JPH11276499A - レーザ照射装置 - Google Patents

レーザ照射装置

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JPH11276499A
JPH11276499A JP10104020A JP10402098A JPH11276499A JP H11276499 A JPH11276499 A JP H11276499A JP 10104020 A JP10104020 A JP 10104020A JP 10402098 A JP10402098 A JP 10402098A JP H11276499 A JPH11276499 A JP H11276499A
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JP
Japan
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laser
light
irradiation apparatus
laser irradiation
irradiation
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JP10104020A
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English (en)
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Shigenobu Iwahashi
茂信 岩橋
Shigeki Ariura
茂樹 有浦
Shin Maki
伸 牧
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】照射表面組織への影響を抑制しつつ深部に位置
する病変部に効果的にレーザを照射することができる、
所謂生体深達性および照射部位の選択性に優れた長尺状
のレーザ照射装置を提供する。 【解決手段】光路が異なる複数のレーザ光を目的部位6
0に集中させるように出射するビームスプリッタ21
a、21bおよび反射鏡22(出射手段)を備え、レー
ザ光を平行光として出射するよう構成されている。レー
ザ光を平行光に変換する変換手段を備えることが好まし
く、また、レーザ光は光ファイバ10の径方向に出射さ
れるよう構成されていることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はレーザ照射装置であ
って、特に血管、尿道、腹腔等の生体内管腔に挿入して
使用される長尺状のレーザ照射装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光はその単色性、指向性、
高輝度性等の優れた光学特性により、精密な切断、穿孔
等の加工に利用されている。また、生体組織に対するレ
ーザ光の光熱反応を利用することにより、病変部の切
除、血液凝固、組織凝固等の治療が行われている。
【0003】このようなレーザ治療においては、照射す
るレーザ光の波長とエネルギ密度、そして照射対象であ
る生体組織の光学特性および、治療の種類等によって適
当な装置が適宜選択され用いられてきた。しかしなが
ら、いずれの装置を用いた場合にも、レーザ光の照射部
位の制御は難しく、病変部組織のみを焼灼、凝固等する
一方で周辺の正常組織に対し熱的影響を及ぼさないよう
にすることは困難であった。
【0004】このような問題を解決するためにレーザ光
のビーム径を絞り、正常組織を避けるようにレーザ光を
照射すること等が行われていた。
【0005】また、特開平8−215209号公報に
は、レーザプローブ内に治療対象組織を取り込み、かか
る組織に導針を穿刺して直接レーザ光を照射する技術が
開示されている。これによれば組織の深部のみの焼灼が
可能であるが、治療部位が広範囲である場合、導針の穿
刺とレーザ光の照射を繰り返さなければならず、治療効
率が悪く、患者に苦痛を与えかねないという問題があっ
た。
【0006】さらに同号証には、複数のレーザパワーを
出射させるとともに各レーザパワーを自由に設定可能と
する技術が開示されている。これによれば照射対象組織
の形状に応じ、適切なレーザパワーを供給可能とされて
いる。
【0007】しかし、レーザ光の生体組織への吸収等か
ら、照射表面組織への影響を抑制しながら深部の病変部
