JPH11263572A - 踏 板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、踏板通行者向け案内表示部の視認性を向上さ
せる一方、それの経年寿命にも優れた踏板を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】表面の一方向に略Ｕ字形の多数の細長い溝
４Ｃと、その底部に基板４Ｂを有する踏板４のクリート
４ａの一部に足型マークなどの模様形状部分７Ａを削除
した形となし、この模様表示部分７Ａに前記クリート４
ａとは異色の蓄光樹脂材でなる案内クリート体７Ｂを固
設する構成の案内表示部７を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、階段やエスカレー
ター等の通行者向けの踏板に係り、特に、その表面部分
に案内表示部を設けた踏板の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】踏板表面の表示方法に関する従来例とし
ては、特開平７−１２５９６０号公報に開示されたエス
カレーター式乗客コンベアのものが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、動く
踏板の踏面頂部と溝部にわたって複数の細幅模様表示体
を接着し、この表示体が表現する足型マークなどで乗客
の乗り込み位置の誘導を行う構成を開示している。しか
しながら、この表示体自身が細切れで、踏板面に対して
表示体の存在が識別不鮮明という視認性の問題があっ
た。また、踏面頂部部分の摩滅やその端面が露出するこ
とによる接着部の剥離などの寿命的問題もあった。

【０００４】本発明の目的は、踏板通行者向けの案内表
示部の視認性を向上させる一方、それの経年寿命の改善
を図った踏板を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、踏板の表面の一方向に略Ｕ字形の多数の
細長い溝で形成される凸状のクリートと、このクリート
の底部に基板を有するものにおいて、前記クリートの一
部を足型マークなどの模様形状部分を削除した形とな
し、かつ、この模様形状部分に前記クリートとは異色の
蓄光樹脂材でなる案内クリート体を固設して案内表示部
を形成したのである。この構成によれば、足型マークな
どの模様形状部分全体が自ら光を発する蓄光樹脂材の案
内クリート体で模様表示するので、視認性が飛躍的に高
まる一方、摩滅や剥離の問題を解消した案内表示部を備
えた踏板を提供することができる。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態をエ
スカレーター式乗客コンベアを例に、図１〜図４を用い
て説明する。乗客コンベア１の一方の乗降口付近を水平
投影視した図１において、建屋床に連なる乗降床２、く
し歯３、複数のアルミニウム合金製等の踏板４（後面に
図２に示すライザー４Ａを有する）で通行路を形成し、
この踏板４の両側のハンドレール５、欄干６で側壁を形
成している。さらに、この踏板４の表面部分には、それ
の全個数あるいは数個飛びに乗客が正しく立つべき位置
に長さＬ２の足型マークの模様（図には左右に２人立ち
分を示す）の案内表示部７が設けられている。そして、
この案内表示部７は、図２〜図４に示したように板厚Ｔ
の基板４Ｂを有する踏板４のクリート４ａの一方向に有
する多数の略Ｕ字形の細長い溝４Ｃに沿って、縦長で、
この溝４Ｃの底辺４ｂよりもｔだけ低い横幅Ｗの底辺４
ａａ有する模様形状部分７Ａを部分的に削除した形で、
この模様形状部分７Ａ内に、平面的に見ると図１のよう
な足型マークとなる模様集合体をなす案内クリート体７
Ｂを嵌め込んだ構成となっており、踏板４の前端には長
さＬ１の端部注意帯４Ｄが配設されている。ここで、案
内クリート体７Ｂについて詳述すれば、この案内クリー
ト体７Ｂは、長さＬ２、横幅Ｗそれに足型マークの丸み
部７ａを有する前記削除された模様形状部分７Ａと一致
する形状で、その表面には、クリート４ａと同形状のク
リート７ｂ、溝７ｃを有している。一方、色調的には、
踏板４の表面色（例えば、塗装しない金属色あるいは、
黒色などの塗装色）とは異色で、黄色や青色に着色され
た着色体となっている。また、材質的には、一般に蓄光
樹脂材と称される、自己発光性素材が採用されてそれ自
身の発光作用により足型マークなどの模様の存在を強調
する構成となっている。さらに、この案内クリート体７
Ｂは、その全面のうちの要所がビス８によって底辺４ａ
ａに固設されている。

【０００７】上記構成によれば、足型マークなどの表示
部分が、連続的で、従来例のような細切れではない一体
模様の広い面積で表示され、かつ、踏板４とは異色で発
光作用を有していることから視認性が最上であり、一体
樹脂材であるために、小石や傘の先のような異物が接触
しても摩滅や剥離がなくなって、その経年寿命を高める
ことができる。

【０００８】なお、上記案内表示部７は、足型マークの
模様に限らず、歩行を促す矢印マークやその他の模様と
してもよい。さらに、本発明の構成は例示の乗客コンベ
アに限らず、一般の階段や通路用の踏板にもそのまま適
用できる。また、上記の模様形状部分７Ａや案内クリー
ト体７Ｂの形状は例示のものに限定されるものではな
く、例えば、クリート４ａの溝４Ｃの底部に細幅の模様
形状体を接合、固設したものでもよい。

【０００９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
踏板通行者向けの案内表示部の視認性が向上し、かつ経
年寿命に優れた踏板を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による踏板の一実施の形態を示す平面
図。

【図２】図１のＩ−Ｉ線に沿う断面図。

【図３】図２のＩＩ−ＩＩ線に沿う断面図。

【図４】図３の要部を拡大した単体斜視断面図。

【符号の説明】

４…踏板、４Ａ…ライザー、４Ｂ…基板、４Ｃ，７ｃ…
溝、４ａ，７ｂ…クリート、４ｂ…底辺、７…案内表示
部、７Ａ…模様形状部分 ７Ｂ…案内クリート体、７ａ…丸み部、８…ビス

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】踏板の表面の一方向に略Ｕ字形の多数の細
   長い溝で形成される凸状のクリートと、このクリートの
   底部に基板を有するものにおいて、前記クリートの一部
   を足型マークなどの模様形状部分を削除した形となし、
   かつ、この模様形状部分に前記クリートとは異色の蓄光
   樹脂材でなる案内クリート体を固設して案内表示部を形
   成したことを特徴とする踏板。