JPH11228818A - 難燃性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリアミド樹脂組成物

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JPH11228818A
JPH11228818A JP10035293A JP3529398A JPH11228818A JP H11228818 A JPH11228818 A JP H11228818A JP 10035293 A JP10035293 A JP 10035293A JP 3529398 A JP3529398 A JP 3529398A JP H11228818 A JPH11228818 A JP H11228818A
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flame
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nylon
polyamide resin
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JP10035293A
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Kazuyuki Wakamura
和幸 若村
Takashi Saitou
尚示 齊藤
Minoru Nabeshima
穣 鍋島
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性や外観性に優れ、燃焼時のドリッピン
グ現象が改善された難燃性ポリアミド樹脂組成物を提供
する。 【解決手段】 95〜5重量%のナイロン66と5〜9
5重量%のナイロン6とを合せて100重量%となるポ
リアミド樹脂を用いる。前記ポリアミド樹脂100重量
部と、メラミンシアヌレート3〜15重量部と、フッ素
系重合体0.01〜5重量部とを配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性に優れ、外
観が良く、燃焼時のドリッピング現象(炎粒の滴下現
象)を改善できる難燃性ポリアミド樹脂組成物に関す
る。
【0002】なお、ここにいうドリッピング現象の改善
とは、後述のUL−94規格の垂直燃焼試験法におい
て、試験片に接炎したときに炎粒の滴下が少なく糸状に
滴下する、あるいは炎粒が滴下しても試験片の下部に設
置された綿が発火しないことを意味する。
【0003】
【従来の技術】従来より、耐熱性に優れたポリアミド樹
脂としてナイロン66が知られており、ナイロン66は
耐熱性だけでなく機械的特性や耐薬品性や電気的特性や
成形加工性等にも優れていることから、電気分野や自動
車用分野などにおいて広く用いられている。しかし近年
では、電子機器の分野においてプラスチック素材の難燃
化の要求が厳しくなり、高度な難燃性、具体的にはUL
−94規格の垂直燃焼試験法において最高の難燃性を示
すグレードV−0を満たすものが要求されており、難燃
性の向上が求められている。
【0004】このような要求を満たすものとして、ナイ
ロン66に難燃剤としてハロゲン含有有機化合物を配合
した樹脂組成物が提案されているが、ナイロン66の場
合には、成形温度が高いために成形時に前記ハロゲン含
有有機化合物が劣化し、金型腐食を起こしやすいなどの
問題があり、樹脂組成物の利用分野が限られるという欠
点があった。
【0005】そのため特公昭58−25379号公報に
は、ハロゲン含有有機化合物の代わりに、メラミンとシ
アヌル酸との等モル反応物であるメラミンシアヌレート
を配合した樹脂組成物が提案されている。しかし、ナイ
ロン66は一般に成形温度が高く、そのような高温にな
ると、メラミンシアヌレートが分解し、成形品の表面に
銀状痕が発生して外観性に劣るという問題があった。
【0006】この問題を解決するものとして、特公平6
−41558号報には、相対粘度1.5〜2.6のナイ
ロン66にメラミンシアヌレートを特定量配合した難燃
性樹脂組成物が提案されている。このように相対粘度の
低いナイロン66を用いると、成形温度を低くすること
ができ、メラミンシアヌレートの分解を抑え、外観性の
良い成形品を得ることができる。
【0007】ところで、上記UL−94規格の垂直燃焼
試験法では、接炎後の燃焼時間などが規定されている
が、同時に12インチ(305mm)下の綿を発火する
炎粒を滴下しないことも規定されている。すなわち、同
