JPH11220716A - 双方向catvシステム及び集合住宅の棟内伝送システム - Google Patents

双方向catvシステム及び集合住宅の棟内伝送システム

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JPH11220716A
JPH11220716A JP10035388A JP3538898A JPH11220716A JP H11220716 A JPH11220716 A JP H11220716A JP 10035388 A JP10035388 A JP 10035388A JP 3538898 A JP3538898 A JP 3538898A JP H11220716 A JPH11220716 A JP H11220716A
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JP
Japan
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transmission
frequency
line
frequency band
signal
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Application number
JP10035388A
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English (en)
Inventor
Toshio Kato
利雄 加藤
Yoshitaka Ikeda
義隆 池田
Kunihiko Hirose
邦彦 廣瀬
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Kandenko Co Ltd
Original Assignee
Kandenko Co Ltd
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Publication date
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  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上り信号に、雑音が重畳して伝送されにくい
集合住宅用の双方向CATVシステムを提供すること 【解決手段】 幹線を流れる下り信号と上り信号の周波
数帯域が、下り信号の方が高い周波数帯域を用いる双方
向CATVにおける前記幹線に接続され、双方向通信を
可能とした集合住宅の棟内伝送システムであって、前記
幹線と双方向接続するためのヘッドエンド10と、前記
ヘッドエンドに接続され、前記集合住宅内に配線された
伝送ライン11と、前記伝送ラインに取り付けられた、
受信端末13接続用のコネクタ12とを備え、コネクタ
を介して前記伝送ラインに送り込まれる上り信号の伝送
周波数は、前記幹線を流れる下り信号の伝送周波数より
高い周波数帯域を用い、前記ヘッドエンド内の上り信号
を伝送するライン上には、伝送ライン内の上り信号の伝
送周波数を、幹線を流れる上り信号の周波数帯域に合わ
せて変換する周波数変換器10eを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、双方向CATVシ
ステム及び集合住宅の棟内伝送システムに関するもので
あり、従来のCATVのような放送局から一般家庭への
一方的な片方向情報の伝送ではなく、同じCATVを利
用して、受信側である一般家庭からインターネットや電
話により、放送局等の発信源へ向けて発信できる双方向
CATVの技術に関するものであり、特にマンション等
の集合住宅から、電話やインターネットによって放送局
等の発信源へ発信する際に生ずる雑音(上り信号への流
合雑音)を、既存の棟内伝送システムをそのまま利用し
ながら解消する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】よく知られているように、CATV(ケ
ーブルテレビ)は、例えば、ビルの谷間や山間部等にお
けるテレビ画像の映りの悪さを回避するために、共同ア
ンテナを設置するとともにケーブルにより加入者の家庭
に送信するものである。また、このように有線のケーブ
ルにより接続されることから、視聴者・顧客を特定でき
るため、有料テレビとしても用いられる。
【0003】そして、従来のCATVのアクセス系(C
