JPH11229158A - 放電表面処理方法およびその装置 - Google Patents

放電表面処理方法およびその装置

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JPH11229158A
JPH11229158A JP3317898A JP3317898A JPH11229158A JP H11229158 A JPH11229158 A JP H11229158A JP 3317898 A JP3317898 A JP 3317898A JP 3317898 A JP3317898 A JP 3317898A JP H11229158 A JPH11229158 A JP H11229158A
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JP
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electrode
discharge
metal
work
workpiece
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JP3317898A
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English (en)
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Hidetaka Miyake
英孝 三宅
Akihiro Goto
昭弘 後藤
Tatsushi Sato
達志 佐藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製作の簡単な電極の使用を可能とし、さまざ
まな高さ、幅、広がり角の円錐面に対しても同一の電極
の使用を可能とし、電極が消耗しても均一な放電表面処
理を可能とする。 【解決手段】 金属、金属の化合物、もしくはセラミッ
クスの粉末を圧縮成形した圧粉体、または金属を電極1
03として、円錐状の処理面を有するワーク101と電
極との間に放電を発生させ、そのエネルギーにより、ワ
ークの処理面に電極材料または電極材料が放電エネルギ
ーにより反応した物質からなる被膜を形成するものであ
って、電極103として円錐台形状の電極を用い、電極
とワーク101間に所定の間隔を保った状態で両者を共
に回転させながらまたは電極をワークの処理面に沿って
揺動させながら放電を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極とワークの間
に放電を発生させ、そのエネルギーにより、ワーク表面
に電極材料あるいは電極材料が放電エネルギーにより反
応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理方法お
よび装置に関するものであり、特に円錐面を持つワーク
上に放電表面処理を施す方法および装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平7−70761号公報に金
属粉末、金属の化合物の粉末、またはセラミックスの粉
末を圧縮成形した電極を用い、この電極とワークの間に
パルス状の放電を発生させ、そのエネルギーにより、ワ
ーク表面に電極材料あるいは電極材料が放電エネルギー
により反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処
理方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の放電表面処理方
法は以上のようであり、円錐形状の処理面を持つワーク
に上述のような放電表面処理を施すには、ワークの形状
を反転させた形状をもつ電極を用いるとよいと考えられ
る。しかしながら、ワークの処理面が円錐台形状である
場合、その円錐台形状を反転させた円錐形状の穴を持っ
たすなわちすり鉢状の電極を製作する必要があるため電
極の製作が困難である、異なる高さや幅や広がり角の円
錐面に対してはそれぞれ異なる電極が必要となる、放電
表面処理により電極が消耗して形状が崩れるため均一な
表面処理が難しいなどの問題があった。また、ワークが
すり鉢状の処理面を有する場合にも、それぞれのワーク
の処理面に対応した円錐台形状を有する電極を用いるた
め、異なる高さや幅や広がり角の円錐面に対してはそれ
ぞれ異なる電極が必要となる、放電表面処理により電極
