JPH11249411A - 現像剤担持体および現像装置 - Google Patents

現像剤担持体および現像装置

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JPH11249411A
JPH11249411A JP10053291A JP5329198A JPH11249411A JP H11249411 A JPH11249411 A JP H11249411A JP 10053291 A JP10053291 A JP 10053291A JP 5329198 A JP5329198 A JP 5329198A JP H11249411 A JPH11249411 A JP H11249411A
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toner
thin film
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developing roller
core
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JP10053291A
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Katsuhiro Sakaizawa
勝弘 境澤
Yukihiro Ozeki
行弘 大関
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像剤担持体が像担持体と接触する領域にお
いてトナーにかかる圧力を低減し、高画質画像を安定し
て出力することが可能な現像剤担持体を有する現像装置
を提供する。 【解決手段】 可撓性を有する円筒薄膜部材17と該円
筒薄膜部材17の両端部内側において芯金15と一体化
させる弾性部材16を有する現像剤担持体9において、
前記円筒薄膜部材17の内側に、円筒薄膜部材17、弾
性部材16及び芯金15によって囲まれた略円筒状の空
間部を設ける。また、像担持体及び現像剤規制手段の長
手巾を前記略円筒状の空間部の長手巾よりも大きくす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、複写機、
プリンタ、ファクシミリ等における電子写真法に用いら
れる現像ローラ、画像形成装置、画像形成方法及びプロ
セスカートリッジに係り、特に非磁性一成分系現像剤を
用いた現像剤担持体と現像装置および現像方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法を用いた画像形成法には、用
いる現像剤(以下、トナーと記す)の種類によって若干
構成が異なる。しかし、非磁性一成分現像剤(以下、非
磁性一成分トナーと記す)を用いる場合では、現像剤担
持体(以下、現像ローラと記す)内に磁性一成分トナー
を現像ローラに引きつけるマグネットが必要となるだけ
で、ほぼ同様な構成をとる。
【0003】従来、非磁性一成分トナーを使用した画像
形成装置として、弾性ローラの表面に非磁性一成分トナ
ーを供給すると共に、これにブレードを圧接してローラ
外周面に荷電トナー薄層を形成し、該荷電トナー薄層を
静電潜像担持体である感光ドラムの表面に直接接触させ
ることによりトナー像を形成するものが特開昭52−1
43831号公報により提案されている。こうした、非
磁性一成分画像形成装置としては、希望する画像濃度を
得るため、現像ローラは感光ドラムの周速に対して早い
速度で回転される。
【0004】該公報の現像ローラとしては、シリコーン
ゴム等の弾性体が形成されるが、ゴム硬度では30〜4
0度といったように、高硬度である。
【0005】更にこうした、非磁性一成分画像形成装置
としては、希望する画像濃度を得るため、現像ローラは
感光ドラムの周速に対して早い速度で回転される。
【0006】上記した現像ローラを用いた場合、現像ロ
ーラと感光ドラムとの摺擦により感光ドラムとの接触部
においては、感光ドラムの損傷、形成した画像を摺擦に
より乱してしまうといったような不具合を生じる。
【0007】更に、近年の省エネルギー化の要請によ
り、融点の低いトナーを使用してなるべく定着器での熱
消費量を減らす試みがなされている。しかし、融点の低
いトナーを上記した現像装置に使用した場合、現像ロー
ラと感光ドラムとの摺擦による摩擦熱によりトナーが溶
融してしまい、感光ドラムや現像ローラにトナーが固着
してしまうといった不具合が生じる。
【0008】そのため、現像ローラと感光ドラムとの摺
擦部での接触圧が低くなるような構成を有する特開昭6
3−226676号公報、特開平1−191880号公
報、特開昭58−153971号公報が提案されてい
る。
【0009】(1)特開昭63−226676号公報に
おいては、回転駆動する現像ローラの周長よりも長めの
周長を有する筒状の薄膜を現像ローラに外装し、現像ロ
ーラ両端に配するガイド部材により、現像ローラと感光
ドラムの対向部において現像ローラと薄膜部材との間に
空間を作るとともに、薄膜部材の外面を感光ドラムの外
周面に接触させて現像するように構成している。
【0010】(2)特開平1−191880号公報にお
いては、現像ローラを発泡弾性体とし、その外周面にシ
ームレスチューブを形成し、該現像ローラを感光ドラム
に接触させて現像を行うように構成している。
【0011】(3)特開昭58−153971号公報に
おいては、現像ローラを弾性体で形成し、かつ、内部が
中空である円筒形現像ローラを感光ドラムに接触させて
現像を行うように構成している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来例におい
ては、確かに現像ローラと感光ドラムとの接触部におい
て軽圧化できるものの、以下に示すような不具合を生じ
た。
【0013】(1)特開昭63−226676号公報 該構成においては、現像ローラと感光ドラムの対向部に
おいて現像ローラと薄膜部材との間に空間を作り、該空
間により現像ローラと感光ドラムの接触部の接触圧を分
散させている。
【0014】現像ローラと薄膜部材は固定接着されてお
らず、薄膜部材の駆動は現像ローラ表面と薄膜部材の裏
面の摩擦力に頼っていることによる不具合を示す。
【0015】[1]スリップ 薄膜部材の外周には、少なくともトナーの薄層を形成す
