JPH11245829A - 電動機駆動装置および電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動機駆動装置および電動パワーステアリング装置

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JPH11245829A
JPH11245829A JP5233998A JP5233998A JPH11245829A JP H11245829 A JPH11245829 A JP H11245829A JP 5233998 A JP5233998 A JP 5233998A JP 5233998 A JP5233998 A JP 5233998A JP H11245829 A JPH11245829 A JP H11245829A
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Eiki Noro
栄樹 野呂
Yoshinobu Mukai
良信 向
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリチャージ回路を備えることで電源安定化
用コンデンサへの突入電流(ラッシュカレント)を抑制
する。 【解決手段】 ダイオード38と抵抗40とからなるプ
リチャージ回路を設ける。イグニッションスイッチ52
がオン状態に操作されると、プリチャージ回路を介して
電源安定化用コンデンサ41が充電される。CPU部2
1は、電源安定化用コンデンサ41を充電するのに要す
る時間が経過した後に、リレー駆動信号21bを出力
し、リレー駆動回路33を介してリレー31を動作状態
にする。電源安定化用コンデンサ41が充電された後
に、リレーの接点31bが閉状態になるので、リレーの
接点31bを介して過大な突入電流が流れることを防止
することができ、リレー接点の溶着や損傷を防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動機駆動装置
および電動パワーステアリング装置に係り、詳しくは、
プリチャージ回路を備えることで電源安定化用コンデン
サへの突入電流(ラッシュカレント)を抑制するように
した電動機駆動装置および電動パワーステアリング装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の電動パワーステアリング装
置のブロック構成図である。従来の電動パワーステアリ
ング装置101は、操舵トルク検出器102と、車速検
出器103と、制御装置104と、電動機105と、車
載のバッテリ電源106と、ヒューズ107と、イグニ
ッションスイッチ108等から構成されている。制御装
置104は、逆電圧阻止用ダイオード111と、定電圧
回路(REG)112と、制御部(CPU部)113
と、電源供給用リレー駆動回路114と、電源供給用リ
レー115と、ゲート駆動回路116と、駆動回路(F
ETブリッジ回路)117と、電流検出器118と、電
源安定化用コンデンサ119とを備えている。
【0003】イグニッションスイッチ108がオン
(閉)状態に操作されると、バッテリ電源106からヒ
ューズ107,イグニッションスイッチ108,逆電圧
阻止用ダイオード111を介して定電圧回路(REG)
112にバッテリ電源106が供給される。定電圧回路
(REG)112は、バッテリ電源106から電力の供
給を受けて回路用電源VCC(例えば+5ボルト)を生
成して出力する。
【0004】制御部113は、マイクロコンピュータシ
ステムを用いて構成されている。制御部113は、回路
用電源VCCが供給されるとROM等に予め格納された
制御プログラムに基づいて制御動作を開始する。制御部
113は初期化処理を行なった後に、電源供給用リレー
駆動制御信号113aを出力する。これにより、電源供
給用リレー駆動回路114を介して電源供給用リレー1
15の励磁巻線115aに励磁電流が供給され、電源供
給用リレー115の接点115bがオン(閉)状態とな
る。電源供給用リレー115の接点115bがオン
(閉)状態となることで、電源安定化用コンデンサ11
9が充電され、ゲート駆動回路116ならびに駆動回路
117にバッテリ電源106が供給される。
【0005】操舵トルク検出器102で検出された操舵
トルクに係る電圧信号(以下操舵トルク信号と記す)T
Sは制御部113へ供給される。車速検出器103で検
出された車速に係る電圧信号(以下車速信号と記す)V
Sは制御部113へ供給される。電流検出器118で検
出された電動機電流に係る電圧信号(以下電動機電流信
号と記す)IMは制御部113へ供給される。制御部1
13は、A/D変換器を備えており、各信号TS,V
S,IMをデジタル量として取り込む。制御部113
は、操舵トルクと車速とに基づいて電動機105から供
給する操舵補助トルクを求めるとともに、求めた操舵補
助トルクを発生させるための目標電動機電流を求める。
制御部113は、目標電動機電流と電動機に実際に供給
されている電動機電流IMとの偏差を求め、求めた偏差
に基づいて各PWM信号113bを生成して出力する。
各PWM信号113bはゲート駆動回路116へ供給さ
れる。
【0006】駆動回路117は、4個の電力用電界効果
トランジスタQ1〜Q4をH型ブリッジ接続して構成さ
れている。ゲート駆動回路116は、各PWM信号11
3bに基づいて各電力用電界効果トランジスタQ1〜Q
4のゲートにゲート電力を供給する。これにより、電動
機105のPWM運転がなされ、電動機105から供給