に対し治療等に十分なレーザエネルギを供給することは
非常に困難であるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、照射
表面の正常な組織への影響を抑制しつつ深部に位置する
病変部に効果的にレーザを照射することができる、所謂
生体深達性および照射部位の選択性に優れたレーザ照射
装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(13)の本発明により達成される。
【0010】(1) 光路が異なる複数のレーザ光を目
的部位に集中させるように出射する出射手段を備える長
尺状のレーザ照射装置において、前記レーザ光を平行光
として出射するように構成されていることを特徴とする
レーザ照射装置。
【0011】(2) 前記レーザ光を平行光に変換する
変換手段を備える上記(1)に記載のレーザ照射装置。
【0012】(3) 前記変換手段はコリメートレンズ
である上記(2)に記載のレーザ照射装置。
【0013】(4) 前記平行光のビーム径が0.2〜
5mmである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の
レーザ照射装置。
【0014】(5) 前記出射手段はレーザ光を該レー
ザ光を導光する光ファイバの径方向に出射する上記
(1)ないし(4)のいずれかに記載のレーザ照射装
置。
【0015】(6) 前記出射手段は平面鏡を有する上
記(1)ないし(5)のいずれかに記載のレーザ照射装
置。
【0016】(7) 集中させる前記各レーザ光のパワ
ーがほぼ等しくなるよう構成された上記(1)ないし
(6)のいずれかに記載のレーザ照射装置。
【0017】(8) 前記レーザ照射装置を固定する固
定手段を備える上記(1)ないし(7)のいずれかに記
載のレーザ照射装置。
【0018】(9) 前記目的部位の近傍を冷却する冷
却手段を備える上記(1)ないし(8)のいずれかに記
載のレーザ照射装置。
【0019】(10) 前記固定手段および前記冷却手段
の少なくとも一方の機能を有するバルーンを備える上記
(8)または(9)に記載のレーザ照射装置。
【0020】(11) 前記目的部位およびその近傍を観
察するための観察手段を備える上記(1)ないし(10)
のいずれかに記載のレーザ照射装置。
【0021】(12) 前記レーザ光の波長は800〜1
300nmである上記(1)ないし(11)のいずれかに記
載のレーザ照射装置。
【0022】(13) 前記レーザ光はNd−YAGレー
ザである上記(1)ないし(12)のいずれかに記載のレ
ーザ照射装置。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明のレーザ照射装置を
添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明す
る。
【0024】図1は、本発明のレーザ照射装置の第1実
施形態を示す概略断面図、図2は図1に示すレーザ照射
装置の使用状態の一例を示す概略断面図である。
【0025】本実施形態のレーザ照射装置は前立腺肥大
症の治療において、尿道に挿入して使用されるものであ
る。
【0026】以下、レーザ照射装置の一例としてレーザ
治療装置について説明する。この図に示すように、本発
明のレーザ照射装置1は、例えば尿道等の生体内管腔へ
の挿入を容易、かつ安全にするため、長尺状をなしてい
る。
【0027】シース50内には光ファイバ10が収容さ
れている。シース50は本体部13と窓部14とを有し
ている。
【0028】本体部13の材料は、本発明のレーザ照射
装置に可撓性を付与し、生体組織への物理的な刺激を低
減させるために、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、軟質ポリ塩化ビニ
ル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリテト
ラフルオロエチレン、シリコーンゴムおよびエチレン−
酢酸ビニル共重合体等の可撓性を有する高分子材料等が
好ましい。
【0029】また、本発明のレーザ照射装置に剛性を付
与し操作性を高めるために、例えばポリカーボネート、
アクリル系樹脂等の硬質高分子材料あるいはステンレ
ス、チタン、チタン系合金等の金属材料を用いることが
好ましい。
【0030】窓部14はレーザ透過性に優れた材料から
構成されていることが好ましい。これによりシース50
