JP3430482B2 - 熱交換材 - Google Patents

熱交換材

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JP3430482B2
JP3430482B2 JP17429297A JP17429297A JP3430482B2 JP 3430482 B2 JP3430482 B2 JP 3430482B2 JP 17429297 A JP17429297 A JP 17429297A JP 17429297 A JP17429297 A JP 17429297A JP 3430482 B2 JP3430482 B2 JP 3430482B2
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正志 加藤
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公英 塩沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばフィン等の
熱交換材に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】生活水準の向上に伴い
ルームエアコンが急速に普及し、熱交換器用のフィンの
需要は著しく高い。このフィンとして、軽量性、加工
性、さらには熱伝導性に優れたアルミニウム又はアルミ
ニウム合金(単に、Al)が広く使用されている。熱交
換器に組み込まれているフィンは、熱交換効率の向上を
目的として、すなわちフィンの水濡性を良くする為に、
Al材の表面にベーマイト等の化成処理を施したり、塗
装処理することが行われている。つまり、フィン材であ
るAl材の腐食防止の為のみならず、熱交換器の運転中
に発生する凝縮水の付着による通風抵抗の増大を防止
し、熱交換効率の低下を起こさせないようにする為、ベ
ーマイト処理などの化成処理を施したり、塗装処理する
ことが行われている。
【0003】ところで、Al材をフィンの形状に加工し
た後、塗装処理などの表面処理がなされるのが一般的で
あったが、最近では、工程の簡略化や塗膜の均一性とい
った面から、フィンに加工する前のAl材からなるコイ
ルの表面に親水性塗料を塗布して親水性塗膜を設け、こ
の後フィンの形状に加工するといったプレコート法に対
する期待が高まっている。
【0004】しかし、単に、親水性塗料を塗布して塗膜
を設けたに過ぎない場合には、フィンが強い腐食環境下
におかれていると、数ケ月程度で腐食されてしまうこと
が判って来た。そこで、耐蝕性に優れた塗膜を設けるこ
とを試みた。すなわち、各種の塗料を塗布し、この下塗
り塗膜の上に親水性塗料を塗布し、この後フィンの形状
に加工することを試みた。
【0005】しかし、前記下塗り塗膜における樹脂が、
例えばポリエチレン樹脂、フッ素樹脂、塩化ビニル樹脂
などの場合には、上に塗った親水性塗料がはじかれ、親
水性の塗膜が良好に形成されない為、熱交換器の運転中
に発生する凝縮水の付着の防止が効果的に達成できなか
った。又、前記下塗り塗膜における樹脂が、例えばポリ
ウレタン樹脂の場合には、耐蝕性や水濡性が劣るもので
あった。
【0006】又、前記下塗り塗膜における樹脂が、例え
ばポリエステル樹脂の場合には、水濡性が劣るものであ
った。又、前記下塗り塗膜における樹脂が、例えばフェ
ノール樹脂やメラミン樹脂の場合には、加工性、耐蝕性
や水濡性が劣るものであった。又、前記下塗り塗膜にお
ける樹脂がアクリル樹脂の場合には、耐蝕性や水濡性が
劣るものであった。
【0007】又、前記下塗り塗膜における樹脂がエポキ
シ樹脂の場合には、耐候性や水濡性が劣るものであっ
た。従って、本発明が解決しようとする課題は、耐蝕性
および耐候性に優れ、かつ、水濡性(熱交換効率)など
に優れた熱交換器を提供することである。更には、家屋
から排出される種々の汚染物質、例えば内装建材に含ま
れるDOP(ジオクチルフタレート)やステアリン酸、
フロアポリッシュ中に含まれる高級脂肪酸が光分解して
低分子化したものが揮散してフィンに付着しても、これ
らの汚染物質が簡単に取り除かれる耐汚染性に優れた熱
交換器を提供することである。 又、臭気性にも優れた熱
交換器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、アルミニ
ウム又はアルミニウム合金材と、前記アルミニウム又は
アルミニウム合金材の上に設けられたアクリル系樹脂及
びエポキシ系樹脂を含む第1の層と、前記第1の層の上
に設けられた親水性を有する第2の層とを具備してな
り、 前記第1の層中におけるアクリル系樹脂とエポキシ
系樹脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)は
重量比で50/50〜5/95であり、 前記第2の層
は、アルミナゾルに由来の粒子が水溶性のアクリル系樹
脂によって覆われ、その外側にポリエチレングリコール
並びにその変性物、エチレンオキサイドとプロピレンオ
キサイドとの共重合体並びにその変性物の群の中から選
ばれる少なくとも一種の化合物が存在する構造を有する
ものであることを特徴とする熱交換材によって解決され
る。
【0009】又、アルミニウム又はアルミニウム合金材
と、前記アルミニウム又はアルミニウム合金材の上に設