する操舵補助トルクの制御がなされる。
【0007】駆動回路117の近傍に電源安定化用コン
デンサ119を配置している。電源安定化用コンデンサ
119は大容量のものを用いることで、電源インピーダ
ンスを低く保つようにしている。電源安定化用コンデン
サ119を設けない場合ならびに電源安定化用コンデン
サ119をバッテリ電源106の近傍に配置した場合
は、バッテリ電源106から駆動回路117までの配線
のインピーダンスの影響によってスイッチング電流波
形,スイッチング電圧波形に歪みが生じ、PWM信号の
デューティに正確に対応した電動機電流を電動機105
へ供給できないことがある。
【0008】駆動回路117を構成する電力用電界効果
トランジスタQ1〜Q4は、その構造上ドレイン−ソー
ス間に寄生ダイオードが形成されている。この寄生ダイ
オードは、アノードがソース側、カソードがドレイン側
に形成されている。このため、駆動回路117に逆極性
の電圧を供給すると(バッテリ電源106の正極側と負
極側を逆接続すると)、寄生ダイオードを介して短絡電
流が流れ、電力用電界効果トランジスタQ1〜Q4の特
性が劣化することがある。そこで、バッテリ電源106
と駆動回路117との間に電源供給用リレー115の常
開接点115bを介設し、制御装置104に供給される
バッテリ電源106の極性が正常である場合に、電源供
給用リレー115を動作させるようにしている。
【0009】なお、電源供給用リレー115の接点11
5bの後段側(駆動回路117側)に電源安定化用コン
デンサ119を配置する回路構成は、特開平8−117
32号公報の図3にも示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】供給用リレー115の
接点115bの後段側(駆動回路117側)に電源安定
化用コンデンサ119を配置する回路構成では、接点1
15bがオン状態(閉状態)になった際に、電源安定化
用コンデンサ119が急速充電されることになり、この
電源安定化用コンデンサ119への突入電流(ラッシュ
カレント)によって接点115bが溶着したり損傷した
りする虞れがある。
【0011】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、電源安定化用コンデンサへの突入電流
(ラッシュカレント)を抑制するようにした電動機駆動
装置および電動パワーステアリング装置を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係る電動機駆動回路は、リレー回路を閉成す
る前に電源安定化用コンデンサに電荷をチャージするプ
リチャージ回路を備えたことを特徴とする。
【0013】この発明に係る電動パワーステアリング装
置は、バッテリと電源安定化用コンデンサとの間をリレ
ー回路を介することなく結線するバイパス回路を設ける
とともに、制御部はリレー回路を閉成する前にバイパス
回路を介して電源安定化用コンデンサに電荷をチャージ
するようにしたことを特徴とする。バイパス回路は少な
くとも抵抗を備えて構成される。
【0014】この発明に係る電動機駆動回路は、電源安
定化用コンデンサに電荷をチャージするプリチャージ回
路を備えたので、プリチャージ回路を介して電源安定化
用コンデンサを充電することができる。電源安定化用コ
ンデンサが完全に充電された後にリレー回路を閉成する
ことで、突入電流(ラッシュカレント)をなくすことが
できる。また、電源安定化用コンデンサがほぼ充電され
た状態でリレー回路を閉成することで、突入電流(ラッ
シュカレント)を小さな値に抑制することができる。
【0015】この発明に係る電動パワーステアリング装
置は、バッテリと電源安定化用コンデンサとの間をリレ
ー回路を介することなく結線するバイパス回路を設けた
ので、このバイパス回路を介して電源安定化用コンデン
サを充電することができる。電源安定化用コンデンサが
完全に充電された後にリレー回路を閉成することで、突
入電流(ラッシュカレント)をなくすことができる。ま
た、電源安定化用コンデンサがほぼ充電された状態でリ
レー回路を閉成することで、突入電流(ラッシュカレン
ト)を小さな値に抑制することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、電
動機駆動装置の具体例として電動パワーステアリング装
置について説明する。図1は電動パワーステアリング装
置の一例を示す模式構造図である。電動パワーステアリ
ング装置1は、ステアリング系に電動機10を備え、電
動機10から供給する動力を制御装置20を用いて制御
することによって、運転者の操舵力を軽減している。
【0017】ステアリングホイール(操向ハンドル)2
に一体的に設けられたステアリング軸3は、自在継ぎ手
4a,4bを有する連結軸4を介してラック&ピニオン
機構5のピニオン6へ連結される。ラック軸7はピニオ
ン6と噛合するラック歯7aを備える。ラック&ピニオ
ン機構5は、ピニオン6の回動をラック7の軸方向への
往復運動へ変換する。ラック軸7の両端にタイロッド8
を介して転動輪としての左右の前輪9が連結される。ス
テアリングホイール2を操舵すると、ラック&ピニオン
機構5ならびにタイロッド8を介して前輪(操向車輪)
9が揺動される。これにより車両の向きを変えることが
できる。
【0018】操舵力を軽減するために、操舵補助トルク
(アシストトルク)を供給する電動機10をラック軸7
と同軸的に配置し、ラック軸7にほぼ平行に設けられた
ボールねじ機構11を介して電動機10の回動出力を推
