JPH11244275A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JPH11244275A
JPH11244275A JP10060359A JP6035998A JPH11244275A JP H11244275 A JPH11244275 A JP H11244275A JP 10060359 A JP10060359 A JP 10060359A JP 6035998 A JP6035998 A JP 6035998A JP H11244275 A JPH11244275 A JP H11244275A
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ray beam
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ray tube
tube
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 X線ビームの位置ずれによるアーチファクト
の少ない、良好な画像が得られるX線CT装置を提供す
る。 【解決手段】 X線管の焦点25とX線ビーム5Aのス
ライス幅を規制するX線管側コリメータ4との間に、X
線管側コリメータ4よりも広い開口幅をもつ第2のX線
コリメータ機構13を持ち、第2のX線コリメータ機構
13とX線管側コリメータ4との間に、2個のX線ビー
ム位置センサ15,16をスライス方向にX線ビーム5
Aの両側に配置する。X線ビーム位置センサ15,16
は、X線ビーム5Aの照射を受けず、第2のX線コリメ
ータ機構13で幅を規制されたX線ビーム5Bの照射を
受けて、X線ビーム5Aのスライス方向の位置ずれを検
出し、その検出値に基づいて、X線管をスライス方向に
移動して、X線ビーム位置ずれを修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線CT装置の画
像の画質改善技術に係り、特にX線CT装置の放射線検
出器の開口部に入射されるX線ビーム位置の変動に起因
して生じるアーチファクトを低減する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置は、X線管と,このX線管
が放出するX線ビームをファンビーム状に幅を制限する
コリメータを持つ。このコリメータを通過するX線ビー
ムはファンビーム状にされ、被検体に照射される。X線
管に対向して円弧状に配置された多チャンネル放射線検
出器が、被検体を透過したX線を検出する。この放射線
検出器の出力はAD変換されて画像処理装置に入力され
る。X線管と放射線検出器とは、被検体を間に挾んで互
いに対向した位置関係のもとで相対的に回転され、この
回転の間に、X線管がX線を被検体に連続又は間欠的に
曝射し、所定のピッチ角度(投影角度)毎に、放射線検
出器にて被検体を透過したX線の検出を行う。対向位置
関係のもとでの1回転又は半回転180°(又は180
°+γ°)の回転により得られた放射線検出器の出力に
ついて、画像処理装置で各種の前処理や画像再構成処理
が行われ、再構成画像が得られる。
【0003】このようなX線CT装置では、X線の線質
硬化や散乱X線などの影響で、放射線検出器での感度特
性が悪化し、再構成画像にリング状のアーチファクト
(偽像)や帯状のアーチファクトが発生したり、そのC
T値一様性が劣化したりしている。そのため、この画像
劣化要因に対して、キャリブレーションと呼ばれる各種
の線質硬化の補正や散乱線の補正等が行われている。更
に、X線の計測中の経時変化として、X線管の部品(陽
極など)の熱膨張により焦点位置が移動し、それに伴い
放射線検出器の開口面部に入射するX線ビームの位置が
移動するという問題があり、この問題が上記の各種のア
ーチファクトの問題をより悪化させる原因になってい
る。
【0004】そこで、上記の経時変化対策として、X線
管の焦点位置の移動に対応するX線ビームの位置の移動
量を検知して、このX線ビーム位置の移動量を相殺する
ようにX線管又はコリメータの位置制御を行う手法が開
示されている(特開平4−227238号公報,特開平
9−201352号公報など)。その一例について図8
を用いて説明する。図8(a)は、従来のX線CT装置
のX線ビームに関係する部分の概略図を示したものであ
る。図8(a)において、X線管1の焦点から放射され
