JPH11235653A - ワイヤーソー装置及びワークの切断方法 - Google Patents

ワイヤーソー装置及びワークの切断方法

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JPH11235653A
JPH11235653A JP3609298A JP3609298A JPH11235653A JP H11235653 A JPH11235653 A JP H11235653A JP 3609298 A JP3609298 A JP 3609298A JP 3609298 A JP3609298 A JP 3609298A JP H11235653 A JPH11235653 A JP H11235653A
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JP
Japan
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plate
work
wafer
wire
slurry
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JP3609298A
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English (en)
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Etsuo Kiuchi
悦男 木内
Kazuo Hayakawa
和男 早川
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Mimasu Semiconductor Industry Co Ltd
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Mimasu Semiconductor Industry Co Ltd
Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】スラリーの反転流が切断中のウェーハに直接か
かることを防ぐことによって、切断中のウェーハの割れ
の発生を大幅に軽減できるワイヤーソー装置及びワーク
の切断方法を提供する。 【解決手段】複数本のメインローラに所定のピッチ幅で
巻回されたワイヤーによって形成されたワイヤー列と、
ワークの上面に固着された当て板及び該当て板に固着さ
れたワークプレートを介してワークを支持するワーク支
持手段とを有し、メインローラを回転させることによっ
てワイヤー列を走行させて切断領域にある一対のメイン
ローラ間に巻回されたワイヤーにスラリーを供給しなが
らワークを押し当ててウェーハ状に切断するワイヤーソ
ー装置において、該ワークプレートの側縁部が該当て板
の側面から外方に突出しないように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワーク、例えば、
半導体シリコンインゴットを切断又はスライスしてウェ
ーハを切り出すにあたり、切断中のウェーハの割れを防
止することができるようにしたワイヤーソー装置及びワ
ークの切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワーク、例えば、半導体シリコン
インゴットを切断又はスライスしてウェーハ状に切り出
すためのワークの切断装置としては、図3に示すような
ワイヤーソー装置が用いられている。
【0003】図3において、ワイヤーソー装置12は3
つのメインローラ14,16,18を三角形の各頂点位
置に互いに平行、且つ回転自在に配置して構成され、こ
れらのメインローラ14,16,18間には線径0.0
8〜0.25mm程度の特殊ピアノ線からなる1本のワ
イヤー20が所定のピッチで螺旋状に巻回されている。
該メインローラは複数本配設されればよく、その本数に
特別の限定はないが、図示した3本又は4本が通常使用
される。
【0004】そして、上方の2つのメインローラ14,
16の間、即ち切断領域であって、且つこれらメインロ
ーラ14,16の上方には、ワークホルダー22に保持
された円筒状半導体シリコンインゴット等のワークWが
セットされている。該ワークWは、不図示の駆動手段に
よってワークホルダー22が上下動せしめられることに