ATV網)は、放送局(センター)側から一般家庭や企
業等のユーザーに向けて同軸ケーブルを使ったツリー状
の網構成となっている。つまり、一例を示すと、図1に
示すように、放送局1に接続される幹線2の伝送路の要
所要所に分岐点となるノード3を配置し、各家庭等に設
置される端末機器4が、そのノード3に直接或いはさら
にいくつかのノード5を介して連結される。そして、伝
送路を構成する同軸ケーブルは伝送損失が大きいので、
数百mごとに中継器(増幅器)6を介在させている。も
ちろん、その中継器6は、伝送周波数に合わせた規格の
ものが用いられている。
【0004】そして、従来のシステムは、放送局1側か
ら家庭に対して情報を発信(下り信号)する片方向伝送
するCATVであったが、最近、このCATVの伝送網
を利用して受信者である一般家庭側からも、情報を発信
(上り信号)することができる双方向CATVが開発さ
れている。この時、下り信号と上り信号とが同一の伝送
経路を用いることから、混線しないようにするため、通
常は、伝送周波数を変えている。
【0005】つまり、下り信号は、デジタルチャンネル
の場合には、450〜550MHzの周波数帯域を使用
し、アナログチャンネルの場合には、70〜450MH
zの周波数帯域が使用される。そして、上り信号は、上
記した下り信号の周波数帯域に混成しない10〜50M
Hzの周波数帯域が使用される。
【0006】また、本発明が対象とする多くの戸数から
なるマンション等の集合住宅7の場合には、上記した幹
線2等に一括して接続するための構内ヘッドエンドを集
合住宅の屋上などの所定の位置に配備し、その構内ヘッ
ドエンドから建物内に同軸ケーブルをツリー状に配線す
ることにより、各家庭まで引き回し、CATVを視聴可
能な設備(受信端末)を後で設置・接続することができ
るようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように上り信号を10〜50MHzの周波数帯域を用い
て双方向CATVを構築すると、上り信号に雑音がのり
(流合雑音)、伝送する上り信号に影響を与える。これ
は10〜50MHz帯では、家庭内の電気機器や周囲の
中小企業の電気機器はもちろんのこと、短波放送波やC
B無線波等から混入する雑音が非常に多く、また、この
混入レベルも大きいためである。
【0008】係る問題を解決するためには、上り信号も
雑音の影響を受けにくい高周波数帯域を利用して伝送す
るようにすることが考えられる。つまり、下り信号の周
波数帯域の上限が、仮に550MHzとすると、それよ
りも一定のマージンをとった高周波数帯域であれば、下
り信号との混線もなく、雑音にも強くなる。
【0009】しかし、そのようにすると、すでに設置・
構築したCATV網のうち、少なくとも上り信号用に設
けた中継器など、上り信号の周波数帯域に応じて設定し
た機器類をすべて交換しなければならなくなり、その交
換作業が煩雑となるばかりでなく、せっかく設置した既
存の設備が無駄になるので好ましくない。そして、雑音
の影響はすべての受信端末から出力される上り信号に基
づいて生じるものでもなく、すでに設置されているもの
の中には実質上何ら問題なく稼働しているものもあり、
係る正常に動作している設備も含めて交換しなければな
らなくなるので、その交換に基づく影響は図り知れな
い。さらに、周波数が高くなると伝送距離が短くなるの
で、中継点を多く設置しなければならなくなる。
【0010】これに対処するため、企業のオフィス等で
は、LANが構築されている場合が多いため、それなり
の技術的対応を施すことにより、雑音が伝送路に伝達さ
れるのを遮断するようにしている。また、一戸建ての家
屋の住人で双方向CATVに参加を希望する者は、モデ
ム等の制御装置を備えることにより、やはり雑音が幹線
路側に伝送されるのを抑制する防護対策を施すことがで
きる。さらに、あるノードに対して複数の家屋が接続さ
れている場合であっても、各家屋は離反配置されている
こともあり、雑音の発生源や、雑音を伝送してる線路を
特定することは比較的に容易に行えるので、その特定し
た雑音の発生源・線路に対して所望の対策を施すことが
できる。そして、係る特定をするために必要な検査を行
うことも、少なくともノードに接続し、CATVをすで
に視聴或いは希望する人であれば、雑音の影響をなくし
たいと考え、それに必要な措置をとることに協力を惜し
まないはずである。
【0011】これに対し、本発明が対象とする多くの戸
数からなるマンション等の集合住宅の場合には、各部屋
まではCATVのラインが敷設されており、住居人がC
