JPH11268146A - 内面樹脂膜を有するホースの製造方法及びこれに用いる洗浄装置 - Google Patents

内面樹脂膜を有するホースの製造方法及びこれに用いる洗浄装置

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JPH11268146A
JPH11268146A JP10090732A JP9073298A JPH11268146A JP H11268146 A JPH11268146 A JP H11268146A JP 10090732 A JP10090732 A JP 10090732A JP 9073298 A JP9073298 A JP 9073298A JP H11268146 A JPH11268146 A JP H11268146A
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resin film
main body
hose
tube
cleaning
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JP10090732A
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Tadashi Kojima
正 小島
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴム本体管の内面に樹脂膜を有するホースを製
造するに際して、その内面樹脂膜がゴム本体管に強固に
固着し、ゴム本体管から剥離しないようにする。 【解決手段】ゴム本体管18と内面樹脂膜20とを有す
るホースを製造するに際し、ゴム本体管18を製造する
本体管製造工程と、ゴム本体管18内面を洗浄する洗浄
工程と、洗浄工程の後において内面樹脂膜20を形成す
る樹脂膜形成工程とを経てホース製造を行う。そしてそ
の洗浄工程において、回転ブラシ26をゴム本体管18
の内面に接触させ且つ回転ブラシ26の先端に向けて洗
浄液としてのトルエンをを供給しつつ、回転ブラシ26
をゴム本体管18内面に沿って全長に亘り管軸方向に移
動させ、ブラッシング洗浄する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自動車用のフィラ
ーホース等として好適な内面樹脂膜を有するホースの製
造方法及びこれに用いる洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用のフィラーホース(燃料ホー
ス)等にあっては、従来NBR・PVCゴム等耐ガソリ
ン性,耐ガソリン透過性のゴム材料が用いられていた。
しかしながらガソリン透過に対する規制が厳しくなって
来たことから、かかるゴム材単層から成るホースにては
対応が困難となるに到った。
【0003】その対策として、図4(A)に示している
ようにゴム本体管200の内側に薄いフッ素ゴムの膜2
02を形成したものが考えられるが、この形態のホース
の場合、性能的には良好であるもののコストが高くなる
問題がある。
【0004】そこで図4(B)(イ)に示しているようにゴ
ム本体管200の内面に樹脂膜204を形成することが
考えられ、かかる内面樹脂膜204を有するホースにあ
っては、コストを安価に押えつつ内面樹脂膜204の働
きで耐ガソリン性,耐ガソリン透過性を効果的に高める
ことが可能である。
【0005】従来この種積層構造のホースは、図4(B)
(ロ)に示しているようにマンドレル206を用いて樹脂
チューブ(内面樹脂膜)204を押出成形した上、更に
その外側にゴムチューブ(ゴム本体管)200を押出成
形して積層し、その状態でゴムチューブを加硫するか
(直管状ホースの場合)、又は一旦半加硫状態としてお
いてこれを曲げ変形し、その後加硫を行う(曲りホース
の場合)等の方法にて製造していたが、この方法の場
合、加硫後においてマンドレル206をホースから抜き
取らなければならない関係上、内径が太いホースへの適
用が難しく(マンドレルの抜取りが困難)、また蛇腹形
状部を有していたり、複雑に湾曲したホースその他複雑
形状を成すホースへの適用が困難であるといった問題が
あった。
【0006】そこでゴム本体管200の内面樹脂膜20
