JPH11210761A - 円すいころ軸受 - Google Patents

円すいころ軸受

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JPH11210761A
JPH11210761A JP582398A JP582398A JPH11210761A JP H11210761 A JPH11210761 A JP H11210761A JP 582398 A JP582398 A JP 582398A JP 582398 A JP582398 A JP 582398A JP H11210761 A JPH11210761 A JP H11210761A
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inner ring
small
roller bearing
raceway
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Kazufumi Nakagawa
和文 中川
Kazumi Adachi
一巳 安達
Kazunori Uragami
一徳 浦上
Koji Masuoka
晃次 増岡
Takashi Tsujimoto
崇 辻本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 馴らし運転時間の短縮、隙間δを精度良く規
制する。 【解決手段】 内輪2の溝幅寸法(W)と円すいころ3
の長さ寸法(L)を所定の寸法公差内に仕上げると共
に、内輪2の小鍔面2bを円すいころ3の小端面3bと
平行な面に加工し、かつ、円すいころ3を内輪2の軌道
面2aに配し、大端面3aを大鍔面2cに接触させた時
の、隙間δの値がδ≦0.4mmの寸法範囲内に入るよ
うに規制している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のデファレ
ンシャル、トランスミッション等に組み込まれる円すい
ころ軸受に関する
【0002】
【従来の技術】円すいころ軸受は、ラジアル荷重とアキ
シャル荷重、およびそれらの合成荷重を負荷するのに適
した軸受で、負荷能力も大きい。そのため、自動車や建
設機械の動力伝達装置(デファレンシャル、トランスミ
ッション)等における回転要素の支持用に多く用いられ
ている。
【0003】図6は、円すいころ軸受の一形態を例示し
ている。この円すいころ軸受は、円すい状の軌道面11
aを有する外輪11と、円すい状の軌道面12aを有
し、この軌道面12aの小径側に小鍔面12b、大径側
に大鍔面12cを有する内輪12と、外輪11の軌道面
11aと内輪12の軌道面12aとの間に転動自在に配
された複数の円すいころ13と、円すいころ13を円周
所定間隔に保持する保持器14とを備えている。
【0004】軸受使用時、円すいころ13は軌道面11
aおよび軌道面12aから受ける合成力によって内輪1
2の大鍔面12cに押し付けられ、その大端面13aを
大鍔面12cによって接触案内されながら軌道面上を転
がり運動する。一方、軸受使用時、円すいころ13の小
端面13bと内輪12の小鍔面12bとは接触せず、両
者の間には僅かな隙間が存在する。そのため、軸受製造
工程において、内輪12の鍔面および円すいころ13の
端面は、滑り接触が生じる大鍔面12cと大端面13a
についてのみ摩耗低減等を目的として研削仕上げを施
し、滑り接触が生じない小鍔面12bと小端面13bに
ついては研削仕上げを行っていない。
【0005】上記のような円すいころ軸受を、保持器1
4、複数の円すいころ13、及び内輪12からなる組付
体を、内輪12の小鍔面12b側を下に向けた状態で外
輪11の軌道面11aに上方から挿入して組立てた場
合、組立時の状態(初期状態)において、円すいころ1
3は軌道面上の正規の位置に座らず(保持器14、内輪
12に対する自由度により、挿入時の円すいころ13の
姿勢が定まらないため)、図7(a)に示すように、そ
の小端面13bが内輪12の小鍔面12bに接触し、大
端面13aと大鍔面12cとの間に隙間δができた状態
になる。この初期状態から、スラスト荷重Faを作用さ
せた状態で、軸受を所要回数回転させると{図7
(c)}、円すいころ13が大鍔面12c側に隙間δ分
だけ軸方向移動して、大端面13aが大鍔面12cに接
触し、円すいころ13が正規の位置に落ち着く{図7
(b)}。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図7(a)に示す初期
状態で軸受を相手装置の装着部位に固定し予圧を設定し
て本運転を行うと、円すいころ13の大鍔面12c側へ
の軸方向移動によって予圧抜けが生じ、要求される軸受