けられたリン酸クロメート皮膜と、前記リン酸クロメー
ト皮膜の上に設けられたアクリル系樹脂及びエポキシ系
樹脂を含む第1の層と、前記第1の層の上に設けられた
親水性を有する第2の層とを具備してなり、 前記第1の
層中におけるアクリル系樹脂とエポキシ系樹脂との割合
(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)は重量比で50/
50〜5/95であり、 前記第2の層は、アルミナゾル
に由来の粒子が水溶性のアクリル系樹脂によって覆わ
れ、その外側にポリエチレングリコール並びにその変性
物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共
重合体並びにその変性物の群の中から選ばれる少なくと
も一種の化合物が存在する構造を有するものであること
を特徴とする熱交換材によって解決される。
【0010】すなわち、第2の層(親水性塗膜)の下に
第1の層(アクリル系樹脂及びエポキシ系樹脂を含む塗
膜)を設けていると、このアクリル系樹脂及びエポキシ
系樹脂を含む塗膜は、耐蝕性や耐候性に優れた特性を示
したのみならず、上に塗られた親水性塗料をはじくこと
がない為、親水性塗膜が綺麗に形成されたのである。特
に、前記第1の層に含まれるアクリル系樹脂とエポキシ
系樹脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)
を、重量比で50/50〜5/95(特に、30/70
〜10/90)とした場合には、耐蝕性や耐候性に一層
優れ、かつ、親水性塗膜が綺麗に形成された。
【0011】尚、第1の層は、その厚さが0.1〜5μ
m(特に、0.5〜3μm)であるのが好ましい。厚さ
が0.1μm未満の薄すぎる場合には、耐蝕性や耐候性
の向上効果が弱いからである。逆に、厚さが5μmを越
えて厚くなっても耐蝕性や耐候性に問題はないが、厚く
なり過ぎると、フィンにプレス加工する時の加工性が低
下する傾向があり、又、経済性が劣る。
【0012】又、第1の層には界面活性剤及びシリコン
系の添加剤を含まないのが好ましい。すなわち、界面活
性剤やシリコン系の添加剤を含まない場合、親水性塗膜
が一層綺麗に形成された。尚、第1の層は、アクリル系
樹脂とエポキシ系樹脂とを含む塗料を塗布することによ
って構成できる。
【0013】本発明において、アクリル系樹脂の中には
メタクリル系樹脂も含まれる。第2の層は、その表面粗
さ(中心線平均粗さRa)が0.1〜1μm(望ましく
は0.1〜0.7μm、更に望ましくは0.2〜0.5
μm)のものが好ましい。すなわち、このような表面粗
さのものとしておくことによって、水濡性が一層良くな
る。
【0014】又、第2の層は、その厚さが0.01〜5
μm(特に、0.2〜2μm)のものが好ましい。すな
わち、厚さが0.01μm未満の薄すぎる場合には、長
期間にわたって良好な水濡性が維持され難いからであ
る。逆に、厚さが5μmを越えて厚くなっても水濡性に
問題はないが、厚くなり過ぎると、フィンにプレス加工
する時の加工性が低下する傾向があり、又、経済性が劣
る。
【0015】第2の層は、無機物粒子(アルミナゾルに
由来の粒子)及び親水性樹脂(水溶性のアクリル系樹
)を含むものとして構成できる。特に、アルミナゾル
に由来の粒子が水溶性のアクリル系樹脂によって覆わ
れ、その外側にポリエチレングリコール並びにその変性
物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共
重合体並びにその変性物の群の中から選ばれる少なくと
も一種の化合物が存在する構造を有するものである。
【0016】上記無機物粒子は、例えば羽毛状、針状、
棒状、又は樹枝状のような非球状の形態を有するもので
あって、その平均粒径が0.01〜20μm(下限値
は、0.05μm、更には0.1μm、特に0.5μm
が好ましい。上限値は、5μm、更には4μm、特に2
μmが好ましい。)のものが好ましい。無機物粒子の含
有量は5〜50wt%(特に、10〜30wt%)であ
るのが好ましい。無機物粒子はアルミナゾル由来のもの
である。すなわち、上記のような特徴の無機物粒子を第
2の層に含ませておくことによって、水濡性が向上す
る。
【0017】第2の層に含まれる親水性樹脂の含有量は
50〜95wt%(特に、70〜90wt%)であるの
が好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明になる熱交換材の
概略図である。本発明になる熱交換材は、Al材1と、
Al材1の上に設けられたアクリル系樹脂及びエポキシ
系樹脂を含む第1の層3と、第1の層3の上に設けられ
た親水性を有する第2の層4とを具備する。或いは、A
l材1と、Al材1の上に設けられたリン酸クロメート
皮膜2と、リン酸クロメート皮膜2の上に設けられたア
クリル系樹脂及びエポキシ系樹脂を含む第1の層3と、
第1の層3の上に設けられた親水性を有する第2の層4
とを具備する。
【0019】第1の層3に含まれるアクリル系樹脂とエ
ポキシ系樹脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹
脂)は、重量比で50/50〜5/95、特に30/7
0〜10/90である。第1の層3は、その厚さが0.
