JPH11225859A - 食品収納ケース - Google Patents

食品収納ケース

Info

Publication number
JPH11225859A
JPH11225859A JP31165798A JP31165798A JPH11225859A JP H11225859 A JPH11225859 A JP H11225859A JP 31165798 A JP31165798 A JP 31165798A JP 31165798 A JP31165798 A JP 31165798A JP H11225859 A JPH11225859 A JP H11225859A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
unit
food
fungi
food storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31165798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3815901B2 (ja
Inventor
Toshiaki Fujii
敏明 藤井
Kenji Oiwa
健次 大岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OIWA KIKI KOGYOSHO KK
Ebara Corp
Original Assignee
OIWA KIKI KOGYOSHO KK
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OIWA KIKI KOGYOSHO KK, Ebara Corp filed Critical OIWA KIKI KOGYOSHO KK
Priority to JP31165798A priority Critical patent/JP3815901B2/ja
Publication of JPH11225859A publication Critical patent/JPH11225859A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3815901B2 publication Critical patent/JP3815901B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2317/00Details or arrangements for circulating cooling fluids; Details or arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces, not provided for in other groups of this subclass
    • F25D2317/04Treating air flowing to refrigeration compartments
    • F25D2317/041Treating air flowing to refrigeration compartments by purification