ATVの利用を希望する場合には、そのライン(接続用
コネクタ)に視聴するための受信端末を接続することに
なる。さらに、通常は、図1に示すように、複数のライ
ンLに分割するものの、各ラインLには、複数の接続用
コネクタ8を直列に取り付けることが多い。従って、あ
る1本のラインLをみた場合に、すべてのコネクタに受
信端末4が接続されるのではなく、部分的に未接続のコ
ネクタも存在することがある。
【0012】すなわち、集合住宅の住人の通信技術に対
する意識には、関心のある人とない人との間には大きな
ずれがある場合が多い。従って、上記した一戸建ての人
の場合と同様に、CATVを利用する集合住宅の住人
は、雑音解消対策を希望し、それに必要な作業に協力す
るものの、CATVを利用しない住人を含めて雑音解消
策をとることに対する賛同を得ることが困難となること
が多々ある。
【0013】特に、集合住宅の場合には、上記したよう
に1つのライン上に複数の接続点を直列接続するように
配備したり、また、雑音の発生源も多岐にわたり、CA
TVを利用しない家庭から発生する雑音が伝送路に重畳
されるおそれもある。よって、雑音発生源及び雑音の影
響を受けている伝送路を特定するための調査及び特定後
のメンテナンス・修理を実行する場合には、CATVの
利用の有無に関わらず、集合住宅の住人の協力・許可が
必要不可欠となることが多い。しかし、実際には、上記
したように多数の賛同を得ることが困難であるという問
題を生じる。また、例えば伝送路を壁面内に埋設したと
すると、雑音解消策を採ることすら困難となることもあ
る。
【0014】その結果、雑音の影響があるのを許容した
状態のまま双方向CATVを利用するか、あきらめて片
方向CATVのみの利用にすることになり、快適な環境
下での双方向CATVを簡単に利用することはできなか
った。また、各自が個別に何らかの対応策を採ることも
考えられるが、個人が個別対応するのは、技術的・費用
的に負担が大きくなり、双方向CATVを普及させてい
く面でも好ましくない。
【0015】なお、本発明と同様に上り信号にのる雑音
対策を行うものとして。従来特開平5−268605号
に示すように、下り信号の使用周波数帯域のうち、空き
チャンネルを利用して上り信号の伝送を行うものであ
る。つまり、上下の信号を同一の周波数帯域のものを用
いて双方向通信するものである。そして、この発明で
は、一戸建ての住宅のようにユーザーが個別に対応可能
なことを想定しており、本発明のように集合住宅に適用
するものではない。
【0016】また、本発明と同様に集合住宅における上
り信号の雑音の問題を解決するものとしては、例えば特
開平9−83830号に開示された「双方向テレビ強調
施設」がある。この発明も下り信号の周波数帯域のう
ち、空きチャンネルを利用して上り信号を送るようにし
ている。そして、同一周波数帯域を利用しているため、
同一線路を流れている場合に下り信号と上り信号を識別
し、上り信号のみ抽出し、放送局側に送るようになって
いる。
【0017】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、CATVのラインが敷設されているにもかかわら
ず、各自が個別に対応せざるを得ない状況をなくし、集
合住宅の住人ならば誰でも双方向CATVに雑音のない
状態で対応出来るようにするものであり、その際、既設
の集合住宅に敷設されている伝送機器をそのまま使用し
て、住人に経済的負担をかけないように変更する双方向
CATVシステム及び集合住宅の棟内伝送システムを提
供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る双方向CATVシステムでは、幹
線を流れる下り信号と上り信号の周波数帯域が、下り信
号の方が高い周波数帯域を用いる双方向CATVシステ
ムにおいて、前記幹線にヘッドエンドを介して接続され
る集合住宅内の伝送ライン内の上り信号を、前記幹線を
流れる下り信号より高い周波数帯域を用いて伝送するよ
うにし、前記ヘッドエンドから前記幹線に伝送される際
に、前記伝送ライン内の上り信号の伝送周波数を、前記
幹線を流れる上り信号の周波数帯域に合わせて変換する
ようにした(請求項1)。
【0019】また、本発明に係る集合住宅の棟内伝送シ
ステムでは、幹線を流れる下り信号と上り信号の周波数
帯域が、下り信号の方が高い周波数帯域を用いる双方向
CATVにおける前記幹線に接続され、双方向通信を可
能とした集合住宅の棟内伝送システムであって、前記幹
