JPH11220338A - 高周波電力増幅器 - Google Patents

高周波電力増幅器

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JPH11220338A
JPH11220338A JP1836298A JP1836298A JPH11220338A JP H11220338 A JPH11220338 A JP H11220338A JP 1836298 A JP1836298 A JP 1836298A JP 1836298 A JP1836298 A JP 1836298A JP H11220338 A JPH11220338 A JP H11220338A
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JP
Japan
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impedance
power amplifier
circuit
current
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Application number
JP1836298A
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English (en)
Inventor
Shinji Yamamoto
真司 山本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH11220338A publication Critical patent/JPH11220338A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F3/00Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
    • H03F3/189High-frequency amplifiers, e.g. radio frequency amplifiers
    • H03F3/19High-frequency amplifiers, e.g. radio frequency amplifiers with semiconductor devices only
    • H03F3/193High-frequency amplifiers, e.g. radio frequency amplifiers with semiconductor devices only with field-effect devices

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  • Power Engineering (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波電力増幅器において、高効率を維持し
ながら出力電力を制御できるようにする。 【解決手段】 ゲートが入力整合回路10を介して入力
端子21と接続され、ドレインが給電用のチョークイン
ダクタ22を介して電源端子23と接続されると共に出
力整合回路40を介して出力端子24と接続され、ソー
スが接地された増幅用FET25を備えている。さら
に、出力設定端子から入力された出力設定信号に基づい
て、増幅用FET25のゲートバイアス電圧と出力整合
回路40のインピーダンス特性とを調整する制御回路2
7を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線機器等に用い
る高効率の高周波電力増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信、特に移動体通信においては、
各利用者が持つ携帯無線端末機と該携帯無線端末機から
の電波を送受して有線回線と接続する基地局とが存在す
る。しかしながら、両者間の距離は常に同一とは限らな
いため、両者間の距離が長い場合には携帯無線端末機の
出力電力を大きくしなければならず、一方、両者間の距
離が短い場合には携帯無線端末機の出力電力を小さくし
てもよい。
【0003】そこで、近年、携帯無線端末機と基地局と
の距離に応じて出力電力を制御することにより、高周波
電力増幅器の消費電力を最小限に抑え、通話時間の延長
化と無線機器の小型及び軽量化とを両立しようとするシ
ステムが研究されている。
【0004】このような出力電力の制御を行なうシステ
ムにおいては、規定された最大出力電力における所定の
歪値等のスペックを満たしながら最高効率を得られるよ
うに高周波電力増幅器を設計する必要があり、とりわ
け、アイドル電流の電流量の設計及び出力整合回路の回
路定数の設計は高効率を実現するための重要なファクタ
ーとなる。ここで、アイドル電流は、高周波電力増幅器
に入力信号が入力されない状態のときに該高周波電力増
幅器に流す直流電流をいう。
【0005】このように、出力電力を制御して消費電力
を低減するには、高周波電力増幅器のアイドル電流を減
らして高周波電力増幅器の消費電流を減らすことにより
低消費電力化を図っている。
【0006】以下、従来の高周波電力増幅器について図
面を参照しながら説明する。
【0007】図16は従来の高周波電力増幅器であっ
て、電力増幅素子に電界効果型トランジスタ(=FE
T)を用いた回路構成を示している。図16に示すよう
に、ゲートが入力整合回路101を介して入力端子10
2と接続され、ドレインが給電用のチョークインダクタ
103を介して電源端子104と接続されると共に出力
整合回路105を介して出力端子106と接続され、ソ
ースが接地された増幅用FET107を有している。入
力端子102には抵抗値が50Ωの信号源抵抗108が
接続され、出力端子106には抵抗値が50Ωの負荷抵
抗109が接続されている。
【0008】図17は一般的なFETの電流−電圧(I
ds−Vds)特性を示している。図17において、最大ド
レイン電流Imax はゲート電流が流れない範囲、すなわ
ち、ゲート・バイアス電圧VgsにおけるFETが正常に
動作する範囲内の最大値Vg4を順方向に印加した場合の
ドレイン電流Idsを表わしている。また、ドレイン電圧
Vk は最大ドレイン電流Imax を与えるドレイン電圧で
あって、ニー電圧と呼ばれる。ここで、ドレイン電圧V
dsが0[V]からVk [V]までの間の領域は非飽和領
域と呼ばれ、ドレイン電圧Vdsに応じてドレイン電流I
dsが変化する領域である。ドレイン電圧Vdsがニー電圧
Vk を越える領域は飽和領域と呼ばれ、ドレイン電圧V
dsに係わらずドレイン電流Idsが所定値となる。通常、
FETを電力増幅素子として用いる場合には、該FET
を飽和領域で動作させている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の高周波電力増幅器は、アイドル電流を低減させて
も、その出力電力における最高効率を得られないという
問題がある。
【0010】本発明は、前記従来の問題を解決し、高効
率を維持しながら出力電力を制御できるようにすること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、高周波電力増幅器において、電力増幅素
子のアイドル電流を制御すると共に出力整合回路のイン
ピーダンス特性を制御するものである。
【0012】本発明に係る第1の高周波電力増幅器は、
入力された高周波信号を増幅し、増幅された増幅信号を
出力する電力増幅素子と、電力増幅素子の入力側に設け
られ、信号源側のインピーダンスと電力増幅素子のイン
ピーダンスとの整合をとる入力整合回路と、電力増幅素