4を静電塗装手法にて形成することが考えられ、実施さ
れている。この方法は、ゴム本体管200の内面に樹脂
膜形成用の樹脂粉末を静電塗装手法にて付着させた後こ
れを加熱溶融させ、その後冷却処理して内面樹脂膜20
4を形成するといったものである。
【0007】この方法によれば、内面樹脂膜204を均
一な厚みで薄く形成することが可能であり、また内径の
細いホースはもとより、内径の太いホース或いは蛇腹形
状その他複雑形状のホースにおいても容易に一定の肉厚
の内面樹脂膜204を形成することが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な静電塗装手法にて内面樹脂膜204を形成する場合、
特にその内面樹脂膜204が薄いものである場合、内面
樹脂膜204がゴム本体管200内面から剥離しやすい
問題が生ずる。これは、ゴム本体管200内面に脂等汚
れが付着していたときに、ゴム本体管200と内面樹脂
膜204とが十分強固に固着結合しないことによるもの
で、これを防止するために内面樹脂膜204の形成に先
立ってゴム本体管200内面を十分良好に脱脂等洗浄す
ることが必要である。
【0009】以上ゴム本体管200の内面に静電塗装手
法にて内面樹脂膜204を形成する場合を例として説明
したが、同様の問題はゴム以外の材質から成る本体管内
面に、また静電塗装以外の手法で内面樹脂膜204を形
成するに際しても生じ得る問題である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して請求
項1は内面樹脂膜を有するホースの製造方法に係るもの
で、(イ)該本体管を製造する本体管製造工程と、
(ロ)該本体管内面を洗浄する洗浄工程と、(ハ)該洗
浄工程の後において該本体管内面に樹脂膜を形成する樹
脂膜形成工程とを含み、且つ該洗浄工程において回転ブ
ラシを該本体管の内面に接触させ且つ該回転ブラシの先
端に向けて洗浄液を供給しつつ該回転ブラシを回転させ
ながら該本体管内面に沿って前記樹脂膜の形成予定部位
全長に亘り管軸方向に移動させ、ブラッシング洗浄する
ことを特徴とする。
【0011】請求項2のホースの製造方法は、請求項1
において、前記樹脂膜形成工程において、前記樹脂膜を
静電塗装手法により形成することを特徴とする。
【0012】請求項3のホースの製造方法は、請求項
1,2の何れかにおいて、前記洗浄液としてトルエン等
有機溶剤を用いることを特徴とする。
【0013】請求項4のホースの製造方法は、請求項1
〜3の何れかにおいて、前記洗浄液を前記回転ブラシの
先端に向けて噴霧供給することを特徴とする。
【0014】請求項5のホースの製造方法は、請求項1
〜4の何れかにおいて、前記洗浄液を前記本体管一本当
りに予め設定した一定量だけ計量して該計量分を供給す
ることを特徴とする。
【0015】請求項6は洗浄装置に係るもので、本体管
の内面に樹脂膜を有するホースを製造するに際して、該
樹脂膜の形成に先立ち該本体管内面を洗浄する装置であ
って、(a)前記本体管の内面をブラッシングする回転
ブラシと、(b)該回転ブラシに洗浄液を供給するため
の洗浄液の供給路と、(c)該供給路上に設けられ、該
本体管一本当りに予め設定した一定量の洗浄液を計量
し、且つ軽量分だけ送り出す定量供給器とを備えている
ことを特徴とする。
【0016】
【作用及び発明の効果】以上のように本発明のホースの
製造方法は、本体管製造工程の後、内面樹脂膜の形成に
先立って本体管内面を洗浄する洗浄工程を実施し、そし
てその洗浄工程において、回転ブラシを本体管内面に接
触状態で回転させつつ且つその回転ブラシの先端に向け
て洗浄液を供給しつつ、その回転ブラシを本体管内面に
沿って、樹脂膜の形成予定部位全長に亘り管軸方向に移
動させ、ブラッシング洗浄するもので、洗浄工程におい
てこのような洗浄方法を用いることで本体管内面を良好
に清浄化でき、その内面に薄い樹脂膜を形成した場合に
も、かかる樹脂膜が本体管から剥離するのを良好に防止
できることを確認した。
【0017】本発明は静電塗装手法により樹脂膜を形成
するホースの製造方法に好適に適用することができる
(請求項2)。また本発明においては、上記洗浄液とし
てトルエン等有機溶剤を用いることができ(請求項
