JPH11246771A - シリコーンゲル組成物 - Google Patents

シリコーンゲル組成物

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JPH11246771A
JPH11246771A JP5326698A JP5326698A JPH11246771A JP H11246771 A JPH11246771 A JP H11246771A JP 5326698 A JP5326698 A JP 5326698A JP 5326698 A JP5326698 A JP 5326698A JP H11246771 A JPH11246771 A JP H11246771A
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JP
Japan
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group
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silicone gel
average
polyorganosiloxane
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JP5326698A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Nishiwaki
信行 西脇
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Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性および電気絶縁性を有し、密着性が著
しく優れたシリコーンゲルを形成しうる組成物を提供す
る。 【解決手段】 分子末端に、全分子に対して平均0.1
〜2.0個のアルケニル基を有するポリオルガノシロキ
サン、ポリオルガノハイドロジェンシロキサン、白金系
触媒および末端にエポキシ基含有基を有する直鎖状ポリ
オルガノシロキサンを含み、1/4コーンによる針入度
が70〜140であるシリコーンゲル組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化してシリコー
ンゲルを形成するポリオルガノシロキサン組成物に関
し、特に、各種センサー、パワーモジュールなどの電子
機器に封入またはポッティングされ、特に半導体封止用
のエポキシ樹脂との密着性に優れたシリコーンゲルを形
成するポリオルガノシロキサン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ケイ素原子に結合したアルケニル基とヒ
ドロシリル基との付加反応によって硬化して、ゲル状物
を形成しうるポリオルガノシロキサン組成物について
は、各種の技術が開示され、電気機器の部品、デバイス
などのポッティングやエンキャプシュレーションに広く
用いられている。
【0003】このようなポリオルガノシロキサン組成物
として、特開昭48−17847号公報には、ポリオル
ガノハイドロジェンシロキサンのケイ素原子に結合した
水素原子の量を、該ポリオルガノハイドロジェンシロキ
サン1分子中に平均1.4〜1.8個とし、かつビニル
基含有ポリオルガノシロキサン中のビニル基1個に対し
て1個以下に抑えることが開示され、特開昭54−15
957号公報および特開昭54−48720号公報に
は、ケイ素原子に結合した水素原子の量を、ビニル基1
個に対して0.3〜0.8個という、比較的少量存在さ
せた組成物が開示されている。また、ビニル基含有ポリ
オルガノシロキサンとしては、上記の特開昭54−15
957号公報には、分子末端をメチルビニルフェニルシ
ロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサンを用いる
こと、また上記の特開昭54−48720号公報には、
ともにケイ素原子に結合した少なくとも2個のビニル基
と少なくとも1個の水酸基を有するポリオルガノシロキ
サンを用いることが提案されている。
【0004】しかしながら、このような技術によって調
製されたポリオルガノシロキサン組成物を硬化させて得
られるシリコーンゲルは、粘着性が低いために基材に密
