JP2001033137A - 車両用冷却庫 - Google Patents

車両用冷却庫

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JP2001033137A
JP2001033137A JP20848799A JP20848799A JP2001033137A JP 2001033137 A JP2001033137 A JP 2001033137A JP 20848799 A JP20848799 A JP 20848799A JP 20848799 A JP20848799 A JP 20848799A JP 2001033137 A JP2001033137 A JP 2001033137A
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JP
Japan
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cool air
evaporator
cool
air chamber
chamber
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JP20848799A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Ishikawa
努 石川
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Valeo Thermal Systems Japan Corp
Original Assignee
Zexel Valeo Climate Control Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる温度の冷蔵室を備える収納庫に対して
架装が容易で且つ局部的な冷気の吹き付けを防止できる
車両用冷却庫を提供する。 【解決手段】 本発明にかかる車両用冷却庫は、エバポ
レータハウスの内側にエバポレータとエバポレータ用フ
ァンとを設け、エバポレータハウスの外側にコンデンサ
とコンデンサ用ファンとを一体に組み付けた冷凍機ユニ
ット9を収納庫に架装しており、車両の収納庫は第1保
冷室19と、第1保冷室よりも温度の高い第2保冷室1
7と、前記エバポレータから冷気が供給される第1冷気
室35と、第1冷気室から送風機により冷気が供給され
る第2冷気室37と、第1冷気室と第1保冷室とを連通
する第1吹出し孔47と、第2冷気室と第2保冷室とを
連通する第2吹出し孔49と、第1吸込み孔55と第2
吸込み孔57とから吸込んだ空気をエバポレータに戻す
戻し通路57とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の収納庫に架
装して収納庫内を冷蔵または冷凍する車両用冷却庫に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の車両用冷凍装置として、
特開平9ー99773号公報には、車両の収納庫内に蒸
発器(エバポレータ)を取付け、収納庫の外側に凝縮器
(コンデンサ)を取り付けて、エバポレータを収納庫か
らキャビン側に突設した内壁に配置した構成が開示され
ている。これらのコンデンサとエバポレータとはそれぞ
れ突設した収納庫の部分にボルトとナットとによりそれ
ぞれ取り付けられている。
【0003】また、近年では、荷物の配送車両におい
て、荷物の収納庫内を庫内温度の異なる冷凍室(第1保
冷室)と冷蔵室(第2保冷室)とに分け、別個の冷蔵状
態を要求される荷物毎に分けて収納することが要求され
ている。このため、特開昭62−49171号公報に
は、収納庫を冷凍室と冷蔵室との2室に分けて冷凍室内
にエバポレータからの冷気を供給して冷却するとともに
冷凍室内の冷気を冷蔵室内に導いて冷蔵室を所定の温度
(冷凍室よりも高い温度)に設定する構成が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した前者
の公報に開示の技術では、コンデンサとエバポレータと
を収納庫の前方に突設させているので、収納庫の庫内容
積を減じることを防止できるものの、コンデンサやエバ
ポレータを別途、収納庫に取り付ける構成であるから、
取り付け作業が煩雑であり、装着に手間がかかるという
問題がある。特に、収納庫の内側では、エバポレータの
取り付け作業を行ない、外側ではコンデンサを取り付け
るとともに、その他の冷凍サイクルを構成する機器を別