る薄層形成手段、感光ドラム及び薄膜部材を現像ローラ
に押しつけるガイド部材との摩擦力があり、これらの摩
擦力は、現像ローラ表面と薄膜部材の裏面の摩擦力に対
し反対方向に働く。そのため、現像ローラ表面と薄膜部
材の裏面には大きな力がかかり、長期間使用すると現像
ローラ表面及び薄膜部材裏面が摩耗し、両者間において
スリップが発生することになる。スリップが発生する
と、感光ドラムにトナーが供給できなくなり、画像形成
が不可能となる。
【0016】[2]画像濃度不均一 非磁性トナーを用いた場合、トナーの付着力は主にトナ
ーの持つ電荷によるクーロン力である。そのため、現像
ローラに担持される前に、トナーに対して電荷を付与す
る手段が必要になる。薄膜部材を設けず、現像ローラ表
面にトナーを担持する構成においては、現像ローラ表面
に接触・カウンター回転するトナー供給ローラ等を配設
し、トナーを該接触回転部で摩擦帯電させることで現像
ローラ上にトナーを担持させる。
【0017】しかし、特開昭63−226676号公報
に於ける薄膜部材の外周には、少なくともトナーの薄層
を形成する薄層形成手段及び感光ドラムとの摩擦力があ
り、これらの摩擦力に加えてトナー供給ローラを配設す
ることは安定した駆動力を得るためには困難である。
【0018】そのため、特開昭63−226676号公
報においては、トナーの電荷付与不足による薄膜部材に
担持されるトナー量の不安定化を招く。ひいては画像濃
度が不安定になるという結果になる。
【0019】[3]ゴースト 上記トナー供給ローラはトナーを現像ローラに供給する
とともに、現像に寄与しなかったトナー(以下、現像残
トナー)を現像ローラ上から剥ぎ取る役目も兼ねてい
る。
【0020】特開昭63−226676号公報において
は、現像残トナーを薄膜部材上から剥ぎ取ることができ
ないために、現像残トナーが付着した部分のトナー量と
新たに付着した部分のトナー量が異なることにより、前
の画像の履歴が次の画像に現れる、所謂ゴーストが発生
してしまい、高画質画像を得ることは困難である。
【0021】以上述べた他にも、特開昭63−2266
76号公報においては、現像ローラと薄膜部材が分離さ
れているため、現像ローラの回転により薄膜部材が左右
どちらかの端部によってしまう“より”が発生し、薄膜
部材の端部が現像装置の壁等に衝突してしまうことで、
薄膜部材の端部が破損する場合がある。また、これを回
避するために“より”を回避する部材をつけた場合、現
像装置を安価に提供することができなくなる。
【0022】このように、特開昭63−226676号
公報においては、感光ドラムと薄膜部材の接触部におけ
る圧力は軽圧であるが、高画質な画像を安定して得るこ
とは困難であった。
【0023】(2)特開平1−191880号公報にお
いては、現像ローラのシームレスチューブ内の発泡弾性
体の発泡部分が収縮することにより、現像ローラと感光
ドラムの接触部の接触圧を分散させている。
【0024】現像ローラにおいては、現像に必要なバイ
アスを印加するためにある程度の導電性が必要になって
くる。そのため、おもに導電性カーボン等が発泡弾性体
の材料に添加されるが、多量の導電性カーボンを添加す
ると発泡阻害を発生させる。また、シームレスチューブ
は下層の発泡弾性体の弾性力を生かすために、薄いチュ
ーブを用いることが望ましいが、薄いシームレスチュー
ブを用いると、下層の発泡弾性体の表面粗さがシームレ
スチューブ表面にでてしまい、所望の表面粗さが得られ
ないといった不具合を生じる。この不具合をなくすため
には、発泡セル径が50μm以下の発泡弾性体を用いる
ことが望ましいが、こうした小径セルを均一に有する発
泡弾性体は製造上困難であるとともに、非常に高価にな
ってしまう。
【0025】さらに、現像ローラにはバイアスが印加さ
れるため、長期使用によりセルが破胞してしまう。この
破胞は部分的に発生するため全体的な接触圧には影響は
ないが、部分的にトナーの摩擦帯電量が変化するため画
像濃度ムラを引き起こす。
【0026】このように、特開平1−191880号公
報においても、感光ドラムと薄膜部材の接触部における
圧力は軽圧であるが、製造上の問題もあり、高画質な画
像を安定して得ることは困難であった。
【0027】(3)特開昭58−153971号公報に
おいては、現像ローラの内部が中空であるシリコーンゴ
ム等の弾性体で構成し、弾性体が収縮することにより、
現像ローラと感光ドラムの接触部の接触圧を分散させて
いる。
【0028】弾性体の肉厚は円筒外径の10分の1が望
ましいとされている。
【0029】しかしながら、装置の小型化を考えてφ1
6mmの現像ローラにおいては、肉厚が1.6mmしか
なく、撓みによりローラ形状自体を保つことが困難であ
る。また肉厚が1.6mmでは射出成形等の安価な方法
で製造することは困難であり、現像ローラ自体が高価な
ものとなってしまう。
【0030】また特開昭58−153971号公報の図
2に示されたような端部と中央部で外径が異なる中空弾
性ローラを製造することは、上記した以上に難しい。
【0031】本出願に係る発明の目的は、可撓性を有す
る円筒薄膜部材と該円筒薄膜部材の両端において芯金と
一体化させる薄膜保持部材により構成された中空現像ロ
ーラの表面を感光ドラムに摺擦させて現像を行うことに
より、該摺擦する領域においてトナーにかかる圧力を低
減し、高画質画像を安定して出力可能な現像剤担持体、
現像装置、現像方法を提供しようとするものである。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の手段に
よって解決される。即ち、芯金と、該芯金の両端に嵌着
された弾性部材と、該両弾性部材を介して巻着され、像
担持体に摺擦させて現像を行なう可撓性を有する円筒薄
膜部材とを有する現像剤担持体において、前記弾性部材
と芯金との間に段差を設け、前記円筒薄膜部材と前記芯
金との間に空間部を形成することにより、現像剤担持体
に当接する部材との接触圧を軽減できる。
【0033】静電潜像が形成される像担持体及び一成分
系現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体表
面の一成分系現像剤量を規制し、かつ一成分系現像剤に
電荷付与を行う現像剤規制手段とを少なくとも有し、該
現像剤担持体が該像担持体と接触して一成分系現像剤を
現像する現像装置において、前記現像剤担持体は、芯金
と、該芯金の両端に嵌着された弾性部材と、該両弾性部