子の出力側に設けられ、電力増幅素子のインピーダンス
と増幅信号を受ける側のインピーダンスとの整合をとる
出力整合回路と、入力された出力設定信号に基づいて電
力増幅素子と出力整合回路とを制御する制御回路とを備
えている。
【0013】第1の高周波電力増幅器によると、入力さ
れた出力設定信号に基づいて電力増幅素子と出力整合回
路とを制御する制御回路を備えているため、例えば、使
用状況に応じて消費電力を低減する場合に、アイドル電
流の電流量を少なくするだけでなく、出力整合回路のイ
ンピーダンス特性をも変更すれば、効率を維持したまま
消費電力を低減できる。
【0014】第1の高周波電力増幅器において、制御回
路が、電力増幅素子におけるアイドル電流の電流量と出
力整合回路の回路定数とを調整することが好ましい。
【0015】第1の高周波電力増幅器において、制御回
路が、電力増幅素子におけるアイドル電流の電流量を減
少させる際には電流量の減少に伴って出力整合回路のイ
ンピーダンス値の実部を大きくする一方、アイドル電流
の電流量を増加させる際には電流量の増加に伴って出力
整合回路のインピーダンス値の実部を小さくすることが
好ましい。
【0016】第1の高周波電力増幅器において、制御回
路が、電力増幅素子におけるアイドル電流の電流量を減
少させる際には電流量の減少に伴って電力増幅素子に対
する負荷線の傾きの絶対値を小さくする一方、アイドル
電流の電流量を増加させる際には電流量の増加に伴って
負荷線の傾きの絶対値を大きくすることが好ましい。
【0017】本発明に係る第2の高周波電力増幅器は、
それぞれが入力された高周波信号を増幅し、増幅された
増幅信号を出力する多段の電力増幅素子と、多段の電力
増幅素子のうちの初段の電力増幅素子の入力側に設けら
れ、信号源側のインピーダンスと初段の電力増幅素子の
インピーダンスとの整合をとる入力整合回路と、多段の
電力増幅素子のうちの初段側の電力増幅素子と終段側の
電力増幅素子との間に設けられ、初段側の電力増幅素子
と終段側の電力増幅素子とのインピーダンスの整合をと
る段間結合回路と、多段の電力増幅素子のうちの終段の
電力増幅素子の出力側に設けられ、終段の電力増幅素子
のインピーダンスと終段の電力増幅素子からの増幅信号
を受ける側のインピーダンスとの整合をとる出力整合回
路と、入力された出力設定信号に基づいて、少なくとも
終段の電力増幅素子と出力整合回路とを制御する制御回
路とを備えている。
【0018】第2の高周波電力増幅器によると、入力さ
れた出力設定信号に基づいて、少なくとも終段の電力増
幅素子と出力整合回路とを制御する制御回路を備えてい
るため、例えば、使用状況に応じて消費電力を低減する
場合に、アイドル電流の電流量を少なくするだけでな
く、出力整合回路のインピーダンス特性をも変更すれ
ば、効率を維持したまま消費電力を低減できる。
【0019】第2の高周波電力増幅器において、制御回
路が、終段の電力増幅素子におけるアイドル電流の電流
量と出力整合回路の回路定数とを調整することが好まし
い。
【0020】第2の高周波電力増幅器において、制御回
路が、終段の電力増幅素子におけるアイドル電流の電流
量を減少させる際には電流量の減少に伴って出力整合回
路のインピーダンス値の実部を大きくする一方、アイド
ル電流の電流量を増加させる際には電流量の増加に伴っ
て出力整合回路のインピーダンス値の実部を小さくする
ことが好ましい。
【0021】第2の高周波電力増幅器において、制御回
路が、終段の電力増幅素子におけるアイドル電流の電流
量を減少させる際には電流量の減少に伴って終段の電力
増幅素子に対する負荷線の傾きの絶対値を小さくする一
方、アイドル電流の電流量を増加させる際には電流量の
増加に伴って負荷線の傾きの絶対値を大きくすることが
好ましい。
【0022】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、電力増幅素子が電界効果型トランジスタ又はバイポ
ーラトランジスタであることが好ましい。
【0023】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、出力整合回路が、並列接続された可変容量素子を含
み、該出力整合回路のインピーダンスの値を変更するた
めのインピーダンス変更回路を有していることが好まし
い。
【0024】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、出力整合回路が、互いに直列に接続された複数の容
量素子と、一端が容量素子同士の接続部に接続され、他
端が接地されたスイッチ素子とを含み、該出力整合回路
のインピーダンスの値を変更するためのインピーダンス
変更回路を有していることが好ましい。
【0025】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、出力整合回路が、互いに直列に接続された複数のイ
ンダクタと、一端がインダクタ同士の接続部に接続さ
れ、他端が接地されたスイッチ素子とを含み、該出力整
合回路のインピーダンスの値を変更するためのインピー
ダンス変更回路を有していることが好ましい。
【0026】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、スイッチ素子がPINダイオードであることが好ま
しい。
【0027】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、スイッチ素子が電界効果トランジスタであることが
好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】本願発明者は、高周波電力増幅器
に対して高効率を維持しながら出力電力を低減させる方
法について種々検討を重ねた結果、以下の知見を得てい
る。
【0029】まず、図17に示すIds−Vds特性を持つ
FETを用いて、図16に示す従来の高周波電力増幅器
をA級動作させる場合について考える。A級動作におい
て最高効率を実現するためには、アイドル電流を最大ド
レイン電流Imax の2分の1に設定するため、図17に
示すように、動作点をA1 に設定する。すなわち、動作
点を、Vds=Vdd,Ids=Imax /2に設定する。この
とき、効率を最大とするには、動作点A1 を通る第1の
負荷線AL の傾きをImax /(2(Vdd−Vk ))に設定す
ればよい。
【0030】このとき、出力電力は交流電流と交流電圧
との積で表わされるため、図17に示す交流電流波形A
i と交流電圧波形Av との積になる。この際のドレイン
効率(=出力電力/消費する直流電力)は1/2・(1
−Vk /Vdd)×100[%]で表わされる。Vk <<
Vddの理想的な状態においては、理想ドレイン効率の値
は50%を実現できるが、実際にはニー電圧Vk は1V
程度であり、ドレイン効率は必ず50%よりも低くな
る。また、電源電圧Vddがニー電圧Vk に近づく程、ド
レイン効率が低くなる。
【0031】次に、アイドル電流を前述の2分の1とす
る場合を考える。この場合は、動作点をB1 に設定す
る。すなわち、動作点を、Vds=Vdd,Ids=Imax /
4に設定する。ここで、第2の負荷線BL の傾きを第1
の負荷線AL と同一とすると、出力電力は、この場合に
は、交流電流波形Bi ×交流電圧波形Bv となって、そ
れぞれの振幅が前述の2分の1ずつに減じてしまい、そ
の結果、出力電力は4分の1となってしまう。一方、消
費する直流電力は元の2分の1であるため、結局、ドレ
イン効率は、Vk <<Vddの理想状態であっても前述の
50%の2分の1、すなわち25%に低下してしまう。
【0032】なお、出力電力を2分の1とするために
は、アイドル電流を(√2/4)Imax に設定する必要
