JPH11254712A - 印刷装置および印刷方法並びに記録媒体 - Google Patents

印刷装置および印刷方法並びに記録媒体

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JPH11254712A
JPH11254712A JP8045598A JP8045598A JPH11254712A JP H11254712 A JPH11254712 A JP H11254712A JP 8045598 A JP8045598 A JP 8045598A JP 8045598 A JP8045598 A JP 8045598A JP H11254712 A JPH11254712 A JP H11254712A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 双方向記録が可能な印刷装置において、副走
査の送り量に応じて、ヘッドの往運動時と復運動時に形
成されるドットの色相の相違に基づく色ムラが生じてい
た。 【解決手段】 インクジェットプリンタにおいて、副走
査方向のノズルピッチを画像記録密度の2倍とする。ヘ
ッドの往運動時におけるラスタの形成(往)と復運動時
におけるラスタの形成(復)を交互に用いつつ副走査方
向の送り量を大小2種類組み合わせて画像を記録する。
小送りは1ラスタとし、上下に隣接するラスタを「往→
復」の順で形成することで、両者の色相の相違に基づく
色ムラを解消する。大送りの前後ではさまれるラスタに
ついて、オーバラップ方式によるドットの記録を行い、
バンディングを防止する。この結果、双方向記録におい
て色ムラおよびバンディングのない良好な画質を得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主走査における往
復双方の運動時にドットを形成することにより、印刷媒
体に画像を記録する印刷装置および印刷方法並びに記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリ
ンタが広く普及し、コンピュータ等が処理した画像を多
色で印刷するのに広く用いられている。かかるタイプの
プリンタにおいては前記ヘッドが記録媒体に対し往復動
する主走査のうち、往運動時のみならず復運動時にもド
ットを形成する技術が提案されている(以下、この技術
によりドットを形成することを双方向記録とよぶ)。
【0003】双方向記録の一つとして、ヘッドの往運動
時には1ラスタの一部ずつのドットを形成し、復運動時
には別のノズルで残りのドットを形成することにより、
往復動併せて1ラスタのドットが完成するようなドット
の記録技術がある。この記録方法によれば、1ラスタを
異なるノズルで記録するため、ノズルの機械的製作誤差
によるドットの形成位置のずれを分散させることがで
き、画質を向上することができる。
【0004】また、双方向記録として、ヘッドが一回往
運動する際に1ラスタのドットを形成し、続く復運動で
別のラスタのドットを形成する記録方法もある。かかる
記録方法によれば、往運動のみでドットを形成する場合
に比べて、ドットの形成効率が2倍に向上するため、印
刷速度を高めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、往運動および
復運動それぞれで1ラスタのドットを形成し、印刷速度
を高めるドットの記録をした場合、一定条件下で画像に
色ムラが生じることが見いだされた。この現象について
図19を用いて説明する。
【0006】図19は複数のノズルを備えるヘッドによ
りドットが形成される様子を示した説明図である。図1
9の左側に1から15の番号を丸「○」または四角
「□」で囲んで示したのがノズル列であり、番号を丸
「○」で囲んだものはノズルの往運動時の位置を示し、
四角「□」で囲んだものは復運動時の位置を示してい
る。ノズル列に併せて記載された「1回目、2回目・
・」は、ヘッドの主走査の回数を示している。また、各
主走査の後には、15ラスタ分に相当する一定の紙送り
量で副走査が行われている。
【0007】図19の右側には上述のヘッドの走査によ
り記録されるドットの様子を示した。点線部分はノズル
が走査するものの、ドットの記録を行わない部分を意味
している。丸印「○」「●」および四角印「□」「■」
はそれぞれヘッドの往運動時および復運動時に形成され
たドットであることを意味している。また、塗りつぶし
たシンボル「●」「■」はすぐ下側に隣接しているラス
タが形成されていない状態で形成されるドット(以下、
単に「先に形成されるドット」という)を意味してお
り、白抜きのシンボル「○」「□」は既に形成されたラ
スタの上側に隣接する状態で形成されるドット(以下、
単に「後で形成されるドット」という)を意味してい
る。例えば、図19のL1,L3のラスタが1回目の往
運動で形成される時には、まだラスタL2は形成されて
いないから、ラスタL1,L3は先に形成されるドット
の集まりとなり塗りつぶしのシンボル「●」となる。一
方、L2のラスタが2回目の復運動で形成される時に
は、その副走査方向に隣接するラスタL3が既に形成さ
れているため、ラスタL2は後で形成されるドットの集
まりとなり白抜きのシンボル「□」となる。
【0008】かかる主走査の繰り返しにより、図19に
示す通り、領域a〜cで完全な画像が形成されることが
分かる。なお、図19では15個のノズルからなるノズ
ル列を示しており、それぞれノズルの副走査方向のピッ
チは画像の記録ピッチの2倍となっている。
【0009】以上で説明した方法により画像を形成した
場合、図19より明らかな通り、先に形成されたドット
が往運動時に形成されたものである領域(領域aよび領
域c)と、復運動時に形成されたものである領域(領域
b)とが交互に生じることが分かる。図19では、各ド
ットはお互いに重ならないように示されているが、ドッ
ト間に隙間が残らないようにするため、現実には、主走
査方向および副走査方向のドット間隔をドット径よりも
小さく設定することにより、相互にドットが一部重なる
ようにしている。
【0010】ところで、各色のインクが主走査方向に一
列に並んでいるヘッドを用いた場合には、往運動時と復
運動時とでインクを吐出する順番が異なっている。例え
ば、図5に示したヘッドを考える。図5は、主走査方向
に左からブラック(K)、シアン(C)、ライトシアン
(LC)、マゼンダ(M)、ライトマゼンダ(LM)、
イエロ(Y)の6色のインクが一列に並べられたヘッド
の平面図である。このヘッドが図5の右側方向に移動し
ているとき(往運動時)には、ある画素に対し、「Y,
LM,M,LC,C,K」の順にインクが吐出されるこ
とになる。ヘッドが図5の左側に移動しているとき(復
運動時)には、この逆の順でインクが吐出されることに
なる。
【0011】従って、先に往運動時にドットが形成され
ている領域(領域a,c)と復運動時にドットが形成さ
れている領域(領域b)では、ドットが重なり合う部分
でインクの吐出順序が異なり、用紙にインクが浸透する
順序が異なる。この結果、各色ごとに同じ量のインクを
吐出したとしても、結果として得られる色相は微妙に異
なってしまうことになる。これが色ムラとして認識され
るのである。かかる現象は、各色のインクが主走査方向
に一列に並んでいるヘッドを用いて双方向記録を行う限
り、副走査方向のノズルピッチと画像の記録ピッチの関
係には依存せず生じる。
【0012】本発明は、以上の課題に鑑みなされたもの
であり、双方向記録が可能な印刷装置において、往運動
時と復運動時に形成されるドットの色相の相違に基づく
色ムラを解消し、画質を向上するための技術を提供する
ことを第1の目的とする。但し、かかる色ムラが解消し
ても、ノズルの機械的製作誤差に基づくドットの形成位
置のずれに起因するバンディングや、副走査時の紙送り
誤差に起因するバンディング等が生じては画質を改善し
たとは言い切れない。従って、上記色ムラの解消にあた
り、さらに画質の低下を伴う他の要因を回避することを
第2の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明では
以下の手段を採用した。本発明の第1の印刷装置は、ヘ
ッドを印刷媒体に対し相対的に往復動する主走査により
該主走査方向のドット列であるラスタを形成しつつ、前
記ヘッドを印刷媒体に対し相対的に一方向に移動する副
走査により複数のラスタを形成することによって、該印
刷媒体上に入力された画像データに応じた多色の画像を
印刷し得る印刷装置であって、副走査方向に所定のピッ
チで配置され所定の単色のインクを吐出可能な複数のノ
ズルからなるノズル列を、前記多色の画像に用いられる
インクの色数に対応した数だけ有し、主走査における往
復双方の運動時にそれぞれ各色ごとのドットを形成する
ことができ、かつ該往復運動時で各色のインクを吐出す
る順序が異なるヘッドと、ヘッドの往運動および復運動
においてドットが形成されるごとに1ラスタ分だけ副走
査を行う小送り手段と、該小送り手段により所定領域の
ラスタのドットが形成された後、該領域の副走査方向に
隣接する領域に前記領域と一部のラスタにおいて重複し
てドットを形成可能な位置に副走査を行う大送り手段
と、該重複するラスタにおいては2回の主走査によりド
ットが形成され、その他のラスタにおいては1回の主走
査によりドットが形成されるようにヘッドを制御するド
ット形成制御手段とを備えることを要旨とする。
【0014】本発明の第1の印刷方法は、ヘッドを印刷
媒体に対し相対的に往復動する主走査により該主走査方
向のドット列であるラスタを形成しつつ、前記ヘッドを
印刷媒体に対し相対的に一方向に移動する副走査により
複数のラスタを形成することによって、該印刷媒体上に
入力された画像データに応じた多色の画像を印刷し得る
印刷方法であって、前記ヘッドは、副走査方向に所定の
ピッチで配置され所定の単色のインクを吐出可能な複数
のノズルからなるノズル列を、前記多色の画像に用いら
れるインクの色数に対応した数だけ有し、主走査におけ
る往復双方の運動時にそれぞれ各色ごとのドットを形成
することができ、かつ該往復運動時で各色のインクを吐
出する順序が異なるヘッドであり、(a) ヘッドの往
運動および復運動においてドットが形成されるごとに小
送りとして1ラスタ分だけ副走査を行う工程と、(b)
該小送りの繰り返しにより所定領域のラスタのドット
が形成された後、大送りとして該領域の副走査方向に隣
接する領域に前記領域と一部のラスタにおいて重複して
ドットを形成可能な位置に副走査を行う工程と、(c)
前記ヘッドを制御して、前記重複するラスタにおいて
は2回の主走査によりドットを形成しつつ、その他のラ
スタにおいては1回の主走査によりドットを形成する工
程とを備えることを要旨とする。
【0015】かかる印刷装置および印刷方法では、1ラ
スタずつの小送りによる副走査と、大送りによる副走査
との組み合わせにより画像を形成する。大送りによる副
走査では、小送りの繰り返しにより既にドットが形成さ
れた領域の下端と、大送りの後にドットを形成すべき領
域の上端とが一部のラスタにおいて重複するように副走
査を行う。このような副走査を行いつつ、該重複するラ
スタにおいては、大送り前後の2回の主走査によりドッ
トを形成する。なお、ラスタとはヘッドの1回の主走査
で記録し得る主走査方向のドット列をいう。
【0016】こうすれば1ラスタずつの小送りによる副
走査を行うことにより、往運動時と復運動時でドットの
形成順序が先後逆転する領域を最小限に抑えることがで
き、色ムラを解消することができる。また、一部のラス
タが重複するように大送りを行い、かつ重複するラスタ
を大送り前後の2回の主走査で形成することにより、大
送り時の位置精度の低下に基づく副走査方向のドット間
隔のバラツキを目立たなくすることができる。以上の2
つの作用に基づき、上記発明によれば双方向記録におい
て色ムラおよび大送り時のバンディングのない良好な画
質を得ることができる。
【0017】上記印刷装置において、前記重複するラス
タは1のラスタとすることが望ましい。
【0018】もとより、重複するラスタを1以上とする
ことは可能であるが、こうすれば、重複するラスタ、即
ち2回の主走査でドットが形成されるラスタを最小限に
抑えることができるため、印刷の処理速度を大きく低下
させることもない。
【0019】また、上記印刷装置において、前記重複す