が消耗して形状が崩れるため均一な表面処理が難しいな
どの問題があった。
【0004】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、製作の簡単な電極の使用を可能と
し、さまざまな高さ、幅、広がり角の円錐面に対しても
同一の電極の使用を可能とし、電極が消耗しても均一な
放電表面処理を可能とすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る表面処
理方法は、金属、金属の化合物、もしくはセラミックス
の粉末を圧縮成形した圧粉体、または金属を電極とし
て、円錐状の処理面を有するワークと上記電極との間に
放電を発生させ、そのエネルギーにより、上記ワークの
処理面に電極材料または電極材料が放電エネルギーによ
り反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理方
法であって、上記電極として円錐台形状の電極を用い、
上記電極とワーク間に所定の間隔を保った状態で両者を
共に回転させながら放電を発生させるものである。
【0006】第2の発明に係る表面処理方法は、金属、
金属の化合物、もしくはセラミックスの粉末を圧縮成形
した圧粉体、または金属を電極として、円錐状の処理面
を有するワークと上記電極との間に放電を発生させ、そ
のエネルギーにより、上記ワークの処理面に電極材料ま
たは電極材料が放電エネルギーにより反応した物質から
なる被膜を形成する放電表面処理方法であって、上記電
極として円錐台形状の電極を用い、上記電極とワーク間
に所定の間隔を保った状態で上記電極を上記ワークの処
理面に沿って揺動させながら放電を発生させるものであ
る。
【0007】第3の発明に係る表面処理方法は、第1ま
たは第2の発明において、ワークの処理面がコレットホ
ルダまたはコレットホルダ保持具のチャック面であるも
のである。
【0008】第4の発明に係る表面処理装置は、円錐状
の処理面を有するワークの上記処理面に電極材料または
電極材料が放電エネルギーにより反応した物質からなる
被膜を形成する放電表面処理装置であって、金属、金属
の化合物、もしくはセラミックスの粉末を圧縮成形した
圧粉体、または金属からなり、円錐台形状の放電面を有
して上記処理面と所定間隔を介して対向配置される電極
と、該電極とワークの処理面との間隔を調節する手段
と、上記電極を回転させる手段と、上記ワークを回転さ
せる手段と、上記電極とワークとの間に放電を発生させ
る電源装置と、上記電極とワークとの間に加工液を供給
する手段とを備えたものである。
【0009】第5の発明に係る表面処理装置は、円錐状
の処理面を有するワークの上記処理面に電極材料または
電極材料が放電エネルギーにより反応した物質からなる
被膜を形成する放電表面処理装置であって、金属、金属
の化合物、もしくはセラミックスの粉末を圧縮成形した
圧粉体、または金属からなり、円錐台形状の放電面を有
して上記処理面と所定間隔を介して対向配置される電極
と、該電極とワークの処理面との間隔を調節する手段
と、上記電極を上記処理面に沿って揺動させる手段と、
上記電極とワークとの間に放電を発生させる電源装置
と、上記電極とワークとの間に加工液を供給する手段と
を備えたものである。
【0010】第6の発明に係る表面処理装置は、第4ま
たは第5の発明において、ワークの処理面がコレットホ
ルダまたはコレットホルダ保持具のチャック面であるも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1による放電表面処理装置を示す断面構成図で
ある。本実施の形態では、コレットホルダのコレットホ
ルダ保持具とのチャック面に放電表面処理により硬質膜
を形成する場合について説明する。工具はコレットによ
り保持され、さらにコレットはコレットホルダにより保
持される。これを機械側に取り付けられたコレットホル
ダ保持具にチャッッキングして使用されるのが一般的で
あり、コレットホルダやコレットホルダ保持具のチャッ
ク面はすり合わせにより摩耗しやすく、耐摩耗対策を施
すことが望まれる。図において、101は円錐台形状の
処理面を有するワークであり、この例では処理面として
円錐台形状のチャック面を有するコレットホルダであ
る。102はコレットホルダ101を円錐の中心軸を軸
として回転させるワーク回転装置、103は円錐台形状
のTiH2(水素化チタン)系の圧粉体電極、104は
電極103を円錐の中心軸を軸として回転させる電極回
