JP4065474B2 - 現像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式等の画像形成装置において、像担持体上に形成された静電潜像を可視化するのに用いられる現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法を用いた画像形成装置において、1成分現像剤を使用する現像装置は、現像剤として用いるトナー(1成分トナー)の種類によって構成を若干異にする。特にトナー自身の磁性の有無によって、トナーを現像ローラ(現像剤担持体)の表面へ担持させる力が異なってくる。
【0003】
磁性トナーの場合には、現像ローラ内にマグネットを設けることによって、主に磁力によりトナーを現像ローラ表面に担持して、搬送させることが可能となる。
【0004】
これに対し、非磁性トナーの場合には、磁力を用いることができないので、トナー自身の帯電量によって生じる現像ローラ表面への鏡映力が利用され、この鏡映力によりトナーを現像ローラに担持して、搬送させることが可能となる。したがって、非磁性トナーを使用する場合には、マグネットが不要になる代わりに、現像ローラへのトナーの供給と、トナーに鏡映力を生じさせる帯電量の付与とを行う手段が必要となる。この手段には、一般に、現像ローラに当接配置されたトナー供給ローラが用いられている。
【0005】
トナー供給ローラは、現像ローラへトナーを供給するとともに、現像ローラとトナー供給ローラとの当接ニップ領域で、これらとトナーとの間で生じる摺擦によりトナーを摩擦帯電し、現像ローラに担持させるのに足る鏡映力を生じる帯電量をトナーに付与する。
【0006】
上記の非磁性トナーは、非磁性であるが故にカラー化が容易に可能であり、現在、カラー画像形成装置の現像装置で主に使用されているトナーは非磁性トナーである。
【0007】
しかしながら、この非磁性トナーを用いた従来の現像装置は、解決すべき問題点があるのを見出した。以下、非磁性トナーを用いる1成分接触現像装置の代表的な例を図11により説明する。
【0008】
本現像装置101は、内に収容した絶縁性の非磁性1成分トナーTを担持して図中Y方向に回転する、図中X方向に回転する像担持体である感光ドラム100に接触した現像ローラ102、この現像ローラ102に非磁性1成分トナーTを図中矢印Z方向に回転することによって供給するトナー供給ローラ104、現像ローラ102上のトナーTの塗布量および帯電量を規制するトナー規制手段である現像ブレード103、トナーTを攪拌するとともにトナー供給ローラ104に供給する攪拌部材105等から構成されている。
【0009】
現像ローラ102が接触する感光ドラム100は剛体製とされ、現像ローラ102は弾性を有することが好ましい。また現像ブレード103は金属製のものが、非磁性トナーに帯電付与するのに好適に用いられる。
【0010】
現像ブレード103により規制を受けたトナーTは、現像ローラ102の回転にともない、感光ドラム100と現像ローラ102とが当接した現像領域に搬送され、図示しない電源から現像ローラ102に直流の現像バイアスを印加することによって、鏡映力によって担持された現像ローラ102から感光ドラム100の表面に形成された静電潜像に飛翔して付着、現像し、潜像をトナー像として可視化する。
【0011】
現像に寄与せず、現像ローラ102の表面に残留したトナーは、現像ローラ102の回転にともない現像装置101内に戻され、トナー供給ローラ104を介して回収される。
【0012】
現像装置101は、上記のように、基本的には、トナーTとして絶縁性の非磁性1成分トナーを用いるものであり、トナー供給ローラ104から供給したトナーTの現像ローラ102への担持は、トナー供給ローラ104と現像ローラ102との接触領域でトナーTを摩擦帯電で生じる鏡映力によって行われる。またトナーTの現像ローラ102への担持量(コート量)の調整は、現像ローラ102とトナー供給ローラ104との周速差によって行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、非磁性1成分現像装置101では、トナー供給ローラ104から供給したトナーTの現像ローラ102へのコートは、トナー供給ローラ104と現像ローラ102との接触領域でトナーTを摩擦帯電で生じる鏡映力によって行っているため、現像ローラ102へのトナーTのコート量は、トナーの材質や現像ローラ102、トナー供給ローラ104の材質に依存するのみならず、これらの摺擦力に大きく依存するものとなっていた。
【0014】
その結果、トナーの材質や現像ローラ102、トナー供給ローラ104の材質を最適化しても、現像ローラ102とトナー供給ローラ104間の摺擦力を低下させると、トナーの摩擦帯電量が低下して、現像ローラ102へのトナー担持量が減少し、現像後、画像を転写材に転写、定着した出力画像の濃度が低下する問題があった。
【0015】
本発明者らの検討によると、通常、出力画像上で十分な濃度を得るためには、感光ドラム100上の現像したトナー像は、単位面積あたり約0.6mg/cm2のトナー量が必要となる。このトナー量を確保するには、感光ドラム100の周速に対し現像ローラ102の周速を180%速くした条件で、現像ローラ102の表面上で少なくとも約0.33mg/cm2のトナー量が必要になる。
【0016】