着せず、電子機器の部品、デバイスなどのポッティング
に用いた場合、該シリコーンゲルと部品もしくはデバイ
ス、またはそれらの封止に用いられるエポキシ樹脂のよ
うな封止剤との密着性が悪いために、空隙を生じ、そこ
から湿気の侵入、腐食および絶縁不良を招くことがあ
る。また、高電圧部品のポッティングなどに用いた場
合、ゲルと封止剤との間の空隙が空気層となってコンデ
ンサ機能を生じ、放電するので、耐電圧特性を損なう。
【0005】これらの問題を解決するため、特開昭62
−39658号公報には、ビニル基含有ポリオルガノシ
ロキサンを含むポリオルガノシロキサンの、ビニル基の
量を1分子中0.1〜2.0個にすることによって、シ
リコーンゲルに封止剤との粘着性を付与することが開示
されている。しかしながら、このようなビニル基含有ポ
リオルガノシロキサンの分子構造を変えるだけでは、シ
リコーンゲルと封止剤との間の密着性を十分に満足させ
ることはできず、密着性のさらなる改良が望まれてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シリ
コーン固有の耐熱性および電気絶縁性を有し、密着性、
特にエポキシ樹脂のような封止用樹脂に対する密着性が
著しく優れたシリコーンゲルを形成しうるシリコーンゲ
ル組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために検討を重ねた結果、付加反応によって
硬化してゲル状物を形成するポリオルガノシロキサン組
成物に、分子末端にエポキシ基を含有する直鎖状ポリオ
ルガノシロキサンを配合し、かつ硬化後の針入度を特定
の範囲にすることにより、その目的を達成しうることを
見出して、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明のシリコーンゲル組成物
は、 (A)一般式:
【化4】 (式中、R1 はアルケニル基または脂肪族不飽和結合を
含まない1価の炭化水素基を表し、R1 のうち、(A)
の全分子に対して0.1〜2.0個がアルケニル基であ
り;R2 は脂肪族不飽和結合を含まない1価の炭化水素
基を表し;nは正の整数である)で示され、25℃にお
ける粘度が50〜1,000,000cStであるポリオ
ルガノシロキサン100重量部; (B)平均単位式:
【化5】 (式中、R3 は置換または非置換の1価の炭化水素基を
表し;aは1.3〜2.0であり;bは0.02〜1.
05であり;ただし、a+bは1.8〜3.0である)
で示され、ケイ素原子に結合した水素原子を分子中に平
均2個を越える数有するポリオルガノハイドロジェンシ
ロキサン、(A)成分中のアルケニル基1個に対して、
(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.3
〜2.0個になる量; (C)白金系触媒の触媒量;および (D)一般式:
【化6】 (式中、R4 はエポキシ基含有基で置換された1価の炭
化水素基を表し、R5 はメチル基またはフェニル基を表
し;R6 はR4 、R5 または水素原子を表し;mはR6
がR4 のとき1〜20、R6 がR5 または水素原子のと
き1〜40の整数を表す)で示されるエポキシ基含有ポ
リオルガノシロキサン0.01〜10重量部を含み、硬
化後のASTM D1403の規定により、1/4コー
ンを用いて測定した針入度が、70〜140であること
を特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる(A)成分の
ポリオルガノシロキサンは、本発明のシリコーンゲル組
成物のベースポリマーであり、前述の一般式(I)で示
される直鎖状のシロキサン骨格を有し、末端シロキサン
単位中に、R1 の一部または全部として、ケイ素原子に
直結したアルケニル基を有する。R1 のうちのアルケニ
ル基は、(A)成分1分子中に平均0.1〜2.0個、
好ましくは0.4〜1.4個存在する。この数が0.1
個未満では、反応に与らないポリオルガノシロキサンが
多くなって、基材への粘着性が低下するうえ、形状が不
安定で、また十分な機械的強度が得られない。
【0010】(A)成分の粘度は25℃において50〜
1,000,000cSt であり、300〜5,000cS
t が好ましい。50cSt 未満では未架橋状態で流れやす