線と双方向接続するためのヘッドエンドと、前記ヘッド
エンドに接続され、前記集合住宅内に配線された伝送ラ
インと、前記伝送ラインに取り付けられた、受信端末接
続用のコネクタとを備える。そして、前記コネクタを介
して前記伝送ラインに送り込まれる上り信号の伝送周波
数は、前記幹線を流れる下り信号の伝送周波数より高い
周波数帯域を用い、前記ヘッドエンド内の上り信号を伝
送するライン上には、前記伝送経路内の上り信号の伝送
周波数を、前記幹線を流れる上り信号の周波数帯域に合
わせて変換する変換手段を備えるように構成した(請求
項2)。
【0020】本発明では、棟内伝送ラインを流れる際に
は、上り信号であっても高周波数帯域となるので、雑音
に強くなる。そして、ヘッドエンドから出るときには上
り信号は幹線における上り信号の周波数帯域に変換する
ので、すでに設置された幹線及び他の設備と同様に双方
向CATVが利用できる。
【0021】また、異なる周波数帯域を使用しているの
で、上り信号と下り信号を容易に弁別できる。
【0022】ところで、前記棟内の伝送ラインに送り込
まれる上り信号の伝送周波数は、650〜900MHz
の範囲の所定領域としてもよい(請求項3)。つまり、
所定領域であるので、上記範囲の全域でもよいし、その
中の一部であってもよい。そして、上限を900MHz
としたのは、950MHz以上の周波数帯域では、携帯
電話などの他の通信機器の使用チャンネルが割り当てら
れているので、その影響をなくすためである。
【0023】一方、下限を650MHzとしたのは、多
くの既存のCATVにおいて用いられる下り信号の周波
数帯域の上限は450MHzや550MHzであるの
で、それと混線しないようにするためである。
【0024】なお、この請求項3に記載の発明における
所定領域は、当然のことながら前提となる請求項2の要
件を具備することが条件となるので、仮に幹線を流れる
下り信号の伝送周波数帯域の上限が650MHz以上の
場合には、所定領域の下限もそれに合わせて650MH
zよりも高い範囲に限定される。そして、従来あるCA
TVにおける下り信号の周波数帯域の上限は550MH
zが多いので、上記のように所定領域の下限は650M
Hzとした場合であっても、十分なマージンがあり、混
線しない。また、多チャンネル化に伴う下り信号の広帯
域化で上限が770MHz程度まで拡大したものもある
が、係る場合には、例えば850〜900MHz内の所
定領域を使用すればよい。
【0025】本発明では、マンション等の集合住宅にお
ける片方向CATV方式から、電話やインターネットに
よって放送局等の発信源へ発信する双方向CATVへ変
換する際や、当初から双方向CATVを利用すべく配備
する場合に、集合住宅の各家庭からの上り信号の周波数
を、従来上り信号の周波数として使用されていない高域
の周波数(例えば650〜900MHzの高域周波数)
とするが、集合住宅の棟内ヘッドエンドの幹線への上り
信号は、幹線における上り信号の周波数帯域(例えば1
0〜50MHz)とすることにより流合雑音を解消する
ことができる。そして、その為の設備としては、ヘッド
エンドの上りラインに周波数変換手段を設置したり、受
信端末に高周波数で発信する機能を付与すれば良い。よ
って、伝送ラインに対する防護策や、各家庭での検査・
メンテナンスが不要となる。
【0026】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の一実施の形態の
要部を示している。本発明では、図1に示した集合住宅
7内のシステム構成の一部を変更することにより、図1
に示す幹線2等の既存のアクセス系(CATV網)はも
とより、集合住宅7の棟内伝送システムの大部分をその
まま利用できるようにしている。
【0027】まず、図2に基づいて集合住宅7の棟内伝
送システムについて説明する。図外のCATVの幹線に
接続される構内ヘッドエンド10に複数の伝送ライン1
1が、並列的に接続されている。この伝送ライン11
は、この例では集合住宅7の各階層ごとに設置されてい
る。そして、この伝送ライン11に直列的に同一階層の
各室に配備されるコネクタ端子12が接続されている。
従って、CATVを利用したいユーザーは、CATV業
者等から受信端末13を取得し、それをコネクタ端子1
2に接続するだけで、CATV網に連結することができ
る。
【0028】そして、この受信端末13は双方向伝送を
行うべく、下り信号をホームターミナル13aにて受信
するとともに、その受信信号に基づく音声・画像データ
をテレビ13bに出力する。一方、上り信号は、例えば