材を介して巻着され、像担持体に摺擦させて現像を行な
う可撓性を有する円筒薄膜部材とを有し、前記弾性部材
と芯金との間に段差を設けることにより前記円筒薄膜部
材と前記芯金との間に空間部を有することにより、前記
現像剤担持体が像担持体と接触する領域においてトナー
にかかる圧力を低減し、高画質画像を安定して出力する
ことが可能である。
【0034】前記弾性部材は発泡弾性体とすることによ
り、現像剤担持体の製造が容易になるとともに、前記現
像剤担持体と像担持体の接触面積を増やすことができ、
高画質画像を安定して出力することが可能である。
【0035】前記像担持体及び現像剤規制手段の長手巾
は前記円筒薄膜部材の内側の空間部の長手巾より大きく
することにより、トナー劣化やトナーの融着は発生せ
ず、長時間使用しても不具合が生じることはない。
【0036】更に前記一成分現像剤は略球形にすること
で、現像剤担持体と像担持体との接触部での一成分系現
像剤の転がりが容易になるため、画像の均一性が向上す
るとともに、転写時の転写効率が向上する。
【0037】また、前記一成分系現像剤は、球面度合を
示す形状係数SF−1が100〜140、凹凸度合を示
す形状係数SF−2が100〜120の範囲であること
が好ましい。また、前記一成分系現像剤の一部又は全体
が重合法により形成されることが好ましい。さらに、前
記一成分系現像剤がコア/シェル構造を持つことが好ま
しく、該コア/シェル構造のコア部の主たる成分が低軟
化点物質であり、該低軟化点物質の融点が40〜90℃
であることが好ましい。
【0038】また、前記一成分系現像剤は、非磁性一成
分系現像剤であることが好ましい。また、前記一成分系
現像剤表面の外添剤被覆率が5〜99%であることが好
ましい。
【0039】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、図面
を参照して本発明の第1の実施の形態を詳細に説明す
る。
【0040】本実施の形態の特徴とするところは、可撓
性を有する円筒薄膜部材と該円筒薄膜部材の両端におい
て芯金と一体化させる弾性部材により構成された中空現
像ローラの表面を像担持体としての感光ドラムに摺擦さ
せて現像を行うことにより、該摺擦する領域においてト
ナーにかかる圧力を低減し、高画質画像を安定して出力
することである。
【0041】図2に本実施の形態における画像形成装置
を説明する。
【0042】図2にて、電子写真画像形成装置は、感光
ドラム1を回転自在に設け、該感光ドラム1を一次帯電
器2で一様に帯電する。次にレーザのような発光素子3
によって情報信号を露光して静電潜像を形成し、現像装
置4で可視像化する。次に該可視像を転写帯電器5によ
り転写紙8に転写し、更に定着装置7にて定着して永久
画像を得る。また、感光ドラム1上の転写残トナーはク
リーニング装置6により除去される。
【0043】図2において、感光ドラム1は矢印X方向
に回転速度Vxで回転し、発光素子3にてその表面に、
イメージ露光により静電潜像を形成する。非磁性一成分
トナーTを収容する現像装置4には、感光ドラム1と接
触し、矢印Y方向に回転速度Vyで回転する現像ローラ
9を有する。さらに、現像装置4にはトナー規制部材と
しての現像ブレード10、矢印Z方向に回転する供給ロ
ーラ11、吹き出し防止シート13、非磁性一成分トナ
ーTを撹拌する撹拌部材12を備えている。ここで感光
ドラム1と現像ローラ9の回転速度の関係はVy>Vx
である。
【0044】また現像ローラ9は負極性のDC電圧14
が接続されており、一方、感光ドラム1は接地されてい
る。
【0045】次に、図1を参照して現像ローラ9につい
て説明する。
【0046】現像ローラ9は、可撓性を有する円筒薄膜
部材17、該円筒薄膜部材17の両端に配設された弾性
を有する弾性部材16、及び芯金15からなる。ここで
弾性部材16は円筒薄膜部材17及び芯金15と接着さ
れていることから、円筒薄膜部材17は芯金15の回転
に伴って、一体的に回転する。さらに、円筒薄膜部材1
7は両端の弾性部材16によって両端で保持されている
ことから、芯金15とは非接触であり、円筒薄膜部材1
7の内部は中空となっている。
【0047】芯金15はステンレスやアルミニウム等の
剛体が使用可能である。形状は、円筒状の芯金はもちろ
ん、例えば、両端に配設される弾性部材16の位置決め
を兼ねて、両端部の径より中央部の径を大きくしてもよ
い。
【0048】円筒薄膜部材17としては、例えば、ポリ
カーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
ド、フッ素系樹脂等の樹脂からなる軟質の樹脂シート、
前記樹脂にカーボン又は金属微粉末等を添加したシー
ト、ニッケル、ステンレス又はアルミニウム等の金属薄
膜、前記樹脂シートと金属薄膜とを積層したシートのい
ずれかが使用される。
【0049】さらに上記したシートは直接トナーTと接
触することから、対トナーへの電荷付与性は大きいこと
が好ましい。本発明では、負帯電性のトナーを使用して
いることから、トナーに対して負電荷付与性である、シ
リコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂等を円筒
薄膜部材17表面にコーティングしてもよい。
【0050】円筒薄膜部材17の厚みとしては、40〜
400μm程度が好ましい。円筒薄膜部材17の厚みが
40μm以下になると、円筒薄膜部材17の表面は感光
ドラム1と摺擦するので、シワやヨレが発生し安定して
現像を行うことが困難である。また、400μm以上に
なると円筒薄膜部材17の可撓性が失われ、あたかも剛
体の部材と同様の結果となり、結果的に感光ドラム1と
現像ローラ9の接触部において、弾性部材16がいくら
低硬度の弾性部材であっても、軽圧で接触させることが
困難になる。
【0051】円筒薄膜部材17の表面は現像装置4内の
トナーTを担持・搬送しやすいよう適度な粗さを有して
いることが好ましい。該表面粗さは、十点平均粗さ(R
z)で3〜15μmが好適である。Rzが3μm以下で
あると、トナー搬送量が少なく、所定の画像濃度が得ら
れにくくなり、15μm以上であると、出力画像に円筒
薄膜部材17の表面粗さに相当した濃度ムラが発生する
ためである。該十点平均粗さRzは、JIS B060
1に示されている定義を用い、測定には小坂研究所製の
表面粗さ試験器「SE−30H」を使用した。