途に取り付ける必要があり、装着作業が煩雑になる。ま
た、収納庫内側に装着するエバポレータ等は、外側に突
設された狭いスペースに取り付け作業をすることになる
ので、装着作業がし難く、装着に時間を要するという問
題点がある。
【0005】また、後者の公報に開示の技術では、冷凍
室の冷気をファンにより冷蔵室に導入して冷蔵室の温度
を制御しているので、冷蔵室では、ファンから吹出され
る冷気が、ファンの吹出し口近傍にある商品に直接吹き
付けるため、一部の商品が凍結してしまうという不都合
があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、異なる温度の冷
蔵室を備える収納庫に対して架装が容易で且つ局部的な
冷気の吹き付けを防止できる車両用冷却庫を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、エバポレータハウスの内
側にエバポレータとエバポレータ用ファンとを設け、エ
バポレータハウスの外側にコンデンサとコンデンサ用フ
ァンとを設け、これらを一体に組み付けた冷凍機ユニッ
トを車両の収納庫に架装して収納庫内を冷却する車両用
冷却庫であって、車両の収納庫は第1保冷室と、第1保
冷室よりも温度の高い第2保冷室と、第1保冷室の上に
設けられエバポレータの吹出し孔から冷気が供給される
第1冷気室と、第2保冷室の上に設けられ第1冷気室か
ら冷気が供給される第2冷気室と、第1冷気室と第2冷
気室とを仕切る隔壁に設け第1冷気室の冷気を第2冷気
室に送風する送風機と、第1冷気室と第1保冷室とを連
通する第1吹出し孔と、第2冷気室と第2保冷室とを連
通する第2吹出し孔と、第1保冷室内の空気を吸込む第
1吸込み孔と、第2保冷室の空気を吸込む第2吸込み孔
と、第1吸込み孔と第2吸込み孔とに連通してこれらの
孔から吸込んだ空気をエバポレータに戻す戻し通路とを
備えることを特徴とするものである。
【0008】この請求項1に記載の発明では、冷凍サイ
クルを構成する主要機器のうち、コンプレッサを除く、
エバポレータ、エバポレータ用ファン、コンデンサ、コ
ンデンサ用ファンとをエバポレータハウスに予め取り付
けた一体の冷凍機ユニットとしているので、収納庫への
架装が容易に且つ迅速にできる。しかも、冷凍機ユニッ
トは、収納庫の外側に配置されるから、収納庫内のスペ
ースを広く活用できる。
【0009】また、エバポレータが収納庫内にないの
で、エバポレータの結露が落下して収納庫内の収納物が
濡れるのを防止できる。
【0010】庫内の冷却時には、エバポレータからの冷
気が第1冷気室に供給され、第1冷気室の冷気が送風機
により第2冷気室に供給される。第1冷気室の冷気は第
1吹出し孔から自重により落下して第1保冷室に供給さ
れ、第1保冷室を冷却する。従って、エバポレータを通
過した風が第1保冷室に直接吹出されることなく、第1
冷気室内に一旦拡散されて温度勾配を小さくした後、冷
気は自重により第1保冷室に供給されるので、第1保冷
室において局所的な冷気の吹き付けが防止される。一
方、送風機により第2冷気室に送風された冷気は、第2
冷気室内に一旦拡散されて温度勾配を小さくした後、第
2冷気室から第2吹出し孔を介して自重により第2保冷
室に供給される。従って、第1冷気室からの冷気は、第
2冷気室で一度拡散された後、自重により第2保冷室に
供給されるので、第2保冷室における局部的な冷気の吹
き付けを防止できる。
【0011】このように、第1冷気室及び第2冷気室を
冷気の緩衝室として設け、第1保冷室及び第2保冷室に
おいて、更に局所的な冷却を防止しているので、要求さ
れる物品の温度状態に応じた冷蔵(または冷凍)状態を
保持することができる。更に、第1保冷室の冷気を送風
機により第2保冷室に直接送風させていないので、送風
機の停止時に第1保冷室の冷気が第2保冷室に移動する
のを防止でき、保冷室内の温度制御性能に優れる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記収納庫は、冷凍機ユニットが架装
される側壁との間に空間を形成するバルクヘッドを備
え、第1保冷室と第2保冷室とはバルクヘッドを壁面と
して横に並んで配置しており、前記第1吸込み孔と第2
吸込み孔とは、バルクヘッドの下部に形成された孔であ
り、側壁とバルクヘッドとの間の空間を戻し通路とした
ことを特徴とするものである。
【0013】この請求項2に記載の発明では、請求項1
に記載の作用効果を奏するとともに、第1保冷室及び第
2保冷室の冷気は、壁面の下部に形成された第1吸込み
