JP2001042646A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001042646A
JP2001042646A JP11221219A JP22121999A JP2001042646A JP 2001042646 A JP2001042646 A JP 2001042646A JP 11221219 A JP11221219 A JP 11221219A JP 22121999 A JP22121999 A JP 22121999A JP 2001042646 A JP2001042646 A JP 2001042646A
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Makoto Nonomura
真 野々村
Yukihiro Ozeki
行弘 大関
Katsuhiro Sakaizawa
勝弘 境澤
Manami Sekiguchi
真奈実 関口
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    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/0806Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer on a donor element, e.g. belt, roller
    • G03G15/0812Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer on a donor element, e.g. belt, roller characterised by the developer regulating means, e.g. structure of doctor blade

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一成分接触現像生式を用いるとともに、現像
同時クリーニングプロセスにて画像形成を行なう画像形
成装置において、画像かぶりおよびゴーストを同時に改
善し、良好な画像形成を長期にわたって維持可能とす
る。 【解決手段】 現像ローラ11に担持されるトナーを、
3〜8層の薄層コートとし、同方向に駆動される、感光
体ドラム1の周速V1、および現像ローラ11の周速V
2について、V2>V1>1.5として摺擦することに
より、転写残トナーの履歴を撹乱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプリンタあ
るいは複写機などとされる電子写真方式あるいは静電記
録方式の画像形成装置に関し、特に、いわゆる現像同時
クリーニングプロセスを利用する画像形成装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図6に従来の画像形成装置の一例を示
す。この画像形成装置は、一成分現像剤を静電潜像を担
持した像担持体と接触させた状態で現像を行なう構成を
有し、独立したクリーニング機構を持たず、いわゆる現
像同時クリーニングプロセスにて、現像器により像担持
体上の残トナーのクリーニングを行なうものである。以
下、図6により簡単に説明する。
【0003】この画像形成装置は、静電潜像を保持する
像担持体たる感光体ドラム101、感光体ドラム101
上に静電潜像を記録する露光手段102、感光体ドラム
101上の静電潜像を現像すると共に転写材に転写され
なかった残トナーを回収し、その履歴をクリーニングす
る現像器103、感光体ドラム101上で現像されたト
ナー像を転写材に転写する転写手段たる転写ローラ10
4、および転写材上に転写されたトナー像を固定化する
ための定着手段たるヒートローラ105などを有してい
る。
【0004】この画像形成装置の画像形成は、以下に示
すように行なわれる。まず露光手段102によって画像
情報が感光体ドラム101上に静電潜像として記録され
る。感光体ドラム101上の静電潜像は、感光体ドラム
101と当接して配置された現像器103によって供給
される現像剤により、不図示の電源により形成される現
像電界の作用下にて現像され、トナー像として可視化さ
れる。このトナー像は、感光体ドラム101と転写ロー
ラ104間に形成された転写電界の作用下にて転写材に
転写された後に、ヒートローラ105による加熱、加圧
によって転写材上に固定化される。また、転写材に転移
されなかった感光体ドラム101上のトナー像の残り
(残トナー)は再び現像器103との当接位置に至り、
前述の現像電界の作用により現像器103へと回収さ
れ、再利用される。
【0005】上記画像形成プロセスにおける静電潜像の
現像にあたっては、現像剤を感光体ドラム101と接触
させる構成をとるために、現像器103内に設けられた
現像剤担持体111は弾性体によって構成されたゴムロ
ーラやスポンジローラなどが用いられる。
【0006】図7に、現像器103の拡大図を示す。
【0007】現像器103は、主に、図中の矢印方向に
回転する一成分現像剤を表面に担持する現像剤担持体た
る現像ローラ111、現像剤を規制する現像剤規制部材
たる規制ブレード112、図中の矢印方向に回転する現
像ローラ111へ現像剤を供給する現像剤供給手段であ
るとともに、現像に供されなかった現像剤を回収する現
像剤回収手段でもある供給ローラ113、現像剤の攪拌
ならびに搬送を行なう攪拌パドル114、現像ローラ1
11の下部からの現像剤の飛散を防止する吹き出し防止
シート115、および現像剤を収容する現像剤容器11
6から構成されている。
【0008】現像器103の動作を説明する。
【0009】現像剤容器116に収容されている現像剤
は、攪拌パドル14によって現像ローラ111および供
給ローラ113近傍の領域Rへと搬送される。搬送され
た現像剤は、供給ローラ113の回転にともない領域R
において一度密な状態となることで均一化される。その
後、互いにカウンタ回転で当接する現像ローラ111お
よび供給ローラ113との摺擦に伴う摩擦帯電により電
荷が付与される。
【0010】このようにして電荷を付与された現像剤
は、帯電電荷によって現像ローラ111からの鏡映力を