機能が得られなくなる。そこで、従来より、本運転に先
立って、図7(a)に示す初期状態の軸受を相手装置の
装着部位に仮組付けし、円すいころ13が図7(b)に
示す正規の位置に落ち着くまで馴らし運転を行った後、
軸受を装着部位に固定し所定の予圧を付与するようにし
ている。この場合、初期状態における隙間δの大きさ及
びばらつきの範囲が大きいと、円すいころ13が正規の
位置に落ち着くまでの馴らし運転時間が多く必要とな
り、予圧設定完了までの所要時間が長くなる。
【0007】従って、馴らし運転時間の短縮化の観点か
ら、図7(a)に示す初期状態の隙間δの大きさ及びば
らつき範囲は可及的に小さくすることが望ましいが、従
来の円すいころ軸受では以下の点が問題となる。
【0008】図8に拡大して示すように、従来の円すい
ころ軸受における内輪12の小鍔面12bは、軌道面1
2aに配された円すいころ3の小端面13bに対して外
側に傾斜した形状になっており、そのため、小端面13
b側の面取り寸法・形状のばらつきによって(一般に円
すいころの小端面は鍛造面のままであり、面取り寸法・
形状のばらつきが大きい。この面取り寸法・形状のばら
つきは、円すいころ相互間に存在する他、円すいころ自
体の円周方向にも存在する。)、組立時の状態(初期状
態)における小端面13bと小鍔面12bとの接触点が
変動する。例えば、小端面13b側の面取りが同図で実
線で示すものであった場合、初期状態における接触点は
P3、P4であるが、小端面13b側の面取りが同図で
点線で示すものであった場合、初期状態における接触点
は外径側に移動してP3’、P4’になる。円すいころ
13を大端面側に軸方向移動させて、大端面を大鍔面に
接触させた時の、点P3・P4間の隙間の値をδ3、点
P3’・P4’間の隙間の値をδ4とすると、δ3<δ
4となり、面取り寸法のばらつきに起因した接触点の変
動に伴って隙間δの値が変動する。そのため、隙間δを
精度良く規制することが困難である。
【0009】また、小端面13b側の面取り寸法・形状
のばらつきによって、隙間δの値が変動するので、内輪
12の溝幅寸法(W’)および円すいころの長さ寸法
(L’)を精度良く管理したとしても、隙間δのばらつ
きが不可避的に大きくなる。
【0010】円すいころの小端面側の面取り寸法・形状
のばらつきに起因した隙間δの変動(ばらつき)は、あ
る1つの円すいころ軸受についてみた場合、組み込まれ
た複数の円すいころ相互間に生じ、各円すいころが正規
の位置に落ち着くまでの時間差をもたらす。そのため、
軸受として落ち着き状態になるまでの馴らし運転回数
(軸受の回転回数:落ち着き回数)が多くなる。また、
隙間δのばらつきが軸受相互間にも存在するので、軸受
ごとに落ち着き回数のばらつきが生じる。この問題を、
溝幅寸法(W’)および長さ寸法(L’)の管理幅(寸
法公差)の縮小、隙間δの大きさの基準値の縮小によっ
て対応しようとすると、加工コストおよび管理コストの
増大につながる。
【0011】さらに、通常、内輪12の溝幅寸法
(W’)の管理は端面を寸法基準として行っているが、
誤差が積算されやすく、溝幅寸法(W’)のばらつきを
小さくすることが困難であった。この問題を解消するた
めに、小鍔面12bを寸法基準として溝幅寸法(W’)
を管理することが考えられる。しかし、従来の小鍔面1
2bは傾斜形状であり、基準位置のとり方によって溝幅
寸法(W’)に差異が生じるため、溝幅寸法(W’)を
精度良く仕上げることは困難である。
【0012】本発明は、上述した従来技術上の問題点に
鑑み、コスト性を考慮しつつ、この種の円すいころ軸受
における馴らし運転時間を短縮し、予圧設定作業の効率
化を図ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、円すい状の軌道面を有する外輪と、円
すい状の軌道面を有し、この軌道面の小径側に小鍔面、
大径側に大鍔面を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の
軌道面との間に転動自在に配された複数の円すいころ
と、円すいころを円周所定間隔に保持する保持器とを備
え、軸受使用時、円すいころの大端面が内輪の大鍔面に
よって接触案内される円すいころ軸受において、内輪の
小鍔面を、この内輪の軌道面に配された円すいころの小
端面と平行な面で、かつ、この円すいころの軸方向移動
範囲を画する内輪の溝幅の一端を規定する面にした。
【0014】図5に拡大して示すように、内輪2の小鍔
面2bを、軌道面2aに配された円すいころ3の小端面
3bと平行な面にすることによって、隙間δに対する小
端面3b側の面取り寸法・形状のばらつきの影響を排除
することができる。例えば、小端面3b側の面取りが同