Landscapes

  • Freezers Or Refrigerated Showcases (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性が高く、取り扱いが容易な汚染防止機
能付きの食品収納ケースを提供する。 【解決手段】 食品収納部Aと空気清浄部Bを備えた食
品を収納するケースにおいて、該空気清浄部Bが、被処
理空気循環用ファン5と、該ファンにより被処理空気を
通す空気中の菌類を荷電・捕集して殺菌するための、殺
菌ランプと該ランプを囲んで配置される光電子放出材及
び電極とを一体化したユニット4とを有することとした
ものであり、前記ユニットが、さらに2000〜300
00個/mlの負イオンを発生させる光電子放出材、電
極及び殺菌ランプを有しており、また、殺菌ランプの廻
りの一部に光触媒を有することができ、前記ユニット
は、周囲に断熱材を設置することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品収納ケースに
係り、特に、菌の存在が問題となる食品や生花等の生体
一般を収納するケースに関する。より詳しくは、食品
収納ケースとしては、デパート、個人店舗等において、
新鮮な食肉、魚、果実、野菜、加工食品、アイスクリー
ム等の各種料理素材を展示、販売するための食品展示ケ
ース収納、保管用容器等がある。また、生花収納ケー
スとしては、デパート、店舗等における新鮮な生花を展
示するための生花展示ケース、収納、保管用容器等があ
る。このように、本発明の食品収納ケースには、いわゆ
る食品以外にも、生花等の生体、有機体で鮮度や腐敗等
が問題となる物質の収納ケースも含まれる。
【0002】
【従来の技術】従来の技術をデパートにおける新鮮な食
肉の展示ケースを例に説明する。従来、新鮮な食肉はガ
ラス窓付きの食品展示ケースに収納され、展示・販売さ
れていた。該食品展示ケースでは、温度を低く(−2
℃)保持するのみで鮮度維持を図っていた。このような
展示ケースにおける鮮度維持では、低温化により、鮮度
を低下させる原因の一つとなる菌の増殖はある程度抑制
されるものの、積極的に除菌(殺菌)を行っていないた
め、その効果は十分ではなかった。また、低温化(低温
の保持)は、やっかいであった。
【0003】特に、最近は、病原性大腸菌O−157で
みられるように、菌についてその挙動は不明な点が多
い。従って、菌の関与が考えられる個所は、最大限除菌
(殺菌)を行うことが重要になってきた。また、上記の
食品ケースにおける低温化では、温度の均一化のため、
空気循環用ファンで空気を攪拌・混合するため、菌は隅
々に分散し、分散先で増殖し、問題を生ずる原因となっ
ている。食品展示ケースは、新鮮な食品を展示・販売す
ることを目的とするが、上記のような方式では鮮度の維
持期間に限界がある。即ち、積極的な除菌機能がないの
で、菌が食品展示ケース内で発生又は持ち込まれた場
合、菌が増殖して廻りの食品へ汚染をもたらす。また、
このような場合、菌は食品展示ケースの各部分に付着す
るので、該食品展示ケースの維持管理が繁雑になり、特
に、病原性大腸菌O−157のように挙動が不明な菌が
対象になる場合には、食品の安全上においても積極的な
除菌(殺菌)が必要となるという問題点を生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決し、安全性が高く、取り扱いが容易な汚
染防止機能付きの食品収納ケースを提供することを課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、空気清浄部とを備えた食品を収納する
ケースにおいて、該空気清浄部が、被処理空気循環用フ
ァンと、該ファンにより被処理空気を通す空気中の菌類
を荷電・捕集して殺菌するための、殺菌ランプと該ラン
プを囲んで配置される光電子放出材及び電極とを一体化
したユニットとを有することとしたものである。前記食
品収納ケースにおいて、ユニットは、さらに2000〜
30000個/mlの負イオンを発生させる光電子放出
材、電極及び殺菌ランプを有しており、また、該ユニッ
トは、殺菌ランプの廻りの一部に光触媒を有することが
できる。また、前記食品収納ケースに設置するユニット
は、周囲を断熱材で覆うことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、次の5つの知見に基づ
き発明されたものであり、該知見を食品展示ケースを例
に次に説明する。即ち、(1)現状の食品展示ケースに
おける鮮度保持は、低温化(例、−2〜2℃)により行
われているが、鮮度保持の点で食品展示ケース内の空気
中浮遊菌の除菌(殺菌)を行うと、より効果的である。
例えば、肉類、魚類、果実、野菜、加工食品、などの食
品類は、本発明の除菌空気に暴露しておくと、鮮度維持
ができる。 (2)(1)の鮮度保持において、適用先、要求性能に
よっては負イオンを2000〜30000個/ml共存
させると、より効果的となる。
【0007】(3)上記においては、光触媒により空気
中の炭化水素(非メタン炭化水素)の除去を行うと、よ
り効果的となる。例えば、果実は経時によりエチレンを
放出し、該エチレン濃度が高くなると、鮮度低下を促進
させる。従って、この適用においては、光触媒を付加す
ることにより、発生エチレンの分解・除去ができ、鮮度
低下が抑制される。 (4)本発明者が既に提案したUV/光電子法(特公平
3−5859号、特公平6−74909号、特公平6−
74910号、特公平8−10616号各公報)は、粒
子状物質(菌類も粒子状物質の一種)の除去と、負イオ
ンの発生に効果的であり、また光触媒の付加により、ガ
ス状汚染物質の除去ができる(特開平1−266864
号公報)特徴がある。 (5)UV/光電子法による負イオンの発生は、空気中
の粒子状物質の濃度を予め100万個/ml以下(0.
3μm粒子を基準)にしておくと、効果的である。
【0008】次に、本発明を詳細に説明する。本発明の
食品収納ケースは、食品を収納・展示あるいは収納、保
管する食品収納部と、該食品収納部の空間中の菌類(大
腸菌のようなグラム陰性菌、黄色ぶどう球菌や枯草菌の
ようなグラム陽性菌、黒色胞子のようなカビ類、ビール
ス、バクテリア)の荷電・捕集及び殺菌(除菌)を行う
ために、食品展示部の下に仕切り板(床材)を介して設
置された空気清浄部との2つの部分に大別される。該空
気清浄部の設置位置は、食品収納部の下に仕切り板(床
材)を介しての設置、あるいは食品収納部内部の側面、
天井面、床面への設置がある。空気清浄部は、被処理空
気循環(処理)用ファンと、空中菌類を荷電・捕集して
殺菌するための殺菌ランプ、該ランプを囲んで配置され
る光電子放出材、電極が一体化(ユニット化)され、設
置されている。また、適用先や要求性能によっては、殺
菌ランプの廻り(近傍)に光触媒を設置するものであ
る。
【0009】空気清浄化ユニットは、前記した設置位置
に1台、あるいは複数の設置位置にそれぞれ設置するこ
とができる。該ユニットの設置は、通常収納ケース1台
に1台であるが、収納ケースの形状、大きさ、要求性能
等により、適宜複数台設置することができる。また、該
空気清浄化ユニットは、低温雰囲気で用いるため、周囲