3)、この場合回転ブラシのブラッシング作用と有機溶
剤の作用とで、本体管内面を効率良く洗浄することがで
きる。
【0018】本発明においては、また、上記洗浄液を回
転ブラシの先端(毛先)に向けて噴霧し供給するように
なすことができる(請求項4)。このように洗浄液を噴
霧状態で回転ブラシの先端に向けて供給することによ
り、本体管内面の予定洗浄部位に対して洗浄液を過不足
なく且つ均等に供給することができ、洗浄効率を更に高
め、また本体管内面の清浄度を高めることができる。
【0019】本発明においては、また、上記洗浄液を本
体管一本当りに予め設定した一定量だけ供給するように
なすことができる(請求項5)。本発明者は、本体管内
面の洗浄に当り供給すべき洗浄液の量を調べたところ、
洗浄液の供給量には適正な量があることが分かった。而
してその適正量の洗浄液を計量して、その計量分を本体
管内面の洗浄に際し供給するようになすことで、本体管
内面を一定清浄度以上に洗浄でき、且つ洗浄液が無駄に
消費されてしまうのを防止できる。
【0020】請求項6は洗浄装置に係るもので、この洗
浄装置は、回転ブラシと、洗浄液の供給路と、その供給
路上に設けられて上記本体管一本当りに予め設定した一
定量の洗浄液を計量し、その計量分だけ送り出す定量供
給器とを備えたもので、この洗浄装置を用いることで、
上記請求項5の製造方法を好適に実施することができ
る。
【0021】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1において、10は内部をガソリンが流通
する自動車用フィラーホースとして好適な大径のホース
(内径が例えば34mmφ)であって、蛇腹形状のホー
ス主部12と、相手側の金属パイプ16を嵌入させる状
態にかかる金属パイプ16に接続される端部14とから
成っている。
【0022】このホース10は、主部12,端部14何
れもゴム本体管18と内面樹脂膜20との積層構造を成
している。但し端部14においては、内面樹脂膜20の
膜厚がゴム本体管18の内面樹脂膜20のそれよりも薄
くされている。例えばホース主部12の内面樹脂膜20
の肉厚0.3mm以下(0.01mm以上)に対して、
端部14の内面樹脂膜20の肉厚が0.05mm以下と
されている。
【0023】このように端部14において内面樹脂膜2
0の膜厚が極めて薄く形成されているのは、端部14の
柔軟性を失わせず、パイプ16を嵌入して接続を行った
ときに十分なシール性を確保するためである。
【0024】図2はこのホース10の製造方法の具体例
を示している。図に示しているように本例では、ゴム本
体管製造工程(I)において、外型22とコア型24と
から成る成形型を用いてゴム本体管18を型成形(例え
ばインジェクション成形)により加硫又は半加硫状態に
成形する。
【0025】しかる後これを成形型から取り出し、洗浄
工程(II)においてその内面を洗浄する。この洗浄工程
では、回転ブラシ26を用いて本体管18内面の洗浄を
行う。図3はそのための洗浄装置及びこれを用いた洗浄
工程の具体的内容を表している。以下これを同図に基づ
いて具体的に説明する。
【0026】図において28は洗浄液としてのトルエン
Tを貯溜するタンクで、30はタンク28内のトルエン
Tを汲み上げて供給路32を通じて送出するポンプであ
る。ここでポンプ30はエア駆動のものとされており、
駆動用エアを導くためのエア管34が接続されている。
尚、35はタンク28内の液量を検知するフロートスイ
ッチである。
【0027】供給路32上にはディスペンサ(定量供給
器)36が設けられており、ここで洗浄液としてのトル
エンTが設定した一定量だけ計量され、且つその計量分
が回転ブラシ26へと供給路32を通じて送り出される
ようになっている。
【0028】このディスペンサ36は、シリンダ38と
その内部に摺動可能に嵌合されたピストン40とを備え
ており、そのピストン40によって、シリンダ38の内
部が計量室42と背圧室44とに区画されている。尚シ
リンダ38は、内容積が5〜15cc程度のものとされ
ている。
【0029】46はピストン40の後退ストロークを規
定するための検知手段としての近接スイッチで、計量室
42内部にトルエンTが流入してピストン40が図中上
向きに後退運動し、ピストンロッド48に設けられた被
