JPH11251040A - セラミックヒータ及びその製造方法 - Google Patents

セラミックヒータ及びその製造方法

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JPH11251040A
JPH11251040A JP10048354A JP4835498A JPH11251040A JP H11251040 A JPH11251040 A JP H11251040A JP 10048354 A JP10048354 A JP 10048354A JP 4835498 A JP4835498 A JP 4835498A JP H11251040 A JPH11251040 A JP H11251040A
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ceramic
heating element
resistance heating
green sheet
thickness
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JP10048354A
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Kiyoshi Fukui
清 福井
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セラミック体2中に埋設してある抵抗発熱体3
の厚みばらつきを極めて小さくすることにより発熱面に
おける温度分布が均一なセラミックヒータ1を提供す
る。 【解決手段】高融点金属やそれらの合金あるいは導電性
セラミックスの粉末に溶媒とバインダーを添加混練して
テープ成形法により抵抗発熱体用のグリーンシートを製
作し、金型により所定の発熱パターンに打ち抜いたもの
をセラミック体を構成するセラミックグリーンシート間
に挟み込んでグリーンシート積層体を形成したあと脱脂
し、次いで焼成することにより、帯状の抵抗発熱体4に
より構成される発熱パターン領域のほぼ中心点を通る少
なくとも2本の線分により切断した切断面における各抵
抗発熱体4の厚みtの最大値と最小値の差が、全切断面
における抵抗発熱体4厚みの平均値の10%以下である
発熱パターンを平板状のセラミック体2中に埋設してセ
ラミックヒータ1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック体中に
帯状の抵抗発熱体により構成される発熱パターンを有す
るセラミックヒータに関するものであり、例えば、各種
燃焼機器の点火用ヒータ、各種加熱機器や測定機器の加
熱用ヒータとして使用されるものであり、特に、半導体
装置の製造工程におけるプラズマCVD、減圧CVD、
光CVD、PVDなどの成膜装置やプラズマエッチン
グ、光エッチングなどのエッチング装置に使用される半
導体ウエハを加熱するための加熱用ヒータとして好適な
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミックヒータとしてアルミナ
セラミックスや窒化珪素質セラミックスなどのセラミッ
ク体中にタングステン(W)やモリブデン(Mo)など
の高融点金属やTiNなどの導電性セラミックスよりな
る抵抗発熱体を埋設したものが知られており、これらの
セラミックヒータは、耐熱性、電気絶縁性、耐食性、耐
摩耗性に優れることから一般的に広く使用されている。
【0003】また、近年、特殊な用途向けとして窒化ア
ルミニウム質セラミックスを用いたセラミックヒータも
提案されている。
【0004】例えば、半導体装置の製造工程で使用され
るプラズマCVD、減圧CVD、光CVD、PVDなど
の成膜装置や、プラズマエッチング、光エッチングなど
のエッチング装置においては、被加熱物である半導体ウ
エハ(以下、ウエハと称す。
【0005】)を支持しつつ各種処理温度に加熱するた
めの加熱用ヒータとして上記セラミックヒータが使用さ
