JPH11251189A - 固体電解コンデンサにおけるコンデンサ素子の製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサにおけるコンデンサ素子の製造方法

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JPH11251189A
JPH11251189A JP10348235A JP34823598A JPH11251189A JP H11251189 A JPH11251189 A JP H11251189A JP 10348235 A JP10348235 A JP 10348235A JP 34823598 A JP34823598 A JP 34823598A JP H11251189 A JPH11251189 A JP H11251189A
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anode
chip piece
anode plate
capacitor element
chip
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JP10348235A
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Chojiro Kuriyama
長治郎 栗山
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Rohm Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
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    • HELECTRICITY
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    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/224Housing; Encapsulation
    • HELECTRICITY
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    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体電解コンデンサに使用するコンデンサ素
子21を、金属粉末を多孔質のチップ片22に陽極棒2
3が一端面から突出するように固め成形する工程と、前
記陽極棒23の先端に陽極板27を溶接する工程と、前
記チップ片22に対して誘電体膜24、固体電解質層2
5及び陰極膜26を形成する工程とを経て製造する場合
に、その小型化と、製造コストの低減とを図る。 【解決手段】前記陽極棒23に前記陽極板27を溶接す
る工程と、チップ片に対して誘電体膜、固体電解質層及
び陰極膜を形成する工程との間に、前記陽極棒23のう
ちチップ片の一端面22aと陽極板27との間の部分に
対して合成樹脂28を塗布する工程を付加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンタル又はアル
ミ等の弁作用金属を使用した固体電解コンデンサにおい
て、これに使用するコンデンサ素子の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、固体電解コンデンサに使用され
るコンデンサ素子の製造に際しては、従来から良く知ら
れているように、以下に述べる方法が採用されている。
すなわち、先づ、図15に示すように、タンタル等の弁
作用金属の粉末を、多孔質のチップ片2に固め成形する
に際して、このチップ片2に金属製の陽極棒3を、当該
陽極棒3が一端面2aから突出するように埋設し、次い
で、図16に示すように、このチップ片2及び陽極棒3
の一部を、処理槽A内に入れたりん酸水溶液等の化成液
B中に浸漬したのち化成液Bとの間に直流電流を印加す
ると言う陽極酸化を行うことにより、チップ片2におけ
る金属粉末の表面及び陽極棒3における一部の表面に、
五酸化タンタル等の誘電体膜4を形成する。
【0003】次いで、前記チップ片2を、図17に示す
ように、処理槽C内に入れた硝酸マンガン水溶液D中
に、当該チップ片2における一端面2aまで浸漬したの
ち引き揚げて乾燥・焼成することを複数回にわたって繰
り返すことにより、前記誘電体膜4の表面のうちチップ
片2の部分のみに、二酸化マンガン等の金属酸化物によ
る固体電解質層5を形成し、そして、図18に示すよう
に、この固体電解質層5の表面に、グラファイト層とニ