力に変換して、ラック軸7に作用させている。電動機1
0のロータには、駆動側ヘリカルギア10aが一体的に
設けられている。ボールねじ機構11のねじ軸11aの
軸端に一体的に設けられたヘリカルギア11bと駆動側
ヘリカルギア10aとを噛合させている。ボールねじ機
構11のナット11cはラック軸7に連結されている。
【0019】ステアリングボックス(図示しない)に設
けられた操舵トルク検出器(操舵トルクセンサ)12に
よってピニオン6に作用する手動操舵トルクを検出し、
検出した操舵トルクに応じた操舵トルク信号12a(T
S)を制御装置20へ供給している。制御装置20は、
操舵トルク信号12aを主信号として電動機10の運転
を行なって、電動機10の出力パワー(操舵補助トル
ク)を制御する。
【0020】図2は制御装置の一具体例を示すブロック
構成図である。制御装置20は、CPU部21と、CP
U動作監視回路(WDT:ウォッチドックタイマ)22
と、異常時出力停止回路23と、ゲート駆動回路24
と、駆動回路(FETブリッジ回路)25と、電流検出
器26と、A/D変換器27と、異常記憶部28と、定
電圧回路(REG)29と、パワーオンリセット回路
(POR)30と、電源供給用リレー31と、電動機遮
断用リレー32と、各リレー駆動回路33,34と、各
動作状態検出回路35,36,37と、各電源供給用ダ
イオード38,39と、突入電流制限用抵抗40と、電
源安定化用コンデンサ41と、イグニッションスイッチ
操作状態検出回路35の入力側に逆電圧が供給されるの
を防止する逆電圧阻止用ダイオード42とからなる。符
号50はバッテリ電源、符号51はヒューズ、符号52
はイグニッションスイッチ、符号43は車速検出器、符
号12は操舵トルク検出器である。
【0021】電源供給用リレー31と電源供給用リレー
駆動回路33とで特許請求の範囲に記載したリレー回路
を構成している。電源供給用ダイオード38と突入電流
制限用抵抗40とで請求項1に記載したプリチャージ回
路、ならびに、請求項2に記載したバイパス回路を構成
している。電源安定化用コンデンサ41は、駆動回路
(FETブリッジ回路)25の近傍に配置している。
【0022】CPU部21は、CPU,ROM,RA
M,入出力ポート,システムコントローラ等からなるマ
イクロコンピュータシステムを1チップに集積した1チ
ップマイクロコンピュータを用いて構成している。CP
U部21は、ROMに格納された制御プログラムに基づ
いて電動機10を運転するための各種処理を繰り返し実
行するとともに、CPU部21が正常に動作しているこ
とを示す動作確認信号(パルス信号)21aを所定周期
毎に出力ポートO7から出力する。例えば、CPU部2
1は、入力処理,演算処理,出力処理等の一連の処理を
行なった後に動作確認信号の出力処理を行なうことを繰
り返すことで、CPU部21が正常に動作している場合
には所定の周期で動作確認信号21aを出力するよう構
成している。本実施の形態では、CPU部21が正常に
動作している場合には、約1.5ミリ秒周期で動作確認
信号21aが出力される。
【0023】CPU動作監視回路(WDT)22は、C
PU部21の出力ポートO7から供給される動作確認信
号21aの周期を監視し、動作確認信号21aの周期が
予め設定した許容周期範囲を外れている場合は、CPU
部21の動作が異常であると判断して動作異常検出信号
22aを出力する。本実施の形態では、CPU動作監視
回路(WDT)22は、動作確認信号21aの周期が2
ミリ秒を越えた場合、ならびに、動作確認信号21aの
周期が1ミリ秒未満となった場合に、CPU部21の動
作が異常であると判断して、Lレベルの動作異常検出信
号22aを出力する。なお、CPU動作監視回路(WD
T)22は、パワーオンリセット信号30aの供給が停
止された時点から動作確認信号21aの周期監視動作を
開始するよう構成している。
【0024】異常時出力停止回路23は、CPU動作監
視回路(WDT)22によってCPU部21の動作異常
が検出された際に、その異常検出出力である動作異常検
出信号22aに基づいてCPU部21から出力される各
種の制御信号が各制御対象へ供給されるのを阻止する。
CPU暴走時には正常でない(所望しない)制御信号が
出力されることがあるが、異常時出力停止回路23を設
けることで正常でない制御信号が各制御対象へ供給され
るのを防止することができる。本実施の形態では、CP
U部21の各出力ポートO1〜O6から出力される各制
御信号に対応して2入力アンド回路(論理積回路)A1
〜A6をそれぞれ設け、各2入力アンド回路A1〜A6
の一方の入力端子に各制御信号をそれぞれ供給するとと
もに、各2入力アンド回路A1〜A6の他方の入力端子
に動作異常検出信号22aを供給することで、CPU部
21が正常動作状態にあるときはCPU部21の各出力
ポートO1〜O6から出力される各制御信号が後段の各
回路部へ供給され、CPU部21の動作異常が検出され
た際には各アンド回路A1〜A6の出力がLレベルにな
るようにして、各制御信号が後段の各回路部へ供給され
ないようにしている。なお、異常時出力停止回路23
は、3ステートバッファ回路を用いて、CPU部21の
動作異常が検出された際には3ステートバッファ回路の
出力側を高インピーダンス状態にする構成としてもよ
い。
【0025】ゲート駆動回路24は、CPU部21の各
出力ポートO3〜O6から出力され各アンド回路A3〜
A6を介して供給されるPWM信号に基づいて、駆動回
路(FETブリッジ回路)25を構成する電力用の各電