図で実線で示すものであった場合、組立時の状態(初期
状態)における接触点はP5、P6であり、小端面3b
側の面取りが同図で点線で示すものであった場合、初期
状態における接触点は外径側に移動してP5’、P6’
になる。円すいころ3を大端面側に軸方向移動させて、
大端面を大鍔面に接触させた時の、点P5・P6間の隙
間の値をδ5、点P5’・P6’間の隙間の値をδ6と
すると、小鍔面2bと小端面3bとが平行であるため、
δ5=δ6となり、接触点が変動しても隙間δの値は変
動しない。従って、小端面3b側の面取り寸法・形状の
ばらつきに起因した隙間δのばらつきがなくなる。
【0015】ある1つの円すいころ軸受についてみた場
合、組み込まれた複数の円すいころ相互間に、小端面側
の面取り寸法・形状のばらつきに起因した隙間δのばら
つきがなくなるので、各円すいころが正規の位置に落ち
着くまでの時間差が短縮される。そのため、軸受として
落ち着き状態になるまでの馴らし運転回数(軸受の回転
回数:落ち着き回数)が少なくなる。また、軸受ごとの
落ち着き回数のばらつきも抑制される。
【0016】また、上記のような形状の小鍔面を寸法基
準として大鍔面を仕上げ加工することにより、小鍔面か
ら大鍔面までの溝幅寸法(W)を精度良く管理すること
ができる。
【0017】上記のような形状の小鍔面は、円すいころ
の軸方向移動範囲を画する内輪の溝幅の一端を規定する
面であり、かつ、隙間δの管理、溝幅寸法(W)の管理
の基準となるため、精度確保のため、研削加工面とする
のが望ましいが、所要の精度が確保できれば、コスト低
減のため、旋削加工面としても良い。
【0018】円すいころを内輪の軌道面に配し、円すい
ころの大端面を内輪の大鍔面に接触させた時の、内輪の
小鍔面と円すいころの小端面との間の隙間δをδ≦0.
4mmの寸法範囲内に規制することができる。δ≦0.
4mmとは、隙間δの最大値が0.4mmを超えないと
いう意味である。δ≦0.4mmとしたのは以下の理由
による。
【0019】内輪と円すいころとのマッチングにより、
図7(a)に示す初期状態の隙間δがδ>0.5mm
(内輪の小鍔面が円すいころの小端面に対して外側に傾
斜した形状の円すいころ軸受)、δ≦0.45mm(内
輪の小鍔面が円すいころの小端面と平行な形状の円すい
ころ軸受)となるように円すいころ軸受を組立て、図7
(a)に示す初期状態から図7(b)に示す状態に落ち
着くまでの馴らし運転回数(軸受の回転回数:落ち着き
回数)を求めたところ、下記に示す結果が得られた。
【0020】 δ>0.5 0<δ≦0.45 試料数 10個 66個 落ち着き回数(平均値) 6.0回 2.96回 (最小2回、最大8回) (最小2回、最大4回) 標準偏差 σn-1 =1.33 σn-1 =0.56 上記のように、δ≦0.45mmの場合に落ち着き回数
が少なくなり良好な結果が得られた。特に、δ≦0.4
mmの場合では、落ち着き回数が少なく、かつ、ばらつ
きも小さくなる傾向が認められた。そこで、本発明で
は、より好ましい範囲としてδ≦0.4mmを選択し
た。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0022】図1に示すように、この実施形態の円すい
ころ軸受は、円すい状の軌道面1aを有する外輪1と、
円すい状の軌道面2aを有し、この軌道面2aの小径側
に小鍔面2b、大径側に大鍔面2cを有する内輪2と、
外輪1の軌道面1aと内輪2の軌道面2aとの間に転動
自在に配された複数の円すいころ3と、円すいころ3を
円周所定間隔に保持する保持器4とで構成される。軸受
使用時、円すいころ3は軌道面1aおよび軌道面2aか
ら受ける合成力によって内輪2の大鍔面2cに押し付け
られ、その大端面3aを大鍔面2cによって接触案内さ
れながら軌道面上を転がり運動する。軸受使用時、円す
いころ3の小端面3bと内輪2の小鍔面2bとは接触せ
ず、両者の間には僅かな隙間が存在する。
【0023】図2は、内輪2を示している。内輪2は、
鋼素材から鍛造→旋削→熱処理→研削という工程を経て
製造される。通常、研削加工は、端面、内径面、軌道面
2a、および大鍔面2cに対して行われるが、この実施
形態では、小鍔面2bを同図で鎖線で示す(軌道面2a
に配された)円すいころ3の小端面3bと略平行になる
ように旋削加工し、さらに、研削加工を施して小端面3
bと平行になる面に仕上げている。尚、所要の精度が確
保できれば、小鍔面2bを旋削加工によって、小端面3
bと平行になる面に仕上げても良い。
【0024】大鍔面2cは、例えば上記のような小鍔面
2bを寸法基準として、小鍔面2bからの溝幅寸法
(W)をインプロセスゲージで測定しながら、研削加工
によって仕上げることができる。これにより、溝幅寸法
