JPH11263546A - エレベーターの保守装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】保守作業性を向上するため、エレベーターホー
ルに制御盤とデータを無線通信する通信用コネクタなど
の端子を設け、ホールで保守作業を行う。特に機械室の
ないエレベーターに有効である。 【解決手段】エレベーターホールに制御盤とデータを無
線通信する通信用コネクタなどの端子を設ける。信号伝
送に赤外線、空間光伝送、電波、音波を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エレベーターに関
し特に保守点検時にエレベーターホールで保守作業がで
きるエレベーターの操作機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】図２に従来のエレベーター保守状態の一
例を示す。図において３はエレベーターの運転管理制御
を行う制御盤、４は巻き上げ機、５はエレベーターか
ご、６はガイドプーリー、７はエレベーターの昇降路、
１１は点検扉、１５はロープ、９は保守作業用携帯端末
機を示す。ロープは一端をエレベーターのかごに固定し
て、ガイドプーリーを介して他の一端を巻き上げ機４に
固定している。そして巻き上げ機４がロープを巻き付
け、巻き戻すことによってエレベーターの昇降を行って
いる。

【０００３】また、巻き上げ機４のモーターの回転は制
御盤３で制御している。この構成においては、保守点検
は制御盤に保守作業用携帯端末機９を接続して行ってお
り、点検用に点検扉が必要となり、設置スペース，開閉
スペースが必要であった。

【０００４】また、保守作業用携帯端末機を接続する方
式として特開平7−206301 号公報がある。この公知例
は、制御装置から通信用ケーブルをかご操作盤に敷説
し、かご操作盤に携帯用保守装置を接続するためのコネ
クタを設けたものがある。本公知例は特に昇降路内に制
御盤を設置した場合、救出時について考慮されていなか
った。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、昇降
路内に制御盤を設けた場合でも設置スペースを小さく
し、また、安全な保守点検作業および、救出作業を行う
ことができかつ、耐ノイズ性に優れ安定した動作が可能
なエレベーターの保守装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明においては、保守
作業に必要なコネクタあるいは端子をエレベーターホー
ルに設け、エレベーターホールで作業ができるため安全
で作業性の良い保守点検作業ができる。

【０００７】さらに、エレベーターホールに保守作業用
携帯端末機を接続するコネクタを設け、エレベーターホ
ールで前記コネクタに保守作業用携帯端末機を接続し所
定の操作をすれば、制御盤に格納されている保守情報を
無線通信により保守作業用携帯端末機に取り込まれる。
本発明によれば安全で作業性の良い保守点検作業ができ
る。

【０００８】また、保守運転時および救出運転時には保
守作業用携帯端末機のキー操作に伴い保守作業用携帯端
末機と制御盤との間で、データの授受を行い、エレベー
ターの運転を行うため安全で作業性の良い救出作業がで
きる。

【０００９】また、保守作業用携帯端末機と制御盤との
間のデータの授受を伝送ケーブル等の有線通信ではなく
無線通信で行っているため、伝送ケーブルなどがアンテ
ナとなり外部の電気的ノイズの影響を受け制御盤が誤動
作する危険性をなくすことができ、安定した動作を可能
とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明による一実施例につ
いて説明する。

【００１１】図１は本発明の全体構成図を示し、図３は
本発明の保守作業用携帯端末機接続の電気的なブロック
図を、図２は従来のエレベーターの保守状態の一例を示
す。図において、３はエレベーターの制御盤であり、昇
降路に設置してある。一般住宅用では一般に機械室を特
別に設けることは困難であり、図１および図２のように
昇降路に設けている。１は保守作業用携帯端末機９を接
続するためのコネクタであり、８ａ，８ｂの送受信機に
より制御盤３に接続されている。