るラスタは、2のラスタであり、前記大送り手段は、該
重複するラスタがそれぞれヘッドの2回の往運動または
復運動のみによりドットが形成されるように副走査を行
う手段とすることも望ましい。
【0020】こうすれば、重複するラスタをそれぞれ往
運動時または復運動時のいずれかに形成されるドットで
統一することができる。この結果、当該ラスタをそれぞ
れ同じ色相のドットで統一して形成することができるた
め、かかるラスタにおける色相の変化も最小限に抑える
ことができる。もとより、重複するラスタを2以上の偶
数とすることが可能であるが、重複するラスタを2のラ
スタとすることにより、2回の主走査でドットが形成さ
れるラスタを抑えることができるため、印刷の処理速度
を大きく低下させることもない。
【0021】さらに、上記印刷装置において、前記ノズ
ルの副走査方向のピッチは、副走査方向の画像記録ピッ
チの2倍であることが望ましい。
【0022】ノズルの副走査方向のピッチ(以下、単に
ノズルピッチという)が、画像の記録ピッチの3倍以上
である場合には、1ラスタずつの小送りを繰り返して
も、必ず「先に形成されるドット」が復運動時に形成さ
れるものとなるラスタが存在する。これに対し、ノズル
ピッチが画像記録ピッチの2倍である場合には、復運動
時に先に形成されるラスタは小送り時には生じない。従
って、かかるノズルピッチの場合に色ムラを解消する効
果が最も有効となる。
【0023】本発明の第2の印刷装置は、ヘッドを印刷
媒体に対し相対的に往復動する主走査により該主走査方
向のドット列であるラスタを形成しつつ、前記ヘッドを
印刷媒体に対し相対的に一方向に移動する副走査により
複数のラスタを形成することによって、該印刷媒体上に
入力された画像データに応じた多色の画像を印刷し得る
印刷装置であって、副走査方向に所定のピッチで配置さ
れ所定の単色のインクを吐出可能な複数のノズルからな
るノズル列を、前記多色の画像に用いられるインクの色
数に対応した数だけ有し、主走査における往復双方の運
動時にそれぞれ各色ごとのドットを形成することがで
き、かつ該往復運動時で各色のインクを吐出する順序が
異なるヘッドと、ヘッドの往運動および復運動において
ドットが形成されるごとに前記ノズルの副走査方向のピ
ッチよりも大きい所定のラスタ分だけ副走査を行う小送
り手段と、該小送り手段により所定領域のラスタのドッ
トが形成された後、該領域の副走査方向に隣接する領域
にドットを形成可能な位置に副走査を行う大送り手段
と、前記小送り手段ごとにラスタが形成される領域が副
走査方向に1ラスタずつ広がるように前記ヘッドに備え
られた複数のノズルのうちドットを不形成とするノズル
を選択するノズル選択手段と、前記ヘッドを制御して、
前記主走査において各ラスタのドットを形成するドット
形成手段とを備えることを要旨とする。
【0024】本発明の第2の印刷方法は、ヘッドを印刷
媒体に対し相対的に往復動する主走査により該主走査方
向のドット列であるラスタを形成しつつ、前記ヘッドを
印刷媒体に対し相対的に一方向に移動する副走査により
複数のラスタを形成することによって、該印刷媒体上に
入力された画像データに応じた多色の画像を印刷し得る
印刷方法であって、前記ヘッドは、副走査方向に所定の
ピッチで配置され所定の単色のインクを吐出可能な複数
のノズルからなるノズル列を、前記多色の画像に用いら
れるインクの色数に対応した数だけ有し、主走査におけ
る往復双方の運動時にそれぞれ各色ごとのドットを形成
することができ、かつ該往復運動時で各色のインクを吐
出する順序が異なるヘッドであり、(a) ヘッドの往
運動および復運動においてドットが形成されるごとに小
送りとして前記ノズルの副走査方向のピッチよりも大き
い所定のラスタ分だけ副走査を行う工程と、(b) 該
小送りの繰り返しにより所定領域のラスタのドットが形
成された後、大送りとして該領域の副走査方向に隣接す
る領域にドットを形成可能な位置に副走査を行う工程
と、(c) 前記小送りにおいて副走査方向にラスタが
形成される領域が副走査方向に1ラスタずつ広がるよう
に前記ヘッドに備えられた複数のノズルのうちドットを
不形成とすべきノズルを選択する工程と、(d) 前記
ヘッドを制御して、前記主走査において各ラスタのドッ
トを形成する工程とを備えることを要旨とする。
【0025】かかる印刷装置および印刷方法では、第1
の印刷装置および印刷方法と同様、小送りによる副走査
と、大送りによる副走査との組み合わせにより画像を形
成する。小送りにおける送り量はノズルピッチよりも大
きいが、ノズルピッチの倍数ではない値に設定されてい
る。この送り量をnラスタとする。ヘッドの往運動によ
りドットを形成した後、nラスタの小送りを行い復運動
によりドットを形成する場合、全てのノズルでドットを
形成すれば、往運動時に形成されたラスタのうち画像領
域の最下端にあるラスタよりもnラスタ下方に復運動に
よりドットが形成される。かかるラスタは当然、ドット
が全く形成されていない領域に新たに形成されたもので
あるから、本明細書でいう「先に形成されたドット」と
なる。既に説明した通り、「先に形成されたドット」が
復運動により形成されたものである場合には、該ドット
により色ムラを生じることになる。上記発明では、ドッ
トを不形成とするノズルを選択することにより、副走査
方向にラスタが形成される領域が副走査方向に1ラスタ
ずつ広がるように制御を行うため、復運動時に形成した
ドットが「先に形成されたドット」となることを防止
し、色ムラを解消することができる。なお、ここではヘ
ッドが往運動時に先にドットを形成するものとして説明
したが、逆の場合も同様である。
【0026】さらに、上記発明では小送り時の送り量が
ノズルピッチよりも大きいため、小送り時には隣接する
ラスタが必ず異なるノズルで形成される。ノズルに機械
的な製作誤差等があり、形成されるドットの副走査方向
の間隔が一定でないような場合、1ラスタごとの小送り
を行い隣接するラスタを同じノズルで形成すれば、副走
査方向の間隔の不均一性が更に目立つようになり、いわ
ゆるバンディングを生じることになる。上記発明では隣
接するラスタが必ず異なるノズルで形成されるため、か
かる原因に基づくバンディングを解消することができ、
画質を向上することができる。
【0027】上記印刷装置において、前記小送り手段に
よる副走査方向の送り量は、前記ノズルの副走査方向の
ピッチよりも大きく該ピッチの2倍よりも小さい所定の
ラスタ分であることが望ましい。
【0028】かかる送り量に設定すれば、小送り後にド
ットを形成しないノズルの数を最小に抑えることができ
るため、印刷速度の大きな低下を防ぐことができる。
【0029】また、上記印刷装置において、前記大送り
手段は、該小送り手段により重複することなく所定領域
のラスタのドットが形成された後、該領域の副走査方向
に隣接する領域に前記領域と一部のラスタにおいて重複
してドットを形成可能な位置に副走査を行う手段であ
り、前記ドット形成手段は、さらに、該重複するラスタ
においては、2回の主走査によりドットが形成されるよ
うにヘッドを制御する手段とすることも望ましい。
【0030】かかる大送り手段を用いれば、大送り時に
おける位置精度の低下に基づく副走査方向のドット間隔
のバラツキを目立たなくすることができるため、大送り
時におけるバンディングを防止して、画質を向上するこ
とができる。かかる大送り手段において、前記重複する
ラスタは第1の印刷装置と同様に設定することができ
る。
【0031】もとより、重複するラスタは1以上の値で
種々設定可能であるが、例えば、前記重複するラスタは
1のラスタとしたり、前記重複するラスタは、2のラス
タであり、前記大送り手段は、該重複するラスタがそれ
ぞれヘッドの2回の往運動または復運動のみによりドッ
トが形成されるように副走査を行う手段とすることが望
ましい。
【0032】また、第1の印刷装置と同様の理由によ
り、前記ノズルの副走査方向のピッチは、副走査方向の
画像記録ピッチの2倍とすれば、色ムラの解消による画
質の向上が最も有効となる。
【0033】本発明の第3の印刷装置は、ヘッドを印刷
媒体に対し相対的に往復動する主走査により該主走査方
向のドット列であるラスタを形成しつつ、前記ヘッドを
印刷媒体に対し相対的に一方向に移動する副走査により
複数のラスタを形成することによって、該印刷媒体上に
入力された画像データに応じた多色の画像を印刷し得る
印刷装置であって、副走査方向に所定のピッチで配置さ
れ所定の単色のインクを吐出可能な複数のノズルからな
るノズル列を、前記多色の画像に用いられるインクの色
数に対応した数だけ有し、主走査における往復双方の運
動時にそれぞれ各色ごとのドットを形成することがで
き、かつ該往復運動時で各色のインクを吐出する順序が
異なるヘッドと、前記主走査の第1の方向への運動時に
おいてドットを形成する第1のドット形成手段と、前記
主走査のうち第1の方向と異なる第2の方向への運動時
においては、ラスタが形成される領域が前記副走査方向
に広がらないように、前記ノズル列のうち一部のノズル
を選択してドットを形成する第2のドット形成手段とを
備えることを要旨とする。
【0034】本発明の第3の印刷方法は、ヘッドを印刷
媒体に対し相対的に往復動する主走査により該主走査方
向のドット列であるラスタを形成しつつ、前記ヘッドを
印刷媒体に対し相対的に一方向に移動する副走査により
複数のラスタを形成することによって、該印刷媒体上に
入力された画像データに応じた多色の画像を印刷し得る
印刷方法であって、前記ヘッドは、副走査方向に所定の
ピッチで配置され所定の単色のインクを吐出可能な複数
のノズルからなるノズル列を、前記多色の画像に用いら
れるインクの色数に対応した数だけ有し、主走査におけ
る往復双方の運動時にそれぞれ各色ごとのドットを形成
することができ、かつ該往復運動時で各色のインクを吐
出する順序が異なるヘッドであり、(a) 前記主走査
の第1の方向への運動時においてドットを形成する工程
と、(b) 前記主走査のうち第1の方向と異なる第2
の方向への運動時においては、ラスタが形成される領域
が前記副走査方向に広がらないように、前記ノズル列の
うち一部のノズルを選択してドットを形成する第2のド
ット形成手段とを備えることを要旨とする。
【0035】上記印刷装置および印刷方法では、前記主
走査の第1の方向への運動時、ドットを形成し、その逆
方向の第2の運動時においては、ラスタが形成される領
域が前記副走査方向に広がらないように、前記ノズル列
のうち一部のノズルを選択してドットを形成する。つま
り、ラスタが形成される領域が副走査方向に広がるの
は、主走査のうち第1の方向への運動時のみとなる。こ
の結果、本明細書にいう先に形成されるドットは、必ず
第1の方向への運動時に形成されたドットとなるため、
色ムラのない良好な画質を得ることができる。なお、主
走査の往運動を第1の方向とすれば、第2の方向は復運
動となる。当然、その逆であっても構わない。
【0036】ここで前記第2のドット形成手段によるド
ットの形成について説明する。ラスタが形成される領域
が副走査方向に広がらないとは、例えば、副走査を行い
ながら印刷媒体の上方から下方へ画像を印刷していく場
合において、既にドットが形成された領域よりも下方向
へは新たなラスタを形成しないとの意である。例えば、
第1の方向である往運動時に全ノズルを用いてドットを
形成した後、印刷媒体の下方に副走査を行い、第2の方
向である復運動時に全ノズルを用いてドットを形成すれ
ば、往運動時に形成されたラスタの下方向に新たなラス
タが形成されることになる。つまり、ラスタが形成され
る領域が副走査方向に広がることになる。上記第2のド
ット形成手段では、このような場合に、例えばノズル列
の最下方のノズルはドットを形成しないようにして、ラ
スタが形成される領域が副走査方向に広がらないように
するのである。
【0037】上記印刷装置において、ヘッドの往運動お
よび復運動においてドットが形成されるごとに第1のラ
スタ数だけ副走査を行う小送り手段と、該小送り手段に
より所定領域のラスタのドットが形成された後、該領域
の副走査方向に隣接する領域に前記領域と一部のラスタ
において重複してドットを形成可能な位置に、前記第1
のラスタ数よりも大きい第2のラスタ数だけ副走査を行
う大送り手段と、該重複するラスタにおいては2回の主
走査によりドットが形成され、その他のラスタにおいて
は1回の主走査によりドットが形成されるようにヘッド
