JPH11276522A - 使い捨ておむつ廃棄用テープ - Google Patents

使い捨ておむつ廃棄用テープ

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JPH11276522A
JPH11276522A JP10106751A JP10675198A JPH11276522A JP H11276522 A JPH11276522 A JP H11276522A JP 10106751 A JP10106751 A JP 10106751A JP 10675198 A JP10675198 A JP 10675198A JP H11276522 A JPH11276522 A JP H11276522A
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JP
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tape
adhesive
diaper
disposal
adhesive tape
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JP10106751A
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English (en)
Inventor
Haruo Takamura
治夫 高村
Seiji Seguchi
誠司 瀬口
Takeshi Kamimura
武 上村
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パンツ型使い捨ておむつの廃棄用テープにおい
て、装着時には邪魔にならず、かつ、おむつ廃棄時には
容易に必要な長さを確保出来て使い易い廃棄用テープを
提供する。 【解決手段】廃棄用テープ15を構成し剥離して用いる
粘着テープ8を長手方向に100%伸長したときの引張
力が、テープ1本当たり0.08〜2.4kgfで、こ
のときの幅方向の縮みが元のテープ幅に対し50%以下
となるようにする。また、粘着テープを、異なった伸縮
性能を持つ2種類以上の基材の貼り合わせによって構成
し、さらに、粘着テープを100%伸長した後のバック
シートへの接着力が、50gf以上とする。また、粘着
テープの粘着剤層を保護するためにバツクシートとの間
に固定テープ13を積層し、粘着テープの離間部10に
粘着剤未塗工部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、乳幼児又は失禁
者用おむつとして供される使い捨ておむつ、特にパンツ
型使い捨ておむつにおいて、おむつバックシートに取付
けて使用後の汚染されたおむつの廃棄処理手段として用
いられ、装着時には邪魔にならない伸縮性廃棄用テープ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来、パンツ型使い捨ておむつの廃棄
処理手段として、実開平4−117618号公報に胴周
り側部の接合部自由端に接着剤塗布部を設け、***物を
含んだおむつを***物が漏れ出さないように丸め、接着
剤塗布部を用いて***物を内側に包み込んで廃棄する方
法が提案されている。これは、胴周り側部にタブを延出
させたものであるが、タブを取り付けるためにおむつを
形成する素材の幅を広げる必要があるのでコスト高とな
り、更に接着面積も実質上広くはできないという問題も
あり、必ずしも十分なものではなかった。
【0003】また、テープ端部がバックシートに直接配
置されていると、テープ伸長時、バックシートの層間強
度よりテープ伸長時の力が大きくなった場合、バックシ
ート部よりテープがはずれ、廃棄に支障を来す。
【0004】また、実公平8−10305号公報には、
廃棄時止着用の細帯状テープファスナーの一端を固定
し、その長さ方向に折りたたんで上記背側部内に位置す
るように配設してあるパンツ型おむつが開示されてい
る。このテープファスナーは、パンツ型おむつのウェス
ト部の開口縁部を越えて位置し得る長さ以上が必要とな
るため、装着中に邪魔にならないように折りたたんで配
設されている。このため、止着を目的とする以外に、テ
ープファスナーを折りたたんだ状態に保つために粘着剤
が必要となる。また、おむつの上にズボン等をはかせる
時に折りたたんだテープファスナーは剥がされやすく不
便である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、従来の廃
棄時に使用されるテープを取り付けたパンツ型使い捨て
おむつの有する問題点を克服し、装着時には邪魔になら
ず、かつ、おむつ廃棄処理時には容易に必要な長さを確
保することが出来るパンツ型使い捨ておむつの廃棄用テ
ープを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明の第1は、使い
捨ておむつ、特に、液透過性のトップシートと液不透過
性のバックシートとの間に配置された吸収体とからな
り、前身頃と後身頃の相対する側縁を接合してウエスト
周り開口部と一対の脚周り開口部を形成し、該ウェスト
周り開口部と一対の脚周り開口部に沿って伸縮弾性部材
が配置されたパンツ型使い捨ておむつにおいて、おむつ
の前身頃または後身頃のいずれか一方のバックシート幅
方向のほぼ中央部に配置する廃棄用テープであって、該
廃棄用テープは、おむつのバックシートに貼り付けた粘
着テープ単体、あるいは、おむつバックシートに貼り付
けた固定テープとその上に貼り合わた粘着テープとを有
してなり、該固定テープは、基材の一方の面に粘着剤に
よりバックシートに固定した固定部を、他方の面に粘着
テープを粘着剤により固定した固定部と剥離剤塗工部と
を有し、固定テープを有していない場合は、おむつバッ
クシートが粘着テープを粘着剤により固定した固定部と
剥離剤塗工部とを有し、該粘着テープは、おむつ廃棄時
に剥離し伸長して用い、長手方向に100%伸長したと
