JPH11248628A - 光散乱式粒子検知センサ - Google Patents

光散乱式粒子検知センサ

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JPH11248628A
JPH11248628A JP4648998A JP4648998A JPH11248628A JP H11248628 A JPH11248628 A JP H11248628A JP 4648998 A JP4648998 A JP 4648998A JP 4648998 A JP4648998 A JP 4648998A JP H11248628 A JPH11248628 A JP H11248628A
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light
trap
optical
type particle
scattering type
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JP4648998A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Nishikawa
尚之 西川
Akiko Honda
亜紀子 本田
Shinji Kirihata
慎司 桐畑
Yutaka Abe
豊 阿部
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 さらに一層の高感度化を図ることができる光
散乱式粒子検知センサを提供する。 【解決手段】 それぞれ光軸を交差させる形で光学室2
内に配置された投光素子4と受光素子5とを備え、投光
素子4の投光領域と受光素子5の受光領域とが重合する
領域である検知領域イにおける煙や粉塵等の粒子による
投光素子4からの散乱光を受光素子5で受光することに
より粒子を検出する光散乱式粒子検知センサにおいて、
開口部より徐々に開口径が細くなる筒状の第1の光トラ
ップAと、第1の光トラップAに侵入した光が導かれる
ように第1の光トラップAに連接し、第1の光トラップ
Aとの連接部から開口径が広くなる第2の光トラップB
とを光学室2内に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉塵や煙草の煙を
検知したり、あるいは光電式煙感知器等において煙粒子
を感知したりするために用いられる光散乱式粒子検知セ
ンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の光散乱式粒子検知センサは、そ
れぞれ光軸を交差させる形で光学室内に配置された投光
素子と受光素子とを備え、投光素子の投光領域と受光素
子の受光領域とが重合する領域である検知領域における
煙や粉塵等の粒子による投光素子からの光の散乱光を受
光素子にて受光することにより粒子を検出するものであ
る。光学室を形成するケースは煙や粉塵等の粒子が流入
しやすく外光が入りにくい構造とするため、2重構造と
したり、煙粒子等の流入部をラビリンス構造としたりし
ている。
【0003】従来のこの種の光散乱式粒子検知センサ
は、投光素子からの光が光学室の内壁によって反射さ
れ、その光が迷光となって受光素子に達し、光学的なS
/N比が悪化するという問題点を有している。
【0004】そこで、この点を改善した光散乱式粒子検
知センサとして図8に示すようなものがある。この光散
乱式粒子検知センサでは、光学室2内に遮光壁11を設
け、投光素子4からの光が受光素子5に入るまでに、遮
光壁11や光学室2の内壁等により囲まれた領域にて複
数回反射される構造をもつようにしている。すなわち、
この光散乱式粒子検知センサでは、反射による光の減衰
を利用し、反射回数を増やすことで迷光のパワーを下げ
ようとしているのである。なお、投光素子4と受光素子
5との間には投光素子4からの光の受光素子5への直接
の回り込みを防止する遮光部10が設けられている。
【0005】また、図9に示す光散乱式粒子検知センサ
では、投光素子4の対向面に光学室2の内壁を鋭角とな
すことにより構成した投光側光トラップBと、受光素子
5の対向面に同様の構成を有する受光側光トラップAを
設けている。これにより、投光素子4から射出されて投
光側光トラップBに導かれた光は、内壁に反射しながら
奥へ進むことになるため、迷光のパワーを下げることが