よって、該ワークホルダー22と共に上下動する。
【0005】下方のメインローラ18は駆動メインロー
ラであって、これは駆動モータ24によって正逆転せし
められる。
【0006】該メインローラ14,16の上方には、微
細な砥粒を油性又は水溶性のクーラントで懸濁すること
によって作られた砥粒スラリー26を噴出するノズル2
8が設置されている。30は該メインローラ14,16
間に設けられたスラリー溜りで、ノズル28から噴出し
たスラリー26を受ける作用を行う。スラリー26は不
図示のスラリータンクに貯留されている。
【0007】上記した複数のメインローラ14,16,
18間に螺旋状に巻きつけられたワイヤー20を、ワイ
ヤー送り出し側からワイヤー受け取り側に向けて、往復
運動させながら移動させる。
【0008】このように移動するワイヤー20にワーク
Wを所定の送り速度で圧接するとともに、この圧接部
に、スラリー26を供給することによって、複数のウェ
ーハを同時に切り出すことができる。そして、このワイ
ヤーソー装置12は、同時に多数のウェーハを切り出す
ことができるため、従来の内周刃スライサー等に代わっ
て多用されるようになっている。
【0009】ところで、このワイヤーソー装置12でワ
ークWを切断するためには、ワークWを支持装置を介し
てワークホルダー22に支持させておく必要がある。こ
のための支持装置が図4〜図7に示されている。
【0010】この支持装置32は、長手方向に沿って一
対の帯状凸部34a,34aが形成されたワークプレー
ト34を備えている。このワークプレート34の中央部
にはワークプレート34より幅の狭い当て板36(従来
は、カーボン板)が接着され、この当て板36にワーク
Wが接着される。そして、このワークプレート34は、
このワークプレート34と同じ長さを持ち、かつ、前記
一対の帯状凸部34a,34a間に嵌合可能な帯状凸部
38aを有する第1アダプタプレート38にボルト止め
される。
【0011】この第1アダプタプレート38は断面がT
字状に構成されている。そして、この第1アダプタプレ
ート38のT字状断面形状と相補的な形状の溝40aを
有する第2アダプタプレート40に取り付けられる。な
お、第1アダプタプレート38の一端にはストッパ片3
8bが付設され、このストッパ片38bの部分で第1ア
ダプタプレート38は第2アダプタプレート40にボル
ト止めされる(図5)。
【0012】このようなワイヤーソー用ワーク支持装置
32を介してワークホルダー22によって支持されたワ
ークWは、ワイヤーソー装置12における切断ワイヤー
20に押し付けられて切断される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来のワイヤソー用ワーク支持装置32においては、当て
板36の横幅aがワークプレート34の横幅bよりも狭
く形成されており、該ワークプレート34の両側縁部が
当て板36の両側面よりも外方に突出した形状となって
いる(図8)。
【0014】このような構造のワーク支持装置32によ
って支持されたワークWをワイヤーソー装置12によっ
てスライスする場合には、ワイヤー20に付着したスラ
リー26の流れはワークプレート34の外方に突出した
両側縁部の下面に衝突し、その衝突したスラリー26の
流れが下方に反転して切断中のワークWに当たる。その
時、ワークWの切断が進行してワークWがウェーハ状と
なっている場合には切断中のウェーハにスラリー26が
当たることによって、切断中のウェーハ(特にワークの
両端部に位置するウェーハ)が振動して隣接するウェー
ハ同士が互いに接触することによってウェーハ割れが生
起してしまう。
【0015】本発明者等は、上記したウェーハ割れにつ
いての検討を進めたところ、当て板とワークプレートと
の横幅を調整することによってウェーハ割れを防止する
ことができることを見出し、本発明を完成したものであ
る。
【0016】本発明は、スラリーの反転流が切断中のウ
ェーハに直接かかることを防ぐことによって、上述した
従来技術に比べて切断中のウェーハの割れの発生を大幅
に軽減できるようにしたワイヤーソー装置及びワークの
切断方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のワイヤーソー装置は、両端部が軸受部によ
って回転自在に支承されるとともに、互いに所定間隔を