を制御するドット形成制御手段とを備えるものとしても
よい。
【0038】かかる印刷装置によれば、一部のラスタが
重複するように大送りを行い、かつ重複するラスタを大
送り前後の2回の主走査で形成することにより、大送り
時の位置精度の低下に基づく副走査方向のドット間隔の
バラツキを目立たなくすることができる。このような重
複するラスタ数は、種々の値に設定し得るが、ドットの
形成効率の低下を防止する観点から、小さい値、例えば
1ラスタに設定することが望ましい。
【0039】また、上記印刷装置において、前記ヘッド
の往運動および復運動においてドットが形成されるごと
に前記ノズルの副走査方向のピッチよりも大きい所定の
ラスタ分だけ副走査を行う小送り手段と、該小送り手段
により所定領域のラスタのドットが形成された後、該領
域の副走査方向に隣接する領域にドットを形成可能な位
置に副走査を行う大送り手段とを備えるものとしてもよ
い。
【0040】上記小送り手段を備えるものとすれば、既
に説明した通り、隣接するラスタは必ず異なるノズルで
形成されることになるため、バンディングを防止するこ
ともできる。
【0041】かかる小送り量は、種々の値を採り得る
が、印刷速度の大きな低下を防ぐ観点から、前記ノズル
の副走査方向のピッチよりも大きく該ピッチの2倍より
も小さい所定のラスタ分であることが望ましい。
【0042】また、かかる小送り手段を備える場合にお
いても、一部のラスタにおいて重複してドットを形成可
能な位置に副走査を行う大送りを伴うことができるのは
当然である。
【0043】また、第1の印刷装置と同様の理由によ
り、前記ノズルの副走査方向のピッチは、副走査方向の
画像記録ピッチの2倍とすれば、色ムラの解消による画
質の向上が最も有効となる。
【0044】以上で説明した本発明の印刷装置は、ドッ
トを記録するためのヘッドの制御をコンピュータにより
実現させることによっても構成することができるため、
本発明は、かかるプログラムを記録した記録媒体として
の態様を採ることもできる。
【0045】本発明の第1の記録媒体は、印刷装置によ
り入力された画像データに応じて該印刷媒体上に複数の
ドットを形成することにより画像を印刷するためのプロ
グラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体
であって、ヘッドの往運動および復運動においてドット
が形成されるごとに小送りとして1ラスタ分だけ副走査
を行う機能と、該小送りの繰り返しにより所定領域のラ
スタのドットが形成された後、大送りとして該領域の副
走査方向に隣接する領域に前記領域と一部のラスタにお
いて重複してドットを形成可能な位置に副走査を行う機
能と、前記重複するラスタにおいては2回の主走査によ
りドットを形成しつつ、その他のラスタにおいては1回
の主走査によりドットを形成するように前記ヘッドを制
御する機能とをコンピュータにより実現するためのプロ
グラムを記録した記録媒体である。
【0046】本発明の第2の記録媒体は、印刷装置によ
り入力された画像データに応じて該印刷媒体上に複数の
ドットを形成することにより画像を印刷するためのプロ
グラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体
であって、ヘッドの往運動および復運動においてドット
が形成されるごとに小送りとして前記ノズルの副走査方
向のピッチよりも大きい所定のラスタ分だけ副走査を行
う機能と、該小送りの繰り返しにより所定領域のラスタ
のドットが形成された後、大送りとして該領域の副走査
方向に隣接する領域にドットを形成可能な位置に副走査
を行う機能と、前記小送りにおいて副走査方向にラスタ
が形成される領域が副走査方向に1ラスタずつ広がるよ
うに前記ヘッドに備えられた複数のノズルのうちドット
を不形成とすべきノズルを選択する機能と、主走査にお
いて各ラスタのドットを形成するように前記ヘッドを制
御する機能とをコンピュータにより実現可能なプログラ
ムを記録した記録媒体である。
【0047】本発明の第3の記録媒体は、印刷装置によ
り入力された画像データに応じて該印刷媒体上に複数の
ドットを形成することにより画像を印刷するためのプロ
グラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体
であって、主走査の第1の方向への運動時においてラス
タが形成される領域が副走査方向に広がるようにドット
を形成する機能と、主走査のうち第1の方向と異なる第
2の方向への運動時においては、ラスタが形成される領
域が前記副走査方向に広がらないように、一部のノズル
を選択してドットを形成する機能とをコンピュータによ
り実現可能なプログラムを記録した記録媒体である。
【0048】上記記録媒体に記録されたプログラムが、
前記コンピュータに実行されることにより、先に説明し
た本発明の印刷装置を実現することができる。
【0049】なお、記憶媒体としては、フレキシブルデ
ィスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、
ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの
符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置
(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等
の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用でき
る。また、コンピュータに上記の印刷装置の制御機能を
実現させるコンピュータプログラムを通信経路を介して
供給するプログラム供給装置としての態様も含む。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例に基づき説明する。 (1)装置の構成 図2に本発明のプリンタ22の概略構造を示し、図1に
本発明のプリンタ22を用いたシステム例としてのカラ
ー画像処理システムの構成を示す。プリンタ22の機能
を明確にするため、まず、図1によりカラー画像処理シ
ステムの概要を説明する。このカラー画像処理システム
は、スキャナ12と、パーソナルコンピュータ90と、
カラープリンタ22とを有している。パーソナルコンピ
ュータ90は、カラーディスプレイ21とキーボード、
マウス等からなる入力部92を備えている。スキャナ1
2は、カラー原稿からカラー画像データを読み取り、レ
ッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の3色の色
成分からなる原カラー画像データORGをコンピュータ
90に供給する。
【0051】コンピュータ90の内部には、図示しない
CPU,RAM,ROM等が備えられており、所定のオ
ペレーティングシステムの下で、アプリケーションプロ
グラム95が動作している。オペレーティングシステム
には、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組
み込まれており、アプリケーションプログラム95から
はこれらのドライバを介して、最終カラー画像データF
NLが出力されることになる。画像のレタッチなどを行
うアプリケーションプログラム95は、スキャナ12か
ら画像を読み込み、これに対して所定の処理を行いつつ
ビデオドライバ91を介してCRTディスプレイ21に
画像を表示している。このアプリケーションプログラム
95が、印刷命令を発行すると、コンピュータ90のプ
リンタドライバ96が、画像情報をアプリケーションプ
ログラム95から受け取り、これをプリンタ22が印字
可能な信号(ここではシアン、マゼンダ、イエロー、ブ
ラックの各色についての2値化された信号)に変換して
いる。図1に示した例では、プリンタドライバ96の内
部には、アプリケーションプログラム95が扱っている
カラー画像データをドット単位の画像データに変換する
ラスタライザ97と、ドット単位の画像データに対して
プリンタ22が使用するインク色および発色の特性に応
じた色補正を行う色補正モジュール98と、色補正モジ
ュール98が参照する色補正テーブルCTと、色補正さ
れた後の画像情報からドット単位でのインクの有無によ
ってある面積での濃度を表現するいわゆるハーフトーン
の画像情報を生成するハーフトーンモジュール99とが
備えられている。プリンタ22は、印字可能な上記信号
を受け取り、記録用紙に画像情報を記録する。
【0052】次に、図2によりプリンタ22の概略構成
を説明する。図示するように、このプリンタ22は、紙
送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャ
リッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン2
6の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭
載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出および
ドット形成を制御する機構と、これらの紙送りモータ2
3,キャリッジモータ24,印字ヘッド28および操作
パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とか
ら構成されている。
【0053】このプリンタ22のキャリッジ31には、
黒インク(Bk)用のカートリッジ71とシアン(C
1),ライトシアン(C2)、マゼンタ(M1),ライ
トマゼンダ(M2)、イエロ(Y)の5色のインクを収
納したカラーインク用カートリッジ72が搭載可能であ
る。シアンおよびマゼンダの2色については、濃淡2種
類のインクを備えていることになる。キャリッジ31の
下部の印字ヘッド28には計6個のインク吐出用ヘッド
61ないし66が形成されており、キャリッジ31の底
部には、この各色用ヘッドにインクタンクからのインク
を導く導入管67(図3参照)が立設されている。キャ
リッジ31に黒(Bk)インク用のカートリッジ71お
よびカラーインク用カートリッジ72を上方から装着す
ると、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管67
が挿入され、各インクカートリッジから吐出用ヘッド6
1ないし66へのインクの供給が可能となる。
【0054】インクが吐出される機構を簡単に説明す
る。図3はインク吐出用ヘッド28の内部の概略構成を
示す説明図である。インク用カートリッジ71,72が
キャリッジ31に装着されると、図3に示すように毛細
管現象を利用してインク用カートリッジ内のインクが導
入管67を介して吸い出され、キャリッジ31下部に設
けられた印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし66に
導かれる。なお、初めてインクカートリッジが装着され
たときには、専用のポンプによりインクを各色のヘッド
61ないし66に吸引する動作が行われるが、本実施例
では吸引のためのポンプ、吸引時に印字ヘッド28を覆
うキャップ等の構成については図示および説明を省略す
る。
【0055】各色のヘッド61ないし66には、後で説
明する通り、各色毎に48個のノズルNzが設けられて
おり(図6参照)、各ノズル毎に電歪素子の一つであっ
て応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピ
エゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に示したの
が、図4である。図示するように、ピエゾ素子PEは、
ノズルNzまでインクを導くインク通路68に接する位
置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知のよう
に、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電
気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例で
は、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時
間幅の電圧を印加することにより、図4下段に示すよう