界効果トランジスタQ1〜Q4のそれぞれのゲートへゲ
ート電力を供給する。
【0026】電流検出器26は、駆動回路(FETブリ
ッジ回路)25を介して電動機10へ供給される電流を
検出し、検出した電流に応じた電圧信号(電動機電流信
号)IMを出力する。電流検出器26は、電流検出用の
抵抗と、電流検出用の抵抗の両端に発生した電圧を増幅
する直流増幅器とで構成している。検出した電流に応じ
た電圧信号IMはA/D変換器27へ供給される。な
お、電流検出器26は、ホール素子を備えた電流センサ
を利用して構成してもよい。
【0027】A/D変換器27は、マルチプレクス入力
型のものを用いている。A/D変換器27の各入力端子
には、車速検出器43から出力される車速に応じた電圧
信号(車速信号)VS、操舵トルク検出器12から出力
される操舵トルクならびに操舵方向に応じた電圧信号
(操舵トルク信号)TS、および、電流検出器26から
出力される電動機電流に応じた電圧信号(電動機電流信
号)IMがそれぞれ供給される。CPU部21は、A/
D変換器27に対してA/D変換対象入力を指定する情
報を、CPU部21のバス入出力端子群BIOに接続さ
れたバス(アドレスバス,データバス,コントロールバ
ス)BUSを介して供給することで、指定した変換対象
入力のA/D変換を行なわせ、そのA/D変換結果をバ
スBUSを介して取り込む。
【0028】異常記憶部28は、例えばEEPROMや
フラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成している。
CPU部21は、制御装置20に異常等が発生した場
合、その異常内容等を示す情報をバスBUSを介して異
常記憶部28へ格納する。また、CPU部21は、異常
記憶部28に格納されている異常情報等をバスBUSを
介して読み出し、読み出した異常情報等に基づいて制御
内容を変更したり、また、読み出した異常情報等を図示
しないシリアル通信ポートを介して他の装置へ伝送でき
るようにしている。
【0029】定電圧回路(REG)29は、各電源供給
用ダイオード38,39を介してバッテリ電源50から
供給される直流電源に基づいて、安定化された回路用電
源VCC(例えば5ボルト)を出力する。回路用電源V
CCは、CPU部21,CPU動作監視回路22,異常
時出力停止回路23,電流検出器26,A/D変換器2
7,異常記憶部28,パワーオンリセット回路30等の
各回路部へ供給される。
【0030】パワーオンリセット回路(POR)30
は、回路用電源VCCが供給された時点から所定時間の
間に亘ってパワーオンリセット信号30aを出力する。
パワーオンリセット信号30aは、CPU部21のリセ
ット入力端子RSへ供給される。パワーオンリセット信
号30aによってCPU部21のリセット(初期化)が
なされる。
【0031】イグニッションスイッチ52がオン状態に
操作されると、バッテリ電源50からヒューズ51,イ
グニッションスイッチ52,一方の電源供給用ダイオー
ド38を介して定電圧回路(REG)29へバッテリ電
源50が供給され、定電圧回路(REG)29から回路
用電源VCCが出力される。パワーオンリセット信号3
0aによってCPU部21のリセットがなされた後に、
CPU部21の制御動作が開始される。CPU部21
は、以下に述べる初期状態設定処理ならびに初期の異常
検出処理を最初に行なう。
【0032】イグニッションスイッチ52がオン状態に
操作されると、逆電圧阻止用ダイオード42を介してイ
グニッションスイッチ操作状態検出回路35の入力端子
にバッテリ電源50が供給される。イグニッションスイ
ッチ操作状態検出回路35は、入力端子に所定電圧以上
の電圧が供給されると出力端子にLレベルの信号を出力
し、入力端子に所定電圧以上の電圧が供給されていない
場合は出力端子にHレベル(VCC)の信号を出力す
る。イグニッションスイッチ操作状態検出回路35の出
力は、CPU部21の入力ポートI3に供給される。こ
れにより、CPU部21のポート入力I3は、イグニッ
ションスイッチ52がオンのときはLレベルになり、イ
グニッションスイッチ52がオフのときはHレベルとな
る。CPU部21は、ポート入力I3の論理レベルをチ
ェックすることで、イグニッションスイッチ52の操作
状態(オンまたはオフ)を検出する。
【0033】CPU部21は、イグニッションスイッチ
52がオン状態であることを検出した時点から予め設定
したプリチャージ時間が経過した時点で、出力ポートO
1からHレベルの電源供給用リレー駆動信号21bを出
力する。イグニッションスイッチ52がオン状態に操作
されると、一方の電源供給用ダイオード38および突入
電流制限用抵抗40を介して電源安定化用コンデンサ4
1への充電がなされる。プリチャージ時間は、完全に放
電状態にある電源安定化用コンデンサ41がほぼ充電状
態になるまでの時間を設定している。これにより、電源
安定化用コンデンサ41がほぼ充電状態になった後に、
電源供給用リレー駆動信号21bが出力される。
【0034】電源供給用リレー駆動信号21bは、2入
力アンド回路A1を介して電源供給用リレー駆動回路3
3へ供給される。電源供給用リレー駆動回路33は、そ
の入力端子がHレベルになると電源供給用リレー駆動回
路33内の出力トランジスタ(図示せず)がオン状態と
なるよう構成している。したがって、電源供給用リレー
駆動信号21bに基づいて電源供給用リレー31の励磁
巻線31aに励磁電流が供給され、電源供給用リレー3
1の接点31bがオン状態となる。電源安定化用コンデ