転装置、105は電極回転装置104を保持し、電極1
03とコレットホルダ101のチャック面との相対距離
を調節する主軸、106は加工槽、107は加工液であ
り、この例では油が用いられる。108は放電を発生さ
せるための電源装置、109はコレットホルダ101を
そのチャック面の傾斜角度を調節可能に支持するワーク
支持部材である。図2(a)(b)は本実施の形態にお
ける円錐台形状のTiH2(水素化チタン)系の圧粉体
電極103とコレットホルダ101チャック面の位置関
係の変化を示す図である。
【0012】次に、放電表面処理方法および図1に示し
た装置の動作について説明する。まず、ワーク回転装置
102に装着したコレットホルダ101と電極回転装置
104に装着した円錐台形状の圧粉体電極103を図2
(a)に示すような位置関係で微小間隙を隔てて隣り合
わせて設置する。この時、ワーク支持部材109により
コレットホルダ101のチャック面が圧粉体電極103
の傾斜に応じて対向するように調節する。次に、放電加
工液107中において、ワーク回転装置102によりコ
レットホルダ101を回転させ、電極回転装置104に
より圧粉体電極103を回転させつつ、圧粉体電極10
3とコレットホルダ101のチャック面の相対距離を主
軸105により調整しながら、電源装置108によりパ
ルス状の放電を発生させる。すると電極103が消耗
し、電極103の成分であるTiを中心とした硬質被膜
がコレットホルダ101の円錐形状のチャック面に形成
される。ここで、コレットホルダ101のチャック面の
断面が太い部分ほど圧粉体電極103の太い部分で放電
表面処理されるため、圧粉体電極103が図2(b)に
示すように均一に消耗するため、コレットホルダチャッ
ク101のすり合わせ面に均一な硬質被膜が被覆され
る。なお、圧粉体電極103の形状は円錐台形であれば
よく、必ずしもコレットホルダチャックのすり合わせ面
と同じ長さ、幅、勾配の円錐台形でなくてもよい。ま
た、ワーク回転装置102および電極回転装置104は
モータ(図示せず)を有しているが、加工液中に浸漬さ
せて使用しても加工液が浸透しないように内圧をかける
ことによりシールされている。
【0013】コレットホルダ101のチャック面と圧粉
体電極103との間の放電で形成された改質層は、Ti
C(炭化チタン)が主成分となる。これは、加工液10
7が油であるため、放電の熱で分解した油の成分のC
(炭素)と電極103中のTiが熱により化学反応を起
こしTiCとなるためである。被処理材であるコレット
ホルダ101のチャック面と電極103との間の放電に
より、被処理材の表面は溶融し、改質層を形成する物質
と母材との界面において改質層の主成分であるTiC
(炭化チタン)と母材とが混合して再凝固した層が形成
される。TiCは非常に硬質(ビッカース硬度2000
〜3000)であり、改質層として良質のものである。
形成された改質層 によりコレットホルダ101のチャ
ック面の耐摩耗性が向上する。
【0014】以上のように、本実施の形態によればコレ
ットホルダ101のチャック面のような円錐台形状の表
面に、円錐台形状の処理電極103を使用して放電表面
処理を施すように構成したので、処理電極103の製作
が容易になり、さまざまな長さ、幅、勾配の円錐面に対
しても同一の処理電極で処理が可能になり、処理電極1
03がほぼ均等に消耗して均一な放電表面処理が実現で
きる。
【0015】実施の形態2.図3は本発明の実施の形態
2による放電表面処理装置を示す断面構成図である。本
実施の形態では、コレットホルダ保持具のコレットホル
ダとのチャック面に放電表面処理により硬質膜を形成す
る場合について説明する。図において、110は円錐形
状の処理面を有するワークとしてすり鉢形状のチャック
面を持つコレットホルダ保持具、111はコレットホル
ダ保持具110を回転および傾斜可能に保持する保持部
材であり、回転および傾斜駆動機構11により駆動され
る。12は回転軸である。112、113はコレットホ
ルダ保持具110をそれぞれX軸方向およびY軸方向に
移動可能に保持するX軸テーブルおよびY軸テーブルで
あり、それぞれX軸駆動機構9およびY軸駆動機構10
により駆動される。103はコレットホルダ保持具11
0のチャック面より小径の円錐台形状を有するTiH2
(水素化チタン)系の圧粉体電極、105は圧粉体電極
103を保持し、圧粉体電極103とコレットホルダ保
持具110のチャック面との相対距離を調節する主軸、