に、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、イン
ク通路68の一側壁を変形させる。この結果、インク通
路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、
この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノ
ズルNzの先端から高速に吐出される。このインク粒子
Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み込むこと
により、印刷が行われる。
【0056】以上説明したハードウェア構成を有するプ
リンタ22は、紙送りモータ23によりプラテン26そ
の他のローラを回転して用紙Pを搬送しつつ(以下、副
走査という)、キャリッジ31をキャリッジモータ24
により往復動させ(以下、主走査という)、同時に印字
ヘッド28の各色ヘッド61ないし66のピエゾ素子P
Eを駆動して、各色インクの吐出を行い、ドットを形成
して用紙P上に多色の画像を形成する。
【0057】用紙Pを搬送する機構は、紙送りモータ2
3の回転をプラテン26のみならず、用紙搬送ローラに
伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キ
ャリッジ31を往復動させる機構は、プラテン26の軸
と並行に架設されキャリッジ31を摺動可能に保持する
摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆
動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31
の原点位置を検出する位置検出センサ39等から構成さ
れている。
【0058】図5は、インク吐出用ヘッド61〜66に
おけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図で
ある。これらのノズルの配置は、各色ごとにインクを吐
出する6組のノズルアレイから成っており、48個のノ
ズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されて
いる。各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致
している。なお、各ノズルアレイに含まれる48個のノ
ズルNzは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直
線上に配置されていてもよい。但し、図5に示すように
千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく
設定し易いという利点がある。
【0059】また、各ノズルアレイは主走査方向に「ブ
ラック(K)、シアン(C)、ライトシアン(LC)、
マゼンダ(M)、ライトマゼンダ(LM)、イエロ
(Y)」の順に一列に並んでいる。従って、本実施例の
プリンタ22は、図5の右方向にヘッドが移動する場合
には、ある画素に対して「Y→LM→M→LC→C→
K」の順にインクを吐出し、左方向に移動する場合に
は、この逆の順序でインクを吐出することになる。イン
クの吐出順序、即ち用紙にインクが染み込む順序がヘッ
ドの往復時で異なる結果、各色のインクを所定の割合で
吐出しても、往運動時に記録されたドットと復運動時に
記録されたドットとでは色相が若干異なったものとな
る。
【0060】図6にノズルアレイの拡大図および該ノズ
ルアレイにより形成されるドットの様子を示す。図6に
示す通り、本実施例ではノズルアレイを副走査すること
により、ノズルピッチの1/2のピッチでドットを記録
することができる。つまり、本実施例ではノズルピッ
チ:記録ピッチ=2:1なる関係にある。また、いわゆ
るドットの白抜けを防止するために、各ドットは主走査
方向および副走査方向に互いに隣接するドットと一部重
なる形で形成されている。従って、先に説明したインク
の吐出順序の相違に基づき、あるラスタのドットを往運
動時に形成した後、その副走査方向に隣接するラスタの
ドットを復運動時に形成する場合と、その逆の順序でド
ットを形成する場合とでは、若干色相が異なるという特
性を有している。
【0061】プリンタ22の制御回路40の内部構成を
説明するとともに、上述の駆動波形を用いて、図6に示
した複数のノズルNzからなるヘッド28を駆動する方
法について説明する。図7は制御回路40の内部構成を
示す説明図である。図7に示す通り、この制御回路40
の内部には、CPU41,PROM42,RAM43の
他、コンピュータ90とのデータのやりとりを行うPC
インタフェース44と、紙送りモータ23、キャリッジ
モータ24および操作パネル32などとの信号をやりと
りする周辺入出力部(PIO)45と、計時を行うタイ
マ46と、ヘッド61〜66にドットのオン・オフの信
号を出力する転送用バッファ47などが設けられてお
り、これらの素子および回路はバス48で相互に接続さ
れている。また、制御回路40には、所定周波数で駆動
波形(図8参照)を出力する発信器51、および発信器
51からの出力をヘッド61〜66に所定のタイミング
で分配する分配器55も設けられている。制御回路40
は、コンピュータ90で処理されたドットデータを受け
取り、これを一時的にRAM43に蓄え、所定のタイミ
ングで転送用バッファ47に出力する。従って、多階調
の画像を形成するための画像処理は、プリンタ22側で
は行っていない。制御回路40は、単にドット単位での
オン・オフ、即ちドットを形成するか否かの制御および
それに伴う副走査の制御等を行っているのである。
【0062】制御回路40がヘッド61〜66に対して
信号を出力する形態について説明する。図8は、ヘッド
61〜66の1つのノズル列を例にとって、その接続に
ついて示す説明図である。ヘッド61〜66の一つのノ
ズル列は、転送用バッファ47をソース側とし、分配出
力器55をシンク側とする回路に介装されており、ノズ
ル列を構成する各ピエゾ素子PEは、その電極の一方が
転送用バッファ47の各出力端子に、他方が一括して分
配出力器55の出力端子に、それぞれ接続されている。
分配出力器55からは図8に示す通り、発信器51の駆
動波形が出力されている。CPU41から各ノズル毎に
オン・オフを定め、転送用バッファ47の各端子に信号
を出力すると、駆動波形に応じて、転送用バッファ47
側からオン信号を受け取っていたピエゾ素子PEだけが
駆動される。この結果、転送用バッファ47からオン信
号を受け取っていたピエゾ素子PEのノズルから一斉に
インク粒子Ipが吐出される。
【0063】図5に示す通り、ヘッド61〜66は、キ
ャリッジ31の搬送方向に沿って配列されているから、
それぞれのノズル列が用紙Pに対して同一の位置に至る
タイミングはずれている。従って、CPU41は、この
ヘッド61〜66の各ノズルの位置のずれを勘案した上
で、必要なタイミングで各ドットのオン・オフの信号を
転送用バッファ47を介して出力し、各色のドットを形
成している。また、図6に示した通り、各ヘッド61〜
66もノズルが2列に形成されている点も同様に考慮し
てオン・オフの信号の出力が制御されている。
【0064】なお、本実施例では、既に述べた通りピエ
ゾ素子PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプ
リンタ22を用いているが、他の方法によりインクを吐
出するプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、イ
ンク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発
生する泡(バブル)によりインクを吐出するタイプのプ
リンタに適用するものとしてもよい。
【0065】(2)第1実施例による画像の記録 次に本実施例におけるプリンタ22による画像の記録に
ついて説明する。以下ではヘッドの主走査および用紙の
副走査によりドットが形成される様子を具体的に説明す
る。図9は、本実施例における主走査および副走査の制
御の流れを示すフローチャートであり、該制御により形
成されるドットの様子を示したのが図10である。主走
査および副走査は図2に示したプリンタ22の制御回路
40のCPU41が、図9のドット形成制御ルーチンを
実行することにより制御される。
【0066】以下、図9および図10の両者を用いて、
ドット形成制御ルーチンについて説明する都合上、まず
図10の図示内容の意味について説明する。図10は本
実施例で用いられる制御によりドットが形成される様子
を示した説明図である。先に図5を用いて説明した通
り、本実施例のプリンタ22のヘッドはノズルを48個
備えているが、煩雑さを避けるため、図10ではノズル
数を15に減らしてドットの形成の様子を示した。但
し、ノズルのピッチは本実施例の通り、2ラスタ分であ
る(図6参照)。
【0067】図10の左側に1から15の番号を丸印
「○」または四角印「□」で囲んで示したのがノズル列
であり、番号を「○」で囲んだものはノズルの往運動時
の位置を示し、「□」で囲んだものは復運動時の位置を
示している。これらに記載された1から15の番号は、
用紙の上方に位置するノズルから順に、説明の便宜上つ
けた番号である。ノズル列に併せて記載された「1回
目、2回目・・」は、ヘッドの主走査の回数を示してい
る。図10の右側には上述のヘッドの走査により記録さ
れるドットの様子を示している。丸印「○」「●」およ
び四角印「□」「■」はそれぞれヘッドの往運動時およ
び復運動時に形成されたドットであることを意味してい
る。また、塗りつぶしたシンボル「●」「■」はすぐ副
走査方向に隣接しているラスタが形成されていない状態
で形成され、印刷された画像の色相に与える影響が大き
いドット(先に形成されるドット)を意味しており、白
抜きのシンボル「○」「□」は既に形成されたラスタの
上に隣接する状態で形成されるドット(後で形成される
ドット)を意味している。
【0068】次に図10を引用しつつ、図9のドット形
成制御ルーチンの流れについて説明する。ドット形成制
御ルーチンが開始されると、CPU41は画像データを
入力する(ステップS100)。この画像データは、先
に図2で示したプリンタドライバ96により、色補正そ
の他の画像処理が施されたデータであり、各色のドット
を印刷用紙の主走査方向および副走査方向のどの位置に
形成すべきかを特定するデータである。本実施例では、
ステップS100で印刷する画像に関する全てのデータ
を入力している。もちろん、後述するドットの形成を行
いながら、順次データを入力するものとしてもよい。
【0069】次に、CPU41はこれから実行するドッ
トの形成が、1回目の主走査によるものであるか否かを
判定する(ステップS105)。後述する通り、1回目
の主走査と2回目以降の主走査ではドット形成用のデー
タの設定方法が異なるからである。1回目の主走査であ
る場合には、往運動におけるドット形成用のデータの設
定として(ステップS110)、全ノズルについて、同
じ設定方法でドット形成用のデータを設定する。ノズル
ピッチは2ラスタ分であるから、ドット形成用のデータ
は、先に入力した画像データの先頭から奇数番目のラス
タに相当するデータを、主走査方向に順に抽出したもの
となり、CPU41はこれらのデータを図7に示した転
送用バッファ47に送る。
【0070】こうして往運動時のドット形成用のデータ
が設定された後、CPU41はキャリッジモータ24を
制御してヘッドを往運動する主走査を行いつつ、図8に
示したように駆動波形を出力してドットの形成を行う
(ステップS120)。このとき形成されるドットは、
図10の領域Aにおける「●」で示すラスタのドットで
ある。
【0071】次に、CPU41は紙送りモータ23を制
御して、1ラスタ分の小送りを行い(ステップS12
5)、復運動時におけるドット形成用のデータを設定す
る(ステップS130)。このデータは、先に入力した
画像データの先頭から偶数番目のラスタに相当するデー
タとなる。なお、1番ノズルから14番ノズルに関して
は、復運動時に各ラスタのドットを全て形成するが、1
5番ノズルについては、ラスタの一部のドットのみを形
成する(図10中のPOL1)。従って、ステップS1
30では、15番ノズルについては、主走査方向に1ド