たX線ビーム5は、X線管側コリメータ4によってファ
ンビーム状に整形され、有効計測領域6内にある被検体
を透過した後、検出器側コリメータ7で再度整形され
て、放射線検出器8に入射する。このとき、X線ビーム
5の位置の移動は、スライス幅方向,すなわち図8
(a)の紙面の垂直方向に生じる。その検出手段として
X線ビーム位置センサ31が用いられ、放射線検出器8
のチャンネル方向の端部で、有効計測領域6の外側の部
分の一方に配置されている。X線ビーム位置センサ31
の一例の要部拡大図を図8(b)に示す。この図は、図
8(a)についてX線ビーム5の入射側から見た図で、
右側が紙面の手前側,左側が紙面の奥側である。このX
線ビーム位置センサ31の開口部32は三角形のエッジ
型に開けられており、X線ビーム5が例えば手前側に移
動すると、開口部32に入射するX線量は減少し、奥側
に移動すると、開口部32に入射するX線量は増加す
る。このX線ビーム位置センサ31の出力の増減とX線
ビーム5の位置を対応させることにより、X線ビーム5
の移動方向及び移動量が検知される。
【0005】X線ビーム位置センサ31によってX線ビ
ーム5の移動方向と移動量が検知されると、X線管1又
はX線管側コリメータ4を各々の位置補正手段により移
動させてX線ビーム5が元の位置に戻るようにX線ビー
ム5の位置の補正が行われる。図8(a)においては、
X線ビーム位置センサ31の出力信号に基づき、X線管
1を支持する部分に取り付けられたX線管移動機構2
(X線管位置補正手段の一部)が動作し、X線管1をX
線ビーム5の移動方向とは逆の方向にX線ビーム5の移
動量を補償するのに必要な分だけ移動させる。このよう
にして、X線ビーム5の位置の移動は補償され、X線ビ
ーム5が常に放射線検出器7のX線開口位置に入射され
ることになる。このX線ビーム位置補正により、正常な
X線の計測が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のX線ビ
ーム位置の補正は、X線ビーム5がX線管1の焦点から
直接X線ビーム位置センサ31に入射することを前提と
しているため、(1)被検体(図示せず)が有効計測領
域6よりはみ出し、X線ビーム位置センサ31に入射す
るX線ビーム5を遮ったり、(2)被検体が大きいため
にその被検体からの散乱X線の量が多くて、X線ビーム
位置センサ31が多量の散乱X線を検出したり、(3)
X線ビーム位置センサ31の感度特性がX線スライス幅
を変更する度に変化して、逆にX線ビーム位置補正機構
が誤動作するといった問題が生じている。
【0007】このため、本発明では、被検体が有効計測
領域7よりはみ出した場合でも、X線ビーム位置センサ
に入射するX線ビーム5が遮られることなく、大きな被
検体の場合でも、X線ビーム位置センサに被検体からの
散乱X線が入射することなく、X線スライス幅を変更し
てもX線ビーム位置センサの感度特性の変化によるX線
ビーム位置補正機構の誤動作の問題が生ぜず、常にX線
ビーム5の位置の移動によるアーチファクトが少なく、
良好な再構成画像の得られるX線CT装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のX線CT装置は、X線管と,X線管から放
出されるX線ビームのスライス方向の開口幅を規制して
ファンビーム化する第1のコリメータと,X線管と対向
して配置されファンビーム化されたX線ビームを検出す
る多チャンネルの放射線検出器と,X線ビームのスライ
ス方向の位置ずれを検出するX線ビーム位置検出手段
と,X線ビーム位置検出手段の出力に基づいてX線ビー
ムのスライス方向の位置ずれを補正するX線ビーム位置
ずれ補正手段を具備するX線CT装置において、前記X
線管と前記第1のコリメータとの間の領域に、前記第1
のコリメータのスライス方向のX線開口幅よりも広いX
線開口幅を持つ第2のX線コリメータ機構を有し、該第
2のコリメータ機構と前記第1のコリメータとの間に前
記X線ビーム位置検出手段を配列したものである(請求
項1)。
【0009】この構成では、X線管とX線管側コリメー
タ(第1のコリメータ)との間の領域に、X線管側コリ
メータのX線開口幅より広い開口幅を持つ第2のX線コ
リメータ機構があり、この第2のX線コリメータ機構と
X線管側コリメータとの間にX線ビーム位置検出手段が
あるので、このX線ビーム位置検出手段により、実際の