自身の発熱を抑制し、シース50に接触する組織等の加
熱を防止することができる。窓部14を構成する材料と
しては、例えばメタクリレート系樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、
ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリアミド、ポリウレタン、フッ
素系樹脂およびこれらの樹脂を含む複合材料あるいはガ
ラス材料等が挙げられる。
【0031】レーザ光を導光する光ファイバ10は、基
端側に入射端部11、先端側に出射端部12を有し、レ
ーザ光を入射端部11から出射端部12へと導光する。
入射端部11の基端側には、図示しないレーザ発振装置
が接続されている。
【0032】光ファイバ10としては、石英ガラス等の
ガラス材料、メタクリレート系樹脂等のプラスチック材
料から構成されたもの等が用いられる。光ファイバ10
はいかなる構造のものでもよく、例えば1つのコアの周
囲をグラッドが取り囲む二重構造のものや複数のコアの
周囲にグラッドが設けられたもの、あるいは複数の光フ
ァイバを束ねた光ファイババンドル等で構成されたもの
でもよい。
【0033】また、レーザ光を導光する光学素子として
は上記光ファイバに限られず、例えばロッドレンズ等で
もよい。
【0034】光ファイバ10の出射端部12の先端側に
は、レーザ光を平行光に変換する変換手段としてコリメ
ートレンズ40が設けられている。これにより平行光を
照射することができるため拡散光よりもエネルギ密度が
高く、例えば深部に位置する目的部位60に容易に到達
可能なビームを得ることができ、所謂生体深達性を向上
させることができる。また、組織の内部(深部)に位置
する目的部位60にレーザ光を照射する場合、目的部位
60に到達するレーザ光のエネルギ密度が同じであれ
ば、平行光の方が表層部におけるエネルギ密度を低くす
ることができ、表層部組織の損傷を抑制することができ
る。
【0035】平行光のビーム径は、0.2〜5mm程度で
あることが好ましく、0.4〜3mmがより好ましい。ビ
ーム径が大きすぎると目的部位60の周辺部にまでレー
ザ光が照射されてしまうおそれがあり、照射部位の選択
性が低下する場合がある。一方、ビーム径が小さすぎる
と照射効率が低下するおそれがある。
【0036】コリメートレンズ40は、レーザ光を平行
光として出射可能であれば図示の位置に限らず、光路の
任意の位置に配置することができる。
【0037】なお、変換手段としては、球面レンズ、非
球面レンズ、分布屈折型平板レンズ、フレネルレンズ、
ロッドレンズ(グリンレンズ)等任意の光学素子を用い
ることができ、これらのうち、同種または異種の光学素
子を組合せ、平行光を出射可能に構成されたものであっ
てもよい。
【0038】コリメートレンズ40の先端側には、光フ
ァイバ10の径方向へレーザ光を照射する出射手段とし
てビームスプリッタ21a、21bおよび反射鏡22と
が設けられている。これによりレーザ光は光路が異なる
複数のビームに分割される。
【0039】ここで「径方向」とは、光ファイバ10
(シース50)の軸線から外側に向かって任意の角度で
延びる方向を意味し、軸線に対し平行ではないことをい
う。
【0040】レーザ光を径方向に出射する、いわゆる側
方照射することにより、特に血管や尿道、腹腔等の生体
内管腔に挿入してレーザ照射を行う場合、レーザ光の照
射位置、照射角度等を調節し易く取扱性に優れる。
【0041】各ビームスプリッタは、その反射面に対し
斜め方向からレーザ光が入射するように、光ファイバ1
0の軸線に対し5〜170°(90°を除く)の角度を
もつように設置されていることが好ましい。
【0042】まず、ビームスプリッタ21aに入射した
レーザ光は、透過光と反射光とに分割される。透過光は
さらに先端側にあるビームスプリッタ21bに入射し、
反射光は光ファイバ10(シース50)の径方向へ出射
される。さらに、ビームスプリッタ21bで分割された
反射光は径方向へ出射され、透過光は反射鏡22により
径方向へ出射される。このようにして、レーザ光は3つ
に分割され径方向へ出射される。
【0043】このように、所定エネルギのレーザ光を分
割して出射することにより、分割された1つのレーザ光
が照射表面組織に及ぼす影響を小さくすることができ
る。
【0044】また、ビームスプリッタ21a、21bお
よび反射鏡22の角度を各々調節することにより、各レ