【００１２】そして、このコネクタは通常運転時はホー
ル釦２に隠れていて一般の乗降者には触ることができな
い。また、制御盤３はエレベーターの運転管理制御を行
っており、エレベーターの運転は巻き上げ機のモーター
制御によって行われる。一端を巻き上げ機４に、一端を
ガイドプーリー６を介して乗りかご５に固定したロープ
１５を、巻き上げ機４の巻き付け、巻き戻しによって乗
りかご５を昇降させる。

【００１３】制御盤３には運転管理制御を行うマイコン
などを内蔵しており、マイコン１２のパラレルデータを
シリアルデータに変換するシリアル／パラレル変換回路
１３とシリアル／パラレル変換回路１３の出力である電
気信号を無線信号に変換する変換回路１４を備えた無線
信号送受信機８ａを備えている。

【００１４】そして、ホール側に保守作業用携帯端末機
９を接続するためのコネクタ１と制御盤３とホール１０
を無線で通信するための電気信号を無線信号に変換する
変換回路１４を備えた無線信号送受信機８ｂを設け、こ
のコネクタ１に保守作業用携帯端末機９を接続してマイ
コン１２と保守作業用携帯端末機９との間で通信を行
う。

【００１５】保守点検として、例えば、保守作業用携帯
端末機９のキーを操作して、乗りかご５を移動させ所望
の位置に停止させて、戸の開閉などの保守点検作業を実
施する。

【００１６】このように、本実施例によれば制御盤３内
にメモリされている運転管理情報データを制御盤設置場
所に移動することなくホールにいて保守作業用携帯端末
機９に取り込むことができ、また官庁検査などで必要な
データをホールで測定することができ保守点検の作業性
を向上させることができると言う効果がある。またトラ
ブルによってかごが停止した場合やかご内に利用者が閉
じこめられた場合に、異常個所の調査も制御盤設置場所
に移動することなくホールにいて行うことができ、非常
時の対応を迅速に行うことができるという効果がある。

【００１７】

【発明の効果】このように、本発明によれば、保守点検
の作業性を向上させることができるという効果がる。ま
たトラブルによってかごが停止した場合やかご内に利用
者が閉じこめられた場合に、異常個所の調査を制御盤設
置場所に移動することなくホールにいて行うことがで
き、非常時の対応を迅速に行うことができるという効果
がある。

【００１８】さらに保守作業用携帯端末機と制御盤との
間のデータの授受を伝送ケーブル等の有線通信ではな
く、無線通信で行っているため、伝送ケーブルなどがア
ンテナとなり外部の電気的ノイズの影響を受け制御盤が
誤動作する危険性をなくすことができるため、制御盤の
安定した動作が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例であるエレベーターの操作機構
を示す全体構成の斜視図。

【図２】従来のエレベーターの保守状態の一例を示す斜
視図。

【図３】本発明の保守作業用携帯端末機接続の電気的な
ブロック図。

【符号の説明】

１…コネクタ、２…ホール釦、３…制御盤、４…巻き上
げ機、５…乗りかご、６…ガイドプーリー、７…昇降
路、８ａ，８ｂ…送受信機、９…保守作業用携帯端末
機、１０…エレベーターホール、１１…点検扉、１２…
エレベーター制御用マイコン、１３…シリアル／パラレ
ル変換回路、１４…変換回路、１５…ロープ。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】運転管理制御を行う制御盤をかごの昇降路
   内に設置したエレベーターにおいて、保守作業用に前記
   制御盤に接続することができる端子をエレベーターホー
   ルに設け、該当端子と制御盤間の信号伝送を無線通信と
   したことを特徴とするエレベーターの保守装置。
2. 【請求項２】請求項１において、信号伝送に赤外線を用
   いたことを特徴とするエレベーターの保守装置。
3. 【請求項３】請求項１において、信号伝送に空間光伝送
   を用いたことを特徴とするエレベーターの保守装置。
4. 【請求項４】請求項１において、信号伝送に電波を用い
   たことを特徴とするエレベーターの保守装置。
5. 【請求項５】請求項１において、信号伝送に音波を用い
   たことを特徴とするエレベーターの保守装置。