JPH11235280A - 加熱調理器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】被調理物の焼きむらを少なくできるだけではな
く、調理室を仕切る反射板の加工性を向上できるととも
に、調理室の組立て作業性及び掃除性を向上できるオー
ブントースタを得ることにある。 【解決手段】透視ガラス７ａを有して反射板６で区画さ
れた調理室２の前面の開口２ａを開閉する前扉７を備
え、２本の上部電気ヒータ１２、１３を調理室の奥行き
方向に並べて設けると共に、１本の下部電気ヒータ１４
を設けて、これら上下のヒータ間に配置された被調理物
を加熱調理するオーブントースタを前提とする。前扉側
のヒータ１２の発熱量を、調理室の奥側に配置されたヒ
ータ１３の発熱量より大きくする。それにより、前後両
ヒータ１２、１３間に突出する反射凸部を反射板６に設
けずに、前扉７から逃げる熱量を補って被調理物の各部
に作用する加熱温度が均一となるようにしたことを特徴
としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気ヒータにより
パンやピザパイ等の被調理物を焼いたりして調理するオ
ーブントースタ等の加熱調理器に関する。

【０００２】

【従来の技術】オーブントースタは、前面に開口を有す
る調理室内に設けられた焼き網にパン等の被調理物を載
せた後、透視ガラスを有した前扉で前記開口を閉じ、こ
の状態で焼き網の上方及び下方に夫々配置された石英管
ヒータ等からなる電気ヒータを発熱させて、被調理物を
加熱調理するようになっている。この種のオーブントー
スタでは、焼き網の上下に配置された電気ヒータにはい
ずれも同じ発熱量を有するものが使用されている。

【０００３】ところで、一般的なオーブントースタが備
える上下の電気ヒータの使用数はいずれも１本である
が、最近に至り、調理室の奥行きを広げるとともに、使
用する電気ヒータのうち例えば上部電気ヒータを調理室
の奥行き方向に２本並べて設けたものが開発されつつあ
る。このような構成は、焼くだけで食べられる状態にな
る冷凍ピザパイ等の半調理食品の普及が著しい現状にお
いて、比較的大きい半調理食品を分割し焼き網上に再配
置することなく購入時の姿のままで加熱調理するのに適
している。

【０００４】こうしたオーブントースタにおいても各電
気ヒータにはいずれも同じ発熱量を有するものを使用し
ているが、被調理物の表面が均一に焼けるようにするた
めに、調理室を仕切っている反射板の上部に２本の上部
電気ヒータ間に断面略Ｖ字状をなして突出する反射凸部
を設けた構造が採用されている。

【０００５】この構成によれば、前扉側に配置された上
部電気ヒータから斜め上後方へ向かう熱線を、反射凸部
の斜状の前側反射面で焼き網の前部側に反射させて、こ
の熱線で調理室の奥部側が加熱されることを防止しつつ
焼き網の前部側を加熱できるとともに、調理室の奥側に
配置された上部電気ヒータから斜め上前方に向かう熱線
を反射凸部の斜状の後側反射面で焼き網の奥行き方向中
間部に反射させることができる。したがって、前扉が透
視ガラスを有している故に、そこから熱が逃げ易いこと
を補って、焼き網上に置かれた被調理物上面の焼きむら
を少なくできる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、焼きむらを少
なくするために前記のように反射板に反射凸部を設けた
構成では、反射板に前記反射凸部を曲げ加工する必要が
あって反射板の加工性が良くないとともに、反射板が複
雑な形状になることに伴い、取扱いずらくなって調理室
の組立て作業性及び調理室内面を拭き掃除する際の掃除
性が良くないという問題がある。

【０００７】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、被調理物の焼きむらを少なくできるだけではな
く、調理室を仕切る反射板の加工性を向上できるととも
に、調理室の組立て作業性及び掃除性を向上できる加熱
調理器を得ることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、熱線を反射す
る反射板で区画されるとともに前面が開口された調理室
を有する調理器本体と、透視ガラスを有して前記開口を
開閉する前扉と、前記調理室に設けられた支持手段と、
この支持手段に支持されて前記調理室内に設けられた焼
き網と、前記調理室にその幅方向に延びて前記焼き網の
上方に配置された上部電気ヒータと、前記調理室にその
幅方向に延びて前記焼き網の下方に配置された下部電気
ヒータと、を具備する加熱調理器を前提とする。