【0052】前記弾性部材16は、シリコーンゴム等の
ゴム・エラストマーの如き弾性を有する材料により形成
される。シリコーンゴムの他にも、ウレタンゴム、エチ
レン・プロピレンゴム(EPDMゴム)、天然ゴム、ス
チレン・ブタジエンゴム等多くのエラストマーが使用可
能である。
【0053】該ゴム・エラストマーのゴム硬度として
は、JIS Aゴム硬度計により測定される。ゴム硬度
としては、20〜65度(JIS A)の硬度のものが
好適に使用される。ゴム硬度が65度(JIS A)以
上になると、ゴム弾性が少なくなるため、感光ドラム1
と円筒薄膜部材17の接触部における該円筒薄膜部材1
7の撓曲変形量の減少に伴ない接触面積が小さくなるた
め、十分な現像を行うことが困難である。さらに、ゴム
硬度が高いと現像ローラ9を感光ドラム1に圧接すると
きに多少の進入量の変動が圧接力を大きく変えてしまう
ため、構成上も好ましくない。また、ゴム硬度が20度
(JIS A)以下になると、前記したソリッド系のゴ
ムでは圧縮永久歪みが大きくなり、放置等によりゴム弾
性が失われる可能性があるため、あまり好ましくはな
い。
【0054】さらに、弾性部材16の抵抗としては、現
像バイアスを芯金15から該弾性部材16を通して円筒
薄膜部材17に給電するためにも、導電性が好ましい。
しかし、例えば、感光ドラム1の表面にピンホール等が
あった場合に、そこに過剰の電流が流れる虞れがあるた
め、弾性部材16で多少の抵抗を有するとよい。抵抗は
体積抵抗値で1e3〜1e9Ωcm程度の範囲が好まし
い。
【0055】円筒薄膜部材17及び芯金15と弾性部材
16を接着する接着剤としては、現像バイアスを芯金1
5から該弾性部材16を通して円筒薄膜部材17に給電
するためにも、導電性ものが好ましい。
【0056】以上、現像ローラ9のとり得る形態を述べ
たが、本実施の形態で使用した現像ローラ9について図
3を参照して述べる。
【0057】図3はステンレス製の芯金15であり、芯
金径を端部15aより中央部15bを大きくしている。
実際には、端部15aをφ6mm、中央部15bをφ8
mmとしている。これは、弾性を有する円筒状の弾性部
材16を芯金15に両端から圧入するが、その位置決め
を端部15aと中央部15bとの段差位置で行っている
ため、容易に位置決めが可能である。
【0058】本実施の形態では弾性部材16をEPDM
ゴムで内径φ6mm、外径φ16mmに成形した。EP
DMゴムには導電性のカーボンブラックを20重量部添
加し、このEPDMゴムを押し出し成型によって円筒状
に成型し、水蒸気加硫方式によって一次加硫を行い、更
に二次加硫を行った。その後、約10mm幅に切断して
弾性部材16を得た。
【0059】得られた弾性部材16はゴム硬度47度
(JIS A)、体積抵抗は7e5Ωcmであった。
【0060】円筒薄膜部材17は、ポリアミド樹脂を押
し出し成型により円筒状に成型する。ここで、ポリアミ
ド樹脂はカーボン粒子を含有し導電性を付与しており、
平均表面抵抗は1e4Ωcm、膜厚は200μm、長手
巾240mm、内径φ16mmのものを使用した。
【0061】その後、芯金15に弾性部材16を圧入
し、円筒薄膜部材17を接着して現像ローラ9とした。
現像ローラ9は円筒薄膜部材17を両端の弾性部材16
で保持する所謂中空の現像ローラである。
【0062】このように、本実施の形態の現像ローラ9
は部品点数が少なく、また製造も容易にできる。
【0063】また、従来例の特開昭58−153971
号公報で述べた、小型化及び製造での不具合は解消され
る。
【0064】次に、上記現像ローラ9を装着した現像装
置4について説明する。
【0065】(トナー)現像装置4に収容される非磁性
一成分トナーTの形状については、粉砕法等で作られる
凸凹を有するトナーであっても、又、重合法等で作られ
る略球形トナーであっても使用に問題はない。しかし、
略球形のトナーを使用することで現像ローラ9と感光ド
ラム1との接触部でのトナーの転がりが容易になるため
トナーは均一に摩擦帯電され、かぶりや文字周辺の非画
像部にトナーが付着する、所謂、飛び散り等を低減で
き、画像の均一性が向上する。
【0066】トナーの球形度合と凹凸度合は、トナーの
形状係数SF−1及びSF−2を用いて示すことが可能
である。SF−1、SF−2とは、日立製作所FE−S
EM(S−800)を用いトナー像を無作為に100個
サンプリングし、その画像情報をインターフェースを介
してニコレ社製画像解析装置(Luzex3)に導入し
解析を行い下式より算出し得られた値を定義している。
【0067】
【数1】
【0068】このトナーの形状係数SF−1は球形度合
を示し、140より大きいと、球形から除々に不定形と
なる。SF−2は凹凸度合を示し、120より大きいと
トナーの表面の凹凸が顕著になる。
【0069】球形トナーTは、重量平均粒径3〜10μ
mで、前述のSF−1が100〜140、SF−2が1
00〜120の範囲のものを用いることが好ましい。S
F−1が140を越える場合又はSF−2が120を越
える場合には、それぞれ、SF−1は不定形となり、S
F−2は表面の凹凸が顕著となるため、転写特性が低下
する。
【0070】トナーの重量平均粒径は、種々の方法によ
って測定できるが、本実施の形態においては、コールタ
ーカウンターのマルチサイザーを用いて行った。
【0071】すなわち、測定装置としてはコールターカ
ウンターのマルチサイザーII型(コールター社製)を用
い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス
(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピューター
(キヤノン製)を接続し、電解液は特級または1級塩化
ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。測
定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分
散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンス
ルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2
〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散