現像ローラ102上に担持したトナー量が少なくても、感光ドラム周速に対する現像ローラ周速の増加をより大とすれば、感光ドラム上での必要トナー量を確保することができるが、その場合には、現像ローラの駆動トルクの増大を招き、コストアップ等につながり好ましくない。したがって、実用的には、現像ローラ周速の増大は180%が上限であり、周速が180%以下では、最低でも現像ローラ表面で約0.33mg/cm2以上のトナー量を確保できなければ、出力画像の濃度低下を招く。さらに周速180%以下では、より以上のトナー量を確保できなければ、感光ドラム上に0.6mg/cm2のトナーを確保できず、出力画像の低下を招く。
【0017】
現像ローラ102とトナー供給ローラ104間の摺擦力について説明すると、この摺擦力は、現像ローラ102とトナー供給ローラ104との間の当接力、および現像ローラとトナー供給ローラとの間の周速差、さらには現像ローラおよびトナー供給ローラの表面の摩擦係数等により支配され決定される。摺擦力が大きければ、現像ローラ102とトナー供給ローラ104間に供給されたトナーの摩擦帯電が促進され、その結果、現像ローラに担持可能な鏡映力を生じさせる帯電量を持ったトナーの数が増加し、現像ローラの表面に担持されるトナー量が増加する。
【0018】
つまり、現像ローラ102とトナー供給ローラ104間の摺擦力は、現像ローラ表面に担持されるトナー量と密接な関連があり、現像ローラ表面に担持されるトナー量は、摺擦力を増加させれば増加し、摺擦力を減少させれば減少する。そこで、従来は、現像ローラ表面に必要なトナー量を担持させるために、現像ローラとトナー供給ローラとの間の摺擦力を、その必要トナー量に見合ったものに設定するべく、現像ローラ102とトナー供給ローラ104間の当接力の増加やこれらの間の周速差の増加等を行っていた。
【0019】
しかしながら、上記の摺擦力は現像装置の寿命を決定する1つの要因ともなっており、摺擦力を増加させることは、トナーの劣化を促進することにつながり、現像ローラや現像ブレードへのトナー融着を引き起こし、またカブリ増加等の画像劣化等を引き起こし、現像装置の短命化を招く。
【0020】
これに対して、特開昭63−180983号公報では、現像ローラ102表面の凹凸を大きくして、上記の摺擦力によらずに、メカニカルな搬送力で現像ローラ上のトナー量を増加させる方法を開示している。しかし、同公報にも記載されているように、現像ローラ表面の凹凸は画像品質に影響を及ぼし、凹凸を大きするには限界がある。
【0021】
本発明者らの検討によると、画像品質を損なわないためには、現像ローラ102表面の凹凸は表面粗さRmaxで15μm以下である必要があり、この表面粗さの領域では、メカニカルな搬送力で現像ローラ上のトナー量を十分に増加させることは難しい。さらに、このようなメカニカルな搬送は、現像ローラへのトナーの担持がトナーの帯電量にあまり依存しないため、現像ローラ上のトナーの帯電量分布が広くなり、トナーの帯電極性と逆極性の電荷を有する反転トナーが増加し、現像時に、非画像領域にトナーが付着する所謂「画像カブリ」(反転カブリ)が増加するという新たな問題が生じる。
【0022】
上記の特開昭63−180983号には、現像ローラ上のトナー量を増加させる方法として、上記方法とは別な方法も開示している。この別な方法は、トナー供給ローラ104から現像ローラ102に向かってトナーが供給されるような電界を形成し、この電界でトナーを帯電させて電荷を付与し、現像ローラへのトナー供給量、コート量を増加させるもので、これにより、上記の問題点は全部解決されるとしていた。
【0023】
しかしながら、この方法は、同公報にも開示されているように、現像ローラの抵抗を108〜1013Ωcmにする必要がある。この抵抗領域の材質は、環境変動による抵抗値変動が起こりやすく、このため大量かつ安定に現像ローラを製造することが困難であった。
【0024】
また、電界でトナーに電荷を付与してトナーコート量を増加するとしているが、本発明者らの検討によると、電界を印加すれば、現像ローラ周辺の元々ある程度帯電されていたトナーが現像ローラ近傍へ付勢されるので、現像ローラへのトナー供給量が増加し、コート量が増加すると思われる。したがって、現像ローラへのトナーコート量を増加させるために、トナー供給ローラと現像ローラとの間での摩擦帯電を増加させる措置を取らなくてもよいことになり、このことは、トナー材質の選択幅を広げられることを意味する。
【0025】
しかしながら、摩擦帯電増加によらずに現像ローラへのトナー供給量を増加させることは、現像ローラ上にコートされたトナーの帯電量のばらつきが大きくなることにつながり、さらには反転トナーを含めてトナーがコートされやすくなり、現像ローラ上のトナーコート層のトナーの帯電量分布が、メカニカルな搬送力によるトナーコート量の増加の場合と同様、広くなる。その結果、同様に、現像時の画像カブリが増加するという問題を生じる。
【0026】
以上を要約すると、従来の現像装置では、現像ローラ102表面へのトナー供給、コートを現像ローラ102とトナー供給ローラ104間の摺擦力によっているが、この摺擦力は現像装置の寿命を決定する1つの要因であり、摺擦力の増加はトナーの劣化促進につながり、現像ローラや現像ブレード106へのトナー融着、また画像のカブリ増加などの画像劣化等を引き起こし、現像装置の寿命短命化を招いていた。これらを解決するべく、現像ローラ上のトナー量増加をメカニカルな方法等で行うと、画像カブリが生じて画像品質が低下する問題があった。