1〜5μm、特に0.5〜3μmである。第1の層3に
は界面活性剤及びシリコン系の添加剤を含まない。第1
の層は、アクリル系樹脂とエポキシ系樹脂とを含む塗料
を塗布することによって構成される。本発明において、
アクリル系樹脂の中にはメタクリル系樹脂も含まれる。
【0020】第2の層4は、その表面粗さ(中心線平均
粗さRa)が0.1〜1μm、望ましくは0.1〜0.
7μm、特に0.2〜0.5μmである。第2の層4
は、その厚さが0.01〜5μm、特に0.2〜2μm
である。第2の層4は、無機物粒子及び親水性樹脂を含
むものとして構成される。特に、無機物粒子、水溶性ア
クリル樹脂、及びポリエチレングリコール、並びにその
変性物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドと
の共重合体、並びにその変性物の群の中から選ばれる少
なくとも一種の化合物を含むものとして構成される。特
に、前記の組成物を含む塗料を塗布することによって構
成される。
【0021】第2の層4に含まれる無機物粒子は、例え
ば羽毛状、針状、棒状、又は樹枝状のような非球状の形
態を有するものであって、その平均粒径が0.01〜2
0μm(下限値は、0.05μm、更には0.1μm、
特に0.5μmが好ましい。上限値は、5μm、更には
4μm、特に2μmが好ましい。)のものである。無機
物粒子の含有量は5〜50wt%、特に10〜30wt
%である。無機物粒子はアルミナゾル由来のものであ
る。
【0022】第2の層4に含まれる親水性樹脂の含有量
は50〜95wt%、特に70〜90wt%である。第
2の層4の上には、潤滑剤が設けられる。例えば、ノニ
オン型高分子活性剤などの潤滑剤が設けられる。以下、
更に説明する。
【0023】Al材1の上に設けられたリン酸クロメー
ト皮膜2は、Cr換算で10〜30mg/m2 となる厚
さである。リン酸クロメート皮膜2は、リン酸クロメー
ト処理によって形成される。尚、リン酸クロメート皮膜
は形成されていなくても良いが、リン酸クロメート皮膜
2を形成しておくことによって、耐蝕性や耐候性が向上
する。
【0024】第1の層3に含まれるエポキシ系樹脂は、
その分子量が1000〜5000のものである。上記ア
クリル系樹脂(及び/又はメタクリル系樹脂)とエポキ
シ系樹脂とを含む塗料を塗布することによって、第1の
層3が形成される。第1の層3の上に形成される第2の
層4は、無機物粒子及び親水性樹脂を含む塗料を塗布す
ることによって形成される。例えば、アルミナゾル、水
溶性のアクリル樹脂、及びポリエチレングリコール、並
びにその変性物、エチレンオキサイドとプロピレンオキ
サイドとの共重合体、並びにその変性物の群の中から選
ばれる少なくとも一種の化合物を含む塗料を塗布するこ
とによって形成される。特に、アルミナゾルと水溶性の
アクリル樹脂とを混合し、この後ポリエチレングリコー
ル、並びにその変性物、エチレンオキサイドとプロピレ
ンオキサイドとの共重合体、並びにその変性物の群の中
から選ばれる少なくとも一種の化合物を添加、混合して
得た水系塗料を塗布することによって形成される。すな
わち、アルミナゾルと水溶性のアクリル樹脂とを先ず混
合しておくことによって、アルミナゾルに由来する粒子
の表面に水溶性のアクリル樹脂が吸着、あるいはアルミ
ナゾルに由来する粒子の内部に水溶性のアクリル樹脂が
進入するのが促進され、塗膜の密着性が向上する。又、
このようにすることによって、その後工程で添加するポ
リエチレングリコール等の化合物の添加量を多くするこ
とが出来、耐汚染性に優れた塗膜が得られる。
【0025】本発明で用いるアルミナゾルは、アルミナ
水和物の粒子(形状は任意)が水に分散した水分散体で
ある。アルミナ水和物の水分散粒子は、水中の陰イオ
ン、例えばOH- ,SO4 - ,Cl- ,NO4 - ,CH
3 COO- を安定剤として分散してなる2〜100nm
程度のコロイドの大きさを持つ粒子、種々の方法によ
って係るコロイドの大きさを持つものを、平均粒径(平
均長径)が0.5〜20μm程度に凝集せしめた粒子で
ある。尚、後者の凝集粒子が好ましい。特に、凝集粒子
は、実質的に球形でなく、同体積ならば表面積が大きい
もの、例えば羽毛状、針状、棒状、又は樹枝状のような
形態を有するものである。
【0026】上記のようなアルミナゾルとしては、触媒
化成工業社製のカタロイドAS−1(平均粒径0.2μ
m)、カタロイドAS−2(平均粒径0.2μm)、日
産化学社製のアルミナゾル100(平均粒径0.2μ
m)、アルミナゾル200(平均粒径0.2μm)、ア
ルミナゾル520(平均粒径0.02μm)、川研ファ
インケミカル社製のアルミナクリアゾール(平均粒径
0.02μm)、アルミナゾル−10(平均粒径0.0
2μm)等がある。尚、これらのものは、平均粒径2〜
200nm程度の粒子が水に分散させられたものであ
る。
【0027】アルミナゾルは、上記のアルミナゾルを単
独で用いても良い。しかし、平均粒径を0.5〜20μ