受けることで現像ローラ111上へ供給される。現像ロ
ーラ111に加圧された状態で当接する規制ブレード1
12が設けられており、現像ローラ111上に供給され
た現像剤は、この規制ブレード112の規制によって現
像ローラ111上に薄層に塗布される。こうして、現像
ローラ101と、ブレード102それぞれの表面との摩
擦帯電により現像のための電荷が付与される。
【0011】これらの動作によって、電荷を持った現像
剤が現像ローラ111上に薄層に塗布され、現像に供さ
れる。また、現像ローラ111上に塗布されたものの、
現像に供されなかった現像剤は、供給ローラ113によ
る摺擦によって現像ローラ111上から剥ぎ取られ、一
部は新たに供給されたトナーとともに再び供給ローラ1
13によって現像ローラ111へと供給され、残りは現
像剤容器116へと戻される。
【0012】一方、感光体ドラム101は現像ローラ1
11と当接して配置されており、現像ローラ111上に
塗布された現像剤は感光体ドラム101と接触した状態
で現像に供される。感光体ドラム101と現像ローラ1
11間には現像電界が形成されるように不図示の電源が
接続されており、この現像電界の作用下で、現像ローラ
111上に塗布された現像剤が感光体ドラム101上に
担持された静電潜像に転移することで現像が行なわれ
る。
【0013】同時に、感光体ドラム101と現像ローラ
111の当接部においては、先の画像形成にともない生
じた残トナーの回収が行なわれる。この当接部に至った
残トナーは極近接した感光体ドラム101および現像ロ
ーラ111間に強く作用する現像電界によって現像ロー
ラ111へと転移し、回収される。
【0014】上述のような一連の動作で画像形成プロセ
スが進行する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
画像形成装置においては、現像ローラ111上に担持さ
れた一成分現像剤を感光体ドラム101と接触させた状
態で静電潜像の現像を行なうため、現像ローラ111に
担持される現像剤中に含まれる帯電不十分なトナー(未
帯電トナー)、ないしは所望の極性に対して反対極性に
帯電したトナー(反転トナー)が背景部に付着し、その
一部が転写材へ転移することで生じる、画像のかぶりが
生じ易い。
【0016】これに対して、現像ローラ111への現像
剤塗布を極薄層とし、摩擦帯電を十分に行なわせること
で画像のかぶりの低減を図ることが可能であるが、現像
同時クリーニングプロセスを用いた場合に、先の画像形
成の履歴が現れる、いわゆる「ゴースト」が発生するこ
とがあった。これについて以下に詳述する。
【0017】本発明者らの検討によれば、現像ローラ1
11上に担持される現像剤量を極薄層とした場合、十分
な摩擦帯電によって未帯電トナーないしは反転トナーは
減少し、画像のかぶりは改善される。しかしながら、現
像ローラ111の現像剤が極薄層で塗布されるため、現
像同時クリーニングプロセスにおいて回収された残トナ
ーによる履歴が、現像ローラ111上の現像剤担持量の
局所的な変動となって現れ、同時に進行する現像過程に
おいてゴーストを生ぜしめるに至る、との知見を得た。
【0018】また、この種のゴーストの発生は、画像の
かぶりの低減に従って、顕著に現れやすい。これは、画
像かぶりが悪い場合には、その原因となる背景部に付着
したトナー量が多く、もともとの背景部のノイズに残ト
ナーが埋もれて残トナーの履歴のみが目立つことがない
からである。
【0019】更に、現像同時クリーニングプロセスによ
り回収されたトナーは、一連の画像形成プロセスにとも
なう負荷を受けて機能劣化しており、その一部は再利用
されることなく現像器内で蓄積することにより、現像器
を構成する部材の機能劣化を引き起こす原因となる。従
って、例えば、画像形成速度の高速化ないしは装置の長
寿命化を図るにあたって、回収されるトナーの絶対量は
少ない方が望ましく、その点からも画像かぶりの原因と
なる未帯電トナーないしは反転トナーの低減を行なうこ
とは避けられない。
【0020】すなわち、現像ローラ111上に一成分現
像剤を薄層塗布し、現像剤および現像ローラ111を感
光ドラム101と接触させ、現像同時クリーニングプロ
セスを用いる構成においては、画像かぶりとゴーストを
同時に良化させることが容易ではないという問題があっ
た。また、このために、良好な画像形成を維持しつつ画
像形成速度の高速化ないしは装置の長寿命化を達成する
ことが容易ではないという問題が生じていた。
【0021】従って、本発明の主な目的は、画像かぶり
およびゴーストを同時に改善し、良好な画像形成を長期
にわたって維持可能な画像形成装置を提供することであ
る。
【0022】本発明の他の目的は、良好な画像形成を維
持しつつ画像形成の高速度化と長寿命化とを達成できる
画像形成装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
静電潜像を保持する像担持体と、静電潜像を現像する一
成分現像剤を表面に担持する現像剤担持体、および該現
像剤担持体に担持される一成分現像剤を規制する現像剤
規制部材を備えた現像装置と、前記像担持体および前記
現像剤担持体間に現像電界を形成する電界形成手段とを
備え、前記現像電界の作用下において一成分現像剤およ
び前記現像剤担持体を前記像担持体と接触させた状態で
現像を行なう、現像同時クリーニングプロセスを用いた
画像形成装置において、前記現像剤担持体上に担持され
る一成分現像剤が、少なくとも3層ないし8層をなす薄
層に塗布され、且つ、前記像担持体が前記現像剤担持体
および担持された一成分現像剤によりその接触部におい
て摺擦されることで、前記像担持体上に残留した一成分
現像剤の履歴を撹乱することを特徴とする画像形成装置
である。
【0024】前記像担持体の周速V1、ならびに前記現
像剤担持体の周速V2が、V2/V1>1.5であり、
且つ、前記像担持体および前記現像剤担持体が両者の接
触部において同方向に移動することが好ましい。前記現
像剤担持体の現像剤担持面における十点平均粗さRzお
よび最大高さRmaxに関して、Rzを5ないし10μ
m、Rmaxを15μm以下とすることが好ましい。一
成分現像剤に使用されるトナーに関して、その形状係数