ットおきに画像データを抽出し、画像データの一部を間
引く形で、ドット形成データを設定する。設定されたデ
ータは、ステップS110と同様、転送用バッファ47
に送られる。
【0072】こうして復運動時におけるドット形成用の
データを設定した後、2回目の主走査として、ヘッドを
復運動しつつ、ドットの形成を行う(ステップS13
5)。このとき形成されるドットは、図10の領域Aに
おける「□」で示すラスタのドットおよび図10のPO
L1中の「■」で示したドットである。本実施例ではノ
ズルピッチが副走査方向の画像記録ピッチの2倍である
から、以上の処理、即ち小送りを1回行えば、ある領域
のラスタ(図10の領域A)は全て形成される。
【0073】次に、CPU41は紙送りモータ23を制
御して、ノズル列の最上方のノズルである1番ノズルが
上述したPOL1と同じ位置になるように大送りによる
副走査を行う(ステップS140)。図10の例では、
ヘッドが2ラスタに相当するノズルピッチで15個のノ
ズルを備えているため、大送りでは28ラスタ分の紙送
りを行う。本実施例のヘッドは実際には図5に示した通
り、2ラスタ分のノズルピッチで48個のノズルを備え
ているため、大送りとしては94ラスタ分送ることにな
る。
【0074】画像の形成がまだ終了していない場合には
(ステップS145)、往運動でドットを形成すべく、
最初の処理に戻る。この場合には、1回目の主走査では
ないため(ステップS105)、先にステップS110
において説明した処理とは異なる処理により、往運動用
のドット形成データの設定を行う(ステップS11
5)。1番ノズルは、2回目の主走査における15番ノ
ズルと同じ副走査方向の位置にあり(図10中のPOL
1の位置)、2回目の主走査で15番ノズルがドットを
形成しなかった部分(図10POL1の「○」で示した
ドット)のみを形成すればよい。なお、図10のPOL
1の「○」で示したドットが形成される時点では副走査
方向に隣接するラスタが未形成であるが、主走査方向に
POL1の「■」で示したドットが形成されているた
め、画像の色相に与える影響は小さい。この意味で図1
0のPOL1では「●」ではなく「○」でドットを示し
た。図10のPOL1の「○」で示したドットを形成す
るためには、1番ノズルについては、ステップ130に
おける15番ノズルと同様、主走査方向に画像データを
間引いた形でドット形成用のデータを設定する(ステッ
プS115)。また、こうして設定されたデータに基づ
いてドットの形成を行う(ステップS120)。このよ
うに1ラスタを2回の主走査で記録するドットの記録方
式をオーバラップ方式と呼ぶ。本実施例では、図10に
示すPOL1、即ち大送りを行う前後にはさまれるラス
タにおいてオーバラップ方式を採用していることにな
る。
【0075】以下、先に説明した処理(ステップS12
5以降)を、画像の形成が終了するまで(ステップS1
45)繰り返し実行する。つまり、3回目の主走査によ
りドットを形成した後は、2回目の主走査と同様、1ラ
スタ分の小送りを行いヘッドが復運動しながら(4回目
の主走査)、図10の「□」で示すラスタのドットを形
成する。図10では図示していないが、この際、2回目
の主走査と同様、一番下方の15番ノズルはラスタの一
部のドットのみを形成する。こうして図10の領域Bの
ドットが形成される。以下、同様に大送りと小送りとを
交互に行いながら全画像を記録する。以上の説明では、
便宜上ノズル数を15として説明したが、本実施例にお
ける48個のノズル数を備えるヘッドにおいても同様の
記録が可能である。
【0076】かかる印刷装置によれば、図10に示した
通り、1ラスタずつの小送りによる副走査を行うことに
より、往運動時と復運動時でドットの形成順序が先後逆
転する領域を最小限(図10のPOL1のみ)に抑える
ことができ、色ムラを解消することができる。また、一
部のラスタ(図10のPOL1)でオーバラップ方式に
よるドットの記録を行うことにより、大送り時の位置精
度の低下に基づく副走査方向のドット間隔のバラツキを
目立たなくすることができる。従って、上記印刷装置に
よれば双方向記録において色ムラがなく、大送りによる
バンディングも生じない良好な画質を得ることができ
る。
【0077】オーバラップ方式によるドットの記録は、
2回の主走査で1ラスタを記録するため、ドットの形成
効率が低いが、本実施例の印刷装置では、図10のPO
L1で示す1ラスタにのみオーバラップ方式によるドッ
トの記録を用いることによって、ドットの形成効率の低
下を防止し、印刷速度の低下を防止している。
【0078】上述の印刷装置において、オーバラップ方
式によるドットの記録を2のラスタに用いることもでき
る。かかる態様によるドットの記録の様子を第2の態様
による記録として図11に示す。図11に示した印刷装
置では、奇数回目(図11には1回目および3回目を示
す)の主走査の後、1ラスタ分の小送りを行い、偶数回
目(図11には2回目および4回目を示す)の主走査の
後、大送りを行って画像を記録する点では先に図7を用
いて説明した態様と同一である。
【0079】しかし、第2の態様による記録では図11
に示す通り、大送りの前後にはさまれる2つのラスタ
(図11中のPOL2,POL3)においてオーバラッ
プ方式によるドットの記録を行う。従って、各回の主走
査において最下方のノズルである15番ノズルはラスタ
の一部のドットのみを形成する(図11では、大きい
「●」または「■」で示した)。また、1回目および2
回目を除く各回の主走査において最上方のノズルである
1番ノズルは、前記ラスタの残りのドットを形成する
(図11では小さい「●」または「■」で示した)。
【0080】大送りでは、かかる記録を可能とする紙送
り量だけ副走査が行われる。具体的には、大送り前の往
運動時(図11の1回目)の15番ノズルの副走査方向
の位置と大送り後の1番ノズルの副走査方向の位置が一
致する紙送り量となる。図11に示した例では、2ラス
タ分のノズルピッチからなる15個のノズルを有してい
るため、大送りの紙送り量は、27ラスタ分となってい
る。実際には、本実施例のヘッドは2ラスタ分のノズル
ピッチで48個のノズルを備えているため、大送りの紙
送り量は、95ラスタ分となる。ノズル数が異なる他の
ヘッドにおいても同様に紙送り量を設定することができ
る。
【0081】かかる態様によっても、図11の領域Cお
よび領域Dにおいて、先に形成されるドットは往運動時
に形成されたドットで統一されているため、色ムラを解
消することができる。さらに、第2の態様による印刷装
置によれば、オーバラップ方式によるドットの記録を行
うラスタはそれぞれ往運動(図11のPOL2)または
復運動(図11のPOL3)の2回の主走査でドットが
形成される。つまり、オーバラップ方式によるドットの
記録を行うラスタも含めて、全てのラスタのドットがそ
れぞれ往運動時のみまたは復運動時のみに形成されたド
ット、即ち同じ色相を有するドットで統一することがで
きるため、画像の色相に関する一様性を確保することが
できる。
【0082】ドットの形成効率の観点から、オーバラッ
プ方式によるドットの記録を行うラスタ数は少ない方が
望ましいが、当然、上述したラスタ数以外に3ラスタ以
上に設定することは可能である。当然、第2の態様では
オーバラップ方式によるドットの記録を行うラスタ数を
2以上の偶数に設定することが可能である。
【0083】(3)第2実施例による画像の記録 次に第2実施例におけるプリンタ22による画像の記録
について説明する。プリンタ22のハードウェアとして
の構成は第1実施例と同一であり、画像の記録方法が第
1実施例とは異なっている。但し、ヘッドの主走査およ
び用紙の副走査によりドットが形成される様子に特徴が
あり、制御処理内容は基本的には図9に示した処理と同
様であるため、ヘッドの制御方法等についてフローチャ
ートを用いた説明は省略する。
【0084】図12は本実施例で用いられる制御により
ドットが形成される様子を示した説明図である。記号の
意味は特に説明しない限り、第1実施例(図10および
図11)におけるものと同義である。また、第1実施例
と同様、説明の便宜のため、ノズル数を15に減らして
ドットの形成の様子を示した。但し、ノズルのピッチは
本実施例の通り、2ラスタ分である(図6参照)。
【0085】第2実施例におけるドットの記録方法で
は、1回目の主走査で、ヘッドが往運動しながら図12
の「●」で示すラスタのドットを形成する。但し、この
とき最上方のノズルである1番ノズルはドットを形成し
ない。図12において、点線で示したシンボルはノズル
が通過するものの、ドットを形成しない旨を示してい
る。次に3ラスタ分の小送りを行い、2回目の主走査
で、ヘッドは復運動しながら図12の「□」または
「■」で示すラスタのドットを形成する。但し、このと
きノズル列の一番下方の15番ノズルはドットを形成し
ない。15番ノズルによりドットを形成した場合には、
該ドットは本明細書でいう「先に形成されたドット」と
なるため、色ムラを生じてしまうからである。つまり、
小送りごとに新たにドットが形成される領域が下方に1
ラスタだけ広がるようにドットを形成するノズルを制限
しているのである。
【0086】小送りは、図12に示す通り、往運動時
(1回目の主走査)の2番ノズルと3番ノズルの間の位
置に1番ノズルが来るように行われる。図12の例で
は、ノズルピッチが2ラスタ分であるため、小送りの紙
送り量は3ラスタ分となる。かかる紙送り量で小送りを
行うことにより、隣接するラスタは異なるノズルで形成
されることになる。図12の右端に各ラスタを形成する
ノズル番号を付した。
【0087】次にノズル列の最上方のノズルである1番
ノズルが、前回の往運動時(図12の1回目)の15番
ノズルの副走査方向の位置に一致するように大送りによ
る副走査を行う。図12の例では、ヘッドが2ラスタに
相当するノズルピッチで15個のノズルを備えているた
め、大送りでは25ラスタ分の紙送りを行う。本実施例
のヘッドは実際には図5に示した通り、2ラスタ分のノ
ズルピッチで48個のノズルを備えているため、大送り
としては91ラスタ分送ることになる。
【0088】かかる大送りを行った後、3回目の主走査
でヘッドが往運動しながら、図12の「●」で示すラス
タのドットを形成する。但し、ヘッドのノズル列の最上
方の1番ノズルは、図12に示す通りドットを形成しな
い。該ラスタについては1回目の主走査により15番ノ
ズルで既にドットが形成されているからである。
【0089】こうして3回目の主走査によりドットを形
成した後は、2回目の主走査と同様、3ラスタ分の小送
りを行いヘッドが復運動しながら、図12の「□」で示
すラスタのドットを形成する。図12では図示していな
いが、この際、2回目の主走査と同様、一番下方の15
番ノズルはドットを形成しない。以下、同様に大送りと
小送りとを交互に行いながら全画像を記録する。以上の
説明では、便宜上ノズル数を15として説明したが、本
実施例における48個のノズル数を備えるヘッドにおい
ても同様の記録が可能である。
【0090】上述した通り、1番ノズルの副走査の位置
が、1回目の主走査における15番ノズルの副走査方向
の位置に一致するように大送りを行うのは、その後に3
ラスタ分の小送りを行った際、ドットが記録されないラ
スタが生じることを避けるためである。つまり、大送り
における紙送り量を更に2ラスタ増やし、図12の3回
目の主走査における2番ノズルの位置に1番ノズルが来
るようにした場合、次に3ラスタ分の小送りを行えば、
図12のla1で示したラスタを形成するノズルが存在
しなくなり、ラスタの抜けが生じてしまうからである。
2回目の主走査において15番ノズルでドットを形成し
ておけば、ラスタの抜けは回避されるが、色ムラを生じ
てしまうことは既に説明した通りである。
【0091】以上から明らかな通り、第2実施例の印刷
装置では、1回目の主走査を除き、各主走査においてノ
ズルの一部を不吐出、つまりドットを形成しない状態に
している。このように不吐出となるノズルはヘッドが往
運動時には最上方のノズルである1番ノズルであり、復
運動時には最下方のノズルとなる(図12の例では15
番ノズルとなる)。この関係は、隣接したラスタが必ず
異なるノズルで形成されるように小送り量を設定した上
で、小送りごとに新たにドットが形成される領域が下方
に1ラスタだけ広がるようにドットを形成するために、