があるが、この場合はVk <<Vddの理想状態であって
も、ドレイン効率は35%となり50%に達することは
ない。
【0033】以下、本願の目的とする、出力電力を2分
の1に低下させた場合においても、A級動作の理想ドレ
イン効率である50%を実現する方法を図1に基づいて
説明する。
【0034】まず、図1に示すように、FETの動作点
を動作点B1 に設定したまま、第2の負荷線BL の傾き
を第1の負荷線AL の傾きの2分の1であるImax /
(4(Vdd−Vk ))に変える。ここで、第2の負荷線BL
の傾きを変えるということは、FETの負荷、すなわ
ち、出力側に接続される抵抗の値を変えることに他なら
ず、第2の負荷線BL の傾きを第1の負荷線AL の傾き
の2分の1とすれば、負荷は2倍となる。この場合の交
流電流は交流電流波形Bi で表わされ、その振幅は交流
電流波形Ai の2分の1となるが、一方、交流電圧波形
は第2の負荷線BLに示すようにその傾きを変えている
ため、交流電圧波形Av のままである。
【0035】従って、出力電力は交流電流波形Bi ×交
流電圧波形Av で求まり、交流電圧波形Av の振幅は変
化せずに交流電流波形Bi の振幅のみが2分の1に減じ
るため、出力電力は2分の1となる。同時に消費する直
流電力は2分の1であるため、ドレイン効率は動作点A
1 の場合と同一の値の50%を維持できる。
【0036】なお、出力電力を2分の1に低下させる場
合を例に挙げたが、任意の出力電力に対して、アイドル
電流の電流量と負荷線の傾きとをそれぞれ変化させるこ
とにより、その出力電力における最高効率を実現でき
る。
【0037】また、負荷線を直線として、すなわち、負
荷が抵抗成分のみの純抵抗であるとして説明したが、高
周波電力増幅器の負荷は、実数成分(R:抵抗成分)と
虚数成分(X:キャパシタ成分又はインダクタ成分)と
からなる場合がある。この場合は、負荷は負荷インピー
ダンスと呼ばれ、インピーダンスZはR+jX(但し、
2 =−1である。)と表わすことができる。また、こ
の場合は、負荷線は曲線となるが、平均の傾きは、ほぼ
抵抗成分と相関を持つため、前述の概念を適用できる。
【0038】以上説明したように、高周波電力増幅器に
おいて、出力電力に応じてアイドル電流の電流量と負荷
インピーダンスの値とを所定の関係に基づいて連動させ
ながら変化させることにより、任意の出力電力において
最高効率を得ることができる。
【0039】本発明はこの原理に基づき、出力電力を制
御する高周波電力増幅器において高効率を維持しながら
出力電力を変更できるようにする。
【0040】以下、高周波電力増幅器の一般的な設計手
法について図面を参照しながら説明する。図16に示す
1段構成の高周波電力増幅器においては、通常、入力端
子102及び出力端子106に接続されるインピーダン
スは50Ωである。また、増幅用FET107の入力イ
ンピーダンスS11及び出力インピーダンスS22は共に虚
数成分を含み、実数成分(抵抗成分)も一般的には50
Ωではないため、入力側又は出力側に直接50Ωを接続
すると、入力側又は出力側で高周波信号が反射してしま
い、信号源の電力が増幅されない。入力整合回路101
は入力インピーダンスの50Ωを増幅用FET107の
入力インピーダンスS11に変換し、また、出力整合回路
105は出力インピーダンスS22を50Ωに変換するた
め、効率良く電力を取り出すことができる。
【0041】ここで、増幅用FET107側からみた入
力側、すなわち、入力整合回路101及び信号源抵抗1
08のインピーダンスをZS 、増幅用FET107側か
らみた出力側、すなわち、出力整合回路105及び負荷
抵抗109のインピーダンスをZL とすると、増幅用F
ET107の利得が最大となる整合条件は、ZS ,ZL
をそれぞれ入力インピーダンスS11,出力インピーダン
スS22の共役整合と等しくする場合である。すなわち、
S =(S11* 及びZL =(S22* (但し、記号*
は(R+jX)* =R−jXとなる関係を表わす。)で
ある。
【0042】ところで、実際の高周波電力増幅器におい
ては、他の無線機器に妨害を与えないように歪量を所定
値以下にすることが要求され、歪量が小さい程望まし
い。また、消費電流は少ない方が好ましいが、利得が小
さくては無意味なため、効率で評価することが多い。こ
の効率は利得が大きく且つ消費電流が少ない程高くな
る。
【0043】しかしながら、一般には、利得が最大とな
る整合条件、歪量が最小となる整合条件及び効率が最大
となる整合条件はそれぞれ異なっており、高周波電力増
幅器の整合をこれらの各整合条件のトレードオフから決
定する必要があるため、最適インピーダンスをZSopt,
Loptとすると、実際の高周波電力増幅器を設計する際
には、これら最適インピーダンスZSopt,ZLoptとそれ
ぞれ対応する入力インピーダンスS11,出力インピーダ
ンスS22の共役整合とを等しくしない(ZSopt≠
(S11* 、ZLopt≠(S22* )ことが多い。
【0044】(第1の実施形態)以下、本発明の第1の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0045】図2は本発明の第1の実施形態に係る1段
構成の高周波電力増幅器の回路構成を示している。図2
に示すように、ゲートが入力整合回路10を介して入力
端子21と接続され、ドレインが給電用のチョークイン
ダクタ22を介して電源端子23と接続されると共に出
力整合回路40を介して出力端子24と接続され、ソー
スが接地された増幅用FET25と、出力設定端子26
に出力設定信号を受け、入力された出力設定信号に基づ
いて、増幅用FET25のゲートバイアス電圧と出力整
合回路40のインピーダンス特性とを調整する制御回路
27とを備えている。
【0046】入力端子21には抵抗値が50Ωの信号源
抵抗28が接続され、出力端子24には抵抗値が50Ω
の負荷抵抗29が接続されている。
【0047】入力整合回路10は、入力端子21と増幅
用FET25のゲートとの間に、それぞれ、直列接続さ
れた第1のキャパシタ11と並列接続された第1のイン
ダクタ12とを有している。
【0048】出力整合回路40は、増幅用FET25の
ドレインと出力端子24との間に、それぞれ、互いに直
列接続された第2のキャパシタ41及び第3のキャパシ
タ42と、互いに並列接続された第2のインダクタ43
及びインピーダンス変更回路としての容量可変回路44
とを有している。
【0049】制御回路27は、出力設定端子26から入
力された出力設定信号の設定値に基づいて、その時の出
力電力における効率が最高となるようにゲートバイアス
端子30に対してゲート制御電圧Vg を印加することに
より、増幅用FET25のアイドル電流の電流量を変更
する。ゲートバイアス端子30に印加されたゲート制御
電圧Vg は、抵抗値が数kΩ程度で一端が該ゲートバイ
アス端子30に接続され他端が増幅用FET25のゲー
トに接続されたゲートバイアス抵抗31を介して増幅用
FET25のゲートに入力される。
【0050】同時に、制御回路27は、入力された電力
情報(電力量)に基づいて、その時の出力電力における
効率が最高となるように出力整合回路40のインピーダ
ンス制御端子32に対してインピーダンス制御電圧Vc
を印加することにより、容量可変回路44の容量値を変
更する。
【0051】この結果、出力整合回路40のインピーダ
ンス値が最適化され、高効率を維持できるアイドル電流
と容量可変回路44の容量値とを決定できる。
【0052】以下、前記のように構成された高周波電力
増幅器の設計例について図面を参照しながら説明する。
【0053】まず、電力増幅素子としての増幅用FET
25に、半導体材料にGaAsを用い、ゲート長が0.
