JPH11269212A - 重合性組成物およびその硬化物 - Google Patents

重合性組成物およびその硬化物

Info

Publication number
JPH11269212A
JPH11269212A JP7376198A JP7376198A JPH11269212A JP H11269212 A JPH11269212 A JP H11269212A JP 7376198 A JP7376198 A JP 7376198A JP 7376198 A JP7376198 A JP 7376198A JP H11269212 A JPH11269212 A JP H11269212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
acrylate
methacrylate
polymerization initiator
radical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7376198A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasumasa Toba
泰正 鳥羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority to JP7376198A priority Critical patent/JPH11269212A/ja
Publication of JPH11269212A publication Critical patent/JPH11269212A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】溶解性および光感受性において優れた特性を有
する重合開始剤と、ラジカル重合性化合物からなる重合
性組成物およびその硬化物を提供する。 【解決手段】一般式(1)ないし一般式(2)の構造を
有する重合開始剤 一般式(1) 【化1】 一般式(2) 【化2】 (ただし、Rは塩素、臭素またはアルキル基、R’はア
ルキル基、Phはフェニル基、nは0〜2の整数を表
す。)と、ラジカル重合性化合物からなる重合性組成物
およびその硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合性組成物およ
びその硬化物に関する。さらに詳しくは、エネルギー
線、特にUV光の照射により活性なラジカルを発生し、
ラジカル重合性化合物を短時間に硬化させ、例えば、成
型樹脂、注型樹脂、光造形用樹脂、封止剤、歯科用重合
レジン、印刷インキ、塗料、印刷版用感光性樹脂、印刷
用カラープルーフ、カラーフィルター用レジスト、プリ
ント基板用レジスト、半導体用フォトレジスト、マイク
ロエレクトロニクス用レジスト、ホログラム材料、オー
バーコート材、接着剤、粘着剤、離型剤、光記録媒体、
各種デバイス等の分野において良好な物性を持った重合
物や硬化物を得るための重合性組成物およびその硬化物
に関する。
【0002】
【従来の技術】光の照射によって、エポキシ等のカチオ
ン重合を開始する化合物として、芳香族ジアゾニウム
塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩等で代表されるオ
ニウム塩類および金属アレーン錯体が既に知られてお
り、例えば、米国特許第4069054号、同第445
0360号、同第4576999号、同第464096
7号、カナダ国特許第1274646号およびヨーロッ
パ特許第203829号において開示されている。また
これらは、Advances in PolymerS
cience 62, Initiators − P
oly Reactions − Optical A
ctivity, 1頁〜48頁,Springer−
Verlag(1984年)、「最新UV硬化技術」、
技術情報協会編、29頁(1991年)などにまとめら
れている。
【0003】一方、これらオニウム塩類を、アクリレー
ト等のラジカル重合用の開始剤として用いる例が報告さ
れており、例えば、特公昭63−2081号にはトリフ
ェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートが、特
開昭59−140203号にはトリアリールおよびジア
リールスルホニウム化合物が、特開昭63−24310
2号の各種スルホニウムおよびオキソスルホニウム化合
物が開示されている。
【0004】また近年、重合時の感度向上を目的として
特開平5−213861号、特開平5−255347号
のスルホニウムボレート錯体が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】従来の技術で述べたオニウム塩の内、特に
産業上有用なものとしては、ヨードニウム塩、スルホニ
ウム塩が考えられるが、これらの中で高い感度特性を与
えるアニオンとしては、ヘキサフルオロアンチモネート
が好適であるとされている。しかし、ヘキサフルオロア
ンチモネートを含有するオニウム塩には毒性の危険があ
り、それ以外のアニオン、例えば、ヘキサフルオロホス
フェート等では、感度特性に劣るといった欠点がある。
また、上記したオニウム塩の内、テトラフルオロボレー
ト、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアン
チモネート塩の場合、一般的に各種有機材料や樹脂への
溶解性が必ずしも満足するレベルにないことがあり、溶
解性を向上させうるためのアニオン種の開発も課題の一
つであった。さらに、これらのオニウム塩はいずれも、
その分解によって副生したルイス酸が反応系にいつまで
も残存し、金属等の腐食の原因になるなどの根本的な問
題を内在している。
【0007】また、特開平5−213861号、特開平
5−255347号のスルホニウムボレート錯体は、U
V光に対する感度が不十分であり、より一層の高い感度
を示す重合開始剤が求められていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の諸
問題点を考慮し解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発
明に至った。すなわち、本発明は、一般式(1)もしく
は一般式(2)で示される重合開始剤(A)およびラジ
カル重合性化合物(B)からなる重合性組成物であり、
一般式(1)
【化3】 一般式(2)
【化4】 (ただし、Rは塩素、臭素またはアルキル基、R’はア
ルキル基、Phはフェニル基、nは0〜2の整数を表
す。) また、本発明は、ラジカル重合性化合物(B)が、アク
リレート類またはメタクリレート類であることを特徴と
する上記重合性組成物である。また、本発明は、上記重
合性組成物の硬化物である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、詳細にわたって本発明を説
明する。まず初めに、本発明の重合開始剤(A)につい
て説明する。本発明の重合開始剤(A)は、特にUV光
に対する感受性の高いチオキサントンもしくはベンゾフ
ェノン構造を有することが特徴としてあげられる。ま
た、一般式(1)もしくは一般式(2)における置換基
Rとしては、塩素、臭素またはアルキル基を、R’とし
てはアルキル基をあげることができる。ここでいうアル
キル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シ
クロヘキシル基、オクチル基、オクタデシル基等をあげ
ることができる。
【0010】このような置換基の導入により、後述する
ラジカル重合性化合物や酸硬化性化合物への溶解性が向
上する。この内、本発明の重合開始剤(A)として好ま
しい構造としては、下記化合物(1)〜化合物(28)
をあげることができる。 化合物(1)
【0011】
【化5】 化合物(2)
【0012】
【化6】 化合物(3)
【0013】
【化7】 化合物(4)
【0014】
【化8】
【0015】化合物(5)
【0016】
【化9】 化合物(6)
【0017】
【化10】 化合物(7)
【0018】
【化11】 化合物(8)
【0019】
【化12】
【0020】化合物(9)
【0021】
【化13】 化合物(10)
【0022】
【化14】 化合物(11)
【0023】
【化15】 化合物(12)
【0024】
【化16】
【0025】化合物(13)
【0026】
