JPH11272014A - マゼンタカラートナー及びその製造方法 - Google Patents

マゼンタカラートナー及びその製造方法

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JPH11272014A
JPH11272014A JP7395098A JP7395098A JPH11272014A JP H11272014 A JPH11272014 A JP H11272014A JP 7395098 A JP7395098 A JP 7395098A JP 7395098 A JP7395098 A JP 7395098A JP H11272014 A JPH11272014 A JP H11272014A
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color toner
magenta color
monoazo pigment
coupler
pigment
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Tetsuji Ogawa
哲司 小川
Mitsumasa Takeya
光正 竹谷
Akitaka Nishio
暁隆 西尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分光反射特性、樹脂に対する分散性、摩擦帯
電特性、耐光性、透明性に優れたマゼンタカラートナー
を提供する。 【解決手段】 化1で示されるモノアゾ系顔料を含有す
ることを特微とするマゼンタカラートナー。モノアゾ系
顔料の累積体積分布による平均粒度D50は、0.05
μm≦D50≦0.2μmの範囲である。 【化1】 ここで、RはOCH3又はCH3である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フルカラー複写機
等に用いられるマゼンタカラートナーに関し、更に詳し
くは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などに於け
る静電荷像を現像するために用いられるマゼンタカラー
トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気的潜像をカラートナーにより現像し
て可視画像を形成する方法として、従来より、静電荷印
刷法、電子写真法等が著名である。これらの方法では、
種々の手段により光導電性を示す感光体上に電気的潜像
を形成し、次いでその潜像をトナーを用いて現像するこ
とにより可視画像を得るか、又は必要に応じて紙等に粉
等を転写した後、加熱、加圧あるいは溶剤蒸気等により
定着して可視像を得るのが一般的である。具体的には、
まず、カラーの多色像を得るためにカラー原稿に光を照
射し、その反射光を色分解フィルターを用いて光の3原
色に分解し、これを感光ドラム表面に照射することによ
り、電気的潜像を形成する。得られた電気的潜像にマゼ
ンタ、シアン、イエローなどのカラートナーを順次転着
させてトナー像を形成し、これを加圧、加熱して定着さ
せることにより、多色重ねの可視画像を得ることができ
る。
【0003】このようなカラートナーの場合、オーバー
ヘツドプロジェクター(以下OHPという。)シート上
に転写、定着して得たカラー画像をOHPの透過光によ
りスクリーン上に鮮明な色調で写し出すことも求められ
ている。
【0004】上述の従来の電子写真法ではカラートナー
の一つとしてマゼンタカラートナーが使用されており、
このトナーに使用されるマゼンタ顔料としては、特開昭
49−46951号、特開昭51−144625号等に
開示されたキナクリドン系顔料、特開昭59−1970
49号等に開示されたペリレン系顔料、特開昭63−1
29352号等に開示されたチオインジゴ系顔料、特開
平1−217465号等に開示されたアントラキノン系
顔料等が知られており、これらの顔料を用いて各種のマ
ゼンタカラートナーが調製されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カラー
トナーには種々の物理的、化学的特性が要求され、上記
従来のマゼンタカラートナーは、これらの物理的、化学
的特性を全て満たしているわけではなく、未だに満足し
得るマゼンタカラートナーは得られていないのが実状で
ある。マゼンタカラートナーに要求される特性として
は、以下のものが挙げられる。分光反射特性が良好で
あること、多色重ねをし得るように、またOHPシー
トの透過光が散乱しないように、透明性が大きいこと、
結着樹脂に対する分散性が良好であること、種々の