8μmでゲート幅が8mmのMESFETを採用し、動
作周波数fを1.96GHz、電源電圧Vddを3.5V
とする。変調方式にはデジタル方式のπ/4 Shif
t QPSKを用いる。FETの歪量を隣接チャンネル
漏洩電力ACPRの600kHz離調で表わし、歪量の
仕様を−60dBc以下とする。ここで、隣接チャンネ
ル漏洩電力ACPRは歪量が小さくなる程その値が小さ
くなる。
【0054】また、このFETにおいては、出力電力P
out を25.0dBmで且つアイドル電流Iidleを20
0mAとすると、そのときの最適インピーダンスZSop
t,ZLoptは、それぞれ、ZSoptA =7.1+j6.3
[Ω],ZLoptA =8.4+j3.0[Ω]である。こ
の場合の該FETの高周波特性は、利得Gainが1
0.2dB、消費電流Idsが246.8mA、電力付加
効率PAE(=(出力電力−入力電力)/消費する直流
電力)が32.9%及び隣接チャンネル漏洩電力ACP
Rが−60.8dBcである。
【0055】なお、電力付加効率PAEは入力電力の値
を減ずるため、必ずドレイン効率よりも小さな値とな
り、この場合、電源電圧Vddが3.5Vでニー電圧Vk
が約1Vであるため、電力付加効率PAEは50%に達
することはない。
【0056】また、アイドル電流Iidleが変動しても、
最適入力インピーダンスZSoptは、ほぼ所定の値をとる
ため、以下、最適入力インピーダンスZSoptの値をZSo
pt=7.1+j6.3[Ω]とする。
【0057】次に、出力電力Pout を前述の2分の1の
値の22.0dBmで且つアイドル電流Iidleを前述の
2分の1の値の100mAとし、さらに、負荷(出力)
インピーダンスZの値を変更する。図3は負荷インピー
ダンスの値を変更させる経路を示しており、図3に示す
ように、負荷インピーダンスZを最適負荷インピーダン
スZLoptA からZLB方向に移動させて、高周波電力増幅
器の高周波特性の変化を調べる。これは、図1に示した
第1の負荷線AL を第2の負荷線BL に移動させること
に相当する。なお、抵抗成分だけでなく虚数成分を変化
させる理由は後述する。
【0058】図4(a)は負荷インピーダンスZを最適
負荷インピーダンスZLoptA からZLB方向に移動させた
場合の利得Gain及びドレイン電流Idsの変化のよう
すを表わし、図4(b)は負荷インピーダンスZを最適
負荷インピーダンスZLoptAからZLB方向に移動させた
場合の電力付加効率PAE及び隣接チャンネル漏洩電力
ACPRの変化のようすを表わしている。ここで、横軸
は負荷インピーダンスZの抵抗成分Rを表わしている。
図4(a)に示すように、抵抗成分を増していくと利得
Gainが低下するが、ドレイン電流Idsは抵抗成分が
18Ωのときに最小値を示しており、従って、図4
(b)に示すように、電力付加効率PAEは抵抗成分が
18Ωのときに最大値を示している。これにより、出力
電力が22.0dBmの場合の最適負荷インピーダンス
LoptB の値を18.0+j8.5[Ω]とすればよい
ことが分かる。ここで、実数成分の18Ωという値は、
元の出力電力Pout における最適負荷インピーダンスの
実数成分8.4Ωのほぼ2倍となっており、前に説明し
た検討結果とよく一致している。
【0059】図5は本実施形態に係る高周波電力増幅器
における高周波特性の一覧であって、上段は出力電力を
低下させる前の元の特性を示し、中断は出力電力を低下
させた後の特性を示し、さらに、下段はアイドル電流I
idleのみ元の値の2分の1の100mAとし、負荷イン
ピーダンスを変更せずに元の8.4+j3.0[Ω]の
ままとした場合の特性を示している。
【0060】図5の中段に示すように、アイドル電流I
idleの電流量を2分の1とし且つ負荷インピーダンスの
値をほぼ2倍と大きくした場合は、利得Gainが9.
0dB、消費電流Idsが125.4mA、電力付加効率
PAEが31.8%、隣接チャンネル漏洩電力ACPR
が−63.4dBcであり、下段に示した単純にアイド
ル電流Iidleのみを2分の1とした場合と比べてドレイ
ン電流Idsが約40mAも削減され、電力付加効率PA
Eが約7%向上していることが分かる。なお、歪量に関
しては隣接チャンネル漏洩電力ACPRに示されるよう
に−63.4dBcであって、増加は認められない。
【0061】このように、本実施形態によると、アイド
ル電流Iidleを単に低減させる場合と比べて、アイドル
電流Iidleの変化に合わせて負荷インピーダンスも変化
させると、利得Gainが若干低下するものの、歪が増
加せず、アイドル電流Iidleの低減と電力付加効率PA
Eの向上とを同時に実現できる。
【0062】以下、アイドル電流Iidleと負荷インピー
ダンスとをどのように連動して変化させるかについて図
面を参照しながら説明する。
【0063】図6は動作周波数fが1.96GHzの場
合の入力整合回路10の設計用チャートを示しており、
図6において、図2に示す構成要素と対応する曲線には
同一の符号を付している。前述したように、出力電力P
out が25.0dBmの場合も出力電力Pout が22.
0dBmの場合も共に、最適入力インピーダンスZSopt
A は7.1+j6.3[Ω]であるため、入力整合回路
の回路定数は双方の場合で同一としてよく、第1のキャ
パシタ11の値は7.35pFで、第1のインダクタ1
2の値は1.62nHとなる。
【0064】図7は動作周波数fが1.96GHzの場
合の出力整合回路40の設計用チャートを示しており、
図7において、図2に示す構成要素と対応する曲線には
同一の符号を付している。前述したように、出力電力P
out が25.0dBmで且つアイドル電流Iidleが20
0mAの場合は、最適負荷インピーダンスZLoptA
8.4+j3.0[Ω]であり、このときの第2のキャ
パシタ41を5.0pF、第3のキャパシタ42を1
0.0pF、第2のインダクタ43を1.29nHとす
ると、容量可変回路44の容量値は1.30pFとな
る。
【0065】一方、出力電力Pout が22.0dBmで
且つアイドル電流Iidleが100mAの場合は、容量可
変回路44の容量値を2.68pFに変更すれば、負荷
インピーダンスの値はZLoptB =18.0+j8.5
[Ω]となる。
【0066】なお、図3において、負荷インピーダンス
の変化の経路を実数成分だけでなく虚数成分をも変化さ
せていたが、これは、図7に示すように、出力整合回路
40の容量可変回路44の容量値のみ変化させるのが最
も容易な方法であり、この場合には、負荷インピーダン
スの経路が図3のようになるためである。
【0067】容量可変回路44の容量値を1.30pF
から2.68pFに変える程度の変更であれば、容量可
変回路44に可変容量素子としてのバリアブル・キャパ
シタ(以下、バリキャップと呼ぶ。)を用いることがで
きる。バリキャップは、本来、ダイオード素子である
が、正負の電極に印加する逆バイアス電圧に比例する線
形性に優れた容量変化を得ることができる。
【0068】図8は本実施形態に係る容量可変回路44
の具体的な回路構成を示している。図8に示すように、
キャパシタ51、バリキャップ52及び抵抗53を有し
ており、キャパシタ51の一方の電極とバリキャップ5
2の一方の電極とが共通接続部において互いに直列に接
続されると共に、抵抗53は一端が共通接続部と接続さ
れ、他端がインピーダンス制御端子32と接続されてい
る。キャパシタ51の他方の電極は増幅用FET25側
に接続され、バリキャップ52の他方の電極は接地され
ている。抵抗53の抵抗値は10kΩ程度であり、イン
ピーダンス制御端子32側へのリーク電流を阻止してい
る。ここでは、キャパシタ51の容量値をバリキャップ