ンサ41がほぼ充電状態になった後に、電源供給用リレ
ー31の接点31bをオン状態にするので、電源供給用
リレー31の接点31bを介して電源安定化用コンデン
サ41を充電する電流を小さな値に抑制することができ
る。なお、完全に放電状態にある電源安定化用コンデン
サ41がほぼ充電状態になるまでの時間が数100ミリ
秒〜数秒になるように突入電流制限用抵抗40の抵抗値
を設定している。
【0035】また、一方の電源供給用ダイオード38を
介して電源供給用リレー31の励磁巻線31aに励磁電
流を供給する構成としているので、バッテリ電源50の
極性を誤って逆に接続した場合でも、電源供給用リレー
駆動回路33の出力側に逆電圧が供給されることがな
い。同様に、電源安定化用コンデンサ41に逆電圧が供
給されることがない。
【0036】電源供給用リレー31の接点31bがオン
状態になると、バッテリ電源50がゲート駆動回路2
4,H型ブリッジ回路25へ供給されるとともに、他方
の電源供給用ダイオード39を介して定電圧回路29へ
供給される。他方の電源供給用ダイオード39を介して
定電圧回路29へバッテリ電源50を供給する構成にす
ることで、イグニッションスイッチ52がオフ状態に操
作されても、電源供給用リレー31の接点31bがオン
状態に駆動されている間は、定電圧回路29を介して各
回路部へ回路用電源VCCを供給して、各回路部が動作
できるようにしている。
【0037】また、電源供給用リレー31がオン状態に
駆動されると、電源供給用ダイオード38および電源供
給用リレー31の接点31cを介してバッテリ電源50
が電源供給用リレー動作状態検出回路36の入力端子へ
供給される。電源供給用リレー動作状態検出回路36
は、入力端子に所定電圧以上の電圧が供給されると出力
端子にLレベルの信号を出力し、入力端子に所定電圧以
上の電圧が供給されていない場合は出力端子にHレベル
(VCC)の信号を出力する。電源供給用リレー動作状
態検出回路36の出力は、CPU部21の入力ポートI
2へ供給される。これにより、CPU部21のポート入
力I2は、電源供給用リレー31が動作状態にあるとき
にはLレベルになり、電源供給用リレー31が非動作状
態にあるときにはHレベルとなる。CPU部21は、ポ
ート入力I2の論理レベルをチェックすることで、電源
供給用リレー31の動作/非動作状態を検出する。CP
U部21は、出力ポートO1からHレベルの電源供給用
リレー駆動信号21bを出力しているにもかかわらず、
電源供給用リレー31が動作状態にあることを検出でき
ない場合には、電源供給用リレー31の駆動に異常があ
ることを示す異常情報を異常記憶部28に記憶させる。
【0038】CPU部21は、電源供給用リレー31が
動作状態であることを検出すると、出力ポートO3を所
定時間に亘ってHレベルにする。このHレベルの出力は
2入力アンド回路A3を介してゲート駆動回路24へ供
給され、ゲート駆動回路24から上側アームを構成する
一方の電界効果トランジスタQ1のゲートにゲート電力
が供給される。CPU部21は、出力ポートO3からH
レベルの信号を出力している状態で、A/D変換器27
を介して電流検出器25の検出電流値を読み込む。CP
U部21は、読み込んだ電流値がゼロでない場合(また
は所定値を越えている場合)は、下側アームを構成する
一方の電界効果トランジスタQ3に短絡障害等が生じて
いるものと判断し、電界効果トランジスタQ3が故障で
ある旨の情報を異常記憶部28へ書き込む。
【0039】次に、CPU部21は、出力ポートO4か
らHレベルの信号を出力することで、上側アームを構成
する他方の電界効果トランジスタQ2のゲートにゲート
電力を供給させ、その状態で電流検出器25の検出電流
値を読み込むことで、下側アームを構成する他方の電界
効果トランジスタQ4に短絡障害が生じていないか否か
をチェックする。また、CPU部21は、出力ポートO
5からHレベルの信号を出力することで、下側アームを
構成する一方の電界効果トランジスタQ3のゲートにゲ
ート電力を供給させ、その状態で電流検出器25の検出
電流値を読み込むことで、上側アームを構成する一方の
電界効果トランジスタQ1に短絡障害が生じていないか
否かをチェックする。さらに、CPU部21は、出力ポ
ートO6からHレベルの信号を出力することで、下側ア
ームを構成する他方の電界効果トランジスタQ4のゲー
トにゲート電力を供給させ、その状態で電流検出器25
の検出電流値を読み込むことで、上側アームを構成する
他方の電界効果トランジスタQ1に短絡障害が生じてい
ないか否かをチェックする。
【0040】CPU部21の出力ポートO3からHレベ
ルの信号を出力することで、上側アームを構成する一方
の電界効果トランジスタQ1のゲートにゲート電力を供
給している状態では、電界効果トランジスタQ1がオン
状態に制御される。この状態では、電源供給用リレー3
1の接点31bを介して供給されているバッテリ電源4
0が、電界効果トランジスタQ1ならびに電動機遮断用
リレー32の接点32bの常閉側を介して電動機遮断用
リレー動作状態検出回路37の入力端子へ供給される。
電動機遮断用リレー32が動作状態になると、接点32
の常閉側は開放状態(オフ状態)となるため、電動機遮
断用リレー動作状態検出回路37の入力端子にバッテリ
電源40からの電圧が供給されない。
【0041】電動機遮断用リレー動作状態検出回路37
は、入力端子に所定電圧以上の電圧が供給されると出力
端子にLレベルの信号を出力し、入力端子に所定電圧以
上の電圧が供給されていない場合は出力端子にHレベル