パソコン13cなどを用いて生成され、モデム13dを
介して伝送ライン11に送られ、構内ヘッドエンド10
に至るようになっている。そして、この構内ヘッドエン
ド10から、幹線へ送られ、その上り信号が放送局に伝
達されるようにしている。
【0029】さらに、構内ヘッドエンド10は、その内
部では上り信号と下り信号を分離して伝送し、その途中
で増幅することにより、各信号を減衰することなく相手
側に伝送可能としている。そのため、入出力端に分波器
10aを設け、下り用ライン10bと上り用ライン10
cとに振り分けるようにしている。そして、上記した各
構成は従来と同じである。
【0030】ここで本発明では、幹線を流れる各信号の
伝送周波数は、従来と同様に下り信号は70〜550M
Hzとし、上り信号は10〜50MHzとした。そし
て、棟内の伝送ライン11を流れる各信号の周波数は、
下り信号は70〜550MHzとするものの、上り信号
は上記下り信号の周波数帯域よりも高い650MHz〜
850MHzとした(図3(A)参照)。これにより、
集合住宅7の棟内のライン11を流れる上り・下りのい
ずれの信号も高周波帯域となるので、雑音に強くなり、
上り信号に雑音が重畳して放送局側に伝送されるのを可
及的に抑制する。そして、係るシステム構成では、幹線
部分は従来と同様にしているので、その幹線についての
設備はもちろんのこと、例えばすでに上り信号20〜5
0MHzを用いて双方向CATVを利用している端末設
備もそのまま使用できるとともに、そのように使用継続
できるということは、設備の交換等の作業も不要となる
ので、経済的である。
【0031】そして、係るシステムを実現するために、
まず、受信端末13に、650〜850MHzの高周波
数で出力する機能を付加する。つまり、モデム13dか
ら出力される信号の伝送周波数が係る高周波帯域になる
ようなモデムを用意する。これは、例えば局部発振器の
発振周波数を変更するとともに、ミキサにてその局部発
振器と信号とを混合することにより製造できる。もちろ
んこれ以外の構造であってもかまわない。そして、集合
住宅7の各家庭からの上り信号の周波数を650〜85
0MHzの高周波数とすることについては、最近のパソ
コン13cの能力が向上しているため、ほとんど問題は
ない。
【0032】さらに、構内ヘッドエンド10としては、
下り信号用の増幅器10dは従来と同様に70〜550
MHzの信号を増幅するものを用いる。一方、上り信号
用の増幅器10eは、単に振幅を増幅するのみならず、
周波数も変換する増幅周波数変換器を用いて構成してい
る。そして、周波数の変換は、棟内を流れる上り信号の
周波数(650〜850MHz)を幹線2を流れる上り
信号の周波数(10〜50MHz)に変換するものを用
いるようにしている。
【0033】なお、受信端末13のうち、少なくともホ
ームターミナル13aはCATV業者の方で責任を持っ
て製造・販売を行う。そこで、上記のように高周波数で
発信するモデムもCATV業者側で用意するようにして
おけば、ユーザー側での負担が軽減される。また、高周
波数で発信する手段として、上記したようにモデム内に
係る機能を組み込むようにしてもよいが、本発明はこれ
に限ることはなく、モデムは通常の低周波数(10〜5
0MHz)で信号出力をするものを用い、そのモデムと
コネクタとの間に周波数変換器を設けて所望の高周波数
の信号に変換し伝送するようにしてもよい。
【0034】なお、上記した例では、棟内での上り信号
の伝送周波数を650〜850MHzとしたが、本発明
はこれに限ることはなく、要は、下り信号の周波数より
も高く(雑音に強い)、しかも下り信号の伝送周波数領
域の上限に対して一定のマージンをとればよい(下り信
号と混信せず雑音の影響が受けにくくなる)ので、例え
ば、図3中二点鎖線で示すように、使用可能な周波数の
上限を900まで広げてもよい。また、そのように広げ
るのではなく、その上限の増加に合わせて下限も上昇さ
せるようにしてもよい。もちろん、設定する周波数帯域
は狭くてもよい。なお、我が国では950MHz以上が
携帯電話などの通信機器が使用する周波数帯域に割り当
てられている。従って、係る通信機器とも混信をさける
必要があるので、上記したように一定のマージンを採る
ことにより上限は900MHzとした。
【0035】さらには、図3(B)に示すように、最近
では、多チャンネル化に伴い下り信号の周波数を770
MHz程度まで増加させるものもある。その場合には、
同図(B)に示すように、棟内の上り信号の周波数を8