試験法では、試験片を作成し、試験片の12インチ(3
05mm)下に綿を設置する。そして、前記試験片に接
炎し、接炎後の試験片の燃焼時間および試験片の下に設
置された綿の発火の有無を調べる。試験片が難燃性に劣
るものであると、試験片の燃焼時間が長くなり、また接
炎により発生した炎粒が滴下するいわゆるドリッピング
現象が発生して綿が発火する場合がある。上記のグレー
ドV−0の難燃性を有するためには、試験片の燃焼時間
が短く、またドリッピング現象が発生しないか、あるい
は発生しても綿が発火しないという2つの項目を満たす
必要がある。
【0008】しかし、上記の特公平6−41558号報
に記載された難燃性樹脂組成物は、上述のようにナイロ
ン66の相対粘度が低いためドリッピング現象が発生し
やすく、十分な難燃性が得られるものではなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を
解決し、成形性や外観性に優れ、燃焼時のドリッピング
現象が改善された難燃性ポリアミド樹脂組成物を提供す
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、95〜5重量
%のナイロン66と5〜95重量%のナイロン6とを合
せて100重量%となるようにしたポリアミド樹脂10
0重量部と、メラミンシアヌレート3〜15重量部と、
フッ素系重合体0.01〜5重量部とからなることを特
徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物であることを要旨
とするものである。
【0011】本発明によれば、融点が高く耐熱性に優れ
たナイロン66が95〜5重量%と前記ナイロン66よ
りも融点がやや低いが成形性の良いナイロン6が5〜9
5重量%とを合せて100重量%となるようにしたポリ
アミド樹脂を用いることで、樹脂組成物の成形温度をナ
イロン66単独の場合に較べて低くすることができ、成
形時のメラミンシアヌレートの分解を抑えて成形品の表
面の銀状痕の発生を防止することができる。
【0012】また、難燃剤としてメラミンシアヌレート
3〜15重量部を加えることで、難燃性を付与すること
ができる。さらに、ドリッピング防止剤としてフッ素系
重合体0.01〜5重量部を加えることで、燃焼時のド
リッピング現象が改善され、最高の難燃性(グレードV
−0)を達成することができる。
【0013】このようにナイロン66に、ナイロン6
と、難燃剤としてのメラミンシアヌレートと、ドリッピ
ング防止剤としてのフッ素系重合体とを上記のような配
合割合とすることで、成形性や外観性に優れ、しかもド
リッピング現象の改善された難燃性ポリアミド樹脂組成
物を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の難燃性ポリアミド樹脂組
成物は、95〜5重量%のナイロン66と5〜95重量
%のナイロン6とを合せて100重量%となるようにし
たポリアミド樹脂100重量部と、メラミンシアヌレー
ト3〜15重量部と、フッ素系重合体0.01〜5重量
部とからなる必要がある。
【0015】難燃性ポリアミド樹脂組成物の主成分とな
るポリアミド樹脂は、融点の高いナイロン66と融点の
やや低いナイロン6にて構成され、その配合割合は重量
比でナイロン66/ナイロン6=5/95〜95/5で
ある必要がある。このような配合割合とすることで、樹
脂組成物の成形温度を下げることができ、後述する難燃
剤としてのメラミンシアヌレートの分解を抑えることが
でき、成形品表面における銀状痕の発生を抑制すること
ができる。溶融加工性や性能のバランスの点を考慮すれ
ば、その配合割合を重量比でナイロン66/ナイロン6
=40/60〜80/20とすることがより好ましい。
【0016】ナイロン66およびナイロン6の相対粘度
はそれぞれ次の通りであることが好ましい。すなわち、
96%の濃硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度2
5℃の条件で測定した相対粘度が1.5〜4.0の範囲
であることが好ましい。また、ナイロン66について
は、相対粘度が2.7〜4.0の範囲にあることが特に
好ましい。相対粘度が1.5未満であるとドリッピング
現象が発生しやすくなって難燃性に劣る傾向となり、相
対粘度が4.0を超えると溶融粘度が高すぎて成形性に
劣る傾向となる。なお、ナイロン66およびナイロン6
として共に相対粘度が低いものを用いた場合、後述の燃
焼試験法においてドリッピング現象が発生しやすいが、
ドリッピング防止剤として後述のフッ素系重合体を配合
