JPH11279828A - 合成繊維の製造方法および製造装置 - Google Patents

合成繊維の製造方法および製造装置

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JPH11279828A
JPH11279828A JP8005598A JP8005598A JPH11279828A JP H11279828 A JPH11279828 A JP H11279828A JP 8005598 A JP8005598 A JP 8005598A JP 8005598 A JP8005598 A JP 8005598A JP H11279828 A JPH11279828 A JP H11279828A
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JP
Japan
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yarn
synthetic fiber
goderol
producing
heating
Prior art date
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Pending
Application number
JP8005598A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Yamaguchi
純郎 山口
Katsumi Sonoyama
克己 園山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Filing date
Publication date
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】特に高速製糸による合成繊維の製造方法におい
て安定した糸掛性や糸切替性を達成する。 【解決手段】溶融紡糸し冷却後、エマルジョン油剤を給
油し、ゴデロールを周回し巻取る合成繊維の製造方法に
おいて、巻取り側直近のゴデロールの表面温度を35〜
70℃とすることを特徴とする合成繊維の製造方法。少
なくとも巻取り側直近のゴデロール表面温度を35〜7
0℃に加温できる加熱源を備えた加温ゴデロールを少な
くとも1以上有することを特徴とする合成繊維の製造装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は合成繊維の製造方法
および製造装置に関するものである。さらに詳細には、
合成繊維、とりわけ、例えば、3500m/分以上の高
速で紡糸する際の糸掛性や糸切替性を向上させる合成繊
維の製造方法および製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紡糸・延伸・熱処理(130℃以上)を
直結し、エマルジョン油剤を付与するナイロン繊維の製
造方法においては特開平8−232116号公報で知ら
れている。 溶融紡出した合成繊維糸条を2000m
/分以上の高速でドラムパッケージに巻取るようにする
高速製糸では、糸巻用ボビンとして紙管が多く使用され
ている。一般に、この紙管の端部には巻きはじめの糸端
を糸掛けするために周方向に沿ってスリット溝が穿設さ
れており、この紙管端部に対する糸掛け方法としては、
溶融紡糸糸条を給糸ノズルで吸引しながらその糸道途中
をスリット溝に導入して把持させる方法や、スピンドル
を2軸装備した自動切替巻取機の一方のスピンドルに装
着した紙管に糸条を巻取りながら、その巻取中の糸条の
途中を他方のスピンドルに装着した空紙管のスリット溝
に導入して糸掛けする自動糸切替方法とがある。
【0003】上記糸掛けおよび糸切替時にスリット溝に
導入された糸条の張力は瞬間的に低下し、それによって
糸条がたるみ、そのたるんだ糸条がゴデロール表面に付
着した油剤の粘性の影響によりゴデロールに巻付き、糸
掛けおよび糸切替が失敗する問題があった。しかも、経
時でゴデロールに付着する油剤中の高粘性成分および変
成物の量が増加していくため、ゴデロールと糸条との剥
離強度が一層高くなり、糸掛性や糸切替性が低下するよ
うになる。したがって、糸掛性や糸切替性の成功率を常
に高く維持するためには、ゴデロールに付着した油剤粘
度の影響を最小限にとどめる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、ゴデロールに付着した油剤粘度を低減させるこ
とにより安定した糸掛性や糸切替性を達成することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の合成繊維の製造方法は次の構成を有する。
すなわち、溶融紡糸し冷却後、エマルジョン油剤を給油
し、ゴデロールを周回し巻取る合成繊維の製造方法にお
いて、少なくとも巻取り側直近のゴデロールの表面温度
を35〜70℃とすることを特徴とする合成繊維の製造
方法である。
【0006】また、本発明の合成繊維の製造装置は主と
して次の構成を有する。すなわち、ゴデロールの表面温
度を35〜70℃に加温できる加熱源を備えた加温ゴデ
ロールを少なくとも巻取り側直近に有することを特徴と
する合成繊維の製造装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の合成繊維の製造方法にお
いては、溶融紡糸し冷却後、エマルジョン油剤を給油
し、ゴデロールを周回し巻取るに際し、該ゴデロールの
うち、少なくとも巻取り側直近のゴデロール表面温度を
35〜70℃、好ましくは40〜50℃とするものであ
る。ゴデロールの表面温度が35℃に満たない場合には
ゴデロール表面の油剤粘度を低下することが難しく、ゴ
デロールと糸条との剥離強度は高くなる。一方、ゴデロ
ールの表面温度が70℃を越える場合には、ゴデロール
に付着したエマルジョン油剤の水分揮発および油剤成分
の変性に伴うゴデロール表面の汚れ増加による剥離強度