れており、その中も成膜装置やエッチング装置で使用さ
れるフッ素系や塩素系等のハロゲン系腐食性ガス下で優
れた耐プラズマ性を有するとともに高熱伝導特性を備え
た窒化アルミニウム質セラミックスを用いたものが注目
されている。
【0006】このようなセラミックヒータを製造する方
法としては、まず、セラミック体を構成する複数枚のセ
ラミックグリーンシートを用意するとともに、セラミッ
ク体中に埋設する抵抗発熱体として、高融点金属や導電
性セラミックスの粉末に溶媒とバインダーをそれぞれ添
加混練して抵抗発熱体用の導体ペーストを製作し、この
導体ペーストを所定の発熱パターンとなるようにスクリ
ーン印刷法などの手法によって前記セラミックグリーン
シートの1枚に敷設し、この導体ペーストを覆うように
残りのセラミックグリーンシートを積層してグリーンシ
ート積層体を形成したあと、脱脂し、次に所定の温度に
て焼成することにより帯状の抵抗発熱体からなる発熱パ
ターンを埋設してなるセラミック体を製作し、しかるの
ち、上記発熱パターンの一部を露出させ、そこにロウ材
を用いて給電端子を接合することによりセラミックヒー
タを製造するようにしたものがあった(特公平8−34
123号公報参照)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の製法では、以下のような課題があった。
【0008】導体ペーストを製作してスクリーン印刷法
により発熱パターンを敷設する方法では、発熱パターン
を構成する抵抗発熱体の厚みばらつきを抑えるのに限界
があり、この厚みばらつきによりセラミックヒータの発
熱面における温度分布をさらに均一にすることが難しか
った。
【0009】即ち、導体ペーストを用いてスクリーン印
刷法により発熱パターンを敷設するには、セラミック体
を構成する1枚のセラミックグリーンシート上に、クリ
アランスを設けてスクリーンを設置し、このスクリーン
上で抵抗発熱体用の導体ペーストをスキージにより引き
延ばすことで導体ペーストが所定の発熱パターンに印刷
されるのであるが、導体ペーストを引き延ばす際にはス
キージに圧力をかけてスクリーン上を走査させることか
らスクリーンがたわみ、このたわみ量はスクリーンを支
持する枠から離れた中央部ほど大きくなるために、発熱
パターンの中央付近では印刷される導体ペーストの厚み
が薄くなり、周縁では導体ペーストの厚みが厚くなると
いうようにばらつきがあり、この厚みばらつきを3μm
以下に抑えることは困難であった。しかも、スキージへ
かける圧力が不均一であったり、導体ペーストの粘度が
部分的に異なっていると、局所的に抵抗発熱体の厚みが
ばらつく恐れもあった。
【0010】また、導体ペーストは粘度が小さいことか
ら、グリーンシート積層体の形成時における押圧力によ
っても塑性変形し易く、抵抗発熱体の厚みばらつきを生
じ易いといった課題もあった。
【0011】そして、このような問題点は、セラミック
ヒータが大型化するにつれて顕著であり、特に、半導体
装置の製造工程で用いられる加熱用ヒータにおいては、
半導体ウエハの大型化に伴って直径が8インチ以上の大
型セラミックヒータが要求されており、スクリーン印刷
法により発熱パターンを形成したセラミックヒータでは
発熱面の均熱化が困難になりつつあった。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、帯状の抵抗発熱体により構成される発熱パタ
ーン領域のほぼ中心点を通る少なくとも2本の線分によ
り切断した切断面における各抵抗発熱体の厚みの最大値
と最小値の差が、全切断面における抵抗発熱体厚みの平
均値の10%以内である発熱パターンを平板状のセラミ
ック体中に埋設してセラミックヒータを構成したもので
ある。
【0013】特に、上記セラミック体を窒化アルミニウ
ム質セラミックスにより形成すれば、セラミックヒータ
の発熱面における温度分布をより均一にすることができ
好適である。
【0014】また、本発明は、セラミック体を構成する