m程度に凝集せしめた非球形(例えば、羽毛状、針状、
棒状、又は樹枝状のような形態)の凝集粒子の分散体で
あるアルミナゾルを用いるのが好ましい。勿論、両者を
併用しても良い。すなわち、このような凝集粒子のアル
ミナゾルを用いた場合、硬化塗膜の粗面化が効果的に達
成され、水との接触面積が増大し、又、形態に基づく毛
細管現象によって、水濡れ性が一層良くなる。
【0028】平均粒径が0.5〜20μm程度に凝集せ
しめた非球形の凝集粒子の分散体であるアルミナゾルと
しては、触媒化成工業社製のカタロイドAS−3(平均
粒径0.8μm)がある。又、カタロイドAS−3をス
プレードライして得た粉体カタロイドAP−3を水に分
散させたものも使用できる。尚、カタロイドAP−3
は、乾燥状態では、50〜60μmの平均粒径を持って
いるが、容易に水に再分散し、この再分散時の分散粒子
の平均粒径はカタロイドAS−3と同程度である。
【0029】本発明のアルミナゾルは、その分散粒子が
不定型ゲルからベーマイトに移行する途中の段階にあ
り、この状態は凝集過程や通常の塗膜の焼付け条件(例
えば、250℃×20秒)程度では変化しない。この不
定型ゲルからベーマイトに移行する途中の段階のアルミ
ナゾルの分散粒子は、コロイダルシリカと比較して軟ら
かい。従って、このアルミナゾルに由来する粒子を含有
する塗膜を持つ材料をプレス加工する時の加工性は良
く、かつ、金型の耐久性も高い。
【0030】本発明で用いる親水性樹脂は水溶性のアク
リル系樹脂である。特に、スルホン酸基、スルホン酸基
のナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などの一価の
塩、水酸基、カルボキシル基などの極性基を有するアク
リル系樹脂、望ましくはアクリル系共重合体である。
尚、共重合体の相手のモノマーは任意であるが、例えば
アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−
メトキシメチロールアクリルアミド等のアミノ基を有す
るモノマーが好ましい。
【0031】水溶性のアクリル系樹脂としては、スルホ
ン酸基、又はその塩を有するα,β不飽和単量体Aと、
カルボン酸基を有するα,β不飽和単量体Bと、アルコ
ール性水酸基を有するα,β不飽和単量体Cとを(割
合:A;1〜80wt%(好ましくは30〜50wt
%),B;1〜50wt%(好ましくは20〜50wt
%),C;1〜50wt%(好ましくは20〜40wt
%)が望ましい。A+B+C=100wt%)共重合し
たものが好ましい。
【0032】スルホン酸基、又はその塩を有するα,β
不飽和単量体Aとしては、例えばビニルスルホン酸、ア
リールスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルス
ルホン酸、スチレンスルホン酸、メタクリロイルオキシ
エチルスルホン酸、又は前記のナトリウム塩、カリウム
塩、リチウム塩などの塩が好ましい。この単量体Aは、
アニオン性の親水性を示し、塗膜の水濡れ性を向上させ
る。
【0033】カルボン酸基を有するα,β不飽和単量体
Bとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸などが好まし
い。この単量体Bは、塗膜の水濡れ性と密着性を向上さ
せる。アルコール性水酸基を有するα,β不飽和単量体
Cとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等が好まし
い。この単量体Cは、塗膜の水濡れ性を向上させると共
に、アルミナゾルに由来の粒子を固定する役割を奏す
る。
【0034】ポリエチレングリコール、並びにその変性
物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共
重合体、並びにその変性物の群の中から選ばれる少なく
とも一種の化合物は、塗膜からの徐放性と汚染物質の洗
浄性から、重量平均分子量が2000〜500000の
ものが好ましい。尚、変性物とは、末端に水酸基以外の
官能基が結合したものである。官能基としては、グリシ
ジル基、オキシムでブロック化されたイソシアネート基
などを有するものが挙げられる。すなわち、このような
官能基を持っていると、水溶性のアクリル系樹脂と反応
したり、官能基同士が反応して、結露水によって消失し
難くなるからである。従って、官能基を二つ以上有する
ものが一層好適である。官能基を持たない場合、例えば
ポリエチレングリコールやエチレンオキサイドとプロピ
レンオキサイドとの共重合体の場合には、融点が50℃
以上(尚、70℃以下のものが入手し易い)のものを用
いるのが好ましい。すなわち、融点が50℃以上のもの
は、結露水によって消失し難いからである。又、汚染性
物質を除去し易い。
【0035】ポリエチレングリコールとしては、第一工
業製薬社製のPEG6000(重量平均分子量600
0、融点50〜53℃)、パオゲンEP−15(重量平
均分子量120000〜130000、融点55℃)、