環境で安定した摩擦帯電特性を有すること、及び良好
な耐光性を示すこと、である。
【0006】本発明はこのような従来技術の問題点を解
決するために為されたものであり、本発明の目的は、耐
光性、摩擦帯電性、分散性が良好で、明度、彩度、特に
透明性に優れたマゼンタカラートナーを提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子写真法等
で使用されるマゼンタカラートナーの顔料として、以下
の化3又は化4で示されるモノアゾ系顔料を含有するマ
ゼンタカラートナーであって、その累積体積分布による
平均粒度D50が、0.05μm≦D50≦0.2μm
であるものが上記要求特性〜の全てを満たし得るこ
とに基づいて為されたものである。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】ここで、化3及び化4に於いて、置換基R
は炭素数1〜4のアルキル基を表している。
【0011】なお、本明細書中に於ける粒度とは、体積
平均径に基づくものであり、累積体積分布が50%にな
る粒径を平均粒度D50として表したものである。
【0012】化3及び化4のモノアゾ系顔料は、ジアゾ
ニウム塩を含有するジアゾニウム溶液とこのジアゾニウ
ム塩とカップリング反応を行うカップラーを含有するカ
ップラー溶液とを混合することにより生成される。ここ
で、カップラーとは、ジアゾニウム塩とのカップリング
反応によりアゾ化合物を生成する化合物をいう。本発明
では、このカップリング反応の際に、カップラー溶液に
アニオン性界面活性剤を添加しておき、このカップラー
溶液を用いて上記カップリング反応を行うことにより、
上記範囲の平均粒度を有する化3及び化4のモノアゾ系
顔料が得られる。アニオン活性剤の添加量は、モノアゾ
系顔料に対して0.5〜5重量%が好適である。アニオ
ン活性剤の添加量が0.5重量%より少ないと、アニオ
ン活性剤の添加効果が実質的に得られずにD50が0.
2μmより大きくなる傾向が現れる。また、5重量%よ
り多いと、D50が0.05μmより小さくなる傾向が
現れる。
【0013】また、本発明のモノアゾ系顔料の製造方法
は、ジアゾニウム塩を含有するジアゾニウム溶液と、前
記ジアゾニウム塩とカップリング反応を行うカップラー
を含有するカップラー溶液との混合によりマゼンタカラ
ートナー用のモノアゾ系顔料を製造するものであり、カ
ップリング反応に際して、カップラー溶液にはアニオン
性界面活性剤が添加される。アニオン性界面活性剤とし
ては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスル
ホン酸塩ホルマリン縮合物及びこれらの混合物からなる
群から選択されるものが使用される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のマゼンタカラートナー
は、顔料として化3又は化4で示されるモノアゾ系顔料
を含有し、その累積体積分布による平均粒度D50は、
0.05μm≦D50≦0.2μmである。
【0015】累積体積分布による平均粒度D50が0.
2μmより大きい場合には、顔料粒子を通過する光の量
が少なくなって透明性が低下し、多色重ねの可視画像の
色再現性が著しく損なわれるので好ましくない。また、
OHPシート上では透過光が散乱して黒ずんだ彩度の低
い光透過画像になるので好ましくない。一方、平均粒度
D50が0.05μmより小さい場合には、顔料粒子の
凝集が増大し、結着樹脂への分散が著しく困難になり、
鮮明な色調の画像が得られ難くなるので好ましくない。
【0016】化3及び化4の化合物は、通常、以下のよ
うにして得ることができる。即ち、従来公知のモノアゾ
顔料の製造法と同様に芳香族アミンを常法に従ってジア
ゾ化してジアゾニウム溶液を得る。これとは別に、ジア
ゾニウム塩とカップリング反応させるカップラー成分を
常法に従って調製してカップラー溶液を得る。そして、
ジアゾニウム溶液及びカップラー溶液の両者を混合して
ジアゾニウム塩とカップラー成分とをカツプリング反応
させることにより、化3及び化4の顔料が得られる。本
発明の平均粒度D50が0.05μm≦D50≦0.2
μmの顔料は、上記のカップラー溶液に、アニオン性活
性剤を予め加えておいてカップリング反応を行うことに
より得られる。
【0017】本発明に於いては、使用し得るアニオン性
活性剤は特に限定されるものではないが、具体的には、
樹脂酸塩、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキ
ルアリールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン
酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルリ
ン酸エステル塩、ポリオキシエチレングリセロール脂肪
酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合
物等が例示される。中でも、(A)アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、(B)ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン
縮合物及びこれらの混合物が好適に使用される。
【0018】アニオン性活性剤、特に(A)成分及び/
又は(B)成分を用いて調製した顔料は、トナー化時の
結着樹脂との相溶性が良好である。また、顔料製造に際
して、酸性のジアゾニウム溶液中のジアゾニウム塩との
カップリング反応において、カツプラー成分が微細粒子
として析出し反応が進行するため、顔料の微粒子化に効
果がある。
【0019】より具体的には、(A)成分として共栄社
化学(株)製ミネライト100,200、花王(株)製
ネオペレツクスF−25,No.25が、(B)成分と
してサンノプコ(株)製SNディスパーサント41、共
栄社化学(株)製ソルバライトC−45、花王(株)製
デモールN,RN,T等がある。
【0020】アニオン界面活性剤の添加量は、顔料に対
して0.5〜5重量%の割合であることが好ましい。
【0021】上記化3及び化4に於いて、置換基Rがメ
チル基である化合物、即ち、下記化5及び化6で表され
る顔料がより好ましい。
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】化5で示される顔料は、C.I.Pigment Red
238に該当するものであり、また、化6で示される顔料
は、C.l.Pigment Red 147に該当するものである。化5
及び化6の顔料は化合物としては公知物質であるが、こ
れらの化合物が電子写真用カラートナーの顔料として使
用された場合に、上記要求特性〜がより良好となる
ことが見出された。
【0025】モノアゾ系顔料の含有量がマゼンタカラー
トナー100重量部に対して2〜25重量部である場合
に、上記要求特性〜がより良好となる。
【0026】本発明のマゼンタカラートナーでは、上記
モノアゾ系顔料に加えて公知の構成主成分として結着樹
脂を含有し、更に荷電制御剤、流動化剤、研磨剤、帯電
性改良剤、クリーニング向上剤などを添加助剤として使
用するのが一般的である。
【0027】本発明のカラートナーに適した結着樹脂と
しては、公知のものがすべて使用可能であるが、例えば
ポリスチレン、ポリp−クロルスチレン、ポリビニルト
ルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体、スチ
レン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合
体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−
アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸
メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン
−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエ
ーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプ
レン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン
共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−
マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系重合体、
ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリア
ミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロ
ジン、変性ロジン、ペンテル樹脂、フェノール樹脂、脂
肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素
化パラフィン、パラフインワックスなどが単独あるいは
混合して使用できる。これらのうち、特に好適に用いら
れるのは、透明性、機械強度の点から、ポリエステル樹
脂である。
【0028】荷電制御剤には正帯電性制御剤と負帯電性