複数枚のセラミックグリーンシートを製作する工程と、
高融点金属やそれらの合金あるいは導電性セラミックス
の粉末に溶媒とバインダーを添加混練してテープ成形法
により抵抗発熱体用のグリーンシートを製作する工程
と、該抵抗発熱体用のグリーンシートを上記セラミック
グリーンシートの少なくとも1枚に積層したあと金型に
より所定の発熱パターンに打ち抜く工程と、該所定の発
熱パターンに打ち抜いた抵抗発熱体用のグリーンシート
を覆うように残りのセラミックグリーンシートを積層し
てグリーンシート積層体を形成する工程と、該グリーン
シート積層体を脱脂し、しかるのち焼成する工程とから
セラミックヒータを製造したものである。
【0015】即ち、本発明のセラミックヒータによれ
ば、セラミック体中の発熱パーンを構成する帯状の抵抗
発熱体の厚みばらつきを、従来のスクリーン印刷法では
得られないほど小さくしてあることから、セラミックヒ
ータを発熱させれば、発熱面の温度分布を極めて均一に
することができる。
【0016】また、このような発熱ムラの少ないセラミ
ックヒータを得るために本発明では、テープ成形法によ
って導体ペーストより塑性変形し難い抵抗発熱体用のグ
リーンシートを製作し、金型により所定の発熱パターン
に打ち抜いたものをセラミック体を構成するセラミック
グリーンシート間に挟み込んでグリーンシート積層体を
製作し、これを脱脂、焼成して製造するようにしたこと
から、大型のセラミックヒータにおいても発熱パターン
を構成する帯状の抵抗発熱体には厚みばらつきが殆どな
い状態でセラミック体中に埋設することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0018】図1(a)は本発明のセラミックヒータを
半導体装置の製造工程で使用される加熱用ヒータとして
用いた例を示す斜視図であり、(b)は(a)のX−X
線断面図である。
【0019】このセラミックヒータ1は、平面形状が円
形をした平板状のセラミック体2中に帯状の抵抗発熱体
4を埋設するとともに、上記セラミック体2の一方の主
面を半導体ウエハWの支持と加熱のための発熱面3とし
てあり、セラミック体2の他方の主面には抵抗発熱体4
に通電するための給電端子5を接合してある。
【0020】そして、発熱面3に半導体ウエハWを載置
し、抵抗発熱体4に交流電圧を印加してセラミックヒー
タ1を発熱させることにより、発熱面3上に支持する半
導体ウエハWを直接加熱するようになっている。
【0021】なお、図1では平面形状が円形をしたセラ
ミックヒータ1の例を示したが、これ以外に平面形状が
楕円形、あるいは四角形や五角形など多角形をしたもの
などどのような形状をしたものであっても構わない。
【0022】このようなセラミック体2を構成する材質
としては、アルミナセラミックス、窒化珪素質セラミッ
クス、窒化アルミニウム質セラミックス、炭化硼素質セ
ラミックス等を用いることができる。これらの中でも窒
化アルミニウム質セラミックスは成膜装置やエッチング
装置で使用されるハロゲン系腐食性ガス下において優れ
た耐プラズマ性を有するとともに、セラミックスの中で
も非常に高い熱伝導率を有することからセラミック体2
として好適に用いることができる。特に、純度が99.
8%以上である高純度窒化アルミニウム質セラミックス
は、焼結体中に粒界が殆どなく、耐プラズマ性に優れる
ことから腐食摩耗が激しい時には最適であり、また、Y
2 3 やErなどの希土類酸化物を1〜9重量%の範囲
で含有する窒化アルミニウム質セラミックスでは、熱伝
導率が100W/mk以上、高いものでは150W/m
k以上、さらに高いものでは200W/mk以上を有す
ることから発熱面4に載置した半導体ウエハWの均熱化
をより一層高めることができるとともに、処理温度に加
熱するまでの時間や冷却時間を短くすることができる。
【0023】また、これらのセラミック体2中に埋設す
る抵抗発熱体4の材質としては、タングステン(W)や
モリブデン(Mo)など周期律表第6a族やTiなどの