を断熱材で囲い、UVランプからの発熱の食品収納部へ
の影響を防止することができる。
【0010】本発明の技術分野の1つである食品展示ケ
ースは、食品類を展示、販売することを目的としている
ため、機能のみならず、美観が良いことが実用上重要で
ある。そのために、本食品展示ケースにおける空気清浄
部は、人の目が気になりにくい(届きにくい)食品展示
部の下部に仕切り板(床材)を介して配置、あるいは、
仕切り材や冷却用の部材の裏面に配置するのが良い。
【0011】次に、本発明の夫々の構成を詳細に説明す
る。食品収納部は、食品としての食肉、魚、果実、野
菜、加工食品等各種料理素材やアイスクリーム等を収納
し、展示・販売する、あるいは保管するための収納容器
であり、周知の食品収納ケースを用いることができる。
該食品展示ケースは、展示・販売する側(客の側)が透
明な材料、例えばガラス材で構成されるSUS製の箱型
の容器で、通常200リットル〜5m3の容積であり、
周知の容器を用いることができる。また、該食品保管ケ
ースは、通常200リットル〜5m3であり、周知の容
器を用いることができる。
【0012】次に、空気清浄部について説明する。空気
清浄部には、被処理空気循環用ファンと、下記の構成材
(光電子放出材、電極)で殺菌ランプを囲んで一体化
(ユニット化)した空気清浄化のためのユニット(空気
清浄化ユニット)が設置されている。被処理空気循環用
ファンは、菌類を含む食品収納部の空気を、空気清浄化
ユニットに導入するためのものであり、空気を送る機能
があれば何れでも使用でき、周知の送気用ファンを使用
することができる。殺菌ランプは、電場下で光電子放出
材への照射により、光電子放出材から光電子を発生さ
せ、かつ電極上に捕集された菌類への照射により、該菌
類を殺菌(滅菌)させるものであれば良い。このような
殺菌ランプとして殺菌灯(主波長:254nm)を用い
ることができる。該殺菌灯の使用においては、光電子放
出用と、電極上への照射用とを、夫々個別に設置する
か、あるいは同一の殺菌灯を共通して用いることができ
る。これは、装置の形状、規模、要求性能などにより、
適宜予備検討を行い決めることができる。
【0013】殺菌灯を用いることにより、粒子状物質
(菌類及び浮遊微粒子)の捕集・除去と同時に、捕集部
に捕集された各種菌類、微生物類への照射による完全殺
菌(滅菌)が達成できる。また、装置の仕様によって
は、負イオンによる食品や植物に対する鮮度保持、光触
媒による有害ガスと臭気性ガスの除去の各効果が加わっ
た空気となり、得られる空気は食品や植物にとって快適
性が増加する。光電子放出材は、電場下での殺菌ランプ
からの紫外線照射により、光電子を放出するものであ
り、本発明者らが既に提案した光電子放出材を用いるこ
とができる。発生光電子は、菌類(含微粒子)を捕集す
るための荷電に用い、また、要求性能(装置仕様)によ
っては該後方で負イオン発生に用いる。
【0014】該光電子放出材は、紫外線の照射により光
電子を放出するものであれば何れでも良く、光電的な仕
事関数が小さなもの程好ましい。効果や経済性の面か
ら、Ba,Sr,Ca,Y,Gd,La,Ce,Nd,
Th,Pr,Be,Zr,Fe,Ni,Zn,Cu,A
g,Pt,Cd,Pb,Al,C,Mg,Au,In,
Bi,Nb,Si,Ti,Ta,U,B,Eu,Sn,
P,Wのいずれか、又はこれらの化合物又は合金又は混
合物が好ましく、これらは単独で又は2種以上を複合し
て用いられる。複合材としては、アマルガムの如く物理
的な複合材も用いうる。例えば、化合物としては酸化
物、ほう化物、炭化物があり、酸化物にはBaO,Sr
O,CaO,Y25,Gd23,Nd23,ThO2
ZrO2,Fe23,ZnO,CuO,Ag2O,La2
3,PtO,PbO,Al23,MgO,In23
BiO,NbO,BeOなどがあり、またほう化物に
は、YB6 ,GdB6 ,LaB5,NdB6,CeB6
EuB6,PrB6,ZrB2などがあり、さらに炭化物
としては、UC,ZrC,TaC,TiC,NbC,W
Cなどがある。
【0015】また、合金としては黄銅、青銅、リン青
銅、AgとMgとの合金(Mgが2〜20wt%)、C
uとBeとの合金(Beが1〜10wt%)及びBaと
Alとの合金を用いることができ、上記AgとMgとの
合金、CuとBeとの合金及びBaとAlとの合金が好
ましい。酸化物は金属表面のみを空気中で加熱したり、
或いは薬品で酸化することによっても得ることができ
る。さらに他の方法としては、使用前に加熱し、表面に
酸化層を形成して、長期にわたって安定な酸化層を得る
こともできる。この例としては、MgとAgとの合金を
水蒸気中で300〜400℃の温度の条件下で、その表
面に酸化膜を形成させることができ、この酸化薄膜は長
期間にわたって安定なものである。これらの物質は、バ
ルク状(固体状、板状)で、また適宜の母材(支持体)
へ付加して使用できる(特開平3−108698号公
報)。
【0016】また、紫外線照射により光触媒作用を発揮
する母材、例えばTiO2と一体化して用いることがで
きる(特願平8−132563号)。このような光電子
放出材は、光電子放出材がセルフクリーニング作用を有
するので、光電子放出材が長寿命化して好ましい。すな
わち、空気中に活性ガスを含む場合は、活性ガスの種類
や濃度によっては光電子放出材は影響を受けるが、上記
TiO2一体化の放出材は、影響を受けないので長時間
安定である。光電子放出材の母材への付加の方法は、紫
外線の照射により光電子が放出されれば何れでも良い。
例えば、Cu−Zn板上へコーティングして使用する方
法や、他の例として、板状物質表面近傍へ埋込んで使用
する方法や、板状物質上に付加し更にその上に別の材料
をコーティングして使用する方法、がある。
【0017】また、付加は、薄膜状に付加する方法、網
状、線状、粒状、島状、帯状に付加する方法等適宜用い
ることが出来る。光電子を放出する材料の付加の方法
は、適宜の材料の表面に周知の方法でコーティング、あ
るいは付着させて作ることができる。例えば、イオンプ
レーティング法、スパッタリング法、蒸着法、CVD
法、メッキによる方法、塗布による方法、スタンプ印刷
による方法、スクリーン印刷による方法を適宜用いるこ
とができる。母材の使用形状は、板状、プリーツ状、円
筒状、棒状、線状、網状、繊維状、ハニカム状等があ
り、表面の形状を適宜凹凸状とし使用することが出来
る。また、凸部の先端は、先鋭状あるいは球面状とする
ことも出来る(特公平6−74908号公報)。
【0018】母材への薄膜の付加は、本発明者らが既に
提案したように、1種類又は2種類以上の材料を、1層
又は多層重ねて用いることができる。即ち、薄膜を適宜
複数(複合)で使用し、2重構造あるいはそれ以上の多
重構造とすることができる(特開平4−152296号
公報)。光電子放出材への殺菌灯からの紫外線の照射に
よる光電子の発生は、光電子放出材(負極)と、後述の
電極(正極)間に電場(電界)を形成して行うと、光電
子放出材からの光電子発生が効果的に起こる。電場の形
成方法(構造)としては、荷電部の形状、構造、適用装
置の種類或いは期待する効果(精度)等によって適宜選
択することが出来る。電場の強さは、光電子放出材や母