可能になるとともに、一旦導かれた光が投光素子4側へ
戻らないようになっている。同様に、受光側光トラップ
Aにおいても、導かれた迷光が数回内壁に当たって減衰
するとともに、受光素子5側へ戻らないような構造とな
っている。
【0006】上述したように、図8及び図9で示した光
散乱式粒子検知センサでは、投光素子4から射出された
光が光学室2の内壁等で反射して受光素子5に入射し測
定精度が悪化することを防止するために、迷光の発生を
抑えることで投光パワーに対する迷光比(迷光パワー/
投光パワー)が微弱になるようにし、煙や粉塵等の粒子
濃度を正確に測定しようとするのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の構成
の光散乱式粒子検知センサでは、光学室2内に埃等が生
じると急激に迷光パワーが増加してしまうという問題点
を有している。例えば、図8に示す光散乱式粒子検知セ
ンサでは、投光素子4から射出される光が一番最初に反
射する内壁と投光軸とのなす角度が略直角であるため、
この位置に埃が付着していた場合に埃による散乱光が発
生する。理想的な粗面物体に反射した場合、散乱光はラ
ンバート分布となり、これは照射点に対してほぼ全方向
に広がるが、散乱光の強度は入射方向に対して正反射方
向の成分が最も大きいものとなる。すなわち、この光散
乱式粒子検知センサでは、埃による散乱光は壁との角度
が直角に近いため、入射方向に散乱する強度が大きくな
り、それが遮光壁11等で囲まれた領域を飛び出し、強
度の大きな迷光になるのである。受光軸についても、光
軸上の光の受光効率が最も高くなるため、光軸上の埃に
よる迷光の影響は問題になる。
【0008】また、この種の光散乱式粒子検知センサで
は、光トラップの奥の先端部の尖った部分に埃が溜まり
やすい。従って、図9に示す光散乱式粒子検知センサで
は、図10に示すように、光トラップの内壁に向かって
入射した光の多くは複数回反射しないと光トラップから
飛び出さないが、光トラップの奥に溜まった埃に光が直
接入射すると、1回の反射のみで光トラップを飛び出す
ことになる。また、埃に反射した光は全方位に反射する
散乱を生じ、やはり強い光が光りトラップを飛び出す原
因となる。すなわち、受光側光トラップAや投光側光ト
ラップBに埃が溜まると埃による散乱のため、埃がない
ときに比べ、はるかに迷光の発生が大きくなる。さら
に、投光領域の光軸に沿って入射する光は一般的に光強
度が強く、光軸上の埃による迷光の影響は特に問題にな
る。同様に受光領域の光軸についても、光軸上の光が最
も受光効率が良いため、光軸上の埃による迷光の影響は
問題になる。また、図9に示す光散乱式粒子検知センサ
では、製作上、受光側光トラップAや投光側光トラップ
Bの奥に存する頂角を完全に尖らせることは困難であ
る。このため、この部分が若干丸みを帯びた形状となる
と、入射した迷光がわずかな回数の反射をしただけで光
トラップA、Bから出てしまうといったことがあり、十
分に迷光パワーを減衰し得ないことがある。
【0009】本発明は、上記の問題点に鑑みて成された
ものであり、その目的とするところは、さらに一層の高
感度化を図ることができる光散乱式粒子検知センサを提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
それぞれ光軸を交差させる形で光学室内に配置された投
光素子と受光素子とを備え、投光素子の投光領域と受光
素子の受光領域とが重合する領域である検知領域におけ
る煙や粉塵等の粒子による投光素子からの散乱光を受光
素子で受光することにより粒子を検出する光散乱式粒子
検知センサにおいて、開口部より徐々に開口径が細くな
る筒状の第1の光トラップと、第1の光トラップに侵入
した光が導かれるように第1の光トラップに連接し、第
1の光トラップとの連接部から開口径が広くなる第2の
光トラップとを光学室内に設けたことを特徴とするもの
である。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
散乱式粒子検知センサにおいて、投光素子及び受光素子
の光軸から逸れるように第2の光トラップの開口を配置
するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の光散乱式粒子検知センサにおいて、第2の光
トラップの内壁に複数の溝を設けたことを特徴とするも