孔と第2吸込み孔とからそれぞれ戻し通路に戻され、第
1保冷室の冷気と第2保冷室の冷気とが混合されて、エ
バポレータに供給される。従って、エバポレータを通過
する空気の帯域に温度勾配が少なく、冷却効率に優れ
る。更に、戻し通路は、バルクヘッドを利用しているの
で、戻し通路の形成が簡易である。更に、上方から供給
された冷気を下側に設けられている吸込み口から吸込ん
でいるので、供給された冷気が各保冷室全体を通過し、
冷気のいわゆるショートサーキットを防止できるので冷
却効率に優れる。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、前記第2吹出し孔は、前記第
1吹出し孔よりも通気抵抗を大きくしたことを特徴とす
るものである。
【0015】この請求項3に記載の発明では、請求項1
または2に記載の作用効果を奏するとともに、第2冷気
室に拡散された冷気は、第2吹出し孔から第2保冷室に
供給されるが、第2吹出し孔の通気抵抗が第1吹出し孔
よりも大きいため、第1冷気室から第2冷気室に吹き込
まれた冷気はそのまま直ぐに第2吹出し孔から第2保冷
室に供給されることなく、第2冷気室に充分に滞留させ
て、第2冷気室内の冷気の温度勾配を低減した後に第2
冷気室に供給する。従って、第2保冷室に供給する冷気
の温度勾配を防止し、第2保冷室内の局所的な冷却を充
分に防止できる。
【0016】尚、通気抵抗を付与する方法として、第2
吹出し孔の口径を小さくしたり、第2吹出し孔にグリル
や網等を設けることができる。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明において、前記隔壁は、エバポレ
ータの吹出し孔の横から第2冷気室を広げる方向に斜め
に延出していることを特徴とするものである。
【0018】この請求項4に記載の発明では、請求項1
〜3のいずかに記載の作用効果を奏するとともに、第1
冷気室と第2冷気室とを仕切る隔壁が、側壁から第2冷
気室を広げる方向に延出しており、第1冷気室に冷気を
吹出す吹出し孔の面積を大きく取りつつ、第2冷気室の
容積を広く確保することができる。このように、第2冷
気室の容積をできるだけ広く確保することによって、第
2保冷室に供給する冷気の温度勾配を更に低減する。
【0019】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれか一項に記載の発明において、前記第2吸込み孔
は、前記第1吸込み孔よりも通気抵抗を大きくしたこと
を特徴とするものである。
【0020】この請求項5に記載の発明では、請求項1
〜4のいずれか一項に記載の作用効果を奏するととも
に、第2吸込み孔の方が第1吸込み孔よりも通気抵抗が
大きいので、第2保冷室よりも温度の低い第1保冷室の
空気の方が多くエバポレータに戻される。従って、エバ
ポレータの吹出し孔から吹出される冷気の温度を低くで
き、各保冷室を短時間で所定の温度に冷却することがで
きる。
【0021】尚、通気抵抗を付与する方法として、第2
吹出し孔の口径を小さくしたり、第2吹出し孔にグリル
や網等を設けることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面の図1乃至図1
0を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、図1乃至図7を参照して本発明の第1実施の形態
を説明する。図5に示すように、本発明の実施の形態に
かかる集配車両1は、収納庫(車両用冷却庫)3を荷台
7に備えており、冷凍機ユニット9は収納庫3のキャビ
ン11側に突設して配置されている。
【0023】収納庫3は、図1に示すように、後側にド
ライ室15、前側(キャビン11側)に冷蔵室(第2保
冷室)17及び冷凍室(第1保冷室)19との合計3室
を備えており、ドライ室15は温度管理を必要としない
一般荷物を収納し、冷蔵室17は例えば−5°乃至5°
の温度範囲に冷却する荷物を収納し、冷凍室19は、例
えば−18°以下(−18°乃至−25°)に冷却する
荷物を収納する。尚、冷蔵室17と冷凍室19とはキャ
ビン11側において車両の幅方向に並んで配置されてい
る。
【0024】冷凍機ユニット9は、図6及び図7に示す
ように、冷凍サイクルを構成する冷凍機器のうちコンプ
レッサ13を除いた、全てを一体のユニット化した構成
とし収納庫に架装するようになっており、収納庫への架
装が容易である。尚、図5に示すように、コンプレッサ
13は、車両のエンジンに連動して駆動するため、車両
の荷台7又はキャビン11に取付けられる。