材への付加の種類等で適宜決めることが出来、このこと
については、本発明者らの別の発明がある。電場の強さ
は、一般に0.1V/cm〜2kV/cmである。
【0019】次に、光電子放出用の電極について説明す
る。電極は、前記の光電子放出材から光電子の発生を効
果的に起こすために、光電子放出材(負極)の対向側に
設置し、電極(正極)との間に電場を形成する。設置
は、菌類(含微粒子)の荷電部と負イオン発生部であ
る。電極材やその形状は、前記紫外線源と一体化でき、
該電場を形成できるものであれば何れでも良い。材質
は、不純物などの発生がなく、導電性の材料であれば何
れでも用いることができ、例えば、SUS、Cu−Z
n、Wがある。形状は、板状、プリーツ状、円筒状、棒
状、線状、繊維状、網状、ハニカム状があり、装置や光
電子放出材の種類や形状、規模により、適宜予備試験を
行い決めることができる。菌類の捕集材は、光電子によ
り荷電された菌類(含微粒子)を捕集し、捕集された菌
類に殺菌灯からの殺菌線が照射されるものであれば何れ
でも良く、周知の荷電粒子捕集電極材が使用できる。
【0020】例えば、通常の荷電装置における集塵板、
集塵電極、各種の電極材、エレクトレット材、スチール
ウール電極、タングステンウール電極のようなウール状
構造のものがある。該捕集用電極材は、殺菌灯からの殺
菌線が照射されるように設置する。この設置によって、
捕集された菌類や微生物類は、該捕集材の近傍に設置さ
れた該ランプからの紫外線(主波長:254nm)の照
射を受け、殺菌(滅菌)される。耐UV性の強い菌類や
微生物類(殺菌ランプの照射により殺菌(滅菌)が困難
な菌類や微生物)は、前記のように本発明の捕集用電極
材上に捕集され、近傍の紫外線ランプ(254nm)の
照射を受けるので、殺菌(滅菌)が完全になる。これは
本発明の特徴の一つである。
【0021】捕集材としての電極材の材質は、上記光電
子放出用の電極材と同じ材質を用いることができ、形状
は板状、プリーツ状、円筒状、金網状、線状、ハニカム
状、繊維状がある。該捕集用電極材は、装置の種類、要
求性能などによっては、前記のごとく光電子放出のため
の電場設定用電極材と兼用することができる。兼用は、
清浄装置をコンパクト化するので好ましい。好適な材料
やその形状、設置方法は、利用の分野、装置形状、規
模、光電子放出のための電場の掛け方、電極材の種類、
要求性能などにより、適宜予備試験を行い決めることが
できる。
【0022】次に、負イオンの放出について説明する。
負イオンは、食品や植物の鮮度維持がより効果的となる
ことから、装置の種類(用途)、要求性能などによって
併用するものである。負イオンの濃度は、2,000〜
100,000個/ml、好ましくは2,000〜3
0,000個/mlである。負イオンの発生は、光電子
放出材、電極、殺菌ランプを用いて行うことができ、そ
の構成材は上記のごとくである。負イオンによる鮮度維
持効果の原因の詳細は不明であるが、負イオンにより菌
類の増殖が防止されるためと考えられる。負イオンの発
生は、流入する被処理空気中の粒子状物質(微粒子)の
濃度を100万個/ft3(0.3μm粒子を基準)以
下まで捕集・除去して行うのが良い。これは、粒子状物
質濃度を100万個/ft3以下とすることにより、出
口部分での負イオン発生が効果的になるためであり、本
発明の特徴の1つである。
【0023】微粒子濃度を100万個/ft3以下にす
ると、負イオンの生成が効果的になる理由の詳細は不明
であるが、1つの理由として共存する微粒子濃度が多い
と、放出された光電子が該微粒子に消費されるためと考
えられる。即ち、本発明の鮮度保持のための負イオン
は、以下の反応式のように、微細なサイズの物質の帯電
物質であるため、保有する電荷は少なくとも1価と考え
られる。これに対し、微粒子、例えば0.1〜1μm程
度の室内浮遊微粒子は、5〜10価のように多く電荷を
保有してしまうので、放出負イオンは該微粒子に消費さ
れてしまう。
【0024】負イオン発生部は、空気中の微粒子濃度が
100万個/ft3以下となった空気を、負イオン濃度
2,000個/ml〜10万個/ml、好ましくは、
2,000〜3万個/ml、とするところである。負イ
オンを該濃度に高めると、快適性(食品や植物に対して
の鮮度維持)が向上する。ここで、負イオンの生成は、
光電子が電子親和性の大きい水分子や酸素分子との電子
付着やクラスタリングにより、O2 -(H2O)n、O−
(H2O)n 、OH−(H2O)nなどの負イオンクラ
スターを作るためと考えられる。これらの反応を次に示
す。 O2+ e → O2 -2 -+ H2O → O2 -(H2O) ・ ・ ・ O2 -+ (H2O)n-1 + H2O → O2 -(H2O)
n
【0025】次に、光触媒について説明する。光触媒の
付加は、食品収納ケースの収納品物から、ガス状物質例
えばエチレンのような炭化水素や、臭気性物質の発生が
ある場合に効果的である。また、付加効果として、殺菌
効果もある。光触媒は、殺菌灯からの紫外線が照射され
る位置に設置する。例えば、前記の光電子放出材との一
体化、電極上への付加、菌の殺菌空間、負イオンの発生
空間への設置がある。光触媒は、紫外線の照射により、
空気中の菌類に共存するガス状汚染物質(有害ガス・臭
気性ガス)を分解・除去するものであれば何れでも良
い。
【0026】光触媒は、通常、半導体材料が効果的であ
り、容易に入手出来、加工性も良いことから好ましい。
効果や経済性の面から、Se,Ge,Si,Ti,Z
n,Cu,Al,Sn,Ga,In,P,As,Sb,
C,Cd,S,Te,Ni,Fe,Co,Ag,Mo,
Sr,W,Cr,Ba,Pbのいずれか、又はこれらの
化合物、又は合金、又は酸化物が好ましく、これらは単
独で、また2種類以上を複合して用いる。例えば、元素
としてはSi,Ge,Se、化合物としてはAlP,A
lAs,GaP,AlSb,GaAs,InP,GaS
b,InAs,InSb,CdS,CdSe,ZnS,
MoS2,WTe2,Cr2Te3,MoTe,Cu2S,
WS2、酸化物としては、TiO,Bi23,CuO,
Cu2O,ZnO,MoO3,InO3,Ag2O,Pb
O,SrTiO3,BaTiO3,Co34 ,Fe
23,NiOなどがある。
【0027】光触媒の固定化は、適宜の材料(母材)に
蒸着法、スパッタリング法、焼結法、ゾル−ゲル法、塗
布による方法、焼付け塗装による方法など、周知の付加
方法を適宜に用いることができる。付加の形状は、薄膜
状、線状、網状、帯状、くし状、粒状、島状などを後述
母材などにより適宜に選択し、用いることができる。上
記TiやZnは、例えば板状Tiを酸化することによ
り、光触媒とすることができるので、装置の種類によっ
ては好適に使用できる。光触媒の固定化の例として、光
触媒を母材として、公知の導電性材料(前述の電極
材)、例えばSUS、Cu−Zn、Al、又はセラミッ
ク、フッ素樹脂、ガラスあるいはガラス状物質の表面へ
コーティングしたり、光触媒を板状、粒状、島状、線
状、網状、膜あるいは繊維状などの適宜の材料にコーテ
ィングしたり、あるいは包み、又は挟み込んで固定して
用いてもよい。例として、ゾルゲル法によるガラス板へ
の二酸化チタンのコーティングがある。光触媒は、粉体