必然的に定まるものである。この関係は、ノズル数の多
少には依存しない。
【0092】かかる印刷装置によれば、ドットを形成す
るノズルを制限することにより小送りごとに新たにドッ
トが形成される領域が下方に1ラスタだけ広がるように
ドットを形成していくため、図12に示した通り、領域
Eと領域Fとで先に形成されるドットは往運動時に形成
されたドットで統一されているため、色ムラを解消する
ことができる。
【0093】さらに、上記印刷装置によれば、隣接する
ラスタが必ず異なるノズルで形成されることにより画質
を向上することができる。ノズルに機械的な製作誤差等
があり、形成されるドットの副走査方向の間隔が一定で
ないような場合、1ラスタごとの小送りを行い隣接する
ラスタを同じノズルで形成すれば、副走査方向の間隔の
不均一性が更に目立つようになり、いわゆるバンディン
グを生じることになる。上記印刷装置では隣接するラス
タを異なるノズルで形成することにより、かかる原因に
基づくバンディングを解消することができ、画質を向上
することができる。以上の説明では、ノズルピッチが2
ラスタ分に相当する場合を例にとって説明したが、ノズ
ルピッチがさらに大きな値である場合にも同様である。
【0094】なお、隣接するラスタを異なるノズルで形
成できる小送りは、上記で説明した3ラスタ以外にも可
能である。但し、例えば、小送り量を5ラスタに設定す
れば、小送りごとに新たにドットが形成される領域が下
方に1ラスタだけ広がるようにドットを形成するために
は、ヘッドの往運動時には上方の2つのノズル(1番ノ
ズルと2番ノズル)を不吐出とし、ヘッドの復運動時に
は下方の2つのノズル(14番ノズルと15番ノズル)
を不吐出とする必要がある。これは、ドットの形成に有
効に活用されるノズル数を減少させ、印刷速度の低下を
招くことになる。従って、図12に示すように小送り前
の1番ノズルと2番ノズルの間に、小送り後の1番ノズ
ルが位置するように小送り量を設定することが好まし
い。つまり、小送り量は、ノズルピッチよりも大きく、
その2倍よりも小さい範囲で設定することが望ましい。
本実施例のようにノズルピッチが2ラスタ分である場合
には、かかる送り量は3ラスタとなる。
【0095】第2実施例においても、大送り時に副走査
方向の位置精度の低下に基づくバンディングを生じるお
それがある。かかるバンディングを防止するため、大送
り前後にはさんで形成されるラスタのドットをオーバラ
ップ方式により形成するものとしてもよい。かかる態様
によるドットの形成を第2実施例の第2の態様(図1
3)および第3の態様(図14)として示す。
【0096】図13は第2の態様によるドットの記録の
様子を示す説明図である。図13に示した印刷装置で
は、奇数回目(図13には1回目および3回目を示す)
の主走査の後、小送りを行い、偶数回目(図13には2
回目および4回目を示す)の主走査の後、大送りを行っ
て画像を記録する点では先に図12を用いて説明した態
様と同一である。また、小送り量は隣接するラスタが異
なるノズルによって形成される様に3ラスタに設定され
ており、ヘッドが往運動する際には1番ノズルを不吐出
とし、復運動する際には15番ノズルを不吐出とする点
でも同様である。
【0097】しかし、第2の態様による記録では図13
に示す通り、大送りの前後にはさまれるラスタ(図13
中のPOL4)においてオーバラップ方式によるドット
の記録を行う。従って、ヘッドが復運動する主走査にお
いてドットを記録する最下方のノズルである14番ノズ
ルはラスタの一部のドットのみを形成する(図13中の
POL4の「■」で示したドットである)。また、ヘッ
ドが往運動する際には、1回目の主走査を除き、ドット
を記録する最上方のノズルである2番ノズルは、前記ラ
スタの残りのドットを形成する(図13のPOL4の
「○」で示したドットである)。なお、図13のPOL
4の「○」で示したドットが形成される時点では副走査
方向に隣接するラスタが未形成であるが、主走査方向に
POL4の「■」で示したドットが形成されているた
め、画像の色相に与える影響は小さい。この意味で図1
3のPOL4では「●」ではなく「○」でドットを示し
た。
【0098】大送りでは、かかる記録を可能とする紙送
り量だけ副走査が行われる。具体的には、大送り前の復
運動時(図13の2回目)の14番ノズルの副走査方向
の位置と大送り後の2番ノズルの副走査方向の位置が一
致する紙送り量となる。図13に示した例では、2ラス
タ分のノズルピッチからなる15個のノズルを有してい
るため、大送りの紙送り量は、24ラスタ分となってい
る。実際には、本実施例のヘッドは2ラスタ分のノズル
ピッチで48個のノズルを備えているため、大送りの紙
送り量は、90ラスタ分となる。ノズル数が異なる他の
ヘッドにおいても同様に紙送り量を設定することができ
る。
【0099】かかる態様によれば、図13の領域Gおよ
び領域Hに示す通り色ムラを解消できる。また、図13
の右側に付した番号から明らかな通り隣接するラスタを
異なるノズルで形成することによりバンディングを回避
することもできる。さらに、図13のPOL4において
オーバラップ方式によるドットの記録を行うことによ
り、大送りに伴うバンディングも解消することができ
る。
【0100】図14は第3の態様によるドットの記録の
様子を示す説明図である。小送り量および、ヘッドが往
運動する際には1番ノズルを不吐出とし、復運動する際
には15番ノズルを不吐出とする点では第2の態様と同
様である。
【0101】しかし、第3の態様による記録では図14
に示す通り、大送りの前後にはさまれる2つのラスタ
(図14中のPOL5およびPOL6)においてオーバ
ラップ方式によるドットの記録を行う。従って、各主走
査においてドットを記録する最下方のノズル(ヘッドが
往運動する場合には15番ノズルとなり、復運動する場
合には14番ノズルとなる)はラスタの一部のドットの
みを形成する(図14中のPOL5およびPOL6の大
きい「●」および「■」で示したドットである)。ま
た、1回目および2回目の主走査を除き、各主走査にお
いてドットを記録する最上方のノズル(ヘッドが往運動
する場合には2番ノズルとなり、復運動する場合には1
番ノズルとなる)は、前記ラスタの残りのドットを形成
する(図14のPOL5およびPOL6の小さい「●」
および「■」で示したドットである)。
【0102】大送りでは、かかる記録を可能とする紙送
り量だけ副走査が行われる。具体的には、前回の往運動
時(図14の1回目)の14番ノズルの副走査方向の位
置と大送り後の1番ノズルの副走査方向の位置が一致す
る紙送り量となる。図14に示した例では、2ラスタ分
のノズルピッチからなる15個のノズルを有しているた
め、大送りの紙送り量は、23ラスタ分となっている。
実際には、本実施例のヘッドは2ラスタ分のノズルピッ
チで48個のノズルを備えているため、大送りの紙送り
量は、89ラスタ分となる。ノズル数が異なる他のヘッ
ドにおいても同様に紙送り量を設定することができる。
【0103】かかる態様によれば、色ムラを解消しつ
つ、隣接するラスタを異なるノズルで形成することによ
りバンディングを回避することもでき、オーバラップ方
式によるドットの記録を行う(図14のPOL5および
POL6)ことにより、大送りに伴うバンディングも解
消することができる。さらに、第3の態様による印刷装
置によれば、オーバラップ方式によるドットの記録を行
うラスタはそれぞれ往運動(図14のPOL5)または
復運動(図14のPOL6)の2回の主走査でドットが
形成される。つまり、オーバラップ方式によるドットの
記録を行うラスタも含めて、全てのラスタのドットがそ
れぞれ往運動時のみまたは復運動時のみに形成されたド
ット、即ち同じ色相を有するドットで統一することがで
きるため、画像の色相に関する一様性を確保することが
できる。
【0104】なお、ドットの形成効率の観点から、オー
バラップ方式によるドットの記録を行うラスタ数は少な
い方が望ましいが、当然、上述したラスタ数以外に3ラ
スタ以上に設定することは可能である。当然、第3の態
様ではオーバラップ方式によるドットの記録を行うラス
タ数を2以上の偶数に設定することが可能である。
【0105】(4)第3実施例による画像の記録 次に第3実施例におけるプリンタ22による画像の記録
について説明する。プリンタ22のハードウェアとして
の構成は第1実施例および第2実施例と同一であり、画
像の記録方法が第1実施例および第2実施例とは異なっ
ている。但し、ヘッドの主走査および用紙の副走査によ
りドットが形成される様子に特徴があり、制御処理内容
は基本的には図9に示した処理と同様であるため、ヘッ
ドの制御方法等についてフローチャートを用いた説明は
省略する。
【0106】図15は本実施例で用いられる制御により
ドットが形成される様子を示した説明図である。記号の
意味は特に説明しない限り、第1実施例(図10および
図11)におけるものと同義である。また、第1実施例
と同様、説明の便宜のため、ノズル数を15に減らして
ドットの形成の様子を示した。但し、ノズルのピッチは
本実施例の通り、2ラスタ分である(図6参照)。
【0107】第3実施例におけるドットの記録方法で
は、小送りおよび大送りの紙送り量が第1実施例(図1
0)と同一である。つまり、奇数回目の主走査の後に行
われる小送りの紙送り量は1ラスタであり、偶数回目の
主走査の後には、偶数回目の主走査における15番ノズ
ルの位置と1番ノズルの位置が一致するように大送りが
行われる。但し、ヘッドの復運動時について、第1実施
例では15番ノズルがオーバラップ方式によるドットの
形成を行っていたのに対し、第3実施例では15番ノズ
ルはドットを形成しない点で第1実施例と相違する。つ
まり、ヘッドの復運動時にはラスタが形成される領域は
副走査方向に広がらないことになる。かかるドットの形
成を行った後、上述した紙送り量で大送りを行い、往運
動時の主走査(図15の3回目の主走査)において、1
番ノズルがラスタla2の全てのドットを形成すること
になる。
【0108】以上から明らかな通り、第3実施例の印刷
装置では、ヘッドの復運動時には最下方のノズルを不吐
出、つまりドットを形成しない状態にしている。この関
係は、ヘッドの復運動時にはラスタが形成される領域が
副走査方向に広がらないようにドットを形成するため
に、必然的に定まるものである。この関係は、ノズル数
の多少には依存しない。
【0109】かかる印刷装置によれば、図15に示した
通り、全ての領域(図15では領域K,L)において、
先に形成されるドットは往運動時に形成されたドットで
統一されているため、色ムラを解消することができる。
【0110】第3実施例においても、大送り時に副走査
方向の位置精度の低下に基づくバンディングを生じるお
それがある。かかるバンディングを防止するため、大送
り前後にはさんで形成されるラスタのドットをオーバラ
ップ方式により形成するものとしてもよい。かかる態様
によるドットの形成を第3実施例の第2の態様(図1
6)として示す。
【0111】図16は第2の態様によるドットの記録の
様子を示す説明図である。奇数回目の主走査の後小送り
を行い、偶数回目の主走査の後、大送りを行って画像を
記録する点では先に図15を用いて説明した態様と同一
である。また、小送り量は1ラスタであり、ヘッドが復
運動する際には15番ノズルを不吐出とする点でも同様
である。
【0112】しかし、第2の態様による記録では図16
に示す通り、大送りの前後にはさまれるラスタ(図16
中のPOL7)においてオーバラップ方式によるドット
の記録を行う。従って、大送り前にヘッドが往運動する
主走査においてドットを記録する最下方のノズルである
15番ノズルはラスタの一部のドットのみを形成する
(図16中のPOL7の大きい「●」で示したドットで
ある)。また、大送り後の往運動時において、1番ノズ
ルで残りのドットを形成する(図16中のPOL7の小
さい「●」で示したドットである)。大送りは、かかる
記録を可能とする様に設定されており、図16に示した
例では、27ラスタ分となっている。実際には、本実施
例のヘッドは2ラスタ分のノズルピッチで48個のノズ
ルを備えているため、大送りの紙送り量は、95ラスタ
分となる。ノズル数が異なる他のヘッドにおいても同様
に紙送り量を設定することができる。
【0113】かかる態様によれば、図16に示す通り、
全画像領域において色ムラを解消できる。また、ラスタ