【0027】
本発明の目的は、非磁性1成分トナーを用いた現像装置において、現像ローラとトナー供給ローラとの間の摺擦力を低減させても、常に現像ローラ上に必要量のトナーを確保して、トナー劣化や画像カブリを発生させることなく、良好に現像を行うことができ、高品質な出力画像を得ることを可能とした現像装置を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置にて達成される。要約すれば、本発明は、静電潜像が形成される像担持体と接触もしくは近接配置された回動する現像剤担持体と、前記静電潜像を現像する1成分現像剤を前記現像剤担持体に供給する、前記現像剤担持体と当接配置された回動する弾性体製の現像剤供給部材であって、表面に発泡層を備える現像剤供給部材と、前記現像剤担持体上に担持された現像剤の量を規制する、前記現像剤供給部材よりも前記現像剤担持体の回動方向下流側に配置された現像剤量規制部材と、前記現像剤担持体及び前記現像剤供給部材及び前記現像剤量規制部材が設けられる現像部とこの現像部へ現像剤を供給するトナーホッパー部とを仕切る仕切り壁であって、現像剤が通過する開口部を備える仕切り壁と、を備えた現像装置において、
前記現像剤供給部材の上部に接触して現像剤循環制御部材を設置して、前記現像剤供給部材の上方に、前記現像剤担持体および現像剤供給部材の回動によって現像剤が循環する、前記現像剤担持体、現像剤供給部材および現像剤循環制御部材とで区画された現像剤循環領域を形成し、
現像剤は前記トナーホッパー部から前記開口部を介して前記現像剤循環制御部材の上方から前記現像剤循環領域へ供給され、
前記開口部は前記現像剤供給部材と前記現像剤循環制御部材との接触位置よりも下の位置まで形成され、前記現像剤循環制御部材の前記発泡層への当接によって前記発泡層内から現像剤が吐き出され、前記現像剤供給部材から除去された現像剤が前記開口部を通過して前記現像部から前記トナーホッパー部へ回収可能であることを特徴とする現像装置である。
【0029】
本発明によれば、好ましくは、前記現像剤循環制御部材を、前記現像剤供給部材の上部面を通る水平な接線に下側から交差して、前記接線の上側の領域に突出した態様で配置する。前記現像剤供給部材の中心を、前記現像剤担持体の中心を通る水平線よりも下に位置させる。前記現像剤循環制御部材の前記現像剤供給部材側の先端における横断面形状を矩形とすることができる。前記現像剤循環制御部材の前記現像剤供給部材側の先端における横断面形状を曲面とすることができる。前記現像剤循環制御部材の横断面形状を円形とすることができる。前記現像剤供給部材を発泡スポンジローラとすることができる。
【0030】
また、前記現像剤供給部材を第1の現像剤供給部材として、これに前記現像剤を供給する回動する第2の現像剤供給部材を有し、前記第2の現像剤供給部材は前記トナーホッパー部に設けられ、前記第2の現像剤供給部材による前記第1の現像剤供給部材への現像剤の供給で形成された現像剤の流れ中に、前記現像剤循環制御部材が位置することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施例を図面に則して更に詳しく説明する。
【0032】
実施例1
図1は、本発明の現像装置の一実施例を示す概略構成図である。
【0033】
本実施例では、現像ローラを感光ドラムに接触配置した接触現像系の現像装置を例にとって説明するが、本発明は、現像ローラを感光ドラムに非接触に配置した非接触現像系の現像装置にも、適用することができる。
【0034】
図1において、符号100は像担持体である負極性の感光ドラムで、本実施例では、外径30mmのOPC感光体を用いた。この感光ドラム100は図中X方向に所定の回転速度で回転駆動される。
【0035】
本実施例の現像装置1は、大きく分けて、トナーホッパー部1aと現像部1bとからなる。トナーホッパー部1aと現像部1bとは、中央にトナー通路となる開口部1dを有する仕切り壁1cで仕切られている。この現像部1bの感光ドラム100と対向した開口部に、現像剤担持体としての現像ローラ2が配置され、現像ローラ2は感光ドラム100と当接して、図中Y方向に所定の回転速度で回転駆動される。本実施例では、現像ローラ2は外径16mmのものを使用した。
【0036】
この現像ローラ2は、アルミニウムやステンレス等の金属芯金上に弾性層を形成し、さらにその上に帯電付与層を形成してなっている。弾性層は、現像ローラ2の低硬度化を図るために、低硬度のLTVシリコーンソリッドゴム、またはシリコーン樹脂もしくはウレタン樹脂もしくはEPDM等の発泡スポンジを用いることができる。
【0037】
弾性層に発泡スポンジを用いた場合には、そのスポンジ層表面に厚さ数mm以下程度のソリッド層を設けることが好ましい。これは、その上に設ける帯電付与層は厚さ数μm程度の薄層とするので、スポンジ層表面にソリッド層を設けないと、現像ローラ2の表面に下のスポンジ層表面の凹凸形状が現れてしまい、現像ローラ2の表面粗さRmax(JISB0601)が大きくなりすぎるからである。本発明では、表面粗さRmaxの測定には、小坂研究所製の表面粗さ試験機SE−30Hを使用した。
【0038】