きの引張力が、テープ1本当たり0.08〜2.4kg
fで、このときのテープ幅方向の縮みが元のテープ幅に
対し50%以下であることを特徴とする使い捨ておむつ
廃棄用テープである。
【0007】また、本発明の第2は、第1発明の廃棄用
テープを構成する粘着テープの基材が、異なった伸縮性
能を持つ2種類以上の基材の貼り合わせによって構成さ
れることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ廃棄用テ
ープである。
【0008】本発明の第3は、前記廃棄用テープを構成
する粘着テープを、100%伸長した後、該テープをお
むつのバックシートに接着した時の接着力が、テープ1
本当たり50gf以上であることを特徴とする第1の発
明または第2の発明に記載した使い捨ておむつ廃棄用テ
ープである。
【0009】本発明の第4は、前記廃棄用テープが、粘
着テープとおむつバックシートとの間に前記固定テープ
を有し、粘着テープは、固定テープと対向する面に、粘
着剤により固定テープに固定した固定部と、剥離後再接
着する粘着剤塗工部である係止部と、粘着剤未塗工部と
を有していることを特徴とする第1〜3の発明のいずれ
かに記載の使い捨ておむつ廃棄用テープである。
【0010】さらに、本発明の第5は、前記粘着テープ
の係止部と粘着剤未塗工部との面積比が、係止部/粘着
剤未塗工部=80/20〜20/80であることを特徴
とする第4の発明に記載の使い捨ておむつ廃棄用テープ
である。
【0011】なお、100%伸長時の引張力、幅方向の
縮み、接着力は、下記の要領で測定するものとする。 (1)100%伸長時の引張力 これは、粘着テープを100%伸長まで引っ張るのに要
する最大荷重のことである。未伸長の粘着テープあるい
はその基材を、引張試験機を用いて、引張スピード30
0mm/分の条件で、元の2倍の長さに引張った時の最
大引張り荷重を測定する。この最大荷重が100%伸長
時の引張力である。なお、サンプルのスパン長は100
mmが好ましいが、この長さが確保できない場合は特に
限定するものではない。
【0012】(2)100%伸長時の基材縮み これは、粘着テープを100%伸長した場合の基材幅方
向縮みのことである。未伸長の粘着テープあるいはその
基材を、引張試験機を用いて、引張スピード300mm
/分の条件で、元の2倍まで引つ張り、この間の基材の
最大縮み幅を測定する。このときの最大縮み幅を元の幅
で除して求めた比率が、100%伸長時の基材縮みであ
り、百分率で表示する場合は下記式による。 100%伸長した場合の基材幅方向縮み=100×
{(元の基材幅)−(100%伸長時の最小基材幅)}/
(元の基材幅) なお、サンプルのスパン長は100mmが好ましいが、
この長さが確保できない場合は特に限定するものではな
い。
【0013】(3)おむつバックシートへの100%伸
長後接着力 これは、廃棄用テープを構成する粘着テープを100%
伸長し、パンツ型使い捨ておむつのバックシートに接着
し、2kgのロールを300mm/分のスピードで1往
復させ30分後、引張試験機を用いて、引張スピード3
00mm/分、剥離角度180度の条件で、引張り、こ
の時の剥離の形状、剥離力を測定する。この剥離力がお
むつバックシートへの伸長後接着力である。
【0014】
【発明の実施の形態】 本発明の廃棄用テープは、使い
捨ておむつ、特にパンツ型使い捨ておむつ廃棄時に使用
する伸縮性廃棄用テープであって、おむつのバックシー
ト表面に、おむつの長手方向に沿って幅方向の略中央部
に取付けたものである。パンツ型使い捨ておむつは、液
透過性シートと液不透過性シートとの間に配置された吸
収体とからなり、前身頃と後身頃の相対する側縁を接合
してウエスト周り開口部と一対の脚周り開口部を形成
し、前記ウェスト周り開口部と前記一対の脚周り開口部
に沿って伸縮弾性部材が配置されている。廃棄用テープ
は、おむつバックシートに伸縮性粘着テープを直接貼り
付けて、あるいは、おむつバックシートに貼り付けた固
定テープの上に伸縮性粘着テープを貼り合わせて構成さ
れている。
【0015】この廃棄用テープを構成する伸縮性粘着テ
ープは、100%伸長時の引張力がテープ1本当たり
0.08〜2.4kgfで、幅方向の縮みが50%以下
の範囲の値を有しており、このような廃棄用テープを用
いることにより、小さな面積のテープをおむつに取付け
ることができるため装着時には邪魔にならず、かつ、廃
棄処理時には容易に必要な長さを確保することができ、
さらに、収縮力が弱いので、一旦バックシートに取付け
ると剥がれることがなく、使用済みのおむつをコンパク
トな状態に保ち、衛生的に廃棄することができる。更
に、粘着テープを100%伸長した後、おむつの液不透
過性バックシートへ接着した時の接着力は、テープ1本
当たり50gf以上であることが好ましく、このように
することにより廃棄時に容易にテープが外れることがな
い。
【0016】更に、廃棄用テープは、粘着テープとバッ
クシートとの間に積層された固定テープを有しているこ
とが好ましい。該固定テープは、基材の一方の面に剥離
剤塗工部を、他方の面におむつのバックシートに取付け
るために粘着剤を塗工した固定部を有している。固定テ
ープを積層することにより、粘着テープの粘着剤を保護
することが出来ると共に、廃棄用テープのバックシート
への取付けが確実で外れ難いものとなる。
【0017】廃棄用テープを構成する粘着テープは、使
用済みの使い捨ておむつを丸めた状態で固定する働きを
し、おむつバックシートあるいは固定テープに対向する
面に、剥離しない粘着剤塗工部である固定部と、剥離後
再接着する粘着剤塗工部である係止部とを有している
が、更に、固定部と係止部との間に粘着剤未塗工部を設
けるのが好ましい。これらの内、係止部と粘着剤未塗工
部とはテープ使用時に剥離する部分であるので、離間部
と呼ぶ。また、係止部は、おむつバックシートの剥離剤
塗工部あるいは固定テープの剥離剤塗工部に貼り合わせ
られている。更に、粘着テープの固定部および係止部は