放射線検出器上でのX線ビーム位置変動と相似のX線ビ
ーム位置変動を検出することができる。さらに、上記の
X線ビーム位置検出手段では、被検体計測前のX線ビー
ム通過領域でX線ビーム位置の検出ができるので、被検
体が有効計測領域からはみ出しても、大きな被検体のた
め被検体からの散乱X線が発生しても、また、X線スラ
イス幅を変更しても、X線ビーム位置検出手段上でのX
線ビームの特性は変化しないため、常に最適なX線ビー
ム位置の検出が可能となる。また、X線ビーム位置検出
手段によって検出されたX線ビームの位置ずれは、X線
ビーム位置ずれ補正手段によって補正される。
【0010】本発明のX線CT装置では更に、X線ビー
ム位置検出手段が少なくとも2個以上の放射線検出セン
サを有し、それぞれの放射線検出センサが前記第1のコ
リメータで規制されるX線ビーム(細X線ビーム)を遮
ることなく、細X線ビームのスライス方向の両側であっ
て、かつ前記第2のX線コリメータ機構により規制され
たX線ビーム(広X線ビーム)幅以内の位置に配置され
ている。このように構成することにより、細X線ビーム
の両側に配置された放射線検出センサは細X線ビームの
照射を受けず、広X線ビームのみの照射を受けることに
なる。また、広X線ビームも細X線ビームと同様にX線
管の焦点位置のスライス方向の移動によりX線ビームの
位置を変動させるので、広X線ビームの位置の変動を検
出することにより細X線ビームの位置の変動を把握する
ことができる。広X線ビームの位置の変化により、細X
線ビームの両側に配置された放射線検出センサに照射さ
れるX線量に差が生じるので、そのX線量の差を検出す
ることにより、広X線ビームの位置のスライス方向での
移動方向及び移動量を計測することができる。
【0011】本発明のX線CT装置では更に、X線ビー
ム位置検出手段のX線検出面がスライス方向に少なくと
も2個以上に分割され、各々の分割されたX線検出面が
独立してその出力を計測できる機構を有するものであ
る。この構成では、X線検出面が多分割され、その分割
面がスライス方向に配列されているので、各分割面に入
射するX線量の比率とX線ビーム位置とを対応付けるこ
とにより、スライス方向のX線ビームの位置の移動を検
出できる。多分割の放射線検出器は構造が簡単であるの
で、低コストで容易に製作できる。しかし、X線検出面
が分離されていないため、細X線ビームを遮らないよう
にX線管側コリメータの端部近傍に取り付ける必要があ
る。
【0012】本発明のX線CT装置では更に、X線ビー
ム検出手段のX線検出面のX線検出開口面積がスライス
方向にて変化している。このように構成することによ
り、X線検出開口面積がスライス方向にて変化している
ので、スライス方向のX線ビームの位置の移動を検出で
きる。この場合も、細X線ビームを遮らないようにX線
管側コリメータの端部近傍に取り付ける必要がある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
により説明する。図1及び図2に本発明のX線CT装置
の第1の実施例を示す。図1はX線計測に関係する部分
の概略図であり、図2はその要部の拡大図である。図1
において、図(a)はX線CT装置のX線計測に関係す
る部分を正面から見た図,図(b)は側面から見た図で
ある。図1(a)において、X線管1と放射線検出器8
がX線CT装置のスキャナ回転部(図示せず)に対向し
て配置されている。X線管1の焦点から放射されたX線
ビーム5は、X線ビーム補償装置3を通過後、X線管側
コリメータ4によってビーム幅を制限されてファン状ビ
ーム5Aとなり、有効計測領域6に挿入された被検体
(図示せず)を透過し、検出器側コリメータ7によって
再度ビーム幅を制限されて、放射線検出器8に入射す
る。
【0014】X線管1はX線管移動機構2を介してスキ
ャナ回転部に固定されている。X線管移動機構2は、X
線ビーム5Aがスライス方向(図1(a)の紙面に垂直
な方向)に変位したときに、図1(b)に示したビーム
検出駆動装置12に制御されて、X線管1をX線ビーム
5Aの変位の方向と逆方向に移動させて、X線ビーム5
Aの変位を補償するものである。X線ビーム補償装置3
については、図2に拡大図を示す。図2(a)は正面
図,図2(b)は側面から見た断面図である。X線ビー
ム補償装置3にはX線ビーム5の幅を制限するX線遮蔽
体13と,X線ビーム強度分布の校正を行うX線補償物