(W)を、狙い寸法に対して所定の寸法公差内に精度良
く仕上げることができる。一般に、インプロセスゲージ
による研削加工とは、研削加工時にゲージを当て、この
ゲージにより研削完了寸法を検出して、研削を終了する
加工である。
【0025】内輪2の溝幅寸法(W)は、小鍔面2b
と、大鍔面2cにおける円すいころ3の大端面3aとの
接触位置Pとの間の寸法(円すいころ3の軸線と平行な
方向の寸法)であり、小鍔面2bは溝幅の一端を規定す
る面になる。
【0026】図3に示すように、円すいころ3は、曲率
(端面アール:図面では誇張して示している。)をもっ
た大端面3aを一端に有し、曲率をもたないフラットな
小端面3bを他端に有する。大端面3aの中心領域に
は、ぬすみ部3a1が設けられている。大端面3a(ぬ
すみ部3a1を除く。)および転動面3cは研削加工に
よって仕上げられるが、通常、小端面3bは鍛造面のま
まである。円すいころ3の長さ寸法(L)は、狙い寸法
に対して所定の寸法公差内に仕上げられる。尚、長さ寸
法(L)は、小端面3bと、大端面3aにおける大鍔面
2cとの接触位置Pとの間の寸法(円すいころ3の軸線
と平行な方向の寸法)である。
【0027】この実施形態の円すいころ軸受を、従来軸
受と同様に、保持器4、複数の円すいころ3、及び内輪
2からなる組付体を、内輪2の小鍔面2b側を下に向け
た状態で外輪1の軌道面1aに上方から挿入して組立て
た場合、組立時において、円すいころ3は軌道面上の正
規の位置に座らず、その小端面3bが内輪2の小鍔面2
bに接触し、大端面3aと大鍔面2cとの間に隙間δが
できた状態になる。この初期状態から、スラスト荷重を
作用させた状態で、軸受を所要回数回転させると、円す
いころ3が大鍔面2c側に隙間δ分だけ軸方向移動し
て、図1に示すように、大端面3aが大鍔面2cに接触
し、円すいころ3が正規の位置に落ち着く。
【0028】前述したように、図1に示す状態に落ち着
くまでの馴らし運転回数(軸受の回転回数:落ち着き回
数)を短縮するためには、上記隙間δ(円すいころ3の
軸方向移動距離)のばらつきの範囲を可及的に小さくす
ることが望ましい。この実施形態では、内輪2の溝幅寸
法(W)と円すいころ3の長さ寸法(L)を所定の寸法
公差内に仕上げると共に、内輪2の小鍔面2bを円すい
ころ3の小端面3bと平行な面に加工し、かつ、円すい
ころ3を内輪2の軌道面2aに配し、大端面3aを大鍔
面2cに接触させた時の、小鍔面2bと小端面3bとの
間の隙間δを測定することにより、隙間δの値がδ≦
0.4mmの寸法範囲内に入るように規制している。そ
のため、馴らし運転回数(落ち着き回数)が、前述した
測定結果の4回以内(平均2.96回)を確実にクリア
ーでき、馴らし運転を比較的短時間で完了することがで
きる。また、溝幅寸法(W)および長さ寸法(L)の管
理幅(寸法公差)、隙間δの大きさの基準値を、許容範
囲内で大きく設定することが可能であるので、加工コス
トおよび管理コストの低減の点で有利である。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、円すいころの小端面側
の面取り寸法・形状のばらつきに起因した隙間δのばら
つき要因がなくなり、隙間δの大きさの基準値を許容範
囲内で大きく設定しても、隙間δ自体のばらつきが小さ
くなるので、馴らし運転時における円すいころの落ち着
き状態が短時間で得られ、この種の円すいころ軸受にお
ける馴らし運転時間を短縮し、予圧設定作業の効率化を
図ることができる。また、内輪の溝幅寸法および円すい
ころの長さ寸法の管理幅(寸法公差)、隙間δの大きさ
の基準値を許容範囲内で大きく設定した場合でも良好な
結果が得られるので、加工コストおよび管理コストの低
減の点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の円すいころ軸受を示す断面図であ
る。
【図2】図1に示す円すいころ軸受の内輪を示す断面図
である。
【図3】図1に示す円すいころ軸受の円すいころを示す
断面図である。
【図4】隙間δの測定時の状態を示す断面図である。
【図5】図4におけるA部の拡大断面図である。
【図6】従来の円すいころ軸受を示す断面図である。
【図7】従来の円すいころ軸受における組立時の状態
(初期状態)を示す断面図(図a)、馴らし運転後の状
態を示す断面図(図b)、馴らし運転時の状態を示す断
面図(図c)である。
【図8】従来の円すいころ軸受における、小鍔面と小端
面の周辺部を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 外輪 1a 軌道面 2 内輪 2a 軌道面 2b 小鍔面 2c 大鍔面 3 円すいころ 3a 大端面 3b 小端面