周期律表第4a族の高融点金属あるいはこれらの合金、
さらにはWC、MoC、TiNなどの導電性セラミック
スを用いることができる。これらの金属、合金、導電性
セラミックスは上記セラミック体2を構成するセラミッ
クスと同程度の熱膨張係数を有することから、製作時や
発熱時におけるセラミック体2の反りや破損を防ぐこと
ができるとともに、高温度に発熱させても断線すること
がない。
【0024】さらに、上記セラミック体2中の抵抗発熱
体4へ通電するための給電端子5としては、タングステ
ン(W)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)など
の金属や鉄(Fe)−コバルト(Co)−ニッケル(N
i)合金を用いることができ、特に耐酸化性が要求され
るような時にはニッケル(Ni)あるいは鉄(Fe)−
コバルト(Co)−ニッケル(Ni)合金を用いること
が良い。
【0025】ところで、上記セラミック体2中に埋設す
る抵抗発熱体4の発熱パターンとしては、円形の発熱面
3を均一に加熱するために、図2(a)に示すような同
心円を構成するように配置された円弧状の抵抗発熱体4
aと、隣合う円弧状の抵抗発熱体4a同士を接続する直
線状の抵抗発熱体4とからなり、中心部に延びる2本の
円弧状の抵抗発熱体4aの端部を電極取り出し部4cと
してある。このような発熱パターンSとすれば、中心を
通るどの部分で切断しても左右をほぼ同形状とすること
ができるため、発熱面3の温度分布を均一することがで
きる。
【0026】なお、発熱パターンSの形状としては図2
(a)に示したものだけに限定されるものではなく、セ
ラミック体2の構造や発熱面3の形状に合わせて適宜設
計すれば良い。ただし、図1のセラミックヒータ1のよ
うに発熱面3が円形をしたものである場合には図2
(a)に示す発熱パターンSや電極取り出し部4cが最
外周にある図2(b)に示すようなパターン形状を有す
るものが好ましい。
【0027】そして、本発明のセラミックヒータ1によ
れば、上記発熱パターン領域のほぼ中心点を通る少なく
とも2本の線分により切断した切断面における各抵抗発
熱体4の厚みの最大値と最小値の差が、全切断面におけ
る抵抗発熱体4厚みの平均値の10%以内であることを
特徴とする。
【0028】ここで、発熱パターン領域のほぼ中心点を
通る少なくとも2本の線分により切断した切断面におけ
る各抵抗発熱体4の厚みの最大値と最小値の差が、全切
断面における抵抗発熱体4厚みの平均値の10%以内で
あるとは、例えば図3に示すように発熱パターン領域の
中心を通る4本の線分により45°間隔でセラミック体
2を8等分に切断し、これらの切断面に現れる各抵抗発
熱体4の厚みtを測定してその最大値と最小値を求める
とともに、全切断面に現れる抵抗発熱体4の厚みtの平
均値を算出する。なお、厚みtの測定に際しては各抵抗
発熱体4において最も厚い部分を抵抗発熱体4の厚みt
として算出する。そして、切断面における各抵抗発熱体
4の厚みtの最大値と最小値との差が、全切断面におけ
る抵抗発熱体4の厚みtの平均値の10%以内となって
いることを言う。
【0029】このように本発明では発熱パターンSを構
成する帯状の抵抗発熱体4の厚みばらつきが極めて小さ
いことから、発熱面4の温度分布を均一にすることがで
き、また、構造上の問題から熱引け等によって局所的に
発熱ムラを生じるような場合でも発熱パターンSを構成
する帯状の抵抗発熱体4の厚みばらつきが極めて小さい
ことから、発熱ムラのある箇所における抵抗発熱体4の
幅を変更するだけで抵抗値を容易に調整することがで
き、発熱面3の発熱ムラを簡単に制御することができ
る。
【0030】ところで、このようなセラミックヒータ1
を製作するには、まず、図4(a)に示すように、前記
セラミック体2を構成する複数枚のセラミックグリーン
シート2a,2b,・・・を形成する。セラミックグリ
ーンシート2a,2b,・・・は、前記セラミック粉末