器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウ
ンターのマルチサイザーII型により、アパーチャーとし
て、トナー粒径を測定するときは、100μmアパーチ
ャーを用いて測定する。トナーの体積、個数を測定し
て、体積分布と、個数分布とを算出した。それから本実
施の形態に係わる体積分布から求めた重量基準の重量平
均粒径を体積分布から求める。
【0072】この球形トナー粒子は、重合法により形成
され、これにより、より球形に近いトナー粒子を得るこ
とができる。特に、トナー粒子表面のかかる部分を重合
法により形成されたトナー粒子については、分散媒体中
にプレトナー(モノマー組成物)粒子として存在させ必
要な部分を重合反応により生成するため、表面性につい
ては、かなり平滑化されたものを得ることができる。
【0073】本実施の形態では、同時に球形トナー粒子
の製造の容易化及び、省エネルギー化を目的としてトナ
ー粒子を低溶融点化するため、球形トナー粒子にコア/
シェル構造をもたせ、シェル部分を重合により形成する
ことが好ましい。コア/シェルの構造の作用は、トナー
粒子の優れた定着性を損なうことなく耐ブロッキング性
を付与できることはいうまでもなく、コアを有しないよ
うなバルクとしての重合トナー粒子に比較して、シェル
部分のみを重合するほうが、重合工程の後の後処理工程
において、残存モノマーの除去が容易に行われるからで
ある。
【0074】また、コア部の主たる成分としては低軟化
点物質が好ましく、ASTMD3418−8に準拠し測
定された主体極大ピーク値が、40〜90℃を示す化合
物が好ましい。極大ピークが40℃未満であると低軟化
点物質の自己凝集力が弱くなり、結果として耐高温オフ
セット性が弱くなり好ましくない。
【0075】一方、極大ピークが90℃を超えると定着
温度が高くなり好ましくない。更に直接重合法によりト
ナーを得る場合においては、水系で造粒・重合を行うた
め極大ピーク値の温度が高いと、主に造粒中に低軟化点
物質が析出してきて懸濁系を阻害するため好ましくな
い。
【0076】上記極大ピーク値の温度測定には、例えば
パーキンエレマー社製DSC−7を用いる。装置検出部
の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補
正についてはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは
アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセット
し、昇温速度10℃/min.で測定を行った。
【0077】上記低軟化点物質としては、具体的にはパ
ラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィシャ
ートロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪
酸、エステルワックス及びこれらの誘導体又はこれらの
グラフト/ブロック化合物等が利用できる。
【0078】また、低軟化点物質はトナー粒子中へ5〜
30重量%添加することが好ましい。仮に5重量%未満
の添加では先に述べた残存モノマーの除去に負担がかか
り、また30重量%を超える場合は、重合性による製造
においても造粒時にトナー粒子同士の合一が起き易く、
粒度分布の広いものが生成し易くなり、不適当であっ
た。
【0079】さらには、トナー粒子表面を外添剤により
被覆することにより、感光体帯電部材による影響をある
部分外添剤に逃がしてやるような構成をとることが望ま
しく、その意味で、トナー粒子表面の外添剤被覆率が5
〜99%、さらに好ましくは10〜99%であることが
良い。トナー粒子表面の外添剤被覆率は、日立製作所F
R−SEM(S−800)を用いトナー像を100個無
作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェー
スを介してニコレ社製画像解析装置(Luzex3)に
導入する。画像情報は、トナー粒子表面部分と外添剤部
分と明度が異なるため、2値化して、外添剤部分の面積
G とトナー粒子部分の面積(外添剤部分の面積も含
む)ST に分け、下記式により算出される。
【0080】
【数2】
【0081】本実施の形態にて使用される外添剤として
は、トナー粒子に添加した時の耐久性の点から、トナー
粒子の重量平均径の1/10以下の粒径であることが好
ましい。この添加剤の粒径とは、電子顕微鏡におけるト
ナー粒子の表面観察により求めたその平均粒径を意味す
る。また外添剤としては、たとえば、金属酸化物(酸化
アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、
酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化
錫、酸化亜鉛など)・窒化物(窒化ケイ素など)・炭化
物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、炭酸カルシウムなど)・脂肪酸金属塩(ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)・カーボ
ンブラック・シリカなどが用いられる。
【0082】これら外添剤は、トナー粒子100重量部
に対し、0.01〜10重量部が用いられ、好ましく
は、0.05〜5重量部が用いられる。これら外添剤
は、単独で用いても、また、複数併用してもよい。それ
ぞれ、疎水化処理を行ったものが、より好ましい。
【0083】外添剤の外添量が0.01重量部未満の場
合には、一成分系現像剤の流動性が悪化し、転写及び現
像の効率が低下してしまう。その結果、画像の濃度ムラ
や画像部の周辺に現像剤が飛び散ってしまう所謂飛び散
りが発生してしまう。10重量部を越える場合には、過
多な外添剤が感光ドラム1や現像ローラ9に付着して現
像剤への帯電性を悪化させたり、画像を乱したりする。
【0084】本実施の形態における非磁性一成分トナー
Tの製造について述べるイオン交換水710gに、0.
1M−Na3 PO4 水溶液450gを投入して、60℃
に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)
を用いて、12000rpmにて撹拌した。これに1.