(VCC)の信号を出力する。電動機遮断用リレー動作
状態検出回路37の出力は、CPU部21の入力ポート
I1へ供給される。これにより、CPU部21のポート
入力I1は、電動機遮断用リレー32が非動作状態にあ
るときにはLレベルになり、電動機遮断用リレー32が
動作状態にあるときにはHレベルとなる。CPU部21
は、ポート入力I1の論理レベルをチェックすること
で、電動機遮断用リレー31の非動作/動作状態を検出
する。
【0042】CPU部21は、駆動回路(FETブリッ
ジ回路)25を構成する各電界効果トランジスタQ1〜
Q4の異常チェックを終了すると、CPU部21の出力
ポートO2からHレベルの信号を出力し、ポート入力I
1の論理レベルに基づいて電動機遮断用リレー32が非
動作状態(Lレベル)にあることを確認した後に、出力
ポートO2にHレベルの電動機遮断用リレー駆動信号2
1cを出力する。なお、CPU部21は、電動機遮断用
リレー駆動信号21cを出力していない状態で、電動機
遮断用リレー32が動作状態であること検出した場合に
は、電動機遮断用リレー32の動作が異常であることを
示す異常情報を異常記憶部28へ書き込む。
【0043】電動機遮断用リレー駆動信号21cは、2
入力アンド回路A2を介して電動機遮断用リレー駆動回
路34へ供給される。電動機遮断用リレー駆動回路34
は、その入力端子がHレベルになると電動機遮断用リレ
ー駆動回路34内の出力トランジスタ(図示せず)がオ
ン状態となるよう構成している。したがって、電動機遮
断用リレー駆動信号21cに基づいて電動機遮断用リレ
ー32の励磁巻線32aに励磁電流が供給され、その接
点32bは常閉側が開状態に、常開側が閉状態に切り替
わる。これにより、駆動回路(FETブリッジ回路)2
5を介して電動機10へ電流を供給できる状態となる。
【0044】CPU部21は、出力ポートO2から電動
機遮断用リレー駆動信号21cを出力したことによっ
て、電動機遮断用リレー32が動作状態になったことを
検出すると、次に述べる操舵力アシスト処理を開始す
る。なお、CPU部21は、電動機遮断用リレー駆動信
号21cを出力したにもかかわらず、電動機遮断用リレ
ー32が非動作状態であることを検出した場合には、電
動機遮断用リレー32の動作が異常であることを示す異
常情報を異常記憶部28へ書き込む。
【0045】CPU部21は、上述した初期状態設定処
理ならびに初期の異常検出処理が完了すると、操舵力ア
シスト処理を開始する。CPU部21は、A/D変換器
27を介して操舵トルク信号TSに対応した操舵トルク
データを取り込むとともに、A/D変換器27を介して
車速信号VSに対応した車速データを取り込む。CPU
部21は、CPU部21内に設けた操舵トルク−電動機
電流変換テーブルを参照して操舵トルクに対応した目標
電動機電流を求めるとともに、目標電動機電流を車速に
応じて補正して補正電動機電流を演算する。CPU部2
1は、A/D変換器27を介して電動機電流信号IMに
対応した電動機電流データを取り込み、補正電動機電流
と電動機10に実際に供給されている電動機電流との偏
差を求め、求めた偏差に基づいてPWM信号のデューテ
ィを設定し、偏差に対応したデューティのPWM信号を
生成して、生成したPWM信号を各出力ポートO3〜O
6から出力する。
【0046】各出力ポートO3〜O6から出力されたP
WM信号は、各2入力アンド回路A3〜A6を介してゲ
ート駆動回路24へ供給され、ゲート駆動回路24から
各電界効果トランジスタQ1〜Q4のゲートへゲート電
力が供給される。これにより、駆動回路(FETブリッ
ジ回路)25を介して電動機10へ供給される電流がス
イッチング制御され、電動機10のPWM運転がなされ
る。
【0047】CPU部21は、入力ポートI3がHレベ
ルに変化したことに基づいてイグニッションスイッチ5
2がオフ状態に操作されたことを検出すると、電動機1
0に供給する電流を徐々に低減させるフェードアウト処
理を行なう。電動機10から操舵補助トルクを供給して
いる状態で、その操舵補助トルクを急激にゼロに変化さ
せると、操舵感が急激に変化したり、路面からの反力に
よってステアリングホイール2が回動されたりすること
がある。そこで、電動機10から操舵補助トルクを供給
している状態(電動機10へ電流を供給している状態)
でイグニッションスイッチ52がオフ状態に操作された
場合には、電動機10に供給する電流を徐々に低減させ
ることで、操舵感が急激に変化したりすること解消する
ようにしている。
【0048】CPU部21は、上述のフェードアウト処
理を行なった後に、CPU動作監視回路(WDT)22
が正常に動作することを確認するためのCPU動作監視
回路の動作テスト処理を行なう。CPU部21は、出力
ポートO7から所定周期(例えば1.5ミリ秒)毎に出
力していた動作確認信号21aの出力を停止する。また
は、CPU部21は、出力ポートO7から出力する動作
確認信号21aの周期を、許容周期範囲の上限値(例え
ば2ミリ秒)よりも長くする。例えば、一連の処理を繰
り返すたびに毎回出力していた動作確認信号21aを1
回おきに出力することで、所定周期の2倍(例えば3ミ
リ秒)で動作確認信号21aを出力するようにしてもよ
い。
【0049】CPU動作監視回路(WDT)22は、先
に動作確認信号21aが供給された時点から許容周期範
囲の上限値(例えば2ミリ秒)を越えても次の動作確認
信号21aが供給されない場合は、Lレベルの動作異常
検出信号22aを出力する。このLレベルの動作異常検
出信号22aによって、異常時出力停止回路23はCP