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円すい状の軌道面を有する外輪と、円す
    い状の軌道面を有し、この軌道面の小径側に小鍔面、大
    径側に大鍔面を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の軌
    道面との間に転動自在に配された複数の円すいころと、
    円すいころを円周所定間隔に保持する保持器とを備え、
    軸受使用時、円すいころの大端面が内輪の大鍔面によっ
    て接触案内される円すいころ軸受において、 上記内輪の小鍔面が、この内輪の軌道面に配された円す
    いころの小端面と平行な面であり、かつ、この円すいこ
    ろの軸方向移動範囲を画する内輪の溝幅の一端を規定す
    る面であることを特徴とする円すいころ軸受。
  2. 【請求項2】 上記円すいころを内輪の軌道面に配し、
    円すいころの大端面を内輪の大鍔面に接触させた時の、
    内輪の小鍔面と円すいころの小端面との間の隙間δがδ
    ≦0.4mmの寸法範囲内に規制されていることを特徴
    とする請求項1記載の円すいころ軸受。
  3. 【請求項3】 上記内輪の小鍔面が研削加工面であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の円すいころ軸受。
  4. 【請求項4】 上記内輪の小鍔面が旋削加工面であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の円すいころ軸受。
  5. 【請求項5】 円すい状の軌道面を有し、この軌道面の
    小径側に小鍔面、大径側に大鍔面を有する円すいころ軸
    受用内輪の製造方法であって、 上記小鍔面を、上記軌道面に円すいころを配した時にそ
    の小端面と平行になる面に加工し、この小鍔面を寸法基
    準として、上記大鍔面までの溝幅寸法(W)をインプロ
    セスゲージで測定しながら、上記大鍔面を研削加工によ
    って仕上げることを特徴とする円すいころ軸受用内輪の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 上記内輪の小鍔面を研削によって仕上げ
    ることを特徴とする請求項5記載の円すいころ軸受用内
    輪の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記内輪の小鍔面を旋削によって仕上げ
    ることを特徴とする請求項5記載の円すいころ軸受用内
    輪の製造方法。
  8. 【請求項8】 円すい状の軌道面を有する外輪と、円す
    い状の軌道面を有し、この軌道面の小径側に小鍔面、大
    径側に大鍔面を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の軌
    道面との間に転動自在に配された複数の円すいころと、
    円すいころを円周所定間隔に保持する保持器とを備え、
    軸受使用時、円すいころの大端面が内輪の大鍔面によっ
    て接触案内される円すいころ軸受の製造方法であって、 上記内輪の小鍔面を、この内輪の軌道面に円すいころを
    配した時にその小端面と平行になる面に加工し、この小
    鍔面を寸法基準として、上記大鍔面までの溝幅寸法
    (W)をインプロセスゲージで測定しながら、上記大鍔
    面を研削加工によって仕上げると共に、上記円すいころ
    の長さ寸法(L)を所定の寸法公差内に管理し、かつ、
    上記円すいころを内輪の軌道面に配し、円すいころの大
    端面を内輪の大鍔面に接触させた時の、内輪の小鍔面と
    円すいころの小端面との間の隙間δを測定することによ
    り、上記隙間δをδ≦0.4mmの寸法範囲内に規制す
    ることを特徴とする円すいころ軸受の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記内輪の小鍔面を研削によって仕上げ
    ることを特徴とする請求項8記載の円すいころ軸受の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 上記内輪の小鍔面を旋削によって仕上
    げることを特徴とする請求項8記載の円すいころ軸受の
    製造方法。
JP00582398A 1997-11-21 1998-01-14 円すいころ軸受 Expired - Lifetime JP3774055B2 (ja)

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