ッケル等の金属層とから成る陰極膜6を形成することに
よりコンデンサ素子1とすると言う方法が採用される。
【0004】更に、前記陽極膜6におけるグラファイト
層及び金属層の形成は、チップ片2を、グラファイトを
含む溶液及びメッキ液中に、その一端面2aまで浸漬す
ることによって行うのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来の製造方法に
おいて、陽極棒3と陰極膜6との間における誘電体膜4
による電気絶縁性を確保するためには、固体電解質層5
及び陰極膜6を、チップ片2の一端面2aに形成しない
ようにしなければならず、このためには、これら固体電
解質層5及び陰極膜6を、チップ片2を各種の処理液に
浸漬することによって形成するに際して、各処理液の液
面を、当該処理液の液面がチップ2の一端面2aを越え
ることがないように、厳格に規定しなければならないか
ら、これに多大の手数を必要とするばかりか、液面が一
端面2aを越える頻度が大きく不良品の発生率が高いか
ら、コンデンサ素子の製造コストが大幅にアップするの
であった。
【0006】また、前記構成のコンデンサ素子1を使用
して固体電解コンデンサとするには、図19に示すよう
に、コンデンサ素子1における陽極棒3の先端側面に、
陽極棒3と平行に延びる陽極板7を溶接にて固着したの
ち、コンデンサ素子1の全体を合成樹脂製のパッケージ
体8にて、前記陽極体7の一部が当該パッケージ体8の
表面に露出するように密封し、このパッケージ体8の一
端面に、前記コンデンサ素子1における陰極膜6に電気
的に導通する陰極片9を形成すると言う構成にすると
か、或いは、図20に示すように、コンデンサ素子1
を、陽極側リード端子10と陰極側リード端子11との
間に、当該コンデンサ素子1における陽極棒3を陽極側
リード端子10に対して溶接にて固着し、陰極膜6を陰
極側リード端子11に対して電気的に接続するように配
設し、このコンデンサ素子1の全体を合成樹脂製のパッ
ケージ体12にて密封すると言う構成にしている。
【0007】この場合において、従来は、コンデンサ素
子1を、前記した方法によって製造したのち、このコン
デンサ素子1における陽極棒3に対して、図19に示す
ように、陽極板7を溶接にて固着したり、或いは、図2
0に示すように、陽極側リード端子10を溶接にて固着
するようにしているが、この溶接に際して、コンデンサ
素子1における誘電体膜4、固体電解質層5及び陰極膜
6が受ける熱的ダメージを軽減するために、陽極棒3の
うちチップ片2の一端面2aから陽極板7又は陽極側リ
ード端子10までの突出長さLを可成り大きくしなけれ
ばならないことに加えて、陽極棒3の陽極板7又は陽極
側リード端子10に対する溶接代Sを必要とすることに
より、前記突出長さLを長くする分に加えて前記溶接代
Sを必要とする分だけコンデンサ素子の長さが大幅に増
大するから、このコンデンサ素子を使用した固体電解コ
ンデンサは、その全体が大型化するばかりか、重量が増
大し、しかも、コンデンサ素子の長さが大幅に増大する
ことにより、固体電解コンデンサにおいてパッケージ体
の体積に占めるコンデンサ素子の体積の割合が小さくな
って、インピータンス特性が低下すると言う問題があっ
た。
【0008】本発明は、これらの問題を解消した製造方
法を提供することを技術的課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成す
るため本発明の請求項1は、「少なくとも、弁作用金属
の粉末を多孔質のチップ片に、陽極棒が当該チップ片に
おける一端面から突出するように固め成形する工程と、
前記陽極棒の先端に陽極板を溶接する工程と、前記チッ
プ片に対して少なくとも誘電体膜、固体電解質層及び陰
極膜を形成する工程とから成るコンデンサ素子の製造方
法において、前記陽極棒の先端に陽極板を溶接する工程
の後に、前記陽極棒のうちチップ片の一端面と陽極板と
の間の部分に対して合成樹脂を塗布する工程を付加した
のち、前記チップ片に対して誘電体膜、固体電解質層及
び陰極膜を形成する工程に移行することを特徴とす
る。」ものである。
【0010】また、本発明の請求項2は、「前記請求項
1において、前記陽極板を、陽極棒の軸線と直角な平面
板にして、これに陽極棒を、その先端面を接当して溶接
することを特徴とする。」ものである。更にまた、本発
明の請求項3は、「前記請求項1において、前記陽極棒
のうちチップ片の一端面と陽極板との間の部分に対して
合成樹脂を塗布する工程に前後して、前記陽極板に絶縁
被膜を形成し、次いで、少なくとも前記チップ片に対し
て誘電体膜を形成する工程を経たのち前記陽極体におけ
る前記絶縁被膜を除去する工程を付加することを特徴と