本発明者らの検討によると、現像ローラ2の表面粗さRmaxは、一般に15μm以下である必要があり、この数値を超えると、前述の通り、担持されるトナーの帯電量分布がブロードになるため、所謂反転カブリが生じることになる。特にスポンジ層上に直接帯電付与層等を塗工した場合には、塗工液がスポンジの凹凸、すなわち壁と空孔にならってしまうので、非常に大きな凹凸形状が現れる。その結果、感光ドラムに現像されたトナー像および出力画像上にスポンジ層表面の凹凸形状が現われ、非常にがさついた画像になってしまう。
【0039】
これを防止するためには、スポンジ層からなる弾性層を用いる場合には、そのスポンジ層の表面にソリッド層を設ければよい。表面にソリッド層を設けても、その厚さを数mm以下にすること、およびスポンジ層が低硬度であることにより、現像ローラ2に低硬度の現像ローラ硬度を得ることが可能となる。
【0040】
現像ローラ2の帯電付与層は、トナーに対しての高帯電付与性と感光ドラム100との摺擦力を下げるために、その表面の動摩擦係数を下げる必要がある。この理由から、ポリアミド樹脂もしくはアクリル変性シリコーン樹脂等の帯電付与性の高い樹脂中に、フッ素系樹脂樹脂、ポリアミド樹脂粒子等の離型性粒子を分散した材料で、帯電付与層を形成した。
【0041】
上記の弾性層および帯電付与層はいずれも導電化されており、それらの材料には、カーボン粉末や金属等の導電性物質を分散、混合している。弾性層および帯電付与層の電気抵抗値は、体積抵抗率で103〜109Ωcmに調整されている。抵抗値が103Ωcmを下回ると、感光ドラム100にピンホールがあったときに、現像時、ピンホールに電流が集中し、現像電圧が降下して現像不能になる。一方、抵抗値が109Ωcmを上回ると、現像ローラ2に担持されたトナーがチャージアップしやすくなるため、現像ローラ2上のトナーのコート状態が不安定になり、またコート量の不足も生じる。また現像性が低下し、画像濃度の低下も生じる。
【0042】
本実施例では、ステンレスの芯金上に、弾性層として低硬度かつ導電性のLTV層を形成し、その表面に帯電付与層として、ポリアミド樹脂中にカーボンおよびポリアミド樹脂粒子を分散した導電性ポリアミド樹脂コート層を形成して、現像ローラ2を構成した。
【0043】
この現像ローラ2の硬度はアスカー(Asker)Cで約40°、表面粗さはRmaxで約10μmであり、Rz(JIS B0601)では約7μmであった。
【0044】
図1に示すように、現像ローラ2の芯金の両端の軸には侵入量規制コロ3が取り付けられており、本実施例では、このコロ3の外径を15.5mmとして、コロ3により現像ローラ2の感光ドラム100への侵入量を250μm程度に設定した。
【0045】
現像ローラ2の感光ドラム100とは反対側の位置に、トナー供給ローラ4が設置されている。このトナー供給ローラ4は現像ローラ2と接触配置され、図中Z方向に所定の回転速度で回転駆動される。本実施例では、後述するように、非磁性トナーTとして球形で低融点な重合トナーを使用しており、このトナーを現像ローラ2の表面に供給するために、トナー供給ローラ4として、外径16mm、硬度10度(アスカーC)の絶縁性ウレタンスポンジローラを使用し、これを現像ローラ2に対する侵入量100μm程度で接触配置させた。
【0046】
現像装置1のトナーホッパー部1aにはトナー攪拌手段5が設置されており、この攪拌手段5は図の矢印W方向に回転して、ホッパー部1a内の非磁性トナーTを攪拌しながら搬送し、トナーを仕切り壁1cの開口部1dを通って現像部1bに供給する。
【0047】
現像装置1の現像ローラ2の上方位置には、現像剤量規制部材として現像ブレード6が設置され、この現像ブレード6は、トナー供給ローラ4よりも回転方向下流側の位置に所定の当接圧でカウンター方向に当接している。現像ブレード6は、現像ローラ2上に担持された非磁性トナーTを規制して、所定量のトナー層に形成するとともに、摩擦帯電により所定量の摩擦帯電量を付与する。
【0048】
現像ブレード6としては、リン青銅の薄板の、現像ローラ2との当接部にウレタンゴムやLTV等のトナーTと逆極性の帯電特性を有する弾性体を設けたもの、この弾性体表面にトナーTに対して帯電付与性が高くなるポリアミド樹脂等の樹脂をコーティングしたもの、あるいは、図1に示すように、先端部をL字状に折曲形成したステンレス薄板を用いることができる。このステンレス薄板の現像ブレードは、その先端の折曲部を現像ローラ2の表面に当接して使用する。
【0049】
本実施例では、現像ブレード6によるトナーTへの帯電付与性を高めたまま、現像ローラ2と現像ブレード6との間の摺擦力を可能な限り低下させるために、現像ブレード6として、上記の先端部を折曲形成したステンレス薄板を用いた。その厚さは100μmとし、現像ローラ2への折曲部の当接圧を線圧で約15g/cmとした。
【0050】
さて、本発明の特徴的なことは、図1に示すように、トナー供給ローラ4の上側の近傍にトナー循環制御手段7を設置したことである。本実施例では、トナー循環制御手段7は、横断面が矩形で、トナー供給ローラ4の長手方向に伸びる板状体からなり、これをトナー供給ローラ4に非接触に配置した。このトナー循環制御手段7は、トナーの循環を制御するための部材で、図2に示すように、トナー供給ローラ4の上側に、現像ローラ2とトナー循環制御手段7との間でトナー循環領域Aを形成する。本実施例では、トナー循環制御手段7を現像装置1の筐体と同じ材質の樹脂(本実施例ではガラス繊維入りABS樹脂)で形成した。その材質は何でもよく、ステンレス等の金属部材であってもよい。
【0051】