【化17】 化合物(14)
【0027】
【化18】 化合物(15)
【0028】
【化19】 化合物(16)
【0029】
【化20】
【0030】化合物(17)
【0031】
【化21】 化合物(18)
【0032】
【化22】 化合物(19)
【0033】
【化23】 化合物(20)
【0034】
【化24】
【0035】化合物(21)
【0036】
【化25】 化合物(22)
【0037】
【化26】 化合物(23)
【0038】
【化27】 化合物(24)
【0039】
【化28】
【0040】化合物(25)
【0041】
【化29】 化合物(26)
【0042】
【化30】 化合物(27)
【0043】
【化31】 化合物(28)
【0044】
【化32】
【0045】重合開始剤(A)の合成は、スルホニウム
塩と金属ブチルトリフェニルボレートとのイオン交換反
応により容易に得ることができる。例えば、2,4−ジ
エチル−7−ジフェニルスルホニオチオキサンテン−9
−オン ブチルトリフェニルボレートは、2,4−ジエ
チル−7−ジフェニルスルホニオチオキサンテン−9−
オンのハライド塩(もしくはヘキサフルオロホスフェー
ト塩等)と、リチウムブチルトリフェニルボレートから
合成が可能である。これらスルホニウム塩は、相当する
ハロゲン化チオキサントンないしハロゲン化ベンゾフェ
ノン誘導体とジアリールスルホキシドとの縮合反応によ
って合成できる。この合成法は、ジャーナル・オブ・ア
メリカン・ケミカル・ソサエティー、第73巻、196
5頁(1951年)に記載されている。
【0046】本発明の重合開始剤(A)は、特にUV光
の照射によって、容易に分解して、ラジカルを発生する
という特徴を有する。さらに、本発明の重合開始剤
(A)は、従来知られていたBF4 -、PF6 -、As
6 -、SbF6 -といったアニオンをもつオニウム塩より
も、種々の有機溶媒やポリマー、オリゴマーに対する相
溶性、溶解性が極めて高いことがあげられる。
【0047】つぎに、ラジカル重合性化合物(B)につ
いて説明する。本発明におけるラジカル重合性化合物
(B)とは、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不
飽和結合を少なくとも一つ以上を有する化合物を意味す
る。また、これらは、いずれも常温、常圧で液体ないし
固体のモノマー、オリゴマーないしポリマーの化学形態
を持つものである。
【0048】このようなラジカル重合性化合物(B)の
例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カ
ルボン酸およびそれらの塩、エステル、ウレタン、酸ア
ミドや酸無水物があげられ、さらには、アクリロニトリ
ル、スチレン誘導体、種々の不飽和ポリエステル、不飽
和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタ
ン等があげられるが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0049】以下に、本発明におけるラジカル重合性化
合物(B)の具体例をあげる。 アクリレート類の例: 単官能アルキルアクリレート類の例:メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソ
プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソアミ
ルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルア
クリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリ
レート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシク
ロペンテニルオキシエチルアクリレート、ベンジルアク
リレート。
【0050】単官能含ヒドロキシアクリレート類の例:
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロ
ピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−アリルオキ
シプロピルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチ
ル−2−ヒドロキシプロピルフタレート。
【0051】単官能含ハロゲンアクリレート類の例:
2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,
2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1
H−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、1H,
1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリレート、1
H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアク
リレート、2,6−ジブロモ−4−ブチルフェニルアク
リレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチルア
クリレート、2,4,6−トリブロモフェノール3EO
付加アクリレート。
【0052】単官能含エーテル基アクリレート類の例:
2−メトキシエチルアクリレート、1,3−ブチレング
リコールメチルエーテルアクリレート、ブトキシエチル
アクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリ
レート、メトキシポリエチレングリコール#400アク
リレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレー
ト、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート、
メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、エト
キシジエチレングリコールアクリレート、2−エチルヘ
キシルカルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフ
リルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フ
ェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキ
シポリエチレングリコールアクリレート、クレジルポリ
エチレングリコールアクリレート、p−ノニルフェノキ
シエチルアクリレート、p−ノニルフェノキシポリエチ
レングリコールアクリレート、グリシジルアクリレー
ト。
【0053】単官能含カルボキシルアクリレート類の
例:β−カルボキシエチルアクリレート、こはく酸モノ
アクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキシポ
リカプロラクトンモノアクリレート、2−アクリロイル
オキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイ
ルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アクリ
ロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレ
ート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハ
イドロゲンフタレート。
【0054】その他の単官能アクリレート類の例:N,
N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメ
チルアミノプロピルアクリレート、モルホリノエチルア
クリレート、トリメチルシロキシエチルアクリレート、
ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェー
ト、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェー
ト、カプロラクトン変性−2−アクリロイルオキシエチ
ルアシッドホスフェート。
【0055】二官能アクリレート類の例:1,4−ブタ
ンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエ
チレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコ
ール#200ジアクリレート、ポリエチレングリコール
#300ジアクリレート、ポリエチレングリコール#4
00ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600
ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラ
プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレン
グリコール#400ジアクリレート、ポリプロピレング
リコール#700ジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性
ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ
リコールエステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン
酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付
加物ジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールビス
(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル)
エーテル、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ペ
ンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリト
ールジアクリレートモノステアレート、ペンタエリスリ
トールジアクリレートモノベンゾエート、ビスフェノー
ルAジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアク
リレート、PO変性ビスフェノールAジアクリレート、
水素化ビスフェノールAジアクリレート、EO変性水素
化ビスフェノールAジアクリレート、PO変性水素化ビ
スフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFジア
クリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレー
ト、PO変性ビスフェノールFジアクリレート、EO変
性テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、トリ
シクロデカンジメチロールジアクリレート、イソシアヌ
ル酸EO変性ジアクリレート。
【0056】三官能アクリレート類の例:グリセリンP
O変性トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリア
クリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリアク
リレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、
イソシアヌル酸EO変性ε−カプロラクトン変性トリア
クリレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒド
ロ−s−トリアジン、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ジペンタエリスリトールトリアクリレートトリ
プロピオネート。
【0057】四官能以上のアクリレート類の例:ペンタ
エリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリ
トールペンタアクリレートモノプロピオネート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロー
ルメタンテトラアクリレート、オリゴエステルテトラア
クリレート、トリス(アクリロイルオキシ)ホスフェー
ト。
【0058】メタクリレート類の例: 単官能アルキルメタクリレート類の例:メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト、イソアミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタ
クリレート、デシルメタクリレート、ラウリルメタクリ
レート、ステアリルメタクリレート、イソボルニルメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロ
ペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシ
エチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート。
【0059】単官能含ヒドロキシメタクリレート類の
例:2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−ク
ロロプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フ
ェノキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3
−アリルオキシプロピルメタクリレート、2−メタクリ
ロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレー
ト。
【0060】単官能含ハロゲンメタクリレート類の例:
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,
2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、
1H−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、1
H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルメタクリレート、2,6−ジブロモ−4−ブチルフェ
ニルメタクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキ
シエチルメタクリレート、2,4,6−トリブロモフェ
ノール3EO付加メタクリレート。
【0061】単官能含エーテル基メタクリレート類の
例:2−メトキシエチルメタクリレート、1,3−ブチ
レングリコールメチルエーテルメタクリレート、ブトキ
シエチルメタクリレート、メトキシトリエチレングリコ
ールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール
#400メタクリレート、メトキシジプロピレングリコ
ールメタクリレート、メトキシトリプロピレングリコー
ルメタクリレート、メトキシポリプロピレングリコール
メタクリレート、エトキシジエチレングリコールメタク
リレート、2−エチルヘキシルカルビトールメタクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェノ
キシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリ
コールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコ
ールメタクリレート、クレジルポリエチレングリコール
メタクリレート、p−ノニルフェノキシエチルメタクリ
レート、p−ノニルフェノキシポリエチレングリコール
メタクリレート、グリシジルメタクリレート。
【0062】単官能含カルボキシルメタクリレート類の
例:β−カルボキシエチルメタクリレート、こはく酸モ
ノメタクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキ
シポリカプロラクトンモノメタクリレート、2−メタク
リロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−メ
タクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、
2−メタクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイド
ロゲンフタレート、2−メタクリロイルオキシプロピル
テトラヒドロハイドロゲンフタレート。
【0063】その他の単官能メタクリレート類の例:
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、モルホリノ
エチルメタクリレート、トリメチルシロキシエチルメタ
クリレート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエ
チルホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルア
シッドホスフェート、カプロラクトン変性−2−メタク
リロイルオキシエチルアシッドホスフェート。
【0064】二官能メタクリレート類の例:1,4−ブ
タンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、
テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチ
レングリコール#200ジメタクリレート、ポリエチレ
ングリコール#300ジメタクリレート、ポリエチレン
グリコール#400ジメタクリレート、ポリエチレング
リコール#600ジメタクリレート、ジプロピレングリ
コールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジ
メタクリレート、テトラプロピレングリコールジメタク
リレート、ポリプロピレングリコール#400ジメタク
リレート、ポリプロピレングリコール#700ジメタク
リレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールPO変性ジメタクリレート、ヒ
ドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ
メタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ
リコールエステルのカプロラクトン付加物ジメタクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールビス(2−ヒドロキシ
−3−メタクリロイルオキシプロピル)エーテル、1,
9−ノナンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリ
トールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタ
クリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールジ
メタクリレートモノベンゾエート、ビスフェノールAジ
メタクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリ
レート、PO変性ビスフェノールAジメタクリレート、
水素化ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性水
素化ビスフェノールAジメタクリレート、PO変性水素
化ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノール
Fジメタクリレート、EO変性ビスフェノールFジメタ
クリレート、PO変性ビスフェノールFジメタクリレー
ト、EO変性テトラブロモビスフェノールAジメタクリ
レート、トリシクロデカンジメチロールジメタクリレー
ト、イソシアヌル酸EO変性ジメタクリレート。
【0065】三官能メタクリレート類の例:グリセリン
PO変性トリメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、トリメチロールプロパンEO変性
トリメタクリレート、トリメチロールプロパンPO変性
トリメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリメタ
クリレート、イソシアヌル酸EO変性ε−カプロラクト
ン変性トリメタクリレート、1,3,5−トリメタクリ
ロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、ペンタエリスリ
トールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールト
リメタクリレートトリプロピオネート。
【0066】四官能以上のメタクリレート類の例:ペン
タエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタメタクリレートモノプロピオネート、
ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、テトラ
メチロールメタンテトラメタクリレート、オリゴエステ
ルテトラメタクリレート、トリス(メタクリロイルオキ
シ)ホスフェート。
【0067】アリレート類の例:アリルグリシジルエー
テル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテー
ト、イソシアヌル酸トリアリレート。
【0068】酸アミド類の例:アクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルア
クリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アク
リロイルモルホリン、メタクリルアミド、N−メチロー
ルメタクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、
N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチル
メタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミ
ド、メタクリロイルモルホリン。
【0069】スチレン類の例:スチレン、p−ヒドロキ
シスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−
t−ブトキシスチレン、p−t−ブトキシカルボニルス
チレン、p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン。
【0070】他のビニル化合物の例:酢酸ビニル、モノ
クロロ酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバル酸ビニル、
酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、アジピン酸ジビニル、
メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、2−エチルヘ
キサン酸ビニル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニル
ピロリドン等。
【0071】上記、ラジカル重合性化合物(B)は、以
下に示すメーカーの市販品として、容易に入手すること
ができる。そのようなメーカーの市販品としては、例え
ば、共栄社油脂化学工業(株)社製の「ライトアクリレ
ート」、「ライトエステル」、「エポキシエステル」、
「ウレタンアクリレート」および「高機能性オリゴマ
ー」シリーズ、新中村化学(株)社製の「NKエステ
ル」および「NKオリゴ」シリーズ、日立化成工業
(株)社製の「ファンクリル」シリーズ、東亞合成化学
(株)社製の「アロニックスM」シリーズ、大八化学工
業(株)社製の「機能性モノマー」シリーズ、大阪有機
化学工業(株)社製の「特殊アクリルモノマー」シリー
ズ、三菱レイヨン(株)社製の「アクリエステル」およ
び「ダイヤビームオリゴマー」シリーズ、日本化薬
(株)社製の「カヤラッド」および「カヤマー」シリー
ズ、(株)日本触媒社製の「アクリル酸/メタクリル酸
エステルモノマー」シリーズ、日本合成化学工業(株)
社製の「NICHIGO−UV紫光ウレタンアクリレー
トオリゴマー」シリーズ、信越酢酸ビニル(株)社製の
「カルボン酸ビニルエステルモノマー」シリーズ、
(株)興人社製の「機能性モノマー」シリーズ等があげ
られる。
【0072】また、以下に示す環状化合物もラジカル重
合性化合物(B)としてあげられる。 三員環化合物の例:ジャーナル・オブ・ポリマー・サイ
エンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.