検知部50が近接スイッチ46に対向する位置に到る
と、その近接スイッチ46がオン動作し、その動作信号
に基づいてディスペンサ36の上流部に設けてある開閉
弁52がB位置からA位置へと切り替えられる。
【0030】即ち開閉弁52が閉動作させられて、ディ
スペンサ36の計量室42へのトルエンTの流入が停止
される。尚、本例では計量室42においてトルエン10
ccを計量するようにピストン40の後退ストローク
が、即ち近接スイッチ46の位置が設定されている。
【0031】54はディスペンサ36の背圧室44への
エア圧の供給・停止を制御するとともに、ピストン40
上昇時において背圧室44内のエアを逃がすための切替
弁で、エア管路56を介して背圧室44に接続されてい
る。
【0032】58は供給路32上、詳しくは供給路32
の、ディスペンサ36と回転ブラシ26との間の部分に
設けられた開閉弁で、この開閉弁58の開閉動作に基づ
いて、ディスペンサ36から回転ブラシ26へのトルエ
ンTの供給・停止が制御される。
【0033】具体的には、開閉弁58の開動作即ちA位
置からB位置への切替動作によって、ディスペンサ36
から回転ブラシ26へのトルエンTの供給が可能とな
り、また逆に閉動作即ちB位置からA位置への切替動作
によって、ディスペンサ36から回転ブラシ26へのト
ルエンの供給が遮断される。
【0034】60は供給路32の、開閉弁58の下流部
位にエアを吹き込むための開閉弁で、エア管路64を介
して供給路32に接続されている。また62はエア管路
64を大気に開放し或いは遮断する開閉弁である。
【0035】上記回転ブラシ26にはシャフト66が設
けられている。このシャフト66の内部には、図3の拡
大図に示しているように供給路32の一部を成すトルエ
ンTの通路32aが形成されている。この通路32aは
シャフト66の基端から先端まで到っており、その先端
においてブラシ26の半径方向先端に向かって(毛先に
向かって)開口しており、通路32aを通じて送られて
きたトルエンTが回転ブラシ26の先端ないしゴム本体
管18の内面に向けて噴出されるようになっている。
【0036】図3の装置によるゴム本体管18内面の洗
浄の手順は次のようなものである。タンク28内のトル
エンTはポンプ30により供給路32を通じて送出され
ており、ここで開閉弁52が開動作すると、供給路32
を通じて送られたトルエンTが、ディスペンサ36のピ
ストン40を図中上向きに押し上げながら計量室42内
部に流入する。
【0037】尚このとき、切替弁54はディスペンサ3
6の背圧室44を大気に開放した状態となっている。ま
た開閉弁58は閉状態、つまりA位置に切り替わった状
態にあって、供給路32のディスペンサ36と回転ブラ
シ26との間の部分を遮断した状態にある。
【0038】さてピストン40が設定したストローク分
だけ上向きに後退移動したところで、ピストンロッド4
8に設けた被検知部50が近接スイッチ46に対向した
状態となって、そこで近接スイッチ46がオン動作し、
そのオン動作信号に基づいて開閉弁52が閉状態に切り
替わり、計量室42内へのトルエンTの流入を遮断す
る。
【0039】続いて開閉弁58が開動作するとともに、
切替弁54がディスペンサ36の背圧室44とエア源と
を連通させる状態に切り替わり、これによりピストン4
0が背圧室44に導かれたエア圧の作用で下向きに押し
下げられ、計量室42内部に計量されたトルエンTがシ
リンダ36から図中下向きに押し出される。
【0040】そして一定時間後開閉弁62が開状態とな
り、更に一定時間後その開閉弁62が閉状態に切り替わ
った後、開閉弁58が閉動作し、その後開閉弁60が開
動作して、エア管路64を通じエア圧が供給路32の開
閉弁58下流部位に供給される。
【0041】そしてそのエア圧の導入により、ディスペ
ンサ36から送り出されたトルエンTが、エアとともに
シャフト66内の通路32aを流通した後、その先端か
ら勢い良く回転ブラシ26の先端及びゴム本体管18の
内面に噴霧される。
【0042】このとき回転ブラシ26は、先端の毛先を
ゴム本体管18の内面に接触させ、その状態で回転運動
しながらゴム本体管18の内面を管軸方向に移動し、ゴ
ム本体管18の内面を全長に亘ってブラッシング洗浄す