するため、炎粒の滴下が少なくなって、試験片の下部に
設置された綿が着火する現象が生じることはない。
【0017】本発明において難燃剤として用いるメラミ
ンシアヌレートは、上記のように構成されたポリアミド
樹脂100重量部に対し、3〜15重量部の範囲で配合
される必要がある。メラミンシアヌレートの配合割合が
3重量部未満であると、難燃性に劣るものとなり、15
重量部を超えると機械的強度に劣ることになる。このた
めメラミンシアヌレートの配合割合は5〜10重量部が
より好ましい。
【0018】メラミンシアヌレートは、メラミンとシア
ヌル酸の等モル反応物であり、例えばシアヌル酸の水溶
液とメラミンの水溶液とを混合し、90〜100℃の温
度での攪拌下で生成した沈殿をろ過して得られる白色微
粉末である。本発明においては、メラミンシアヌレート
の純度が低くなると難燃剤としての効果が低くなること
から、99重量%以上の純度であるものが好ましい。具
体的にはDSM社製のMC−50(純度99.4重量
%)や日産化学社製のMC440(純度99.8%)が
好適に使用できる。
【0019】ドリッピング防止剤として用いられるフッ
素系重合体の配合割合は、ポリアミド樹脂100重量部
に対し0.01〜5重量部である必要がある。フッ素系
重合体の配合割合が0.01重量部未満であると、ドリ
ッピング防止効果が得られなくなり、5重量部を超える
と、機械的強度に劣るものとなる。
【0020】フッ素系重合体は分子内に炭素−フッ素結
合を有する重合体であり、代表例としては、ポリテトラ
フルオロエチレン、フッ素ビニリデン重合体(ポリビニ
リデンフルオライド;PVDF等)、ポリビニルフルオ
ライド、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合
体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレン・テト
ラフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン
・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、パーフルオロメ
チレンビニルエーテル、テトラフルオロエチレン・フル
オロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロ
エチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合体、フッ素ゴムなどが挙げ
られ、特にポリテトラフルオロエチレンが好適に使用で
きる。製造方法としては特に制限はないが、塊状重合
法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、重合開始剤
を含む水中にモノマーを圧入する方法、イオン化放射線
照射によって重合する方法等が挙げられ、中でも懸濁重
合法や乳化重合法が好ましい。
【0021】また、フッ素系重合体成分の顕微鏡法によ
る成形体中平均粒径は、50μm未満、好ましくは0.
5〜40μmの範囲であることが好ましい。成形体中の
平均粒径が50μm以上となると、燃焼時のドリッピン
グ現象が改善される効果に乏しい。
【0022】なお、本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成
物には、上記難燃剤、ドリッピング防止剤の他に必要に
応じて熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、滑剤、顔料、
可塑剤、架橋剤、耐衝撃性向上剤などの各種添加剤を添
加してもよく、これらは樹脂組成物の溶融混練もしくは
溶融成形する際に加えられる。
【0023】上記樹脂組成物の製造方法は特に限定され
るものではないが、ポリアミド樹脂と難燃剤とドリッピ
ング防止剤と必要に応じて配合した各種の添加剤とを二
軸押出機を用いてブレンドし、ペレット化することが好
ましい。このようにして得られたポリアミド樹脂組成物
により成形品を得るためには、射出成形機を用いて、前
記樹脂組成物を射出成形すればよい。
【0024】
【実施例】次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例、比較例における各種物
性の測定は、以下の方法により実施した。
【0025】(1)相対粘度:ポリアミド樹脂の相対粘
度は、96重量%の濃硫酸を溶媒として、濃度1g/d
l、温度25℃の条件で測定した。
【0026】(2)引張強さ(MPa):ASTM−D