伸縮性基材の幅方向全幅にわたって粘着剤が塗工されて
おり、これらの固定部と係止部の間に粘着剤未塗工部を
設けることにより、次のような効果を生じる。
【0018】通常、廃棄用テープを用いて、使用済みの
使い捨ておむつを丸めた状態で固定する場合には、ま
ず、粘着テープを固定テープより剥がさなければならな
いが、この操作は片手で行われることが多く、したがっ
て片手でも操作が簡単で(操作量が少なく)、容易に剥が
せるものでなければならない。ところが、粘着テープの
全面に粘着剤塗工部を設けると、該廃棄用テープを使用
する際には、係止部を固定テープより一旦完全に剥がし
てしまわなければならないため、粘着剤塗工部の全長が
長ければ長いほど操作量が多く、片手での操作が容易で
はなくなってしまう。また、粘着テープを固定テープよ
り剥がす際には、粘着テープを引っ張りながら剥がさな
くてはならないが、粘着テープの基材は伸縮性を有して
いるので、剥がしている最中に粘着テープが伸びてしま
う危険があり、場合によっては撚れて粘着剤塗工部同士
が固着して廃棄用テープとしての機能を失ってしまう可
能性がある。さらに、使い捨ておむつ装着時に誤って粘
着テープを剥がしてしまうとテープがある程度伸びてし
まうため、固定テープに貼り直すことができなくなる等
の問題が生じる。
【0019】しかし、粘着テープの一部のみに粘着剤塗
工部(係止部)を設ければ、廃棄用テープを使用する際に
はその部分のみを剥がしさえすれば使用可能な状態にな
るため操作量も少なくて済み、片手での操作も比較的容
易に行うことができる。また、粘着テープを剥がす際の
伸びも最小限に抑えることができる。
【0020】上記のような効果を得るには、面積比を、
係止部/粘着剤未塗工部=80/20〜20/80とす
るのが好ましく、さらに、係止部/粘着剤未塗工部=6
0/40〜30/70とするのがより好ましい。剥離後
再接着する粘着剤塗工部である係止部の面積比が80面
積%を越えると、片手での操作量が多くなる等、上記欠
点が現れるようになるため好ましくない。逆に、係止部
の面積比が20面積%未満になると、使用の際に固定す
る力が十分に得られなくなるため係止部が外れてしま
い、丸めた使用済みおむつが広がって、衛生的な廃棄に
支障を来すようになるため好ましくない。
【0021】尚、本発明の廃棄用テープは、粘着テープ
単独でおむつバックシートに取付けて用いても良いし、
固定テープと粘着テープを積層して用いても良く、粘着
テープ単独でおむつバックシートに取付けて用いる場合
には、粘着テープに固定部と離間部を設け、剥離剤はバ
ックシートに直接塗工する。
【0022】本発明において使用される廃棄用テープを
構成する粘着テープ基材は、伸縮性を有しており、フィ
ルム状、不織布状でも良く、または伸縮性の異なる2種
またはそれ以上のフィルム、不織布等を押し出しラミネ
ート、ウエットラミネート、メルトブロー等により成形
した積層品でも良い。また、原材料としてはポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリスチレン等ポリオレフイン系
樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート及びこれらのコポリマー等のポリエステル系
樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、
ポリビニルアルコール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポ
リアクリロニトリル系樹脂、ポリ乳酸、脂肪酸ポリエス
テル等の生分解性樹脂等が挙げられる。
【0023】また、粘着テープ基材は、粘着加工、製品
サイズへの断裁等の作業性を考慮すると、縦、横どちら
か一方にのみきわだった伸縮性を有する基材の使用が望
ましい。更に、粘着テープの基材を、異なった伸縮性能
を持つ2種類以上の基材の貼り合わせによって構成する
と、100%伸長時の引張力とテープ幅方向の縮みの値
を所望の値に比較的容易に設定することが可能となり好
ましい。
【0024】次に、固定テープの基材シートとしては、
各種フィルム、合成紙等、特に限定するものではない
が、固定部に用いる粘着剤によって、粘着テープを十分
固定できる材質のものでなければならない。また、固定
テープの大きさは粘着テープと同等でよい。さらに、固
定テープの基材シートの坪量は10〜100g/m2
好ましくは15〜50g/m2である。基材シートの坪
量が10g/m2未満であると、強度が弱くなるため、
粘着テープを剥離して使用する際に固定部が破断しやす
く廃棄用テープが外れてしまうため好ましくない。逆
に、基材シートの坪量が100g/m2を越えると、固
定テープが硬くなり、衛生用品装着時に違和感を生じる
ようになるため好ましくない。
【0025】本発明に使用おいて使用される廃棄用テー
プの固定部と係止部に使用する粘着剤は、ゴム系粘着
剤、すなわち、合成ゴムあるいは、天然ゴムと粘着付与
剤樹脂、軟化剤との混合体、乳化重合法または、溶液重
合法により、製造したアクリル系粘着剤すなわちアクリ
ル酸エステルと官能基を有するアクリル系化合物との共
重合体、または、シリコーン系粘着剤すなわちシリコー
ンゴムとシリコーン樹脂との混合体等を使用して形成す
る事が出来るが、コスト及び性能の面から、ゴム系粘着
剤の使用が望ましい。また、これらの粘着剤は、バーコ
ーター、グラビアコーター、コンマコーター、ロールコ
ーター、ダイコーター等従来公知の塗工方法により塗工
される。
【0026】剥離剤塗工部は係止部に相対する部分に設
けられており、その大きさは係止部と同等もしくはそれ
以上であることが好ましい。剥離剤塗工部に用いられる
剥離剤は特に限定されるものではなく、ラベルやテープ
等に用いられるシリコーン系、非シリコーン系等があげ
られ、これらの塗工方法はバーコーター、グラビアコー
ター等従来公知の方法が用いられる。
【0027】本発明の廃棄用テープを用いるおむつのト