図2において、現像ローラ2の中心(芯金の中心)を原点Oにとり、そこを通って水平方向にx軸、鉛直方向にy軸を引き、xy座標を考える。トナー供給ローラ4の中心(芯金の中心)をQとすると、このトナー供給ローラ4の中心Qは、少なくともxy座標の第1象限、第4象限、好ましくは第4象限に位置させることが必要である。これは、この領域にトナー供給ローラ中心Qが存在すれば、トナー循環領域A中にトナー自身の重力によってトナーを保持することが可能になるからである。
【0052】
トナーの循環制御手段7の配置場所について図2により説明する。図2に示すように、トナー供給ローラ4の周方向上で、上側の水平方向接線αを考えると、トナー循環制御手段7は、接線αに下側から交差して接線αの上側の領域に突出した態様で配置することが好ましい。これにより、トナー循環領域Aを、上記のように、トナー供給ローラ4の上側に、現像ローラ2とトナー循環制御手段7との間で形成することができる。
【0053】
トナーの循環制御手段7が接線αと交差しない接線α以下の領域、つまり、図2中、符号fで示す現像部1bの底面1eからのトナー供給ローラ4の高さ以下の範囲に配置すると、トナー循環領域は、従来の現像装置同様、現像ローラ2とトナー供給ローラ4との間のトナー供給ローラ4の高さ位置(接線α)以下の狭い領域A’に限定されることになり、本発明の効果が減少する。一方、トナー循環制御手段7全体が接線αの上側に位置した場合は、トナーの循環制御手段7先端のトナー供給ローラ4との距離が約5mm以上離れると、その隙間からトナーが脱落しやすくなり、トナー循環領域Aの維持が難しくなる。
【0054】
したがって、トナー循環制御手段7は、接線αに交差して上側に位置するか、交差せずに上側に位置していても、その先端がトナー供給ローラ4から5mm程度の距離内にあることが好ましい。
【0055】
本現像装置1は、一般的な反転現像系の画像形成装置(たとえばLBP、LED等のページプリンター)に好適に用いることができる。本実施例では、感光ドラム100の帯電電位を−650V、感光ドラム100上の露光部の電位を−100V、現像ローラ2に印加する現像電圧をDC−350Vとした画像出力条件で画像形成し、画像評価を行った。これについては後述する。
【0056】
つぎに本発明で用いた非磁性1成分トナーTについて説明する。本実施例では、低融点で球形上を有し、転写性、定着性に優れる重合トナーを用いた。トナーの球形度合いはトナーの形状係数SF−1、SF−2を用いて示すことができる。
【0057】
本発明では、形状係数SF−1、SF−2とは、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナーの粒子像を無作為に100個サンプリングし、その画像情報をインターフェースを介してニコレ社製の画像解析装置(Luzex3)に導入して解析を行い、下式より求められる値と定義した。
【0058】
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(π/4)×100
SF−2={(PERI)2/AREA}×(π/4)×100
ただし、MXLNG:絶対最大長、AREA:トナー投影面積、
PERI:周長
このトナーの形状係数SF−1はトナーの球形度合いを示し、これが140より大きいと、球形から徐々に不定形となる。SF−2はトナー表面の凹凸度合いを示し、これが120より大きいとトナー表面の凹凸が顕著になる。
【0059】
本発明で使用する非磁性トナーTは、重量平均粒径が3〜10μmで、形状係数SF−1が100〜140、SF−2が100〜120の範囲のものが好ましい。本実施例では、重量平均粒径が7μm、SF−1が130、SF−2が120の負極性の非磁性トナーを用いた。
【0060】
トナーの重量平均粒径は種々の方法によって測定することができるが、本発明では、コールカウンター社製のマルチサイザーを測定に用いた。
【0061】
つぎに、本実施例の現像装置の動作原理および効果について、図3および図4を用いて説明する。図3および図4は、トナー供給ローラ近辺でのトナーの流れを示す説明図で、図3は本実施例の現像装置の場合、図4は従来の現像装置の場合である。
【0062】
従来の現像装置では、トナー供給ローラ4の外径を小さくし、またはトナー供給ローラ4の現像ローラ2への侵入量を小さくして、現像ローラ2とトナー供給ローラ4との間の摺擦力を低下させると、図4中、Bで示す現像ローラ2とトナー供給ローラ4との摺擦領域でトナーTの摩擦帯電量が減少する。このため、現像ローラ2の回転動作および現像ブレード6による現像ローラ2表面上トナーの規制動作によって、摺擦領域Bから生じるトナーの循環D中のトナーTの摩擦帯電量が減少する。これに加えて、従来装置では、図4中、矢印Cに示すように、トナーホッパー部1aから攪拌手段5によって供給される新たなトナーTの循環が生じてしまい、現像ローラ2とトナー供給ローラ4との摺擦領域Bの近傍におけるトナーTの平均帯電量がますます低下し、現像ローラ2の表面に鏡映力で担持可能な帯電量を有するトナーの平均帯電量が一段と低下してしまう。
【0063】
その結果、従来例で説明したように、現像ローラ2上に帯電が十分なトナーを必要量確保することができず、出力画像の濃度が低下して姉妹、高品質な出力画像を得ることは難しい。
【0064】
この傾向は、従来用いられている粉砕トナーでも見受けられるが、上記した重合トナーのような球形トナーを用いた場合は特に著しい。この理由は、球形トナーは粉砕トナーに比べ、トナー自身の滑り性が優れるためで、摩擦帯電量の減少幅が大きいと考えられる。