制御剤の2種類があり、正帯電性制御剤としては、ニグ
ロシン染料、第4級アンモニウム塩等が、負帯電性制御
剤としては、サリチル酸系金属錯体、アゾ系クロム錯体
等が用いられる。
【0029】流動化剤としては、シリカ、アルミナ、ジ
ルコニア等の金属酸化物の微粒子及びそれらの微粒子を
シランカッブリング剤、チタネートカップリング剤、ジ
ルコアルミネート、第4級アンモニウム塩、フッ素系活
性剤、溶剤、ポリマー等の処理剤によって表面処理又は
被覆したもの等が用いられる。
【0030】また、現像剤にキャリアを使用する場合
は、従来より公知のものが使用できる。例えば、鉄、コ
バルト、ニッケル等の磁性物質、それらの合金及び混合
物、並びにこれらの表面にコーティングを施したもので
ある。
【0031】次に、本発明のマゼンタカラートナーの一
般的な製造方法について説明する。まず、上記モノアゾ
系顔料及び結着樹脂(必要に応じて荷電制御剤)をボー
ルミル中で十分撹拌混合した後、熱ロールミルで溶融混
練する。その後、室温まで冷却した後、得られた混練物
を粉砕分級すれば、粒径1〜20μmのマゼンタカラー
トナーを得ることができる。
【0032】
【実施例】以下に、実施例を以て本発明をさらに詳細に
説明するが、これらの実施例によって本発明は限定され
るものではない。なお、以下の各例に於いて「部」とあ
るのは、特に断りのない限り重量基準(重量部)であ
る。
【0033】(製造例1)3−アミノ−4−メトキシベ
ンズアニライド50g(0.21モル)を水1000g
に分散させ、氷を加えて0〜5℃の温度条件に設定し、
35%HCI水溶液60g(0.58モル)を加えて2
0分間撹拌した。その後、30%亜硝酸ソーダ水溶液5
0g(0.22モル)を加えて60分間撹拌後、スルフ
ァミン酸2g(0.02モル)を加えて亜硝酸を消去し
た。更に酢酸ソーダ50g(0.37モル)、90%酢
酸75g(1.12モル)を添加し、ジアゾニウム塩溶
液とした。
【0034】これとは別に、N−(5−クロロ−2−メ
トキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカ
ルボキシアミド68g(0.21モル)を水1000
g、苛性ソーダ25g(0.63モル)と共に温度80
℃以下で溶解させ、(A)成分としてミネライト100
を3g(対顔料、2.49重量%)添加し、カップラー
溶液とした。
【0035】この溶液を10℃以下の温度条件で上記ジ
アゾニウム塩溶液に添加し、カップリング反応を行い、
90℃の加熱処理を行った。次に、濾過、水洗を行った
後、100℃で乾燥し、粉砕を行った。これを粒度分布
測定装置(商品名、CAPA−700:堀場製作所製)
で測定すると、累積体積分布による平均粒度D50が
0.06μmである化5の顔料約117g(0.20モ
ル)を得た。
【0036】(製造例2)3−アミノ−4−メトキシベ
ンズアニライド40g(0.17モル)を水1000g
に分散させ、氷を加えて0〜5℃の温度条件に設定し、
35%HCI水溶液55g(0.53モル)を加えて2
0分間撹拌した。その後、30%亜硝酸ソーダ水溶液3
9g(0.17モル)を加えて60分間撹拌後、スルフ
ァミン酸2g(0.02モル)を加えて亜硝酸を消去し
た。更に酢酸ソーダ41g(0.30モル)、90%酢
酸60g(0.90モル)を添加し、ジアゾニウム塩溶
液とした。
【0037】これとは別に、N−(5−クロロ−2−メ
チルフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカル
ボキシアミド53g(0.17モル)を水1000g、
苛性ソーダ20g(0.50モル)と共に温度80℃以
下で溶解させ、(B)成分としてSNディスパーサント
41を5.0g(対顔料、2.31重量%)添加し、カ
ツプラー溶液とした。
【0038】この溶液を10℃以下の温度条件で上記ジ
アゾニウム塩溶液に添加し、カップリング反応を行い、
90℃の加熱処理を行った。次に、濾過、水洗を行った
後、100℃で乾燥し、粉砕を行った。これを製造例1
と同様に粒度分布を測定すると、平均粒度D50が0.
08μmである化6の顔料約91g(0.16モル)を
得た。
【0039】(比較製造例1)製造例1において、
(A)成分のミネライト100の添加を省くほかは、製
造例1と同一条件及び同一操作を行い、平均粒度D50
が0.28μmである顔料約113(0.19モル)を
得た。
【0040】(比較製造例2)製造例1において、
(A)成分としてミネライト100に代えてネオペレッ
クスF−25を27g(対顔料、5.87重量%)使用
する以外は製造例1と同一条件及び同一操作を行い、平