50〜900のように、下り信号と混信しないように広
域側にシフトすればよい。
【0036】次に、本発明の効果を実証するため、以下
に示す実験を行った。すなわち、マンション等の集合住
宅における上り伝送帯域内の雑音分布の状況を把握する
ため、実際のビルマンションにおいて流合雑音を測定し
た。一つは、一般的なCATVの上り帯域である10〜
50MHzについてであり、もうーつは高周波数域の上
り帯域である650〜850MHzについてである。
【0037】図4は、出願人所有の工務所棟内において
測定したテレビ共聴配線系統を示したものである。棟内
ヘッドエンド10内の棟内増幅器A1の出力を分配器2
0を介してツリー状の伝送路を形成し、その伝送路端に
端子コネクタ12が接続されている。そして、実験に使
用した建物は、本館と別館を1つの棟内ヘッドエンド1
0で管理するようにしている。
【0038】そして、実際の実験では、棟内ヘッドエン
ド部の棟内増幅器(双方向)A1の出力端において、補
助増幅器を通じ、棟内各端子(コネクタ12)から上が
ってくる雑音をスペクトルアナライザーのマクスホール
ド機能を用いて、雑音の最大値を記録した。上記2つの
周波数帯について、13〜17時の間、交互に30分程
度連続的に測定した。
【0039】使用した測定機器は、スペクトルアナライ
ザー2台(アドバンテスト社製R3361NK)、パイ
ロットジェネレータ(48MHz)1台(ミハル通信社
製)プロッタ1台であり、補助通信機としては、5〜5
5MHz帯増幅用1台(ミハル通信社製 MBSA−4
5−A 利得20dB)、470〜770MHz帯増幅
用1台(日本アンテナ社製 BW−35A 利得33d
B)を使用した。なお、図示省略したが、実際の棟内の
伝送ラインには、増幅器やアッテネータが設置されてい
るが、今回の実験の際には、増幅器をオフ(実際には入
出力端子を短絡)にするとともに、アッテネータを除去
した。これは、次の伝送損失の実験でも同様である。
【0040】図5は、一般的なCATVの上り帯域であ
る10〜50MHzにおいて、流合雑音を測定した結果
の雑音分布である。横軸は周波数であり、縦軸は雑音の
強度をdBで表示している。周波数全体にわたり雑音強
度が大きいことや、周波数が高くなるにつれ、雑音レベ
ルは低くなっていく傾向のあることがわかる。雑音の種
類としては、電気機器等からインパルス性のものが多
く、短波放送波等の無線波も一部混入していることがわ
かる。
【0041】図6は、高域の上り帯域である650〜8
50MHzにおいて流合雑音を測定した結果の雑音分布
である。周波数の数値に関係なく雑音強度は非常に小さ
く、無線波の混入がいくつかある程度で、電気機器等か
らインパルス性の雑音の混入は認められない。
【0042】なお、810〜830MHzにみられる雑
音強度の大きな無線波は、上記工務所の屋上に携帯電話
の基地局が設置されていて、これが818〜826MH
z無線波を発生しているためと考えられる。
【0043】図5と図6とを比較すれば明らかなよう
に、周波数の高い帯域である650〜850MHzにお
ける流合雑音の方が、少ないことがわかる。
【0044】また、上記2種類の測定は、13〜17時
頃の間に行っており、その終了近くの測定結果を示す
と、5〜55MHz帯は図7のようになり、650〜8
50MHz帯では図8のようになった。従来の周波数で
行った方は、図5と図7を比較すると明らかなように、
昼間より夕方の方が雑音強度が全体的に上がっていたの
に対し、本発明の周波数では、図6と図8を比較すると
明らかなように、雑音強度や、混入状況に時間的な変動
は認められなかった。なお、具体的な図示を省略する
が、中間の時間帯における実験結果においても、上記し
た傾向が現れている。なおまた、この実験結果からいう
と、図6に示された携帯電話の無線波の帯域818〜8
26MHzを避けた方が無難であることは、いうまでも
ない。なお、仮に係る範囲を使用しても、常時雑音が発
生しているわけではないので、5〜55MHz帯のよう
な従来のものに比べると雑音の影響の削減効果は十分に
期待できる。
【0045】次に、図4に示す集合住宅における上り帯
域の伝送損失と周波数特性を測定した。具体的には、棟
内の伝送ラインの最末端の端子12aに試験信号として
5〜55MHzと650〜850MHzのスイープ信号
を挿入し、ヘッドエンド10で受信することにより周波
数に対する伝送損失特性を求めた。
【0046】その結果、図9(5〜55MHz)と図1
0(650〜850MHz)に示すような結果が得られ