Polym.Sci.Polym.Chem.E
d.)、第17巻、3169頁(1979年)記載のビ
ニルシクロプロパン類、マクロモレキュラー・ケミー・
ラピッド・コミュニケーション(Makromol.C
hem.Rapid Commun.)、第5巻、63
頁(1984年)記載の1−フェニル−2−ビニルシク
ロプロパン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエン
ス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Po
lym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第
23巻、1931頁(1985年)およびジャーナル・
オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エデ
ィション(J.Polym.Sci.Polym.Le
tt.Ed.)、第21巻、4331頁(1983年)
記載の2−フェニル−3−ビニルオキシラン類、日本化
学会第50春期年会講演予稿集、1564頁(1985
年)記載の2,3−ジビニルオキシラン類。
【0073】環状ケテンアセタール類の例:ジャーナル
・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリ
ー・エディション(J.Polym.Sci.Poly
m.Chem.Ed.)、第20巻、3021頁(19
82年)およびジャーナル・オブ・ポリマー・サイエン
ス・ポリマー・レター・エディション(J.Poly
m.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21
巻、373頁(1983年)記載の2−メチレン−1,
3−ジオキセパン、ポリマー・プレプレプリント(Po
lym.Preprints)、第34巻、152頁
(1985年)記載のジオキソラン類、ジャーナル・オ
ブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディ
ション(J.Polym.Sci.Polym.Let
t.Ed.)、第20巻、361頁(1982年)、マ
クロモレキュラー・ケミー(Makromol.Che
m.)、第183巻、1913頁(1982年)および
マクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Ch
em.)、第186巻、1543頁(1985年)記載
の2−メチレン−4−フェニル−1,3−ジオキセパ
ン、マクロモレキュルズ(Macromolecule
s)、第15巻、1711頁(1982年)記載の4,
7−ジメチル−2−メチレン−1,3−ジオキセパン、
ポリマー・プレプレプリント(Polym.Prepr
ints)、第34巻、154頁(1985年)記載の
5,6−ベンゾ−2−メチレン−1,3−ジオセパン。
【0074】さらに、ラジカル重合性化合物(B)は、
以下に示す文献に記載のものもあげることができる。そ
のような文献として、例えば、山下晋三ら編、「架橋剤
ハンドブック」、(1981年、大成社)や加藤清視
編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」、(1
985年、高分子刊行会)、ラドテック研究会編、「U
V・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989
年、シーエムシー)、赤松清編、「新・感光性樹脂の実
際技術」、(1987年、シーエムシー)、遠藤剛編、
「熱硬化性高分子の精密化」、(1986年、シーエム
シー)、滝山榮一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブッ
ク」、(1988年、日刊工業新聞社)があげられる。
【0075】本発明のラジカル重合性化合物(B)は、
ただ一種のみ用いても、所望とする特性を向上するため
に、任意の比率で二種以上混合したものを用いても構わ
ない。また、本発明の重合開始剤(A)は、前記ラジカ
ル重合性化合物(B)100重量部に対して0.01か
ら20重量部の範囲で用いるのが好ましく、さらに、
0.1から10重量部の範囲で用いるのがより好まし
い。
【0076】さらに、本発明の重合性組成物は有機高分
子重合体等のバインダーと混合し、ガラス板やアルミニ
ウム板、その他の金属板、ポリエチレンテレフタレート
等のポリマーフィルムに塗布して使用することが可能で
ある。
【0077】本発明の重合性組成物と混合して使用可能
なバインダーとしては、ポリアクリレート類、ポリ−α
−アルキルアクリレート類、ポリアミド類、ポリビニル
アセタール類、ポリホルムアルデヒド類、ポリウレタン
類、ポリカーボネート類、ポリスチレン類、ポリビニル
エステル類等の重合体、共重合体があげられ、さらに具
体的には、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリエチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、
ポリビニルアセテート、ノボラック樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂その他、赤松清監
修、「新・感光性樹脂の実際技術」、(シーエムシー、
1987年)や「10188の化学商品」、657〜7
67頁(化学工業日報社、1988年)記載の業界公知
の有機高分子重合体があげられる。
【0078】また、本発明の重合性組成物はさらに感度
向上の目的で、他の汎用の重合開始剤と併用することが
可能である。本発明の重合性組成物と混合して併用可能
な他の汎用の重合開始剤としては、特公昭59−128
1号、特公昭61−9621号ならびに特開昭60−6
0104号記載のトリアジン誘導体、特開昭59−15
04号ならびに特開昭61−243807号記載の有機
過酸化物、特公昭43−23684号、特公昭44−6
413号、特公昭47−1604号ならびにUSP第3
567453号記載のジアゾニウム化合物、USP第2