【0025】この冷凍機ユニット9は、収納庫3におけ
るキャビン11側に架装されており、収納庫3の架装位
置には予め開口部21が形成されている。冷凍機ユニッ
ト9は、エバポレータハウス23の凹状に形成した内側
にエバポレータ25及びエバポレータ用ファン27を収
納している。このように、エバポレータハウス23の凹
状部分にエバポレータ25とファン27とを収納してい
るので、冷凍機ユニット9を架装した際に、図7に示す
ように、これらが収納庫3の側壁3aよりも外側に位置
しており、冷凍室19内の収納容積を狭めることがな
く、収納庫3内を広く活用することができる。また、エ
バポレータ25が収納庫3内にないので、エバポレータ
25の結露が落下して収納庫3内の収納物が濡れるのを
防止できる。
【0026】エバポレータ25は、エバポレータハウス
23の上部に設けられ、エバポレータハウス23との間
に通風路30を形成する間隔を空けて配置されている。
【0027】これにより、エバポレータ用ファン27か
ら送風された空気は、エバポレータ25で熱交換された
後、吹出し口29から冷凍室19内に向けて送風され
る。
【0028】エバポレータハウス23の外側には、コン
デンサ31及びコンデンサ用ファン33が取付けられ
て、これらはキャビン側に突設されている。コンデンサ
31は、本実施の形態では、高効率コンデンサを用いて
おり、送風方向に対して略直角に配置し、突設スペース
を小さくして、冷凍機ユニット9の小型化が図られてい
る。
【0029】尚、エバポレータハウス23には、上述し
た冷凍サイクルの主要機器の他、アキュムレータ、ドラ
イヤ、レシーバタンク、膨張弁、リレーボックスやヒュ
ーズボックス等を取付けており(図示せず)、コンプレ
ッサ13を除く殆どの冷凍機器が冷凍機ユニット9に纏
められている。このようにコンプレッサ13を除く殆ど
の冷凍機器を纏めてユニット化することで、一体ユニッ
ト9をそのまま取付け固定するだけで容易に且つ短時間
で車両への架装ができる。また、各機器が纏められてい
るので、メンテナンスも容易である。
【0030】次に、図1乃至図4を参照して収納庫3に
ついて、更に詳しく説明する。収納庫3において、冷蔵
室17と冷凍室19とは車両の幅方向に沿って横に並ん
で配置されており、冷蔵室17及び冷凍室19の後方に
ドライ室15が区画されている。冷蔵室17と冷凍室1
9とを仕切る仕切り壁45は、冷蔵室17または冷凍室
19側に移動自在であり、仕切り壁45の移動によりそ
れぞれの室の容積が可変になっている。これにより、収
納する荷物の状況により冷凍室19(または冷蔵室1
7)を広くしたり、狭くすることができる。
【0031】冷凍室19の上には、エバポレータ25か
らの冷気を受ける第1冷気室35が設けられており、冷
蔵室17の上には、第2冷気室37が設けられている。
第1冷気室35において、側壁3a側には、冷凍機ユニ
ット9のエバポレータ25から空気を吹出す吹出し口2
9が形成されており、エバポレータ25から直接吹出さ
れる冷気を受けるようになっている。
【0032】第1冷気室35と第2冷気室37とは、隔
壁39を隔てて隣合わせに設けられている。この隔壁3
9には、通気孔41が形成されており、この通気孔41
に送風機43が配置されて第1冷気室35の冷気を第2
冷気室37に送るようになっている。送風機43は、冷
蔵室17に設けた図示しない温度検知機に基づいて駆動
し、設定温度になるように冷気の送風量を制御すること
により冷蔵室17の温度制御をしている。本実施の形態
では、冷凍室19の冷気を送風機43により冷蔵室17
に直接送風させていないので、送風機43の停止時に冷
凍室19の冷気が冷蔵室17に移動するのを防止でき、
冷蔵室17内の温度制御性能に優れる。
【0033】第1冷気室35の底壁36には、第1吹出
し孔47が形成されており、第1冷気室35の冷気が自
重により冷凍室19に移動して吹出すようになってい
る。この第1吹出し孔47は、エバポレータ25の吹出
し孔29から離れた位置に大きな矩形の孔を一つあけて
形成している。
【0034】第2冷気室37の底壁38には、第2吹出
し孔49が形成されており、第2冷気室37の冷気が自
重により冷蔵室17に移動して吹出すようになってい
る。この第2吹出し孔49は、底壁38の一部領域Bを
残して略全体に亘って多数の丸孔で形成している。この
ように径の比較的小さな孔を多数形成することによっ
て、第1吹出し孔47よりも全体として通気抵抗を大き
くし、第2冷気室37に供給された冷気が第2吹出し孔