三洋化成社製のPEG20000(重量平均分子量20
000、融点56〜62℃)などが市販されている。ポ
リエチレングリコールの変性物としては、ナガセ化成工
業社製の「デコナール」シリーズ(官能基としてグリシ
ジル基を有する)、第一工業製薬社製の「エラストロ
ン」シリーズ(官能基としてブロック化されたイソシア
ネート基を有する)などが市販されている。エチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体として
は、第一工業製薬社製のパオゲンEP−15などが市販
されている。
【0036】アルミナゾルと水溶性のアクリル樹脂とを
混合し、この後ポリエチレングリコール、並びにその変
性物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの
共重合体、並びにその変性物の群の中から選ばれる少な
くとも一種の化合物を添加、混合して得た水系塗料を塗
布することによって形成された塗膜においては、アルミ
ナゾルに由来の粒子が水溶性のアクリル樹脂によって覆
われ、その外側にポリエチレングリコール、並びにその
変性物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドと
の共重合体、並びにその変性物などの化合物(洗浄成
分)が存在すると言う構造を持つ。従って、家屋から排
出される種々の汚染物質、例えば内装建材に含まれるD
OP(ジオクチルフタレート)やステアリン酸、フロア
ポリッシュ中に含まれる高級脂肪酸が光分解して低分子
化したものが揮散してフィンに付着しても、これらの汚
染物質はフィン表面を凝縮水が流れることによって前記
洗浄成分の助力で逐次洗い流される。
【0037】尚、第2の層4には、上記成分の他に、ポ
リビニルアルコール系、メチルセルロース系、カルボキ
シジメチルセルロース系、ヒドロキシエチルセルロース
系、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸
(又はメタクリル酸)−ビニルアルコール共重合体、ポ
リアクリル酸ソーダ系、ポリメタクリル酸ソーダ系、ポ
リアクリル酸ソーダ(ポリメタクリル酸ソーダ)−アク
リル酸(又はメタクリル酸)アミド共重合体などが含ま
れていても良い。更に、各種の添加剤が含まれていても
良い。
【0038】そして、ノニオン型高分子活性剤(潤滑
剤)を所定量の水に溶解させ、この水性塗料をハケ塗
り、浸漬、スプレー、静電塗装あるいはロールコータ等
の適宜な塗布手段で第2の層4の表面に塗布する。塗布
後、例えば80〜250℃の温度下に2〜180秒程度
維持して乾燥することにより、厚さが0.01〜5μm
の潤滑剤の層が構成される。
【0039】そして、上記のような層が構成されたAl
材1に対して所定の加工(例えば、ドローレス加工)が
施され、フィンが構成される。このようにして得られた
フィンは、第2の層4が設けられているから、表面の水
濡性に富み、熱交換効率に優れている。又、第1の層3
が設けられていることから、耐蝕性および耐候性に優れ
ている。かつ、第1の層3がアクリル系樹脂及びエポキ
シ系樹脂を含む層としたから、親水性の第2の層4が綺
麗に形成され、良好な水濡性を示す。
【0040】
【実施例】
〔水溶性アクリル樹脂〕500ccの三つ口フラスコに
脱イオン水220gを60℃に保ち攪拌する。過硫酸ア
ンモニウム0.4gを仕込み、2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸(2AA2MPSA)の5
0%水溶液160gと2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト(HEA)10g、アクリル酸(AA)10g、次亜
燐酸ソーダ10%水溶液20gの混合溶液を1時間かけ
て滴下する。50分毎に過硫酸アンモニウム(10%水
溶液)0.4gを4回添加し、2回目の添加時に反応系
を80℃に昇温する。不揮発分を確認して重合を完了さ
せ、水溶性アクリル樹脂を得た。
【0041】又、上記と同様に行って水溶性アクリル樹
脂を得た。上記で得た水溶性アクリル樹脂の内容を下記
の表−1に示す。 表−1 No1の水溶性アクリル樹脂 2AA2MPSA/AA/HEA=8/1/1 No2の水溶性アクリル樹脂 2AA2MPSA/AA/HEA=4/5/1 No3の水溶性アクリル樹脂 2AA2MPSA/AA/HEA=4/1/5 No4の水溶性アクリル樹脂 VSA−Na/AA/HEA=4/3/3 *VSA−Na=ビニルスルホン酸ナトリウム 〔フィン〕厚さ100μmのAlコイル1の表面に、リ
ン酸クロメート処理により厚さがCr換算で20mg/
2 のリン酸クロメート皮膜2を設けた。
【0042】この後、リン酸クロメート皮膜2の上にア
クリル系樹脂(日本純薬社製のジュリマーSEK−30
1)とエポキシ系樹脂(三井東圧社製のエポキー802
−30CX)とを含む塗料を塗布、乾燥し、厚さが1.