52の容量値よりも十分に大きくする必要があり、この
場合は、容量値を100pF程度とすればよい。
【0069】図2に示す制御回路27から出力されるイ
ンピーダンス制御電圧Vc によってバリキャップ52の
容量値を変更する。すなわち、前述したように、出力電
力Pout が25.0dBmで且つアイドル電流Iidleが
200mAの場合は、キャパシタ51及びバリキャップ
52を併せた容量値が1.30pFとなるように、イン
ピーダンス制御電圧Vc を制御すればよく、出力電力P
out が22.0dBmで且つアイドル電流Iidleが10
0mAの場合は、キャパシタ51及びバリキャップ52
を併せた容量値が2.68pFとなるように、インピー
ダンス制御電圧Vc を制御すればよい。
【0070】なお、図2に示す容量可変回路44には大
きな振幅の交流電圧が印加されるため、この大きな電圧
振幅に対して歪が生じないようなバリキャップ52を用
いることによって、容量可変回路44に生じる歪を無視
できる程度に抑えることができる。
【0071】以上説明したように、制御回路27が増幅
用FET25に対するアイドル電流を制御すると同時に
容量可変回路44で負荷インピーダンスを制御すること
により、出力電力に応じてアイドル電流と負荷インピー
ダンスとの値を連動して変化させるため、例えば、出力
電力が25.0dBmであっても、また、その2分の1
の値の22.0dBmであっても、それぞれの出力電力
における最高効率を実現できる。
【0072】なお、本実施形態においては、電力増幅素
子の動作をA級動作として説明したが、これに限らず、
AB級やB級動作であってもよい。
【0073】また、便宜上、出力電力が25.0dBm
の場合とその2分の1の22.0dBmの場合とを説明
したが、出力電力の変化のさせ方は多段階であってもよ
く、アイドル電流と負荷インピーダンス値とを効率が維
持されるように変化させればよい。
【0074】また、低減した出力電力を復旧させる場合
には、前述の説明とは逆に、アイドル電流の所定量を増
加させると共に増加した電流量の増分に応じて負荷イン
ピーダンスの値を減らして最適化すればよい。
【0075】また、本実施形態においては、電力増幅素
子にGaAs MESFETを用いたが、これに限ら
ず、MOSFETや、さらには、これらFETと同様の
電流−電圧(Ice−Vce)特性を持つバイポーラトラン
ジスタであっても同様の効果を得ることができる。
【0076】なお、入出力整合回路の一部にインピーダ
ンス整合用の抵抗を含んでいてもよい。
【0077】(第1の実施形態の第1変形例)以下、本
発明の第1の実施形態の第1変形例について図面を参照
しながら説明する。
【0078】図9(a)は第1の実施形態の第1変形例
に係る高周波電力増幅器の容量可変回路の回路構成を示
し、図9(b)はその等価回路を示している。図9
(a)に示すように、共通接続部において互いに直列に
接続された第1のキャパシタ55及び第2のキャパシタ
56と、正電極が第3のキャパシタ57を介して共通接
続部と接続され、負電極が第4のキャパシタ58を介し
て接地されたPINダイオード59と、一端がPINダ
イオード59の正電極と接続され、他端がインピーダン
ス制御端子32と接続された第1のチョークインダクタ
60と、一端がPINダイオード59の負電極と接続さ
れ、他端が第2のチョークインダクタ61を介して接地
された抵抗62とを有しており、第1のキャパシタ55
の共通接続部と反対側の電極は増幅用FET25側に接
続され、第2のキャパシタ56の共通接続部と反対側の
電極は接地されている。
【0079】PINダイオード59は、P型半導体とN
型半導体との間に絶縁膜が挟まれてなるダイオードであ
って、1V程度の順バイアスが印加されることによりオ
ン状態となり、0Vが印加されることによりオフ状態と
なる。
【0080】ここで、使用される周波数帯において、第
1のチョークインダクタ60はインピーダンス制御端子
32がオープン(開放)にみえ、第2のチョークインダ
クタ61はGNDがオープン(開放)にみえる程度の値
として、PINダイオード59に対してDC(直流)的
なバイアス動作を行なえるようにしている。
【0081】抵抗62は数kΩの抵抗値を有し、PIN
ダイオード59の順バイアス時のリーク電流を阻止す
る。第3のキャパシタ57及び第4のキャパシタ58は
使用される周波数帯においてほぼショート(短絡)とみ
なせる程度の値とし、これらキャパシタ57,58のそ
れぞれの電極間を高周波的にショートする。
【0082】本変形例においては、図9(b)の等価回
路図に示すように、PINダイオード59に、インピー
ダンス制御端子32を介して1V程度のインピーダンス
制御電圧Vc を印加して該PINダイオード59をオン
状態とし、一方、0Vのインピーダンス制御電圧Vc を
印加して該PINダイオード59をオフ状態とすること
により、PINダイオード59にスイッチ59Aの機能
を持たせている。
【0083】従って、第1のキャパシタ55の容量値を
2.68pFとし、第2のキャパシタ56の容量値を
2.52pFとすると、第1の実施形態と同様に、出力
電力Pout が25.0dBmで且つアイドル電流Iidle
が200mAの場合は、インピーダンス制御電圧Vc を
0VとすればPINダイオード59がオフとなって、第
1のキャパシタ55及び第2のキャパシタ56からなる
容量値を最適値である1.30pFとすることができ
る。
【0084】また、出力電力Pout が22.0dBmで
且つアイドル電流Iidleが100mAの場合は、インピ
ーダンス制御電圧Vc を1VとすればPINダイオード
59がオンとなり共通接続部が接地されるため、第1の
キャパシタ55の容量値のみで最適値の2.68pFを
得ることができる。但し、スイッチ59Aも若干の容量
を持つため、実際には第1及び第2のキャパシタ55,
56は、この容量を考慮して設計する必要がある。
【0085】なお、図2に示す容量可変回路44には大
きな振幅の交流電圧が印加されるため、この大きな電圧
振幅に対して歪が生じないようなPINダイオード59
を用いることによって、容量可変回路44に生じる歪を
無視できる程度に抑えることができる。
【0086】(第1の実施形態の第2変形例)以下、本
発明の第1の実施形態の第2変形例について図面を参照
しながら説明する。
【0087】図10(a)は第1の実施形態の第2変形
例に係る高周波電力増幅器の容量可変回路の回路構成を
示し、図10(b)はその等価回路を示している。図1
0(a)に示すように、共通接続部において互いに直列
に接続された第1のキャパシタ55及び第2のキャパシ
タ56と、ドレインが共通接続部と接続され、ソースが
接地され、ゲートが抵抗65を介してインピーダンス制
御端子32と接続されたスイッチ用FET66とを有し
ており、第1のキャパシタ55の共通接続部と反対側の
電極は増幅用FET25側に接続され、第2のキャパシ
タ56の共通接続部と反対側の電極は接地されている。
【0088】スイッチ用FET66は、ゲートに印加さ
れる電圧がしきい値電圧Vthよりも大きい場合にはオン
状態となり、しきい値電圧Vthよりも小さい場合にはオ
フ状態となる。また、抵抗65は数kΩの抵抗値を有
し、スイッチ用FET66のゲート側へのリーク電流の
流入を阻止する。
【0089】本変形例においては、図10(b)の等価
回路図に示すように、例えば、スイッチ用FET66の
しきい値電圧Vthを−1Vとすると、スイッチ用FET
66に、インピーダンス制御端子32を介して0V程度
のインピーダンス制御電圧Vc を印加して該FET66
をオン状態とし、一方、−2Vのインピーダンス制御電
圧Vc を印加して該FET66をオフ状態とすることに