ップシートは、液透過性シートであり、ポリエステル、
ポリプロピレン、ポリエチレン、その他の熱可塑性樹脂
等を原料とした合成繊維からなる液透過性の不織布、織
布が用いられる。また、天然繊維でもよく、合成繊維と
天然繊維との組み合わせ等、広い範囲の材料から製造す
ることができる。いずれにしても、液透過性トップシー
トは、直接肌に接触する部分であるため、柔らかく、肌
触りのよいものであれば良く、通気性であれば良い。ト
ップシートの幅方向中央領域は、吸収体上に配置される
ため、速やかに液を透過させることができるように、親
水性繊維であることが好ましい。また、液透過性トップ
シートの幅方向両側縁領域は、液を吸収した吸収体か
ら、外側にしみ出さないように撥水性であることが好ま
しい。
【0028】また、液透過性トップシートは、単一のシ
ートで構成される必要はなく、中央部トップシートや側
部トップシートといった複数枚のシートで構成されても
良い。また、複数枚のシートでトップシートを構成する
際、各シートは別の素材を使っても良いが、同一の素材
でも良い。
【0029】本発明の廃棄用テープを取付けるおむつの
液不透過性バックシートは、ポリエチレン等の液不透過
性フィルム、液不透過性フィルムに不織布または織布を
貼り合わせてある素材、また、防漏性のある不織布、織
布等からなり、特に制限はなく、吸収体中の水分がおむ
つ外側にしみ出さないものであれば良い。また、布状外
貌を与えるために模様状にエンボス処理されたり、さら
に艶消し仕上げされていても構わない。また、フィルム
を使用する場合は、不透過性でありながら、水蒸気だけ
を透過させる公知の透湿性フィルムを使用しても構わ
ず、ムレを防止することから好ましい。また、着用者に
フィットするように伸縮性のある素材であっても良い。
ポリウレタン系フィルム、天然ゴムシート、発泡シート
等の使用が考えられ、さらに、伸縮性不織布などを貼り
あわせた素材でも良い。
【0030】本発明の廃棄用テープを用いるおむつの吸
収体は、綿状パルプ、高吸水性高分子物質、親水性シー
ト等によって形成され、吸水性の性質を有していれば特
に制限を受けるものではない。本発明において使用され
る吸収体は従来の使い捨ておむつその他の吸収性物品の
通常使用される公知の吸収性材料から作られている。す
なわち、綿状パルプ、レーヨン等の吸収性繊維からなる
単層もしくは多層のマットから形成され、さらに親水性
シートによってくるまれており、そして、高吸水性高分
子物質が各マット中に均一に混合もしくは各マット間に
層状に配置されている。また、高吸水性高分子物質を均
一に混合された吸収体は、綿状パルプに対して3〜60
重量%の熱融着性物質を混合した後、熱圧着してもよい
し、もしくは高吸水性高分子物質のみが親水性シートに
よりくるまれているものであっても良い。
【0031】綿状パルプとしては、化学パルプシート、
古紙パルプシート、機械パルプシートを粉砕機で解繊す
ることにより得られる繊維長5mm以下のものである。
パルプ原料としては、針葉樹に限らず、広葉樹、わら、
竹及びケナフも適用される。この綿状パルプの使用量
は、目的とする吸収体により、例えば、単独に用いる
か、複数積層して用いるか、他の吸収体を併用するかな
どにより異なるが、一般には、50〜400g/m2
される。
【0032】高吸水性高分子物質としては、デンプン
系、セルロース系、合成ポリマー系があげられる。すな
わち、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト重合体、デ
ンプン−アクリル酸エチルグラフト共重合体のケン化
物、デンプン−メタクル酸メチルグラフト共重合体のケ
ン化物、デンプン−アクリロニトリルグラフト共重合体
のケン化物、デンプン−アクリルアミドグラフト共重合
体のケン化物、デンプン−アクリロニトリル−2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸グラフト共
重合体のケン化物、アクリル酸(塩)重合体、アクリル
酸で架橋されたポリエチレンオキシド、ナトリウムカル
ボキシメチルセルロースの架橋物、ポリビニルアルコー
ル−無水マレイン酸反応物架橋物などである。
【0033】これらの高吸水性高分子物質のうち、自重
の20倍以上の尿、体液及び水を吸収するもので、ポリ
アクリル酸ナトリウム系のものが吸収性能の点から最も
適当である。高吸水性高分子物質の分布量は、乾燥した
綿状パルプ100重量部に対して10〜500重量部、
好ましくは15〜300重量部であり、かかる量の高吸
水性高分子物質が綿状パルプに実質的に均一に分布して
いる。高吸水性高分子物質が吸水し膨潤したとき、その
粒子は相互の干渉が最小にとどめられ、連続的に接触し
て透過障壁が少なく、尿や体液を3次元方向に透過吸水
する。
【0034】前記吸収体の形状は、砂時計型、矩型、T
字型等特に制限はなく、股下にフィットする形状であれ
ば良い。一般的に着用感を向上させるために、砂時計型
やT字型等股下部を狭くした形状であることが特に好ま
しい。
【0035】伸縮弾性部材は、脚周り開口部、ウエスト
周り開口部等に伸長状態で配置され、ホットメルト接着
剤により接着固定されている。伸縮弾性部材は、ウレタ
ンフィルム、ウレタン糸、ウレタンフォーム、糸ゴム等
が使用される。
【0036】以下図面によって本発明を具体的に説明す
る。図1は、本発明の伸縮性廃棄用テープを取り付けた
パンツ型使い捨ておむつの斜視図を示している。図2
は、図1における廃棄用テープをX−X’線で切断した
断面図である。図3は、図1における廃棄用テープをX−
X’線で切断した場合の、図2とは別の例を示す断面図
である。図4は、図1における廃棄用テープをX−X’線
で切断した場合の、図2、図3とは別の例を示す断面図で
ある。図5は、図1における廃棄用テープをX−X’線で
切断した場合の、図2、図3及び図4とは別の例を示す断
面図である。図6は、図1における廃棄用テープをX−
X’線で切断した場合の、図2、図3、図4及び図5とは