14と,X線ビーム位置センサ15,16とが含まれ
る。X線管1の焦点25から放射されたX線ビーム5
は、X線補償物13にてX線ビーム強度分布の校正が行
われ、被検体計測時に放射線検出器8に入射するX線量
の分布はほぼ一定値の分布となる。X線管側コリメータ
4はX線を透過しない2枚の金属板などで構成されてお
り、X線遮蔽体13によって制限されたX線ビーム(広
X線ビーム)5Bを、ファン状ビームのスライス幅のよ
り狭いX線ビーム(細X線ビーム)5Aに制限する。こ
のときのX線ビーム5Aのスライス方向の幅は可変にて
規制され、被検体のX線計測に適した値に調整される。
【0015】放射線検出器8は、複数チャンネルの検出
器素子が円弧状に1列又は複数列に配列されたもので、
各検出器素子はX線管1の焦点25からほぼ等距離にあ
る。検出器側コリメータ7はX線管側コリメータ4とほ
ぼ同じ構造であるが、装置によっては検出器側コリメー
タ7を持たないものである。X線管側コリメータ4と検
出器側コリメータ7においては、X線CT装置のスキャ
ナの計測動作全体を制御する制御装置11からの指令に
より、それぞれのコリメータのコリメータ開口幅駆動装
置9,10を制御することにより、複数のX線ビーム幅
が設定される。
【0016】上記のような基本的なX線ビーム計測機構
を持ったX線CT装置では、スキャナ制御装置11の制
御に従い、スキャナが有効計測領域6に挿入された被検
体の周りを回転して、X線ビーム5Aを被検体に照射し
て計測が行われ、放射線検出器8で収集された検出デー
タが検出器出力増幅回路によって電気信号に変換され、
この電気信号がAD変換されて画像処理装置に送られた
後、良く知られた画像再構成手法によって再構成画像が
作られ、モニタ等で画像表示される。図1には、第3世
代型X線CT装置を示したが、その他の各世代型X線C
T装置や被検体に対して螺旋状の計測を行う連続回転型
X線CT装置でも同様である。
【0017】次に、本実施例の要部であるX線ビーム位
置検出機構の詳細について説明する。本実施例の場合、
X線ビーム位置センサ15,16は、図1,図2に示す
如く、X線ビーム補償装置3内に内蔵されており、X線
補償物14を囲むX線遮蔽体13とX線管側コリメータ
4との間の領域に配置されている。X線遮蔽体13は一
種のコリメータで、真鍮,鉛又は鉄などのX線を十分に
遮蔽することができる金属板で作られている。X線遮蔽
体13の内側の幅によってX線ビーム5のスライス方向
の幅が規制されることになるが、X線遮蔽体13を通過
したX線ビーム(広X線ビーム)5B(破線で示す)の
スライス方向の幅はX線管側コリメータ4のスライス方
向の最大開口幅によって規制されるX線ビーム(細X線
ビーム)5A(実線で示す)の幅よりも十分広く設定さ
れている。X線補償物14は一種のフィルタ材で、X線
ビーム5のX線強度及び線質を調整するものである。
【0018】X線ビーム位置センサ15,16は、X線
ビーム5のスライス方向の幅の両端部に少なくとも2個
以上あって、X線管側コリメータ4によって幅を規制さ
れる細X線ビーム5Aは入射することなく、X線遮蔽体
13によって幅を規制される広X線ビーム5Bの一部が
入射するような位置に配置されている。X線ビーム位置
センサ15,16に用いられるX線センサとしては、一
般に市販されているX線検出用フォトセンサアレイや光
電子増倍管などが適用可能であるが、スペースの都合
上、単チャンネル構造のフォトセンサなどが好適であ
る。また、X線検出用フォトセンサのX線入射口には、
X線検出能力を高める目的で、X線増感紙やX線シンチ
レータ(NaI,CaWO4など)などのX線増感体1
7を配置すればより効率の良いX線センサを構成するこ
とができる。また、このX線ビーム位置センサ15,1
6のX線増感体17の位置は図2(b)に示すように細
X線ビーム5Aと平行に配置してもよいし、図2(c)
に示すようにX線管1の焦点25側に向けてもよい。
【0019】X線ビーム位置センサ15,16には、図
3に示すように、ビーム検出駆動装置12が接続されて
いる。ビーム検出駆動装置12はミラー積分器や電流電
圧変換回路などから成る電流増幅回路20,21と,コ
ンパレータ回路や差動増幅回路などから成る電圧比較回
路22と,駆動信号発生回路23と,駆動装置24とで
構成されている。X線ビーム位置センサ15と16はそ
れぞれ電流増幅回路20と21に接続されていて、X線
