JPH11237160A - ショーケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 除霜水の蒸発能力を維持しつつ熱交換効率の
高い冷却装置を備えたショーケースを提供する。 【解決手段】 ショーケース本体１１に商品収容庫１２
及び商品収容庫１２を冷却する冷却装置を備えた機械室
１３を設けるとともに、ショーケース本体１１の外面に
吸入口１６及び排気口１７を互いに異なる側面に形成
し、吸入口１６から排気口１７へ外気が通過するように
機械室１３内に風通路を形成し、該風通路内に冷却装置
を配置した。このショーケースでは、排気口１７から排
出される温度の高い排気が吸入口１６から再び吸入され
ることがないので、除霜水の蒸発能力を維持しつつ冷却
装置の熱交換効率が低下することがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、商品収容庫に収容
した商品を冷却する冷却装置を備えたショーケースに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のショーケースとしては、
実公平６−５５８９号実用新案公報に記載された冷蔵シ
ョーケースが知られている。この冷蔵ショーケース（以
下、単に「ショーケース」という。）は、略直方体形状
のショーケース本体の上部に商品収容庫を、下部に機械
室をそれぞれ設けている。ショーケース本体の前面上部
には、商品収容庫に対応する扉が開閉自在に付設されて
いる。機械室には、商品収容庫を冷却するための各種機
器が設置されている。また、ショーケース本体の四隅に
は脚が設置されており、ショーケース底面と設置床面と
の間に所定の隙間を設けている。

【０００３】機械室には、室内を上下に仕切る断熱性の
仕切壁が設けられている。仕切壁により仕切られた機械
室の上部空間には、冷却装置の構成機器である蒸発器が
設置されている。また、仕切壁により仕切られた機械室
の下部空間には、冷却装置の構成機器である凝縮器、圧
縮機等が設置されている。この凝縮器及び圧縮機は前記
蒸発器と接続しており、圧縮機の駆動により内部に冷媒
を循環させて蒸発器を冷却する。

【０００４】機械室の上部空間には、蒸発器による冷気
を商品収容庫に循環させる蒸発器ファンが配置されてい
る。また、機械室の下部空間には、凝縮器を冷却するた
めの凝縮器ファンが配置されている。この蒸発器ファン
及び凝縮器ファンは、仕切壁の下部に設置された同軸フ
ァンモータによって駆動する。この蒸発器ファン、同軸
ファンモータ、凝縮器ファン及び凝縮器は、この順番で
鉛直線上に配置されている。また、凝縮器ファンには機
械室底面にわたってダクトが形成されており、凝縮器は
このダクト内に配置されている。仕切壁により仕切られ
た機械室の下部空間には、その側壁に外気を吸入するた
めの吸入口が多数設けられている。この吸入口は、ショ
ーケース本体の４側面全てに設けられている。また、機
械室の底面には排気口が設けられており、前記ダクトが
係合している。さらに、この排気口の下側には、蒸発器
の除霜水等を受容し蒸発するための蒸発皿が着脱自在に
配置されている。

【０００５】このショーケースでは、同軸ファンモータ
の駆動による凝縮器ファンの送風動作が開始されると、
外気が吸入口より機械室内に吸入され、凝縮器ファンに
よりダクト内を通り、凝縮器によって熱交換が行われ、
加熱された空気が機械室底面の排気口より排出され、蒸
発皿の水面に吹き付けられる。蒸発皿に吹き付けられた
空気は、受容された水の蒸発を促進させ、最後にショー
ケース本体と設置床面との隙間から四方に排気される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このシ
ョーケースでは、機械室への吸入口がショーケース本体
の側面に設けられているとともに、蒸発皿に吹き付けら
れた空気がショーケース側方に排気されるので、この排
気が再び吸入口から吸入される。ここで、機械室からの
排気は凝縮器によって加熱されているので、凝縮器での
熱交換効率が低下するという難点があった。また、凝縮
器ファンによる送風は、蒸発皿の水面に吹き付ける構成
をとっているため、空気の抜けが悪く、これによっても
熱交換効率が低下する。

【０００７】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、除霜水の蒸発能力を
維持しつつ熱交換効率の高い冷却装置を備えたショーケ
ースを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の発明は、ショーケース本体に、商品を収
容する商品収容庫と、この商品収容庫を冷却する冷却装
置が設置された機械室とを設けるとともに、ショーケー
ス本体の外面に機械室と連通する吸入口及び排気口を設
け、吸入口から排気口へ外気が通過するように機械室内
に風通路を形成したショーケースにおいて、前記吸入口
及び排気口をショーケース本体の互いに異なる側面に形
成したことを特徴とする。