848328号、USP第2852379号ならびにU
SP第2940853号記載の有機アジド化合物、特公
昭36−22062号、特公昭37−13109号、特
公昭38−18015号ならびに特公昭45−9610
号記載のオルト−キノンジアジド類、特公昭55−39
162号、特開昭59−140203号ならびに「マク
ロモレキュルス(Macromolecules)」、第10巻、第13
07頁(1977年)記載のヨードニウム化合物をはじ
めとする各種オニウム化合物、特開昭59−14220
5号記載のアゾ化合物、特開平1−54440号、ヨー
ロッパ特許第109851号、ヨーロッパ特許第126
712号、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエ
ンス(J.Imag.Sci.)」、第30巻、第174頁(1986
年)記載の金属アレン錯体、特開昭61−151197
号記載のチタノセン類、「コーディネーション・ケミス
トリー・レビュー(Coordination Chemistry Revie
w)」、第84巻、第85〜第277頁(1988年)な
らびに特開平2−182701号記載のルテニウム等の
遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3ー2094
77号記載のアルミナート錯体、特開平2−15776
0号記載のホウ酸塩化合物、特開昭55−127550
号ならびに特開昭60−202437号記載の2,4,
5−トリアリールイミダゾール二量体、四臭化炭素や特
開昭59−107344号記載の有機ハロゲン化合物等
があげられ、これら汎用の重合開始剤は、ラジカル重合
性化合物(B)100重量部に対して0.01から10
重量部の範囲で含有されるのが好ましい。
【0079】また、本発明の重合性組成物は保存時の重
合を防止する目的で熱重合防止剤を添加することが可能
である。本発明の重合性組成物に添加可能な熱重合防止
剤の具体例としては、p−メトキシフェノール、ハイド
ロキノン、アルキル置換ハイドロキノン、カテコール、
tert−ブチルカテコール、フェノチアジン等をあげ
ることができ、これらの熱重合防止剤は、ラジカル重合
性化合物(B)100重量部に対して0.001から5
重量部の範囲で添加されるのが好ましい。
【0080】また、本発明の重合性組成物はさらに重合
を促進する目的で、アミンやチオール、ジスルフィド等
に代表される重合促進剤や連鎖移動触媒を添加すること
が可能である。本発明の重合性組成物に添加可能な重合
促進剤や連鎖移動触媒の具体例としては、例えば、N−
フェニルグリシン、トリエタノールアミン、N,N−ジ
エチルアニリン等のアミン類、USP第4414312
号や特開昭64−13144号記載のチオール類、特開
平2−291561号記載のジスルフィド類、USP第
3558322号や特開昭64−17048号記載のチ
オン類、特開平2−291560号記載のO−アシルチ
オヒドロキサメートや、N−アルコキシピリジンチオン
類があげられる。
【0081】本発明の重合性組成物はさらに目的に応じ
て、染料、有機および無機顔料、ホスフィン、ホスホネ
ート、ホスファイト等の酸素除去剤や還元剤、カブリ防
止剤、退色防止剤、ハレーション防止剤、蛍光増白剤、
界面活性剤、着色剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、防カビ剤、帯電防止剤、磁性体、希釈を目
的とした溶剤等と混合して使用しても良い。
【0082】故に、バインダーその他とともに基板上に
塗布して各種インキ、各種刷版材料、フォトレジスト、
電子写真、ダイレクト刷版材料、ホログラム材料等の感
光材料やマイクロカプセル等の各種記録媒体、さらには
接着剤、粘着剤、粘接着剤、封止剤および各種塗料に応
用することが可能である。
【0083】
【作用】本発明の重合開始剤(A)は、ラジカル重合性
化合物(B)のラジカル重合開始剤として極めて有効に
作用し、良好な感度特性を与える。
【0084】詳細な光反応メカニズムについては明かで
はないが、重合開始剤(A)は、光により、分子内で電
子移動反応もしくはエネルギー移動反応を起こし、その
結果、ラジカルを発生する。そのようにして発生したラ
ジカルは、ラジカル重合性化合物(B)の重合もしくは
架橋反応を引き起こすものと考えられる。
【0085】
【実施例】以下、実施例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明は下記の実施例のみに、なんら限定されるも
のではない。尚、特に断りのない限り、例中、部とは重
量部を示す。まず、実施例に先だって、本発明の重合開
始剤(A)の合成例を示す。
【0086】(合成例1) 2,4−ジエチル−7−ジフェニルスルホニオチオキサ
ンテン−9−オン ブチルトリフェニルボレート(化合
物(1))の合成 RadTech Asia’97 Conferenc
e Proceedings、46頁(1997年)記
載の2,4−ジエチル−7−ジフェニルスルホニオチオ
キサンテン−9−オン ヘキサフルオロホスフェート
0.85部を、アセトニトリル50部に溶解せしめ、攪
拌しながら、リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート0.87部を含んだ水溶液50部を、1
0分間かけて25℃にて滴下した。生成した白色結晶を
濾過、蒸留水にて洗浄、減圧下乾燥し、2,4−ジエチ
ル−7−ジフェニルスルホニオチオキサンテン−9−オ
ンブチルトリフェニルボレート0.97部を得た。 元素分析 C4749OS2B 理論値 C;80.09%、H;7.01%、S;9.10% 測定値 C;79.94%、H;7.28%、S;9.23%
【0087】実施例1 重合開始剤(A)として化合物(1)を3部、ラジカル
重合性化合物(B)としてペンタエリスリトールトリア
クリレート100部からなる重合性組成物を、バーコー
ターを用いて約10μmの厚みにアルミ板上に塗布し、
東芝(株)製紫外線照射装置(メタルハライドランプ3
KW2灯、120W/cm、照射距離180mm)に