ビーム位置センサ15,16の出力はそれぞれ電流増幅
回路20,21に入力される。電圧比較回路22では、
電流増幅回路20と21の出力のうちどちらが大きい
か、すなわちX線ビーム位置センサ15と16の出力の
うちどちらが大きいかを判別する。この場合、電圧比較
回路22は、例えばX線ビーム位置センサ15(図2
(b)の右側)の出力の方が大きいときには正の出力信
号を、逆にX線ビーム位置センサ16(図2(b)の左
側)の出力の方が大きいときには負の出力信号を出す。
駆動信号発生装置23は、電圧比較回路22の出力信号
を受けて、次段の駆動装置24に対して、駆動装置24
が順方向又は逆方向の駆動力を出力するための制御信号
を発生する機能を持つ。駆動装置24は、X線管移動機
構2に作用して、X線管1をスライス方向に変位させる
駆動系で、ステッピングモータなどの各種のモータから
成る機械的な駆動系である。
【0020】次に、上記の如く構成された本実施例での
実際の動作例について図4を用いて説明する。先ず、図
4(a)は、細X線ビーム5A及び広X線ビーム5Bが
理想的な位置関係にある場合である。この場合には、広
X線ビーム5BがX線ビーム位置センサ15,16を照
射するX線量はほぼ等しくなっており、この状態での電
流増幅回路20,21の出力もほぼ等しくなるようにあ
らかじめ調整されている。そのため、電圧比較回路22
の出力はほぼゼロ電位付近の値になっており、この状態
では駆動信号発生装置23及び駆動装置24は停止状態
になり、X線管1は動かない状態を保つ。
【0021】次に、図4(b)に示す如く、X線管1の
部品の熱膨張等により焦点25が+の方向へ移動した場
合には、X線遮蔽体13の下端面を基準にして放射線検
出器8の側を見ると、細X線ビーム5A及び広X線ビー
ム5Bは焦点25の移動方向とは逆方向の−の方向に移
動する。それに伴い、X線ビーム位置センサ15,16
を照射する広X線ビーム5Bの線量分布が変化して、X
線ビーム位置センサ16(左側)を照射するX線量が多
くなり、逆にX線ビーム位置センサ15(左側)を照射
するX線量が少なくなり、電圧比較回路22の出力は負
の出力信号に変化する。そのため、この負の出力信号が
発生している間は駆動信号発生装置23はX線管1を−
の方向に移動させる制御信号を発生するように動作す
る。この制御信号を受けた駆動装置24は、X線管移動
機構2に対しX線管1が−の方向に移動するような駆動
力を与える。その結果、X線管1が−の方向に移動し、
焦点25の位置も、徐々に元の理想位置に戻り、図4
(c)に示した状態となり、細X線ビーム5A及び広X
線ビーム5Bは元の理想的な位置関係を回復する。
【0022】また、X線管1の焦点25が逆に−の方向
に変位した場合には、上記の動作過程とは逆の動作が行
われる。すなわち、X線管1を+の方向に移動するよう
な動作が行われて、焦点25が元の理想位置に戻ること
になり、常にX線ビーム5Aは理想的な位置状態を保つ
ことが可能となる。
【0023】図5に本発明の第2の実施例の要部断面図
を示す。図5では、図2と同様にX線ビーム補償装置3
及びその周辺部分を拡大して示した。本実施例では、X
線ビーム位置センサ15,16をX線管側コリメータ4
のブレード内に組み込んだものである。図示のもので
は、2個のブレードの内側対向部の広X線ビーム5Bが
入射する側に凹部を設け、その各々の凹部にX線ビーム
位置センサ15と16とを組み込んでいる。X線管側コ
リメータ4に組み込むことにより、X線ビーム位置セン
サ15,16に対し別個に支持体を設ける必要がなくな
るので、構造が簡単になる。
【0024】図6に本発明の第3の実施例を示す。本実
施例では、X線ビーム位置センサ26を細X線ビーム5
Aの有効計測領域6外に配置したものである。配置位置
は従来のものとは異なり、X線管1の焦点25とX線管
側コリメータ4との間で、かつ、X線遮蔽体13とX線
管側コリメータ4との間に入るようにし、有効計測領域
6に挿入した被検体に細X線ビーム5Aが遮られること
がないようにしている。本実施例においても、第2の実
施例の如く、X線管側コリメータ4のチャンネル方向の
端部に組み込んでもよい。
【0025】図7に本発明の第4の実施例を示す。本実
施例の場合も、第3の実施例と同様にX線ビーム位置セ
ンサ27を細X線ビーム5Aの有効計測領域6外に配置
したもので、X線ビーム位置センサ27として、2分割
フォトセンサを用いたものである。2分割フォトセンサ