する。」ものである。
【0011】
【発明の作用・効果】本発明は、前記したように、コン
デンサ素子のチップ片から突出する陽極棒の先端に対し
て陽極板を溶接したあとにおいて、前記コンデンサ素子
におけるチップ片に対して誘電体膜、固体電解質層及び
陰極膜を形成するものであることにより、チップ片に対
して誘電体膜、固体電解質層及び陰極膜を形成したあと
でこのチップ片から突出する陽極棒に陽極板を溶接する
と言う従来のように、チップ片における誘電体膜、固体
電解質層及び陰極膜に対して前記溶接するときの熱的ダ
メージが及ぶことを完全になくすることができるから、
前記陽極棒のうちチップ片の一端面から陽極板までの突
出長さを、大幅に短縮できるのである。
【0012】また、本発明は、前記したように、コンデ
ンサ素子における陽極棒のうちチップ片の一端面と陽極
板との間の部分に対して合成樹脂を塗布したあとにおい
て、前記コンデンサ素子におけるチップ片に対して誘電
体膜、固体電解質層及び陰極膜を形成するものであるこ
とにより、チップ片に対して形成する固体電解質層及び
陰極膜が陽極棒及びチップ片における金属粉末に電気的
に繋がることを前記陽極棒に塗布した合成樹脂にて確実
に阻止することができるから、前記固体電解質層及び陰
極膜をチップ片の処理液への浸漬にて形成するに際し
て、その処理液の液面を、従来のように厳格に規制する
ことを必要としないのであり、また、前記固体電解質層
は、これらを有機半導体層として化学重合方法又は電解
酸化重合方法によって形成することができる。
【0013】従って、本発明によると、コンデンサ素子
の長さを大幅に短くできるから、このコンデンサ素子を
使用した固体電解コンデンサの小型・軽量化を確実に達
成できると共に、全体の体積に占めるコンデンサ素子の
体積の割合が大きくなって、インピーダンス特性を向上
できるのであり、しかも、コンデンサ素子の生産性を向
上できると共に、不良品の発生率が低くなるから、その
製造コストの大幅な低減を図ることができる効果を有す
る。
【0014】特に、請求項2に記載したように、陽極板
を、陽極棒の軸線と直角な平面板にして、これに陽極棒
を、その先端面を接当して溶接することにより、コンデ
ンサ素子の長さに、従来のように陽極棒に対する陽極板
の溶接代が加算されることを回避できて、コンデンサ素
子の長さをより短くすることができるから、前記の効果
を更に助長できるのである。
【0015】更に、請求項3に記載したように、前記陽
極棒のうちチップ片の一端面と陽極板との間の部分に対
して合成樹脂を塗布する工程に前後して、前記陽極板に
絶縁被膜を形成し、次いで、少なくとも前記チップ片に
対して誘電体膜を形成する工程を経たのち前記陽極体に
おける前記絶縁被膜を除去する工程を付加することによ
り、陽極板を、チップ片における金属粉末及び陽極棒と
同じ材質の弁作用金属製にする必要ががなく、銅又は銅
合金或いは炭素鋼製にするか、或いはチップ片の金属粉
末及び陽極棒がタンタルである場合にはアルミと言うよ
うにより安価な金属製にすることができるから、製造コ
ストを更に低減できるのである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1〜図13の図面について説明する。図1〜図6におい
て、符号22は、従来と同様に、タンタル等の弁作用金
属の粉末を多孔質の立方体に固め成形して成るチップ片
を示し、このチップ片22に固め成形するに際しては、
チップ片22における金属粉末がタンタルである場合に
は同じタンタル製の陽極棒23が、当該陽極棒23がチ
ップ片22の一端面22aから突出するように埋設され
ている。
【0017】また、図1〜図9において、符号Eは、タ
ンタル等の弁作用金属製の金属板から打ち抜いたリード
フレームを示し、このリードフレームEには、平面状に
構成した陽極板27が長手方向に沿って適宜ピッチの間
隔で一体的に形成されている。そして、このリードフレ
ームEをその長手方向に移送する途中において、このリ
ードフレームEにおける各陽極板27に対して、図1及
び図2に示すように、前記チップ片22を、当該チップ
片22における一端面22aから突出する陽極棒23の
先端面が接当するように垂直状に載置したのち、前記陽
極棒23を陽極板27に対して溶接する。
【0018】この溶接は、陽極棒23と陽極板27との
接当部に対してレーザビームを照射すると言うレーザ溶
接によるか、或いは、陽極棒23と陽極板27との間に
高い電流を印加すると言う抵抗溶接等によって行う。次
いで、前記各チップ片22における陽極棒23のうち、
チップ片22の一端面22aと、陽極板27との間の部
分に、図3に示すように、エポキシ樹脂等の合成樹脂2