より、該FET66にスイッチ66Aの機能を持たせて
いる。
【0090】従って、第1のキャパシタ55の容量値を
2.68pFとし、第2のキャパシタ56の容量値を
2.52pFとすると、第1変形例と同様に、出力電力
Poutが25.0dBmで且つアイドル電流Iidleが2
00mAの場合は、インピーダンス制御電圧Vc を−2
Vとすればスイッチ用FET66がオフとなって、第1
のキャパシタ55及び第2のキャパシタ56からなる容
量値を最適値である1.30pFとすることができる。
【0091】また、出力電力Pout が22.0dBmで
且つアイドル電流Iidleが100mAの場合は、インピ
ーダンス制御電圧Vc を0Vとすればスイッチ用FET
66がオンとなり共通接続部が接地されるため、第1の
キャパシタ55の容量値のみで最適値の2.68pFを
得ることができる。但し、スイッチ66Aも若干の容量
を持つため、実際には第1及び第2のキャパシタ55,
56は、この容量を考慮して設計する必要がある。
【0092】なお、スイッチ用FET66のドレイン・
ソース間に大きな電圧振幅が印加された場合に、この大
きな電圧振幅によって歪が生じる可能性がある。そこ
で、歪が生じないようなしきい値電圧やゲート幅を持つ
スイッチ用FET66を適当に選ぶことによって、大き
な電圧振幅によって生じる歪を無視できる程度に抑える
ことができる。
【0093】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0094】図11は本発明の第2の実施形態に係る1
段構成の高周波電力増幅器の回路構成を示している。図
11において、図2に示す構成要素と同一の構成要素に
は同一の符号を付すことにより説明を省略する。図11
に示すように、本実施形態においては、出力整合回路4
0における、制御回路27からのインピーダンス制御電
圧Vc を受けるインピーダンス変更回路が、増幅用FE
T25の出力側と並列接続されたインダクタンス可変回
路43Aにより構成されていることを特徴とする。
【0095】第1の実施形態においては、図2に示す容
量可変回路44の容量値を制御することによって負荷イ
ンピーダンスを変化させたが、第2のインダクタ43の
インダクタ値を制御することによっても負荷インピーダ
ンスを調整でき、具体的には複数のインダクタと該複数
のインダクタの接続を変えるスイッチとを組み合わせる
ことによって実現できる。
【0096】図12は、第1の実施形態と同様の設計条
件で出力整合回路40を設計する場合の設計用チャート
を示しており、図12において、図11に示す構成要素
と対応する曲線には同一の符号を付している。図12に
示すように、例えば、出力電力Pout を25.0dBm
としアイドル電流Iidleを200mAとしたときの最適
負荷ピーダンスZLoptA の値が8.4+j3.0[Ω]
であり、この状態から、出力電力Pout を22.0dB
mとしアイドル電流Iidleを100mAに変更したとき
の最適負荷ピーダンスZLoptB の値を18.0+j8.
5[Ω]に切り替えるためには、インダクタンス可変回
路43Aのインダクタ値を1.69nHから2.69n
Hに切り替えればよいことが分かる。
【0097】図13(a)は第2の実施形態に係る高周
波電力増幅器のインダクタ可変回路の回路構成を示し、
図13(b)はその等価回路を示している。図13
(a),(b)において、図9(a),(b)に示す構
成要素と同一の構成要素には同一の符号を付すことによ
り説明を省略する。図13(a)に示すように、共通接
続部において互いに直列に接続された第1のインダクタ
71及び第2のインダクタ72とを有し、第1のインダ
クタ71の共通接続部と反対側の電極は増幅用FET2
5側に接続され、第2のインダクタ72の共通接続部と
反対側の電極は接地されている。
【0098】本実施形態によると、第1のインダクタ7
1のインダクタ値を、1.69nHとし、第2のインダ
クタ72のインダクタ値を、2.69nHと1.69n
Hとの差分である1.0nHとすればよい。
【0099】従って、第1の実施形態と同様に、出力電
力Pout が25.0dBmで且つアイドル電流Iidleが
200mAの場合は、インピーダンス制御電圧Vc を0
VとすればPINダイオード59がオフとなって、第1
のインダクタ71及び第2のインダクタ72の両インダ
クタ値を合わせて最適値である2.69nHを得ること
ができる。
【0100】また、出力電力Pout が22.0dBmで
且つアイドル電流Iidleが100mAの場合は、インピ
ーダンス制御電圧Vc を1VとすればPINダイオード
59がオンとなり共通接続部が接地されるため、第1の
インダクタ71のインダクタ値のみで最適値の1.69
nHを得られる。但し、スイッチ59Aも若干の容量を
持つため、実際には第1及び第2のインダクタ71,7
2は、この容量を考慮して設計する必要がある。
【0101】(第2の実施形態の一変形例)以下、本発
明の第2の実施形態の一変形例について図面を参照しな
がら説明する。
【0102】図14(a)は第1の実施形態の一変形例
に係る高周波電力増幅器のインダクタ可変回路の回路構
成を示し、図14(b)はその等価回路を示している。
図14(a),(b)において、図10(a),(b)
に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付す
ことにより説明を省略する。図14(a)に示すよう
に、共通接続部において互いに直列に接続された第1の
インダクタ71及び第2のインダクタ72とを有し、第
1のインダクタ71の共通接続部と反対側の電極は増幅
用FET25側に接続され、第2のインダクタ72の共
通接続部と反対側の電極は接地されている。
【0103】本変形例においても、第1のインダクタ7
1のインダクタ値を、1.69nHとし、第2のインダ
クタ72のインダクタ値を、2.69nHと1.69n
Hとの差分である1.0nHとすればよく、従って、出
力電力Pout が25.0dBmで且つアイドル電流Iid
leが200mAの場合は、インピーダンス制御電圧Vc
を−2Vとすればスイッチ用FET66がオフとなっ
て、第1のインダクタ71及び第2のインダクタ72の
両インダクタ値を合わせて最適値である2.69nHを
得ることができる。
【0104】また、出力電力Pout が22.0dBmで
且つアイドル電流Iidleが100mAの場合は、インピ
ーダンス制御電圧Vc を0Vとすればスイッチ用FET
66がオンとなり共通接続部が接地されるため、第1の
インダクタ71のインダクタ値のみで最適値の1.69
nHを得られる。但し、スイッチ66Aも若干の容量を
持つため、実際には第1及び第2のインダクタ71,7
2は、この容量を考慮して設計する必要がある。
【0105】なお、便宜上、出力電力が25.0dBm
の場合とその2分の1の22.0dBmの場合とを説明
したが、出力電力の変化のさせ方は多段階であっても、
アイドル電流と負荷インピーダンス値とを効率が維持さ
れるように変化させれば同様の効果を得ることができ
る。
【0106】また、本実施形態においては、電力増幅素
子にGaAs MESFETを用いたが、これに限ら
ず、MOSFETや、さらには、これらFETと同様の
電流−電圧(Ice−Vce)特性を持つバイポーラトラン
ジスタであってもよい。
【0107】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0108】図15は本発明の第3の実施形態に係る2
段構成の高周波電力増幅器の回路構成を示している。図
15において、図2に示す構成要素と同一の構成要素に
は同一の符号を付すことにより説明を省略する。本実施