別の例を示す断面図である。図7は、図1における廃棄
用テープをX−X’線で切断した場合の、図2、図3図
4、図5、及び図6とは別の例を示す断面図である。図
8は、使用後に展開された使い捨ておむつを一部丸めた
状態を示す斜視図である。図9は、本発明の廃棄用テー
プを剥離する状態を示す斜視図である。図10は、本発
明の廃棄用テープを丸めたおむつのバックシートに固定
した状態を示す斜視図である。
【0037】また、符号1はウェスト周り開口部、2は
脚周り開口部、3は前身頃、4は後身頃、5はバックシ
ート、6はサイドシーム、7はトップシート、8は廃棄
用テープ、9は固定部、10は離間部、11は係止部、
12はつまみ部、13は固定テープ(剥離処理を施した
テープ)を示している。
【0038】図1に示すように、本発明の廃棄用テープ
15を取付けるパンツ型使い捨ておむつは、前身頃3と
後身頃4の相対する両側縁部がサイドシーム6により接
着閉鎖され、ウエスト周り開口部1と一対の脚周り開口
部2が形成され、各々の開口部には伸縮弾性体が取り付
けられて形成されている。さらに、前身頃3のバックシ
ート5の幅方向中央部に、長手方向に沿って細長く、帯
状の本発明の廃棄用テープ15が配置されている。
【0039】廃棄用テープ15は、図2〜図7に示すよ
うに、粘着テープ8と固定テープ13を貼り合わせて構
成されており、固定テープ13はおむつのバックシート
5に粘着剤により固定部9で固定されている。更に、粘
着テープ8は、その一端が固定テープに接着固定された
固定部9と、固定されていない離間部10とからなって
いる。離間部10は、離間部10の少なくとも一部また
は全面に形成されている係止部(剥離後再接着する粘着
剤塗工部)11と、粘着剤未塗工部からなっており、さ
らに、粘着剤未塗工部は、離間部10の端部に形成され
たつまみ部12を含んでいる。また、図2〜図7は、係
止部と粘着剤未塗工部の面積比や、つまみ部の形成方法
の異なる例を示している。
【0040】廃棄用テープ15を構成する粘着テープ8
は、100%伸長時の引張力がテープ1本当たり0.0
8〜2.4kgfであり、かつ100%伸長時のテープ
幅方向の縮みが50%以下であるような伸長性を有して
いることが必要である。これは、基材となるシートがこ
の値を示すものであれば達成することが出来る。
【0041】ここで、100%伸長時の引張力とは、サ
ンプルを元の長さの2倍の長さまで引っ張るのに要する
最大荷重のことである。また、100%伸長時のテープ
幅方向の縮みとは、サンプルを100%伸長まで引張っ
たときに生じる歪みの割合のことである。
【0042】伸縮性粘着テープ8の100%伸長時の引
張力が0.08kgf未満であると、わずかな力でも廃
棄テープ8は伸びるため、丸めた使用済みおむつを廃棄
テープ8で固定してもテープが伸びておむつが広がって
しまう。逆に、2.4kgfを越えると、粘着テープ8
を伸ばすのに大きい力が必要になるため、取り扱いに不
便である。
【0043】また、100%伸長時のテープ幅方向の縮
みが50%以上であると、伸長時、粘着テープ8がひも
状になり、バックシート5への有効な接着面積が得られ
ず、係止部11がバックシートから剥がれて、使用済み
おむつを丸めた状態に維持できずに、衛生的な廃棄がで
きない。また、粘着テープを100%伸長した時のバッ
クシート(液不透過性シート)への接着力が50gf未
満であっても上記と同様な剥がれが生じ易い。
【0044】粘着テープ8の複合基材坪量は、8〜15
0g/m2が好ましく、さらに20〜50g/m2が好ま
しい。坪量が8g/m2未満であると、強度が弱いだけ
でなくコシもなく、粘着テープ8を引き延ばした場合、
基材の切断等がありの取り扱いが不便である。逆に、坪
量が150g/m2を越えると、粘着テープ8が硬くな
り、おむつ装着時にフィット感に劣る。
【0045】廃棄用テープ15を構成する粘着テープ8
の幅は0.5〜5cmが望ましい。0.5cm未満であ
ると、粘着テープ8は細すぎて取り扱いに不便である
他、伸長させたときには、更に細くなるため、テープ8
が破断しやすくなるため好ましくない。また5cmを超
えると、粘着テープ8の幅が広くなりすぎ、テープ粘着
面同士が貼り付きやすく取り扱いに不便であり、かつお
むつ装着時に邪魔になり好ましくない。
【0046】粘着テープ粘着面を保護する固定テープ1
3の、バックシート5への固定方法は、アクリル系、ス
チレン系、天然ゴム系、合成ゴム系、フッ素系等の有機
溶剤型、エマルジョン型または、ホットメルト型接着剤
による接着が一般的である。
【0047】粘着テープ8を固定テープ13へ接着固定
する固定部9の長さは、0.5cm〜5cmであること
が好ましい。0.5cm未満であると、おむつのバック
シート5にしっかりと粘着テープ8を固定することが難
しい。逆に5cmを越えると装着時に邪魔になり好まし
くない。
【0048】粘着テープ8の離間部10の長さ、すなわ
ち固定テープ13への固定部9以外の長さは、0.5〜
9cmであることが好ましい。0.5cm未満である
と、粘着テープ8が短すぎて、伸長させても粘着テープ
8の係止部11をバックシート5に固定することが難し
い。また、無理に伸長させると粘着テープ8が破断され
る。逆に9cmを越えると、装着時に邪魔になり好まし
くない。
【0049】係止部11の端部には、粘着テープ8を引
き剥し易くするために、つまみ部12が形成されてい
る。つまみ部12は、接着力をなくして形成し、係止部
11の端部を折り返して形成してもよいし、図3に示す
ように、係止部の端部に粘着テープ8とは別のテープを
取付けて形成してもよい。あるいは、図4に示すよう
に、離間部10の端部に粘着剤を塗工しないで係止部が
形成されていない領域を設けてつまみ部12としてもよ
い。
【0050】廃棄用テープ15の取り付け位置は、前身
頃3と後身頃4のいずれか一方のバックシート5の幅方
向のほぼ中央部に、長手方向に細長く取り付けられてい
ることが好ましい。これにより、廃棄用テープ15の粘
着テープ8を、丸められた使用済みおむつのウェスト周