く、また硬化物がもろい。1,000,000cSt を越
えると未架橋状態における被覆保護剤の流動性が悪くな
り、作業性が劣る。
【0011】R1 の一部であるアルケニル基としては、
ビニル、アリル、1−ブテニル、1−ヘキセニルなどが
挙げられるが、合成が容易で、適切な硬化速度が得られ
ることから、ビニル基が好ましい。残余のR1 およびR
2 の、脂肪族不飽和結合を含まない1価の炭化水素基と
しては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシ
ル、ドデシルなどのアルキル基;フェニルなどのアリー
ル基;2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルなど
のアラルキル基;3,3,3−トリフルオロプロピル、
3−メトキシプロピルなどの置換炭化水素基などが例示
される。これらのうち、合成しやすく、しかも架橋後に
良好な物理的性質を保つうえで必要な重合度を有しつ
つ、架橋前には低い粘度を保持して、取扱いやすいこと
から、メチル基が最も好ましい。また、耐寒性を必要と
する場合、若干のフェニル基を導入することが好まし
い。すなわち、R1 とR2 の合計量に対して、フェニル
基をメチルフェニルシロキサン単位として導入する場合
は5〜15モル%、ジフェニルシロキサン単位として導
入する場合は2.5〜10モル%のフェニル基含有単位
を含むことが好ましい。また、耐熱性が求められる場
合、R1 とR2 の合計量に対して50モル%までのフェ
ニル基を用いることもできる。
【0012】本発明に用いられる(B)成分のポリオル
ガノハイドロジェンシロキサンは、平均単位式(II)で
示されるように、ケイ素原子に結合した水素原子が存在
し、そのSi−H結合と、(A)成分中のアルケニル基
との付加反応により、架橋剤として働く成分である。平
均単位式(II)において、aは1.3〜2.0であり、
bは0.02〜1.05、好ましくは0.1〜1.0で
あって、a+bは1.8〜3.0である。ただし、ケイ
素原子に結合した水素原子の数は、(B)成分全体とし
て分子中に平均2個を越える数であり、架橋して得られ
るシリコーンゲルに機械的強度が必要な場合は、平均3
個以上であることが好ましい。
【0013】R3 としては、(A)成分におけるR2
同様のものが例示され、合成が容易なこと、(A)成分
との相溶性、および得られるシリコーンゲルの物性か
ら、メチル基が最も好ましく、必要に応じてR3 の一部
としてフェニル基を導入してもよい。このようなポリオ
ルガノハイドロジェンシロキサン(B)成分の粘度は、
合成および取扱いが容易なこと、ならびに保存中および
架橋反応の際に揮発しないことから、25℃において1
0〜10,000cSt が好ましく、15〜500cSt が
さらに好ましい。
【0014】この(B)成分は、前述のようにケイ素原
子に直接結合した水素原子を1分子中に平均2個を越え
る数有するものであれば、その分子構造に特に制限はな
く、直鎖状、環状、分岐状のいずれのシロキサン骨格を
有するものでも使用されうるが、合成のしやすさから、
直鎖状のもの、またはR3 2HSiO1/2 単位とSiO2
単位からなるポリオルガノハイドロジェンシロキサンが
好ましい。また、シリコーンゲルに機械的性質が特に必
要な場合は、そのシロキサン骨格の如何によらず、ケイ
素原子に直接結合した水素原子の少なくとも一部は、ジ
メチルハイドロジェンシロキサン単位のようなR3 2HS
iO1/2 単位として存在すること、すなわち、直鎖状の
場合は両末端に存在することが特に好ましい。
【0015】(B)成分の配合量は、(A)成分中のア
ルケニル基1個に対し、(B)成分中のケイ素原子に結
合した水素原子の数が0.3〜2.0個、好ましくは
0.35〜1.5個となるような量である。上記のアル
ケニル基1個に対する水素原子の数が0.3個未満の場
合は、架橋が十分に進行せず、シリコーンゲルが柔らか
くなりすぎるばかりか、高温における変色が著しい。ま
た、上記の水素原子の数が2個を越えると、硬化後のシ
リコーンゲルが硬くなり、適切な針入度のものが得られ
ないがかりか、経時的にさらに硬くなる。
【0016】本発明に用いられる(C)成分の白金系触
媒は、(A)成分のアルケニル基と(B)成分のヒドロ
シリル基との間の付加反応を促進するものである。