49から直ぐに吹出されることなく滞留して、第2冷気
室37内における温度分布の均一化を図っている。第1
吹出し孔47の形成されていない領域Bは、上述した仕
切り壁45の移動範囲であり、冷蔵室17の容積変化に
対応させている。
【0035】収納庫3の側壁3aには、間隔をあけて配
置されたバルクヘッド51が設けられており、側壁3a
との間に戻し通路53を形成している。このバルクヘッ
ド51は冷凍室19及び冷蔵室17に共通して配置され
た板であり、それぞれの室側の下方位置に第1吸込み孔
55、第2吸込み孔57が形成されている。このよう
に、バルクヘッド51と側壁3aを利用して戻し通路5
3を形成しているので、別途ダクト等を用いる必要がな
く、構成が簡易である。
【0036】第1吸込み孔55は、矩形の大きな孔であ
り、第2吸込み孔57は、径の小さい複数の孔である。
このように第2吸込み孔57を径の小さい複数の孔にす
ることにより、第2吸込み孔57における通気抵抗が大
きくなり、換言すれば第1吸込み孔55の通気抵抗が小
さいので、冷蔵室17の冷気よりも冷凍室19の冷気の
方を多くエバポレータ25に戻す。従って、吹出し孔2
9から吹き出す冷気の温度をできるだけ低くすることが
でき、冷凍室17及び冷凍室19を早期に所定の設定温
度に至らせることができる。
【0037】一方、側壁3aには、冷凍機ユニット9の
下部に対応した位置に、空気をエバポレータ25に戻す
戻し孔59が形成されており、戻し通路53に連通され
ている。従って、冷凍室19及び冷蔵室17の下方から
第1及び第2吸込み口55、57を介して吸込まれた空
気は、戻し通路53を通って混合され、戻し孔59から
エバポレータ25に戻して循環されるようになってい
る。
【0038】次に、本実施の形態における作用を説明す
る。冷凍機ユニット9の製造は、冷凍サイクルを形成す
る主要機器のうち、コンプレッサ13を除く、エバポレ
ータ25、エバポレータ用ファン27、コンデンサ31
等の冷凍機器をエバポレータハウス23に取り付け、一
体のユニットを構成する。かかるユニットは工場の出荷
段階で容易に製造することができる。
【0039】次に、収納庫への架装は、冷凍機ユニット
9のエバポレータハウス23を収納庫の開口部21にボ
ルト止めしておこなう。この架装時には、エバポレータ
ハウス23をボルト固定するだけで容易に装着できる。
【0040】冷凍機ユニット9運転時には、エバポレー
タ25を通過した冷気が吹出し口29から第1冷気室3
5に吹出される。第1冷気室35に吹出された冷気は、
第1冷気室35内に一旦滞留した後、第1吹出し孔47
から冷凍室19内に吹出される。第1吹出し孔47は、
吹出し口29に対して直交する方向に形成されているの
で、吹出し口29から吹出された冷気は直接第1吹出し
孔47に向かうことないので、第1冷気室内に滞留し、
冷気の重みにより第1吹出し口47から下方の冷凍室1
9に吹出される。
【0041】冷凍室19の下方に至った冷気は、室内の
側壁3a側に移動し、バルクヘッド51に形成された第
1吸込み孔55から戻し通路53に導入される。
【0042】一方、第1冷気室35の冷気は、送風機4
3により第2冷気室37に送風される。第2冷気室37
では、送風方向に対して直角方向に第2吹出し孔49が
形成されているので、送風された冷気が冷蔵室17に直
接吹出されることなく、しかも第2吹出し口49は、多
数の孔であるから、全体としての通気抵抗が高く、第2
冷気室37を流れて滞留する。これにより、第2冷気室
37内の冷気の温度勾配を低減し、略均一な温度の冷気
を第2吹出し孔49から冷蔵室17に供給する。第2冷
気室37では、その底壁38に形成された第2吹出し孔
49を介して、冷気の自重により冷蔵室17の天井側か
ら冷蔵室17内に移動して吹出される。冷蔵室17で
は、天井側から冷気が自重により降りてくるので、上方
から冷気を拡散させつつ冷蔵室17全体に供給すること
ができる。従って、冷蔵室17内に収納された物品の一
部に局部的な冷気を吹き付けて冷凍させてしまったり、
冷蔵室17内の温度勾配を低減することができるととも
に、冷蔵室17内の温度制御が容易である。
【0043】冷蔵室17の下方に至った冷気は、室内の
側壁3a側に移動し、バルクヘッド51に形成された第
2吸込み孔57から戻し通路53に導入される。戻し通
路53では、冷凍室19内の冷気と冷蔵室17内の冷気
との温度の異なる冷気が混合され、温度勾配を低減した
後、戻し孔59から冷凍機ユニット9のエバポレータ2
5に循環される。エバポレータ25に戻される冷気は、
温度勾配が低減されているので、エバポレータ25にお