【0065】
これに対し、本実施例では、図3に示すように、トナー循環制御手段7を設けたので、攪拌手段5によってトナーホッパー1aから現像部1bに供給される新たなトナーTは、トナーの流れE1で示されるように、トナー循環制御手段7によって一旦堰き止められるので、トナー循環領域Aへ新規トナーTが大量に流入するのを阻止され、少量の流れE2となってトナー循環領域A中に流入する。
【0066】
このトナー循環領域A中には、トナー供給ローラ4、現像ローラ2および現像ブレード6によってトナーの循環Fが生じているが、新規トナーTが少量しか流入しないので、従来に比べ、トナー循環領域Aにおけるトナー循環Fに未帯電トナーが混入する割合が減少する。さらにトナー循環制御手段7によって、トナー循環Fが、トナーホッパー1aへ拡散されるのを防止できるので、トナー循環領域Aに常にトナー循環Fを確保することが可能となる。
【0067】
以上から、本実施例では、トナーTをトナー循環Fの流れに乗せて何回も循環させることができるので、トナー循環F中でのトナー個々の摩擦の機会が増加し、摺擦領域Bでのトナーへの摺擦力を減少しても、トナー個々の摩擦帯電量を増加することができ、またトナーの平均帯電量も増加する。
【0068】
これによって、トナー循環領域A中の未帯電トナーの割合を低下させることが可能となり、現像ローラ2の表面に鏡映力によって担持可能な帯電量を有するトナーTの割合が増加する。したがって、現像ローラ2の表面に担持されるトナー量が増加し、現像ローラ表面の単位面積あたりのトナーコート量(M/S)が増加する。
【0069】
本実施例の効果を確認する実験を行った。前述したように、感光ドラム100の帯電電位を−650V、感光ドラム100上の露光部の電位を−100V、現像ローラ2に印加する現像電圧をDC−350Vとした画像出力条件で画像形成し、画像評価を行った。現像ローラ2の周速は、感光ドラム100の周速の180%増しで使用した。
【0070】
画像形成枚数は6000枚で、試験環境は26℃、60%Rhである。評価項目は現像ローラ2上のトナーコート量M/S、ベタ黒画像の出力画像濃度、感光ドラム100上の非画像領域における画像カブリの画像形成枚数に対する変化である。これらの測定方法もしくは評価方法は以下の通りである。
【0071】
現像ローラ上のトナーコート量M/Sの測定はつぎのように行った。通紙中、約500枚ごとに現像ローラ2の表面のトナーコート層を掃除機で吸引して捕集し、捕集したトナーの重量を測定し、これをM(mg)とする。つぎに現像ローラ2の表面のトナーコート層の吸引領域の面積を計測し、これをS(cm2)とする。MをSで割って、現像ローラ2上の単位面積あたりのトナー量M/Sを求めた。その結果を図5にグラフで示す。
【0072】
出力画像濃度の測定はつぎのように行った。通紙中250枚ごとにベタ黒の画像出力を行い、その画像中の9点で画像濃度を測定し、これらの平均値を求めて画像濃度とした。測定にはマクベス濃度計を使用した。結果を図6にグラフで示す。
【0073】
感光ドラム上の非画像領域の画像カブリの評価はつぎのように行った。通紙中約500枚ごとにベタ白の画像出力を行い、画像形成装置の動作を停止させて、感光ドラム100の現像後の表面にマイラーテープを押し付けて、表面のカブリトナーをマイラーテープに付着させ、そのカブリトナーを付着したテープを白紙上に貼り、その反射率H1を東京電色(株)製のデンシトメータTC−6DSを用いて測定した。またリファレンステープとして未使用の同じマイラーテープを白紙上に貼り、その反射率H0を測定した。そして感光ドラム上のカブリトナー量をH1−H0の計算で求めた。測定を6回行い、その平均値を感光ドラム上のカブリトナー量とした。結果を図7にグラフで示す。
【0074】
図5〜図7には、本実施例1の他に従来例の結果も合わせて示した。この従来例は、図1の現像装置をトナー循環制御手段7を除去した状態で用い、上記と同様にしたときの結果である。
【0075】
図5から明らかなように、本実施例では、現像ローラ2表面のトナーコート量M/Sは、画像形成初期にやや低下する傾向があるが、従来例と比較して画像形成初期から大幅に向上しており、本実施例で用いた現像ローラ2の感光ドラム100に対する周速差180%の条件で、初期から十分な現像量が得られている。
【0076】
本実施例では、感光ドラム100上のべた黒画像のトナー量は、初期でも、従来例で説明した十分な約0.63mg/cm2程度を得ることができる。これにともない、出力画像も、図6に示すように、従来例よりも大幅に向上することが可能となり、現像ローラとトナー供給ローラの摺擦力を低減させても、画像カブリの増加やトナー劣化の促進、および画像濃度の低下を生じることなく、高画質画像を出力できた。
【0077】
図7に示されるように、本実施例では、感光ドラム100上の反転カブリ量が、従来例と比較して増加する傾向は見られなかった。本発明は、現像ローラ2表面へのトナーの供給を、あくまでトナー自身の帯電量により生じる鏡映力で行っているため、現像ローラ2の表面にコートされたトナーの帯電量分布がシャープになっていると考えられ、その結果、反転トナー(ポジに帯電したトナー)増加による反転カブリの増加は見られないものと思われる。
【0078】