5μmの第1の層3を設けた。次いで、アルミナゾルと
上記水溶性のアクリル樹脂とを混合し、この後ポリエチ
レングリコール、並びにその変性物、エチレンオキサイ
ドとプロピレンオキサイドとの共重合体、並びにその変
性物の群の中から選ばれる少なくとも一種の化合物を添
加、混合して得た水系塗料を塗布、乾燥し、表面粗さR
aが0.1〜0.7μmで、厚さが1μmの第2の層4
を設けた。
【0043】この後、ノニオン型高分子活性剤を含む水
系塗料を塗布、乾燥し、厚さ1μmのノニオン型高分子
活性剤を含む層を第2の層4の上に設けた。そして、上
記塗装Alコイル材をプレス加工して、フィンを作製
し、この後フィンを熱交換器に洗浄することなく組み込
んだ。 〔実施例1〕本実施例は、上記〔フィン〕において、第
1の層3におけるアクリル系樹脂とエポキシ系樹脂との
割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)が重量比で1
0/90であり、かつ、アルミナゾルはカタロイドAS
−1(平均粒径0.2μm、触媒化成工業社製)、水溶
性アクリル樹脂は上記No1の水溶性アクリル樹脂であ
り、洗浄成分はポリエチレングリコール(第一工業製薬
社製のPEG6000、重量平均分子量6000)を用
いたものであり、そして第2の層4におけるアルミナゾ
ルに由来する無機物粒子の割合と水溶性アクリル樹脂と
ポリエチレングリコールとの割合(無機物粒子/水溶性
アクリル樹脂/ポリエチレングリコール)が重量比で1
5/70/15である。
【0044】〔実施例2〕本実施例は、上記〔フィン〕
において、第1の層3におけるアクリル系樹脂とエポキ
シ系樹脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)
が重量比で15/85であり、かつ、アルミナゾルはカ
タロイドAS−2(平均粒径0.3μm、触媒化成工業
社製)、水溶性アクリル樹脂は上記No1の水溶性アク
リル樹脂であり、洗浄成分はポリエチレングリコール
(第一工業製薬社製のPEG6000、重量平均分子量
6000)を用いたものであり、そして第2の層4にお
けるアルミナゾルに由来する無機物粒子の割合と水溶性
アクリル樹脂とポリエチレングリコールとの割合(無機
物粒子/水溶性アクリル樹脂/ポリエチレングリコー
ル)が重量比で20/65/15である。
【0045】〔実施例3〕本実施例は、上記〔フィン〕
において、第1の層3におけるアクリル系樹脂とエポキ
シ系樹脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)
が重量比で20/80であり、かつ、アルミナゾルはア
ルミナゾル100(平均粒径0.2μm、日産化学社
製)、水溶性アクリル樹脂は上記No2の水溶性アクリ
ル樹脂であり、洗浄成分はポリエチレングリコール(第
一工業製薬社製のパオゲンEP−15、重量平均分子量
120000〜130000)を用いたものであり、そ
して第2の層4におけるアルミナゾルに由来する無機物
粒子の割合と水溶性アクリル樹脂とポリエチレングリコ
ールとの割合(無機物粒子/水溶性アクリル樹脂/ポリ
エチレングリコール)が重量比で25/60/15であ
る。
【0046】〔実施例4〕本実施例は、上記〔フィン〕
において、第1の層3におけるアクリル系樹脂とエポキ
シ系樹脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)
が重量比で30/70であり、かつ、アルミナゾルはア
ルミナゾル200(平均粒径0.3μm、日産化学社
製)、水溶性アクリル樹脂は上記No2の水溶性アクリ
ル樹脂であり、洗浄成分はポリエチレングリコール(第
一工業製薬社製のパオゲンEP−15、重量平均分子量
120000〜130000)を用いたものであり、そ
して第2の層4におけるアルミナゾルに由来する無機物
粒子の割合と水溶性アクリル樹脂とポリエチレングリコ
ールとの割合(無機物粒子/水溶性アクリル樹脂/ポリ
エチレングリコール)が重量比で30/55/15であ
る。
【0047】〔実施例5〕本実施例は、上記〔フィン〕
において、第1の層3におけるアクリル系樹脂とエポキ
シ系樹脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)
が重量比で10/90であり、かつ、アルミナゾルはア
ルミナゾル520(平均粒径0.02μm、日産化学社
製)、水溶性アクリル樹脂は上記No3の水溶性アクリ
ル樹脂であり、洗浄成分はポリエチレングリコール(三
洋化成社製のPEG20000、重量平均分子量200
00)を用いたものであり、そして第2の層4における
アルミナゾルに由来する無機物粒子の割合と水溶性アク
リル樹脂とポリエチレングリコールとの割合(無機物粒
子/水溶性アクリル樹脂/ポリエチレングリコール)が
重量比で15/75/10である。
【0048】〔実施例6〕本実施例は、上記〔フィン〕
において、第1の層3におけるアクリル系樹脂とエポキ
シ系樹脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)
が重量比で15/85であり、かつ、アルミナゾルはア