638に記載の方法に準じて測定した。
【0027】(3)引張伸び(%):ASTM−D63
8に記載の方法に準じて測定した。
【0028】(4)難燃性:UL−94規格の垂直燃焼
試験法に準じて評価した。すなわち、長さ127mm、
幅12.7mm、厚さ0.8mmの試験片を垂直に保
ち、下端にバーナーの火を10秒間接炎させた後で炎を
取り除く作業を5回繰り返して行い、綿着火する本数を
もって難燃性の指標とした。
【0029】(5)ドリッピング状態:上記UL−94
規格の垂直燃焼試験法において、試験片に接炎して発生
する炎粒の滴下状態を目視により観察し、次のように評
価した。
【0030】 ○ 炎粒の滴下が少なかった。あるいは糸状に滴下し
た。 × 炎粒の滴下が多かった。
【0031】(6)表面の外観状態:長さ90mm、幅
50mm、厚さ2mmの平板状の成形品を作成し、表面
状態を目視観察により測定し、次のように評価した。 ○ 銀状痕がなかった。
【0032】× 銀状痕が見られた。
【0033】実施例1 ポリアミド樹脂として相対粘度2.7のナイロン66
(デュポン社製、ザイテル101)80重量%と相対粘
度2.3のナイロン6(ユニチカ社製、A1025)2
0重量%とを用い、合せて100重量%とした。そして
前記ポリアミド樹脂100重量部と、難燃剤としてメラ
ミンシアヌレート(DSM社製、MC−50)7重量部
と、ドリッピング防止剤としてポリテトラフルオロエチ
レン(三幸商事社製、サンフロン#1000)0.1重
量部とを用いた。
【0034】上記配合割合のポリアミド樹脂と難燃剤と
ドリッピング防止剤とを、シリンダー温度270℃に設
定した内径35mmの2軸押出機(東芝機械社製、TE
M−37BS)を用いて溶融混練し、ストランド状に押
出、冷却した後、切断することにより樹脂ペレットを作
成した。
【0035】得られた樹脂ペレットは、100℃の温度
で12時間真空乾燥した。この樹脂ペレットを用いて、
シリンダー温度270℃、金型温度80℃に調整された
射出成形機(東芝機械社製、IS−80)により上述の
試験片を作成した。
【0036】得られた樹脂組成物の機械的特性と難燃性
とドリッピング状態と外観性との測定結果を表1に示
す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例2、3 実施例1に比べポリテトラフルオロエチレンの配合割合
を変化させて樹脂組成物の配合割合を表1に示すように
した。そして、それ以外は実施例1と同様にして、樹脂
組成物を作製した。
【0039】得られた樹脂組成物の機械的特性と難燃性
とドリッピング状態と外観性との測定結果を表1に示
す。
【0040】実施例4、5 メラミンシアヌレートとして日産化学社製のMC440
を用い、ポリテトラフルオロエチレンとして三幸商事社
製のサンフロン#610を用い、樹脂組成物の配合割合
を表1に示すようにした。そして、溶融混練および成形
時の温度を265℃に代えたこと以外は実施例1と同様
にして、樹脂組成物を作成した。
【0041】得られた樹脂組成物の機械的特性と難燃性
とドリッピング状態と外観性との測定結果を表1に示
す。
【0042】実施例6 メラミンシアヌレートとしてMC50を用い、ポリテト
ラフルオロエチレンとしてサンフロン#610を用い、
樹脂組成物の配合割合を表1に示すようにした。そし
て、溶融混練および成形時の温度を260℃に変えたこ
と以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物を作製し
た。
【0043】得られた樹脂組成物の機械的特性と難燃性
とドリッピング状態と外観性との測定結果を表1に示
す。
【0044】実施例7 メラミンシアヌレートとしてMC440を用い、ポリテ
トラフルオロエチレンとしてサンフロン#1000を用
い、樹脂組成物の配合割合を表1に示すようにした。そ
して、溶融混練および成形時の温度を260℃に変えた
こと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物を作製し
た。
【0045】得られた樹脂組成物の機械的特性と難燃性
とドリッピング状態と外観性との測定結果を表1に示
す。
【0046】実施例1〜7は、いずれも、ナイロン66
とナイロン6とを本発明の範囲内で配合したポリアミド
樹脂と、メラミンシアヌレートと、フッ素系重合体との
配合割合を本発明の範囲内としたため、機械的強度に優
れ、難燃性が良く、ドリッピング現象を改善し、メラミ
ンシアヌレートの分解を抑えて成形品の外観性の良いポ
リアミド樹脂組成物が得られた。