8は主軸105をZ軸方向に移動させる駆動力を発生す
るZ軸駆動機構である。また、主軸105は内部にモー
タ114、軸受115、およびスピンドル116を備え
て圧粉体電極103を回転可能に保持している。スピン
ドル116は軸受115によって主軸105内に支持さ
れ、モータ114に接続されて圧粉体電極103を回転
させる。14は制御回路であり、軌跡移動制御回路15
を備え、極間検出回路16が接続される。106は加工
槽、107は加工液でここでは油が用いられる。108
は放電を発生させるための電源装置である。
【0016】次に放電表面処理方法および図3に示した
装置の動作について説明する。被処理材であるコレット
ホルダ保持具110は回転および傾斜保持部材111に
固定され、コレットホルダ保持具110の処理面である
チャック面が圧粉体電極103の円錐面に応じて対向す
るように傾斜させられる。このようにコレットホルダ保
持具110と円錐台形状の圧粉体電極103を微小間隙
を隔てて隣り合わせて設置し、放電加工液107中にお
いて、圧粉体電極103とコレットホルダ保持具110
のチャック面間の相対距離を主軸105により調整しな
がら、コレットホルダ保持具110の傾斜状態を維持し
たまま圧粉体電極103とコレットホルダ保持具110
を共に回転させる。以上の動作を行いながらコレットホ
ルダ保持具110のチャック面に対して圧粉体電極10
3との間で電源装置108によりパルス状の放電を発生
させる。すると電極103が消耗し、電極103の成分
であるTiを中心とした硬質被膜がコレットホルダ保持
具110のすり鉢形状のチャック面に均一に形成され
る。
【0017】ところで、圧粉体電極103は消耗により
コレットホルダ保持具110のチャック面に対して小さ
くなっていくため、X軸駆動機構9およびY軸駆動機構
10により、圧粉体電極103を移動させて圧粉体電極
103とコレットホルダ保持具110のチャック面との
距離を所定間隔に保ちながら放電を発生させることで、
コレットホルダ保持具110のチャック面に均一な硬質
被膜が被覆される。そのため、極間検出回路16により
圧粉体電極103の端面とコレットホルダ保持具110
との相対距離変化を検出し、安定した放電を発生するよ
うに制御回路14によりZ軸駆動機構8を駆動させ極間
距離を制御する。軌跡移動制御回路15による圧粉体電
極103の軌跡情報にしたがって制御装置14がX、Y
軸駆動機構9、10を駆動させる。
【0018】コレットホルダ保持具110のチャック面
と圧粉体電極103との間の放電で形成された改質層
は、TiC(炭化チタン)が主成分となる。これは、加
工液107が油であるため、放電の熱で分解した油の成
分のC(炭素)と電極103中のTiが熱により化学反
応を起こしTiCとなるためである。被処理材であるコ
レットホルダ保持具110のチャック面と電極103と
の間の放電により、被処理材の表面は溶融し、改質層を
形成する物質と母材との界面において改質層の主成分で
あるTiC(炭化チタン)と母材とが混合して再凝固し
た層が形成される。TiCは非常に硬質(ビッカース硬
度2000〜3000)であり、改質層として良質のも
のである。形成された改質層によりコレットホルダ保持
具110のチャック面の耐摩耗性が向上する。
【0019】以上説明したように、圧粉体電極103の
形状は円錐台形であればよく、必ずしもコレットホルダ
保持具110のチャック面の長さ、幅、勾配に1対1に
対応した円錐形でなくてもよい。また、回転および傾斜
保持部材111は、取り付けられたワークを回転させる
ための動力源としてのモータ(図示せず)を有している
が、加工液中に浸漬させて使用しても加工液が浸透しな
いように内圧をかけることによりシールされている。
【0020】以上のように、本実施の形態によればコレ
ットホルダ保持具110のチャック面のようなすり鉢形
状の表面に、円錐台形状の処理電極103を使用して放
電表面処理を施すように構成したので、処理電極103
の製作が容易になり、さまざまな長さ、幅、勾配の円錐
面に対しても同一の処理電極103で処理が可能にな
り、処理電極103がほぼ均等に消耗して均一な放電表
面処理が実現できる。
【0021】実施の形態3.図4は本発明の実施の形態
3による放電表面処理装置を示す断面構成図である。図
において、110は円錐形状の処理面を有するワークと
してすり鉢形状のチャック面を持つコレットホルダ保持
具、103はコレットホルダ保持具110のチャック面
より小径の円錐台形状を有するTiH2(水素化チタ