【０００９】本発明によれば、吸入口と排気口がそれぞ
れショーケース本体の互いに異なる側面に形成されてい
るので、排気口から排気された暖気が再び吸入口より吸
入されることがない。従って、冷却装置の冷却が不十分
となることにより生じる熱交換効率の低下を防止するこ
とができる。

【００１０】また、請求項２の発明は、請求項１記載の
ショーケースにおいて、除霜水等を受容する蒸発皿を備
えるとともに、前記風通路を分岐させて蒸発皿上面に空
気を吹き付けることを特徴とする。

【００１１】本発明によれば、吸入口から排気口へ通過
する風通路における空気の流れを維持しつつ、この空気
を分岐させ、さらに蒸発皿に吹き付け、蒸発皿に受容さ
れた除霜水等の蒸発を促進させることができる

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態にかかるシ
ョーケースについて図１〜図３を参照して説明する。本
実施の形態では、ショーケースの一例として冷却装置を
備えた冷蔵ショーケースについて説明する。図１は冷蔵
ショーケースの外観斜視図、図２は冷蔵ショーケースの
正面縦断面図、図３は図２における冷蔵ショーケースの
Ａ−Ａ線平面断面図である。

【００１３】この冷蔵ショーケース（以下、単に「ショ
ーケース」という。）１０は、図１に示すように、ショ
ーケース本体１１の上部に商品収容庫１２を、下部に機
械室１３をそれぞれ設けている。ショーケース本体１１
の前面上部には、商品収容庫１２に対応する扉１４が開
閉自在に付設されている。このショーケース本体１１上
部及び扉１４は、商品収容庫１２に収容した商品Ｇを外
部から観察できるように、その主面をガラス等の透明部
材により構成している。また、ショーケース本体１１の
四隅には脚１１ａが設置されており、ショーケース本体
１１の底面と設置床面との間に所定の隙間が設けられて
いる。このショーケース本体１１の底面と設置床面との
間には、除霜水等を受容するための蒸発皿１５が着脱自
在に配置されている。

【００１４】ショーケース本体１１の側面下部には、機
械室１３と連通する吸入口１６及び排気口１７が設けら
れている。吸入口１６は、ショーケース本体１１の前側
面及び左右一方の横側面にスリット状に形成されてい
る。排気口１７は、吸入口１６が形成されていないショ
ーケース本体１１の側面に形成されており、すなわち、
ショーケース本体１１の後側面及び他方の横側面にスリ
ット状に形成されている。

【００１５】商品収容庫１２は、図２に示すように、商
品を収容陳列し冷却するためのものであり、商品載置用
の網棚１８が着脱自在に配置されている。この網棚１８
は、商品収容庫１２の床面積よりやや小さいワイヤーフ
レーム構造のものであり、四隅に設けらた係止部１８ａ
を、商品収容庫１２の内壁四隅に設けられた係止孔１２
ａに嵌入し、着脱自在に配置される。

【００１６】機械室１３には、商品収容庫１２を冷却す
る種々の機器を設置するためのものであり、室内を上下
に仕切る断熱性の仕切壁２０が設けられている。仕切壁
２０により仕切られた機械室１３の上部空間１３ａに
は、冷却装置の構成機器である蒸発器２１及び蒸発器フ
ァン２２が設置されている。この蒸発器２１は、後述す
る圧縮機の駆動により冷却される。蒸発器ファン２２
は、仕切壁２０の上側に設置された同軸ファンモータ２
３により駆動する。蒸発器２１による冷気は、蒸発器フ
ァン２２により商品収容庫１２内に循環する。

【００１７】仕切壁２０により仕切られた機械室１３の
下部空間１３ｂには、冷却装置の構成機器である圧縮機
２４、凝縮器２５、電源装置２６等が設置されている。
この圧縮機２４及び凝縮器２５は前記蒸発器２１と接続
しており、圧縮機２４の駆動により内部に冷媒を循環さ
せて蒸発器２１を冷却する。また、この下部空間１３ｂ
には、凝縮器２５を冷却するための凝縮器ファン２７が
配置されている。この凝縮器ファン２７は、前記蒸発器
２１と同一の同軸ファンモータ２３により駆動する。ま
た、この凝縮器ファン２７は、凝縮器２５の上方に設置
されている。

