手段か
ら読みだした地図情報と前記位置検出手段が検出した現
在の車両の位置と進行方向から前記表示手段に示した地
図上に現在位置や走行方向を示し走行指示を行う処理手
段とを具備するナビゲーション装置において、前記処理
手段が示す走行方向情報や、走行指示情報を走行中の道
路上に表示する視覚情報投影表示手段を具備することを
特徴とする。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるナビゲーシ
ョン装置を添付図面を参照にして詳細に説明する。図１
に、本発明のナビゲーション装置の一実施の形態のブロ
ック図を示す。図１において、１は本発明のナビゲーシ
ョン装置であり、１１はマイクロコンピュータなどから
なる処理装置、１２は衛星をもちいたＧＰＳ（Global P
ositioning System ）や地磁気センサや距離速度センサ
などからなる位置・走行センサ、１３はキーボードやマ
ウスなどからなる入力装置、１４は地図情報を記憶した
ＣＤやＲＡＭなどからなるメモリ、１５は液晶表示やＣ
ＲＴなどからなる表示装置、１６はプロジェクタやレー
ザ投光装置あるいはホログラム装置などからなる投影装
置である。

【０００９】本実施の形態の動作を図１にそって説明す
る。運転者はあらかじめ走行開始地点と、目的地と、経
由地、高速道を用いるか一般道を選ぶかなどの走行に関
する情報を入力装置１３を用いて処理装置１１に入力し
ておく。走行中は、位置・走行センサ１２は衛星、地磁
気、道路脇のサインポストのいずれか、またはこれら組
み合わせと車の走行速度から位置情報を求め、これを処
理装置１１に送る。処理装置１１はこの情報をＣＤなど
のメモリ１４に記憶されている地図情報と照らし合わ
せ、現在地の地図を自動的に表示装置１５に写しだし、
その上に現在の自車の位置を自動表示するとともに、投
影装置１６を用いて、走行の指示表示を道路上に写し出
す。

【００１０】図２および図３に、この投影装置１６によ
る本実施の形態における走行指示表示の例を従来例と比
較して示す。図２は、交差点などでの右折指示の例であ
って、（ａ）は従来型のナビゲーション情報提示装置の
表示例であり、（ｂ）は本実施の形態の表示を示す。図
２（ａ）のように、従来の方法では、右左折すべき交差
点の前で現在の進行方向と交差点で進むべき方向の角度
差を示す矢印を車内の液晶表示装置などのディスプレイ
上に表示していた。この表示を見るためには、運転者は
視線を一度下げてダシュボードなどにおかれたディスプ
レイ上の表示を見なければならず、これにともなって運
転者の視線の移動量が大きなものになり、運転者の負担
が大きくなっていた。

【００１１】本実施の形態では、投影装置１６が交差点
の前で図２（ｂ）のような現在の進行方向と交差点で進
むべき方向の角度差を示す矢印を道路上に投影する。こ
れにより運転者は僅かな視線の移動で次に進むべき方向
が分かるので、負担が少なくなり、進行方向を見ていて
も道路上に投影された指示が視界の中に入るので運転の
危険が少なくなる。

【００１２】図３は、地図上に現在の自車の位置と進行
方向を表示している例であって、（ａ）は従来の表示例
であり、（ｂ）は本実施の形態の表示を示す。このよう
な場合、従来型のナビゲーション情報提示装置では、デ
ィスプレイ上に地図を示し、矢印などで自車の位置と進
行方向を示していた。したがって、運転者は地図と実際
の道路とを比べ合わせて進行方向を決定している。この
ような提示方式であると、運転者が自分の頭の中で、実
際の目標を地図上で探したり、地図から実際の道路への
変換を行わなければならず、それだけ運転者に負担がか
かることになる。これに対し、本実施の形態では、道路
に直接情報を表示しているので、運転者が地図から実際
の道路への変換を行う必要がなく、より直観的に走行に
関する情報を受け取ることが可能になる。

【００１３】また、道路に直接指示情報が表示されるの
で、空間に虚像が表示されている場合よりもはるかに見
易く、かつ、日中でも夜間でも見易さに大きな差はな
く、安定に認識することができる。さらに、道路に表示
する指示の明るさや色を入力装置１３からの設定によっ
て選択できるようにすることにより、いっそう認識しや
すい表示を行うことができる。さらに、道路の色や周囲
環境の明るさを検出する光学的検出センサを設けて、こ
の光学的検出センサの検出結果に応じて道路に表示する
指示の明るさや色を変えるようにすることも有効であ
る。