ン)系の圧粉体電極、105は圧粉体電極103を保持
し、圧粉体電極103とコレットホルダチャック101
との相対距離を調節する主軸、106は加工槽、107
は加工液でこの例では油が用いられる。108はパルス
放電を発生させるための電源装置、117は圧粉体電極
103をコレットホルダ保持具110のチャック面に沿
って揺動させる揺動装置である。図5は処理面であるコ
レットホルダ保持具110のチャック面に対する圧粉体
電極103の揺動動作を説明する図である。
【0022】次に表面処理方法および図4に示した装置
の動作について説明する。コレットホルダ保持具110
のチャック面と円錐形状の圧粉体電極103を図5に示
すような位置関係で微小間隙を隔てて対向させて設置
し、放電加工液107中において、コレットホルダ保持
具110のチャック面と所定間隔を保った状態で、圧粉
体電極103を揺動装置117によりコレットホルダ保
持具110のチャック面に沿って揺動させながら電源装
置108によりパルス状の放電を発生させる。すると電
極103が消耗し、電極103の成分であるTiを中心
とした硬質被膜がコレットホルダ保持具110のすり鉢
形状のチャック面に形成される。
【0023】なお、圧粉体電極103の形状はコレット
ホルダ保持具110のチャック面より小径の円錐台形で
あればよく、必ずしもコレットホルダ保持具110のチ
ャック面と同じ長さや勾配を有する円錐形でなくてもよ
い。勾配が異なる場合には、図示していないが、電極1
03を傾斜させることによりチャック面と電極103を
所定間隔を保って対向させることができる。
【0024】以上のように、本実施の形態によればコレ
ットホルダ保持具110のチャック面のようなすり鉢形
状の表面に、円錐台形状の処理電極103を使用して放
電表面処理を施すように構成したので、処理電極103
の製作が容易になり、さまざまな長さ、幅、勾配の円錐
面に対しても同一の処理電極103で処理が可能にな
り、処理電極103が均等に消耗して均一な放電表面処
理が実現できる。
【0025】なお、上記実施の形態3では電極103を
駆動することによって電極103をコレットホルダ保持
具110のチャック面に沿って揺動させるように構成し
た場合について示したが、コレットホルダ保持具110
を駆動することによって電極103をコレットホルダ保
持具110のチャック面に沿って揺動させるように構成
してもよい。また、上記実施の形態3ではすり鉢状の処
理面を有するコレットホルダ保持具110のチャック面
の表面処理について示したが、図1に示したような円錐
台形状の処理面を有するコレットホルダ101のチャッ
ク面の表面処理についても同様に、電極103またはコ
レットホルダ101を駆動して電極103をコレットホ
ルダ101のチャック面に沿って揺動させることによる
放電表面処理が可能である。
【0026】なお、上記各実施の形態では放電表面処理
用電極103として、TiH2(水素化チタン)系の圧
粉体電極を用いたが、ソリッドのTi電極や、Ti以外
にも炭化物が硬質の物質であるV(バナジウム)、Nb
(ニオブ)、Ta(タンタル)等を成分とする電極やコ
バルトとタングステンカーバイトの混合電極など、また
は金属粉末あるいは金属化合物粉末あるいはセラミック
粉末を圧縮整形した圧粉体電極など、他の材質の電極を
用いてもよい。
【0027】さらに、上記各実施の形態ではコレットホ
ルダ101およびコレットホルダ保持具110のチャッ
ク面に表面処理を施す場合について説明したが、これに
限るものではなく、円錐状の処理面を有するものであれ
ば、他のものにも適用可能であり、具体的には、例えば
圧延ローラ、列車の車輪のレールとの接地面、軸受、セ
ンタリングポンチのような工具の先端などの表面処理に
適用できる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、金
属、金属の化合物、もしくはセラミックスの粉末を圧縮
成形した圧粉体、または金属を電極として、円錐状の処
理面を有するワークと上記電極との間に放電を発生さ
せ、そのエネルギーにより、上記ワークの処理面に電極
材料または電極材料が放電エネルギーにより反応した物
質からなる被膜を形成する放電表面処理方法であって、
上記電極として円錐台形状の電極を用い、上記電極とワ
ーク間に所定の間隔を保った状態で両者を共に回転させ
ながら放電を発生させるので、さまざまな高さ、幅、広
がり角の円錐面に対しても同一の、しかも簡単に製作で