(C)成分としては、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコ
ールより得られる錯体、白金−オレフィン錯体、白金−
ビニルシロキサン錯体、白金−ケトン錯体、その他の白
金配位化合物のような白金化合物;テトラキス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウムのようなパラジウム化合
物;白金もしくはパラジウムの単体(白金黒、パラジウ
ム黒)、またはアルミナ、シリカなどの担体に白金もし
くはパラジウムの単体を担持したもののような金属触
媒;それらの混合物などを用いることができる。なお、
未硬化の本発明のシリコーンゲル組成物を単一の容器中
に保存する場合、アルコール系またはグリコール系の溶
媒を共存させると、系の経時安定性を損なうことがあ
る。したがって、そのような場合には、これらの溶媒の
使用を避けて、エーテル系溶剤、炭化水素系溶剤などに
溶解して用いることが好ましい。
【0017】(C)成分の配合量は、(C)成分の触媒
としての有効量であるが、(A)成分に対する触媒金属
原子として0.01〜30ppm が好ましい。0.01pp
m 未満では付加反応が十分に進行せず、30ppm を越え
ると、高温で着色することがある。
【0018】本発明で用いられる(D)成分のエポキシ
基含有ポリオルガノシロキサンは、本発明のシリコーン
ゲルの、基材、および封止剤として用いられるエポキシ
樹脂などに対する密着性を向上させるものである。
(D)成分としては、一般式(III)で示される、両末端
または片末端に、ケイ素原子に結合したエポキシ基含有
基を有するポリオルガノシロキサンである。R4 とし
て、また場合によってはさらにR6 として存在するエポ
キシ基含有基としては、3−グリシドキシプロピル基お
よび2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基
が例示され、合成が容易なことから、3−グリシドキシ
プロピル基が好ましい。該エポキシ基含有基が結合して
いない末端シロキサン単位には、メチル基および/また
はフェニル基のほか、場合によってはR6 として水素原
子が結合していてもよい。
【0019】R5 および場合によってはR6 としてケイ
素原子に結合したその他の有機基は、メチル基またはフ
ェニル基である。合成および取扱いが容易なことからメ
チル基が好ましい。mは、両末端にエポキシ基含有基が
存在するとき1〜20、片末端にエポキシ基含有基が存
在するとき1〜40である。mが上記の値より大きい
と、密着性が低下する。合成および精製が容易で、制御
された有効量のエポキシ基含有基を系に導入できること
から、(D)成分としては、mが1〜3のオリゴマーが
好ましい。
【0020】好ましい(D)成分としては、下記のよう
な化合物が例示され、1種を用いても、2種以上を併用
しても差支えない。
【0021】
【化7】
【0022】このような(D)成分は、たとえば、分子
末端にケイ素原子に結合した水素原子を有するポリオル
ガノハイドロジェンシロキサンのヒドロシリル基に、白
金系触媒の存在下に、アリルグリシジルエーテル、1−
ビニル−3,4−エポキシシクロヘキサンのようなエポ
キシ基含有化合物を付加反応させて合成できる。白金系
触媒としては、(C)成分として例示されたのと同様の
ものを用いることができる。
【0023】(D)成分の配合量は、(A)成分100
重量部に対して0.01〜10重量部であり、0.5〜
6重量部が好ましい。0.01重量部未満では、シリコ
ーンゲルに密着性を付与する効果が十分でなく、10重
量部を越えると、シリコーン本来の耐熱性や物理的特性
が大幅に低下する。
【0024】本発明のシリコーンゲル組成物は、(A)
〜(D)成分を含み、硬化後の硬さが、ASTM D1
403に規定され、1/4コーンによって測定された針
入度が70〜140、好ましくは80〜120の範囲に
なるように処方される。針入度が70未満では、基材や
封止剤との十分な密着性が得られず、140を越える
と、封止剤を射出成形する際に、硬化したシリコーンゲ
ルの変形が起こる。
【0025】本発明のシリコーンゲル組成物に、本発明
の目的を阻害しないかぎり、必要に応じて、煙霧質シリ
カ、ヘキサメチルジシラザンのようなシリル化剤で表面