8を塗着する。
【0019】そして、前記リードフレームEに固着した
各チップ片22を、リードフレームEと一緒に、従来と
同様に、りん酸水溶液等の化成液中に浸漬したのち化成
液との間に直流電流を印加すると言う陽極酸化を行うこ
とにより、図4に示すように、チップ片22における金
属粉末の表面、及びリードフレームEの表面に五酸化タ
ンタル等の誘電体膜24を形成したのち、図5に示すよ
うに、前記リードフレームEにおける各陽極板27の表
面(チップ辺22とは反対側の面)における五酸化タン
タル等の誘電体膜を研磨等にて剥離・除去(この剥離・
除去の作業は、後述する固体電解質層25及び陰極膜2
6を形成した後で行うようにしても良い)し、これによ
って、各チップ片22における金属粉末の表面に五酸化
タンタル等の誘電体膜24を形成する。
【0020】なお、各チップ片22における金属粉末の
表面に五酸化タンタル等の誘電体膜24を形成するに際
しては、以下の方法を採用しても良い。すなわち、前記
各チップ片22における陽極棒23のうち、チップ片2
2の一端面22aと陽極板27との間の部分にエポシキ
樹脂等の合成樹脂28を塗着するに際しては、図6に示
すように、リードフレームEの片面に絶縁体製シートF
を当てたのち、前記合成樹脂28を、当該合成樹脂28
が絶縁体製シートFに接着するように塗着し、この状態
で、全体を、りん酸水溶液等の化成液中に浸漬したのち
化成液との間に直流電流を印加すると言う陽極酸化を行
ったのち、前記絶縁体製シートFを剥離(この剥離の作
業は、後述する固体電解質層25及び陰極膜26を形成
した後で行うようにしても良い)することにより、図7
に示すように、各チップ片22における金属粉末の表面
に五酸化タンタル等の誘電体膜24を形成したのち、前
記絶縁体製シートFをリードフレームEから剥離するの
であり、この方法を採用することにより、陽極酸化の処
理により誘電体膜24を形成した後において、前記した
方法のように、各陽極板27の表面側における誘電体膜
24を研磨等にて剥離・除去することを回避することが
できる。
【0021】このようにして、誘電体膜24を形成する
と、次いで、各チップ片22を、これも従来と同様に、
硝酸マンガン水溶液中に、浸漬したのち引き揚げて乾燥
・焼成することを複数回にわたって繰り返すことによ
り、前記誘電体膜24の表面に、図8に示すように、二
酸化マンガン等の金属酸化物による固体電解質層25を
形成するのである。
【0022】この場合において、チップ片22の一端面
22a及び陽極棒23は、合成樹脂28にて被覆されて
いることにより、チップ片22を、硝酸マンガン水溶液
中に、当該チップ片22における一端面22aを越えて
浸漬しても、前記チップ片22の一端面22a及び陽極
棒23に固体電解質層5が形成されることを、前記合成
樹脂28にて完全に阻止することができるのである。
【0023】このようにして、各チップ片22に誘電体
膜24及び固体電解質層25を形成すると、この固体電
解質層25の表面に、各チップ片22をグラファイト水
溶液に浸漬して引き揚げて乾燥・焼成することでグラフ
ァイト層を形成したのち、メッキ液に浸漬してメッキ処
理を行うことで金属層を形成すると言うようにすること
により、図9に示すように、陰極膜26を形成する。
【0024】この陰極膜26を構成するグラファイト層
及び金属層の形成に際して、チップ片22を、硝酸マン
ガン水溶液及びメッキ液中に当該チップ片22における
一端面2aを越えて浸漬しても、前記チップ片22の一
端面22a及び陽極棒23にグラファイト層及び金属層
形成されることを、前記合成樹脂21にて完全する阻止
することができるのである。
【0025】このようにして、各チップ片22に対して
誘電体膜24、固体電解質層25及び陰極膜26を形成
すると、このチップ片22から突出の陽極棒23が溶接
されている陽極板27を、リードフレームAから打ち抜
き加工にて切り離すことにより、図9に示すような構成
によるコンデンサ素子21を得ることができるのであ
る。
【0026】すなわち、ここに得たコンデンサ素子21
は、そのチップ片22から突出する陽極棒23の先端に
対して陽極板27を溶接したあとにおいて、前記チップ
片22に対して誘電体膜24、固体電解質層25及び陰
極膜26を形成するものであることにより、陽極棒23
に陽極板27を溶接するときの熱的ダメージがチップ片
22における誘電体膜24、固体電解質層25及び陰極
膜26に対して及ぶことを完全になくすることができる
から、前記陽極棒23のうちチップ片22の一端面22
aから陽極板27までの突出長さLを大幅に短縮でき、
ひいては、コンデンサ素子21の長さを大幅はに短くで
きるのである。