に対して必要に応じて所定の助剤成分を添加するととも
に、溶媒とバインダーを添加混練して泥漿を作製したあ
と、ドクターブレード法、引き上げ法、カレンダ法、紙
鋳込み法、ペーパキャスティング法、ロールコンパクシ
ョン法等のテープ成形法により成形すれば良い。
【0031】一方、図4(b)に示すように抵抗発熱体
4は、前記金属、合金、導電性セラミックスの粉末に対
して溶媒とバインダーを添加混練して泥漿を作製し、こ
の泥漿をドクターブレード法、引き上げ法、カレンダ
法、紙鋳込み法、ペーパキャスティング法、ロールコン
パクション法等のテープ成形法を用いて厚み幅が均一な
抵抗発熱体4用のグリーンシート4’を形成する。な
お、上記テープ成形法にてグリーンシート4’を成形し
た際に厚みの均一化が図れない時や、厚み幅tが厚すぎ
る時は、所定の均一なギャップを有するロール間を通過
させることにより、厚みをならし、均一化を図れば良
い。
【0032】そして、図4(c)に示すように得られた
抵抗発熱体4用のグリーンシート4’を上記複数枚のセ
ラミックグリーンシート2a,2b,・・・のうち例え
ば1枚のセラミックグリーンシート2h上に積層する。
なお、発熱パターンSを2層以上埋設する場合には、他
のセラミックグリーンシートに抵抗発熱体4用のグリー
ンシート4’を積層すれば良い。
【0033】次に、図4(d)に示すように、図2
(a)の発熱パターンSと同形状の凸部を有する金型で
セラミックグリーンシート2h上に積層した抵抗発熱体
4用のグリーンシート4’を打ち抜いたあと、図4
(e)に示すように上記発熱パターンSを覆うように残
りのセラミックグリーンシート2a,2b,・・・を積
層してグリーンシート積層体8を製作する。
【0034】しかるのち、グリーンシート積層体8に切
削加工を施して平面形状を円形としたあと、このグリー
ンシート積層体8を脱脂し、次いで各種セラミック原料
を焼結させることができる温度にて焼成することにより
図4(f)に示すように発熱パターンSを埋設してなる
セラミック体2を形成する。
【0035】そして、上記セラミック体2の一方の主面
に研磨加工を施してその面粗さを中心線平均粗さ(R
a)で1μm以下とし、発熱面3を形成するとともに、
セラミック体2の他方の主面に抵抗発熱体4の電極取り
出し部4cと連通する穴を穿設し、この穴に給電端子5
をロウ材でもって接合し、抵抗発熱体4と給電端子5と
をそれぞれ電気的に接続することにより図1のセラミッ
クヒータ1を得ることができる。
【0036】かくして、本発明のセラミックヒータ1に
よれば、発熱パターンSを構成する抵抗発熱体4の厚み
ばらつきが非常に小さいことから、セラミックヒータ1
を発熱させれば、発熱面3の発熱ムラを生じることな
く、均一に発熱させることができ、このセラミックヒー
タ1を半導体装置の製造工程における成膜装置やエッチ
ング装置に使用される加熱用ヒータとして用いれば、発
熱面3に支持する半導体ウエハを均一に発熱させること
ができるため、均一な厚み幅を持った薄膜を形成した
り、所定の精度に微細加工を施すことができるととも
に、ハロゲン系腐食性ガス下でプラズマに曝されたとし
ても抵抗発熱体4は耐プラズマ性に優れたセラミックス
により覆ってあるため、長期間にわたり使用することが
できる。
【0037】なお、本実施形態では、半導体装置の製造
工程における成膜装置やエッチング装置に使用される加
熱用ヒータの例をもって説明したが、本発明のセラミッ
クヒータは他に、燃焼機器の点火用ヒータや加熱機器、
測定機器等の加熱用ヒータなどさまざまな分野で使用さ
れるヒータとしても好適に用いることができることは言
うまでもない。
【0038】(実施例1)図1に示すような本発明のセ
ラミックヒータ1と従来のセラミックヒータとを用意
し、抵抗発熱体4の厚みばらつきと発熱面3の温度分布
を比較する実験を行った。
【0039】本実験ではセラミック体2を純度99.9
%の窒化アルミニウム質セラミックスにより形成すると
ともに、抵抗発熱体4にタングステンを用いた。また、