SF−1の値が100〜160であり、形状係数SF−
2の値が100〜140である球形トナーであることが
好ましい。トナーの形状係数SF−2の値をSF−1の
値で除した値が1.0以下であることが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
を図面に則して更に詳しく説明する。
【0026】実施例1 本発明の第1実施例について図1〜図4により説明す
る。本実施例の画像形成装置は、一成分接触現像方式を
用いるとともに、現像同時クリーニングプロセスをによ
り画像形成を行なう。
【0027】まず、本実施例の画像形成装置について図
1と図2により説明する。本実施例の画像形成装置は、
図1に示すように、静電潜像を保持する像担持体たる感
光体ドラム1、感光体ドラム1上に静電潜像を記録する
露光手段2、感光体ドラム1上の静電潜像を現像すると
共に転写材に転写されなかった残トナーを回収し、その
履歴をクリーニングする現像手段たる現像器3、感光体
ドラム1上で現像されたトナー像を転写材に転写する転
写手段たる転写ローラ4、および転写材上に転写された
トナー像を固定化するための定着手段たるヒートローラ
5などを有している。
【0028】上記の工程において、まず画像情報が露光
手段2によって感光体ドラム1上に静電潜像として記録
される。感光体ドラム1上の静電潜像は、感光体ドラム
1と当接して配置された現像器3によって供給される現
像剤により、電界形成手段としての電源20により形成
される現像電界の作用下にて現像され、トナー像として
可視化される。このトナー像は、感光体ドラム1と転写
ローラ4間に形成された転写電界の作用下にて転写材に
転写された後に、ヒートローラ5による加熱、加圧によ
って転写材上に固定化される。また、転写材に転移され
なかった感光体ドラム1上の残トナーは再び現像器3と
の当接位置に至り、前述の現像電界の作用により現像器
3へと回収され、再利用される。
【0029】なお、本実施例の画像形成装置は、画像形
成速度、すなわち感光体ドラム101の駆動速度が周速
50〜100mm/secで動作し、これに接触配置さ
れた現像器3内の現像剤担持体である現像ローラ11
は、対感光体ドラム周速の160〜190%の速度で回
転し、反転現像によりトナー像の形成が行なわれる。
【0030】つぎ、図2により現像器3について説明す
る。
【0031】現像器3は、非磁性トナーを用いた一成分
現像剤を使用するもので、図中矢印方向に回転し、弾性
体からなる現像ローラ11、現像ローラ11に当接し、
現像ローラ11上の現像剤量を規制するととも、摩擦帯
電により現像剤への電荷付与を行なう現像剤規制部材た
る規制ブレード12、図中の矢印方向に回転し、現像ロ
ーラ11に当接配置され、現像ローラ11へトナーを塗
布するとともに、現像に供されなかった現像剤を回収す
る現像剤供給手段たる供給ローラ13、図中の矢印方向
に回転し、現像剤の攪拌ならびに搬送を行なう攪拌部材
24、現像器3内部からの現像剤の飛散を防止する吹き
出し防止シート12、および一成分現像剤を収容する現
像剤容器16から構成され、図7に示した従来例の現像
器と略同様の動作をする。
【0032】本現像器3において使用される現像剤は、
以下に示すような負帯電非磁性トナーを主とする一成分
現像剤である。
【0033】この非磁性トナーとしては、樹脂、低軟化
点物質からなる離型剤、着色剤、荷電制御剤などを加圧
ニーダーやエクストルーダー、またはメディア分散機を
用い、均一に分散せしめた後、機械的またはジェット気
流下でターゲットに衝突させ、所望のトナー粒径に微粉
砕化せしめた後に、更に分級工程をへて、粒度分布を所
望の分布にそろえる、いわゆる「粉砕方式」によって作
製した体積平均粒径6〜8μmのものを使用する。むろ
ん、その他の製法、たとえば各種重合法などを用いて製
造したトナーを使用してもよい。
【0034】なお、ここでいうトナーの体積平均径とは
以下の測定法により測定されたものである。
【0035】測定装置として、コールターカウンターT
A−II型(コールター社製)を使用し、個数平均分
布、体積平均分布を出力するインターフェース(日科機
製)を介してパーソナルコンピュータを接続してデータ
処理を行なう。
【0036】測定法としては以下の手順による。
【0037】電解液としては、一級塩化ナトリウムを用
い、NaCl水溶液(1wt%)をもって調整する。電
解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性
剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1
〜5ml加え、更に測定試料を0.5〜50mg加えて
分散処理を行なう。試料を懸濁した電解液を超音波分散
器にて約1〜3分、分散処理した後に、コールカウンタ
ーTA−II型により粒度分布を測定して体積分布を求
める。その際のアパーチャーとして100μmのものを
用い、粒子分布範囲は2〜40μmとする。
【0038】以上の手順により、求められた体積分布に
よりサンプルの体積平均径を算出する。
【0039】現像ローラ11は、外径12mmのSUS
材の芯金に対してカーボンなどの導電剤を分散させたシ
リコン、ウレタンなどの低硬度のゴム材ないしは発泡
体、およびその組み合わせからなる弾性体層を設けて構
成された外径20mmの半導電性弾性体ローラであっ
て、その実抵抗値は103ないし109Ωなるものであ
る。
【0040】その硬度は、感光体ドラム1との十分且つ
均一な当接状態を形成し、安定した現像およびクリーニ
ング性能を生ぜしめるために、JIS−A規格硬度で3
0°ないし40°の範囲内にあるものを用い、特に、発
泡体で構成された柔らかいローラに関しては、Aske
r−C硬度で、40°以下のものが望ましい。
【0041】この範囲を外れる硬いローラでは、感光体
ドラム1との均一な当接状態を形成するために、両者の
当接圧を高める必要があるが、この当接に伴うトナーへ
の負荷の増大により、現像ローラ11および規制ブレー
ド12の性能劣化が生じ易くなり望ましくない。加え
て、現像ローラ11の弾性体層は、少なくとも2mmの
肉厚をなすことが望ましい。肉厚が2mm未満では感光