0M−CaC12水溶液68gを徐々に添加し、Ca
3(PO42 を含む水系媒体を得た。
【0085】一方、 (モノマー) スチレン 165g n−ブチルアクリレート 35g (着色剤) カーボンブラック 15g (荷電制御剤) サリチル酸金属化合物 3g (極性レジン) 飽和ポリエステル 10g (酸価14、ピーク分子量;8000) (離型剤) エステルワックス(融点70℃) 50g 上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊
機化工業製)を用いて、12000rpmにて均一に溶
解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶解し、
重合性単量体組成物を調製した。
【0086】前記、水系媒体中に上記重合性単量体組成
物を投入し、60℃、N2 雰囲気下において、TK式ホ
モミキサーにて10000rpmで10分間撹拌し、重
合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で
撹拌しつつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。重
合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去し、冷却
後、塩酸を加えリン酸カルシウムを溶解させた後、ろ
過、水洗、乾燥をして、着色懸濁粒子(トナー粒子)を
得た。得られたトナー粒子は、透過型電子顕微鏡(TE
M)を用いたトナーの断層面測定法で測定を行ない、そ
の結果、ワックスを主体とするコア部とこのコア部を覆
う樹脂(重合性モノマーの重合によって合成された樹
脂)を主体とするシェル部を有するコア/シェル構造を
有していた。得られたトナー粒子100重量部とBET
法による比表面積が、200m2 /gである疎水化処理
されたシリカ微粉末2.2重量部とを混合して一成分系
現像剤Aを調製した。一成分系現像剤Aの外添剤被覆率
は85%であり、さらに電子顕微鏡(拡大倍率:10万
倍)によるトナー粒子の表面観察において、シリカ微粉
末の粒径は、約50nmであった。
【0087】得られた一成分系現像剤Aは、形状係数S
F−1が115、形状係数SF−2が110であり、重
量平均粒径が6.0μmであった。
【0088】(供給ローラ)現像装置4内に収容された
一成分非磁性トナーTを現像ローラ9に付着させるに
は、トナーTを供給ローラ11と現像ローラ9で摩擦さ
せ、電荷付与を行わなければならない。供給ローラ11
の材料としては、発泡ウレタンゴム、発泡EPDMゴム
等の公知の材料が用いられる。本実施の形態では、発泡
ウレタンゴムを現像ローラ9に対してカウンター回転で
回転させた。
【0089】(トナー規制部材)トナー規制部材として
の現像ブレード10はステンレスやリン青銅等の薄板か
らなる金属現像ブレードや、該薄板の先端に弾性を有す
るウレタン樹脂やポリアミド樹脂を接着してなる弾性現
像ブレードが使用可能である。本実施の形態では、厚さ
0.1mmのステンレス薄板の先端にウレタン樹脂を接
着してなる弾性ブレードを面当接させて、トナー層厚規
制及びトナーへの電荷付与を行った。そして、現像ブレ
ード10の当接圧は線圧6g/cmであった。
【0090】上記した現像装置4を構成する部材の配置
を図4に示す。
【0091】図4において、現像ローラ9内の中空部分
は最大通紙巾、即ちトナーが感光ドラム1に現像される
最大巾よりも大きく、トナー担持領域より狭く形成され
ている。感光ドラム1の最大通紙巾、つまり最大現像巾
には常に現像ローラ9の中空部分が当接される。その時
の接触圧は現像ローラ9の内部が中空であることによ
り、全面にわたりほぼ均一な圧力で感光ドラム1に当接
される。その結果、従来例の特開平1−191880号
公報で示した現像ローラ9の接触圧のムラによる画像濃
度ムラ等の不具合は発生しない。
【0092】また、供給ローラ11及び現像ブレード1
0が現像ローラ9に当接する部分の端部は必ず円筒薄膜
部材17の下に弾性部材16が位置するように当接され
ており、均一なトナーコートがなされるように配され
る。仮に、図5(a)に示すように供給ローラ11が現
像ローラ9の中空部分に全面が当接するようになると、
供給ローラ11が現像ローラ9を押す力に対し、円筒薄
膜部材17の反発張力(矢印S)のみしか働かず、中空
部分が大きくへこんで円筒薄膜部材17表面にシワや傷
が発生しやすくなる。それとともに、耐久性に対しても
難が生じる。
【0093】図5(b)に示すように、供給ローラ11
が現像ローラ9に当接する部分の端部は必ず円筒薄膜部
材17の下に弾性部材16が位置するよう当接すると、
供給ローラ11が現像ローラ9を押す力に対し、円筒薄
膜部材17の反発張力(矢印S)と、厚肉な弾性部材1
6の弾性反発力が働くため、容易に現像ローラ9と供給
ローラ11の摺擦が可能になるばかりか、耐久性に対し
ても、信頼性が向上する。更に、本実施の形態において
は、可撓性を有する弾性薄膜を使用するため、必ず現像
ローラ9への感光ドラム1、現像ブレード10及び供給
ローラ11の各部材の押圧力に対しては、円筒薄膜部材
17の反発張力が働くため、現像ローラ9と各部材の間
に空間が空くことがない。
【0094】また、現像ローラ9と各部材の間にはトナ
ーTが介在するが、各部材の押圧力は円筒薄膜部材17
により分散されるためトナーTには小さな力しか働かな
い。その結果、トナー劣化やトナーの融着は発生せず、
長時間使用しても不具合が生じることはない。上記説明
は、供給ローラ11で説明したが、現像ブレード10に
ついても同様である。また、本実施の形態では非磁性一
成分トナーについての例を示しているが、一成分磁性ト
ナーを使用する場合は、供給ローラ11は省くことも可
能である。
【0095】本実施の形態では、円筒薄膜部材17を用
いているにもかかわらず円筒薄膜部材17の駆動を摩擦
力に頼ることなく得られることから、従来例の特開昭6
3−226676号公報に示したようなスリップの不具
合は解消される。更に、供給ローラ11及び現像ブレー
ド10が現像ローラ9に当接する部分の端部は必ず円筒
薄膜部材17の下に弾性部材16が位置するように当接
されているため、供給ローラ11により現像残トナーを
排除した後、十分摩擦帯電したトナーを現像ローラ9上
に担持でき、特開昭63−226676号公報に示した
ような画像濃度不均一及びゴーストの不具合は防止さ
れ、高画質画像を長期間に渡り出力できる。
【0096】上記構成を有する現像装置4を用いて感光
ドラム1上の静電潜像を現像する動作について説明す
る。
【0097】図2において、一次帯電器2により感光ド
ラム1上を均一に−600Vに帯電し、発光素子3の露
光を受けた部分は約−50Vまで電位が降下し、静電潜