た。両図を比較すると明らかなように、図10に示す本
発明の周波数帯域では、図9に示されたものより若干伝
送損失がみられる。これは、高周波数化することによる
同軸ケーブルでの損失の増加などに起因するものである
が、この程度の低下であれば、棟内増幅器に上り利得の
大きなものを使用する等の配慮をすれば解決されるた
め、実用上問題がない。よって、集合住宅の各個人が独
自に手当てする必要はないといえる。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る双方向CA
TVシステム及び集合住宅の棟内伝送システムでは、マ
ンション等の集合住宅における片方向CATVから、双
方向CATVへ変更したり、すでに双方向CATVを使
用している場合などにおいて、集合住宅の各家庭からの
上り信号の周波数を例えば650〜900MHz程度等
の高域周波数とするが、従来のCATVの構内ヘッドエ
ンドに周波数を変換する変換器を取り付けるのみで、上
り信号の流合雑音を解消できるという効果を有する。
【0048】このため、集合住宅の住人に何ら新たな装
置等の技術的負荷や、経済的負担をかけることもなく、
また、集合住宅のオーナーにそれほどの経済的負担を強
いることなく、従来技術を最新の通信技術に向上できる
技術を提供できる。
【0049】また、このような最新技術を保有すること
により、災害等の非常時には、外部との通信手段として
も雑音を気にすることなく活用できるため、住人のライ
フラインとしても意義あるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なCATVのシステム全体の構成を示す
概念図である。
【図2】本発明の要部となる集合住宅の棟内の伝送系の
一例を示す概念図である。
【図3】本発明における使用周波数帯域の一例を示す図
である。
【図4】本発明の効果を実証するための実験に用いた集
合住宅を示す図である。
【図5】実験結果を示す図である。
【図6】実験結果を示す図である。
【図7】実験結果を示す図である。
【図8】実験結果を示す図である。
【図9】実験結果を示す図である。
【図10】実験結果を示す図である。
【符号の説明】
7 集合住宅 10 棟内ヘッドエンド 10e 周波数変換器 11 伝送ライン 12 コネクタ 13 受信端末

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幹線を流れる下り信号と上り信号の周波
    数帯域が、下り信号の方が高い周波数帯域を用いる双方
    向CATVシステムにおいて、 前記幹線にヘッドエンドを介して接続される集合住宅内
    の伝送ライン内の上り信号を、前記幹線を流れる下り信
    号より高い周波数帯域を用いて伝送するようにし、 前記ヘッドエンドから前記幹線に伝送される際に、前記
    伝送ライン内の上り信号の伝送周波数を、前記幹線を流
    れる上り信号の周波数帯域に合わせて変換するようにし
    た双方向CATVシステム。
  2. 【請求項2】 幹線を流れる下り信号と上り信号の周波
    数帯域が、下り信号の方が高い周波数帯域を用いる双方
    向CATVにおける前記幹線に接続され、双方向通信を
    可能とした集合住宅の棟内伝送システムであって、 前記幹線と双方向接続するためのヘッドエンドと、 前記ヘッドエンドに接続され、前記集合住宅内に配線さ
    れた伝送ラインと、 前記伝送ラインに取り付けられた、受信端末接続用のコ
    ネクタとを備え、 前記コネクタを介して前記伝送ラインに送り込まれる上
    り信号の伝送周波数は、前記幹線を流れる下り信号の伝
    送周波数より高い周波数帯域を用い、 前記ヘッドエンド内の上り信号を伝送するライン上に
    は、前記伝送ライン内の上り信号の伝送周波数を、前記
    幹線を流れる上り信号の周波数帯域に合わせて変換する
    変換手段を備えた集合住宅の棟内伝送システム。
  3. 【請求項3】 前記伝送ラインに送り込まれる上り信号
    の伝送周波数は、650〜900MHzの範囲の所定領
    域としたことを特徴とする請求項2に記載の集合住宅の
    棟内伝送システム。
JP10035388A 1998-02-03 1998-02-03 双方向catvシステム及び集合住宅の棟内伝送システム Pending JPH11220716A (ja)

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