変動に伴う糸切替性・糸掛性悪化の問題および糸の水分
付着変動がゴデロール温度による熱処理を受けて染め変
動を増加させる問題がある。
【0008】本発明において、ゴデロールを1つしか用
いない場合にはそのゴデロールの表面温度を35〜70
℃に加温すれば良く、ゴデロールを複数用いる場合に
は、巻取り側直近のゴデロールと糸条との剥離強度が糸
切替性に影響することから、少なくとも巻取り側直近の
ゴデロールの表面温度を35〜70℃に加温する。
【0009】このような製造方法を実施するための合成
繊維の製造装置は、少なくとも巻取り側直近のゴデロー
ルを、表面温度を35〜70℃、好ましくは40〜50
℃に加温できる加熱源を備えた加温ゴデロールとするも
のである。
【0010】加熱源はゴデロールに内蔵されていてもよ
いし、ゴデロールの外部に備えられていてもよい。
【0011】以下、図面に基づいて本発明を説明する。
【0012】図1は本発明の合成繊維の製造装置の一例
を示すものである。図中、Aは溶融したポリマーを紡出
する口金をあらわしている。Aから紡出されたポリマー
は、一般にチムニーと呼ばれるBで冷却固化され、Cの
油剤付与ガイドで油剤を付与される。ついで、Dで単繊
維のバラケを防止するため圧空を供給した流体交絡ノズ
ルにより単繊維を絡ませる交絡をあたえる。交絡を与え
られた糸条は、ゴデロールE1,E2により引き回され
る。この例においては、ゴデロールE1は室温であり、
ゴデロールE2に熱源F1が内蔵されており、E2ゴデ
ロールの表面温度を35〜70℃に制御できるようにな
っている。
【0013】熱源については、図2のようにヒーターF
2がゴデロールに内蔵されていてもよいし、図3のよう
にゴデロールにカバ−Hを設け、このカバーHに外部熱
源F3が取付られてゴデロールE2の表面温度を35〜
70℃に制御するようになっていてもよい。
【0014】このゴデロールE2の表面温度を35〜7
0℃に制御し、E2ゴデロールに付着した油剤の粘度上
昇を抑え、ゴデと糸条との剥離強度を下げることにより
糸掛性,糸切替性を向上させる。ゴデロールE1,E2
で引き回された糸条は、例えば、図1に示すようにター
レット式の巻取り機であるG1(巻取り側)で巻取られ
る。図1において、G2は待機側のスピンドルを示す。
【0015】
【実施例】70デニール,24フィラメントのナイロン
6を溶融紡糸し冷却後、濃度5%のエマルジョン油剤を
給油ガイドにより付与し、第1ゴデロールと第2ゴデロ
ールを周回し、ターレット式の巻取り機で5000m/
分の紡糸速度で紙管に巻取るに際して、第1ゴデロール
の表面温度をすべての実施例・比較例において室温の2
5℃とし、温風吹き込みにより加熱することによって第
2ゴデロールの表面温度を、35℃(実施例1),50℃
(実施例2),55℃(実施例3),70℃(実施例4)に変
更し、また従来の室温である25℃(比較例1)の温度に
保って糸切替成功率を評価した。
【0016】
【表1】 表1から35℃以上で切替成功率の著しい改善効果が確
認できた。また、35〜50℃の範囲で極めて顕著な切
替成功率改善効果が確認できた。
【0017】
【発明の効果】本発明の合成繊維製造方法および装置に
よると、巻取り側直近のゴデロール表面温度を35〜7
0℃の温度範囲に制御することにより、ゴデロールに付
着した油剤の粘度上昇を抑え、ゴデロールと糸条との剥
離強度を下げることができる。これにより、ゴデロール
に糸がとられゴデロールに糸条が巻付くのを防止し、安
定した糸掛性や糸切替性を保障することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高速製糸プロセスの一例の概略側面
図。
【図2】加熱源が内蔵された第2ゴデロールの一例の断
面図。
【図3】カバーに熱源を設けた第2ゴデロールの一例の
断面図。
【符号の説明】
A:口金 B:チムニー C:油剤付与ガイド D:流体交絡ノズル E1,E2:ゴデロール F2:内蔵加熱源 F3:外部加熱源 H:カバ− G1:ターレット式巻取り機 G2:待機側のスピンドル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融紡糸し冷却後、エマルジョン油剤を
    給油し、ゴデロールを周回し巻取る合成繊維の製造方法
    において、少なくとも巻取り側直近のゴデロールの表面
    温度を35〜70℃とすることを特徴とする合成繊維の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 ゴデロールの表面温度を35〜70℃に
    加温できる加熱源を備えた加温ゴデロールを少なくとも
    巻取り側直近に有することを特徴とする合成繊維の製造
    装置。
  3. 【請求項3】 加熱源がゴデロールの内部に備えられて
    いることを特徴とする請求項2記載の合成繊維の製造装
    置。
  4. 【請求項4】 加熱源がゴデロールの外部に備えられて
    いることを特徴とする請求項2記載の合成繊維の製造装
    置。
JP8005598A 1998-03-27 1998-03-27 合成繊維の製造方法および製造装置 Pending JPH11279828A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110629346A (zh) * 2019-09-24 2019-12-31 山东齐鲁化纺有限公司 一种牵伸浴槽油剂循环控制***

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110629346A (zh) * 2019-09-24 2019-12-31 山东齐鲁化纺有限公司 一种牵伸浴槽油剂循环控制***
CN110629346B (zh) * 2019-09-24 2020-09-29 山东齐鲁化纺有限公司 一种牵伸浴槽油剂循环控制***

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