きる円錐台形の電極を用いて、電極が消耗しても均一な
放電表面処理を行うことができる。
【0029】第2の発明によれば、金属、金属の化合
物、もしくはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉
体、または金属を電極として、円錐状の処理面を有する
ワークと上記電極との間に放電を発生させ、そのエネル
ギーにより、上記ワークの処理面に電極材料または電極
材料が放電エネルギーにより反応した物質からなる被膜
を形成する放電表面処理方法であって、上記電極として
円錐台形状の電極を用い、上記電極とワーク間に所定の
間隔を保った状態で上記電極を上記ワークの処理面に沿
って揺動させながら放電を発生させるので、さまざまな
高さ、幅、広がり角の円錐面に対しても同一の、しかも
簡単に製作できる円錐台形の電極を用いて、電極が消耗
しても均一な放電表面処理を行うことができる。
【0030】第3の発明によれば、第1または第2の発
明において、ワークの処理面がコレットホルダまたはコ
レットホルダ保持具のチャック面であるので、さまざま
な高さ、幅、広がり角の円錐状チャック面に対しても同
一の、しかも簡単に製作できる円錐台形の電極を用い
て、均一な改質層が形成され、耐摩耗性に優れたチャッ
ク面が得られる。
【0031】第4の発明によれば、円錐状の処理面を有
するワークの上記処理面に電極材料または電極材料が放
電エネルギーにより反応した物質からなる被膜を形成す
る放電表面処理装置であって、金属、金属の化合物、も
しくはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体、また
は金属からなり、円錐台形状の放電面を有して上記処理
面と所定間隔を介して対向配置される電極と、該電極と
ワークの処理面との間隔を調節する手段と、上記電極を
回転させる手段と、上記ワークを回転させる手段と、上
記電極とワークとの間に放電を発生させる電源装置と、
上記電極とワークとの間に加工液を供給する手段とを備
えたので、さまざまな高さ、幅、広がり角の円錐面に対
しても同一の、しかも簡単に製作できる円錐台形の電極
を用いて、電極が消耗しても均一な放電表面処理を行う
ことができる。
【0032】第5の発明によれば、円錐状の処理面を有
するワークの上記処理面に電極材料または電極材料が放
電エネルギーにより反応した物質からなる被膜を形成す
る放電表面処理装置であって、金属、金属の化合物、も
しくはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体、また
は金属からなり、円錐台形状の放電面を有して上記処理
面と所定間隔を介して対向配置される電極と、該電極と
ワークの処理面との間隔を調節する手段と、上記電極を
上記処理面に沿って揺動させる手段と、上記電極とワー
クとの間に放電を発生させる電源装置と、上記電極とワ
ークとの間に加工液を供給する手段とを備えたので、さ
まざまな高さ、幅、広がり角の円錐面に対しても同一
の、しかも簡単に製作できる円錐台形の電極を用いて、
電極が消耗しても均一な放電表面処理を行うことができ
る。
【0033】第6の発明によれば、第4または第5の発
明において、ワークの処理面がコレットホルダまたはコ
レットホルダ保持具のチャック面であるので、さまざま
な高さ、幅、広がり角の円錐状チャック面に対しても同
一の、しかも簡単に製作できる円錐台形の電極を用い
て、均一な改質層が形成され、耐摩耗性に優れたチャッ
ク面が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による表面処理装置を
示す断面構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態1における円錐形状の電
極とコレットホルダのチャック面の位置関係の変化を示
す説明図である。
【図3】 本発明の実施の形態2による表面処理装置を
示す構成図である。
【図4】 本発明の実施の形態3による表面処理装置を
示す断面構成図である。
【図5】 コレットホルダ保持具のチャック面に対する
電極の揺動動作を説明する図である。
【符号の説明】
8 Z軸駆動機構、 9 X軸駆動機構、 10 Y軸
駆動機構、 11 回転および傾斜駆動機構、 12
回転軸、 14 制御回路、 15 軌跡移動制御回
路、 16 極間検出回路、 101 コレットホル
ダ、 102 ワーク回転装置、 103 電極、 1
04 電極回転装置、 105 主軸、 106 加工