おいて配置された複数本のメインローラと、該メインロ
ーラ間に所定のピッチ幅で巻回されたワイヤーによって
形成されたワイヤー列と、ワークの上面に固着された当
て板及び該当て板に固着されたワークプレートを介して
ワークを支持するワーク支持手段とを有し、該メインロ
ーラを回転させることによって該ワイヤー列を走行させ
て切断領域にある一対のメインローラ間に巻回されたワ
イヤーにスラリーを供給しながらワークを押し当ててウ
ェーハ状に切断するワイヤーソー装置において、該ワー
クプレートの側縁部が該当て板の側面から外方に突出し
ないように構成したことを特徴とする。
【0018】具体的には、当て板の横幅をワークプレー
トの横幅と同じかそれよりも大とし、該ワークプレート
の側縁部が該当て板の側面から突出しないように両者を
互いに固着させるものである。
【0019】上記ワークとしては、円筒状半導体シリコ
ンインゴットをあげることができる。この場合、上記当
て板の横幅としては、円筒状半導体シリコンインゴット
の直径の1/2以上とするのが好ましい。
【0020】従来の当て板の材質はカーボン板である
が、その場合シリコンに比べて非常に切れにくくワイヤ
ーが蛇行して切断中のウェーハにキズが発生し易いとい
う問題があった。しかし、当て板の材質として、ガラス
板、カーボン繊維を固めた樹脂成型板、あるいはSiC
及び/又はアルミナを骨材とした成型板等の切れ易い材
質にすることにより、切断中のウェーハのキズの発生を
減らすことができるという有利さがある。
【0021】本発明のワークの切断方法は、メインロー
ラ間に巻回されかつ走行するワイヤーにスラリーを供給
しながらワークを押し当ててウェーハ状に切断するワー
クの切断方法において、切断中のウェーハにスラリーの
反転流が直接かからないようにワイヤーに供給されたス
ラリーの流れを誘導することにより切断中のウェーハの
割れを防止するようにしたことを特徴とする。
【0022】上記スラリーの流れを誘導する手法として
は、ワークが該ワークの上面に固着された当て板及び該
当て板に固着されたワークプレートを介して支持され、
該ワークプレートの側縁部が該当て板の側面から少なく
とも突出しないように形成し、スラリーの流れが該当て
板及び該ワークプレートの側面によって上方に誘導逃散
されるようにする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面中、図1及び図2に基づいて説明する。図1は本発
明装置の一つの実施の形態の要部の説明図である。図2
は、本発明装置の他の実施の形態の図1と同様の図面で
ある。なお、当て板とワークプレートとの相対的形状を
除いてワイヤーソー装置の基本的構成及び機能は図3〜
7によって説明したものと同様であるので、再度の説明
は省略する。
【0024】図1において、図8と同一又は類似部材は
同一符号で示されている。図1において、ワーク、例え
ば、円筒状半導体シリコンインゴットWの上面に接着等
によって固着された当て板36及び該当て板36に固着
されたワークプレート34を介してワークWは前記した
ワークホルダー22(図3)によって支持されている。
【0025】本発明の特徴的構成は、当て板36の横幅
aをワークプレート34の横幅bと同一(図1の図示
例)又はより大きくし(図2の図示例)、該ワークプレ
ート34の側縁部が該当て板36の側面から外方に突出
しないように互いに接着等によって固着することであ
る。
【0026】図1に示すように、該当て板36の横幅a
がワークプレート34の横幅bと同一である場合には、
両者の側面が面一になるように互いに接着等によって固
着される。なお、符号eは当て板36の中心部の厚さで
ある。
【0027】一方、図2に示すように、該当て板36の
横幅aがワークプレート34の横幅bよりも大きい場合
には、ワークプレート34の側面が当て板36の側面よ
りも内方にひっこんだ状態で互いに接着等によって固着
される。
【0028】このような構成とすることにより、図1及
び図2に示すごとく、ワイヤー20にスラリー供給管2
8から供給されたスラリー26は該当て板36及びワー
クプレート34の側面に沿って上方に誘導逃散せしめら
れ、切断中のウェーハにスラリー26の反転流が直接か
からないように挙動する。
【0029】図8に示した従来構造においては、ワーク
プレート34の側縁部が当て板36の側面から外方に張