体ドラム1との当接部における弾性層の変形が阻害さ
れ、不均一な当接状態が形成されやすく望ましくない。
【0042】加えて、現像ローラ表面にトナーに対する
電荷付与性の制御を行なったり、トナーの付着性を低減
させるために、例えば、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹
脂、ウレタン系樹脂、PMMA、シリコン樹脂、および
シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化スズ、チ
タン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウムな
どの金属酸化物、窒化ケイ素などの窒化物、炭化ケイ素
などの炭化物およびカーボンブラック、グラファイトな
どの炭素同素体、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸
カルシウムなどの金属塩、および脂肪酸金属塩などを用
いたコート層を設けることも望ましい。
【0043】また、この現像ローラ表面は、トナーに対
する電荷付与性を高め、現像剤の安定した搬送性を確保
するため、適当な表面粗さを有することが望ましい。こ
の条件に加えて、この装置では、現像同時クリーニング
プロセスにおいて、感光体ドラム1を現像ローラ11お
よびこれに担持された現像剤により摺擦することで、残
トナーの履歴を撹乱する構成となっており、履歴の撹乱
の均一性を向上させるために、現像ローラ表面には使用
されるトナーと同程度ないしはやや小さ目の表面の凹凸
形状を有するように、所定の表面粗さを持たせている。
【0044】具体的には、使用するトナーの体積平均径
が1〜10μmの範囲内にあるものに対しては、JIS
−B0601において定義される十点平均粗さRzおよ
び最大高さRmaxにより規定されるものに対して、R
zが5〜10μmの範囲内にあり、またRmaxが15
μm以下としている。
【0045】十点平均粗さRzがこの範囲を下回る場合
は、現像剤の搬送性が不安定となるため、現像ローラ1
1上にトナーを後述の所定の層厚に規制して担持するこ
とが難しくなることに加えて、感光体ドラム1に対する
摺擦力が十分に作用せず、残トナーの履歴の撹乱が不十
分となる場合があり望ましくない。また、Rzがこの範
囲を上回る場合には、トナーが表面の凹凸に埋もれたま
まになることで、摩擦帯電が阻害され、そのため、トナ
ーに対する電荷付与性が低下し、未帯電トナーおよび反
転トナーに対する電荷付与性が低下し、未帯電トナーお
よび反転トナーが増加することに加えて、感光体ドラム
に対する摺擦の際に、摺擦跡が認められる場合があるた
め望ましくない。ちなみに、この摺擦跡は、最大高さR
maxが上記範囲を上回る場合に、顕著に現れやすくな
る。
【0046】なお、上記表面粗さの測定には表面粗さ試
験機「SE−30H」(小坂研究所製)を用いた。
【0047】また、上記の規制ブレード12はL字形状
を有するSUS製の板ばねであって、図に示されるよう
に、L字形状のエッジ部において現像ローラ11と当接
するように配置され、規制ブレード12による規制によ
り、現像ローラ11上に担持される現像剤は所定の層厚
の薄層になり現像同時クリーニングプロセスに供され
る。具体的には、本実施例の規制ブレード12は現像剤
が3〜8層の層数になるように板ばねの当接部の形状、
ばねの弾性(ヤング率)、ばねの変形量などをもって設
定される。
【0048】この層数は共焦点光学顕微鏡により実際に
測定したものであるが、本発明者らの観察によれば、薄
層となって現像ローラ11上に担持される現像剤は、ほ
ぼ最密充填に近い状態で担持されており、その層厚h
[μm]は、現像剤に使用されるトナーの体積平均径r
[μm]、および層数Nとしたときに、 h≒(0.82N+0.17)×r なる近似式で現せるとの知見を得た。そこで、実際の層
数Nを測定する代わりに、この近似式から算出された層
厚に対して、例えば、共焦点光学顕微鏡などで、現像ロ
ーラ11上に担持される現像剤の層厚[μm]を測定
し、これが所定の層厚となるように、規制ブレード12
の設定を行なうようにしてもよい。
【0049】なお、担持される部材の材質および形状は
現像ローラとの当接状態が再現されるのであれば、別種
の材質および形状のもので代替可能である。
【0050】上述の現像器103内の現像ローラ11と
接触配置されているのが、像担持体たる感光体ドラム1
である。感光体ドラム1は、現像ローラ11との接触部
において、現像ローラ11がその弾性により変形するこ
とで当接ニップを形成し、現像電界の作用により、感光
体ドラム1上の静電潜像が現像される。同時に、先の画
像形成における転写残トナーは、現像電界の作用および
現像ローラ11による機械的な摺擦によって現像ローラ
11へ転移し、回収される。これによって、感光体ドラ
ム1のクリーニングが行なわれる。
【0051】具体的な現像電界について補足すれば、感
光体ドラム1表面の感光体層は、静電潜像において−1
00V、背景部において−680Vの対接地電圧を有し
ており、一方、現像ローラ11には、−350Vの対接
地電圧が電源20から印加され、図3で示されるような
電位の序列関係が成立している。すなわち、静電潜像に
対しては、250Vの電位差(現像コントラスト)をも
って、負極性に帯電しているトナーが現像ローラ11か
ら転移(現像)する方向の電界が形成され、その一方
で、背景部に対しては、330Vの電位差(かぶりとり
コントラスト)をもって、トナーが現像ローラ11へ引
き付けられる方向の電界が形成されている。従って、感
光体ドラム1上の転写残トナーは、静電潜像部分にある
場合には、最終的に静電潜像に残り、背景部にある場合
には、前述のかぶりとりコントラストにより現像ローラ
11へと転移し、回収されることになる。
【0052】また、感光体ドラム1と現像ローラ11と
の当接ニップにおいて、感光体ドラム1上の残トナー
は、感光体ドラム1よりも速い周速駆動される現像ロー
ラ11との速度差により生じる機械的な摺擦を受けるこ
とによって、その履歴が撹乱され、識別不能な不特定な
パターンとなった状態で現像ローラ11へと回収され
る。
【0053】加えて、この当接ニップは、その幅を0.