ーザ光の照射角度および照射位置を任意に設定すること
ができ、複数のレーザ光を同一箇所に集中させることも
容易に可能となる。
【0045】さらに、ビームスプリッタを用いれば、1
本の光ファイバで導光されたレーザ光を分割して複数の
レーザビームが得られるため、レーザ照射装置を細径化
することができ、尿道等の生体内管腔への挿通性を向上
させ、治療・処置をより円滑に行うことができる。
【0046】本発明で使用されるビームスプリッタの分
岐比は特に限定されず、レーザ光の分割数、レーザ光の
強度、波長等により任意に選択することができる。ま
た、ビームスプリッタの分岐比を各々独立に任意に設定
することにより、各レーザビームの出射量を自由に調節
可能であり、治療部位や症状に応じて適切なレーザ治療
を行うことができる。
【0047】本発明で使用し得るビームスプリッタとし
てはいかなるものであってもよく、レーザの波長、偏光
特性等により適宜選択され、例えば平面ビームスプリッ
タ、キューブビームスプリッタ、薄膜ビームスプリッタ
等が挙げられる。特に誘電体多層膜からなるビームスプ
リッタは、レーザ光の分割損失と発熱とを低減すること
ができるためより好ましい。
【0048】シース50の最先端側には反射鏡22が設
けられている。反射鏡22は、ビームスプリッタ21b
を透過したレーザ光を全反射する平面鏡により構成され
ている。反射鏡22の反射面は金、アルミニウムまたは
誘電体多層膜のコートが施されたもの等が好ましい。こ
れにより、レーザ光の反射率および熱伝導率が向上し、
レーザ光の照射で発生する熱が速やかに放散されるため
反射面の焼き付き等を防止することができる。
【0049】本発明のレーザ照射装置は、光路が異なる
複数のレーザ光を目的部位に集中させるように構成され
ている。
【0050】本実施形態では、ビームスプリッタ21
a、21bおよび反射鏡22の角度の調節等により、3
つのレーザ光を目的部位60(例えば病変部)に集中さ
せることができる。このような構成とすることにより、
レーザ光の集中部において必要なレーザエネルギを供給
することができる。一方、各レーザ光のエネルギを低く
抑えられることにより、レーザ光が畳重または集中しな
い限り、組織に及ぼす熱的影響を軽減することができ
る。すなわち、病変部にレーザ光を集中させることで病
変部組織を凝固・壊死させることができるが、レーザ光
を集中させない病変部周辺や照射表面においては組織に
損傷を与えることなく、照射部位の選択性の向上を図る
ことができる。
【0051】さらに、複数のレーザ光を集中させて必要
エネルギを得るため、1つのビーム径を極端に小さくす
る必要がなく、一度に広い範囲にレーザ光を照射できる
ため効率的に治療・処置を行うことが可能となる。
【0052】また、集中させる各レーザ光のパワーは、
ほぼ等しいことが好ましい。このような構成とすること
により、レーザ光のパワーの偏りを回避し目的部位以外
の組織の損傷を防止することができ、照射部位の選択性
が向上する。
【0053】本実施形態において、ビームスプリッタ2
1aの分岐比(反射率)を1/3とし、ビームスプリッ
タ21bの分岐比を1/2にすることで、3つの反射光
のパワーをほぼ等しくすることができる。
【0054】レーザ光を集中させる目的部位はいかなる
位置でもよく、例えば被照射物の深部であってもよい。
【0055】一般に、前立腺肥大症のレーザ治療は、図
2に示すようにシース50を尿道62に挿入し、尿道壁
621を介して前立腺の病変部63(肥大部)にレーザ
光を照射することにより行われる。したがって、本発明
のレーザ照射装置によれば、尿道壁621にはレーザ光
を集中させず、尿道壁621より深部に位置する病変部
63にレーザ光を集中させるように照射することができ
るため、病変部63の治療が可能である一方、尿道壁6
21の組織は損なわれない。
【0056】この場合、レーザ光は例えば尿道壁621
から3〜22mm程度、好ましくは5〜17mm程度の深さ
の位置に集中させることが好ましい。この範囲とするこ
とにより、尿道壁621や前立腺被膜、腹側の直腸壁に
対し影響を及ぼすことなく、殆どの前立腺肥大症のレー
ザ治療を安全に行うことができる。
【0057】さらに、レーザ光を平行光とすることによ
り尿道壁621の組織の損傷を抑制しつつ深部に位置す
る病変部63への照射をより容易かつ確実に行うことが
できる。
【0058】本発明のレーザ照射装置で用いられるレー