る。このブラッシング洗浄が終わったところで、開閉弁
60が閉動作する。
【0043】上記のようにして洗浄工程を行ったら、次
に図2に示す内面樹脂膜形成工程(III)を実施する。
この工程では、チャンバー68の内部においてゴム本体
管18の内面に内面樹脂層20形成用の樹脂の粉末を静
電塗装手法により塗布処理する。
【0044】具体的には、導線70を介して高電圧発生
装置に接続されたスプレーガン72にエア管74,樹脂
粉末の供給管76を通じてエアと樹脂粉末とを供給し、
そしてスプレーガン72に取り付けた長いノズル78の
噴出孔80から負又は正に帯電させた樹脂粉末を噴出さ
せる。
【0045】ここでノズル78はその先端が閉塞される
とともに、噴出孔80が横向き、つまり軸直角方向に開
口させられており、従って高電圧発生装置により負又は
正に帯電させた樹脂粉末は、このノズル78からゴム本
体管18の半径方向に噴出され、ゴム本体管18の内面
に付着し塗布される。
【0046】このときノズル78の噴出孔80をホース
主部12の内部においてのみ移動させることで、樹脂粉
末をホース主部12において厚く、端部14において薄
く塗布することができる。ノズル78の噴出孔80から
噴出された樹脂粉末は大部分がホース主部12の内面に
付着するが、一部が端部14の内面にも付着するからで
ある。
【0047】以上の樹脂粉末の塗布処理を終えたら、次
に樹脂粉末を加熱溶融させる。その加熱方法として、樹
脂粉末を塗布したゴム本体管18を加熱オーブン中に入
れて全体的に加熱する方法を用いることができるが、図
2の加熱溶融工程(IV)において示しているように、樹
脂粉末を塗布したゴム本体管18の内側に遠赤外線ヒー
タ82を挿入し、かかるヒータ82によって加熱する方
法が好適である。このようにした場合、樹脂粉末の塗布
層をゴム本体管18に対して優先的に加熱することがで
きるからである。
【0048】例えば樹脂としてポリアミド樹脂を用いた
場合、これを溶融させるためには200℃以上に加熱す
る必要があるが、ゴム本体管18をもかかる高温度に加
熱してしまうと、ゴムの劣化等を惹起してしまう。尚、
上記ゴム本体管18製造工程において半加硫状態とされ
ているときには、この加熱工程において加硫を終了させ
るようにすることができる。
【0049】上記のように樹脂粉末の塗布層を加熱溶融
した後、これを冷却処理することで、ゴム本体管18と
内面樹脂膜20とを有する積層構造のホース10を得る
ことができる。
【0050】以上のように本例のホースの製造方法にお
いて、このような洗浄方法を用いることで、ゴム本体管
18内面を良好に清浄化でき、薄い内面樹脂膜20を形
成した場合にも、かかる内面樹脂膜20がゴム本体管1
8から剥離するのを良好に防止できることを確認した。
【0051】また本例の洗浄方法においては、洗浄液と
してトルエンTを用いているため、回転ブラシ26のブ
ラッシング作用とトルエンTの作用とで、ゴム本体管1
8内面を効率良く洗浄することができる。
【0052】また洗浄液を噴霧状態で回転ブラシ26の
先端に向けて供給しているため、更にはゴム本体管一本
当りの適正量のトルエンTの量を計量して、その計量分
をゴム本体管18内面の洗浄に際し供給するようにして
いるため、ゴム本体管18内面の予定洗浄部位に対して
洗浄液を過不足なく且つ均等に供給することができ、洗
浄効率を更に高め、またゴム本体管18内面の清浄度を
高めることができる。
【0053】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば本発明においては、ゴム本
体管を製造するに際してインジェクション成形以外の成
形方法を採用することも可能であるし、またゴム本体管
を様々な断面構造で構成することも可能である。更に本
体管の材質として全体をゴムにて構成する場合の外、一
部を他の材質で構成し、或いは本体管全体をゴム以外の
材質にて構成するといったことも可能である。
【0054】また内面樹脂膜の形成方法として、上例の
静電塗装以外の手法、例えばブロー成形その他の成形方
法を採用することも場合により可能であるし、本発明を
上記フィラーホース以外の燃料ホースその他のホースの
製造に適用することも可能である。
【0055】更に本発明はトルエン以外の有機溶剤を用