5〜5mmとすることが望ましく、1〜3.5mmが好
適である。該ニップ幅が1mmに満たないと、均一な当
接状態を形成することが難しくなることに加えて、その
部位に当接している時間が短くなるため、残トナーの履
歴の撹乱が不完全となりやすく望ましくない。逆に、5
mmを超えると、過剰な摺擦により現像されたトナー像
に摺擦跡が生じる場合があり、望ましくない。
【0054】本画像形成装置における画像かぶりおよび
ゴーストと、現像ローラ上に担持される現像剤の層厚と
の相関関係とを図4にまとめて示す。この図は、現像剤
の層数および感光体ドラムに対する現像ローラの周速比
をさまざまに変えた場合のかぶりおよびゴーストを示し
たもので、画像かぶりは、境界線Aより上側、ゴースト
は境界線Bより上側の領域において、いずれも許容範囲
であり、それぞれの境界線の下側の領域では許容範囲を
超えるものであった。すなわち、両境界線のいずれより
も上側にある領域においては、画像かぶりおよびゴース
トが許容範囲内の良好な画像形成が行なわれることが示
されている。
【0055】図4について補足すれば、画像かぶりに関
しては、現像剤層が厚くなるに従ってまた、現像ローラ
の対感光体ドラム周速比が大きくなるに従って、許容範
囲内の領域が狭まる傾向が示される。これは、現像層厚
が厚くなるに従って現像ローラないしは規制ブレード
と、十分な摩擦帯電をすることなく担持される、未帯電
ないしは反転トナーが増加するからである。更に、現像
ローラの周速比が大きくなれば、それだけ単位時間内に
感光体ドラムとの当接部に搬送される現像剤量も増加す
るため、現像剤内にかぶりの原因となるトナーが含まれ
ていれば、これに合わせて画像かぶりも増加する。
【0056】本画像形成装置においては、現像剤層厚を
3ないし8層となるような薄層とする構成ゆえに、担持
されたトナーは、十分な電荷付与を受けることになるた
め、許容範囲を超えるような画像かぶりは生じないよう
になっている。
【0057】また、ゴーストに関しては、先に述べたよ
うに、同一の対周速比において、現像剤層厚が薄くなる
従って悪化する傾向が示されているが、現像ローラの対
周速比が150%を上回る領域では許容範囲内であり、
本画像形成装置における現像ローラの対周速比である1
60〜200%の領域は、この領域に含まれていること
が示されている。これは、現像ローラ、およびこれに担
持された現像剤により感光体ドラム上の残トナーが摺擦
させる構成としたために、残トナーの履歴が、識別不能
な不特定パターンへと撹乱されたためであり、現像ロー
ラの対周速比を150%を上回るようにしたことで摺擦
がより効果的となったためである。
【0058】更に加えるに、現像剤を3ないし8層の薄
層としたことにも意味がある。
【0059】現像剤層が、3層未満の場合には、大部分
のトナーが直接現像ローラの表面と接触し、その表面を
一面にわたって覆う状態となっている。従って、当接ニ
ップにおける残トナーの回収の際には、残トナーは先に
担持されているトナーに阻まれて、現像ローラ表面に直
接担持されることはなく、あくまで、担持されたトナー
の上側に、そのまま重なった状態となって回収されるこ
とが多い。従って、摺擦による履歴の撹乱の効果が生じ
にくい。
【0060】これに対して現像剤層を3層以上なす薄層
とした場合の、現像ローラ上に担持される現像剤の状態
は、現像ローラ表面と直接接触し、これを覆う基層のト
ナー層の上に、更に複数のトナー層が重なる状態となっ
ているため、当接ニップにおける摺擦によって、残トナ
ーはこれらの複数のトナー層内へ取り込まれる形で回収
される。このような状態で回収さえる残トナーには、担
持されたトナー層へ取り込まれる際に、大きな摺擦力が
作用するとともに、取り込まれ、混ざり合うことで、そ
の履歴の撹乱効果が著しく発現する。
【0061】しかしながら、更に補足すれば、現像剤層
があまりに多くの層数をなす場合には、現像ローラに担
持される現像剤の上層部のトナーは、現像ローラ表面か
らの距離が離れてしまうために、現像ローラに対する拘
束力が急激に弱まることで、十分な拘束を行なうことが
難しくなる。従って、現像ローラによる摺擦の際に、現
像ローラの回転に上層部のトナーが追従できないため、
実質的に作用する摺擦力が弱められ、その効果が低下し
てしまう。
【0062】すなわち、本画像形成装置においては、現
像剤を3ないし8層の薄層とすることで、画像のかぶり
の低減と同時に、上述の撹乱効果を発現させている。ま
た、この撹乱効果は、感光体ドラムおよび現像ローラの
相対速度差により生じる摺擦により発現するため、現像
ローラの対感光体ドラム周速比を160〜200%とす
ることで効率を高めている。
【0063】本画像形成装置を、感光体ドラム周速75
mm/sec、現像ローラ周速を、対感光体ドラム周速
比160%である120mm/secで駆動させ、1万
回の画像形成動作を行なったが、画像かぶりおよびゴー
ストのいずれも許容範囲内であり、良好な画像形成が維
持された。
【0064】実施例2 本発明の第2実施例について図5により説明する。
【0065】本実施例の画像形成装置は第1実施例の画
像形成装置において、転写性の良好な球形トナーを用い
た現像剤を使用するとともに、画像形成速度の高速度化
を図ったものである。その基本構成は、第1実施例の画
像形成装置に準じ、特徴的な相違点について詳述する。
【0066】本実施例の画像形成装置は、画像形成速
度、すなわち感光体ドラム101の駆動速度が周速10
0〜250mm/secで動作し、これに接触配置され
る現像器103内の現像ローラ11は、対感光体ドラム
周速の160〜225%の速度で動作し、反転現像によ
りトナー像の形成が行なわれる。
【0067】本画像形成装置では、公知の懸濁重合法に
よる製造方法を用いて良好な転写性を生じる球形状を有
するとともに、低融点物質を内包化せしめることで、低
融点、低軟化点化をもなし、負帯電性の非磁性球形トナ
ーを用いた一成分現像剤を使用する。無論、その他の製
法により得られた球形トナーの使用が可能である。
【0068】このトナーは、高画質を得るにあたって有
利となるように、その体積平均径が4ないし7μmのも
のを用いる。というのも、おおよそ、400dpiを上
回る画素密度をもって記録された微小な静電潜像を忠実
に再現するには、少なくともその粒径が10μm以下で
あるようなトナーを用いる必要があり、とりわけ、粒径
が7μm以下のものを用いて形成された画像では、粒状
性、均一性などのノイズが人間の視覚特性において低感
度な領域へ追いやられ、知覚しづらくなるからである。