均粒度D50が0.04μmである顔料約115g
(0.20モル)を得た。
【0041】(比較製造例3)製造例2において、
(B)成分のSNディスパーサント41の添加を省くほ
かは、製造例1と同一条件及び同一操作を行い、平均粒
度D50が0.29μmである顔料約89g(0.16
モル)を得た。
【0042】(比較製造例4)製造例2において、
(B)成分としてSNディスパーサント41に代えてデ
モールNを7.5g(対顔料、8.15重量%)使用す
る以外は製造例2と同一条件及び同一操作を行い、平均
粒度D50が0.04μmである顔料約92g(0.1
6モル)を得た。
【0043】上記製造例1〜6の結果のまとめを表1に
示す。
【0044】
【表1】
【0045】(実施例1)製造例1の顔料について、下
記表2の組成からなる混合物をボールミルを用いて撹伴
混合した後、熱ロールミルで溶融混練し、冷却後粉砕分
級し、粒径5〜18μmの微粉体を得た。この微粉体
に、添加剤としてシリカを0.5部混合、撹拌しマゼン
タトナーとした。
【0046】
【表2】
【0047】このマゼンタカラートナー10部に対して
フェライトキャリア(スチレン−アクリル共重合体とフ
ッ化ビニリデン重合体の混合物による樹脂コート)19
0部混合し、現像剤とした。
【0048】この現像剤を用いて乾式普通紙電子写真複
写機(商品名、NP‐5000:キャノン(株)製)で複
写を行ったところ、得られた画像は、透明性、分散性、
発色性に優れた鮮明な色調のマゼンタ色であった。ま
た、複写したOHPシートの透過画像は冴えて鮮明な色
調であった。更に、マゼンタ色に求められる分光反射特
性が卓越して良好であった。この評価結果を表3に示し
た。
【0049】
【表3】
【0050】トナーの帯電量を測定したところ、初期の
帯電量は−20.8μc/gであり、10,000枚の
連続複写後に於けるトナーの帯電量は−19.2μc/
gの値を示し、初期帯電量との差が殆ど認められず、安
定した摩擦帯電特性を示した。
【0051】キセノンウエザーメーター(商品名、SC
750‐WN:スガ試験機製)を用いて強制照射テスト
を行ったところ、40時間の照射では退色が認められ
ず、耐光性には問題ないことが判明した。
【0052】(実施例2)製造例2の顔料について、表
2に示す組成からなる混合物を使用し、実施例1と同様
の操作を行って、粒径5〜15μmのマゼンタカラート
ナーを調製した。このトナーに実施例1と同様のフェラ
イトキャリアを添加して現像剤を得た。
【0053】この現像剤を用いて実施例1と同様に複写
を行ったところ、得られた画像は、透明性、分散性、発
色性に優れた鮮明な色調のマゼンタ色であった。また、
複写したOHPシートの透過画像は冴えて鮮明な色調で
あった。更に、マゼンタ色に求められる分光反射特性が
卓越して良好であった。この評価結果を表3に示した。
【0054】トナーの帯電量を測定したところ、初期の
帯電量は−20.5μc/gであり、10,000枚の
連続複写後に於けるトナーの帯電量は−19.1μc/
gの値を示し、初期帯電量との差が殆ど認められず、安
定した摩擦帯電特性を示した。
【0055】(比較例1)表2に示すように、製造例1
の顔料に代えて、比較製造例1のモノアゾ系顔料(C.I.
Pigment Red 238、平均粒度D50=0.28μm)を
用いたこと以外は、実施例1と同一条件で同一操作を行
い、粒径5〜16μmのマゼンタトナーを調製し評価し
た。
【0056】顔料の粒度が大きいために、得られた画像
は、明度、彩度、とくに透明性が劣り、発色性の悪いマ
ゼンタ色であった。この評価結果を表3に示した。
【0057】(比較例2)表2に示すように、製造例1
の顔料に代えて、比較製造例2のモノアゾ系顔料(C.l.
Pigment Red 238、平均粒度D50=0.04μm)を
用いたこと以外は、実施例1と同一条件で同一操作を行
い、粒径6〜14μmのマゼンタトナーを調製し評価し
た。
【0058】顔料の分散性が劣るために、得られた画像
は、明度、彩度が劣り、発色性の悪いマゼンタ色であっ
た。この評価結果を表3に示した。
【0059】(比較例3)表2に示すように、製造例2
の顔料に代えて、比較製造例3のモノアゾ系顔料(C.I.
Pigment Red 147、平均粒度D50=0.29μm)を
用いたこと以外は、実施例2と同一条件で同一操作を行
い、粒径5〜16μmのマゼンタトナーを調製し評価し
た。
【0060】顔料の粒度が大きいために、得られた画像
は、明度、彩度、とくに透明性が劣り、発色性の悪いマ
ゼンタ色であった。この評価結果を表3に示した。
【0061】(比較例4)表2に示すように、製造例2
の顔料に代えて、比較製造例4のモノアゾ系顔料(C.I.