【0027】また、コンデンサ素子21における陽極棒
23のうちチップ片22の一端面22aと陽極板27と
の間の部分に対して合成樹脂28を塗布したあとにおい
て、前記チップ片22に対して誘電体膜24、固体電解
質層25及び陰極膜26を形成するものであることによ
り、チップ片22に対して形成する固体電解質層25及
び陰極膜26が陽極棒23及びチップ片22における金
属粉末に電気的に繋がることを前記陽極棒23に塗布し
た合成樹脂28にて確実に阻止することができるから、
前記固体電解質層25及び陰極膜26をチップ片22の
処理液への浸漬にて形成するに際して、その処理液の液
面が、従来のように、チップ片22における一端面22
aに位置するように厳格に規制することを必要としない
のである。
【0028】更にまた、前記陽極板27を、陽極棒23
の軸線と直角な平面板にして、これに陽極棒23を、そ
の先端面を接当して溶接することにより、コンデンサ素
子21の長さに、従来のように陽極棒に対する陽極板の
溶接代が加算されることを回避できるから、コンデンサ
素子の長さをより短くすることができるのである。そし
て、図10〜図13は、前記のようにして製造されたコ
ンデンサ素子21を使用した固体電解コンデンサを示
す。
【0029】すなわち、図10に示すように、このコン
デンサ素子21の全体を、合成樹脂製のパッケージ体2
9にて、その陽極板27の外側面が当該パッケージ体2
9の一端面に、チップ片22における陰極膜26の一部
が当該パッケージ体29の他端面に各々露出するように
密封し、このパッケージ体29の他端面に、陰極端膜3
0を前記陰極膜26に電気的に接続するように形成する
ことにより、面実装型の固体電解コンデンサ100に構
成することができるのである。
【0030】また、図11〜図13に示すように、合成
樹脂等の絶縁体にて上面を開放した箱体31を形成し
て、この箱体31の一端部に、その内側面から外側面を
経て底面にまで延びる陽極端子膜32を、他端部に、同
じくその内側面から外側面を経て底面にまで延びる陰極
端子膜33を各々形成し、この箱体31内に、前記コン
デンサ素子21を、その陽極板27が導電性ペースト3
4を介して前記陽極端子膜32に、その陰極膜26が導
電性ペースト35を介して前記陰極端子膜33に各々電
気的に接続するように挿入したのち、この箱体31の上
面に、合成樹脂等の絶縁体製の蓋板36を固着して、そ
の内部を密封することにより、面実装型の固体電解コン
デンサ200に構成することができるのである。
【0031】特に、前記した実施形態によると、コンデ
ンサ素子21をリードフレームEを使用し、このリード
フレームEを長手方向に移送しながら製造することがで
きるから、従来のように、チップ片22の複数個を金属
バーに溶接にて固着し、この状態で誘電体膜24、固体
電解質層25及び陰極膜26を形成したのち、前記金属
バーから切り離すと言う従来の方法よりも生産速度を大
幅にアップすることができる利点がある。
【0032】ところで、前記した製造方法によると、弁
作用金属粉末を固めた各チップ片22を陽極酸化するに
は、この各チップ片22を溶接等にて固着したリードフ
レームEの全体も、チップ片22の金属粉末及び陽極棒
23がタンタルである場合には、タンタル製にすると言
うように、チップ片22の金属粉末及び陽極棒23と同
じ材質の弁作用金属製にしなければならず、換言する
と、チップ片22を固着したリードフレームEの全体
を、化成液に浸漬した状態で陽極酸化するに際しては、
リードフレームEの全体をタンタル等のような高価な弁
作用金属製にしないと、前記各チップ片22を陽極酸化
することができないから、製造コストがそれだけアップ
することになる。
【0033】そこで、本発明では、前記リードフレーム
Eにおける各陽極板27に各々にチップ片22を溶接に
て固着したあとにおいて、各チップ片22における陽極
棒23のうち、チップ片22の一端面22aと、陽極板
27との間の部分に、エポキシ樹脂等の合成樹脂28を
塗着するに際して、これに前後して、図14に示すよう
に、リードフレームEの全体を合成樹脂等の絶縁被膜
D′にて被覆することにしたのである(なお、絶縁被膜
D′による被覆は、前記合成樹脂28を塗布するときに
おいて同じ合成樹脂によって同時に行うようにしても良
く、また、前記合成樹脂28とは別の合成樹脂の塗布に
よって行うようにしても良い)。
【0034】このように、リードフレームEの全体を合
成樹脂等の絶縁被膜D′にて被覆することにより、チッ
プ片22を固着したリードフレームEの全体を化成液に
浸漬した状態で陽極酸化するに際し、リードフレームE
は、化成液に対して電気的に絶縁した状態に保持するこ