また、粒径が4μm未満のトナー粒子においては、転写
効率の低下から感光体ドラムや転写材上に転写残のナー
粒子が多く、更に、かぶり、転写不良に基づく画像の不
均一ムラの原因となりやすく好ましくない。更に、この
粒径が10μmを超える場合には、感光体ドラム表面、
および各種部材などへの融着が起きやすい。合わせて、
トナー粒子の個数分布における変動係数が35%を超え
ると更にその傾向が強まる。
【0069】トナー粒子の個数分布における変動係数A
は下記の式から算出される。
【0070】変動係数A=[S/D1]×100 式中、Sはトナー粒子の個数分布における標準偏差値を
示し、D1はトナー粒子の個数平均粒子(μm)を示
す。
【0071】また、このトナーは低融点物質をコアと
し、これを重合によって外殻樹脂で被覆した、いわゆる
コア/シェルの内部構造を有するものである。
【0072】このトナーのコアに使用される低軟化点物
質としては、示差走査熱量計により測定されるDSC曲
線において、昇温時に40〜130℃の領域に最大給熱
ピークを有するものが用いられる。この最大給熱ピーク
温度の測定は、「ASTMD 3418−8」に準じ、
パーキンエルマー社製DSC−7を用いて行なった。装
置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、
熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。測
定サンプルにはアルミニウム製パンを用い、対照用に空
パンをセットし、1回昇温−降温させ前履歴をとった
後、昇温速度10℃/minで測定を行なう。上記温度
領域に最大吸熱ピークを有することにより、低温定着に
大きく貢献しつつ、離型性をも効果的に発現する。これ
により、定着器にシリコーンオイルなどの離型剤を塗布
する必要がなくなり、定着器構成を簡素化することも可
能となる。
【0073】上記低軟化点物質としては、具体的には、
パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッ
シャートロピィシュワックス、アミドワックス、高級脂
肪酸、エステルワックスおよびこれらの誘導体、または
これらのグラフト/ブロック化合物などが利用可能であ
って、トナー中へ5〜30重量%添加することが好まし
い。
【0074】また、このトナーは透過電子顕微鏡(TE
M)を用いたトナー粒子の断層面観察において、ワック
ス成分が結着樹脂と相溶しない状態で、実質的に球形お
よび/または紡錘形で島状に分散されていることが好ま
しい。ワックス成分を上記のごとく分散させ、トナー中
に内包化させることによりトナーの劣化や画像形成装置
への汚染などを防止することができるので、良好な帯電
性が維持され、ドット再現に優れたトナー画像を長期に
わたって形成しうる。また、加熱時にはワックス成分が
効率よく作用するため、低温定着性と耐オフセット性を
満足なものとする。
【0075】このトナー粒子の特徴たる内部構造は、そ
の断面を観察することによって識別され、具体的な方法
としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナー粒子を
十分分散させた後温度40℃の雰囲気中で2日間硬化さ
せ得られた硬化物を四三酸化ルテニウム、必要により四
三酸化オスミウムを併用し染色を施した後、ダイヤモン
ド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切
り出し透過電子顕微鏡(TEM)を用い、トナー粒子の
断層形態を観察する。本発明においては、用いるワック
ス成分と外殻を構成する樹脂との若干の結晶化度の違い
を利用して材料間のコントラストを付けるため四三酸化
ルテニウム染色法を用いることが好ましい。トナー粒子
はワックス成分が外殻樹脂で内包化されていることが観
測された。
【0076】また、トナーは、画像解析装置で測定した
形状係数SF−1の値が100〜160であり、形状係
数SF−2の値が100〜140であることが好まし
く、形状係数SF−1の値が100〜140であり、形
状係数SF−2の値が100〜120であれば更に好ま
しい。また、上記の条件を満たし、かつ、(SF−2)
/(SF−1)の値を1.0以下とすることにより、ト
ナーの諸特性のみならず、画像形成装置とのマッチング
がきわめて良好なものとなる。
【0077】本発明に用いられるトナー粒子の形状係数
を示すSF−1、SF−2とは、日立製作所製FE−S
EM(S−800)を用い倍率500倍に拡大したトナ
ー像を無作為に100個サンプリングし、その画像情報
をインターフェースを介してニコレ社製画像解析装置
(Luzex3)に導入し解析を行ない下式より算出し
得られた値を本発明においては形状係数SF−1、SF
−2と定義した。
【0078】SF−1={(MXLNG)2/ARE
A}×(π/4)×100 SF−2={(PERI)2/AREA}×(π/4)
×100 (MXLNG:絶対最大長、AREA:トナー投影面
積、PERI:周長) このトナーの形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度
合を示し、数値が大きくなるに従い、球形から徐々に不
定形となる。SF−2はトナー粒子の凹凸度合を示し、
同様に、数値が大きくなるに従い、トナーの形状が不定
形となるため、トナーの帯電量分布がブロードになると
ともに、現像器内でトナー表面が磨砕されやすくなるた
め、画像濃度の低下や画像かぶりの一因となる。
【0079】トナー像の転写効率を高めるためには、ト
ナー粒子の形状係数SF−2は、100〜140であ
り、(SF−2)/(SF−1)の値が1.0以下であ
るのがよい。トナー粒子の形状係数SF−2が140よ
り大きく、(SF−2)/(SF−1)の値が1.0を
超える場合、トナー粒子の表面が滑らかでなく、多数の
凹凸をトナー粒子が有しており、感光ドラムから転写紙
などへの転写効率が低下する傾向にある。
【0080】上述のトナー形状と、転写性について補足
すれば、トナーなどの粒子に対して作用する力として
は、主たる力があって、トナー自身の有する電荷に対し
て働く鏡映力などの電磁気力に加えて、その他のファン
デルワールス力、表面に付着した液適による液架橋力な
どに代表される物理的な力がある。トナーに作用するこ
れらの力は、トナーの表面およびその近傍におけるミク
ロなスケールでは、相対的に大きな力であり、例えば、
不定形を有するトナーにおいては、被付着物との接触状