形態の特徴として、図15に示すように、例えば、ME
SFETやバイポーラトランジスタ等の第1の電力増幅
素子25Aと第2の電力増幅素子25Bと、該第1及び
第2の電力増幅素子25A,25Bとの間に設けられ、
両者のインピーダンスの整合をとる段間結合回路80
と、終段の第2の電力増幅素子25Bのアイドル電流の
電流量を制御すると共に、該アイドル電流の電流量に応
じて出力整合回路40の負荷インピーダンスの値を変更
する制御回路27とを備えているため、出力電力を変更
したとしても常に高効率を維持できる。
【0109】なお、多段構成の高周波電力増幅器の場合
は、その出力電力は、最終段の増幅素子の消費電流が支
配的であり、図15に示す初段の第1の電力増幅素子2
5Aの消費電力は終段の第2の電力増幅素子25Bの出
力電力に比べて大幅に小さいため、第2の電力増幅素子
25Bに対して本発明の制御を行なえば十分な効果を得
られる。
【0110】また、本実施形態においては電力増幅素子
を2段構成としたが、3段以上の電力増幅素子を有する
高周波電力増幅器であってもよい。
【0111】また、第2の電力増幅素子25B及び出力
整合回路40と同時に、第1の電力増幅素子25Aのア
イドル電流を変化させ、その変化した電流量に応じて段
間結合回路80のインピーダンスの値を変更すると、効
率をさらに高くできることはいうまでもない。
【0112】
【発明の効果】本発明の第1及び第2の高周波電力増幅
器によると、電力増幅素子におけるアイドル電流の電流
量を制御するだけでなく、該アイドル電流の変更量に応
じて出力整合回路のインピーダンス特性をも制御すれ
ば、効率を維持したまま消費電力を低減することができ
る。
【0113】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、制御回路が、電力増幅素子におけるアイドル電流の
電流量と出力整合回路の回路定数とを調整すると、アイ
ドル電流の電流量の変化に応じて出力整合回路のインピ
ーダンス特性を変更できるため、例えば、所定量の出力
電力を低減する際に、アイドル電流の減少分に見合うよ
うに負荷インピーダンスを増加させると効率がほとんど
低下しない。
【0114】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、制御回路が、電力増幅素子におけるアイドル電流の
電流量を減少させる際には電流量の減少に伴って出力整
合回路のインピーダンス値の実部を大きくする一方、ア
イドル電流の電流量を増加させる際には電流量の増加に
伴って出力整合回路のインピーダンス値の実部を小さく
すると、アイドル電流の電流量を減少させて出力電力を
低減させる場合に、効率を低下させないようにできる。
【0115】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、制御回路が、電力増幅素子におけるアイドル電流の
電流量を減少させる際には電流量の減少に伴って電力増
幅素子に対する負荷線の傾きの絶対値を小さくする一
方、アイドル電流の電流量を増加させる際には電流量の
増加に伴って負荷線の傾きの絶対値を大きくすると、ア
イドル電流の電流量を減少させて出力電力を減少させる
場合に、効率を低下させないようにできる。
【0116】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、出力整合回路が、並列接続された可変容量素子を含
み、該出力整合回路のインピーダンスの値を変更するた
めのインピーダンス変更回路を有していると、アイドル
電流の減少分に見合うように負荷インピーダンスのイン
ピーダンス値を増加させることができる。
【0117】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、出力整合回路が、互いに直列に接続された複数の容
量素子と、一端が容量素子同士の接続部に接続され、他
端が接地されたスイッチ素子とを含み、該出力整合回路
のインピーダンスの値を変更するためのインピーダンス
変更回路を有していると、アイドル電流の減少分に見合
うように負荷インピーダンスのインピーダンス値を増加
させることができる。
【0118】第1及び第2の高周波電力増幅器におい
て、出力整合回路が、互いに直列に接続された複数のイ
ンダクタと、一端がインダクタ同士の接続部に接続さ
れ、他端が接地されたスイッチ素子とを含み、該出力整
合回路のインピーダンスの値を変更するためのインピー
ダンス変更回路を有していると、アイドル電流の減少分
に見合うように負荷インピーダンスのインピーダンス値
を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波電力増幅器の電流−電圧特
性であって、高効率を維持しながら出力電力を低減する
方法を示すグラフである。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る1段構成の高周
波電力増幅器を示す回路図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅
器における出力整合回路の負荷インピーダンスを変更す
る方法を示す設計用チャートである。
【図4】(a)は本発明の第1の実施形態に係る高周波
電力増幅器における出力整合回路の負荷インピーダンス
に対する利得及びドレイン電流の関係を示すグラフであ
る。(b)は本発明の第1の実施形態に係る高周波電力
増幅器における出力整合回路の負荷インピーダンスに対
する電力付加効率及び隣接チャンネル漏洩電力の関係を
示すグラフである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅
器における出力整合回路の負荷インピーダンスに対する
各高周波特性を従来の高周波電力増幅器と比較した一覧
表である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅
器における入力整合回路の最適インピーダンスを求める
設計用チャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅
器における出力整合回路の最適インピーダンスを求める
設計用チャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅
器における出力整合回路の容量可変回路を示す回路図で
ある。
【図9】本発明の第1の実施形態の第1変形例に係る高
周波電力増幅器における出力整合回路の容量可変回路を
示す回路図である。
【図10】本発明の第1の実施形態の第2変形例に係る
高周波電力増幅器における出力整合回路の容量可変回路
を示す回路図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る1段構成の高
周波電力増幅器を示す回路図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る高周波電力増
幅器における出力整合回路の最適インピーダンスを求め
る設計用チャートである。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る高周波電力増
幅器における出力整合回路のインダクタ可変回路を示す
回路図である。
【図14】本発明の第2の実施形態の一変形例に係る高
周波電力増幅器における出力整合回路のインダクタ可変
回路を示す回路図である。
【図15】本発明の第3の実施形態に係る2段構成の高
周波電力増幅器を示す回路図である。
【図16】従来の高周波電力増幅器を示す回路図であ
る。
【図17】FETの電流−電圧(Ids−Vds)特性を示
すグラフである。