【００１４】このように本発明では、車両の走行に関す
る指示情報を直接道路上に表示するようにしたので、従
来の車内に置かれたディスプレイ上の指示に比べて運転
者の視線の移動を少なくすることができ、より安全な情
報提示が可能になる。また、表示がより直観的に判断し
やすくなるため、運転者により認識しやすくかつ負担の
少ないナビゲーション装置が実現できる。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項１の
発明は、車両の走行の目的地や経由地、道路の選択条件
などを入力する入力手段と、現在の車両の位置と進行方
向や走行速度を検出する位置検出手段と、地図情報を記
憶する記憶手段と、表示手段と、この記憶手段から読み
だした地図情報と位置検出手段が検出した現在の車両の
位置と進行方向から表示手段に示した地図上に現在位置
や走行方向を示し走行指示を行う処理手段とを具備する
ナビゲーション装置において、処理手段が示す走行方向
情報や、走行指示情報を走行中の道路上に表示する視覚
情報投影表示手段を設けたことを特徴とする。これによ
り、比較的簡単な方法で、運転者は視線の移動なしにナ
ビゲーションの指示を見ることができ、かつ外部の景色
や周囲の明るさ、夜間日中などの条件の違いに見易さが
影響されない表示で、運転者にとって負担が少なく、認
識しやすく、かつ違和感の少ない表示が可能で、安全な
運転が行えるナビゲーション装置を実現することができ
る。

【００１６】本発明の請求項２の発明は、入力手段から
行われる運転者からの設定によって視覚情報投影表示手
段が走行中の道路上に示す表示の色や明るさを選択可能
にしたことを特徴とする。これにより、運転者の好みに
応じて表示の色や明るさを変えることができるので、運
転者にとって負担が少なく、認識しやすい表示が可能な
ナビゲーション装置を実現することができる。

【００１７】本発明の請求項３の発明は、道路の色や周
囲の明るさを検出する光学的検出装置を具備し、視覚情
報投影表示手段が走行中の道路上に示す表示の色や明る
さをこの光学的検出装置の検出結果に応じて選択可能に
することを特徴とする。これにより、周囲の状況や道路
の色に応じて自動的に表示の色や明るさを変えることが
できるので、運転者にとって負担が少なく、認識しやす
い表示が可能なナビゲーション装置を実現することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のナビゲーション装置の一実施の形態の
ブロック図。

【図２】図１の実施の形態における走行指示表示と従来
例との比較図。

【図３】図１の実施の形態における走行指示表示と従来
例との比較図。

【符号の説明】

１…ナビゲーション装置、１１…処理装置、１２…位置
・走行センサ、１３…入力装置、１４…メモリ、１５…
表示装置、１６…投影装置。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両の走行の目的地や経由地、道路の選
   択条件などを入力する入力手段と、現在の車両の位置と
   進行方向や走行速度を検出する位置検出手段と、地図情
   報を記憶する記憶手段と、表示手段と、この記憶手段か
   ら読みだした地図情報と前記位置検出手段が検出した現
   在の車両の位置と進行方向から前記表示手段に示した地
   図上に現在位置や走行方向を示し走行指示を行う処理手
   段とを具備するナビゲーション装置において、 前記処理手段が示す走行方向情報や、走行指示情報を走
   行中の道路上に表示する視覚情報投影表示手段を具備す
   ることを特徴とするナビゲーション装置。
2. 【請求項２】 前記入力手段から行われる運転者からの
   設定によって前記視覚情報投影表示手段が走行中の道路
   上に示す表示の色や明るさを選択可能にすることを特徴
   とする請求項１に記載のナビゲーション装置。
3. 【請求項３】 道路の色や周囲の明るさを検出する光学
   的検出装置を具備し、前記視覚情報投影表示手段が走行
   中の道路上に示す表示の色や明るさをこの光学的検出装
   置の検出結果に応じて選択可能にすることを特徴とする
   請求項１に記載のナビゲーション装置。