ザ光としては生体深達性を有するものであれば特に限定
されず、例えばHe−Neレーザ等の気体レーザ、Nd
−YAGレーザ等の固体レーザ、GaAlAsレーザ等
の半導体レーザ等が挙げられる。なかでも、波長が80
0〜1300nm程度のレーザ光は、特に生体深達性に優
れるので、レーザ光を生体組織に照射したときに、その
表層部でのエネルギの吸収が少なく、このため、より効
果的に生体組織の深部に位置する照射目的部(病変部)
にレーザ光を照射することができる。なお、前記波長の
レーザ光を発生させるレーザ発振装置としては、例えば
波長が1064nmのNd−YAGレーザが挙げられる。
【0059】さらに、レーザ光は連続光およびパルス光
のいずれであってもよいが、連続光がより好ましい。パ
ルス光では照射表面での照射周期による温度変化が大き
く、表層部へ損傷を与えやすいが、連続光では一定の温
度を維持することで照射表面の損傷を低減することがで
きる。
【0060】図3は、本発明のレーザ照射装置の第2実
施形態を示す。本実施形態のレーザ照射装置は、第1実
施形態と同様に前立腺肥大症の治療において尿道に挿入
して使用されるレーザ治療装置である。
【0061】以下、主に第1実施形態の場合と異なる点
について説明する。本実施形態のレーザ照射装置1は、
第1実施例の場合と同様に、本体部13と窓部14とを
有するシース50内に光ファイバ10a、10b、10
cが収容されている。光ファイバ10a、10b、10
cの各出射端部12a、12b、12cは軸方向に位置
をずらして配置されている。レーザ光は各光ファイバの
入射端部11a、11b、11cから出射端部12a、
12b、12cに導光される。
【0062】このような構成とすることにより、各光フ
ァイバにより導光されるレーザ光を独立に選択すること
ができるため、レーザ光の出射条件を任意に設定可能で
ある。したがって病変部組織の形状や位置等に応じて適
切なレーザ光を出射することができ、より効果的・効率
的なレーザ治療が可能になる。また、各レーザ光のパワ
ーをほぼ等しくする場合にも、各光ファイバ毎に独立し
て調整可能であるため容易に制御することができる。
【0063】各光ファイバの出射端部12a、12b、
12cの先端側には、変換手段としてコリメートレンズ
40a、40b、40cが設けられ、さらに先端側に
は、出射手段を構成する平面鏡からなる反射鏡22a、
22b、22cが設けられている。レーザ光は平行光に
変換され、反射鏡により径方向へ出射される。
【0064】各反射面の角度、位置等を調整することに
より各レーザ光を目的部位に集中させることができる。
【0065】各出射端部から出射されるレーザ光は、種
類、パワー等において同じものでも異なるものとしても
よいが、本実施形態においても上記の場合と同様、集中
させる各レーザ光のパワーはほぼ同じであることが好ま
しい。
【0066】なお、変換手段、出射手段、レーザ光等は
第1実施形態の場合と同様のものを使用することができ
る。
【0067】図4は本発明のレーザ照射装置の第3実施
形態を示す。本実施形態におけるレーザ照射装置1は、
照射表面を冷却するための冷却手段としてバルーン70
を備えている。バルーン70はシース50の先端側に固
定されている。シース50に収容された光ファイバ、出
射手段、変換手段等については上記実施形態で説明した
もの等が用いられる。
【0068】レーザ照射装置1をバルーン70を収縮さ
せた状態で尿道に挿入し、目的部位60(病変部)近傍
に到達させたら、冷却液を注入口71からバルーン70
内に注入する。これによりバルーン70は膨張し、バル
ーン70を満たした冷却液は冷却液排出口72から排出
される。
【0069】レーザ照射を行う際に膨張させたバルーン
70は尿道壁に接触し、バルーン70内を流動する冷却
液により尿道壁は冷却される。これによりレーザ照射に
よって発生する熱による尿道壁組織の損傷を抑制するこ
とができる。このとき、レーザ光の照射前に予めバルー
ン70に冷却液を流動させて組織を冷却しておくことに
より、効果をより向上させることができる。
【0070】また、冷却液の液温と流量をレーザ光の照
射と連動して制御することにより、より適切な冷却を行
うことができる。さらに冷却液の液温を低温にするほど
冷却効率を向上させることができるが、0℃程度とする
ことがより好ましい。
【0071】さらに、バルーン70に温度センサ等の温
度制御手段を設け被照射物表面および目的部位の温度を