て、30m/minのコンベアスピードで照射したとこ
ろ、この重合性組成物は硬化し、タックフリーの硬化膜
が得られた。
【0088】実施例2〜実施例28 実施例1における化合物(1)3部のかわりに、第1表
に示した重合開始剤(A)に替えた他は、実施例1と全
く同様の操作で、実験をそれぞれ行ったところ、いずれ
の場合も、タックフリーの硬化膜が得られた。
【0089】 第1表 ──────────────────────────── 実施例 重合開始剤(A) 実施例 重合開始剤(A) ───────────────────────────── 2 化合物(2) 16 化合物(16) 3 化合物(3) 17 化合物(17) 4 化合物(4) 18 化合物(18) 5 化合物(5) 19 化合物(19) 6 化合物(6) 20 化合物(20) 7 化合物(7) 21 化合物(21) 8 化合物(8) 22 化合物(22) 9 化合物(9) 23 化合物(23) 10 化合物(10) 24 化合物(24) 11 化合物(11) 25 化合物(25) 12 化合物(12) 26 化合物(26) 13 化合物(13) 27 化合物(27) 14 化合物(14) 28 化合物(28) 15 化合物(15) ───────────────────────────
【0090】比較例1 実施例1における化合物(1)のかわりに、公知の重合
開始剤であるジメチルフェナシルスルホニウムブチルト
リフェニルボレートを使用した以外は、実施例1と同様
の操作を行ったところ、コンベアースピード25m/m
inでは硬化膜が得られたが、30m/minではタッ
クフリーの硬化物は得られなかった。
【0091】実施例29〜実施例44 実施例1におけるペンタエリスリトールトリアクリレー
ト100部のかわりに、第2表に示したラジカル重合性
化合物(B)にかえた他は、実施例1と全く同様の操作
で、実験をそれぞれ行ったところ、いずれの場合も、タ
ックフリーの硬化膜が得られた。
【0092】 第2表 ────────────────────────── 実施例 ラジカル重合性化合物(B) ────────────────────────── 29 トリメチロールフ゜ロハ゜ントリアクリレート 30 2-エチルヘキシルアクリレート 31 2-ヒト゛ロキシエチルアクリレート 32 1,6-ヘキサンシ゛オールシ゛アクリレート 33 エチレンク゛リコールシ゛アクリレート 34 ホ゜リフ゜ロヒ゜レンク゛リコールシ゛アクリレート 35 ヘ゜ンタエリスリトールシ゛アクリレート 36 ヘ゜ンタエリスリトールテトラアクリレート 37 シ゛ヘ゜ンタエリスリトールヘキサアクリレート 38 2-エチルヘキシルメタクリレート 39 ク゛リシシ゛ルメタクリレート 40 1,6-ヘキサンシ゛オールシ゛メタクリレート 41 シ゛エチレンク゛リコールシ゛メタクリレート 42 トリメチロールフ゜ロハ゜ントリメタクリレート 43 シ゛アリルフタレート 44 トリアリルトリメリテート ──────────────────────────
【0093】
【発明の効果】本発明の重合開始剤(A)は、ラジカル
重合性化合物(B)の重合開始剤として有効であり、こ
れらからなる重合性組成物は、光の照射により、良好な
物性をもった硬化物を得ることが可能である。したがっ
て、本発明の重合性組成物は、成型樹脂、注型樹脂、封
止剤、歯科用重合レジン、光造形樹脂、プリント基板用
レジスト、カラーフィルター用レジスト、マイクロエレ
クトロニクス用レジスト、印刷版用感光性樹脂、感光性
インキジェット、印刷(オフセット、グラビア、シルク
スクリーン)用インキ、印刷校正用カラープルーフ、塗
料、表面コート剤、接着剤、粘着剤、離型剤、ホログラ
ム記録材料等の各種材料に使用できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)もしくは一般式(2)で示さ
    れる重合開始剤(A)およびラジカル重合性化合物
    (B)からなる重合性組成物。 一般式(1) 【化1】 一般式(2) 【化2】 (ただし、Rは塩素、臭素またはアルキル基、R’はア
    ルキル基、Phはフェニル基、nは0〜2の整数を表
    す。)
  2. 【請求項2】ラジカル重合性化合物(B)が、アクリレ
    ート類またはメタクリレート類であることを特徴とする
    請求項1記載の重合性組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の重合性組成物の硬
    化物。
JP7376198A 1998-03-23 1998-03-23 重合性組成物およびその硬化物 Pending JPH11269212A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7376198A JPH11269212A (ja) 1998-03-23 1998-03-23 重合性組成物およびその硬化物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7376198A JPH11269212A (ja) 1998-03-23 1998-03-23 重合性組成物およびその硬化物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11269212A true JPH11269212A (ja) 1999-10-05

Family

ID=13527545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7376198A Pending JPH11269212A (ja) 1998-03-23 1998-03-23 重合性組成物およびその硬化物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11269212A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004029037A1 (ja) * 2002-09-25 2004-04-08 Asahi Denka Co.Ltd. 新規な芳香族スルホニウム塩化合物、これからなる光酸発生剤およびこれを含む光重合性組成物、光学的立体造形用樹脂組成物並びに光学的立体造形法