り出し又は突出しており、そのため図8に示したように
ワイヤー20に供給されたスラリー26は外方に張り出
したワークプレート34の側縁部の下面に衝突して反転
し、切断中のウェーハにスラリー26が直接かかり、切
断中のウェーハ(特にワークの両端部に位置するウェー
ハ)を振動させ隣接するウェーハ同士が互いに接触する
ことによってウェーハ割れを誘起させていたものであ
る。
【0030】本発明の構成によれば、上記したワークプ
レート34の側縁部の外方への張り出し又は突出は存在
しないため、ワイヤー20に供給されたスラリー26は
ワークプレート34の側縁部の下面に衝突することはな
くなり、当て板36及びワークプレート34の側面にガ
イドされて上方へスムーズに誘導逃散せしめられるので
切断中のウェーハにスラリー26の反転流が直接衝突す
ることもなく、したがって、スラリーの衝突に起因する
切断中のウェーハの割れの発生も大幅に軽減される。
【0031】当て板36の横幅aはワーク又はウェーハ
Wの直径dの1/2以上とするのが好適である。当て板
36の横幅aがワーク又はウェーハWの直径dの1/2
に満たないと切断されたウェーハWのスラリー26の反
転流に起因する振動防止、換言すればウェーハ割れの防
止が充分に行われない不利がある。
【0032】本発明で用いられる当て板36の材質とし
ては、従来と同様にカーボン板を用いることもできる
が、この場合シリコンに比べて非常に切れにくくワイヤ
ー20が蛇行して切断中のウェーハにキズが発生し易い
というという問題がある。本発明の当て板の材質とし
て、ガラス板、カーボン繊維を固めた樹脂成型板、ある
いはSiC及び/又はアルミナを骨材とした成型板等の
切れ易い材質とすれば、切断中のウェーハのキズの発生
を減らすことができるという利点がある。
【0033】
【実施例】以下に本発明の実施例をあげて説明する。 (実施例1)切断条件 当て板の横幅:160mm、当て板厚さ(中心部)(図
1及び図2の符号e):15mm 当て板の材質:カーボン板 ワークプレートの横幅:160mm シリコンウェーハの直径:8”、シリコンウェーハの厚
さ:860μm スライス枚数:280枚 切断速度:500μm/min、ワイヤー速度:500
m/min ワイヤーテンション:2.5kg・f ワイヤー線径:0.18mmφ 砥粒:GC#600(SiC) スラリー供給量:100リットル/min〜60リット
ル/min
【0034】上記した切断条件によって、円筒状半導体
シリコンインゴット(直径8インチ)をワイヤーソー装
置を用いて切断してウェーハを切り出した。この実験で
は、当て板とワークプレートの横幅を同一とし、側面を
面一として接着したので、スラリーの反転流が切断中の
ウェーハに直接かかることはなかった(図1の状態)。
そのため、ウェーハの割れの発生枚数は0枚であった。
一方、当て板として従来のカーボン板を用いたため、ウ
ェーハのキズの発生は防げず、14枚のウェーハにキズ
が発生した。
【0035】(実施例2)切断条件 当て板の横幅:160mm、当て板厚さ(中心部)(図
1及び図2の符号e):15mm 当て板の材質:ガラス板 ワークプレートの横幅:160mm シリコンウェーハの直径:8”、シリコンウェーハの厚
さ:860μm スライス枚数:280枚 切断速度:500μm/min、ワイヤー速度:500
m/min ワイヤーテンション:2.5kg・f ワイヤー線径:0.18mmφ 砥粒:GC#600(SiC) スラリー供給量:100リットル/min〜60リット
ル/min
【0036】上記した切断条件によって、実施例1と同
様にウェーハを切り出した。実施例1と同様に当て板と
ワークプレートの横幅を同一とし、側面を面一として接
着したので、スラリーの反転流が切断中のウェーハに直
接かかることはなかった。そのため、ウェーハの割れの
発生は0枚であった。一方、当て板として従来のカーボ
ン板に代えてガラス板を用いたところ、ウェーハのキズ
の発生は皆無であった。
【0037】(比較例1)切断条件 当て板の横幅:60mm、当て板厚さ(中心部)(図1
及び図2の符号e):15mm 当て板の材質:カーボン板 ワークプレートの横幅:160mm
【0038】上記した切断条件を変えた以外は実施例1
と同様の条件でウェーハを切り出した。この実験では、
当て板の横幅がワークプレートの横幅よりも小であるの
で、当て板の上面からワークプレートの側縁部が側方に