Pigment Red 147、平均粒度D50=0.04μm)を
用いたこと以外は、実施例2と同一条件で同一操作を行
い、粒径6〜16μmのマゼンタトナーを調製し評価し
た。
【0062】顔料の分散性が劣るために、得られた画像
は、明度、彩度が劣り、発色性の悪いマゼンタ色であっ
た。この評価結果を表3に示した。
【0063】(比較例5)表2に示すように、製造例1
の顔料に代えて、キナクリドン系顔料(C.l.Pigment Re
d 122 商品名:Fastogen Super Magenta RE 03 大日本
インキ化学工業社製、平均粒度D50=0.12μm)
を用いたこと以外は、実施例1と同一条件で同一操作を
行い、粒径4〜16μmのマゼンタトナーを調製し評価
した。
【0064】得られた画像は、実施例1及び実施例2に
比較して、色相が赤側に移行し、また、彩度がかなり劣
った発色性の低いマゼンタ色であった。この評価結果を
表3に示した。
【0065】
【発明の効果】本発明のマゼンタカラートナーでは、モ
ノアゾ系顔料が樹脂に対して十分に分散し、分散性が良
好であった。また、本発明のマゼンタカラートナーは分
光反射特性が良好であり、種々の環境で安定した摩擦帯
電特性を発揮する。更に、耐光性も良好で、透明性、発
色性に優れ、鮮明な色調を有し、多色重ねが可能であ
る。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1で示されるモノアゾ系顔料を含
    有するマゼンタカラートナーであって、前記モノアゾ系
    顔料の累積体積分布による平均粒度D50が、0.05
    μm≦D50≦0.2μmであることを特微とするマゼ
    ンタカラートナー。 【化1】 (化1に於いて、置換基Rは炭素数1〜4のアルキル基
    である。)
  2. 【請求項2】 下記化2で示されるモノアゾ系顔料を含
    有するマゼンタカラートナーであって、前記モノアゾ系
    顔料の累積体積分布による平均粒度D50が、0.05
    μm≦D50≦0.2μmであることを特微とするマゼ
    ンタカラートナー。 【化2】 (化2に於いて、置換基Rは炭素数1〜4のアルキル基
    である。)
  3. 【請求項3】 前記モノアゾ系顔料は、ジアゾニウム塩
    を含有するジアゾニウム溶液と、前記ジアゾニウム塩と
    カップリング反応を行うカップラーを含有するカップラ
    ー溶液との混合により生成されるものであり、前記カッ
    プラー溶液はアニオン性界面活性剤を含有していること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のマゼンタカラート
    ナー。
  4. 【請求項4】 前記アニオン性界面活性剤の添加量が、
    前記モノアゾ系顔料に対して、0.5〜5重量%の割合
    であることを特徴とする請求項3記載のマゼンタカラー
    トナー。
  5. 【請求項5】 前記アニオン性界面活性剤は、アルキル
    ベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマ
    リン縮合物及びこれらの混合物からなる群から選択され
    るものであることを特徴とする請求項3又は4記載のマ
    ゼンタカラートナー。
  6. 【請求項6】 前記置換基Rはメチル基であることを特
    徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のマゼンタカラ
    ートナー。
  7. 【請求項7】 前記モノアゾ系顔料の含有量が、前記マ
    ゼンタカラートナー100重量部に対して2〜25重量
    部であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記
    載のマゼンタカラートナー。
  8. 【請求項8】 ジアゾニウム塩を含有するジアゾニウム
    溶液と、前記ジアゾニウム塩とカップリングされるカッ
    プラーを含有するカップラー溶液との混合を行うマゼン
    タカラートナー用のモノアゾ系顔料の製造方法であっ
    て、前記カップラー溶液は、アニオン性界面活性剤を含
    有していることを特徴とするマゼンタカラートナー用の
    モノアゾ系顔料の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記アニオン性界面活性剤の添加量が、
    前記モノアゾ系顔料に対して、0.5〜5重量%の割合
    であることを特徴とする請求項8記載のマゼンタカラー
    トナー用のモノアゾ系顔料の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記アニオン性界面活性剤は、アルキ
    ルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩ホル
    マリン縮合物及びこれらの混合物からなる群から選択さ
    れるものであることを特徴とする請求項9記載のマゼン
    タカラートナー用のモノアゾ系顔料の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記置換基Rはメチル基であることを
    特徴とする請求項8乃至10の何れかに記載のマゼンタ
    カラートナー用のモノアゾ系顔料の製造方法。
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