処理を行った煙霧質シリカ、沈殿シリカ、シリカエアロ
ゲル、けいそう土、粉砕石英、酸化チタン、炭酸カルシ
ウムのような無機質充填剤;トルエン、キシレン、n−
ヘキサンのような溶媒;ならびにアセチレンアルコー
ル、そのポリシロキサンとの反応生成物のような架橋反
応遅延剤;難燃化剤などの添加剤を配合することができ
る。
【0026】本発明のシリコーンゲル組成物は、(A)
〜(D)成分を、架橋反応遅延剤の存在または非存在下
に、ニーダーなどの混合手段を用いて均一に混合するこ
とによって調製し、常温または低温下に単一容器に保存
することができ、作業性からはこのタイプのものが好ま
しい。また、(A)成分の一部、(B)成分および
(D)成分を含む混合物、ならびに(A)成分の一部と
(C)成分とを含む混合物を別々に調製しておき、使用
直前に混合して硬化させ、シリコーンゲルを得てもよ
い。無機質充填剤は、必要な場合、一方または両方の混
合物中に配合してよいが、通常は、両方の混合物がそれ
ぞれ適度の流動性を保つように、両方の混合物中に分配
される。
【0027】本発明のシリコーンゲル組成物は、通常、
注型、含浸、滴下、塗布または注入装置によって半導体
チップのような基材の表面に処理され、加熱によって架
橋反応を起こし、基材の表面に密着した、所定の性状の
シリコーンゲルを形成する。加熱条件は、たとえば18
0℃で数分の加熱により、流動せず、形状を保持できる
硬化物が得られる。
【0028】
【発明の効果】本発明によって得られるシリコーンゲル
組成物の硬化物は、電気絶縁性および耐熱性に優れ、ま
た、基材や、その外側を覆う封止剤との密着性に優れて
おり、半導体を用いるデバイスの耐電圧を向上させるこ
とに大きく寄与する。したがって、本発明のシリコーン
ゲル組成物は、パワーモジュールやホトカプラーなどの
高電圧部品のポッティングなどに、極めて有用である。
【0029】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。実施例および比較例中、部はすべて重量部を
意味し、粘度は25℃における粘度を表す。なお、炭化
水素基には、次の記号を用いる。 Me:メチル基、Vi:ビニル基、Ph:フェニル基。
【0030】実施例および比較例において、(A)〜
(D)成分として、下記の材料を用いた。なお、以下の
分子式はすべて平均式であり、複数の中間シロキサン単
位および/または複数の末端シロキサン単位を含むもの
は、単にシロキサン単位の数を示すのであって、ブロッ
ク共重合体を意味せず、共重合体はすべてランダム共重
合体である。また、D−4およびD−5は、ぞれぞれ比
較のために用いたエポキシ基含有アルコキシシランおよ
びエステル結合含有環状ポリシロキサンである。
【0031】A−1:平均式
【化8】 で示される、粘度が2,000cPの末端ビニル基含有ポ
リメチルフェニルシロキサン; A−2:平均式
【化9】 で示される、粘度が700cPの末端ビニル基含有ポリジ
メチルシロキサン; B−1:平均式
【化10】 で示される、粘度が50cPのポリメチルハイドロジェン
シロキサン; C−1:白金原子換算2.0重量%を含有する白金−テ
トラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン錯体;
【0032】
【化11】
【0033】実施例1〜5、比較例1、2 表1に示す組成で、上記の材料をそれぞれニーダーによ
って均一になるまで常温で混合して、それぞれシリコー
ンゲル組成物を調製した。これらの組成物の硬化後の針
入度および密着性を、次のようにして評価した。
【0034】針入度 未硬化の被覆剤40mlを容量50mlのパイレックスビー
カーにとり、180℃の熱風乾燥機中で1時間加熱して
硬化させた。室温に冷却した後、ASTM D1403
により、1/4コーンを用いて針入度を測定して、初期
針入度とした。これをさらに180℃の熱風乾燥器に所
定時間放置してから室温に戻し、同様に針入度を測定し
て、加熱後の針入度とし、その変化を耐熱性の目安にし
た。
【0035】密着性 未硬化の被覆剤2gをアルミシャーレにとり、180℃
で30分間加熱して硬化させた。室温まで冷却した後、
未硬化のエポキシ樹脂0.5gをその上に流し込み、1
80℃のホットプレート上で5分間加熱して硬化させ
た。室温まで冷却してシャーレから取り出し、硬化した