POL7においてオーバラップ方式によるドットの記録
を行うことにより、大送りに伴うバンディングも解消す
ることができる。
【0114】さらに、第3実施例においては、隣接する
ラスタを同じノズルにより形成することに起因するバン
ディングが生じる可能性もある。かかるバンディングを
回避するため、小送りによる紙送り量をノズルピッチよ
りも大きくするものとしてもよい。かかるドットの記録
を第3の態様として説明する。図17は第3の態様によ
るドットの記録の様子を示す説明図である。小送り量、
大送り量およびヘッドが往運動する際には1番ノズルを
不吐出とする点では、先に第2実施例において図13を
用いて説明した態様と同一である。
【0115】しかし、第3の態様による記録では図17
に示す通り、ヘッドの復運動時には14番ノズルおよび
15番ノズルを不吐出として、ラスタが形成される領域
が副走査方向に広がらないようにドットを形成する。こ
の結果、続く往運動では、図17に示す通り、2番ノズ
ルによりラスタla3の全てのドットを形成する。図1
7の右側に各ラスタのドットを形成するノズル番号を付
した。
【0116】第3の態様によれば、図17に示す通り、
全ての領域において、先に形成されるドットは往運動時
に形成されるドットで統一されるため、色ムラを解消す
ることができる。また、隣接するラスタを異なるノズル
で形成することができるため、ノズルの機械的製作誤差
に起因するバンディングも解消することができる。
【0117】このように隣接するラスタを異なるノズル
により形成する第3の態様において、さらに副走査方向
の紙送り精度の低下に起因するバンディングを防止する
ために、オーバラップ方式により形成されるラスタを含
む態様を採ることもできる。かかる態様によるドットの
記録を第4の態様として図18に示す。
【0118】図18に示す通り、第4の態様では、小送
り量、ヘッドが往運動する時には1番ノズルを不吐出と
する点、およびヘッドが復運動する時には14番ノズ
ル、15番ノズルを不吐出とする点において第3の態様
(図17)と同一である。但し、第4の態様では、第3
の態様に対し大送り量が異なっている。第4の態様で
は、前回の往運動時(図18では1回目)における14
番ノズルの位置と、次の往運動時(図18では3回目)
における1番ノズルの位置とが一致するように大送りを
行う。図18の例では、大送り量は23ラスタ分とな
る。実際には48個のノズルを有しているから89ラス
タ分となる。ノズル数が異なる他のヘッドにおいても同
様に紙送り量を設定することができる。
【0119】第4の態様では、かかる紙送り量による大
送りを行い、その前後に挟まれるラスタ(図18ではP
OL8)についてオーバラップ方式によるドットの記録
を行う。従って、大送り前の往運動時(図18では1回
目の主走査時)には15番ノズルはラスタの一部のドッ
トのみを形成し(図18の大きい「●」で示すドットで
ある)、大送り後の往運動時(図18では3回目の主走
査時)には2番ノズルで残りのドットを形成する(図1
8の小さい「●」で示すドットである)。1番ノズルで
残りのドットを形成するオーバラップ方式を採らないの
は、第2実施例において図12を用いて説明した通り、
次に3ラスタ分の小送りを行ってもラスタの抜けが生じ
ないようにするためである。
【0120】かかる態様によれば、全領域において色ム
ラを解消しつつ、隣接するラスタを異なるノズルで形成
することによりバンディングを回避することもでき、オ
ーバラップ方式によるドットの記録を行う(図18のP
OL8)ことにより、大送りに伴うバンディングも解消
することができる。
【0121】上記各実施例の印刷装置では、ドットを形
成するための制御をプリンタ22に備えられたCPU4
1で実行するものとして説明した。こうすれば、プリン
タドライバ96が出力する画像データを、ドットの形成
方法に依存せず一定の形式とすることができるため、コ
ンピュータ90の処理負担が減るという利点がある。一
方、上記制御ルーチンにおけるドット形成用のデータの
設定をプリンタドライバ96側で行うものとしてもよ
い。この場合には、「1回目の主走査において形成すべ
きドットデータ、副走査の紙送り量、2回目の主走査に
おいて形成すべきドットデータ・・・」を順次プリンタ
22に転送することになるから、ドットの形成方法に応
じてプリンタドライバ96から出力する画像データが変
わってくる。しかし、かかる方法を採れば、バージョン
アップが容易である利点、つまり、プリンタ22のPR
OM42等を変更することなく、新たなドット記録方法
を実現することができる利点がある。
【0122】上記印刷装置はドットの記録を行うための
ヘッドの制御に、コンピュータによる処理を含んでいる
ことから、かかる制御を実現するためのプログラムを記
録した記録媒体としての実施の態様を採ることもでき
る。このような記憶媒体としては、フレキシブルディス
クやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、RO
Mカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号
が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(R
AMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、
コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。
また、コンピュータに上記で説明したドットの記録を行
うためのヘッドの制御機能を実現させるコンピュータプ
ログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給装
置としての態様も可能である。
【0123】以上、本発明の種々の実施例について説明
してきたが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実
施が可能である。例えば、上記の実施例ではヘッドの往
運動時に先にドットを形成するものとして説明したが、
逆に復運動時に先にドットを形成するものであっても構
わない。また、ノズルピッチは上記実施例で挙げた2ラ
スタ分のみならず、更に大きなノズルピッチであっても
構わない。さらに、インク数も上記実施例における6色
よりも多いものおよび少ないもの双方に適用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリンタを用いた画像処理システムの
概略構成図である。
【図2】本発明のプリンタの概略構成図である。
【図3】本発明のプリンタのドット記録ヘッドの概略構
成を示す説明図である。
【図4】本発明のプリンタにおけるドット形成原理を示
す説明図である。
【図5】本発明のプリンタにおけるノズル配置例を示す
説明図である。
【図6】本発明のプリンタにおけるノズル配置の拡大図
および形成されるドットとの関係を示す説明図である。
【図7】プリンタの制御装置の内部構成を示す説明図で
ある。
【図8】ドットを形成するための信号がヘッドに送られ
る様子を示す説明図である。
【図9】本実施例におけるドット形成制御ルーチンの流
れを示すフローチャートである。
【図10】第1実施例の第1の態様における双方向記録
によりドットを形成した様子を示す説明図である。
【図11】第1実施例の第2の態様における双方向記録
によりドットを形成した様子を示す説明図である。
【図12】第2実施例の第1の態様における双方向記録
によりドットを形成した様子を示す説明図である。
【図13】第2実施例の第2の態様における双方向記録
によりドットを形成した様子を示す説明図である。
【図14】第2実施例の第3の態様における双方向記録
によりドットを形成した様子を示す説明図である。
【図15】第3実施例の第1の態様における双方向記録
によりドットを形成した様子を示す説明図である。
【図16】第3実施例の第2の態様における双方向記録
によりドットを形成した様子を示す説明図である。
【図17】第3実施例の第3の態様における双方向記録
によりドットを形成した様子を示す説明図である。
【図18】第3実施例の第4の態様における双方向記録
によりドットを形成した様子を示す説明図である。
【図19】一定の紙送り量での双方向記録によりドット
を形成した様子を示す説明図である。
【符号の説明】
12…スキャナ 21…カラーディスプレイ 22…カラープリンタ 23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印字ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 41…CPU 42…プログラマブルROM(PROM) 43…RAM 44…PCインタフェース 45…周辺入出力部(PIO) 46…タイマ 47…転送用バッファ 48…バス 51…発信器 55…分配出力器 61、62、63、64、65、66…インク吐出用ヘ
ッド 67…導入管 68…インク通路 71…黒インク用のカートリッジ 72…カラーインク用カートリッジ 90…パーソナルコンピュータ 91…ビデオドライバ 92…入力部 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…ラスタライザ 98…色補正モジュール 99…ハーフトーンモジュール

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドを印刷媒体に対し相対的に往復動
    する主走査により該主走査方向のドット列であるラスタ
    を形成しつつ、前記ヘッドを印刷媒体に対し相対的に一
    方向に移動する副走査により複数のラスタを形成するこ
    とによって、該印刷媒体上に入力された画像データに応
    じた多色の画像を印刷し得る印刷装置であって、 副走査方向に所定のピッチで配置され所定の単色のイン
    クを吐出可能な複数のノズルからなるノズル列を、前記
    多色の画像に用いられるインクの色数に対応した数だけ
    有し、主走査における往復双方の運動時にそれぞれ各色
    ごとのドットを形成することができ、かつ該往復運動時
    で各色のインクを吐出する順序が異なるヘッドと、 ヘッドの往運動および復運動においてドットが形成され
    るごとに1ラスタ分だけ副走査を行う小送り手段と、 該小送り手段により所定領域のラスタのドットが形成さ
    れた後、該領域の副走査方向に隣接する領域に前記領域
    と一部のラスタにおいて重複してドットを形成可能な位
    置に副走査を行う大送り手段と、 該重複するラスタにおいては2回の主走査によりドット
    が形成され、その他のラスタにおいては1回の主走査に
    よりドットが形成されるようにヘッドを制御するドット
    形成制御手段とを備える印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記重複するラスタは1のラスタである印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記重複するラスタは、2のラスタであり、 前記大送り手段は、該重複するラスタがそれぞれヘッド
    の2回の往運動または復運動のみによりドットが形成さ
    れるように副走査を行う手段である印刷装置。
  4. 【請求項4】 ヘッドを印刷媒体に対し相対的に往復動
    する主走査により該主走査方向のドット列であるラスタ
    を形成しつつ、前記ヘッドを印刷媒体に対し相対的に一
    方向に移動する副走査により複数のラスタを形成するこ
    とによって、該印刷媒体上に入力された画像データに応
    じた多色の画像を印刷し得る印刷装置であって、 副走査方向に所定のピッチで配置され所定の単色のイン
    クを吐出可能な複数のノズルからなるノズル列を、前記
    多色の画像に用いられるインクの色数に対応した数だけ
    有し、主走査における往復双方の運動時にそれぞれ各色
    ごとのドットを形成することができ、かつ該往復運動時
    で各色のインクを吐出する順序が異なるヘッドと、 ヘッドの往運動および復運動においてドットが形成され
    るごとに前記ノズルの副走査方向のピッチよりも大きい