とができるから、リードフレームEを、タンタル等の弁
作用金属製にしなくても、各チップ片22を陽極酸化で
きるのである。
【0035】そして、この絶縁被膜D′は、陽極酸化の
処理した後において除去するか、或いは、前記固体電解
質層25及び陰極膜26を形成した後において除去す
る。これにより、リードフレームE、ひいては、陽極板
27を、チップ片における金属粉末及び陽極棒と同じ材
質の弁作用金属製にする必要ががなく、銅又は銅合金或
いは炭素鋼製にするか、或いはチップ片の金属粉末及び
陽極棒がタンタルである場合にはアルミと言うようによ
り安価な金属製にすることができるから、製造コストを
更に低減できるのである。
【0036】なお、このように、リードフレームEの全
体を、合成樹脂等の絶縁被膜D′にて被覆するに際して
は、前記図6ど同様に、リードフレームEの表面側に、
絶縁体製シートFを接着し、この絶縁製体シートFを剥
離するようにしても良いのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態において第1の工程を示す
斜視図である。
【図2】図1のII−II視断面図である。
【図3】本発明の実施の形態において第2の工程を示す
断面図である。
【図4】本発明の実施の形態において第3の工程を示す
断面図である。
【図5】本発明の実施の形態において第4の工程を示す
断面図である。
【図6】前記第2の工程と別の工程を示す断面図であ
る。
【図7】前記第4の工程と別の工程を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の実施の形態において第5の工程を示す
断面図である。
【図9】本発明の実施の形態におけるコンデンサ素子の
縦断正面図である。
【図10】本発明によるコンデンサ素子を使用した固体
電解コンデンサの縦断正面図である。
【図11】本発明によるコンデンサ素子を使用した別の
固体電解コンデンサの分解斜視図である。
【図12】図11のXII −XII 視断面図である。
【図13】本発明によるコンデンサ素子を使用した別の
固体電解コンデンサの縦断正面図である。
【図14】本発明の別の実施の形態を示す図である。
【図15】従来の方法によるコンデンサ素子を示す斜視
図である。
【図16】従来の方法による第1の工程を示す断面図で
ある。
【図17】従来の方法による第2の工程を示す断面図で
ある。
【図18】従来の方法によるコンデンサ素子の縦断正面
図である。
【図19】従来のコンデンサ素子を使用した固体電解コ
ンデンサの縦断正面図である。
【図20】従来のコンデンサ素子を使用した別の固体電
解コンデンサの縦断正面図である。
【符号の説明】
21 コンデンサ素子 22 チップ片 22a チップ片の一端面 23 陽極棒 24 誘電体膜 25 固体電解質層 26 陰極膜 27 陽極板 28 合成樹脂 29 パッケージ体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、弁作用金属の粉末を多孔質の
    チップ片に、陽極棒が当該チップ片における一端面から
    突出するように固め成形する工程と、前記陽極棒の先端
    に陽極板を溶接する工程と、前記チップ片に対して少な
    くとも誘電体膜、固体電解質層及び陰極膜を形成する工
    程とから成るコンデンサ素子の製造方法において、 前記陽極棒の先端に陽極板を溶接する工程の後に、前記
    陽極棒のうちチップ片の一端面と陽極板との間の部分に
    対して合成樹脂を塗布する工程を付加したのち、前記チ
    ップ片に対して誘電体膜、固体電解質層及び陰極膜を形
    成する工程に移行することを特徴とする固体電解コンデ
    ンサにおけるコンデンサ素子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記請求項1において、前記陽極板を、陽
    極棒の軸線と直角な平面板にして、これに陽極棒を、そ
    の先端面を接当して溶接することを特徴とする固体電解
    コンデンサにおけるコンデンサ素子の製造方法。
  3. 【請求項3】前記請求項1において、前記陽極棒のうち
    チップ片の一端面と陽極板との間の部分に対して合成樹
    脂を塗布する工程に前後して、前記陽極板に絶縁被膜を
    形成し、次いで、少なくとも前記チップ片に対して誘電
    体膜を形成する工程を経たのち前記陽極体における前記
    絶縁被膜を除去する工程を付加することを特徴とする固
    体電解コンデンサにおけるコンデンサ素子の製造方法。
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