以上、本実施例の効果について説明したが、この効果は粉砕トナーを使用した場合にも同様に認められた。したがって、本発明は、トナー自身の摩擦力が高いために帯電特性に優れる粉砕トナーはもちろんのこと、トナー自身の滑り性が高いために帯電量の得にくい球形トナーに対しても、有効に作用することが確認されたということである。
【0079】
本実施例では、現像ローラ2とトナー供給ローラ4との間の摺擦力を低減することが可能となるので、トナー自身の劣化を防止して耐久性を向上できるとともに、コア/シェル構造の重合トナーを低摺擦力下で使用することが可能となるので、低温定着化が可能となり、省エネルギー化をより促進することができる。
【0080】
以上説明したように、本実施例によれば、非磁性1成分トナーを使用して現像するに際し、現像ローラとトナー供給ローラとの間の摺擦力を低減させても、常に現像ローラ上に必要量のトナーを確保して、トナー劣化や画像カブリを発生させることなく、良好に現像を行うことができ、高品質な出力画像を安定して得ることができる。
【0081】
実施例2
図8は、本発明の現像装置の他の実施例を示す断面図である。図1に示した実施例1では、現像装置1のトナー循環制御手段7をトナー供給ローラ4に非接触に配置したが、本実施例では、図8に示すように、制御手段7と同様なトナー循環制御手段8を、トナー供給ローラ4に対し接触配置して用いた。本実施例のその他の構成は実施例1と基本的に同じで、図8において図1に付した符号と同一の符号は同一の部材を示す。
【0082】
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、以下のような新な効果が生じる。トナー循環制御手段8をトナー供給ローラ4に接触配置すると、トナー供給ローラ4が現像ローラ2の表面から剥ぎ取って付着した現像残りトナーを、トナー循環制御手段8によりトナー供給ローラ4から除去することができる。
【0083】
このとき、図9に示すように、現像装置の仕切り壁1cの開口部1dを、トナー循環制御手段8のトナー供給ローラ4への当接位置より下の位置まで開口させていると、トナー供給ローラ4から除去した現像残りトナーが、図9中、矢印F1、F2に示した経路をたどって、現像部1bからトナーホッパー1aへ循環し、トナーホッパー1aに回収することができる。
【0084】
このため、現像ローラ2とトナー供給ローラ4との摺擦領域Bの上流側において、剥ぎ取り時に摩擦熱を受けた現像残りトナーを、トナーホッパー1a中で冷却することが可能となる。その結果、実施例1に比べて、現像残りトナーの蓄熱を防止でき、蓄熱によるトナーの劣化を防止することが可能となる。したがって、本実施例では、トナーの劣化に関して現像装置1の寿命を長くすることができる。
【0085】
またトナー循環制御手段8の当接配置により、つぎのような効果もあることが判明した。
【0086】
トナー供給ローラ4は、実施例1で示したように、現像ローラ2と所定の当接ニップを持って当接し、かつその当接圧を可能な限り低減させるために、低硬度であることが要求される。そのため、一般に、トナー供給ローラ4は発泡スポンジから形成されており、その表面も、現像ローラ2表面のトナー除去性能向上と、現像ローラ2へのトナー搬送性とを両立させるため、スポンジ状態のものが用いられる。
【0087】
このことから、トナー供給ローラ4上のトナーの一部は、現像ローラ2との当接ニップ中でトナー供給ローラ4の表面のスポンジ中に侵入してしまい、以後、トナーがトナー供給ローラ4の表面近傍のスポンジ中に保持されるという事態が生じる。その結果、同じトナーが何度も現像ローラ2とトナー供給ローラ4との当接ニップ中を通過し、そのたびに摺擦力を受けてトナーの劣化が進行する。
【0088】
この劣化したトナーは、トナー供給ローラ4表面のスポンジ中に染み込んでいるものの、現像ローラ2とトナー供給ローラ4との当接ニップ中で、その当接圧力により若干染み出して、現像ローラ2に供給されることがある。本発明者らの検討によると、現像ローラ2上に劣化トナーが存在すると、現像ブレード6の現像ローラ2への当接面にトナー融着を引き起こすので、劣化トナーの発生をできるだけ防ぐことが好ましい。
【0089】
これに対し、本実施例では、トナー循環制御手段8をトナー供給ローラ4表面に当接させているので、トナー供給ローラ4表面のスポンジ中に侵入しているトナーをトナー循環制御手段8で叩き出すことができ(叩き出されたトナーは、上記したのと同様に、トナーホッパー1aへ循環して回収される)、トナー供給ローラ4表面のスポンジ中でトナーが何度も摺擦されることによる劣化を防止できる。
【0090】
本実施例によれば、実施例1と同様、非磁性1成分トナーを使用して現像するに際し、現像ローラとトナー供給ローラとの間の摺擦力を低減させても、常に現像ローラ上に必要量のトナーを確保して、画像カブリを発生させることなく良好に現像を行うことができ、高品質な出力画像を安定して得ることができる。さらにトナーの劣化を防いで、現像ブレードへのトナー融着を防止でき、現像装置の耐久性を一段と向上することができた。
【0091】
実施例3
実施例1および2のトナー循環制御手段7、8は、横断面が矩形で、トナー供給ローラ4の長手方向に伸びる板形状にしたが、本実施例では、図10に示すように、先端部の横断面形状が曲面になったトナー循環制御手段9を用いた。本実施例では、このトナー循環制御手段9による効果をより高くするために、実施例2と同様、トナー循環制御手段9をトナー供給ローラ4に当接した。