    所定のラスタ分だけ副走査を行う小送り手段と、 該小送り手段により所定領域のラスタのドットが形成さ
    れた後、該領域の副走査方向に隣接する領域にドットを
    形成可能な位置に副走査を行う大送り手段と、 前記小送り手段ごとにラスタが形成される領域が副走査
    方向に1ラスタずつ広がるように前記ヘッドに備えられ
    た複数のノズルのうちドットを不形成とするノズルを選
    択するノズル選択手段と、 前記ヘッドを制御して、前記主走査において各ラスタの
    ドットを形成するドット形成手段とを備える印刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の印刷装置であって、 前記小送り手段による副走査方向の送り量は、前記ノズ
    ルの副走査方向のピッチよりも大きく該ピッチの2倍よ
    りも小さい所定のラスタ分である印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の印刷装置であって、 前記大送り手段は、 該小送り手段により重複することなく所定領域のラスタ
    のドットが形成された後、該領域の副走査方向に隣接す
    る領域に前記領域と一部のラスタにおいて重複してドッ
    トを形成可能な位置に副走査を行う手段であり、 前記ドット形成手段は、さらに、該重複するラスタにお
    いては、2回の主走査によりドットが形成されるように
    ヘッドを制御する手段である印刷装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の印刷装置であって、 前記重複するラスタは1のラスタである印刷装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の印刷装置であって、 前記重複するラスタは、2のラスタであり、 前記大送り手段は、該重複するラスタがそれぞれヘッド
    の2回の往運動または復運動のみによりドットが形成さ
    れるように副走査を行う手段である印刷装置。
  9. 【請求項9】 ヘッドを印刷媒体に対し相対的に往復動
    する主走査により該主走査方向のドット列であるラスタ
    を形成しつつ、前記ヘッドを印刷媒体に対し相対的に一
    方向に移動する副走査により複数のラスタを形成するこ
    とによって、該印刷媒体上に入力された画像データに応
    じた多色の画像を印刷し得る印刷装置であって、 副走査方向に所定のピッチで配置され所定の単色のイン
    クを吐出可能な複数のノズルからなるノズル列を、前記
    多色の画像に用いられるインクの色数に対応した数だけ
    有し、主走査における往復双方の運動時にそれぞれ各色
    ごとのドットを形成することができ、かつ該往復運動時
    で各色のインクを吐出する順序が異なるヘッドと、 前記主走査の第1の方向への運動時においてドットを形
    成する第1のドット形成手段と、 前記主走査のうち第1の方向と異なる第2の方向への運
    動時においては、ラスタが形成される領域が前記副走査
    方向に広がらないように、前記ノズル列のうち一部のノ
    ズルを選択してドットを形成する第2のドット形成手段
    とを備える印刷装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の印刷装置であって、 ヘッドの往運動および復運動においてドットが形成され
    るごとに第1のラスタ数だけ副走査を行う小送り手段
    と、 該小送り手段により所定領域のラスタのドットが形成さ
    れた後、該領域の副走査方向に隣接する領域に前記領域
    と一部のラスタにおいて重複してドットを形成可能な位
    置に、前記第1のラスタ数よりも大きい第2のラスタ数
    だけ副走査を行う大送り手段と、 該重複するラスタにおいては2回の主走査によりドット
    が形成され、その他のラスタにおいては1回の主走査に
    よりドットが形成されるようにヘッドを制御するドット
    形成制御手段とを備える印刷装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の印刷装置であって、 前記ヘッドの往運動および復運動においてドットが形成
    されるごとに前記ノズルの副走査方向のピッチよりも大
    きい所定のラスタ分だけ副走査を行う小送り手段と、 該小送り手段により所定領域のラスタのドットが形成さ
    れた後、該領域の副走査方向に隣接する領域にドットを
    形成可能な位置に副走査を行う大送り手段とを備える印
    刷装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の印刷装置であって、 前記小送り手段による副走査方向の送り量は、前記ノズ
    ルの副走査方向のピッチよりも大きく該ピッチの2倍よ
    りも小さい所定のラスタ分である印刷装置。
  13. 【請求項13】 請求項1、請求項4、または請求項9
    記載の印刷装置であって、 前記ノズルの副走査方向のピッチは、副走査方向の画像
    記録ピッチの2倍である印刷装置。
  14. 【請求項14】 ヘッドを印刷媒体に対し相対的に往復
    動する主走査により該主走査方向のドット列であるラス
    タを形成しつつ、前記ヘッドを印刷媒体に対し相対的に
    一方向に移動する副走査により複数のラスタを形成する
    ことによって、該印刷媒体上に入力された画像データに
    応じた多色の画像を印刷し得る印刷方法であって、 前記ヘッドは、 副走査方向に所定のピッチで配置され所定の単色のイン
    クを吐出可能な複数のノズルからなるノズル列を、前記
    多色の画像に用いられるインクの色数に対応した数だけ
    有し、主走査における往復双方の運動時にそれぞれ各色
    ごとのドットを形成することができ、かつ該往復運動時
    で各色のインクを吐出する順序が異なるヘッドであり、
    (a) ヘッドの往運動および復運動においてドットが
    形成されるごとに小送りとして1ラスタ分だけ副走査を
    行う工程と、(b) 該小送りの繰り返しにより所定領
    域のラスタのドットが形成された後、大送りとして該領
    域の副走査方向に隣接する領域に前記領域と一部のラス
    タにおいて重複してドットを形成可能な位置に副走査を
    行う工程と、(c) 前記ヘッドを制御して、前記重複
    するラスタにおいては2回の主走査によりドットを形成
    しつつ、その他のラスタにおいては1回の主走査により
    ドットを形成する工程とを備える印刷方法。
  15. 【請求項15】 ヘッドを印刷媒体に対し相対的に往復
    動する主走査により該主走査方向のドット列であるラス
    タを形成しつつ、前記ヘッドを印刷媒体に対し相対的に
    一方向に移動する副走査により複数のラスタを形成する
    ことによって、該印刷媒体上に入力された画像データに
    応じた多色の画像を印刷し得る印刷方法であって、 前記ヘッドは、 副走査方向に所定のピッチで配置され所定の単色のイン
    クを吐出可能な複数のノズルからなるノズル列を、前記
    多色の画像に用いられるインクの色数に対応した数だけ
    有し、主走査における往復双方の運動時にそれぞれ各色
    ごとのドットを形成することができ、かつ該往復運動時
    で各色のインクを吐出する順序が異なるヘッドであり、
    (a) ヘッドの往運動および復運動においてドットが
    形成されるごとに小送りとして前記ノズルの副走査方向
    のピッチよりも大きい所定のラスタ分だけ副走査を行う
    工程と、(b) 該小送りの繰り返しにより所定領域の
    ラスタのドットが形成された後、大送りとして該領域の
    副走査方向に隣接する領域にドットを形成可能な位置に
    副走査を行う工程と、(c) 前記小送りにおいて副走
    査方向にラスタが形成される領域が副走査方向に1ラス
    タずつ広がるように前記ヘッドに備えられた複数のノズ
    ルのうちドットを不形成とすべきノズルを選択する工程
    と、(d) 前記ヘッドを制御して、前記主走査におい
    て各ラスタのドットを形成する工程とを備える印刷方
    法。
  16. 【請求項16】 ヘッドを印刷媒体に対し相対的に往復
    動する主走査により該主走査方向のドット列であるラス
    タを形成しつつ、前記ヘッドを印刷媒体に対し相対的に
    一方向に移動する副走査により複数のラスタを形成する
    ことによって、該印刷媒体上に入力された画像データに
    応じた多色の画像を印刷し得る印刷方法であって、 前記ヘッドは、 副走査方向に所定のピッチで配置され所定の単色のイン
    クを吐出可能な複数のノズルからなるノズル列を、前記
    多色の画像に用いられるインクの色数に対応した数だけ
    有し、主走査における往復双方の運動時にそれぞれ各色
    ごとのドットを形成することができ、かつ該往復運動時
    で各色のインクを吐出する順序が異なるヘッドであり、
    (a) 前記主走査の第1の方向への運動時においてド
    ットを形成する工程と、(b) 前記主走査のうち第1
    の方向と異なる第2の方向への運動時においては、ラス
    タが形成される領域が前記副走査方向に広がらないよう
    に、前記ノズル列のうち一部のノズルを選択してドット
    を形成する第2のドット形成手段とを備える印刷方法。
  17. 【請求項17】 印刷装置により入力された画像データ
    に応じて該印刷媒体上に複数のドットを形成することに
    より画像を印刷するためのプログラムをコンピュータ読
    みとり可能に記録した記録媒体であって、 ヘッドの往運動および復運動においてドットが形成され
    るごとに小送りとして1ラスタ分だけ副走査を行う機能
    と、 該小送りの繰り返しにより所定領域のラスタのドットが
    形成された後、大送りとして該領域の副走査方向に隣接
    する領域に前記領域と一部のラスタにおいて重複してド
    ットを形成可能な位置に副走査を行う機能と、 前記重複するラスタにおいては2回の主走査によりドッ
    トを形成しつつ、その他のラスタにおいては1回の主走
    査によりドットを形成するように前記ヘッドを制御する
    機能とをコンピュータにより実現するためのプログラム
    を記録した記録媒体。
  18. 【請求項18】 印刷装置により入力された画像データ
    に応じて該印刷媒体上に複数のドットを形成することに
    より画像を印刷するためのプログラムをコンピュータ読
    みとり可能に記録した記録媒体であって、 ヘッドの往運動および復運動においてドットが形成され
    るごとに小送りとして前記ノズルの副走査方向のピッチ
    よりも大きい所定のラスタ分だけ副走査を行う機能と、 該小送りの繰り返しにより所定領域のラスタのドットが
    形成された後、大送りとして該領域の副走査方向に隣接
    する領域にドットを形成可能な位置に副走査を行う機能
    と、 前記小送りにおいて副走査方向にラスタが形成される領
    域が副走査方向に1ラスタずつ広がるように前記ヘッド
    に備えられた複数のノズルのうちドットを不形成とすべ
    きノズルを選択する機能と、 主走査において各ラスタのドットを形成するように前記
    ヘッドを制御する機能とをコンピュータにより実現可能
    なプログラムを記録した記録媒体。
  19. 【請求項19】 印刷装置により入力された画像データ
    に応じて該印刷媒体上に複数のドットを形成することに
    より画像を印刷するためのプログラムをコンピュータ読
    みとり可能に記録した記録媒体であって、 主走査の第1の方向への運動時においてラスタが形成さ
    れる領域が副走査方向に広がるようにドットを形成する
    機能と、 主走査のうち第1の方向と異なる第2の方向への運動時
    においては、ラスタが形成される領域が前記副走査方向
    に広がらないように、一部のノズルを選択してドットを
    形成する機能とをコンピュータにより実現可能なプログ
    ラムを記録した記録媒体。
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