【０００９】そして、前記課題を解決するために、請求
項１の発明は、前記上部電気ヒータ又は前記下部電気ヒ
ータの内の少なくとも一方を前記調理室の奥行き方向に
並べて複数設け、これら複数の電気ヒータの内の前記前
扉側の電気ヒータの発熱量を、この電気ヒータよりも奥
側に配置された他の電気ヒータの発熱量よりも大きくし
たことを特徴とするものである。

【００１０】この請求項１の発明においては、調理室の
奥行き方向に並べて設けられた複数の電気ヒータのうち
前扉側の電気ヒータの発熱量が大であり、このヒータの
発熱によって前扉部分を通して調理室外に逃げる熱量を
補う。それにより、前記奥行き方向に並べられた複数本
の電気ヒータによって加熱される焼き網上の被調理物の
各部の加熱温度を等しくなるようにできるとともに、調
理室を区画する反射板に反射凸部を加工してそこでの熱
線反射を利用して焼き網上の被調理物の各部の加熱温度
の均一化する対策を要することがなくなり、反射板の形
状を単純化できる。

【００１１】この請求項１の発明を実施するにあたり、
請求項２の発明のように、前記上部電気ヒータを複数設
けるとともに、その内の前記前扉側の上部電気ヒータの
発熱量を、この上部電気ヒータよりも奥側に配置された
他の上部電気ヒータの発熱量よりも大きくするとよい。
一般に、焼き網に対する上部電気ヒータの離間距離は、
焼き網に対する下部電気ヒータの離間距離より大である
ため、焼き網と上部電気ヒータと間の空間は前扉の透視
ガラスに大きく対向していて、このガラス等を通して調
理室の前部側の熱がより外部に逃げ易い。したがって、
請求項２の発明のようにすることは、前記のように調理
室の外部に逃げる熱量を補い易いので、本発明の課題を
解決し易い。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、図１及び図２を参照して本
発明の第１の実施の形態を説明する。

【００１３】図１は第１の実施の形態に係るオーブント
ースタの構成を開扉状態で示す斜視図、図２は同トース
タの構成を閉扉状態で示す縦断側面図であって、これら
の図中符号１で示す調理器本体は、調理室２と、この外
側を覆う外筐体３とを備えている。調理室２は、底板４
に左右一対の反射側壁（一方のみ図示）５を立てて取付
けるとともに、これら側壁５の上部及び後部にわたって
反射板６を取付けることによって区画されていて、その
前面は図１に示されるように開口されている。この開口
２ａを通して調理室２内に被調理物等を出し入れでき
る。底板４、反射側壁５、及び反射板６はいずれも金属
製であり、特に、反射側壁５及び反射板６は熱線を反射
する反射面を調理室２に臨ませて設けられている。金属
製の外筐体３は底板４を除く調理室２の外面との間に必
要な大きさの熱絶縁用空気層を設けて取付けられてい
る。

【００１４】調理室２の上部及び後部を仕切った反射板
６は、調理室２の奥行き方向に並設される後述の２本の
電気ヒータ間に突出する凸部を有することなく、しか
も、図２に示されるように前端部及び下端部での調理室
２内方への突出部６ａ、６ｂを除いて、これらの間には
凹凸がなく全体形状として滑らかな湾曲形状を呈するよ
うに形成されている。なお、第１の実施の形態では反射
板６を一枚板として部品点数を削減し、併せて掃除の邪
魔となる段差部等がないようにしたが、本発明において
反射板６は複数枚の板を組合わせて形成してもよい。

【００１５】調理器本体１の前面には、調理室２の開口
２ａを開閉する前扉７が手前側に開くように図示しない
枢支手段を介して回動可能に枢着されている。この前扉
７は、金属製の扉枠７ａに耐熱性の透視ガラス７ｂを取
付けるとともに、扉枠７ａの下部内面に一対のフック８
を突設して形成されている。更に、前扉７の上部外面に
は開閉操作用の耐熱性把手７ｃが取付けられている。こ
の前扉７は前記開口２ａを閉じた状態では調理器本体１
の前壁を形成して、その透視ガラス７ｂを通して調理室
２内を視認できるようになっている。

【００１６】調理室２を仕切っている左右一対の反射側
壁５には、夫々斜め前上方に向けて凸となる円弧状のガ
イド孔９（一方のみ図示）が相対向して形成されてい
る。調理室２には両ガイド孔９に両端部を挿通してこれ
らガイド孔９に沿って移動可能な支持棒１０が取付けら
れている。これら支持壁９と両反射側壁５間にわたって
設けられた支持棒１０とは支持手段をなしている。

【００１７】支持棒１０上にはパン等の被調理物Ａを載
せる金属製の焼き網１１が支持されている。この焼き網
１１の前枠部１１ａの左右両端部は夫々前記フック８に
係合されている。そのため、前扉７の開閉に連動して前
後方向に移動される焼き網１１は、前扉７を開いた時に
は図１に示されるように調理室２の前側に引出されると
ともに、前扉７を閉じた時には図２に示されるように調
理室２に収容されるようになっている。

【００１８】焼き網１１の上方において調理室２には、
この室２の幅方向に延びる棒状の第１、第２の上部電気
ヒータ１２、１３が、調理室２の奥行き方向に並べて互
いに平行に配置されている。これら電気ヒータ１２、１
３の長手方向両端部は夫々反射側壁５を貫通してこれら
側壁５に絶縁碍子を介して支持されている。焼き網１１
の下方において調理室２には例えば１本の棒状の下部電
気ヒータ１４が、前記両上部電気ヒータ１２、１３間に
位置してこれらと平行に配置されている。この電気ヒー
タ１４もその長手方向両端部を夫々反射側壁５に貫通さ
せてこれら側壁５に絶縁碍子を介して支持されている。

【００１９】このように２本の上部電気ヒータ１２、１
３を設けることに応じて調理室２及び焼き網１１の奥行
きは、上部電気ヒータを夫々１本としたオーブントース
タでの同奥行きよりも広く形成されている。それによっ
て比較的大形の半調理食品等の被調理物をそのまま分割
することなく焼き網１１に載せて加熱調理できるように
なっている。

【００２０】各電気ヒータ１２〜１４には、抵抗発熱を
する電熱線をコイル状に巻いて、それを熱線透過性の透
明ガラス製パイプ内に挿通させるとともに、このパイプ
の両端部に絶縁碍子を取付けてなる構造のもの、例えば
石英管ヒータが使用されている。そして、第１、第２の
上部電気ヒータ１２、１３のうち前扉７側に配置された
第１上部電気ヒータ１２には、これよりも調理室２の奥
側に配置された第２上部電気ヒータ１３よりも高出力で
発熱するものが使用されている。つまり、第１上部電気
ヒータ１２への供給電力（ワット数）を第２上部電気ヒ
ータ１３への供給電力（ワット数）よりも高くしてあ
る。したがって、第１上部電気ヒータ１２が周囲に放射
する熱線の強さ（そのうち下方に放射された熱線の強さ
のイメージを図２中２点鎖線で示す。）は、第２上部電
気ヒータ１３が周囲に放射する熱線（そのうち下方に放
射された熱線の強さのイメージを図２中２点鎖線で示
す。）よりも大きくなっている。すなわち、第１上部電
気ヒータ１２の放射熱量は第２上部電気ヒータ１３の放
射熱量よりも大きく、逆に言えば、第１上部電気ヒータ
１２の発熱量に比較して奥側の第２上部電気ヒータ１３
の発熱量を小さくしてある。

【００２１】調理室２の奥行き方向に並んだ２本の上部
電気ヒータ１２、１３の高さ位置は例えば同じである
が、これは違えてもよい。そして、第１の実施の形態に
おいて高さ位置が同じである両上部電気ヒータ１２、１
３と焼き網１１との間の距離は、下部電気ヒータ１４と
焼き網１１との間の距離よりも大きく設定されていて、
それによって、多様な厚さの被調理物を焼き網１１上に
載せることができる。又、前扉７を閉めた際において、
前記両上部電気ヒータ１２、１３と焼き網１１との間の
調理室上部空間に対する透視ガラス７ｂの対向面積は、
下部電気ヒータ１４と焼き網１１との間の調理室下部空
間に対する透視ガラス７ｂの対向面積よりも大きくなっ
ている。

【００２２】なお、図２中１５は調理器本体１の底部に
その前面側から出し入れ可能に設けられた金属製の屑受
け皿である。又、図１に示されるように調理器本体１に
は調理室２の一側に隣接して図示しない制御室が設けら
れ、この内部には前記各電気ヒータ１２〜１４に供給す
る電力やその供給時間（調理時間）等を制御する制御手
段が収容されている。この制御室の前面をなす操作パネ
ル１６には、供給電力量を指定する火力調節摘み１７、
及び調理時間を指定するタイマー摘み１８等が設けられ
ている。なお、図１において符号１９は電源コードであ
る。

【００２３】前記構成のオーブントースタは、その３本
の電気ヒータ１２〜１３に電力を供給してこれらを発熱
させることにより使用される。この際において、調理室
２の奥側は閉じられているから熱がこもって温度が高ま
り易いのに対して、調理室２の前側部分は開口２ａを有
しているとともにこの開口２ａを閉じた前扉７の透視ガ
ラス７ｂ等を通して熱が逃げ易いので、温度が低くなる
傾向がある。

【００２４】しかし、この開口２ａ側に配置された前側
の第１上部電気ヒータ１２へ供給される電力は他の電気
ヒータ１３よりも高く、したがって、このヒータ１２の
発熱量はそれよりも奥側に配置された他のヒータ１３よ
りも大である。このように第１上部電気ヒータ１２が高
出力（他より大発熱量）であることによって、このヒー
タ１２から直接焼き網１１方向に向う熱線による主加熱
と、反射板６の天井部位で反射されて焼き網み１１方向
に向う熱線による補助加熱とで、主に調理室２の前部側
の温度を高めて、前扉７部分を通して調理室２外に逃げ
る熱量を補うことができる。

【００２５】したがって、調理室２の奥行きが広くなっ
ているにも拘らず、この調理室２の奥行き方向に並べら
れた２本の上部電気ヒータ１２、１３によって加熱され
る焼き網１１上の被調理物の各部の加熱温度が等しくな
るようにできる。すなわち、調理室２の奥行き方向全域
に渡り加熱温度を均一化できるから、調理室２の手前側
と奥側とで被調理物に対する焼き加減が異なって焼きむ
らが生じることを極力少なくでき、きれいに被調理物を
焼くことができる。

【００２６】特に、焼き網１１の上方の前記調理室上部
空間の方が、焼き網１１の下方の調理室下部空間よりも
透視ガラス７ｂに対する対向面積が大であることによ
り、焼き網１１と上部電気ヒータ１２、１３との間の空
間から透視ガラス７ｂを通して、調理室２の前部の熱が
より逃げ易いにも拘らず、それを前側の第１上部電気ヒ
ータ１２の高出力化に伴う調理室２の前部の温度上昇に
より補えるので、被調理物に焼きむらを生じることを極
力少なくして、きれいに被調理物を焼くことができる。

【００２７】そして、前記のように焼きむらを少なくす
ることを、焼き網１１の片面側に配置された一対の上部
電気ヒータ１２、１３の発熱量に差を付けるという手段
で実現したから、従来の技術で説明したように調理室２
を区画する反射板６に反射凸部を加工してそこでの熱線
反射を利用して焼き網１１上の被調理物の各部の加熱温
度を均一化させる手段を講じる必要がない。

【００２８】そのため、反射板６の形状を図２に示され
るように単純化できるので、反射板６の加工を容易にで
き低コストで得ることができるとともに、この反射板６
を左右一対の反射側壁５にわたるように架設して調理室
２の組立てる際における反射板６の取扱いが容易とな
り、調理室２の組立て作業性を向上できる。しかも、前
記のように反射凸部がなく反射板６の形状が単純である
ことに伴い、反射板６の内面等を拭いて調理室２を掃除
する際に、反射板６の一部に掃除布等が引っ掛ったり反
射板６の一部が邪魔となったりすることがないととも
に、隅々まで拭き掃除することが容易になり、掃除性を
向上できる。

【００２９】図３は本発明の第２の実施の形態を示して
いる。この実施の形態は基本的には前記第１の実施の形
態と同様な構成であるので、同様構成部分には前記第１
の実施の形態と同じ符号を付して、その構成および作用
の説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第
２の実施の形態が第１の実施の形態と異なる部分は、下
部電気ヒータも上部電気ヒータと同様に２本設けた点で
ある。

【００３０】すなわち、この第２の実施の形態におい
て、２本の下部電気ヒータ１４ａ、１４ｂは、調理室２
の奥行き方向に並べて互いに平行に調理室２内に配置さ
れているとともに、その内の前扉７側の第１下部電気ヒ
ータ１４ａは、これより後側の第２下部電気ヒータ１４
ｂよりも発熱量を大きくしてある。なお、この点以外の
構成は図３に示されない部分を含めて前記第１の実施の
形態と同じである。