状のままでも用いることが出来るが、焼結、蒸着、スパ
ッタリングなどの周知の方法で適宜の形状にして用いる
ことができる。
【0028】また、光触媒作用の向上のために、上記光
触媒にPt,Ag,Pd,RuO2,Co34の様な物
質を加えて使用することも出来る。該物質の添加は、光
触媒作用が促進されるので好ましい。これらは、1種類
又は複数組合せて用いることができる。通常、添加量
は、光触媒に対して、0.01〜10重量%であり、適
宜添加物質の種類や要求性能などにより、予備試験を行
い適正濃度を選択することができる。添加の方法は、含
浸法、光還元法、スパッタ蒸着法、混練法など周知手段
を適宜用いることができる。食品収納ケースでは、鮮度
の維持のために低温化を行う。低温の温度は一般に−5
〜13℃程度であり、収納物などにより異なる。低温化
は、周知の冷凍機を用いることで実施できる。即ち、収
納対象物品により、冷凍機の運転条件を選択し、好適な
温度で運転を行う。例えば、鮮魚や精肉は2℃、加工食
品は2℃、青果10℃である。
【0029】本発明の収納ケースに用いる空気清浄化ユ
ニットは、前記したように、低温下で用いるため、周囲
に断熱材を設置すると、UVランプから発熱の食品収納
部への影響が防止できるので好ましく、本発明の特徴の
一つである。該断熱材は、テフロン、塩化ビニル、ポリ
ポロピレン、発泡スチロール等の有機系材料、ガラスウ
ール等の無機系材料、二重管によるマホービンの原理を
用いる等周知の手段が使用でき、ユニットの形状、規
模、要求性能、経済性等により適宜検討を行い、決める
ことができる。本発明は、空気中の菌の除去、殺菌を行
い、そして用途により適宜、負イオンの富化を行うこと
ができるので、菌の増殖防止効果がある。このため、温
度を従来の食品収納ケースに比べ、通常3〜5℃高くす
ることができ、本発明の特徴の一つである。前記では、
食品収納ケースについて記載したが、生花の収納ケース
についても同様である。
【0030】
【実施例】次に、実施例を示すが、本発明はこの実施例
に何ら制限を受けるものではない。 実施例1 デパートにおける空気清浄機能付きの食品展示ケース
(展示、販売用)1を図1に示す。該食品展示ケース1
は、食品(新鮮な魚や肉類)2が展示、販売用に収納さ
れる食品展示部Aと、該食品展示部Aの空気を清浄化す
る空気清浄部Bとより成り、この2つの部分は、食品展
示部Aの床面の仕切り板3で分離されている。空気清浄
部Bは、食品展示部Aの下に位置し、食品展示部Aの空
気を処理する本発明の空気清浄化ユニット4、循環ファ
ン5、温度を低温に保持するための熱交換器6、冷凍機
7より構成されている。
【0031】食品展示部Aには、デパートのお客に、商
品である収納食品2を美観よく見えるよう整然と並べて
あり、お客はガラス窓を介して見ることができるように
なっている。食品展示部Aには、空気中の浮遊菌8や展
示食品2が持ち込んだ菌8が存在する。これらの菌類8
は、食品2上へ沈着(降下し、付着)すると、鮮度の低
下をもたらす原因となるので(菌類及び菌類が付着した
粒子状物質は、通常数μmないし、それ以上と大きいの
で、重力により自然に沈着してしまう)、本発明では、
このため循環ファン5により、食品展示部Aの菌類を含
む汚染空気を、本発明の図2に詳細を示す空気清浄ユニ
ット4に導入し、菌類8の捕集・除去、並びに菌類8の
殺菌(滅菌)を行う。空気清浄ユニット4で除菌された
清浄空気9-1は、食品展示部Aに送られる。図1中の矢
印9-1〜9-3は、食品展示ケース1内の空気の流れであ
る。
【0032】次に、図2により、本発明の空中菌類の捕
集・殺菌(滅菌)除去を行う空気清浄ユニット4を説明
する。該ユニット4は、殺菌灯(254nm)10-1
光電子放出材11-1、光電子放出のための電極12-1
荷電された菌類の捕集用電極13-1より構成される。食
品展示部Aからの菌類8を含む被処理空気9-3は、空気
清浄ユニット4に導入され、ここで菌類8は、殺菌灯1
-1からの紫外線の照射により放出される光電子14に
より荷電される。帯電した菌類15は、後方の捕集用電
極13-1に捕集され、出口は菌類8が除去された清浄空
気9-1となる。
【0033】ここで、空気清浄ユニット4に導入された
菌類8は、殺菌灯10-1と光電子放出材11-1の間の空
間の荷電部Cの空間で、前記のごとく荷電されると同時
に、殺菌灯10-1からの殺菌線(254nm)の照射を
受け、大腸菌の一部などUV照射に敏感な菌は殺菌され
る。しかし、カビ類など耐UV性の菌類は、荷電部Cの
殺菌線の照射では不十分であり殺菌はできない。このよ
うな耐UV性の菌類や、荷電部を通過した菌類は電極1
-1上に捕集され、ここで、長時間殺菌灯10 -1からの
殺菌線の照射を受け、殺菌が確実に行われる(菌類の捕
集・殺菌部D)。ここでの光電子放出材11-1は、Cu
−Zn板にAuメッキしたものであり、殺菌灯10−1
からの殺菌線を反射し、該反射紫外線は、電極13-1
に捕集菌類を照射する。本発明では、菌類8の荷電部C
において、菌類に共存する微粒子(粒子状物質)も同時
に荷電され、後方の捕集用電極13-1に捕集されるの
で、清浄空気9-1は、除菌と除塵されており、本発明の
特徴である。尚ここで、光電子放出材11-1と電極12
-1間の電界は100V/cm、捕集・殺菌部の電界は7
00V/cmである。
【0034】実施例2 実施例1において、菌類の捕集・殺菌部Dの別の形態の
ユニットを図3に示す。図3は、荷電された菌類15の
捕集を網状電極材13-2で行い、電極13-2上に捕集さ
れた菌類の殺菌を荷電部Cの殺菌灯10-1に加えて、新
しく捕集・殺菌部Dに殺菌灯10-2を設置し行うもので
ある。この形態のユニットは、耐UV性の菌類が多い場
合や、確実に菌類を捕集・殺菌したい場合に効果的であ
る。図3の符号で、図1、2と同一のものは同じ意味を
示す。
【0035】実施例3 図4は、実施例1の図1、2の空気清浄ユニット4に、
負イオンの発生部Eを付加した形態のユニットである。
図4において、菌類の荷電部C、帯電した菌類の捕集・
殺菌部Dは、図2と同じである。図4は、該捕集・殺菌
部D後の粒子状物質濃度が、100万個/ft 3以下の
空気を、網状の光電子放出材11-2、殺菌ランプ1
-3、光電子放出用の電極12-2より成る負イオン発生
部Eにより、負イオンを1万個/mlまで富化を行うも
のである。捕集・殺菌部Dでは、電界形成(700V/
cm)によりイオンは捕そくされている。その後方の負
イオン発生部Eでは、網状のCu−ZnにAuメッキし
た光電子放出材11-2に殺菌灯10-3からの紫外線を照
射することにより、光電子が(前記の荷電部Cと同様)
放出され、放出光電子は空気中のO2やH2Oと付着し負
イオンとなる。
【0036】ここでの電界は、気体通気性の光電子放出
材11-2を用いているため、弱くて良く、10V/cm
である。このようにして得られた清浄空気9-1は、除菌
された負イオン濃度が1万個/mlの空気であり、鮮度
保持が一層必要な食品に対して、より快適な空気であ
る。この形態のユニットは、鮮度維持をより確実に行う
必要がある、例えば高級な食品類、腐敗しやすい高級果
実などに効果的である。図4の符号で、図1、2と同一