発熱パターンSを構成する抵抗発熱体4の目標寸法を厚
みt15μm、幅5mmとした。
【0040】具体的には、純度99.9%のAlN粉末
に対して溶媒とバインダーを添加混練して泥漿を作製
し、ドクターブレード法にて複数枚のセラミックグリー
ンシートを複数枚形成した。
【0041】そして、従来品ではタングステンの粉末に
対してテルピネオールの溶媒とアクリル系のバインダー
を添加混練して抵抗発熱体4用の導体ペーストを製作
し、この導体ペーストを図2に示す発熱パターンSのよ
うにスクリーン印刷法にて前記セラミックグリーンシー
トの1枚に積層してグリーンシート積層体を形成し、本
発品はタングステンの粉末に対して溶媒にトルエンをバ
インダーにポリアクリル酸エチルをそれぞれ添加混練し
て泥漿を作製し、ドクターブレード法にて抵抗発熱体4
用のグリーンシートを形成したものをセラミックグリー
ンシートの1枚に積層したあと、図2に示す発熱パター
ンSとなるように金型にて打ち抜いたものを残りのセラ
ミックグリーンシートで覆ってグリーンシート積層体を
形成した。
【0042】そして、これらのグリーンシート積層体を
窒素雰囲気中にて脱脂し、次いで2010℃程度の温度
で焼成することにより発熱パターンSを埋設したセラミ
ック体2を形成し、このセラミック体2の一方の主面に
研磨加工を施して発熱面3を形成するとともに、他方の
主面にドリルにて抵抗発熱体3に連通する2つの穴を穿
設し、これらの穴に鉄−コバルト−ニッケル合金からな
る給電端子5をロウ付け固定することにより各セラミッ
クヒータ1を製作した。
【0043】そして、得られた各セラミックヒータ1に
周波数60Hz、100Vの交流電圧を印加して500
℃の設定温度に発熱させ、発熱面3の表面温度をサーモ
ビュアーにより測定した。温度測定ポイントは図5に示
すa〜sの点とした。なお、温度測定ポイントはX線に
より発熱パターン領域を確認して行った。
【0044】次に、温度を測定をしたあと発熱パターン
領域の中心を通る4本の線分(測定ポイントを通る)に
より各セラミックヒータを切断し、その切断面に現れる
各抵抗発熱体4の厚みtを測定することにより抵抗発熱
体4の厚みばらつきを測定した。
【0045】それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0046】
【表1】
【0047】この結果、従来品では切断面に現れる各抵
抗発熱体4の厚みtの最大値と最小値の差が、全抵抗発
熱体4の厚みtの平均値に対して34%と抵抗発熱体4
の厚みtにかなりばらつきがあることが判る。その為、
発熱面3における最大値と最小値との差が37℃と発熱
ムラが大きかった。
【0048】これに対し、本発明品は切断面に現れる各
抵抗発熱体4の厚みtの最大値と最小値の差が、全抵抗
発熱体3の厚みtの平均値に対して1%と抵抗発熱体4
の厚みばらつきを大幅に低減できることが判る。その
為、発熱面3における最大値と最小値との差は7℃と比
較品の20%以下にまで発熱ムラを抑え、発熱面3の温
度分布を大幅に高めることができた。
【0049】(実施例2)そこで、本発明のセラミック
ヒータ1において、抵抗発熱体4の厚みばらつきを故意
に変更させ、実施例1と同様の条件にて抵抗発熱体4の
厚みばらつきと発熱面3の温度分布との関係について調
べる実験を行った。
【0050】そして、近年、発熱面3の温度ばらつきと
しては最大温度と最小温度との差を20℃以下とするこ
とが望まれていることから、20℃以下の場合を発熱良
好として評価した。
【0051】それぞれの結果は表2に示す通りである。
【0052】
【表2】
【0053】この結果、切断面に現れる各抵抗発熱体4
の厚みtの最大値と最小値の差が、全抵抗発熱体3の厚
みtの平均値に対して10%以下とすれば、発熱面3の
温度ばらつきを20℃以下とできることが判る。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高融点