27は、X線検出用フォトセンサで、1枚のフォトセン
サ上でX線開口部がスライス幅方向の中心位置で2分割
された構造のもので、2つの信号を出す。この2分割フ
ォトセンサ27は、その2分割線が細X線ビーム5Aの
スライス幅方向の中心位置に一致するように配置され
る。この2分割フォトセンサ27を用いた場合の動作
は、第1の実施例と同様に行われる。本実施例の場合、
X線ビーム位置センサの構造が簡単になり、低コスト化
が可能である。また、上記のX線ビーム位置センサ27
については、2分割フォトセンサに限定されず、3分割
以上に分割したフォトセンサを使用することもできる。
3分割フォトセンサなどを用いる場合には、各分割フォ
トセンサに入射するX線量の比率と細X線ビーム5A又
は広X線ビーム5Bの位置との対応を付けておくことに
より、スライス方向のX線ビームの位置を検出すること
ができる。
【0026】上記第3,第4の実施例の代替例として、
図8(b)に示したX線開口部エッジ型のX線ビーム位
置センサ32を使用することが可能である。図8(b)
のX線ビーム位置センサ31を細X線ビーム5Aの有効
計測領域6外であって、X線管1の焦点25とX線管側
コリメータ4との間で、かつ、X線遮蔽体13とX線管
側コリメータ4との間に配置することによって、第3,
第4の実施例と同様の効果を発揮することができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、被
検体が有効計測領域よりはみ出した場合でもX線ビーム
位置センサに入射するX線ビームを遮ることなく、大き
な被検体の場合でも、X線ビーム位置センサに被検体か
らの散乱X線が入射することなく、X線スライス幅を変
更してもX線ビーム位置センサの感度特性が変化しない
のでX線ビーム位置補正機構の誤動作が発生せず、常に
X線ビームの位置ずれによるアーチファクトの少ない良
好な画像の得られるX線CT装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線CT装置の第1の実施例のX線計
測に関係する部分の概略図。
【図2】本発明のX線CT装置の第1の実施例の要部拡
大図。
【図3】ビーム検出駆動装置のブロック構成図。
【図4】本発明の第1の実施例での実際の動作を説明す
るための図。
【図5】本発明のX線CT装置の第2の実施例の要部断
面図。
【図6】本発明のX線CT装置の第3の実施例の要部。
【図7】本発明のX線CT装置の第4の実施例の要部断
面図。
【図8】従来のX線CT装置のX線ビームに関係する部
分の概略図。
【符号の説明】
1 X線管 2 X線管移動機構 3 X線ビーム補償装置 4 X線管側コリメータ 5 X線ビーム 5A 細X線ビーム 5B 広X線ビーム 6 有効計測領域 7 検出器側コリメータ 8 放射線検出器 9 X線管側コリメータ開口幅駆動装置 10 検出器側コリメータ開口幅駆動装置 11 スキャナ制御装置 12 ビーム検出駆動装置 13 X線遮蔽体 14 X線補償物 15,16,26,31 X線ビーム位置センサ 17 X線増感体 20,21 電流増幅回路 22 電圧比較回路 23 駆動信号発生回路 24 駆動装置 25 焦点 27 2分割フォトセンサ 32 開口部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線管と,X線管から放出されるX線ビ
    ームのスライス方向の開口幅を規制してファンビーム化
    する第1のコリメータと,X線管と対向して配置されフ
    ァンビーム化されたX線ビームを検出する多チャンネル
    の放射線検出器と,X線ビームのスライス方向の位置ず
    れを検出するX線ビーム位置検出手段と,X線ビーム位
    置検出手段の出力に基づいてX線ビームのスライス方向
    の位置ずれを補正するX線ビーム位置ずれ補正手段を具
    備するX線CT装置において、前記X線管と前記第1の
    コリメータとの間の領域に、前記第1のコリメータのス
    ライス方向のX線開口幅よりも広いX線開口幅を持つ第
    2のX線コリメータ機構を有し、該第2のコリメータ機
    構と前記第1のコリメータとの間に前記X線ビーム位置
    検出手段を配列したことを特徴とするX線CT装置。
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