のである。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3記載の光散乱式粒子検知センサにおいて、第1の光
トラップの開口を投光素子及び受光素子と対向する位置
に設けたことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
について図1乃至図4に基づき、第2の実施の形態につ
いて図5乃至図7に基づき詳細に説明する。
【0015】[第1の実施の形態]図1は本発明に係る
第1の実施の形態の光散乱式粒子検知センサの縦断面図
である。図2は本発明に係る第1の実施の形態の光散乱
式粒子検知センサの分解斜視図である。図3は光散乱式
粒子検知センサ内を進行する光の様子を示す縦断面図で
ある。図4は入射した光が反射する様子を示す模式図で
ある。
【0016】本実施の形態の光散乱式粒子検知センサで
は、中空の直方型のケース1により光学室2を形成して
いる。ケース1には、光の反射率を下げるとともに、成
型性を考慮して黒色のABS樹脂等が用いられる。な
お、アルミ等に黒色アルマイト処理を施したものを用い
ても、反射率を下げることができ、効果的である。
【0017】ケース1の左上角に投光素子4と投光レン
ズ17を設け、投光素子4からの投光ビームの光軸が対
角位置にある右下角に向けて射出されるように配置す
る。この投光ビームが通過する範囲を投光領域とする。
ここで投光素子4としては、LEDや半導体レーザ、固
体レーザ等が用いられる。なお、投光レンズ17は必ず
しも必要ではないが、本実施の形態の光散乱式粒子検知
センサでは投光素子4から射出される光を集光させ検知
領域イに集中させるために用いている。
【0018】また、受光素子5と受光レンズ7は、ケー
ス1の右上角に設け、受光素子5から受光レンズ7を通
して見える領域(受光領域)の光軸が対角位置にある左
下角に向くように配置する。受光素子5としては、フォ
トダイオードやフォトトランジスタ等が用いられる。な
お、受光レンズ7は必ずしも必要ではないが、本実施の
形態の光散乱式粒子検知センサでは受光効率をあげるた
めに用いている。
【0019】投光側のアパーチャ6は投光素子4の投光
領域の大きさを制御しているほか、迷光の原因となる投
光方向に対して広がる光を除去するために用いられてい
る。受光側のアパーチャ9も受光素子5の受光領域の大
きさを制御するほか、受光素子5の収まる筒内部に反射
した迷光を除去するために用いられている。
【0020】上述したケース1は、一側面が開口された
矩形箱状で光学室2の一側壁となる面の外面に受光素子
5の出力に応じて適宜信号処理を行う処理回路を構成す
るプリント基板20が装着されたベース1aと、このベ
ース1aの開口に被着されるカバー1bとで構成され
る。
【0021】検知領域イは、投光領域と受光領域とが重
なる領域である。煙草の煙や埃等の粒子は、検知領域イ
に合わせて設けられた流入口3から検知領域イへ流入す
る。なお、この流入口3は煙や埃等の粒子を光学室2内
に流入する目的で設けられているので、検知領域イのす
ぐ下にある必要はなく、別の位置に設けるようにしても
よい。
【0022】投光素子4から出た光は投光レンズ17を
通して検知領域イに入り、検知領域イ内に存在する粒子
に当たった光が散乱し、散乱光の一部が受光素子5に入
る。この流入口3から検知領域イに入る粒子の数が多い
ほど散乱光量が増えるため、受光素子5の受光量も増え
ることになる。従って、受光量を計測することにより、
粒子の数(煙濃度)を計測することができるのである。
【0023】本実施の形態の光散乱式粒子検知センサに
おいて、投光素子4から射出される投光ビームの光軸上
で、検知領域イからみて投光素子4と反対側に、筒状で
投光ビームを捕捉する開口を有し開口径が徐々に小さく
なる部分(以下、投光側第1の光トラップB1と記載す
る)を設け、その先端に投光側第1の光トラップB1に
連接するとともに連接部(以下、投光側連接部B3と記
載する)から開口径が広がるような空間(以下、投光側
第2の光トラップB2と記載する)を設ける。投光側第
1の光トラップB1の開口の大きさは、投光素子4から
射出した光が全て投光側第1の光トラップB1に入るの
に十分な大きさを開けておく。なお、投光側第1の光ト
ラップB1の開口の形状に特に制限はなく、長方形のほ
か円形等様々な形状であってもよい。また、投光側第2
の光トラップB2の形状も本実施の形態のように縦断面