【００１８】機械室１３の下部空間１３ｂには、外気を
前記吸入口１６から取り入れて凝縮器ファン２７に導入
するためのダクト２８が設けられている。すなわち、こ
のダクト２８は吸入口１６が設けられている側壁に沿う
ように底面に立設された板状部材を、その上部において
仕切壁２０に沿うように形成したものである。このダク
ト２８により、吸入口１６から流入した外気は、機械室
１３の側壁及び仕切壁２０に沿って凝縮器ファン２７に
導入される。

【００１９】また、機械室１３の底面には、前記蒸発皿
１５に空気を吹き付けるための複数の通気孔２９が設け
られている。さらに、機械室１３の下部空間１３ｂに
は、仕切壁２０に付設し、蒸発器２１の除霜水等を排出
するための排水ホース３０が設置されている。排水ホー
ス３０からの排水は、蒸発皿１５に受容され、蒸発す
る。

【００２０】このショーケース１０によれば、図２及び
図３が示すように、吸入口１６から吸入された外気は、
機械室１３の下部空間１３ｂに設けられたダクト２８を
通過し、凝縮器ファン２７により高速な流れとなって凝
縮器２５に吹き付けられる（図中の点線矢印参照）。凝
縮器２５で熱交換された暖気は、排気口１７から機械室
１３の外へ排気される（図中の一点鎖線矢印参照）。こ
れと同時に、暖気は通気孔２９を通過して蒸発皿１５に
吹き付けられる（図中の実線矢印参照）。つまり、吸入
口１６と排気口１７がそれぞれショーケース本体１１の
互いに異なる側面に形成されているので、排気口１７か
ら排気された暖気が再び吸入口１６より吸入されること
がない。これにより、凝縮器２５での熱交換効率の低下
を防止することができる。また、蒸発皿１５に吹き付け
られる暖気は、排気口１７から排気される暖気が分岐さ
れたものなので、吸入口１６から排気口１７への通気が
維持される。すなわち、いわゆる「空気の抜け」が低下
しないので、凝縮器２５での熱交換効率の低下を防止す
ることができる。つまり、本実施の形態にかかるショー
ケース１０は、除霜水の蒸発能力を維持しつつ熱交換効
率の高い冷却装置を備えたショーケースとなる。

【００２１】尚、本実施の形態では、蒸発器ファン２２
と凝縮器ファン２７とを一の同軸ファンモータ２３によ
り駆動したが、それぞれ別々のファンモータにより駆動
するようにしてもよい。

【００２２】また、本実施の形態では、ショーケースの
一例として、冷蔵ショーケースについて説明したが、こ
れに限定されるものでなく、例えば商品収容庫１２の上
部に温蔵室を備えた冷蔵・温蔵ショーケースであっても
よい。

【００２３】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
吸入口と排気口がそれぞれショーケース本体の互いに異
なる側面に形成されているので、排気口から排気された
暖気が再び吸入口より吸入されることがない。従って、
冷却装置の冷却が不十分となることにより生じる熱交換
効率の低下を防止することができる。つまり、本発明に
かかるショーケースは、除霜水の蒸発能力を維持しつつ
熱交換効率の高い冷却装置を備えたショーケースとな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】冷蔵ショーケースの外観斜視図

【図２】冷蔵ショーケースの正面縦断面図

【図３】図２における冷蔵ショーケースのＡ−Ａ線平面
断面図

【符号の説明】

１０…ショーケース、１１…ショーケース本体、１２…
商品収容庫、１３…機械室、１５…蒸発皿、１６…吸入
口、１７…排気口、２０…仕切壁、２１…蒸発器、２２
…蒸発器ファン、２３…同軸ファンモータ、２４…圧縮
機、２５…凝縮器、２６…電源装置、２７…凝縮器ファ
ン、２８…ダクト、２９…通気孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 図子田 勇人 群馬県伊勢崎市寿町20番地 サンデン株式 会社内 (72)発明者 間庭 邦弘 群馬県伊勢崎市寿町20番地 サンデン株式 会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ショーケース本体に、商品を収容する商
   品収容庫と、この商品収容庫を冷却する冷却装置が設置
   された機械室とを設けるとともに、ショーケース本体の
   外面に機械室と連通する吸入口及び排気口を設け、吸入
   口から排気口へ外気が通過するように機械室内に風通路
   を形成したショーケースにおいて、 前記吸入口及び排気口をショーケース本体の互いに異な
   る側面に形成したことを特徴とするショーケース。
2. 【請求項２】 除霜水等を受容する蒸発皿を備えるとと
   もに、前記風通路を分岐させて蒸発皿上面に空気を吹き
   付けることを特徴とする請求項１記載のショーケース。