り開口部1を越え、バックシート5に取り付けることが
可能になる。
【0051】廃棄用テープ15は、使用済みおむつを廃
棄するときに使用するものであり、おむつのサイドシー
ム6で前身頃3と後身頃4とを引き離して平面状とし、
図6に示すように前身頃3の端から徐々に丸め、図9の
ように廃棄用テープ14の粘着テープ部を持って引き剥
がした後離間部10を伸長させ、図8のように粘着テー
プ8の端の係止部11をバックシート5と接着固定させ
ることによって、容易にかつ衛生的に使い捨ておむつを
廃棄することができる。
【0052】本発明の使い捨ておむつにおける伸縮性の
廃棄用テープ15は、装着時には小さい面積でおむつ本
体に取り付けられているので、フィット感にほとんど影
響を与えることがない。そして、本来の目的である廃棄
時の使用に際しては、粘着テープ8には伸長性があり、
且つ適切な引張力としているため、使用時には引き伸ば
し操作が容易で十分な長さまで伸ばした上でおむつのバ
ックシート5に固定することができ、これにより使用済
みのおむつを丸めた状態に保つことができる。また、粘
着テープ8は、適正な引張力に設定することにより、収
縮力が弱いため、粘着テープ8とバックシート5を固定
した後に十分な長さを保ったまま剥がれることがない。
また、粘着テープにおける係止部と粘着剤未塗工部の面
積を適切な比率としているので、伸長性の粘着テープを
用いていても剥離操作がやり易い。更に、また、廃棄用
テープ15は比較的低コストでの供給が可能であるだけ
でなく、必要な素材の面積は従来のものより、少なくて
すむため、低コストでの製造が可能となる。このような
廃棄用テープ15をおむつに取り付けることによって使
用済みおむつをコンパクトにかつ衛生的に廃棄すること
ができる。
【0053】
【実施例】 以下に実施例を挙げて本発明の廃棄用テー
プをより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらによ
って限定されるものではない。なお、各試料の測定方法
および廃棄用テープにした場合の性能の評価方法は以下
のとおりである。
【0054】測定方法 (1)100%伸長時の引張力 廃棄用テープを構成する粘着テープの素材のサンプル
を、25mm幅で150mm以上の長さに切り取り、ス
パン100mm、引張スピード300mm/分の条件
で、引張試験機((株)オリエンテック製、テンシロン
RTC-1210)で100%伸長までサンプル片を引っ張り、
最大荷重(kgf)、及び基材幅方向縮みを求めた。
【0055】(2)液不透過シート(おむつバックシー
ト)への接着力 長さ100mm、幅25mmの粘着テープを100%伸
張させ、液不透過シートへ貼り付け、2kgの条件で圧
着し、30分後引張スピード300mm/分の条件で、引
張試験機((株)オリエンテック製、テンシロンRTC-12
10)を使用し180度剥離を行い、そのときの剥離抵抗
を測定した。
【0056】評価方法 (1)廃棄用テープ取り付け試験 立体パンツ型使い捨ておむつに水250ccを吸収させ
た後、サイドシームで前身頃と後身頃とを引き離して平
面状にし、前身頃の端から徐々に丸め、後身頃に取り付
けた廃棄用テープの粘着テープを剥がして離間部を伸長
させ、ウエスト周り開口部を越えて前身頃のバックシー
トに固定し、図8に示す状態になるように廃棄用テープ
を取り付けた。その時の取り扱い易さを3段階で官能評
価した。 ○:取り付けやすい △:やや取り付けにくい ×:取り付けにくい
【0057】(2)おむつ廃棄保持試験 廃棄用テープ取り付け試験後、放置し、おむつが丸まっ
た状態で保持できるかどうかを3段階で評価。 ○:おむつが丸まった状態で保持されている △:おむつがやや広がっている ×:おむつが広がっている
【0058】[実施例1]100%伸長時の引張力0.
19kgf/25mm、幅方向の縮みが24.7%、目
付30g/m2のポリエチレンを原料とする不織布とウ
レタンフィルムの貼り合わせを行い、100%伸長時の
引張力0.21kgf/25mm、幅方向の縮みが2
4.7%である坪量60g/m2の複合基材A(長さ1
00mm、幅25mm)を製作して、粘着テープ8とし
た。図2に示すように、複合基材Aの係止部と、固定テ
ープへの固定部に、合成ゴム系粘着剤を塗布した。更
に、離間部接触部分に剥離加工した二軸延伸ポリプロピ
レンの固定テープを粘着テープ8に積層して積層体(廃
棄用テープ)を作成し、複合素材Aの係止部の先につま
み部を形成した。この積層体(廃棄用テープ)の固定テー
プ裏面に合成ゴム系粘着剤を塗布し、立体パンツ型使い
すておむつの後身頃の幅方向中央部に、長手方向に細長
く取り付けた。更に、この廃棄用テープを取り付けたパ
ンツ型使い捨ておむつを用いて、性能を評価した。
【0059】[実施例2]100%伸長時の引張力0.
335kgf/25mm、幅方向の縮みが47.7%で
ある目付量50g/m2のウレタンを原料とする不織布
B(長さ100mm、幅25mm)を用いて粘着テープ
を作成し、更に実施例1と同様にして、廃棄用テープを
作成した。この廃棄用テープをパンツ型使い捨ておむつ
に取り付け、性能を評価した。
【0060】[実施例3]100%伸長時の引張力0.
68kgf/25mm、幅方向縮みが47%である厚さ
0.015mmの低密度ポリエチレンフィルム(長さ1
00mm、幅25mm)を用いて粘着テープを作成し、
更に実施例1と同様にして廃棄用テープを作成した。こ
の廃棄用テープを立体パンツ型使い捨ておむつに取り付
け、性能を評価した。
【0061】[実施例4]100%伸長時の引張力0.
1kgf/25mm、幅方向縮みが28%である坪量4
5g/m2のポリエチレン/ポリエステル繊維からなるス
パンレース不織布(長さ100mm、幅25mm)を用
いて粘着テープを作成し、更に実施例1と同様にして廃
棄テープを作成した。この廃棄用テープを立体パンツ型
使い捨ておむつに取り付け、性能を評価した。
【0062】[実施例5]100%伸長時の引張力2.