のものは同じ意味を示す。
【0037】実施例4 図5は、実施例3の図4の空気清浄ユニットにおいて、
菌類の捕集・殺菌部Dの別の形態のユニットを示す。図
5は荷電された菌類15の捕集を網状電極材13-2で行
い、電極13-2上に捕集された菌類の殺菌を荷電部Cの
殺菌灯10-1に加えて、新しく捕集・殺菌部Dに殺菌灯
10-2を設置し行うものである。この形態のユニット
は、耐UV性の菌類が多い場合や確実に菌類を捕集・殺
菌したい場合、即ち鮮度維持を確実に行う必要がある例
えば高級食品類、腐敗しやすい高級果実などに効果的で
ある。図5の符号で、図1〜3と同一のものは同じ意味
を示す。
【0038】実施例5 実施例4の図5の菌類の荷電部Cと荷電された菌類の捕
集・殺菌部Dにおける殺菌灯10-1、10-2を、共通の
殺菌灯10-1(10-2)で行う場合を図6に示す。図6
の数字で、図5と同一のものは同じ意味を示す。
【0039】実施例6 実施例1の食品展示ケース1において、食品が高級果実
である場合の、空気清浄ユニットを図7〜9に示す。図
7は、実施例1の図2の光電子放出材11-1が、光触媒
と一体化されているものである。即ち、光触媒としての
TiO2材16-1の表面に光電子放出材としてのAu1
-1が付加されている。これにより、該材料は、前記の
ごとく光電子放出作用、そしてTiO2への殺菌灯10
-1からの紫外線照射により光触媒作用を発揮する。この
TiO2により、導入された被処理空気9-3中の炭化水
素(H.C)としてのエチレンや、また長時間の使用に
おいて臭気性ガスの発生があっても、該エチレンや臭気
性ガスはTiO2で分解・除去される。図7において、
図2と同じ符号は、同じ意味を示す。
【0040】図8は、図7のユニット4に、負イオンの
発生部Eを付加したもので、該負イオン発生部Eにおい
て、網状の光触媒(TiO2)16-2の上に、光電子放
出材としてのAu11-2の付加を行ったものである。T
iO2 16-2は、殺菌灯10 -3からの紫外線照射により
光触媒作用を発揮する。図8において、図7と同じ符号
は、同じ意味を示す。図9は、図8のユニット4の菌類
の捕集・殺菌部Dの電極材13-1を網状とし、網状の電
極13-2の上に光触媒(TiO2)16-3を付加したも
のである。TiO216-3は、殺菌灯10-2からの紫外
線照射により光触媒作用を発揮する。図9において、図
7、8と同じ符号は、同じ意味を示す。
【0041】実施例7 図1で示した食品展示ケースのモデルを作り、図1の空
気清浄ユニット4として図5に示した空気清浄ユニット
4の設置を行い、該食品ケースをデパートの食品売り場
(地下2F)に設置し、空中菌類(含微粒子)の除去、
負イオンの発生を行い、食品ケース内における空中浮遊
菌、微粒子(粒子状物質)濃度、負イオンの濃度の測
定、また、このとき食品展示ケースに新鮮なまぐろ、又
はいちごを収納し、表面菌数について調べた。また、い
ちごについては目視により、カビの発生日数について調
べた。 1)食品展示ケースの大きさ(容積); 500リットル 2)空気清浄ユニットの条件 (1)ユニットの大きさ; 約3リットル(図5に示すごとく下記殺菌灯を光 電子放出材、電極で囲み一体化したユニット) (2)殺菌灯; 菌類の荷電部: 10W 帯電した菌類の捕集・殺菌部: 5W 負イオンの発生部: 5W
【0042】 (3)光電子放出材; 菌類の荷電部: Cu−Zn以下にAuメッキ 負イオンの発生部: 網状Cu−Zn以下にAuメッ キ (4)電極; 菌類の荷電部: SUS棒、電界、50V/cm 帯電した菌類の捕集・殺菌部: 網状SUS、700V/cm 負イオンの発生部: SUS棒、電界、10V/cm (5)食品展示ケースの温度; 4℃ (6)測定; ・ 空中浮遊菌: 寒天培養法で測定 ・ 微粒子濃度: パーティクルカウンタ(光散乱式、>0.3μm)で 測定 ・ 負イオン濃度:イオンテスタを用いて、0.4cm2 /V・S以上 の移動度を持つ負イオン濃度を測定 ・ 表面菌数: 寒天培地を用いてスタンプスプレード法により測定
【0043】結果 食品展示ケースの下に、図1のごとく、空気清浄ユニッ
トの設置を行い、ファンで30リットル/minで、通
気を行い、食品展示ケースの食品展示部で測定した。 (1)空中浮遊菌数、微粒子濃度、負イオン濃度を、空
気清浄ユニットの運転1時間後について表1に示す。表
1には比較として、該ユニットを運転しない場合を示
す。
【表1】
【0044】(2)空気清浄ユニットによる負イオン発
生の有・無において、まぐろと、いちご表面の表面菌数
を表2に示す。表2は、比較として、該ユニットを運転
しない場合も示す。表2は、5日後の値である。
【表2】
【0045】(3)空気清浄ユニットによる負イオン発
生の有・無において、いちごにカビが認められた日数を
表3に示す。
【表3】
【0046】(4)負イオン濃度によるいちごにカビが
認められる日数について調べた。該濃度は、電界強度と
空気流量によって調整し、結果を表4に示す。
【表4】
【0047】実施例8 実施例7の食品展示ケースにおける空気清浄ユニット4
として、図9の光触媒を付加(光触媒の上に光電子放出
材としてAuを付加)したユニット4を用い、光触媒に
よるガス除去性能、及び果実を収納し経日による美観の
変化について調べた。実験条件は、下記光触媒、ガス除
去性能の評価のための炭化水素、臭気の測定以外実施例
7と同じである。 光触媒; ・ 菌類の荷電部: Ti材を焼成(1000℃)によ
りその表面に薄膜状TiO2を形成し、その上にAuを
蒸着法により粒状に付加。 ・帯電した菌類の捕集・殺菌部: 網状のSUS上にT
iO2をゾル−ゲル法で被覆 ・ 負イオンの発生部: 網状Ti材を焼成(1000
℃)により、その表面に薄膜状にTiO2を形成し、そ
の上にAuを蒸着法により粒状に付加。 ガス除去性能; ・ 炭化水素(濃度)の測定: GC法で測定 ・ 臭気濃度の測定: 三点比較法で測定
【0048】結果 (1)食品展示ケースにエチレン1.5ppmを導入
し、本空気清浄ユニットの作動の有無、また比較のため
に実施例7の光触媒の付加が無しの空気清浄ユニット作
動におけるエチレン濃度を調べた。ユニットの作動2時
間後の結果を表5に示す。
【表5】
【0049】(2)脱臭性能を調べるため 腐敗が進行したリンゴ、バナナ、キュウイフルーツを食
品ケースの食品展示部Aに臭気濃度が20になるまで放
置し、取り出すと同時に本空気清浄ユニットの運転を行
い、(1)と同様に調べた。ユニットの作動2時間後の
結果を、表6に示す。
【表6】
【0050】(3)果実の美観の変化を調べるため、新
鮮なリンゴ、バナナ、キュウイフルーツを食品展示ケー
スの食品展示部Aに並べ、本空気清浄ユニットの運転有
無による美観(ルックス)の変化を観察した。その結
果、本装置運転では10日後においてもリンゴ、バナナ
の美観は変化しなかった。それに対して、運転なしで
は、リンゴ、バナナは4〜5日後になると新鮮みが、少
しずつうすれた。尚、キュウイフルーツは美観の変化は
不明であった。
【0051】実施例9 図10は、実施例3の図4において、菌類の荷電部Cに
光触媒16-1を設置することにより、菌類の捕集、殺菌
(C+D部)、負イオンの発生(E部)に加えて、該光