いて洗浄を行う場合にも適用可能であり、また図1に示
すホースの製造工程はあくまで一例を示したに過ぎない
もので、他の様々な工程を経てホースを製造するに際し
ても本発明の適用は可能であるなど、本発明はその主旨
を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例方法にて得られるホースの一例
を示す図である。
【図2】本発明の一実施例方法の工程説明図である。
【図3】図2における洗浄工程をその実施装置とともに
示す図である。
【図4】本発明の背景説明のための説明図である。
【符号の説明】
10 ホース 18 ゴム本体管 20 内面樹脂膜 26 回転ブラシ 28 タンク 32 供給路 36 ディスペンサ(計量供給器) T トルエン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体管の内面に樹脂膜を有するホースの
    製造方法であって (イ)該本体管を製造する本体管製造工程と、(ロ)該
    本体管内面を洗浄する洗浄工程と、(ハ)該洗浄工程の
    後において該本体管内面に樹脂膜を形成する樹脂膜形成
    工程とを含み、且つ該洗浄工程において回転ブラシを該
    本体管の内面に接触させ且つ該回転ブラシの先端に向け
    て洗浄液を供給しつつ該回転ブラシを回転させながら該
    本体管内面に沿って前記樹脂膜の形成予定部位全長に亘
    り管軸方向に移動させ、ブラッシング洗浄することを特
    徴とする内面樹脂膜を有するホースの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記樹脂膜形成工程
    において、前記樹脂膜を静電塗装手法により形成するこ
    とを特徴とする内面樹脂膜を有するホースの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1,2の何れかにおいて、前記洗
    浄液としてトルエン等有機溶剤を用いることを特徴とす
    る内面樹脂膜を有するホースの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記洗
    浄液を前記回転ブラシの先端に向けて噴霧供給すること
    を特徴とする内面樹脂膜を有するホースの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記洗
    浄液を前記本体管一本当りに予め設定した一定量だけ計
    量して該計量分を供給することを特徴とする内面樹脂膜
    を有するホースの製造方法。
  6. 【請求項6】 本体管の内面に樹脂膜を有するホースを
    製造するに際して、該樹脂膜の形成に先立ち該本体管内
    面を洗浄する装置であって (a)前記本体管の内面をブラッシングする回転ブラシ
    と (b)該回転ブラシに洗浄液を供給するための洗浄液の
    供給路と (c)該供給路上に設けられ、該本体管一本当りに予め
    設定した一定量の洗浄液を計量し、且つ計量分だけ送り
    出す定量供給器とを備えていることを特徴とする洗浄装
    置。
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JP10090732A Pending JPH11268146A (ja) 1998-03-18 1998-03-18 内面樹脂膜を有するホースの製造方法及びこれに用いる洗浄装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013000669A (ja) * 2011-06-17 2013-01-07 Bridgestone Corp 洗浄ノズル
JP2013103191A (ja) * 2011-11-15 2013-05-30 Bridgestone Corp 洗浄ノズルおよびホースの洗浄方法
JP2013103190A (ja) * 2011-11-15 2013-05-30 Bridgestone Corp 洗浄ノズルおよびホースの洗浄方法

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