形状が円形となるものに限られるものではなく、多角形
状等様々な形状であってもよい。
【0024】この投光側第1の光トラップB1の開口に
投光素子4から射出した光を入射させると、図3に示す
ように、入射した光は投光側第1の光トラップB1の内
壁で反射を繰り返しながら減衰していく。また、投光側
第1の光トラップB1は筒状になっているので入射光の
壁に当たる角度が浅く、反射した光は最初の光の進行方
向に近い方向、つまり投光側第1の光トラップB1の奥
の方へ向かって反射が繰り返されるため、反射回数が増
えても光は第1の光トラップB1から漏れ出さないよう
になっている。そして、光が一旦投光側第2の光トラッ
プB2へ入り込むと、投光側連接部B3が狭くなってい
ることにより、投光側第2の光トラップB2に入射した
光が第2の光トラップの外に出にくくなる。また、投光
側第2の光トラップB2内でさらに反射を繰り返すた
め、たとえ投光側第2の光トラップB2から飛び出すこ
とがあったとしても、その強度は極めて微小なものとな
っている。この投光側連接部B3を小さくすれば、反射
光が投光側第2の光トラップB2からさらに出にくくな
る。なお、投光側連接部B3の開口面積に対して投光側
第2の光トラップB2の内壁の面積が大きくなるように
すれば、相対的に反射光が投光側第2の光トラップB2
から出にくくなる。従って、投光側第2の光トラップB
2の内壁の面積を大きくして迷光を減少するようにして
もよい。
【0025】また、壁に付着した埃で光が反射すると、
図4に示すように、全方向への散乱が生じる。本実施の
形態では、たとえ投光軸の先端に埃が付着し、光が投光
側第2の光トラップB2内の全方向に散乱したとして
も、投光側連接部B3が狭く、全方向対する投光側連接
部B3の見込み角が小さくなるため、投光側第2の光ト
ラップB2から出る散乱光を十分に弱くすることが可能
になる。なお、第2の光トラップを広くするほど投光側
連接部B3から出る散乱光の見込み角を小さくすること
ができるので、さらに迷光の減少を図ることが可能にな
る。
【0026】以上より投光素子4から投光された光が投
光側第1の光トラップB1から投光側第2の光トラップ
B2に反射しながら入り込むことによって、反射光のみ
ならず散乱光による迷光の発生を十分に減少させること
ができる。
【0027】一方、受光側でも受光素子5へ入射する受
光領域の光軸上で、検知領域イからみて受光素子5と反
対側に、受光領域をカバーするだけの開口をもった、投
光素子4の対面に配したものと同様の形状(受光側第1
の光トラップA1及び受光側第2の光トラップA2より
なる形状)の光トラップを設けている。受光素子5と対
面する光トラップに一旦入った光は、投光側と同様に、
反射光及び散乱光ともに減衰され、外に漏れ出す光が十
分微小になる。これにより、受光素子5に入射する迷光
の強度を微弱に抑えることが可能になる。
【0028】光散乱式粒子検知センサでは、粒子による
散乱光は入射される投光パワーに比べてきわめて微弱で
ある。そのため、粒子によって散乱を受けなかった光が
受光素子5に入射するのを如何に阻止するかが、光散乱
式粒子検知センサの高感度化を図る上でのポイントにな
る。例えば、本実施の形態の光散乱式粒子検知センサに
おいて、実際に建築物管理基準の浮遊粉塵濃度の規制レ
ベルである0.1mg/m3の濃度の粒子を観測する場合につい
て検討する。本実施の形態における検知領域イは数cm3
程度であるが、検知領域イに投光される投光強度は数mW
オーダーの大きさであるのに対し、検知領域イで検知さ
れる散乱光強度は数pWオーダーであり、実に投光強度に
対し10-9もの微弱な散乱光を計測する必要がある。
【0029】本実施の形態では、まず入射した光は投光
側第1の光トラップB1を何回も反射しながら奥へ進
み、投光側第2の光トラップB2まで入り込んだ光はほ
とんど外に漏れ出ることはない。投光側第1の光トラッ
プB1及び投光側第2の光トラップB2の内壁に黒色の
ABS樹脂等を用いた場合、反射率は10%以下になる
ので、さらに減衰効果が高く、迷光パワーを十分に減衰
することが可能になる。また、従来の光散乱式粒子検知
センサにおいて、受光素子5に入射していた迷光は、投
光側と同様に、受光側第1の光トラップA1及び受光側
第2の光トラップA2よりなる形状にて十分減衰するこ
とが可能になる。
【0030】本実施の形態によれば、投光パワーに対す
る迷光比(迷光パワー/投光パワー)を非常に微小にす