被覆剤とエポキシ樹脂の間の引剥しを行って、密着性を
定性的に評価した。なお、エポキシ樹脂としては、KE-6
00(東芝ケミカル(株)商品名、樹脂1)およびXN1184
SP/XN1185SP (チバガイギー(株)商品名、樹脂2)を
それぞれ用いた。
【0036】これらの結果は、表1に示すとおりであ
り、密着性向上剤としてエポキシ基含有アルコキシシラ
ンまたはエステル結合含有環状ポリシロキサンを用いた
シリコーンゲルが、密着性を示さなかったのに対し、本
発明の組成物から得られたシリコーンゲルは、優れた密
着性を示した。
【0037】
【表1】
【0038】実施例6、比較例3〜5 A−1、B−1、C−1およびD−1を表2に示す組成
で用い、それぞれのシリコーンゲル組成物を調製した。
比較例3および比較例4は、実施例6からB−1の量を
変えることにより、A−1のビニル基に対するSi−H
結合の量を変えたものであり、比較例5は、多量のD−
1を用いたものである。得られたシリコーンゲル組成物
を、実施例1と同様に180℃の加熱で硬化させ、針入
度および密着性の評価を行った。
【0039】これらの結果は、表2に示すとおりであ
る。針入度が65のものは密着性が劣り、針入度が15
0のものは、硬化後も流動性が大きく、密着性が測定で
きなかった。また、多量のエポキシ基含有ポリオルガノ
シロキサンを用いた比較例5から得られたシリコーンゲ
ルは、加熱による針入度の変化が大きかった。
【0040】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 83:05 83:06) (C08L 83/07 83:05 63:00)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式: 【化1】 (式中、R1 はアルケニル基または脂肪族不飽和結合を
    含まない1価の炭化水素基を表し、R1 のうち、(A)
    の全分子に対して0.1〜2.0個がアルケニル基であ
    り;R2 は脂肪族不飽和結合を含まない1価の炭化水素
    基を表し;nは正の整数である)で示され、25℃にお
    ける粘度が50〜1,000,000cStであるポリオ
    ルガノシロキサン100重量部; (B)平均単位式: 【化2】 (式中、R3 は置換または非置換の1価の炭化水素基を
    表し;aは1.3〜2.0であり;bは0.02〜1.
    05であり;ただし、a+bは1.8〜3.0である)
    で示され、ケイ素原子に結合した水素原子を分子中に平
    均2個を越える数有するポリオルガノハイドロジェンシ
    ロキサン、(A)成分中のアルケニル基1個に対して、
    (B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.3
    〜2.0個になる量; (C)白金系触媒の触媒量;および (D)一般式: 【化3】 (式中、R4 はエポキシ基含有基で置換された1価の炭
    化水素基を表し、R5 はメチル基またはフェニル基を表
    し;R6 はR4 、R5 または水素原子を表し;mはR6
    がR4 のとき1〜20、R6 がR5 または水素原子のと
    き1〜40の整数を表す)で示されるエポキシ基含有ポ
    リオルガノシロキサン0.01〜10重量部を含み、硬
    化後のASTM D1403の規定により、1/4コー
    ンを用いて測定した針入度が、70〜140であること
    を特徴とするシリコーンゲル組成物。
  2. 【請求項2】 R4 が3−グリシドキシプロピル基であ
    る、請求項1記載のシリコーンゲル組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012017458A (ja) * 2010-06-11 2012-01-26 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 硬化性シリコーンゲル組成物
WO2022181281A1 (ja) * 2021-02-25 2022-09-01 コニカミノルタ株式会社 封止材組成物、半導体封止材料及び半導体

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