監視するよう構成することも好ましい。これによって一
層効果的、効率的でかつ安全にレーザ照射を行うことが
できる。
【0072】冷却液としては特に限定されないが、生理
食塩水を用いることが好ましい。バルーン70や冷却水
の循環機構の機能不良等により冷却液が体内に漏出した
場合でも生体への影響を緩和することができる。
【0073】バルーン70を構成する材料としては柔軟
な樹脂材料が好ましく、なかでもポリオレフィン、ポリ
エステル、ポリアミド、ラテックス等がより好ましい。
これらの材料はレーザ透過性に優れるため、レーザ光照
射の際にバルーン70の発熱を低減することができる。
【0074】さらにバルーン70はレーザ照射装置を固
定する固定手段として機能する。膨張させたバルーン7
0が尿道壁との良好な接触状態を確保・維持することに
より、レーザ照射装置1は固定される。したがって病変
部に対しレーザ光を正確に照射することができ、制御性
が維持される。さらに、バルーン70による圧迫により
血液、その他の体液が圧迫部分から排除されて虚血状態
となり、血液等への吸収によるレーザ光の減衰を小さく
することができる。また、バルーン70の膨張に伴い組
織が圧縮されて病変部までの光路が短縮され、レーザ光
の照射効果をより向上させることができる。
【0075】バルーン70に供給される流体は液体、気
体のいずれであってもよいが、循環機構の機能不良等に
より流体が体内に漏出した場合の安全性を確保するた
め、生理食塩水を使用することが好ましい。
【0076】また、バルーン70に連通する流体の流路
の少なくとも1個所に圧力弁等を設け、一定圧力でバル
ーン70を膨張させることも可能である。これによりバ
ルーン70は尿道壁との一定の接触状態を保つため、流
体の流量の変動によってレーザ光の照射位置や照射角度
が変動するおそれがない。
【0077】流体として冷却液(例えば0℃程度の生理
食塩水)を用いた場合、バルーン70は固定手段および
上記冷却手段として双方の機能を兼ね備える。
【0078】図5は、本発明のレーザ照射装置の第4実
施形態を示す。上記第3実施形態のレーザ照射装置のシ
ース50をアウターシース53内に挿通し、着脱可能な
構造としたものである。これにより、生体組織に直接接
触するアウターシース53のみをディスポーザブルとす
ることができる。また、レーザ光の照射方向や位置を変
更する場合、内部のシース50のみを移動・回転させる
ことにより達成されるため、尿道内でのシースの摺動に
伴う擦過傷を軽減することができる。
【0079】図6は、本発明のレーザ照射装置の第5実
施形態を示す。本実施形態のレーザ照射装置は、目的部
位およびその近傍を観察するための観察手段として内視
鏡80を備えている。内視鏡80は、内視鏡ルーメン5
2に挿入され、光ファイバ10と平行になるようにシー
ス50内に設置されている。
【0080】内視鏡等の観察手段を備えることにより、
レーザ光の誤照射を未然に防ぎ、安全かつ適切なレーザ
治療が実施できる。さらに治療時間の短縮化、治療コス
トの最小化の達成が可能となる。
【0081】図6に示すように、本実施形態では前方斜
視型の内視鏡が用いられている。これにより組織の観察
がし易く、またレーザ光の光路が観察手段の一部等によ
って妨げられることがない。
【0082】このようなレーザ照射装置1を尿道62に
挿入し、レーザ照射装置1の先端部が病変部63付近ま
で挿入されたとき、内視鏡80により病変部63の表面
の状態を観察し、レーザ光の照射位置、照射方向、照射
状況の確認を行う。さらにこのとき、同時に超音波診断
手段等を用いることによって病変部63の深さ方向の状
態を確認することができ、より容易に位置を特定するこ
とができる。
【0083】観察手段としては、例えば内視鏡手段、超
音波診断手段、造影剤を用いた造影手段等が挙げられ
る。さらに生体内管腔内の状態を監視するための他の装
置(例えば、圧力測定器、温度測定器、電位測定器等)
を備えてもよい。なお、出射手段および変換手段は上述
した各実施形態で説明したものを用いることができる。
【0084】内視鏡80により病変部63の観察が行わ
れた状態で、図に示すように複数のレーザ光が平行光と
なって出射されている。
【0085】さらに、各レーザ光は尿道壁621を透過
し、深部に位置する病変部63において集中するように
照射される。これにより病変部63の組織は加熱、凝固
等の変性を生じて治療が行われる一方、尿道壁621で