ることができ、粒子濃度の高感度測定を行うことが可能
になる。
【0031】なお、投光素子4又は受光素子5のどちら
か一方のみに光トラップを設けた場合、両方に光トラッ
プを設けた場合に比べ、迷光の強度は抑えられないが、
従来の光散乱式粒子検知センサと比較するとその効果は
十分大きなものとなる。
【0032】[第2の実施の形態]図5は本発明に係る
第2の実施の形態の光散乱式粒子検知センサの縦断面図
である。図6は本発明に係る第2の実施の形態の光散乱
式粒子検知センサの分解斜視図である。図7は光散乱式
粒子検知センサ内を進行する光の様子を示す縦断面図で
ある。なお、本実施の形態に係る光散乱式粒子検知セン
サにおいて、第1の実施の形態の図1に示したものと同
等の箇所には同じ番号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
【0033】本実施の形態の光散乱式粒子検知センサで
は、図5に示すように、第2の光トラップA2、B2を
投光側及び受光側の光軸から逸れるように配置し、第1
の光トラップA1、B1に導かれた光が第1の光トラッ
プA1、B1の奥の第2の光トラップA2、B2へ進む
ような角度で第1の光トラップA1、B1の内壁を設け
ている。特に、投光軸に沿って入射する光は、投光側第
1の光トラップB1の壁面に反射して投光側第2の光ト
ラップB2に入射されるようになっている。このため、
最も強い光強度を有する投光素子4からの直接の光を、
図7に示すように、略完全に投光側第2の光トラップA
2に誘導できるため、迷光の強度をさらに微弱に抑える
ことが可能になる。同様に、受光軸に沿って受光素子5
入射する光は、投光側第1の光トラップB1及び投光側
第2の光トラップB2で十分に減衰されているので、迷
光の影響をさらに抑えることが可能になる。
【0034】また、投光軸の近傍を通る光が当たる壁に
埃が付着した場合でも、最も強い光強度を有する散乱光
の正反射成分は、投光側第2の光トラップB2へ反射さ
れるため、埃による影響は小さいものとなる。
【0035】本実施の形態によれば、光軸に沿って入射
する強度の強い光は、第2の光トラップA2、B2に導
き、減衰することが可能になる。これにより、迷光の光
強度を低下させ、粒子濃度の高感度測定を行うことが可
能になる。なお、図5に示す光散乱式粒子検知センサで
は、光軸に沿って入射する光が第1の光トラップA1、
B1当たる壁は曲面になっているが、平面であってもよ
い。また、本実施の形態に示すような投受光素子5の配
置の場合、投光側の光軸と受光素子5との間のデッドス
ペースや受光側の光軸と投光素子4との間のデッドスペ
ースに第2の光トラップA2、B2を設けることができ
るので、ケース1を大きくすることなく、広い第2の光
トラップA2、B2を設けることが可能になる。
【0036】なお、図5に示すように、第2の光トラッ
プA2、B2の内壁に複数の溝25を設けるようにして
もよい。本実施の形態の光散乱式粒子検知センサでは、
この溝25の一例として、第2のトラップA2、B2の
内壁に複数の鋭角の三角状の凹凸を設けている。これに
より、第2の光トラップA2、B2内の壁面の面積を増
加させることが可能になり、導かれた光の反射回数をさ
らに増加させることが可能になる。第2の光トラップに
設ける溝25としては、鋭角の三角状の凹凸に限らず、
針先を並べたような鋭角の先端を有する突状の凹凸であ
ってもよく、反射回数を増加させる形状であればよい。
この凹凸は深く鋭い程、反射回数が増加し、迷光の強度
を減衰する効果がある。溝25は、第2の光トラップ内
どこに設けてもよく、特に光軸上の光が数回の反射後、
垂直に近い角度で当たる壁に設けると、反射回数が極端
に増加するため、迷光の強度を減衰する効果が高い。
【0037】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明にあ
っては、それぞれ光軸を交差させる形で光学室内に配置
された投光素子と受光素子とを備え、投光素子の投光領
域と受光素子の受光領域とが重合する領域である検知領
域における煙や粉塵等の粒子による投光素子からの散乱
光を受光素子で受光することにより粒子を検出する光散
乱式粒子検知センサにおいて、開口部より徐々に開口径
が細くなる筒状の第1の光トラップと、第1の光トラッ
プに侵入した光が導かれるように第1の光トラップに連
接し、第1の光トラップとの連接部から開口径が広くな