態によって、付着力が異なることが観察される。これ
は、不定形を有するトナーの各部位における表面電荷密
度などのばらつき(例えば、突起部において局所的に電
荷密度が高くなるなど)により、作用する付着力(電磁
気力)が異なるためと考えられる。従って、不定形のト
ナーからなる現像剤は、均一な電界下において、必ずし
も均一な挙動を示すわけではなく、この現象が具体的に
発現するのが、転写性である。すなわち、不定形をなす
トナーは、そのすべてが電界に追従して転写されるわけ
ではないため、高い転写性を得るのが難しい。
【0081】これに対して、球形状を有するトナーは、
その形状ゆえに、均一な表面電荷密度分布を有しやす
く、それぞれのトナーの付着力のばらつきが少ない。従
って、転写電界に追従して一様に転写しやすく、高い転
写性を有するものである。
【0082】本画像形成装置においては、上記の点を考
慮し、所定の球形度のトナーを用いることで、良好な転
写性を得ている。これにより、履歴そのものが低減され
るため、ゴースト抑制に効果的であることに加えて、感
光体ドラム上に残される残トナーの絶対量が減少するた
め、一連の画像形成プロセスに伴う負荷を受けて機能劣
化し、一度現像器内へ回収されたまま再利用されずに内
部に蓄積するトナー量を少なくすることができる。
【0083】従って、本画像形成装置のように、画像形
成速度を高速な100〜250mm/secとした場合
でも良好な画像形成を維持することができ、また、装置
の長寿命化を達成できる。
【0084】また、該トナーには、必要に応じて、公知
の流動性付与剤、潤滑剤、研磨剤、クリーニング助剤、
抵抗調節剤、荷電制御剤などが外添可能であり、その外
添剤被覆率は5〜99%が好ましく、10〜99%が更
に好ましい。
【0085】この外添剤被覆率とは、以下のように定義
される。
【0086】すなわち、日立製作所製FE−SEM(S
−800)を用い、トナー像を100個無作為にサンプ
リングし、その画像情報をインターフェースを介してニ
コレ社製画像解析装置(Luzex3)に導入する。得
られた画像情報を、トナー粒子表面部分と外添剤部分と
の明度が異なることを利用して、2値化処理し、外添剤
部分の面積SGとトナー粒子部分の面積(外添剤部分の
面積も含む)STを求め、以下の式をもって外添剤被覆
率を定義した。
【0087】 添付剤被覆率(%)=(SG/ST)×100 また、使用される外添剤としては、トナーに添加したと
きの耐久性の点から、トナー粒子の重量平均径の1/1
0以下の粒径であることが好ましい。この添加剤の粒径
とは、電子顕微鏡におけるトナー粒子の表面観察により
求めたその平均粒径を意味する。
【0088】外添剤としては、具体的には、金属酸化物
(酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチ
ウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、
酸化錫、酸化亜鉛、など)・窒化物(窒化ケイ素など)
・炭化物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど)・脂肪酸金属
塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)
・カーボンブラック・シリカなどが利用可能である。
【0089】これらの外添剤は、トナー粒子100重量
部に対し、0.01〜10重量部が用いられ、好ましく
は、0.05〜5重量部が用いられる。これら外添剤
は、単独で用いても、また、複数併用してもよい。それ
ぞれ、疎水化処理を行ったものがより好ましい。
【0090】本画像形成装置における、画像かぶりおよ
びゴーストと、現像ローラ上に担持される現像剤の層厚
との相関関係とを、図5にまとめて示す。この図は、現
像剤の層数および感光体ドラムに対する現像ローラの周
速比をさまざまに変えた場合の画像かぶりおよびゴース
トを示したもので、画像かぶりは、境界線(A)より上
側、ゴーストは境界線(B)より上側の領域において、
いずれも許容範囲であり、それぞれの境界線の下側の領
域では、許容範囲を超えるものであった。すなわち、両
境界線のいずれよりも上側にある領域においては、画像
かぶりおよびゴーストが許容範囲内の良好な画像形成が
行われることが示されている。
【0091】この図におけるゴーストに関して補足すれ
ば、先の第1実施例と比べて、現像剤層が、3層未満で
ある場合に許容範囲である領域が狭くなっているのは、
球形トナーを使用したことに由来する。この球形トナー
は、その形状ゆえに、薄層にした場合に、最密充填され
やすく、また、転がり性がよい。従って、現像剤層が3
層未満の場合には、現像ローラ表面を一面にわたって、
先の第1実施例と比べて、より密にトナーが覆う状態が
形成されているために、回収されるべき残トナーは、先
に担持されている現像剤層に取り込まれにくく、攪乱の
効果が生じにくい。また、転がり性がよいために、例え
ば、現像ローラの対周速比を上げて、当接ニップにおけ
る摺擦した場合でも、実際に作用する摺擦力は、それほ
ど増加しないため、上記のような現像が認められる。
【0092】しかしながら、この装置においては、現像
ローラに担持される現像剤を所定の3ないし8層をなす
薄層にしているために、当接ニップにおいて、残トナー
を現像剤層に取り込み、混ざり合わせることで、その履
歴を十分に攪乱することができる。
【0093】というのも、この所定の薄層をなす構成に
おいては、現像剤層は、前述のように、複数のトナーが
重なった状態となっており、この現像剤層の表層は、必
ずしも、一面にわたってトナーが充填された状態となっ
ているわけではなく、残トナーが入り込む隙間の部分が
存在している。また、先述の球形トナーの特性である、
良好な転がり性によって、残トナーは先に担持されてい
るトナーを転がり出させて現像剤層に入り込むととも
に、追い出されたトナーが転移し、隙間部分を埋めるこ
とで、最密充填状態を形成するため、残トナーは結果的
に現像ローラ側に強く拘束される。従って、この残トナ
ーには、先の第1実施例と同様の大きな摺擦力が作用
し、これによって履歴の攪乱効果が著しく発現する。
【0094】更に補足すれば、現像剤層が、8層を上回
る層数をなす場合には、現像ローラに担持される現像剤
の上層部のトナーは、現像ローラ表面からの距離が離れ
てしまうために、現像ローラに対する拘束力が急激にに
弱まることで、十分な拘束を行うことが難しくなる。従
って、現像ローラによる摺擦の際に、現像ローラの回転