U部21から供給されている各リレー駆動信号21a,
21bが各リレー駆動回路33,34へ供給されるのを
阻止するので、各リレー31,,32は共に非動作状態
となる。電源供給用リレー31が非動作状態に復帰する
ことによって、制御装置20に対する電源供給が遮断さ
れる。
【0050】CPU動作監視回路(WDT)22が正常
に動作しておらず、動作確認信号21aが所定時間以上
供給されない状態となっても、動作異常検出信号22a
が出力されない場合、制御装置20に対して電源供給が
継続される。そこで、CPU部21は、動作確認信号2
1aの出力を停止した時点または正常でない動作確認信
号(テスト信号)を出力した時点から予め設定した時間
(例えば数10ミリ秒〜数100ミリ秒)を経過して
も、電源供給用リレー31が動作状態にあることを検出
した場合には、CPU動作監視回路(WDT)22の動
作が異常である旨の異常情報を異常記憶部28へ書き込
んだ後に、電動機供給用リレー駆動信号21bの出力を
停止させる。これにより、電動機供給用リレー31が復
旧し、制御装置20に対する電源供給が停止される。
【0051】CPU動作監視回路(WDT)22は、動
作確認信号21aの周期が予め設定した許容周期範囲
(1〜2ミリ秒)を越えている場合(2ミリ秒を超
過)、ならびに、許容周期範囲よりも短い場合(1ミリ
秒未満)に動作異常検出信号22aを出力する。このた
め、それぞれの条件でCPU動作監視回路(WDT)2
2の動作テストを行なう必要がある。
【0052】そこで、CPU部21は、CPU動作監視
回路の動作テストを行なった際にテスト条件を異常記憶
部28へ書き込んでおき、次回の動作テストに先立って
異常記憶部28に記憶されている前回のテスト条件を読
み出し、前回のテスト条件と異なるテスト条件を設定す
るようにしている。すなわち、動作確認信号21aの周
期が許容周期範囲よりも長くなった場合の異常検出機能
のチェックと、動作確認信号21aの周期が許容周期範
囲よりも短くなった場合の異常検出機能のチェックと
を、電動パワーステアリング装置1が使用されるたびに
交互に行なうようにしている。
【0053】動作確認信号21aの周期が許容周期範囲
よりも短くなった場合の異常検出機能をチェックする場
合、CPU部21は、1ミリ秒よりも短い周期でテスト
用の動作確認信号(テスト信号)を継続して出力させ
る。そして、CPU部21は、1ミリ秒よりも短い周期
の動作確認信号(テスト信号)を出力させた時点から予
め設定した時間(CPU動作監視回路22によってCP
Uの動作異常が検出されるまでの時間とリレーが復旧す
るまでの遅延時間とを考慮して設定した時間、例えば数
10ミリ秒〜数100ミリ秒)を経過しても、電源供給
用リレー31が動作状態にあることを検出した場合に
は、CPU動作監視回路(WDT)22の動作が異常で
ある旨の異常情報を異常記憶部28へ書き込んだ後に、
電動機供給用リレー駆動信号21bの出力を停止させ
る。これにより、電源供給用リレー31が復旧し、制御
装置20に対する電源供給が停止される。
【0054】なお、本実施の形態では、CPU動作監視
回路22へ許容周期範囲外のテスト信号を供給する監視
動作テスト手段をCPU部21によって構成する例を示
したが、例えばCPU動作監視回路22内にテスト信号
を発生させるテスト信号発生回路を設け、イグニッショ
ンスイッチ42がオン状態からオフ状態になった際にテ
スト信号発生回路を起動してテスト信号を発生させて、
テスト信号をCPU動作監視回路22へ供給する構成と
してもよい。なお、この場合は、CPU部21側から出
力される動作確認信号21aがCPU動作監視回路22
へ供給されるのを阻止する回路構成をとる。
【0055】CPU部21は、次に動作状態となったと
きに異常記憶部28に格納されている異常情報を読み出
すことで、各種の異常内容を図示しない表示装置や警報
装置を介して運転者等へ表示させる。また、CPU部2
1は、異常内容によっては電動パワーステアリング装置
1の機能を全て停止させることができる。
【0056】以上説明したように図2に示す制御装置2
0は、イグニッションスイッチ52がオン状態に操作さ
れると、電源供給用ダイオード38および突入電流制限
用抵抗40とからなるプリチャージ回路を介して電源安
定化用コンデンサ41を充電した後に、電源供給用リレ
ー31を動作させる構成であるから、電源供給用リレー
31の接点31bを介して電源安定化用コンデンサ41
への充電電流が流れることがない。よって、電源安定化
用コンデンサ41への充電電流(ラッシュカレント)に
よって電源供給用リレー31の接点31bが溶着したり
接点が損傷することを防止できる。プリチャージ回路が
ない場合には接点の電流容量が大きい大型のリレーを使
用することとなり制御装置20が大型になるが、プリチ
ャージ回路を設けることで接点の電流容量が小さいリレ
ーを使用することができ、制御装置20を小形にするこ
とができる。
【0057】図3は制御装置の他の構成例を示すブロッ
ク構成図である。図3に示す制御装置60は、電源安定
化用コンデンサ41の両端電圧を各分圧抵抗61,62
で分圧した分圧電圧VCをA/D変換器27へ供給する
とともに、CPU部21は、A/D変換器27を介して
分圧電圧VCを検出することで電源安定化用コンデンサ
41の充電状態を監視するようにしたものである。突入
電流制限用抵抗40を介して電源安定化用コンデンサ4
1を充電すると、電源安定化用コンデンサ41の両端電
圧は指数関数的にバッテリ電源電圧に向って上昇する。
そこで、CPU部21は、単位時間当りの分圧電圧VC