像が形成される。
【0098】現像装置4内に収容された非磁性一成分ト
ナーTは撹拌部材12により撹拌されつつ、現像ローラ
9と供給ローラ11の接触部近傍まで運ばれる。ここ
で、現像ローラ9は周速41mm/secの速さで矢印
Y方向に回転し、供給ローラ11は現像ローラ9とカウ
ンターに、周速25mm/secの速さで矢印Z方向に
回転している。非磁性一成分トナーTは接触部において
適度に摩擦帯電され、現像ローラ9に担持される。担持
された非磁性一成分トナーTは、現像ブレード10の当
接部に運ばれ、現像ローラ9と現像ブレード10との摺
擦により再び摩擦帯電され、十分な電荷を有するように
なる。ここで、約0.4mg/cm2 程度の非磁性一成
分トナーTが現像ローラ9と現像ブレード10の接触部
を通過し、現像ローラ9と感光ドラム1との接触部に運
ばれる。感光ドラム1は現像ローラ9とウイズ方向、即
ち、矢印X方向に周速27mm/secで回転してい
る。該接触部にて非磁性一成分トナーTは現像ローラ9
に印加されたDC電圧14(−350V)により静電潜
像の画像部に現像する。
【0099】このとき、現像ローラ9と感光ドラム1の
接触巾は約1.5〜2mmとなる。これは、現像ローラ
9端部に存在する弾性部材16の硬度により、ほぼ決定
される。即ち、現像ローラ9と感光ドラム1の接触圧と
弾性部材16の反発弾性力の釣り合い関係となる。現像
ローラ9の両端部(円筒薄膜部材17の下に厚肉の弾性
部材16がある部分)では接触圧が高くなる。しかし、
非磁性一成分トナーTが画像形成される領域すなわち図
4中の最大通紙巾では、現像ローラ9の内部が中空であ
るため、接触圧に反発する力は円筒薄膜部材17の張力
だけとなり、結果として接触圧は非常に小さくなる。
【0100】そのため、従来接触圧が高いために発生し
ていた、感光ドラム1の損傷や、形成した画像を摺擦に
より乱してしまうといったような不具合を生じることは
ない。
【0101】更に、現像に寄与せず残ったトナーは、吹
出し防止シート13を通過して、供給ローラ11により
現像ローラ9上から除去される。その結果、従来例で示
したゴーストが発生することはない。
【0102】以上述べたように、可撓性を有する円筒薄
膜部材17と該円筒薄膜部材17の両端において芯金1
5と一体化させる弾性部材16により構成された中空現
像ローラの表面を感光ドラム1に摺擦させて現像を行う
ことにより、該摺擦する領域においてトナーにかかる圧
力を低減し、高画質画像を安定して出力することが可能
である。
【0103】[第2の実施の形態]次いで、第2の実施
の形態について図6を参照して説明する。前記第1の実
施の形態と同様の箇所については、同じ番号を付してそ
の説明を省略する。
【0104】前記第1の実施の形態では現像ローラを構
成する弾性部材にソリッド弾性ゴムを用いていたが、本
実施の形態では発泡弾性ゴムを用いている。
【0105】図6において、現像ローラ18は可撓性を
有する円筒薄膜部材21、芯金19、そして円筒薄膜部
材21の両端に弾性を有し、発泡ゴムで形成された弾性
部材20からなる。
【0106】弾性部材20の材料としては、シリコーン
ゴム等のゴム・エラストマーの如き弾性を有する材料に
発泡剤を添加して該材料を発泡させることにより形成さ
れる。シリコーンゴムの他にも、ウレタンゴム、エチレ
ン・プロピレンゴム(EPDMゴム)、天然ゴム、スチ
レン・ブタジエンゴム等多くのエラストマーを発泡させ
て低硬度発泡ゴムとして使用可能である。
【0107】該ゴム・エラストマーのゴム硬度として
は、前記第1の実施の形態ではソリッドゴムであったた
めJIS Aゴム硬度計により測定された。しかし、発
泡ゴムの場合はJIS Aゴム硬度計が測定に適さない
ため、高分子計器株式会社製のアスカーC硬度計を使用
して測定を行った。
【0108】ゴム硬度としては、15〜40度(アスカ
ーC)以下の硬度のものが好適に使用される。ゴム硬度
が40度(アスカーC)以上になると、発泡ゴムとして
の利点が少なくなり、発泡させる意味が少なくなる。ま
た、硬度が15度(アスカーC)以下になると、発泡セ
ル径が大きくなるため圧縮等による耐久性に難が生じる
ため好ましくない。
【0109】以上、現像ローラ9の形態をのべたが、本
実施の形態で使用した現像ローラ18について述べる。
【0110】本実施の形態では弾性部材20をシリコー
ンスポンジゴムで内径φ6mm、外径φ14mmに成形
した。材料としてシリコーンゴムに発泡剤及び導電性の
カーボンブラックを添加し、このシリコーンゴムを押し
出し成型によって円筒状に成型し、水蒸気加硫方式によ
って一次加硫を行い、更に二次加硫を行った。その後、
約10mm幅に切断し、弾性部材20を得た。
【0111】得られた弾性部材20はゴム硬度22度
(アスカーC)、体積抵抗は4e6Ωcm、発泡セル径
は約200μmであった。
【0112】円筒薄膜部材21は、ポリカーボネート樹
脂を押し出し成型により円筒状に成型し、ポリアミド樹
脂をコーティングした。ここで、ポリアミド樹脂はカー
ボン粒子を含有し導電性を付与しており、平均表面抵抗
は1e5Ωcm、膜厚は160μm、長手巾240m
m、内径φ14mmのものを使用した。
【0113】その後、芯金19と円筒薄膜部材21の間
に両端から夫々弾性部材20を挿入・接着して現像ロー
ラ18とした。現像ローラ18は円筒薄膜部材21を両
端の弾性部材20で保持する所謂中空の現像ローラであ
る。
【0114】製造において、発泡ゴムの弾性部材20の
有利な点は、発泡によりゴム弾性が大きいため芯金19
と円筒薄膜部材21の間に両端から弾性部材20を挿入
する際に、該弾性部材20自体を圧縮して径を小さくし
たまま挿入できるため、製造工程が簡単になるという点
である。
【0115】このように、本実施の形態の現像ローラ1
8は部品点数が少なくて済み、また容易に製造すること
ができる。
【0116】本実施の形態の現像ローラ18を使用する
ことにより、発泡ゴムの弾性部材20のゴム硬度が低い
ため、現像ローラ18と感光ドラム1との接触圧が低い
まま、接触面積を増やすことができる。前記第1の実施
の形態で示したように、該接触面積は弾性部材20のゴ
ム硬度でほぼ決定されるため、ゴム硬度が低いほうが、
接触面積を増やせる。本実施の形態では、前記第1の実
施の形態よりローラ径が小径になったにもかかわらず、
接触巾は約2.2〜3mm程度となった。
【0117】本実施の形態において接触巾は増えたが、
非磁性一成分トナーTが画像形成される領域すなわち図
4中の最大通紙巾では、現像ローラの内部が中空である
ため、接触圧に反発する力は円筒薄膜部材21の張力だ
けとなり、前記第1の実施の形態と同様接触圧は非常に
小さくなる。
【0118】そのため、従来、接触圧が高いために発生