触媒16-1により生体に対して有害ガス状汚染物質の分
解除去を行うものである。この形状のユニットは、臭気
性ガスや、腐敗に関与するガス状汚染物質の発生があ
り、該ガス状汚染物質を除去し鮮度維持を確実に行う必
要がある、例えば、腐敗しやすい高級果実や高級生花に
効果的である。なお、図10の符号で、図1〜9と同一
符号は同じ意味を示す。
【0052】実施例10 図11、12は実施例1の図1の食品展示ケース1にお
いて空気清浄化ユニット4の設置を、それぞれ図11で
は、食品展示部Aの側面、図12では食品展示部Aの天
井面に設置した場合である。図11、12中矢印9-1
-4は、食品ケース内の空気の流れである。9-4は、清
浄化された冷却空気であり、該空気9-4は、上方より放
出され、順次下方へ移動していくことを示している。図
11、12の符号で、図1と同一符号は同じ意味を示
す。
【0053】実施例11 図13は、実施例10の図11の食品展示ケース1に設
置された空気清浄化ユニット4(ユニット4を食品展示
ケース内の側面に設置)を示す。これは、図2のユニッ
ト4の廻りに断熱材(発泡スチロール)17を設置した
ものである。これにより、殺菌灯10-1からの発熱が、
食品展示部Aに及ぼす影響を防止するものである。図1
3の符号で、図2と同じ符号は同じ意味を示す。
【0054】実施例12 図14は、実施例10の図11の食品展示ケース1に設
置された空気清浄化ユニット4(ユニット4を食品展示
ケース内の側面に設置)を示す。これは、図4のユニッ
ト4の廻りに断熱材(発泡スチロール)17を設置した
ものである。これにより、殺菌灯10-1からの発熱が、
食品展示部Aに及ぼす影響を防止するものである。図1
4の符号で、図4と同じ符号は同じ意味を示す。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
ることができる。 1)食品収納ケースにおいて、該食品収納ケースの構成
として、食品を収納する食品収納部と、該収納部の下に
仕切り板を介し、あるいは、食品収納部内部の側面、天
井部、床面に殺菌灯、光電子放出材、電極を一体化した
空気清浄部(空気清浄化ユニット)とを配置したことに
より、 (1)本空気清浄ユニットは、空中菌類の捕集・殺菌・
除去を行うので、食品収納ケースの空間で菌が仮に発生
しても分散しない。即ち、より安全な収納ケースとなっ
た。 (2)食品展示ケースひおいては、美観の優れた殺菌
(除菌)機能を有する食品展示ケースとなり、食品展示
部に食品類を収納すると、鮮度維持に効果的となった。
また、除菌と同時に除塵(粒子状物質の除去)も行われ
るので、衛生上有効な新鮮空気となった。 2)前記ユニットにおいて、光電子放出材、電極、殺菌
ランプにより、2000〜30000個/mlの負イオ
ンを発生させることにより、 (1)前記の鮮度維持効果が増大し、実用性が向上した
(菌類の増殖防止効果が生じた)。
【0056】3)前記ユニットにおいて、殺菌灯の近傍
に光触媒を付加することにより、 (1)光触媒により、発生有害ガス(例えばエチレン)
や、臭気性ガスが除去され、鮮度維持に効果的となっ
た。 4)本空気清浄ユニットは、基本的に殺菌灯を囲んで配
置される光電子放出材、電極の構成のため、コンパクト
化されたので、 (1)従来の空気清浄機能なしの食品収納ケースにも簡
易に取付けできるので、用途が広がった。 (2)負イオンの発生部や光触媒の付加を適用先、要求
性能、経済性などにより、適宜選択し行うことができる
ので、適用先が広がり、実用性が向上した。
【0057】5)本空気清浄ユニットに断熱材を設置す
ることにより、ユニットにおけるUVランプからの発熱
の食品収納部への影響が防止できた。これにより、本ユ
ニットは、本食品収納ケースに好適なユニットになっ
た。 6)上記のごとく、空気中の菌類の除菌(殺菌)、菌の
増殖防止ができたので、食品収納ケースにおける温度を
従来に比べて、通常3〜5℃高くすることができた。即
ち、実用性が向上し、取扱い容易な食品収納ケースとな
った。 7)生花収納ケースにおいては、前記1)〜6)の食品
収納ケースと同様の効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の食品展示ケースの断面構成図。
【図2】本発明に用いる空気清浄化ユニット4の拡大断
面図。
【図3】本発明に用いる他の空気清浄化ユニット4の拡
大断面図。
【図4】本発明に用いる他の空気清浄化ユニット4の拡
大断面図。
【図5】本発明に用いる他の空気清浄化ユニット4の拡
大断面図。
【図6】本発明に用いる他の空気清浄化ユニット4の拡
大断面図。
【図7】本発明に用いる他の空気清浄化ユニット4の拡
大断面図。
【図8】本発明に用いる他の空気清浄化ユニット4の拡
大断面図。
【図9】本発明に用いる他の空気清浄化ユニット4の拡
大断面図。
【図10】本発明に用いる他の空気清浄化ユニット4の
拡大断面図。
【図11】本発明の食品展示ケースの断面構成図。
【図12】本発明の食品展示ケースの他の断面構成図。
【図13】本発明に用いる他の空気清浄化ユニット4の
拡大断面図。
【図14】本発明に用いる他の空気清浄化ユニット4の
拡大断面図。
【符号の説明】 1:食品展示ケース、2:食品、3:床面仕切り板、
4:空気清浄化ユニット、5:循環ファン、6:熱交換
器、7:冷凍機、8:浮遊菌、9-1〜9-4:空気の流
れ、10-1〜10-3:殺菌灯、11-1、11-2:光電子
放出材、12-1、12-2:光電子放出用電極、13-1
13-2:捕集用電極、14:光電子、15:帯電菌類、
16-1〜16-3:光触媒、17:断熱材、A:食品展示
部、B:空気清浄部、C:菌類の荷電部、D:捕集・殺
菌部、E:負イオン発生部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気清浄部を備えた食品を収納するケー
    スにおいて、該空気清浄部が、被処理空気循環用ファン
    と、該ファンにより被処理空気を通す空気中の菌類を荷
    電・捕集して殺菌するための、殺菌ランプと該ランプを
    囲んで配置される光電子放出材及び電極とを一体化した
    ユニットとを有することを特徴とする食品収納ケース。
  2. 【請求項2】 前記ユニットが、さらに2000〜30
    000個/mlの負イオンを発生させる光電子放出材、
    電極及び殺菌ランプを有していることを特徴とする請求
    項1記載の食品収納ケース。
  3. 【請求項3】 前記ユニットは、殺菌ランプの廻りの一
    部に光触媒を有することを特徴とする請求項1又は2記
    載の食品収納ケース。
  4. 【請求項4】 前記ユニットは、周囲を断熱剤で構成し
    たことを特徴とする請求項1、2又は3記載の食品収納
    ケース。
JP31165798A 1997-11-05 1998-11-02 食品収納ケース Expired - Fee Related JP3815901B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31165798A JP3815901B2 (ja) 1997-11-05 1998-11-02 食品収納ケース