の変化量を求め、その変化量が予め設定した値以下にな
ったことに基づいて電源安定化用コンデンサ41がほぼ
充電状態になった判断し、電源供給用リレー駆動信号2
1bを出力して電源供給用リレー31を動作させる。単
位時間当りの分圧電圧VCの変化量を求め、その変化量
が予め設定した値以下になったことに基づいて電源安定
化用コンデンサ41がほぼ充電状態になった判断する構
成であるから、バッテリ電源50の電源電圧に拘わらず
充電完了を的確に判断することができる。
【0058】図4は制御装置のさらに他の構成例を示す
ブロック構成図である。図4に示す制御装置60は、逆
電圧阻止用ダイオード42のカソード側に各分圧抵抗7
1,72からなる分圧回路を設け、バッテリ電源50の
電源電圧を各分圧抵抗71,72で分圧した分圧電圧V
BをA/D変換器27へ供給するとともに、CPU部2
1は、A/D変換器27を介して電源安定化用コンデン
サ41の両端電圧に係る分圧電圧VCとバッテリ電源電
圧に係る分圧電圧VBとをそれぞれ検出し、電源安定化
用コンデンサ41の両端電圧に係る分圧電圧VCがバッ
テリ電源電圧に係る分圧電圧VBの例えば90パーセン
トに達した時点で電源安定化用コンデンサ41がほぼ充
電状態になった判断し、電源供給用リレー駆動信号21
bを出力して電源供給用リレー31を動作させるように
したものである。なお、図4に示した制御装置60は、
プリチャージ用ダイオード73ならびに突入電流制限用
抵抗40を介して電源安定化用コンデンサ41をプリチ
ャージするようにしている。
【0059】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係る電動
機駆動回路は、電源安定化用コンデンサに電荷をチャー
ジするプリチャージ回路を備えたので、プリチャージ回
路を介して電源安定化用コンデンサを充電することがで
きる。電源安定化用コンデンサが完全に充電された後に
リレー回路を閉成することで、突入電流(ラッシュカレ
ント)をなくすことができる。また、電源安定化用コン
デンサがほぼ充電された状態でリレー回路を閉成するこ
とで、突入電流(ラッシュカレント)を小さな値に抑制
することができる。よって、リレーの接点の溶着や損傷
を防止することができる。
【0060】この発明に係る電動パワーステアリング装
置は、バッテリと電源安定化用コンデンサとの間をリレ
ー回路を介することなく結線するバイパス回路を設けた
ので、このバイパス回路を介して電源安定化用コンデン
サを充電することができる。電源安定化用コンデンサが
完全に充電された後にリレー回路を閉成することで、突
入電流(ラッシュカレント)をなくすことができる。ま
た、電源安定化用コンデンサがほぼ充電された状態でリ
レー回路を閉成することで、突入電流(ラッシュカレン
ト)を小さな値に抑制することができる。よって、リレ
ーの接点の溶着や損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動パワーステアリング装置の一例を示す模式
構造図
【図2】制御装置の一具体例を示すブロック構成図
【図3】制御装置の他の構成例をブロック構成図
【図4】制御装置のさらに他の構成例を示すブロック構
成図
【図5】従来の電動パワーステアリング装置のブロック
構成図
【符号の説明】
1…電動パワーステアリング装置、10…電動機、2
0,60,70…制御装置、21…CPU部、25…駆
動回路(FETブリッジ回路)、31…電源供給用リレ
ー、38…電源供給用ダイオード、40…突入電流制限
用抵抗、41…電源安定化用コンデンサ、50…バッテ
リ電源、52…イグニッションスイッチ、73…プリチ
ャージ用ダイオード。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 電動機駆動装置および電動パワーステ
アリング装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機、前記電動機を駆動する駆動回
    路、前記駆動回路の両端に接続された電源安定化用コン
    デンサ、電源と前記駆動回路との間に設けられたリレー
    回路を備えた電動機駆動装置において、 前記リレー回路を閉成する前に前記電源安定化用コンデ
    ンサに電荷をチャージするプリチャージ回路を備えたこ
    とを特徴とする電動機駆動回路。
  2. 【請求項2】 ステアリング系に補助トルクを付加する
    電動機と、前記電動機を駆動するFETブリッジ回路
    と、前記FETブリッジ回路の両端に接続された電源安
    定化用コンデンサと、車載のバッテリと前記FETブリ
    ッジ回路との間に設けられたリレー回路と、前記FET
    ブリッジ回路を制御する制御部とからなる電動パワース
    テアリング装置において、 前記バッテリと前記電源安定化用コンデンサとの間を前
    記リレー回路を介することなく結線するバイパス回路を
    設けるとともに、前記制御部は前記リレー回路を閉成す
    る前に前記バイパス回路を介して前記電源安定化用コン
    デンサに電荷をチャージするようにしたことを特徴とす
    る電動パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記バイパス回路に抵抗を設けたことを
    特徴とする請求項2記載の電動パワーステアリング装
    置。
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