はレーザ光は畳重・集中しないためエネルギ密度は小さ
く組織は損傷しない。
【0086】なお、内視鏡80は本実施形態のタイプの
ものに限らず、後方斜視型等その他いかなるタイプのも
のであってもよい。
【0087】以上、本発明のレーザ照射装置を図示の各
実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定さ
れるものではなく、各手段の構成は同様の機能を有する
任意の構成に置換することができる。例えば、上述の各
実施形態の特徴を適宜組み合せたものであってもよい。
【0088】また、シース50またはアウターシース5
3に親水性潤滑性物質を塗布する構成としてもよい。こ
れにより水分の付与によって潤滑性をより向上させるこ
とができ、シース50等を生体内管腔に挿入して使用す
る際の生体組織との摩擦を軽減することができる。この
ような親水性潤滑性物質としては、カルボキシメチルセ
ルロース、多糖類、ポリビニルアルコール、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム、メチルビニ
ルエーテル無水マレイン酸共重合体、水溶性ポリアミド
等が挙げられるが、なかでもメチルビニルエーテル無水
マレイン酸共重合体がより好ましい。
【0089】また、出射手段の位置・角度等を制御する
ための角度可変機構、位置調節機構を備えたものであっ
てもよい。
【0090】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のレーザ照射
装置は、例えば血管、尿道、腹腔等の生体内管腔等に挿
入して使用される場合、照射表面組織を損傷することな
く、深部に位置する目的部位に対し十分なレーザ光を供
給することができ生体深達性に優れる。
【0091】また、目的部位の周辺に対するレーザ光の
影響を抑制することができ照射部位選択性に優れる。
【0092】さらに、固定手段、冷却手段、観察手段等
を備えることにより、より安全でかつ効果的、効率的な
レーザ治療を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ照射装置の第1実施形態を示す
概略断面図である。
【図2】図1に示すレーザ照射装置の使用状態の一例を
示す概略断面図である。
【図3】本発明のレーザ照射装置の第2実施形態を示す
概略断面図である。
【図4】本発明のレーザ照射装置の第3実施形態を示す
概略断面図である。
【図5】本発明のレーザ照射装置の第4実施形態を示す
概略断面図である。
【図6】本発明のレーザ照射装置の第5実施形態を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
1 レーザ治療装置 21a、21b ビームスプリッタ 22 反射鏡 22a、22b、22c 反射鏡 40 コリメートレンズ 40a、40b、40c コリメートレンズ 50 シース 52 内視鏡ルーメン 53 アウターシース 60 目的部位 62 尿道 621 尿道壁 63 病変部 10 光ファイバ 11 入射端部 11a、11b、11c 入射端部 12 出射端部 12a、12b、12c 出射端部 13 本体部 14 窓部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光路が異なる複数のレーザ光を目的部位
    に集中させるように出射する出射手段を備える長尺状の
    レーザ照射装置において、 前記レーザ光を平行光として出射するように構成されて
    いることを特徴とするレーザ照射装置。
  2. 【請求項2】 前記レーザ光を平行光に変換する変換手
    段を備える請求項1に記載のレーザ照射装置。
  3. 【請求項3】 前記変換手段はコリメートレンズである
    請求項2に記載のレーザ照射装置。
  4. 【請求項4】 前記平行光のビーム径が0.2〜5mmで
    ある請求項1ないし3のいずれかに記載のレーザ照射装
    置。
  5. 【請求項5】 前記出射手段はレーザ光を該レーザ光を
    導光する光ファイバの径方向に出射する請求項1ないし
    4のいずれかに記載のレーザ照射装置。
  6. 【請求項6】 前記出射手段は平面鏡を有する請求項1
    ないし5のいずれかに記載のレーザ照射装置。
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