に上層部のトナーが追従できないことことに加えて、良
好な転がり性により、現像剤層内部で生じるトナー層同
士のずれによって、なおさら摺擦力が弱められるため、
攪乱効果が十分発現しない。
【0095】すなわち、この装置においては、球形トナ
ーを用いた現像剤を所定の3ないし8層の薄層としたこ
とで、画像かぶりの低減と同時に、上述の攪乱効果を発
現させることができる。
【0096】本画像形成装置を、感光体ドラム周速15
0mm/sec、現像ローラ周速を、対感光体ドラム周
速比170%である255mm/secで駆動させ、2
万回の画像形成動作を行ったが、画像かぶりおよびゴー
ストのいずれも許容範囲内であり、良好な画像形成動作
が維持された。
【0097】なお、上記実施例においては、非磁性トナ
ーを用いた現像剤を用いて説明を行ったが、本発明は、
磁性トナーを用いた現像剤に関しても、同様の効果およ
び作用を生じるため、応用可能である。
【0098】また、本発明は、一成分接触現像方式を用
いて、現像同時クリーニングプロセスをもって画像形成
を行うあらゆる構成においても、同様な効果および作用
を生じる。従って、像担持体に、弾性を有する、例えば
エンドレスベルトなどを用い、剛体からなる現像剤担持
体を用いて、一成分接触現像方式を用いる場合などにお
いても、応用自在である。
【0099】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の画像形成装置によれば、現像剤担持体上に担持される
一成分現像剤が、少なくとも3層ないし8層をなす薄層
に塗布され、且つ、像担持体が前記現像剤担持体および
担持された一成分現像剤によりその接触部において摺擦
されることで、前記像担持体上に残留した一成分現像剤
の履歴を撹乱することにより、画像かぶりおよびゴース
トを同時に改善し、良好な画像形成を長期にわたって維
持することができる。
【0100】また、上記画像形成装置にて使用される一
成分現像剤のトナーにおける形状係数SF−1の値が1
00〜160であり、かつ形状係数SF−2の値が10
0〜140である球形トナーであることにより、良好な
画像形成を維持しつつ画像形成の高速度化と長寿命化と
を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における画像形成装置を示す概略構
成図である。
【図2】第1実施例における現像器を示す概略構成図で
ある。
【図3】現像同時クリーニングプロセスにおける感光体
ドラム、残トナー、および現像ローラとの電位の序列を
示す説明図である。
【図4】第1実施例における現像ローラ上に担持される
現像剤の層数、および対感光体ドラム周速比と、画像か
ぶりおよびゴーストの許容範囲を示すグラフである。
【図5】第2実施例における現像ローラ上に担持される
現像剤の層数、および対感光体ドラム周速比と、画像か
ぶりおよびゴーストの許容範囲を示すグラフである。
【図6】従来の画像形成装置の一例を示す概略構成図で
ある。
【図7】図6の画像形成装置の現像装置を示す拡大図で
ある。
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体) 3 現像装置 11 現像ローラ(現像剤担持体) 12 規制ブレード(現像剤規制部材) 20 電源(電界形成手段)
フロントページの続き (72)発明者 境澤 勝弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 関口 真奈実 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA15 DA07 FA07 2H077 AB04 AD02 AD06 AD13 AD31 AD35 AE03 CA12 EA13 EA14 EA15 FA01 FA13 FA22 FA25 GA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像を保持する像担持体と、静電潜
    像を現像する一成分現像剤を表面に担持する現像剤担持
    体、および該現像剤担持体に担持される一成分現像剤を
    規制する現像剤規制部材を備えた現像手段と、前記像担
    持体および前記現像剤担持体間に現像電界を形成する電
    界形成手段とを備え、前記現像電界の作用下において一
    成分現像剤および前記現像剤担持体を前記像担持体と接
    触させた状態で現像を行なう、現像同時クリーニングプ
    ロセスを用いた画像形成装置において、 前記現像剤担持体上に担持される一成分現像剤が、少な
    くとも3層ないし8層をなす薄層に塗布され、且つ、前
    記像担持体が前記現像剤担持体および担持された一成分
    現像剤によりその接触部において摺擦されることで、前
    記像担持体上に残留した一成分現像剤の履歴を撹乱する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記像担持体の周速V1、ならびに前記
    現像剤担持体の周速V2が、V2/V1>1.5であ
    り、且つ、前記像担持体および前記現像剤担持体が両者
    の接触部において同方向に移動することを特徴とする請
    求項1の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記現像剤担持体の現像剤担持面におけ
    る十点平均粗さRzおよび最大高さRmaxに関して、
    Rzを5ないし10μm、Rmaxを15μm以下とす
    ることを特徴とする請求項1または2の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 一成分現像剤に使用されるトナーに関し
    て、その形状係数SF−1の値が100〜160であ
    り、形状係数SF−2の値が100〜140である球形
    トナーであることを特徴とする請求項1、2、または3
    の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 トナーの形状係数SF−2の値をSF−
    1の値で除した値が1.0以下であることを特徴とする
    請求項3の画像形成装置。
JP11221219A 1999-08-04 1999-08-04 画像形成装置 Pending JP2001042646A (ja)

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