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31775097 1997-11-05
JP9-317750 1997-11-05
JP31165798A JP3815901B2 (ja) 1997-11-05 1998-11-02 食品収納ケース

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11225859A true JPH11225859A (ja) 1999-08-24
JP3815901B2 JP3815901B2 (ja) 2006-08-30

Family

ID=26566847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31165798A Expired - Fee Related JP3815901B2 (ja) 1997-11-05 1998-11-02 食品収納ケース

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3815901B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2850005A1 (fr) * 2003-01-20 2004-07-23 Alain Bruere Dispositif de presentation et de commercialisation de coquillages et crustaces vivants
JP2005021343A (ja) * 2003-07-01 2005-01-27 San Engineering:Kk 商品棚
JP2005192448A (ja) * 2004-01-05 2005-07-21 Yae Kogyo:Kk 鮮度保持装置
CN108937394A (zh) * 2018-07-18 2018-12-07 四川省峰上生物科技有限公司 一种生物产品展示***
CN111498266A (zh) * 2020-04-29 2020-08-07 武冈家家康农业综合开发有限公司 一种猪肉保鲜保色贮藏装置及方法
EP4241582A4 (en) * 2020-11-05 2024-04-17 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. FOOD PROCESSING EQUIPMENT

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2850005A1 (fr) * 2003-01-20 2004-07-23 Alain Bruere Dispositif de presentation et de commercialisation de coquillages et crustaces vivants
JP2005021343A (ja) * 2003-07-01 2005-01-27 San Engineering:Kk 商品棚
JP2005192448A (ja) * 2004-01-05 2005-07-21 Yae Kogyo:Kk 鮮度保持装置
CN108937394A (zh) * 2018-07-18 2018-12-07 四川省峰上生物科技有限公司 一种生物产品展示***
CN111498266A (zh) * 2020-04-29 2020-08-07 武冈家家康农业综合开发有限公司 一种猪肉保鲜保色贮藏装置及方法
EP4241582A4 (en) * 2020-11-05 2024-04-17 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. FOOD PROCESSING EQUIPMENT

Also Published As

Publication number Publication date
JP3815901B2 (ja) 2006-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210364171A1 (en) Air treatment systems
US8668883B2 (en) Sterilizer
US8211374B2 (en) Air cleaning device
CN1198679A (zh) 光催化空气消毒
KR20120073281A (ko) 섬유필터 및 공기청정기
JP2005523810A (ja) 流体清浄
JP3129910B2 (ja) 快適空気発生器とそれを用いた快適住居
JP3815901B2 (ja) 食品収納ケース
CN101204590B (zh) 空气净化消毒装置
JP3460500B2 (ja) 気体の清浄装置とそれを用いた密閉空間の清浄方法及び密閉空間
JP2623290B2 (ja) 気体の清浄方法及びその装置
JP3460475B2 (ja) 太陽光を用いる空気清浄化生活空間
CA2532380C (en) Air cleaning device
JP2000093836A (ja) 空気清浄化装置及び空気清浄化方法
JP3761302B2 (ja) 空気中の菌類の除去方法及び装置
JP3797845B2 (ja) 光電子放出材及び負イオン発生装置
Balikhin et al. Photocatalytic recyclers for purification and disinfection of indoor air in medical institutions
JP2000312713A (ja) 負イオン富化空気の供給方法及び装置
JPH11165096A (ja) 気体の清浄化方法及び装置
JP2000167435A (ja) 負イオンの発生方法及びその装置
JP3841196B2 (ja) 粒子状物質の荷電方法とその使用方法及び装置
JPH07256141A (ja) 室内の無菌化方法及び無菌室
JPH10281511A (ja) 快適空気発生器とそれを用いた快適空間
JP2000283520A (ja) 快適空気発生装置
JP2003153993A (ja) 炭そ菌等芽胞菌その他一般細菌等を除去する空気清浄方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20050401

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050525

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050719

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051011

A521 Written amendment

Effective date: 20051108

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051116

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20051216

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20060606

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060606

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090616

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090616

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees