JPH11223891A - 輝尽性蛍光体プレートの断裁方法 - Google Patents

輝尽性蛍光体プレートの断裁方法

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JPH11223891A
JPH11223891A JP2691098A JP2691098A JPH11223891A JP H11223891 A JPH11223891 A JP H11223891A JP 2691098 A JP2691098 A JP 2691098A JP 2691098 A JP2691098 A JP 2691098A JP H11223891 A JPH11223891 A JP H11223891A
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JP
Japan
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stimulable phosphor
cutting
blade
phosphor plate
product
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JP2691098A
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English (en)
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Masahito Ito
仁人 伊藤
Masaaki Murayama
真昭 村山
Manabu Watabe
学 渡部
Satoru Honda
哲 本田
Takehiko Shoji
武彦 庄子
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 輝尽性蛍光体層の蛍光性能を劣化させずに、
断裁時やハンドリング時に輝尽性蛍光体層の欠けや剥離
が生じない輝尽性蛍光体プレートの断裁方法を提供する
ことを課題とする。 【解決手段】 プラスチックフィルム2上に輝尽性蛍光
体層3が形成された輝尽性蛍光体プレート1の断裁方法
において、刃先の角度が20°〜60°で、製品P側の刃面
が輝尽性蛍光体プレート1に対して90°±5°である断
裁刃12を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルム上に輝尽性蛍光体層が形成された輝尽性蛍光体プレ
ートの裁方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X線画像のような放射線画像は病気診断
用などに多く用いられている。このX線画像を得るため
に被写体を通過したX線を蛍光体(蛍光スクリーン)に照
射し、これにより可視光を生じさせてこの可視光を通常
の写真をとるときと同じように銀塩を使用したフイルム
に照射して現像した、いわゆる放射線写真が利用されて
いる。しかし近年銀塩を塗布したフィルムを使用しない
で蛍光体から直接画像を取り出す方法が工夫されるよう
になった。
【0003】この方法としては被写体を透過した放射線
を蛍光体に吸収せしめ、しかる後この蛍光体を例えば光
又は熱エネルギーで励起することによりこの蛍光体が上
記吸収により蓄積している放射線エネルギーを蛍光とし
て放射せしめ、この蛍光を検出し画像化する方法があ
る。
【0004】具体的には、例えば米国特許3,859,527号
及び特開昭55-12144号公報などに記載されているような
輝尽性蛍光体を用いる放射線画像変換方法が知られてい
る。この方法は剛性を有した平板や剛性のないフィルム
上に輝尽性蛍光体層を形成した輝尽性蛍光体プレート
(放射線画像変換パネル)を使用するもので、この輝尽性
蛍光体プレートの輝尽性蛍光体層に被写体を透過した放
射線を当てて被写体各部の放射線透過密度に対応する放
射線エネルギーを蓄積させて、その後に輝尽性蛍光体層
を可視光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系列的に
励起することにより、該輝尽性蛍光体層中に蓄積されて
いる放射線エネルギーを輝尽発光として放出させ、この
光の強弱による信号をたとえば光電変換し、電気信号を
得て、この信号を感光フィルムなどの記録材料、CRTな
どの表示装置上に可視像として再生するものである。
【0005】この放射線像記録再生方法によれば、従来
の放射線写真フィルムと増感紙との組合せを用いる放射
線写真法による場合に比較して、はるかに少ない被曝線
量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができるとい
う利点がある。
【0006】このような輝尽性蛍光体は、放射線を照射
した後、励起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であ
るが、実用上では、波長が400〜900nmの範囲にある励起
光によって300〜500nmの波長範囲の輝尽発光を示す蛍光
体が一般的に利用される。
【0007】ところで、輝尽性蛍光体層が形成されたフ
ィルムを断裁して所定の大きさの輝尽性蛍光体プレート
に成形する場合、輝尽性蛍光体層に欠けや剥離が生じる
場合がある。
【0008】又、突当てによる位置だしを行ない、一辺
毎に断裁し所定の製品形状とする場合、突当て時の衝撃
により輝尽性蛍光体層の欠けや剥離が生じる場合があ
る。逆に、輝尽性蛍光体層へ衝撃を与えないようにソフ
トな突当てを行なうと、位置だし精度が劣化し、製品の
寸法精度が悪くなる別の問題点が発生する。
【0009】更に、ハンドリング時に輝尽性蛍光体プレ
ートを他のものに当てたりして、角部に大きな衝撃力が
作用すると、角部の輝尽性蛍光体層が欠けたり、剥離し
たりする。
【0010】そこで、輝尽性蛍光体層のフィルムに対す
る膜付き強度を上げ、これら欠けや剥離を抑制すること
がなされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成の輝
尽性蛍光体層のフィルムに対する膜付き強度を上げる
と、輝尽性蛍光体層の蛍光(発光)性能が劣る問題点があ
る。
【0012】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、輝尽性蛍光体層の蛍光性能を
劣化させずに、断裁時やハンドリング時に輝尽性蛍光体
層の欠けや剥離が生じない輝尽性蛍光体プレートの断裁
方法を提供することにある。
【0013】又、本発明の第2の目的は、断裁部の品質
が良好な輝尽性蛍光体プレートの断裁方法を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の発明は、プラスチックフィルム上に輝尽性蛍
光体層が形成された輝尽性蛍光体プレートの裁方法にお
いて、刃先の角度が20°〜60°で、製品側の刃面が前記
輝尽性蛍光体プレートに対して90°±5°である断裁刃
を用いて断裁することを特徴とする輝尽性蛍光体プレー
トの断裁方法である。
【0015】断裁刃の製品側の刃面が輝尽性蛍光体プレ
ートに対して90°±5°、即ち、略垂直としたことによ
り、刃先が輝尽性蛍光体プレート(輝尽性蛍光体層及び
プラスチックフィルム)へ食い込む際に、製品側の輝尽
性蛍光体プレートに発生する引っ張り/圧縮応力が小さ
く、輝尽性蛍光体プレートの変形が小さくなり、輝尽性
蛍光体層の欠けや剥離が生じない。
【0016】更に、断裁刃の刃先の角度を20°〜60°と
することにより、断裁部の変形が少なくなり、輝尽性蛍
光体層の欠けや剥離が生じない。請求項2記載の発明
は、請求項1記載の発明において、一回の断裁で製品形
状を打ち抜くことを特徴とする輝尽性蛍光体プレートの
断裁方法である。
【0017】突当てによる位置だしが不要となり、位置
だしの衝撃による輝尽性蛍光体層の欠けや剥離が生じな
い。請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明で、一
回の断裁で製品形状を打ち抜く際に、ロス部を複数個に
分割することを特徴とする輝尽性蛍光体プレートの断裁
方法。
【0018】一回の断裁で製品形状を打ち抜いて、額縁
状のロス部が発生する場合、ロス部から断裁刃を介して
製品へ作用する圧縮応力により、輝尽性蛍光体層が欠け
たり剥離したりするが、一回の断裁で製品形状を打ち抜
く際に、ロス部を複数個に分割することで、圧縮応力が
分散され、輝尽性蛍光体層の欠けや剥離が生じない。
【0019】又、製品部とロス部とが完全に分離される
ので、製品の回収が容易となる。請求項4記載の発明
は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、
平坦な面上に前記輝尽性蛍光体プレートを載置し、断裁
を行なうことを特徴とする輝尽性蛍光体プレートの断裁
方法である。
【0020】輝尽性蛍光体プレートの一方の面が平坦な
面上に載置されているので、断裁時に輝尽性蛍光体プレ
ートのたわみが阻止され、断裁面の変形が少なく、切断
品質が良好となる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、どちらか一方が前記断裁刃である上
刃と下刃とを用いて、断裁を行なうことを特徴とする輝
尽性蛍光体プレートの断裁方法である。
【0022】上刃と下刃とのクリアランス(間隔)を最適
に設定することで、断裁面の変形が少なく、切断品質が
良好となる。請求項6記載の発明は、請求項1乃至5の
いずれかに記載の発明において、角部に、丸み、面取り
のうちどちらか一方を形成することを特徴とする輝尽性
蛍光体プレートの断裁方法である。
【0023】角部に、丸み、面取りのうちどちらか一方
を形成することにより、角部に衝撃が作用しても、角部
の輝尽性蛍光体層の欠けや剥離が生じない。
【0024】
【発明の実施の形態】次に図面を用いて本発明の実施の
形態を説明する。先ず、各実施の形態例で用いる輝尽性
蛍光体プレートの構成を図10を用いて説明する。輝尽
性蛍光体プレート1はPET(ポリエチレンテレフタレー
ト)を主成分とするプラスチックフィルム2と、プラス
チックフィルム2上に形成された輝尽性蛍光体層3とか
らなっている。
【0025】本発明の各実施の形態例において、「輝尽
性蛍光体」とは、最初の光または高エネルギー放射線が
照射された後に、光的、熱的,機械的、科学的または電
気的等の刺激(輝尽励起)により、最初の光または高エネ
ルギー放射線の照射量に対応した輝尽発光を示す蛍光体
をいうが、実用的な面からは、光刺激(輝尽励起)により
輝尽発光を示す蛍光体が好ましく、波長が500nm以上、1
μm以下の輝尽励起光によって輝尽発光を示す蛍光体が
好ましい。
【0026】輝尽性蛍光体層3を構成する蛍光体の具体
例としては、以下のようなものがある。 1. 特開平2-58593号公報に記載の一般式 aBaX2・(1-a)BaY2 : bEu2+ (式中、X,Yは、それぞれ、F,Cl,Br,Iの少なくとも1種を
表し、X≠Yであり、a,bは、0<a<1、10-5<b<10-1
満たす数を表す。)で表される蛍光体。 2. 特開昭61-72087号公報に記載の一般式 MIX・aMIIX′2・bMIIIX″3:cA (但し、MIは、Li,Na,K,Rb,Csの少なくとも1種のアルカ
リ金属を表し、MIIは、Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Cu,Niの
少なくとも1種の2価の金属を表し、MIIIは、Sc,Y,La,C
e,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,Ga,In
の少なくとも1種の3価の金属を表し、X,X′,X″は、F,C
l,Br,Iの少なくとも1種のハロゲンを表し、Aは、Eu,Tb,
Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,Gd,Lu,Sm,Y,Tl,Na,Ag,Cu,Mg
の少なくとも1種の金属を表し、a,b,cは、0≦a<0.5、0
≦b<0.5、0≦c<0.2を満たす数を表す。)で表されるア
ルカリハイドロイド蛍光体。 3. 特開昭55-12145号公報に記載の一般式 (Ba1-x(MI)x)FX:yA (但し、MIは、Mg,Ca,Sr,Zn,Cdの少なくとも1種を表し、
Xは、Cl,Br,Iの少なくとも1種を表し、Aは、Eu,Tb,Ce,T
m,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Erの少なくとも1種を表し、x,yは、0
≦x<0.6、0≦y<0.2を満たす数を表す。)で表される蛍
光体。 4. 特開昭55-160078号公報に記載の一般式 MIFX・xA:yLn (但し、MIは、Mg,Ca,Ba,Sr,Zn,Cdの少なくとも1種を表
し、AはBeO,MgO,CaO,SrO,BaO,ZnO,Al2O3,Y2O3,La2O3,In
2O3,SiO2,TiO2,ZrO2,GeO2,SnO2,Nb2O5,Ta2O5,ThO2の少
なくとも1種を表し、Lnは、Eu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Y
b,Er,Sm,Gdの少なくとも1種を表し、XはCl,Br,Iの少な
くとも1種を表し、x,yは、5×10-5≦x≦0.5、0<y≦0.2
を満たす数を表す。)で表される蛍光体。 1. 第1の実施の形態例 次に、第1の実施の形態例で用いる断裁装置の説明を行
なう。図2は第1の実施の形態例で用いる断裁装置の構
成図である。
【0027】図において、輝尽性蛍光体プレート1は平
坦面10上に載置されている。11は平坦面10に対し
て垂直な方向に移動可能に設けられた上刃である。この
上刃11には、図3に示すように、一回の断裁で、得よ
うとする製品の形状を打ち抜けるように複数の断裁刃1
2が配置されている。
【0028】又、14はスプリング15等の付勢手段を
用いて輝尽性蛍光体プレート1の打ち抜かれる製品Pの
部分を押圧し、輝尽性蛍光体プレート1を平坦面10に
押接・固定するストリッパである。
【0029】尚、ストリッパとしては、上記のようなス
プリング15により付勢力されるタイプの他に、それ自
身が弾性体で構成され、輝尽性蛍光体プレート1を直接
押接するタイプであってもよい。
【0030】この上刃11を平坦面10方向に移動さ
せ、輝尽性蛍光体プレート1を押し切ることにより、図
4に示すように、輝尽性蛍光体プレート1は、打ち抜か
れた製品Pと、製品Pの外縁部を覆う額縁上のロスLとに
分離される。
【0031】ここで、上刃11の断裁刃12は、図1に
示すように、刃先の角度θが20°〜60°とし、製品P側
の刃面が輝尽性蛍光体プレート1に対して90°±5°と
した。このような断裁方法によれば、下記のような効果
を得ることができる。
【0032】(1) 断裁刃12の製品P側の刃面が輝尽性
蛍光体プレート1に対して90°±5°、即ち、略垂直と
したことにより、刃先が輝尽性蛍光体プレート1へ食い
込む際に、製品P側の輝尽性蛍光体プレート1に発生す
る引っ張り/圧縮応力が小さく、輝尽性蛍光体層3の変
形が小さくなり、輝尽性蛍光体層3の欠けや剥離がが生
じない。
【0033】更に、断裁刃12の刃先の角度を20°〜60
°とすることにより、断裁部の変形が少なくなり、輝尽
性蛍光体層3の欠けや剥離が生じない。 (2) 図3に示すような上刃11を用いて、輝尽性蛍光体
プレート1から製品Pを打ち抜くことにより、突当てに
よる位置だしが不要となり、位置だしの衝撃による輝尽
性蛍光体プレート1の輝尽性蛍光体層3の欠けや剥離が
生じない。
【0034】(3) 輝尽性蛍光体プレート1の一方の面が
平坦面10上に載置されているので、断裁時に輝尽性蛍
光体プレート1のたわみが阻止され、断裁面の変形が少
なく、切断品質が良好となる。
【0035】尚、本発明は、上記実施の形態例に限定す
るものではない。上記実施の形態例では、上刃11を用
いて打ち抜かれた製品Pの形状は、矩形であったが、図
5(a)に示すように、輝尽性蛍光体プレート1から打ち
抜いた製品Pの角部に面取り部PCや、図5(b)に示すよう
に丸み部PRを設けても良い。面取り部PCはC1以上、丸み
部PRはR1以上が好ましい。
【0036】このように、製品Pの角部に面取り部PC
や、丸み部PRを設けることで、製品Pの角部に衝撃が作
用しても、角部の輝尽性蛍光体層3の欠けや剥離が生じ
ない。又、この面取り部PCや、丸み部PRは、一回の打ち
抜きで形成しても良いし、打ち抜いた後で、角部のみ別
に断裁しても良い。
【0037】更に、図1に示すような形状の断裁刃12
を用いて製品Pを打ち抜く場合、断裁刃12は、刃先角
度が20〜60°、製品側の刃面が輝尽性蛍光体プレート1
に対して90°±5°であるので、ロスL側の刃面は、輝尽
性蛍光体プレート1に対して斜面となる。
【0038】従って、断裁時に、図1及び図7に示すよ
うに、この斜面による圧縮応力C(矢印で示す)が刃先を
介して製品P側へ作用し、輝尽性蛍光体層3が欠けたり
剥離したりする。
【0039】そこで、図6に示すように、輝尽性蛍光体
プレート1を一回の断裁で製品Pを打ち抜く際に、額縁
上のロス部Lに切れ目L1〜L4を入れ、ロス部Lを複数に分
割することが好ましい。
【0040】このように額縁上のロス部Lを複数個に分
割することで、刃先に作用する圧縮応力が分散され、輝
尽性蛍光体層3の欠けや剥離が生じない。又、製品Pと
ロスLとが完全に分離されるので、製品の回収が容易と
なる。
【0041】尚、この切れ目L1〜L4は、前工程で予め入
れるようにしてもかまわないし、切れ目を入れる位置
も、図6に示すような位置に限定するものではなく、例
えば、図8に示すような位置に切れ目L1′〜L4′を入れ
るようにしても良し、切れ目の数も限定するものではな
い。 2. 第2の実施の形態例 図9は第2の実施の形態例で用いる断裁装置の構成図で
ある。図において、図2と同一部分には、同一符号を付
し、それらの説明は省略する。
【0042】本実施の形態例と第1の実施の形態例との
相違点は、平坦面10を用いる代わりに、断裁刃21を
有し、固定された下刃20を用いた点である。そして、
上刃11を下刃20方向に移動させ、輝尽性蛍光体プレ
ート1を押し切ることにより、図4に示すように、輝尽
性蛍光体プレート1は、打ち抜かれた製品Pと、製品Pの
外縁部を覆う額縁上のロスLとに分離される。
【0043】このような断裁方法によれば、 (1) 断裁刃12の製品P側の刃面が輝尽性蛍光体プレー
ト1に対して90°±5°、即ち、略垂直としたことによ
り、刃先が輝尽性蛍光体プレート1へ食い込む際に、製
品P側の輝尽性蛍光体プレート1に発生する引っ張り/圧
縮応力が小さく、輝尽性蛍光体層3の変形が小さくな
り、輝尽性蛍光体層3の欠けや剥離がが生じない。
【0044】更に、断裁刃12の刃先の角度を20°〜60
°とすることにより、断裁部の変形が少なくなり、輝尽
性蛍光体層3の欠けや剥離が生じない。 (2) 図3に示すような上刃11を用いて、輝尽性蛍光体
プレート1から製品Pを打ち抜くことにより、突当てに
よる位置だしが不要となり、位置だしの衝撃による輝尽
性蛍光体プレート1の輝尽性蛍光体層3の欠けや剥離が
生じない。
【0045】(3) 上刃11の断裁刃12と下刃20の断
裁刃21とのクリアランス(間隔)を最適に設定すること
で、断裁面の変形が少なく、切断品質が良好となる。 尚、本第2の実施の形態例においても、第1の実施の形
態例と同様に、製品Pの角部に面取り部や、丸み部を設
けてもよいし、ロスLを複数個に分割してもよい。
【0046】
【実施例】本願発明者は、本発明の効果を確認するため
に、以下のような実験を行なった。
【0047】最初に、本実施例の実験に使用する輝尽性
蛍光体プレートを説明する。ユーロピウム付活弗化ハロ
ゲン化バリウム蛍光体382g、ポリエステル樹脂18gをメ
チルエチルケトン-トルエン(1:1)混合溶媒に添加し、プ
ロペラミキサーによって分散し、粘度25〜30PSの塗布液
を調整した。
【0048】ドクターブレードを用いて、この塗布液を
ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ188μm)上に
塗布したのち、100℃で15分間乾燥させて、厚さ250μm
の輝尽性蛍光体層が形成された輝尽性蛍光体プレートを
使用する。
【0049】(1) 第1の実施の形態例に関する実験 平滑な平面上に厚さ500μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムを固定した平坦面と、工具鋼SKD11からなる
硬度HRC60の上刃を用いた断裁装置で実験を行なった。
【0050】製品側の刃面が輝尽性蛍光体プレートに対
して90°、刃先の角度が20°〜90°(10°間隔)の上刃を
用いて、輝尽性蛍光体プレートを断裁し、断裁部の製品
側の輝尽性蛍光体層の欠け及び剥離幅を測定した。その
結果を表1に示す。
【0051】尚、刃先の角度が20°より小さな断裁刃
は、製造が困難であると共に、耐久性がないので、除外
した。
【0052】
【表1】
【0053】又、刃先の角度が30°、製品側の刃面が輝
尽性蛍光体プレートに対し70°〜110°(5°間隔)の上刃
を用いて、輝尽性蛍光体プレートを断裁し、断裁部の製
品側の輝尽性蛍光体層の欠け及び剥離幅を測定した。そ
の結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】表1及び表2に示すように、刃先の角度が
20°〜60°で、製品側の刃面が輝尽性蛍光体プレートに
対して85°〜95°(90°±5°)の場合が、輝尽性蛍光体
層の欠け及び剥離が少ないことが確認できた。
【0056】(3) 第2の実施の形態例に関する実験 工具鋼SKD11からなる硬度HRC60、刃先角度90°の下刃
と、工具鋼SKD11からなる硬度HRC60の上刃を用い、上刃
と下刃とのクリアランスを20μmに設定した断裁装置で
実験を行なった。
【0057】製品側の刃面が輝尽性蛍光体プレートに対
して90°、刃先の角度が20°〜90°(10°間隔)の上刃を
用いて、輝尽性蛍光体プレートを断裁し、断裁部の製品
側の輝尽性蛍光体層の欠け及び剥離幅を測定した。その
結果を表3に示す。
【0058】尚、(1)の実験と同様に、刃先の角度が20
°より小さな断裁刃は、製造が困難であると共に、耐久
性がないので、除外した。
【0059】
【表3】
【0060】又、刃先の角度が30°、製品側の刃面が輝
尽性蛍光体プレートに対し80°〜110°(5°間隔)の上刃
を用いて、輝尽性蛍光体プレートを断裁し、断裁部の製
品側の輝尽性蛍光体層の欠け及び剥離幅を測定した。そ
の結果を表4に示す。
【0061】
【表4】
【0062】表3及び表4に示すように、刃先の角度が
20°〜60°で、製品側の刃面が輝尽性蛍光体プレートに
対して85°〜95°(90°±5°)の場合が、輝尽性蛍光体
層の欠け及び剥離が少ないことが確認できた。
【0063】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、断裁刃の製品側の刃面が輝尽性蛍光体プレー
トに対して90°±5°、即ち、略垂直としたことによ
り、刃先が輝尽性蛍光体プレートへ食い込む際に、製品
側の輝尽性蛍光体プレートに発生する引っ張り/圧縮応
力が小さく、輝尽性蛍光体プレートの変形が小さくな
り、輝尽性蛍光体層の欠けや剥離がが生じない。
【0064】更に、断裁刃の刃先の角度を20°〜60°と
することにより、断裁部の変形が少なくなり、輝尽性蛍
光体層の欠けや剥離が生じない。請求項2記載の発明に
よれば、突当てによる位置だしが不要となり、位置だし
の衝撃による輝尽性蛍光体層の欠けや剥離が生じない。
【0065】請求項3記載の発明によれば、一回の断裁
で製品形状を打ち抜いて、額縁状のロス部が発生する場
合、ロス部から断裁刃を介して製品へ作用する圧縮応力
により、輝尽性蛍光体層が欠けたり剥離したりするが、
一回の断裁で製品形状を打ち抜く際に、ロス部を複数個
に分割することで、圧縮応力が分散され、輝尽性蛍光体
層の欠けや剥離が生じない。
【0066】又、製品部とロス部とが完全に分離される
ので、製品の回収が容易となる。請求項4記載の発明に
よれば、輝尽性蛍光体プレートの一方の面が平坦な面上
に載置されているので、断裁時に輝尽性蛍光体プレート
のたわみが阻止されるので、断裁面の変形が少なく、切
断品質が良好となる。
【0067】請求項5記載の発明によれば、上刃と下刃
とのクリアランス(間隔)を最適に設定することで、断裁
面の変形が少なく、切断品質が良好となる。請求項6記
載の発明によれば、角部に、丸み、面取りのうちどちら
か一方を形成することにより、角部に衝撃が作用して
も、角部の輝尽性蛍光体層の欠けや剥離が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態例で用いる断裁装置で用いる
断裁刃の構成図である。
【図2】第1の実施の形態例で用いる断裁装置の構成図
である。
【図3】図2の上刃の斜視図である。
【図4】図2に示す装置で輝尽性蛍光体プレートを打ち
抜いた形状を説明する図である。
【図5】(a)図は角部に面取りを形成した製品の構成
図、(b)図は角部に丸み部を形成した製品の構成図であ
る。
【図6】ロスに切れ目を入れることを説明する構成図で
ある。
【図7】図1に示す刃先の断裁刃を用いて打ち抜きした
際に、断裁刃に作用する応力を説明する図である。
【図8】ロスに切れ目を入れる他の実施の形態例を説明
する図である。
【図9】第2の実施の形態例で用いる断裁装置の構成図
である。
【図10】第1及び第2の実施の形態例で用いる輝尽性
蛍光体プレートの構成図である。
【符号の説明】
1 輝尽性蛍光体プレート 2 プラスチックフィルム 3 輝尽性蛍光体層 12 断裁刃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 哲 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 庄子 武彦 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルム上に輝尽性蛍光体
    層が形成された輝尽性蛍光体プレートの断裁方法であっ
    て、 刃先の角度が20°〜60°で、製品側の刃面が前記輝尽性
    蛍光体プレートに対して90°±5°である断裁刃を用い
    て断裁することを特徴とする輝尽性蛍光体プレートの断
    裁方法。
  2. 【請求項2】 一回の断裁で製品形状を打ち抜くことを
    特徴とする請求項1記載の輝尽性蛍光体プレートの断裁
    方法。
  3. 【請求項3】 一回の断裁で製品形状を打ち抜く際に、
    ロス部を複数個に分割することを特徴とする請求項2記
    載の輝尽性蛍光体プレートの断裁方法。
  4. 【請求項4】 平坦な面上に前記輝尽性蛍光体プレート
    を載置し、断裁を行なうことを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれかに記載の記載の輝尽性蛍光体プレートの断
    裁方法。
  5. 【請求項5】 どちらか一方が前記断裁刃である上刃と
    下刃とを用いて、断裁を行なうことを特徴とする請求項
    1又は2記載の輝尽性蛍光体プレートの断裁方法。
  6. 【請求項6】 角部に、丸み、面取りのうちどちらか一
    方を形成することを特徴とする請求項1乃至の5いずれ
    かに記載の輝尽性蛍光体プレートの断裁方法。
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