していた、感光ドラムの損傷、形成した画像を摺擦によ
り乱してしまうといったような不具合を生じることはな
い。更に、従来例の特開平1−191880号公報で示
した長期使用によりセルが破胞してもこの破胞は部分的
に発生するため全体的な接触圧には影響はない。また図
4中、最大通紙巾の領域における圧力には影響がないの
で、画像の乱れも発生しない。
【0119】以上述べたように、可撓性を有する円筒薄
膜部材21と該円筒薄膜部材21の両端において芯金1
9と一体化させる発泡弾性ゴムからなる弾性部材20に
より構成された中空現像ローラの表面を感光ドラム1に
摺擦させて現像を行うことにより、該摺擦する領域にお
いてトナーにかかる圧力を低減し、高画質画像を安定し
て出力することが可能である。
【0120】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1、2に記載
の発明によれば、可撓性を有する円筒薄膜部材と該円筒
薄膜部材の両端において芯金と一体化させる弾性部材に
より構成された中空現像ローラの表面を感光ドラムに摺
擦させて現像を行うことにより、現像剤担持体に当接す
る部材との接触圧を軽減でき、また、摺擦する領域にお
いてトナーにかかる圧力を低減し、高画質画像を安定し
て出力することが可能である。
【0121】また、請求項3に記載の発明によれば、現
像剤担持体の製造が容易になると共に、現像剤担持体と
像担持体との接触面積を増やすことができ、高画質画像
を一層安定して出力することが可能である。
【0122】そして、請求項4に記載の発明によれば、
トナーの劣化やトナーの融着等が発生せず、長時間使用
しても不具合が生じることはない。
【0123】さらに、請求項5に記載の発明によれば、
現像剤担持体と像担持体との接触部での一成分系現像剤
の転がりが容易になるため、画像の均一性が向上すると
共に、転写時の転写効率が向上する。
【0124】また、請求項6乃至11に記載の発明によ
れば、高画質画像を安定して出力することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願に係る発明の第1の実施の形態における
現像ローラ概略を示す構成図
【図2】本出願に係る発明の第1の実施の形態における
画像形成装置の概略を示す構成図
【図3】本出願に係る発明の第1の実施の形態における
現像ローラの組立図
【図4】本出願に係る発明の第1の実施の形態における
部材巾構成を示す平面図
【図5】本出願に係る発明の第1の実施の形態における
現像ローラの接触状態を説明する平面図
【図6】本出願に係る発明の第2の実施の形態における
現像ローラの概略を示す構成図
【符号の説明】
1…感光ドラム 2…一次帯電器 3…発光素子 4…現像装置 5…転写帯電器 6…クリーニング
装置 7…定着装置 8…転写紙 9…現像ローラ 10…現像ブレー
ド 11…供給ローラ 12…撹拌部材 13…吹き出し防止シート 14…DC電圧 15…ローラ芯金 16…弾性部材 17…円筒薄膜部材 18…現像ローラ 19…ローラ芯金 20…弾性部材 21…円筒薄膜部材

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯金と、該芯金の両端に嵌着された弾性
    部材と、該両弾性部材を介して巻着され、像担持体に摺
    擦させて現像を行なう可撓性を有する円筒薄膜部材とを
    有する現像剤担持体において、前記弾性部材と芯金との
    間に段差を設け、前記円筒薄膜部材と前記芯金との間に
    空間部を形成したことを特徴とする現像剤担持体。
  2. 【請求項2】 静電潜像が形成される像担持体及び一成
    分系現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体
    表面の一成分系現像剤量を規制し、かつ一成分系現像剤
    に電荷付与を行う現像剤規制手段とを少なくとも有し、
    該現像剤担持体が該像担持体と接触して一成分系現像剤
    を現像する現像装置において、前記現像剤担持体は、芯
    金と、該芯金の両端に嵌着された弾性部材と、該両弾性
    部材を介して巻着され、像担持体に摺擦させて現像を行
    なう可撓性を有する円筒薄膜部材とを有し、前記弾性部
    材と芯金との間に段差を設けることにより前記円筒薄膜
    部材と前記芯金との間に空間部を有することを特徴とす
    る現像装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性部材は発泡弾性体であることを
    特徴とする請求項1記載の現像剤担持体。
  4. 【請求項4】 前記像担持体及び現像剤規制手段の長手
    巾は前記円筒薄膜部材の内側の空間部の長手巾より大き
    いことを特徴とする請求項2記載の現像装置。
  5. 【請求項5】 前記一成分系現像剤は略球形であること
    を特徴とする請求項2記載の現像装置。
  6. 【請求項6】 前記一成分系現像剤は、球形度合を示す
    形状係数が100〜140、凹凸度合を示す形状係数が
    100〜120範囲であることを特徴とする請求項2乃
    至5のいずれか記載の現像装置。
  7. 【請求項7】 前記一成分系現像剤の一部又は全体が重
    合法により形成されたことを特徴とする請求項2乃至6
    のいずれか記載の現像装置。
  8. 【請求項8】 前記一成分系現像剤がコア/シェル構造
    を有することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか記
    載の現像装置。
  9. 【請求項9】 前記コア/シェル構造のコア部の主たる
    成分が低軟化点物質であり、該低軟化点物質の融点が4
    0〜90℃であることを特徴とする請求項8記載の現像
    装置。
  10. 【請求項10】 前記一成分系現像剤は、非磁性一成分
    系現像剤であることを特徴とする請求項2乃至9のいず
    れか記載の現像装置。
  11. 【請求項11】 前記一成分系現像剤表面の外添剤被覆
    率が5〜99%であることを特徴とする請求項2乃至1
    0のいずれかに記載の現像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002049238A (ja) * 2000-08-01 2002-02-15 Canon Inc 現像装置
JP2006337452A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Canon Inc 現像装置及び現像剤担持体

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