槽、 107 加工液、 108 電源装置、 109
ワーク支持部材、 110 コレットホルダ保持具、
111 ワーク回転および傾斜保持部材、 112
X軸テーブル、 113 Y軸テーブル、 114 モ
ータ、115 軸受、 116 スピンドル 117
揺動装置。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属、金属の化合物、もしくはセラミッ
    クスの粉末を圧縮成形した圧粉体、または金属を電極と
    して、円錐状の処理面を有するワークと上記電極との間
    に放電を発生させ、そのエネルギーにより、上記ワーク
    の処理面に電極材料または電極材料が放電エネルギーに
    より反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理
    方法であって、上記電極として円錐台形状の電極を用
    い、上記電極とワーク間に所定の間隔を保った状態で両
    者を共に回転させながら放電を発生させることを特徴と
    する放電表面処理方法。
  2. 【請求項2】 金属、金属の化合物、もしくはセラミッ
    クスの粉末を圧縮成形した圧粉体、または金属を電極と
    して、円錐状の処理面を有するワークと上記電極との間
    に放電を発生させ、そのエネルギーにより、上記ワーク
    の処理面に電極材料または電極材料が放電エネルギーに
    より反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理
    方法であって、上記電極として円錐台形状の電極を用
    い、上記電極とワーク間に所定の間隔を保った状態で上
    記電極を上記ワークの処理面に沿って揺動させながら放
    電を発生させることを特徴とする放電表面処理方法。
  3. 【請求項3】 ワークの処理面がコレットホルダまたは
    コレットホルダ保持具のチャック面である請求項1また
    は2記載の放電表面処理方法。
  4. 【請求項4】 円錐状の処理面を有するワークの上記処
    理面に電極材料または電極材料が放電エネルギーにより
    反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理装置
    であって、金属、金属の化合物、もしくはセラミックス
    の粉末を圧縮成形した圧粉体、または金属からなり、円
    錐台形状の放電面を有して上記処理面と所定間隔を介し
    て対向配置される電極と、該電極とワークの処理面との
    間隔を調節する手段と、上記電極を回転させる手段と、
    上記ワークを回転させる手段と、上記電極とワークとの
    間に放電を発生させる電源装置と、上記電極とワークと
    の間に加工液を供給する手段とを備えたことを特徴とす
    る放電表面処理装置。
  5. 【請求項5】 円錐状の処理面を有するワークの上記処
    理面に電極材料または電極材料が放電エネルギーにより
    反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理装置
    であって、金属、金属の化合物、もしくはセラミックス
    の粉末を圧縮成形した圧粉体、または金属からなり、円
    錐台形状の放電面を有して上記処理面と所定間隔を介し
    て対向配置される電極と、該電極とワークの処理面との
    間隔を調節する手段と、上記電極を上記処理面に沿って
    揺動させる手段と、上記電極とワークとの間に放電を発
    生させる電源装置と、上記電極とワークとの間に加工液
    を供給する手段とを備えたことを特徴とする放電表面処
    理装置。
  6. 【請求項6】 ワークの処理面がコレットホルダまたは
    コレットホルダ保持具のチャック面である請求項4また
    は5記載の放電表面処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007211351A (ja) * 2007-05-28 2007-08-23 Suzuki Motor Corp バルブシート皮膜形成方法
JP2014128866A (ja) * 2012-11-29 2014-07-10 Naotake Mori コーティング方法

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