ルミナクリアゾール(平均粒径0.02μm、川研ファ
インケミカル社製)、水溶性アクリル樹脂は上記No3
の水溶性アクリル樹脂であり、洗浄成分はポリエチレン
グリコール(三洋化成社製のPEG20000、重量平
均分子量20000)を用いたものであり、そして第2
の層4におけるアルミナゾルに由来する無機物粒子の割
合と水溶性アクリル樹脂とポリエチレングリコールとの
割合(無機物粒子/水溶性アクリル樹脂/ポリエチレン
グリコール)が重量比で20/70/10である。
【0049】〔実施例7〕本実施例は、上記〔フィン〕
において、第1の層3におけるアクリル系樹脂とエポキ
シ系樹脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)
が重量比で20/80であり、かつ、アルミナゾルはア
ルミナゾール−10(平均粒径0.02μm、川研ファ
インケミカル社製)、水溶性アクリル樹脂は上記No4
の水溶性アクリル樹脂であり、洗浄成分はポリエチレン
グリコール(第一工業製薬社製のPEG6000、重量
平均分子量6000)を用いたものであり、そして第2
の層4におけるアルミナゾルに由来する無機物粒子の割
合と水溶性アクリル樹脂とポリエチレングリコールとの
割合(無機物粒子/水溶性アクリル樹脂/ポリエチレン
グリコール)が重量比で25/65/10である。
【0050】〔実施例8〕本実施例は、上記〔フィン〕
において、第1の層3におけるアクリル系樹脂とエポキ
シ系樹脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)
が重量比で30/70であり、かつ、アルミナゾルはカ
タロイドAS−1(平均粒径0.2μm、触媒化成工業
社製)、水溶性アクリル樹脂は上記No4の水溶性アク
リル樹脂であり、洗浄成分はポリエチレングリコール
(第一工業製薬社製のパオゲンEP−15、重量平均分
子量120000〜130000)を用いたものであ
り、そして第2の層4におけるアルミナゾルに由来する
無機物粒子の割合と水溶性アクリル樹脂とポリエチレン
グリコールとの割合(無機物粒子/水溶性アクリル樹脂
/ポリエチレングリコール)が重量比で30/60/1
0である。
【0051】〔比較例1〕実施例1において、第1の層
3を設けなかった以外は同様に行った。 〔比較例2〕実施例1において、第1の層3をポリウレ
タン樹脂(第一工業製薬社製のスーパーフレックスE−
2000)で構成した以外は同様に行った。
【0052】〔比較例3〕実施例1において、第1の層
3をポリエチレン樹脂(日本石油化学社製のレクスロン
W1010)で構成した以外は同様に行った。 〔比較例4〕実施例1において、第1の層3をフッ素樹
脂(旭硝子社製のルミフロンLF100)で構成した以
外は同様に行った。
【0053】〔比較例5〕実施例1において、第1の層
3をメラミン樹脂(三井サイアミッド社製のサイメル7
03)で構成した以外は同様に行った。 〔比較例6〕実施例1において、第1の層3をポリエス
テル樹脂(日立化成工業社製のエスペル1612)で構
成した以外は同様に行った。
【0054】〔比較例7〕実施例1において、第1の層
3をフェノール樹脂(荒川化学工業社製のタマノル)で
構成した以外は同様に行った。 〔比較例8〕実施例1において、第1の層3を塩化ビニ
ル樹脂(積水化学工業社製のセキスイPVC−VE)で
構成した以外は同様に行った。
【0055】〔比較例9〕実施例1において、第1の層
3をアクリル樹脂(日本純薬社製のジュリマーSEK−
301)で構成した以外は同様に行った。 〔比較例10〕実施例1において、第1の層3をエポキ
シ樹脂(三井東圧社製のエポキー802−30CX)で
構成した以外は同様に行った。
【0056】〔特性〕上記各例で得たフィンについて、
フィンを作製する際のプレス加工性、金型磨耗性、フィ
ンの耐蝕性、耐候性、水濡性、臭気性、耐汚染性につい
て調べたので、その結果を表−2に示す。 表−2 加工性 金型磨耗性 耐蝕性 耐候性 水濡性 臭気性 耐汚染性 実施例1 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例2 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例3 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例4 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例5 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例6 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例7 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例8 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 比較例1 ○ ○ × △ ○ ○ ○ 比較例2 ○ ○ △ ○ △ ○ △ 比較例3 良好な塗装面が得られず(上塗りの親水性皮膜が塗装できない) 比較例4 良好な塗装面が得られず(上塗りの親水性皮膜が塗装できない) 比較例5 △ ○ △ ○ △ ○ △ 比較例6 ○ ○ ○ ○ × ○ × 比較例7 △ ○ △ △ × ○ × 比較例8 良好な塗装面が得られず(上塗りの親水性皮膜が塗装できない) 比較例9 ○ ○ △ ○ △ ○ △ 比較例10 ○ ○ ○ △ △ ○ △