張り出した状態で両者を接着してあり、スラリーの反転
流が切断中のウェーハに直接かかってしまった(図8の
状態)。その結果、ウェーハの割れの発生は6枚となっ
た。一方、当て板として従来のカーボン板を用いたた
め、ウェーハのキズの発生は防げず、7枚のウェーハに
キズが発生した。
【0039】(実施例3)切断条件 当て板の横幅:120mm、当て板厚さ(中心部)(図
1及び図2の符号e):15mm 当て板の材質:カーボン板 ワークプレートの横幅:120mm シリコンウェーハの直径:6”、シリコンウェーハの厚
さ:350μm スライス枚数:560枚 切断速度:500μm/min、ワイヤー速度:500
m/min ワイヤーテンシヨン:2.5kg・f ワイヤー線径:0.16mmφ 砥粒:GC#1000(SiC) スラリー供給量:100リットル/min〜60リット
ル/min
【0040】上記した切断条件によって、直径6インチ
のシリコンウェーハを切り出した。実施例1と同様に当
て板とワークプレートの横幅を同一とし、側面を面一と
して接着したので、スラリーの反転流が切断中のウェー
ハに直接かかることはなかった。そのため、ウェーハの
厚さが350μmと薄く割れ易いにもかかわらず、ウェ
ーハの割れの発生は6枚であった。一方、当て板として
従来のカーボン板を用いたため、ウェーハのキズの発生
は防げず、28枚のウェーハにキズが発生した。
【0041】(実施例4)切断条件 当て板の横幅:120mm、当て板厚さ(中心部)(図
1及び図2の符号e):15mm 当て板の材質:ガラス板 ワークプレートの横幅:120mm シリコンウェーハの直径:6”、シリコンウェーハの厚
さ:350μm スライス枚数:560枚 切断速度:500μm/min、ワイヤー速度:500
m/min ワイヤーテンション:2.5kg・f ワイヤー線径:0.16mmφ 砥粒:GC#1000(SiC) スラリー供給量:100リットル/min〜60リット
ル/min
【0042】上記した切断条件によって、実施例3と同
様にウェーハを切り出した。実施例3と同様に当て板と
ワークプレートの幅を同一とし、側面を面一として接着
したので、スラリーの反転流が切断中のウェーハに直接
かかることはなかった。そのため、ウェーハの厚さが3
50μmと薄く割れ易いにもかかわらず、ウェーハの割
れの発生は3枚であった。一方、実施例2と同様に当て
板として従来のカーボン板に代えてガラス板を用いたと
ころ、ウェーハのキズの発生は皆無であった。
【0043】(比較例2)切断条件 当て板の横幅:45mm、当て板厚さ(中心部)(図1
及び図2の符号e):15mm 当て板の材質:カーボン板 ワークプレートの横幅:120mm
【0044】上記した切断条件を変えた以外は、実施例
3と同様の条件でウェーハを切り出した。この実験で
は、当て板の横幅がワークプレートの横幅よりも小であ
るので、当て板の上面からワークプレートの側縁部が側
方に張り出した状態で両者を接着してあり、スラリーの
反転流が切断中のウェーハに直接かかってしまった(図
8の状態)。その結果、ウェーハの厚さが350μmと
薄く割れ易いこともあり、ウェーハの割れの発生は22
0枚となり、大量であった。一方、当て板として従来の
カーボン板を用いたため、ウェーハのキズの発生は防げ
ず、12枚のウェーハにキズが発生した。
【0045】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、ワ
ークプレートの側縁部が当て板の側方に突出又は張り出
すことを解消することによって、スラリーがワークプレ
ートの側縁部下面に当たって反転し切断中のウェーハに
当たることを防ぎ、従来に比べてウェーハの割れを大幅
に軽減できるという効果がある。本発明のこの効果は、
特に薄いウェーハの場合はより大きくなる。また、更に
当て板の材質をガラス板、カーボン繊維を固めた樹脂成
型板あるいはSiC、アルミナを骨材とした成型板等の
切れ易い材質にすることでワイヤーの蛇行を防ぎキズの
発生を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の一つの実施の形態の要部の正面
説明図である。
【図2】 本発明装置の他の実施の形態の図1と同様の
図面である。
【図3】 ワイヤーソー装置の全体斜視図である。
【図4】 ワーク支持装置の側面図である。
【図5】 ワーク支持装置の正面図である。