金属やそれらの合金あるいは導電性セラミックスの粉末
に溶媒とバインダーを添加混練してテープ成形法により
抵抗発熱体用のグリーンシートを製作し、金型により所
定の発熱パターンに打ち抜いたものをセラミック体を構
成するセラミックグリーンシート間に挟み込んでグリー
ンシート積層体を形成したあと脱脂し、次いで焼成する
ことにより、帯状の抵抗発熱体により構成される発熱パ
ターン領域のほぼ中心点を通る少なくとも2本の線分に
より切断した切断面における各抵抗発熱体4の厚みtの
最大値と最小値の差が、全切断面における抵抗発熱体4
厚みの平均値の10%以内である発熱パターンを平板状
のセラミック体2中に埋設してセラミックヒータを構成
したことから、発熱パターンを構成する抵抗発熱体の厚
みばらつきを極めて小さくすることができるため、発熱
面の温度分布を均一にすることができる。その為、例え
ば、本発明のセラミックヒータを成膜装置やエッチング
装置などで使用される加熱用ヒータとして用いれば、被
加熱物に対して均一な成膜や微細加工を施すことができ
るとともに、抵抗発熱体が耐食性に優れたセラミックス
により覆われていることから、フッ素系や塩素系などの
ハロゲン系腐食性ガス下でプラズマに曝されたとしても
大きく摩耗することがなく長期間にわたって用いること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のセラミックヒータを半導体装
置の製造工程で使用される加熱用ヒータとして用いた例
を示す斜視図であり、(b)は(a)のX−X線断面図
である。
【図2】(a)は図1のセラミックヒータ内に埋設して
ある抵抗発熱体の発熱パターンを示す模式図であり、
(b)は他の発熱パターンを示す模式図である。
【図3】図1のセラミックヒータを切断した状態を示す
斜視図である。
【図4】(a)〜(f)は図1のセラミックヒータの製
造工程を示す図である。
【図5】発熱面における温度測定ポイントを示す図であ
る。
【符号の説明】 1・・・セラミックヒータ 2・・・セラミック体 3
・・・発熱面 4・・・抵抗発熱体 4a・・・円弧状の抵抗発熱体 4b・・・円弧状の抵抗発熱体 5・・・給電端子 S
・・・発熱パターン W・・・半導体ウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05B 3/20 377 H05B 3/20 377 393 393

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状の抵抗発熱体により構成される発熱パ
    ターン領域のほぼ中心点を通る少なくとも2本の線分に
    より切断した切断面に現れる各抵抗発熱体の厚みの最大
    値と最小値の差が、全切断面に現れる抵抗発熱体厚みの
    平均値の10%以内である発熱パターンを平板状のセラ
    ミック体中に埋設してなるセラミックヒータ。
  2. 【請求項2】上記セラミック体が窒化アルミニウム質セ
    ラミックスである請求項1に記載のセラミックヒータ。
  3. 【請求項3】セラミック体を構成する複数枚のセラミッ
    クグリーンシートを製作する工程と、高融点金属やそれ
    らの合金あるいは導電性セラミックスの粉末に溶媒とバ
    インダーを添加混練してテープ成形法により抵抗発熱体
    用のグリーンシートを製作する工程と、該抵抗発熱体用
    のグリーンシートを上記セラミックグリーンシートの少
    なくとも1枚に積層し、金型により所定の発熱パターン
    に打ち抜く工程と、該所定の発熱パターンに打ち抜いた
    抵抗発熱体用のグリーンシートを覆うように残りのセラ
    ミックグリーンシートを積層してグリーンシート積層体
    を形成する工程と、該グリーンシート積層体を脱脂し、
    しかるのち焼成する工程とからなるセラミックヒータの
    製造方法。
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