【0057】
【発明の効果】本発明の熱交換材は、耐蝕性、耐候性、
及び水濡性いずれについても優れたものであり、優秀な
熱交換材が低廉なコストで得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱交換材の概略図
【符号の説明】
1 Al材 2 リン酸クロメート皮膜 3 第1の層 4 第2の層
フロントページの続き (72)発明者 勝又 堅 静岡県裾野市平松85番地 三菱アルミニ ウム株式会社 技術開発センター内 (72)発明者 塩沢 公英 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋 インキ製造株式会社内 (72)発明者 猿渡 一郎 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋 インキ製造株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−38228(JP,A) 特開 平7−47329(JP,A) 特開 平8−104828(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28F 1/32 F28F 13/18 C09D 133/00 C09D 163/00 F28F 1/12

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金材
    と、 前記アルミニウム又はアルミニウム合金材の上に設けら
    れたアクリル系樹脂及びエポキシ系樹脂を含む第1の層
    と、 前記第1の層の上に設けられた親水性を有する第2の層
    とを具備してなり、 前記第1の層中におけるアクリル系樹脂とエポキシ系樹
    脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)は重量
    比で50/50〜5/95であり、 前記第2の層は、アルミナゾルに由来の粒子が水溶性の
    アクリル系樹脂によって覆われ、その外側にポリエチレ
    ングリコール並びにその変性物、エチレンオキサイドと
    プロピレンオキサイドとの共重合体並びにその変性物の
    群の中から選ばれる少なくとも一種の化合物が存在する
    構造を有するものである ことを特徴とする熱交換材。
  2. 【請求項2】 アルミニウム又はアルミニウム合金材
    と、 前記アルミニウム又はアルミニウム合金材の上に設けら
    れたリン酸クロメート皮膜と、 前記リン酸クロメート皮膜の上に設けられたアクリル系
    樹脂及びエポキシ系樹脂を含む第1の層と、 前記第1の層の上に設けられた親水性を有する第2の層
    とを具備してなり、 前記第1の層中におけるアクリル系樹脂とエポキシ系樹
    脂との割合(アクリル系樹脂/エポキシ系樹脂)は重量
    比で50/50〜5/95であり、 前記第2の層は、アルミナゾルに由来の粒子が水溶性の
    アクリル系樹脂によって覆われ、その外側にポリエチレ
    ングリコール並びにその変性物、エチレンオキサイドと
    プロピレンオキサイドとの共重合体並びにその変性物の
    群の中から選ばれる少なくとも一種の化合物が存在する
    構造を有するものである ことを特徴とする熱交換材。
  3. 【請求項3】 第1の層は、その厚さが0.1〜5μm
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2の熱交換
    材。
  4. 【請求項4】 第1の層は界面活性剤及びシリコン系の
    添加剤を含まないことを特徴とする請求項1〜請求項3
    いずれかの熱交換材。
  5. 【請求項5】 第2の層は、その表面粗さ(中心線平均
    粗さRa)が0.1〜1μmであることを特徴とする請
    求項1〜請求項4いずれかの熱交換材。
  6. 【請求項6】 第2の層は、その厚さが0.01〜5μ
    mであることを特徴とする請求項1〜請求項5いずれか
    の熱交換材。
  7. 【請求項7】 第2の層に含まれるアルミナゾル由来の
    粒子は、非球状の形態を有するものであって、その平均
    粒径が0.01〜20μmであることを特徴とする請求
    項1〜請求項6いずれかの熱交換材。
  8. 【請求項8】 第2の層に含まれる無機物粒子の含有量
    が5〜50wt%であることを特徴とする請求項1〜請
    求項7いずれかの熱交換材。
  9. 【請求項9】 第2の層に含まれる親水性樹脂の含有量
    が50〜95wt%であることを特徴とする請求項1〜
    請求項8いずれかの熱交換材。
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