ける冷却効率が良い。
【0044】また、第1吸込み孔55の通気抵抗が第2
吸込み孔57の通気抵抗よりも小さいので、冷蔵室17
の冷気よりも温度の低い冷凍室19の冷気の方を多くエ
バポレータ25に戻して冷却するので、吹出し孔29か
ら吹き出す冷気の温度をできるだけ低くすることがで
き、冷凍室17及び冷凍室19を早期に所定の設定温度
に冷却することができる。
【0045】次に、本発明の他の実施の形態を説明する
が、以下に説明する実施の形態では、上述した実施の形
態と同一の作用を奏する部分には、同一の符号を付する
ことによって、その部分の詳細な説明を省略し、上述し
た第1実施の形態と異なる点を主に説明する。図8乃至
図10に示す第2実施の形態は、冷凍機ユニット9の取
り付け部に形成されている戻し孔59の略中央を盲板6
3で区切って、第1及び第2吸込み孔55、57を形成
したものである。この第2実施の形態によれば、バルク
ヘッド51を設けていないので、冷蔵室17及び冷凍室
19の室内容積を広くすることができるとともに構成が
簡易である。尚、盲板63は、可動の仕切り壁45の移
動範囲に対応して設けている。また、この第2実施の形
態では、戻し通路53は、戻し孔59と重なっており、
戻し通路53がないのではなく、戻し通路53が短くな
っている。
【0046】発明は上述した実施例に限定されず、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
【0047】例えば、第1吹出し孔47は、開口面積の
小さい孔を複数設けるものであってもよく、また、第2
吹出し孔49は面積の大きな孔を一つにしてもよい。
【0048】更に、第1吹出し孔47あるいは第2吹出
し孔49にグリルを設ける構成であってもよい。同様
に、第1吸込み孔55あるいは、第2吸込み孔57にグ
リルを設けてもよい。
【0049】第2吸込み孔57は多数の小孔に限らず、
第1吸込み孔よりも口径の小さい孔を一つ設けるもので
あってもよい。
【0050】また、第1及び第2保冷室は、冷凍室19
と冷蔵室17とにすることに限らず、設定温度の異なる
室であれば、共に冷蔵室としてもよい。
【0051】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、冷凍サ
イクルを構成する主要機器のうち、コンプレッサを除
く、エバポレータ、エバポレータ用ファン、コンデン
サ、コンデンサ用ファンとをエバポレータハウスに予め
取り付けた一体の冷凍機ユニットとしているので、収納
庫への架装が容易で且つ迅速にできる。また、冷凍機ユ
ニットは収納庫に外付けするから、収納庫内のスペース
を広く活用することができる。また、エバポレータが収
納庫内にないので、エバポレータの結露が落下して収納
庫内の収納物が濡れるのを防止できる。
【0052】庫内の冷却時には、第1冷気室及び第2冷
気室を冷気の緩衝室として設け、第1保冷室及び第2保
冷室において、局所的な冷気の吹き付けを防止できると
ともに、室内の温度勾配を低減でき、且つ温度制御が容
易である。
【0053】更に、第1保冷室の冷気を送風機により第
2保冷室に直接送風させていないので、送風機の停止時
に第1保冷室の冷気が第2保冷室に移動するのを防止で
き、保冷室内の温度制御性能に優れる。
【0054】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の効果を奏するとともに、第1保冷室及び第2保
冷室の冷気は、共通の戻し通路に戻されて混合されて、
エバポレータに供給されるので、エバポレータに戻す冷
気の温度勾配が小さく、冷却効率に優れる。
【0055】更に、戻し通路は、バルクヘッドを利用し
ているので、戻し通路の形成が簡易で且つ簡易である。
【0056】また、上方から供給された冷気を下側に設
けられている吸込み口から吸込んで戻しているので、冷
気が各保冷室に充分に滞留し、冷気のいわゆるショート
サーキットを防止できるので冷却効率に優れる。
【0057】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の効果を奏するとともに、第2吹出し孔
の通気抵抗が第1吹出し孔よりも大きい構成であるか
ら、第1冷気室から第2冷気室に吹き込まれた冷気を第
2冷気室に充分に滞留させて、温度勾配の少ない冷気を
第2保冷室に供給するとともに、第2保冷室の局所的な
冷却を更に低減する。
【0058】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