【符号の説明】
10 入力整合回路 11 第1のキャパシタ 12 第1のインダクタ 21 入力端子 22 チョークインダクタ 23 電源端子 24 出力端子 25 増幅用FET 25A 第1の電力増幅素子 25B 第2の電力増幅素子 26 出力設定端子 27 制御回路 28 信号源抵抗 29 負荷抵抗 30 ゲートバイアス端子 31 ゲートバイアス抵抗 32 インピーダンス制御端子 40 出力整合回路 41 第2のキャパシタ 42 第3のキャパシタ 43 第2のインダクタ 43A インダクタ可変回路(インピーダンス変更回
路) 44 容量可変回路(インピーダンス変更回路) 51 キャパシタ 52 バリキャップ(可変容量素子) 53 抵抗 55 第1のキャパシタ 56 第2のキャパシタ 57 第3のキャパシタ 58 第4のキャパシタ 59 PINダイオード(スイッチ素子) 59A スイッチ 65 抵抗 66 スイッチ用FET(スイッチ素子) 66A スイッチ 71 第1のインダクタ 72 第2のインダクタ 80 段間結合回路

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された高周波信号を増幅し、増幅さ
    れた増幅信号を出力する電力増幅素子と、 前記電力増幅素子の入力側に設けられ、信号源側のイン
    ピーダンスと前記電力増幅素子のインピーダンスとの整
    合をとる入力整合回路と、 前記電力増幅素子の出力側に設けられ、前記電力増幅素
    子のインピーダンスと前記増幅信号を受ける側のインピ
    ーダンスとの整合をとる出力整合回路と、 入力された出力設定信号に基づいて前記電力増幅素子と
    前記出力整合回路とを制御する制御回路とを備えている
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、前記電力増幅素子にお
    けるアイドル電流の電流量と前記出力整合回路の回路定
    数とを調整することを特徴とする請求項1に記載の高周
    波電力増幅器。
  3. 【請求項3】 前記制御回路は、前記電力増幅素子にお
    けるアイドル電流の電流量を減少させる際には電流量の
    減少に伴って前記出力整合回路のインピーダンス値の実
    部を大きくする一方、前記アイドル電流の電流量を増加
    させる際には電流量の増加に伴って前記出力整合回路の
    インピーダンス値の実部を小さくすることを特徴とする
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、前記電力増幅素子にお
    けるアイドル電流の電流量を減少させる際には電流量の
    減少に伴って前記電力増幅素子に対する負荷線の傾きの
    絶対値を小さくする一方、前記アイドル電流の電流量を
    増加させる際には電流量の増加に伴って前記負荷線の傾
    きの絶対値を大きくすることを特徴とする請求項1に記
    載の高周波電力増幅器。
  5. 【請求項5】 それぞれが入力された高周波信号を増幅
    し、増幅された増幅信号を出力する多段の電力増幅素子
    と、 前記多段の電力増幅素子のうちの初段の電力増幅素子の
    入力側に設けられ、信号源側のインピーダンスと前記初
    段の電力増幅素子のインピーダンスとの整合をとる入力
    整合回路と、 前記多段の電力増幅素子のうちの初段側の電力増幅素子
    と終段側の電力増幅素子との間に設けられ、前記初段側
    の電力増幅素子と前記終段側の電力増幅素子とのインピ
    ーダンスの整合をとる段間結合回路と、 前記多段の電力増幅素子のうちの終段の電力増幅素子の
    出力側に設けられ、前記終段の電力増幅素子のインピー
    ダンスと前記終段の電力増幅素子からの増幅信号を受け
    る側のインピーダンスとの整合をとる出力整合回路と、 入力された出力設定信号に基づいて、少なくとも前記終
    段の電力増幅素子と前記出力整合回路とを制御する制御
    回路とを備えていることを特徴とする高周波電力増幅
    器。
  6. 【請求項6】 前記制御回路は、前記終段の電力増幅素
    子におけるアイドル電流の電流量と前記出力整合回路の
    回路定数とを調整することを特徴とする請求項5に記載
    の高周波電力増幅器。
  7. 【請求項7】 前記制御回路は、前記終段の電力増幅素
    子におけるアイドル電流を減少させる際には電流量の減
    少に伴って前記出力整合回路のインピーダンス値の実部
    を大きくする一方、前記アイドル電流の電流量を増加さ
    せる際には電流量の増加に伴って前記出力整合回路のイ
    ンピーダンス値の実部を小さくすることを特徴とする請
    求項5に記載の高周波電力増幅器。
  8. 【請求項8】 前記制御回路は、前記終段の電力増幅素
    子におけるアイドル電流の電流量を減少させる際には電
    流量の減少に伴って前記終段の電力増幅素子に対する負
    荷線の傾きの絶対値を小さくする一方、前記アイドル電
    流の電流量を増加させる際には電流量の増加に伴って前
    記負荷線の傾きの絶対値を大きくすることを特徴とする
    請求項5に記載の高周波電力増幅器。
  9. 【請求項9】 前記電力増幅素子は電界効果型トランジ
    スタ又はバイポーラトランジスタであることを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれか1項に記載の高周波電力増幅
    器。
  10. 【請求項10】 前記出力整合回路は、並列接続された
    可変容量素子を含み、該出力整合回路のインピーダンス
    の値を変更するためのインピーダンス変更回路を有して
    いることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記
    載の高周波電力増幅器。
  11. 【請求項11】 前記出力整合回路は、 互いに直列に接続された複数の容量素子と、一端が前記
    容量素子同士の接続部に接続され、他端が接地されたス
    イッチ素子とを含み、 該出力整合回路のインピーダンスの値を変更するための
    インピーダンス変更回路を有していることを特徴とする
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の高周波電力増幅
    器。
  12. 【請求項12】 前記スイッチ素子はPINダイオード
    であることを特徴とする請求項11に記載の高周波電力
    増幅器。
  13. 【請求項13】 前記スイッチ素子は電界効果トランジ
    スタであることを特徴とする請求項11に記載の高周波
    電力増幅器。
  14. 【請求項14】 前記出力整合回路は、 互いに直列に接続された複数のインダクタと、一端が前
    記インダクタ同士の接続部に接続され、他端が接地され
    たスイッチ素子とを含み、 該出力整合回路のインピーダンスの値を変更するための
    インピーダンス変更回路を有していることを特徴とする
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の高周波電力増幅
    器。
  15. 【請求項15】 前記スイッチ素子はPINダイオード
    であることを特徴とする請求項14に記載の高周波電力
    増幅器。
  16. 【請求項16】 前記スイッチ素子は電界効果トランジ
    スタであることを特徴とする請求項14に記載の高周波
    電力増幅器。
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