JP2009516008A (ja) * 2005-09-30 2009-04-16 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー アミン結合基を有する架橋ポリマー類
US20110039205A1 (en) * 2008-05-06 2011-02-17 San-Apro Limited Sulfonium salt, photoacid generator, and photocurable composition and cured body thereof

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004029037A1 (ja) * 2002-09-25 2004-04-08 Asahi Denka Co.Ltd. 新規な芳香族スルホニウム塩化合物、これからなる光酸発生剤およびこれを含む光重合性組成物、光学的立体造形用樹脂組成物並びに光学的立体造形法
JPWO2004029037A1 (ja) * 2002-09-25 2006-02-02 旭電化工業株式会社 新規な芳香族スルホニウム塩化合物、これからなる光酸発生剤およびこれを含む光重合性組成物、光学的立体造形用樹脂組成物並びに光学的立体造形法
US7611817B2 (en) 2002-09-25 2009-11-03 Adeka Corporation Aromatic sulfonium salt compound, photo-acid generator comprising the same and photopolymerizable composition containing the same, resin composition for optical three-dimensional shaping, and method of optically forming three-dimensional shape
JP5131888B2 (ja) * 2002-09-25 2013-01-30 株式会社Adeka 新規な芳香族スルホニウム塩化合物、これからなる光酸発生剤およびこれを含む光重合性組成物、光学的立体造形用樹脂組成物並びに光学的立体造形法
JP2009516008A (ja) * 2005-09-30 2009-04-16 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー アミン結合基を有する架橋ポリマー類
KR101244049B1 (ko) * 2005-09-30 2013-03-18 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 아민 결합 기를 갖는 가교결합된 중합체
US20110039205A1 (en) * 2008-05-06 2011-02-17 San-Apro Limited Sulfonium salt, photoacid generator, and photocurable composition and cured body thereof
US8278030B2 (en) * 2008-05-06 2012-10-02 San-Apro Limited Sulfonium salt, photoacid generator, and photocurable composition and cured body thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4019645B2 (ja) 重合性組成物
EP3342792B1 (en) Photosensitive composition, image forming method, film forming method, resin and film
EP3587512B1 (en) Photocurable ink composition and image forming method
JP5821306B2 (ja) 新規増感剤およびそれを用いた重合性組成物、およびそれを用いた重合物の製造方法
WO2010146883A1 (ja) オキシムエステル化合物、ラジカル重合開始剤、重合性組成物、ネガ型レジストおよび画像パターン
JP2010150215A (ja) 光重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法
JP2000344812A (ja) 重合性組成物
JP4132709B2 (ja) 重合性組成物
JP5298570B2 (ja) 光重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法。
JP2009203299A (ja) 無黄変性重合性組成物、および重合物の製造方法。
JP2001213909A (ja) 重合性組成物
JP7070002B2 (ja) 多分岐ウレタン化合物含有重合性組成物
JP2013023549A (ja) 重合性組成物、およびそれを用いた重合物の製造方法
JPH11269212A (ja) 重合性組成物およびその硬化物
JP2017179007A (ja) 重合性組成物
JP4244487B2 (ja) 重合性組成物
JP2001206903A (ja) 重合性組成物
JP6481441B2 (ja) 重合促進剤、及びそれを用いた重合性組成物
JP2001233911A (ja) 重合性組成物
JP5919886B2 (ja) Uv−led用重合性組成物、およびそれを用いた重合物の製造方法
JP2001261727A (ja) 重合性組成物
JP2001226420A (ja) 重合性組成物
JPH11269211A (ja) 硬化性組成物およびその硬化物
JP2001261728A (ja) 重合性組成物
JP2005272826A (ja) ラジカル重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法。