24kgf/25mm、幅方向縮みが50%である厚さ
0.06mmの低密度ポリエチレンフィルム(長さ10
0mm、幅25mm)を用い、粘着テープを作成し、更
に実施例1と同様にして廃棄用テープを作成した。この
廃棄用テープを立体パンツ型使い捨ておむつに取り付
け、性能を評価した。
【0063】[比較例1]100%伸長時の引張力0.
075kgf/25mm、幅方向縮みが60%である坪
量26g/m2のポリエチレン/ポリエステル繊維のス
パンレース不織布(長さ100mm、幅25mm)を用
い、粘着テープを作成し、更に実施例1と同様にして廃
棄用テープを作成した。この廃棄用テープを立体パンツ
型使い捨ておむつに取り付け、性能を評価した。
【0064】[比較例2]100%伸長時の引張力2.
50kgf/25mm、幅方向縮みが20%である厚さ
0.015mmの高密度ポリエチレンフィルム(長さ1
00mm、幅25mm)を用いて粘着テープを作成し、
係り止め用粘着剤として、アクリル系再剥離粘着剤を使
用する以外は、実施例1と同様にして廃棄用テープを作
成し、立体パンツ型使い捨ておむつに取り付けて、性能
を評価した。
【0065】[比較例3]100%伸長時の引張力0.
82kgf/25mm、幅方向縮みが88%である厚さ
0.5mmウレタンフィルム(長さ100mm、幅25
mm)を用いて粘着テープを作成し、更に、実施例1と
同様にして廃棄用テープを作成した。この廃棄用テープ
を立体パンツ型使い捨ておむつに取り付け、性能を評価
した。
【0066】[比較例4]100%伸長時の引張力0.
06kgf/25mm、幅方向縮み69%である坪量2
0g/m2のポリエチレン/ポリエステル繊維からなる
スパンレース不織布(長さ100mm、幅25mm)を
用いて粘着テープを作成し、更に、実施例1と同様にし
て廃棄用テープを作成した。この廃棄用テープを立体パ
ンツ型使い捨ておむつに取り付け、性能を評価した。
【0067】[比較例5]100%伸度に達する前に切
断が生じる(引張伸度が75%)厚さ0.025mmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム(長さ100m
m、幅25mm)を用いて粘着テープを作成し、更に、
実施例1と同様にして廃棄用テープを作成した。この廃
棄用テープを立体パンツ型使い捨ておむつに取り付け、
性能を評価した。実施例1〜5及び比較例1〜5で得ら
れた結果を表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】表1から分かるように、本発明により得ら
れる廃棄用テープは、取り扱いやすく、おむつが丸まっ
た状態で保持させることができる。これに対し、100
%伸長時の引張力が弱すぎる場合(比較例1)は、わず
かな力で粘着テープが伸長するため、取り扱いには便利
であるが、丸まったおむつが広がろうとする力や外から
のわずかな力によって粘着テープが容易に伸びてしま
い、おむつが丸まった状態に保持できない。逆に、引張
力が強すぎる場合(比較例2)は、粘着テープを伸ばす
のに強い力が必要になり取り扱いに不便であると同時
に、テープを引き伸ばした後の収縮力も大きくなる傾向
にあって、おむつを丸めて固定した後係止部が外れてし
まった。
【0070】100%伸長時の幅方向の縮みが大きい場
合(比較例3)は、引き伸ばす前の廃棄用テープの取り
扱いが良好であっても、粘着テープは引き伸ばすことに
よりひも状となり、おむつを丸めて固定した後係止部が
外れてバックシートから剥がれてしまう。更に、100
%伸長時の引張力が小さく幅方向の縮みが大きい場合
(比較例4)は、粘着テープを伸長させて使用すると、
ひも状になり取り扱いが不便であると同時に、わずかな
力で粘着テープが伸長するため、丸まったおむつが広が
ろうとする力によって粘着テープが伸びてしまい、おむ
つを丸まった状態に保持できない。100%伸度まで伸
びない場合(比較例5)は、廃棄テープの取り扱いが不
便である他、使用出来るようにするためには本発明の廃
棄用テープより長くする必要があり、多くの素材が必要
となるのでコスト高になる。
【0071】
【発明の効果】 本発明の使い捨ておむつにおける廃棄
用テープは、装着時には小さい面積でおむつ本体に取り
付けることができ、フィット感にほとんど影響を与える
ことがない。そして、廃棄時の使用に際しては、廃棄用
テープの粘着テープ部には伸縮性があり、且つ適切な引
張力としているため、使用時には引き伸ばし操作が容易
で十分な長さまで伸ばした上でおむつのバックシートに
固定することができ、これにより使用済みのおむつを丸
めた状態に保つことができる。また、粘着テープは適正
な引張力に設定することにより、収縮力が弱いため、粘
着テープの係止部をバックシートに固定した後、十分な
長さを保ったまま剥がれることがない。また、粘着テー
プにおける係止部と粘着剤未塗工部の面積を適切な比率
とすることにより、伸縮性の粘着テープを用いているに
も拘わらず剥離操作がやり易い。このような廃棄用テー
プを立体パンツ型おむつに取り付けることによって使用
済みおむつをコンパクトにかつ衛生的に廃棄することが
できる。更に、廃棄用テープは比較的低コストでの供給
が可能であるだけでなく、必要な素材の面積は従来のも
のより少なくてすむため、低コストでの製造が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】廃棄用テープを取り付けた本発明の使い捨てお
むつの斜視図。
【図2】図1における廃棄用テープをX一X,線で切断し
た断面図
【図3】図1における廃棄用テープをX−X,線で切断し
た、図2とは別の例を示す断面図。
【図4】図1における廃棄用テープをX−X,線で切断し
た、図2及び図3とは別の例を示す断面図。
【図5】図1における廃棄用テープをX−X,線で切断し
た、図2、図3及び図4とは別の例を示す断面図。
【図6】図1における廃棄用テープをX−X,線で切断し
た、図2、図3、図4及び図5とは別の例を示す断面図。
【図7】図1における廃棄用テープをX−X,線で切断し
た、図2、図3、図4、図5及び図6とは別の例を示す断
面図。
【図8】使用後に展開された使い捨ておむつを一部丸め
た状態を示す斜視図。
【図9】本発明の廃棄用テープを剥離する状態を示す斜
視図。
【図10】本発明の廃棄用テープを丸めたおむつのバック