【図6】 ワークに当て板及びワークプレートを取りつ
けた状態を示す斜視図である。
【図7】 ワークに当て板ワークプレート及び第1アダ
プタプレートを取りつけた状態を示す斜視図である。
【図8】 従来のワイヤーソー装置の要部の1例を示す
正面説明図である。
【符号の説明】
12:ワイヤーソー装置、14,16,18:メインロ
ーラ、20:ワイヤー、22:ワークホルダー、24:
駆動モータ、26:スラリー、28:ノズル、30:ス
ラリー溜り、32:支持装置、34:ワークプレート、
34a,38a:帯状凸部、36:当て板、38:第1
アダプタプレート、40:第2アダプタプレート、40
a:溝、W:ワーク。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部が軸受部によって回転自在に支承
    されるとともに互いに所定間隔をおいて配置された複数
    本のメインローラと、該メインローラ間に所定のピッチ
    幅で巻回されたワイヤーによって形成されたワイヤー列
    と、ワークの上面に固着された当て板及び該当て板に固
    着されたワークプレートを介してワークを支持するワー
    ク支持手段とを有し、該メインローラを回転させること
    によって該ワイヤー列を走行させて切断領域にある一対
    のメインローラ間に巻回されたワイヤーにスラリーを供
    給しながらワークを押し当ててウェーハ状に切断するワ
    イヤーソー装置において、該ワークプレートの側縁部が
    該当て板の側面から外方に突出しないように構成したこ
    とを特徴とするワイヤーソー装置。
  2. 【請求項2】 前記当て板の横幅を前記ワークプレート
    の横幅と同一又はそれよりも大としたことを特徴とする
    請求項1記載のワイヤーソー装置。
  3. 【請求項3】 前記ワークが円筒状半導体シリコンイン
    ゴットであることを特徴とする請求項1又は2記載のワ
    イヤーソー装置。
  4. 【請求項4】 前記当て板の横幅が前記円筒状半導体シ
    リコンインゴットの直径の1/2以上であることを特徴
    とする請求項3に記載のワイヤーソー装置。
  5. 【請求項5】 前記当て板の材質がガラス板、カーボン
    繊維を固めた樹脂成型板あるいはSiC及び/又はアル
    ミナを骨材とした成型板であることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載のワイヤーソー装置。
  6. 【請求項6】 メインローラ間に巻回されかつ走行する
    ワイヤーにスラリーを供給しながらワークを押し当てて
    ウェーハ状に切断するワークの切断方法において、切断
    中のウェーハにスラリーの反転流が直接かからないよう
    にワイヤーに供給されたスラリーの流れを誘導すること
    により切断中のウェーハの割れを防止するようにしたこ
    とを特徴とするワークの切断方法。
  7. 【請求項7】 前記ワークが該ワークの上面に固着され
    た当て板及び該当て板に固着されたワークプレートを介
    して支持され、該ワークプレートの側縁部が該当て板の
    側面から外方に突出しないように形成することにより、
    ワイヤーに供給されたスラリーの流れが該当て板及び該
    ワークプレートの側面によって上方に誘導逃散されるよ
    うにしたことを特徴とする請求項6記載のワークの切断
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012179712A (ja) * 2008-02-19 2012-09-20 Shin Etsu Handotai Co Ltd ワイヤソーおよびワークの切断方法

Cited By (2)

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JP2012179712A (ja) * 2008-02-19 2012-09-20 Shin Etsu Handotai Co Ltd ワイヤソーおよびワークの切断方法
JP5234010B2 (ja) * 2008-02-19 2013-07-10 信越半導体株式会社 ワイヤソーおよびワークの切断方法

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