る第2の光トラップとを光学室内に設けたので、光トラ
ップに迷光を導き減衰させることでS/N比が向上され
るため、さらに一層の高感度化を図ることができる光散
乱式粒子検知センサを提供することができるという効果
を奏する。
【0038】請求項2記載の発明にあっては、請求項1
記載の光散乱式粒子検知センサにおいて、投光素子及び
受光素子の光軸から逸れるように第2の光トラップの開
口を配置するようにしたので、光軸に沿って入射する強
度の強い光を第2の光トラップで十分減衰することがで
きるという効果を奏する。
【0039】請求項3記載の発明にあっては、請求項1
又は請求項2記載の光散乱式粒子検知センサにおいて、
第2の光トラップの内壁に複数の溝を設けたので、第2
の光トラップ内での反射回数を増加させることが可能と
なり、光トラップから洩れる迷光をさらに減少させるこ
とができるという効果を奏する。
【0040】請求項4記載の発明にあっては、請求項1
乃至請求項3記載の光散乱式粒子検知センサにおいて、
第1の光トラップの開口を投光素子及び受光素子と対向
する位置に設けたので、投光素子に対向して配した光ト
ラップでは投光素子から出る光を確実に減衰することで
迷光の発生を防止することができるとともに、受光素子
に対向して配した光トラップでは従来迷光として受光素
子に入射していた光を大幅に減少することができるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の光散乱式粒子
検知センサの縦断面図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態の光散乱式粒子
検知センサの分解斜視図である。
【図3】光散乱式粒子検知センサ内を進行する光の様子
を示す縦断面図である。
【図4】入射した光が反射する様子を示す模式図であ
る。
【図5】本発明に係る第2の実施の形態の光散乱式粒子
検知センサの縦断面図である。
【図6】本発明に係る第2の実施の形態の光散乱式粒子
検知センサの分解斜視図である。
【図7】光散乱式粒子検知センサ内を進行する光の様子
を示す縦断面図である。
【図8】従来の光散乱式粒子検知センサの縦断面図であ
る。
【図9】従来の他の光散乱式粒子検知センサの縦断面図
である。
【図10】入射した光が反射する様子を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 ケース 2 光学室 4 投光素子 5 受光素子 A1 受光側第1の光トラップ A2 受光側第2の光トラップ B1 投光側第1の光トラップ B2 投光側第2の光トラップ イ 検知領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 豊 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ光軸を交差させる形で光学室内
    に配置された投光素子と受光素子とを備え、投光素子の
    投光領域と受光素子の受光領域とが重合する領域である
    検知領域における煙や粉塵等の粒子による投光素子から
    の散乱光を受光素子で受光することにより粒子を検出す
    る光散乱式粒子検知センサにおいて、開口部より徐々に
    開口径が細くなる筒状の第1の光トラップと、第1の光
    トラップに侵入した光が導かれるように第1の光トラッ
    プに連接し、第1の光トラップとの連接部から開口径が
    広くなる第2の光トラップとを光学室内に設けたことを
    特徴とする光散乱式粒子検知センサ。
  2. 【請求項2】 投光素子及び受光素子の光軸から逸れる
    ように第2の光トラップの開口を配置するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の光散乱式粒子検知セン
    サ。
  3. 【請求項3】 第2の光トラップの内壁に複数の溝を設
    けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光散
    乱式粒子検知センサ。
  4. 【請求項4】 第1の光トラップの開口を投光素子及び
    受光素子と対向する位置に設けたことを特徴とする請求
    項1乃至請求項3記載の光散乱式粒子検知センサ。
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