シートに固定した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1.ウエスト周り開口部 2.脚周り開口部 3.前身頃 4.後身頃 5.バックシート 6.サイドシーム 7.トップシート 8.粘着テープ 9.固定部(剥離しない粘着剤塗工部) 10.離間部 11.係止部(剥離後再接着する粘着剤塗工部) 12.つまみ部 13.固定テープ(剥離剤を塗工したテープ) 14.剥離剤塗工部 15.廃棄用テープ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年9月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】本発明において使用される廃棄用テープの
固定部と係止部に使用する粘着剤は、ゴム系粘着剤、す
なわち、合成ゴムあるいは、天然ゴムと粘着付与剤樹
脂、軟化剤との混合体、乳化重合法または、溶液重合法
により、製造したアクリル系粘着剤すなわちアクリル酸
エステルと官能基を有するアクリル系化合物との共重合
体、または、シリコーン系粘着剤すなわちシリコーンゴ
ムとシリコーン樹脂との混合体等を使用して形成する事
が出来るが、コスト及び性能の面から、ゴム系粘着剤の
使用が望ましい。また、これらの粘着剤は、バーコータ
ー、グラビアコーター、コンマコーター、ロールコータ
ー、ダイコーター等従来公知の塗工方法により塗工され
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】粘着テープ8の複合基材坪量は、8〜15
0g/m2が好ましく、さらに20〜50g/m2が好ま
しい。坪量が8g/m2未満であると、強度が弱いだけ
でなくコシもなく、粘着テープ8を引き延ばした場合、
基材の切断等があり取り扱いが不便である。逆に、坪量
が150g/m2を越えると、粘着テープ8が硬くな
り、おむつ装着時にフィット感に劣る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】廃棄用テープ15は、使用済みおむつを廃
棄するときに使用するものであり、おむつのサイドシー
ム6で前身頃3と後身頃4とを引き離して平面状とし、
図8に示すように前身頃3の端から徐々に丸め、図9の
ように廃棄用テープ14の粘着テープ部を持って引き剥
がした後離間部10を伸長させ、図10のように粘着テ
ープ8の端の係止部11をバックシート5と接着固定さ
せることによって、容易にかつ衛生的に使い捨ておむつ
を廃棄することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】(2)液不透過シート(おむつバックシ
ート)への接着力 長さ100mm、幅25mmの粘着テープを100%伸
させ、液不透過シートへ貼り付け、2kgの条件で
圧着し、30分後引張スピード300mm/分の条件で、
引張試験機((株)オリエンテック製、テンシロンRTC-
1210)を使用し180度剥離を行い、そのときの剥離抵
抗を測定した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】評価方法 (1)廃棄用テープ取り付け試験 立体パンツ型使い捨ておむつに水250ccを吸収させ
た後、サイドシームで前身頃と後身頃とを引き離して平
面状にし、前身頃の端から徐々に丸め、後身頃に取り付
けた廃棄用テープの粘着テープを剥がして離間部を伸長
させ、ウエスト周り開口部を越えて前身頃のバックシー
トに固定し、図10に示す状態になるように廃棄用テー
プを取り付けた。その時の取り扱い易さを3段階で官能
評価した。 ○:取り付けやすい △:やや取り付けにくい ×:取り付けにくい

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】使い捨ておむつの前身頃または後身頃のい
    ずれか一方のバックシートに配置され、おむつ廃棄時に
    おむつを丸めて保持するために用いる廃棄用テープであ
    って、該廃棄用テープは、おむつバックシートに貼り付
    けた粘着テープ単体、あるいは、おむつバックシートに
    貼り付けた固定テープとその上に貼り合わた粘着テープ
    とを有してなり、該固定テープは、基材の一方の面に粘
    着剤によりバックシートに固定した固定部を、他方の面
    に粘着テープを粘着剤により固定した固定部と剥離剤塗
    工部とを有し、固定テープを有していない場合は、おむ
    つバックシートが粘着テープを粘着剤により固定した固
    定部と剥離剤塗工部とを有し、該粘着テープは、おむつ
    廃棄時に剥離し伸長して用い、長手方向に100%伸長
    したときの引張力が、テープ1本当たり0.08〜2.
    4kgfで、このときのテープ幅方向の縮みが元のテー
    プ幅に対し50%以下であることを特徴とする使い捨て
    おむつ廃棄用テープ。
  2. 【請求項2】 前記廃棄用テープを構成する粘着テープ
    が、異なった伸縮性能を持つ2種類以上の基材の貼り合
    わせによって構成されることを特徴とする請求項1に記
    載の使い捨ておむつ廃棄用テープ。
  3. 【請求項3】 前記廃棄用テープを構成する粘着テープ
    を、100%伸長した後、該テープをおむつのバックシ
    ートへ接着した時の接着力が、テープ1本当たり50g
    f以上であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の使い捨ておむつ廃棄用テープ。
  4. 【請求項4】 前記廃棄用テープは、粘着テープとおむ
    つバックシートとの間に前記固定テープを有し、粘着テ
    ープは、固定テープと対向する面に、粘着剤により接着
    固定した固定部と、剥離後再接着する粘着剤塗工部であ
    る係止部と、粘着剤未塗工部とを有していることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の使い捨ておむつ
    廃棄用テープ。
  5. 【請求項5】 前記粘着テープの係止部と粘着剤未塗工
    部との面積比が、係止部/粘着剤未塗工部=80/20
    〜20/80であることを特徴とする請求項4に記載の
    使い捨ておむつ廃棄用テープ。
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