【0092】
このようなトナー循環制御手段9先端の曲面でトナー供給ローラ4に当接すると、トナー供給ローラ4への当接ニップを低い圧力に保ちながら広く取ることができ、トナー供給ローラ4の表面のスポンジ中に侵入しているトナーの吐き出し効果を、その圧力を上げずに高めることができる。その結果、本実施例は、実施例2を上回る効果が可能となった。
【0093】
以上では、トナー循環制御手段9は先端部全体を曲面としたが、トナー供給ローラ4との対向側が曲面になっていればよい。また簡単には、トナー循環制御手段全体をトナー供給ローラ4の長手方向に伸びる丸棒とすることもできる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、非磁性1成分トナーを用いた現像装置において、現像ローラとトナー供給ローラとの間の摺擦力を低減させても、常に現像ローラ表面上に必要量のトナーを確保して、トナー劣化や画像カブリを発生させることなく良好な現像を行って、高品質な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1の現像装置のトナー供給ローラに対し設置したトナー循環制御手段の設置位置を示す説明図である。
【図3】図1の現像装置のトナー供給ローラ近辺でのトナーの流れを示す説明図である。
【図4】従来の現像装置のトナー供給ローラ近辺でのトナーの流れを示す説明図である。
【図5】図1の現像装置と従来の現像装置における現像ローラ上のトナーコート量M/Sの画像形成枚数に対する変化を示すグラフである。
【図6】図1の現像装置と従来の現像装置での現像による画像濃度の画像形成枚数に対する変化を示すグラフである。
【図7】図1の現像装置と従来の現像装置での現像による感光ドラム上のカブリ量の画像形成枚数に対する変化を示すグラフである。
【図8】本発明の現像装置の他の実施例を示す断面図である。
【図9】図8の現像装置のトナー供給ローラ近辺でのトナーの流れを示す説明図である。
【図10】本発明の現像装置のさらに他の実施例を示す断面図である。
【図11】従来の現像装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 現像装置
1a トナーホッパー
1b 現像部
2 現像ローラ
4 トナー供給ローラ
6 現像ブレード
7、8、9 トナー循環制御手段
100 感光ドラム

Claims (8)

  1. 静電潜像が形成される像担持体と接触もしくは近接配置された回動する現像剤担持体と、前記静電潜像を現像する1成分現像剤を前記現像剤担持体に供給する、前記現像剤担持体と当接配置された回動する弾性体製の現像剤供給部材であって、表面に発泡層を備える現像剤供給部材と、前記現像剤担持体上に担持された現像剤の量を規制する、前記現像剤供給部材よりも前記現像剤担持体の回動方向下流側に配置された現像剤量規制部材と、前記現像剤担持体及び前記現像剤供給部材及び前記現像剤量規制部材が設けられる現像部とこの現像部へ現像剤を供給するトナーホッパー部とを仕切る仕切り壁であって、現像剤が通過する開口部を備える仕切り壁と、を備えた現像装置において、
    前記現像剤供給部材の上部に接触して現像剤循環制御部材を設置して、前記現像剤供給部材の上方に、前記現像剤担持体および現像剤供給部材の回動によって現像剤が循環する、前記現像剤担持体、現像剤供給部材および現像剤循環制御部材とで区画された現像剤循環領域を形成し、
    現像剤は前記トナーホッパー部から前記開口部を介して前記現像剤循環制御部材の上方から前記現像剤循環領域へ供給され、
    前記開口部は前記現像剤供給部材と前記現像剤循環制御部材との接触位置よりも下の位置まで形成され、前記現像剤循環制御部材の前記発泡層への当接によって前記発泡層内から現像剤が吐き出され、前記現像剤供給部材から除去された現像剤が前記開口部を通過して前記現像部から前記トナーホッパー部へ回収可能であることを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像剤循環制御部材を、前記現像剤供給部材の上部面を通る水平な接線に下側から交差して、前記接線の上側の領域に突出した態様で配置した請求項1の現像装置。
  3. 前記現像剤供給部材の中心を、前記現像剤担持体の中心を通る水平線よりも下に位置させた請求項1または2の現像装置。
  4. 前記現像剤循環制御部材の前記現像剤供給部材側の先端における横断面形状が矩形である請求項1〜3のいずれかの項に記載の現像装置。
  5. 前記現像剤循環制御部材の前記現像剤供給部材側の先端における横断面形状が曲面である請求項1〜3のいずれかの項に記載の現像装置。
  6. 前記現像剤循環制御部材の横断面形状が円形である請求項1〜3のいずれかの項に記載の現像装置。
  7. 前記現像剤供給部材が発泡スポンジローラからなる請求項1〜5のいずれかの項に記載の現像装置。
  8. 前記現像剤供給部材を第1の現像剤供給部材として、これに前記現像剤を供給する回動する第2の現像剤供給部材を有し、前記第2の現像剤供給部材は前記トナーホッパー部に設けられ、前記第2の現像剤供給部材による前記第1の現像剤供給部材への現像剤の供給で形成された現像剤の流れ中に、前記現像剤循環制御部材が位置する請求項1〜7のいずれかの項に記載の現像装置。
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