〜3のいずかに記載の効果を奏するとともに、第1冷気
室と第2冷気室とを仕切る隔壁が、側壁から第2冷気室
を広げる方向に延出しているので、第1冷気室に冷気を
吹出す吹出し孔の面積を大きく取りつつ、第2冷気室の
容積を広く確保し、第2保冷室に供給する冷気の温度勾
配を更に低減する。
【0059】請求項5記載の発明によれば、請求項1〜
4のいずかに記載の効果を奏するとともに、第2吸込み
孔を第1吸込み孔よりも通気抵抗を大きくし、第2保冷
室よりも温度の低い第1保冷室の空気を多くエバポレー
タに戻すことができ、エバポレータの吹出し孔から吹出
される冷気の温度を低くできるので、短時間で各保冷室
を所定の温度に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の収納庫を切断して示す斜視図である。
【図2】図1に示す収納庫を水平方向に切断して示す断
面図である。
【図3】図1に示す収納庫の縦断面図である。
【図4】図1に示す収納庫の横断面図である。
【図5】車両の概略的構成を示す図である。
【図6】冷凍機ユニットの概略的構成を示す縦断面図で
ある。
【図7】図6に示す冷凍機ユニットの架装状態を示す縦
断面図である。
【図8】第2実施の形態にかかる収納庫の縦断面図であ
る。
【図9】図8に示す収納庫の縦断面図である。
【図10】図1に示す収納庫を水平面で切断した断面図
である。
【符号の説明】
3 収納庫(車両用冷却庫) 3a 側壁 9 冷凍機ユニット 17 冷蔵室(第2保冷室) 19 冷凍室(第1保冷室) 23 エバポレータハウス 25 エバポレータ 27 エバポレータ用ファン 29 エバポレータの吹出し孔 31 コンデンサ 33 コンデンサ用ファン 35 第1冷気室 37 第2冷気室 39 隔壁 43 送風機 47 第1吹出し孔 49 第2吹出し孔 51 バルクヘッド 53 戻し通路 55 第1吸込み孔 57 第2吸込み孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エバポレータハウスの内側にエバポレー
    タとエバポレータ用ファンとを設け、エバポレータハウ
    スの外側にコンデンサとコンデンサ用ファンとを設け、
    これらを一体に組み付けた冷凍機ユニットを車両の収納
    庫に架装して収納庫内を冷却する車両用冷却庫であっ
    て、 車両の収納庫は第1保冷室と、第1保冷室よりも温度の
    高い第2保冷室と、第1保冷室の上に設けられエバポレ
    ータの吹出し孔から冷気が供給される第1冷気室と、第
    2保冷室の上に設けられ第1冷気室から冷気が供給され
    る第2冷気室と、第1冷気室と第2冷気室とを仕切る隔
    壁に設け第1冷気室の冷気を第2冷気室に送風する送風
    機と、第1冷気室と第1保冷室とを連通する第1吹出し
    孔と、第2冷気室と第2保冷室とを連通する第2吹出し
    孔と、第1保冷室内の空気を吸込む第1吸込み孔と、第
    2保冷室の空気を吸込む第2吸込み孔と、第1吸込み孔
    と第2吸込み孔とに連通してこれらの孔から吸込んだ空
    気をエバポレータに戻す戻し通路とを備えることを特徴
    とする車両用冷却庫。
  2. 【請求項2】 前記収納庫は、冷凍機ユニットが架装さ
    れる側壁との間に空間を形成するバルクヘッドを備え、
    第1保冷室と第2保冷室とはバルクヘッドを壁面として
    横に並んで配置しており、前記第1吸込み孔と第2吸込
    み孔とは、バルクヘッドの下部に形成された孔であり、
    側壁とバルクヘッドとの間の空間を戻し通路としたこと
    を特徴とする請求項1に記載の車両用冷却庫。
  3. 【請求項3】 前記第2吹出し孔は、前記第1吹出し孔
    よりも通気抵抗を大きくしたことを特徴とする請求項1
    または2に記載の車両用冷却庫。
  4. 【請求項4】 前記隔壁は、エバポレータの吹出し孔の
    横から第2冷気室を広げる方向に斜めに延出しているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車
    両用冷却庫。
  5. 【請求項5】 前記第2吸込み孔は、前記第1吸込み孔
    よりも通気抵抗を大きくしたことを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか一項に記載の車両用冷却庫。
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