【００３１】この第２の実施の形態では、焼き網１１上
の被調理物の上面に対する加熱調理が前記第１の実施の
形態で説明したと同じようになされるだけではなく、焼
き網１１上の被調理物を下方から加熱する構造におい
て、前記第１の実施の形態と同様に前扉７側から逃げる
熱量を第１下部電気ヒータ１４ａの高出力により補っ
て、調理室２の奥行き方向全域に渡り加熱温度を均一化
できる。したがって、被加熱物の上下両面に焼きむらを
生じることを極力少なくして、きれいに被調理物の両面
を焼くことができて、本発明の課題を解決できる。

【００３２】なお、本発明は前記各実施の形態には制約
されない。例えば扉側の電気ヒータと調理室の奥側の電
気ヒータとの間に他の中間の電気ヒータを配置する場
合、このヒータの発熱量を最も小さくして実施すること
ができる。又、本発明は、焼き網が一つではなく、調理
室の互いに異なる高さ位置に配置される２以上の焼き網
を備えるとともに、各焼き網の上下両側に夫々電気ヒー
タを設けたオーブントースタ等にも適用できるととも
に、オーブントースタに限らず、電気ヒータの発熱によ
り焼き網上の被調理物を上下から加熱調理するものであ
れば適用できる。

【００３３】

【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。

【００３４】請求項１、２に記載の発明によれば、調理
室の奥行き方向に並べられた複数本の電気ヒータの発熱
量の差によって、前扉部分を通して調理室外に逃げる熱
量を補って、前記複数本の電気ヒータで加熱される焼き
網上の被調理物の各部の加熱温度が等しくなるようにで
きるから、被調理物の焼きむらを少なくできる。そし
て、前記のように電気ヒータの発熱量の差により焼きむ
らを少なくするので、従来のように調理室を区画する反
射板に反射凸部を加工してそこでの熱線反射を利用して
焼き網上の被調理物の各部の加熱温度を均一化させる構
成を要することなく、反射板の形状を単純化できるの
で、調理室を仕切る反射板の加工性を向上できるととも
に、調理室の組立て作業性及び掃除性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態に係るオーブントー
スタの構成を開扉状態で示す斜視図。

【図２】図１に示されたオーブントースタの構成を閉扉
状態で示す縦断側面図。

【図３】本発明の第２の実施の形態に係るオーブントー
スタの構成を閉扉状態で示す縦断側面図。

【符号の説明】

１…調理器本体、 ２…調理室、 ２ａ…調理室の開口、 ６…反射板、 ７…前扉、 ７ｂ…透視ガラス、 ９…ガイド孔（支持手段）、 １０…支持棒（支持手段）、 １１…焼き網、 １２…第１上部電気ヒータ、 １３…第２上部電気ヒータ、 １４…下部電気ヒータ、 １４ａ…第１下部電気ヒータ、 １４ｂ…第２下部電気ヒータ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】熱線を反射する反射板で区画されるととも
   に前面が開口された調理室を有する調理器本体と、透視
   ガラスを有して前記開口を開閉する前扉と、前記調理室
   に設けられた支持手段と、この支持手段に支持されて前
   記調理室内に設けられた焼き網と、前記調理室にその幅
   方向に延びて前記焼き網の上方に配置された上部電気ヒ
   ータと、前記調理室にその幅方向に延びて前記焼き網の
   下方に配置された下部電気ヒータと、を具備する加熱調
   理器において、 前記上部電気ヒータ又は前記下部電気ヒータの内の少な
   くとも一方を前記調理室の奥行き方向に並べて複数設
   け、これら複数の電気ヒータの内の前記前扉側の電気ヒ
   ータの発熱量を、この電気ヒータよりも奥側に配置され
   た他の電気ヒータの発熱量よりも大きくしたことを特徴
   とする加熱調理器。
2. 【請求項２】前記上部電気ヒータを複数設けるととも
   に、その内の前記前扉側の上部電気ヒータの発熱量を、
   この上部電気ヒータよりも奥側に配置された他の上部電
   気ヒータの発熱量よりも大きくしたことを特徴とする請
   求項１に記載の加熱調理器。