【0047】比較例1 ナイロン66のみからなるだけでナイロン6を含有しな
いポリアミド樹脂100重量部とメラミンシアヌレート
としてMC50の7重量部とを用い、ポリテトラフルオ
ロエチレンを配合しなかった。そして、それ以外は実施
例1と同様にして樹脂組成物を作製した。
【0048】得られた樹脂組成物の機械的特性と難燃性
とドリッピング状態と外観性との測定結果を表2に示
す。
【0049】
【表2】
【0050】比較例2 ナイロン66のみからなるだけでナイロン6を含有しな
いポリアミド樹脂を用いた。そして、それ以外は実施例
2と同様にして樹脂組成物を作製した。
【0051】得られた樹脂組成物の機械的特性と難燃性
とドリッピング状態と外観性との測定結果を表2に示
す。
【0052】比較例3 メラミンシアヌレートであるMC50の配合割合を本発
明の上限よりも多く20重量部とした。そして、それ以
外は実施例2と同様にして樹脂組成物を作製した。
【0053】得られた樹脂組成物の機械的特性と難燃性
とドリッピング状態と外観性との測定結果を表2に示
す。
【0054】比較例4 ポリテトラフルオロエチレンであるサンフロン#100
0の配合割合を本発明の上限よりも多く6重量部とし
た。そして、それ以外は実施例1と同様にして樹脂組成
物を作製した。
【0055】得られた樹脂組成物の機械的特性と難燃性
とドリッピング状態と外観性との測定結果を表2に示
す。
【0056】比較例1は、ポリアミド樹脂にナイロン6
が配合されていなかったため、成形温度が高くなってメ
ラミンシアヌレートが分解して成形品の表面に銀状痕が
発生し外観性に劣るものであった。またドリッピング防
止剤であるフッ素系重合体が配合されていなかったた
め、炎粒の滴下が多くドリッピング状態が不良であっ
た。
【0057】比較例2は、比較例1のポリアミド樹脂組
成物に加えてフッ素系重合体が配合されていたため、難
燃性およびトリッピング状態が改善された。しかし、同
様にポリアミド樹脂にナイロン6が含有されていなかっ
たため、やはり成形品の外観性に劣るものであった。
【0058】比較例3は、メラミンシアヌレートの配合
割合が本発明の範囲よりも多かったため、引張強さや引
張伸びといった機械的強度に劣り、また成形品の外観性
にも劣るものであった。
【0059】比較例4は、フッ素系重合体の配合割合が
本発明の範囲よりも多かったため、引張強さや引張伸び
といった機械的強度に劣るものであった。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、ナイロン66とナイロ
ン6とからなるポリアミド樹脂に、難燃助剤としてメラ
ミンシアヌレートと、ドリッピング防止剤としてのフッ
素系重合体とを配合したものであり、ポリアミド樹脂に
ナイロン6を配合しているために樹脂組成物の成形温度
が下がって、メラミンシアヌレートの分解を抑え、成形
性が良く外観に優れた樹脂組成物を得ることができる。
また、フッ素系重合体を配合することで、燃焼時におけ
るドリッピング現象を改善することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】95〜5重量%のナイロン66と5〜95
    重量%のナイロン6とを合せて100重量%となるよう
    にしたポリアミド樹脂100重量部と、メラミンシアヌ
    レート3〜15重量部と、フッ素系重合体0.01〜5
    重量部とからなることを特徴とする難燃性ポリアミド樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】メラミンシアヌレートの純度が99%以上
    であることを特徴とする請求項1記載の難燃性ポリアミ
    ド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】フッ素系重合体がポリテトラフルオロエチ
    レンであることを特徴とする請求項1または2記載の難
    燃性ポリアミド樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150126932A (ko) * 2013-03-08 2015-11-13 클라리언트 인터내셔널 리미티드 난연성 폴리아미드 조성물
JP2017061674A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 旭化成株式会社 ポリアミド樹脂組成物およびその成形体

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