JPH11210655A - 真空ポンプ - Google Patents

真空ポンプ

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JPH11210655A
JPH11210655A JP1857998A JP1857998A JPH11210655A JP H11210655 A JPH11210655 A JP H11210655A JP 1857998 A JP1857998 A JP 1857998A JP 1857998 A JP1857998 A JP 1857998A JP H11210655 A JPH11210655 A JP H11210655A
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JP
Japan
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rotor
pump
vacuum pump
housing
rotors
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JP1857998A
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Teruo Maruyama
照雄 丸山
Akira Takara
晃 宝
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な排気特性を持つ真空ポンプを容易に実
現する。 【解決手段】 第1のポンプ部分Aとモータ駆動部から
構成される部分をポンプ共通の基本ユニットとして、こ
の共通基本ユニットに対し、第2のポンプ部分Bを着脱
可能に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造設備等に用
いられる真空ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体の製造プロセスにおけるCVD装
置、ドライエッチング装置、スパッタ装置などには、真
空環境を作り出すための真空ポンプが不可欠である。こ
の真空ポンプに対する要望は、半導体プロセスの高集積
化、微細化に対応するため、近年ますます高度になって
きており、その主な内容は、高い真空到達圧が得られる
こと、クリーンであること、メンテナンスが容易なこ
と、小型・コンパクトであること等である。
【0003】半導体設備における成膜室、ロードロック
室の真空引きには、粗引ポンプを中心に据えた排気シス
テムが構成される。例えばCVD装置の成膜室の場合は、
反応時における真空度の安定性を確保する必要がある。
プラズマCVDの場合の成膜時の圧力条件の一例をとれ
ば、2〜100mmtorr、LP-CVDの場合は50〜200mm
torrであり、このときの設定圧力の変動幅を±5mmtorr
以下に押さえねばならない。この設定圧力を保つのに通
常圧力調整弁を用いるが、大量の反応性ガスを流すCVD
などのプロセスでは、粗引きポンプだけでは排気能力が
不足して、圧力の整定が困難となる。そのため中真空領
域以下で高い排気速度を持つ補助ポンプを粗引ポンプの
上流側に設けた排気システムを構成する。
【0004】ロードロック室の真空引きにも生産タクト
アップのために、あるいはバックグランド真空圧を低く
するために補助ポンプが用いられる。後者の場合、同一
タクトの条件下で、例えば予備室のバックグランド圧を
100mmtorrから10mmtorrにすれば、不純物(水分
等)の発生を低く押さえることができる。このように半
導体設備では粗引ポンプの性能を補いかつ高真空を作り
だすために、通常粗引ポンプ(容積式真空ポンプ)と補
助ポンプ(高真空ポンプ)の組み合わせからなる真空排
気システムを構成している。
【0005】以下従来技術とその課題について、[1]
一般的な排気システムの場合、[2]本発明者らが提案
した広域型真空ポンプの場合、について説明する。
【0006】[1]一般的な排気システムの場合 従来の一般的な排気システムでは、適用するプロセスに
よって、ターボ分子ポンプ、メカニカルブースタのいず
れかが補助ポンプとして用いられる。以下、粗引ポンプ
とその補助ポンプとして広く用いられているメカニカル
ブースタの構造について述べる。
【0007】(1)粗引ポンプの構造 図9は、従来の粗引きポンプの一種であるねじ溝式(ス
クリュー式の一種)のドライ真空ポンプを示すものであ
る。同図において、101はハウジング、102、10
3は回転軸、104と105はそれぞれ回転軸102、
103に締結された筒型ロータである。それぞれのロー
タ104と105の外周部には、ねじ溝106、107
が形成されている。ロータ104と105が回転する
と、その回転に伴い、前記ねじ溝と前記ハウジングで形
成される密閉空間が吸入側から吐出側へ移動して、吸入
作用と吐出作用を行うのである。また同図のねじ溝式の
真空ポンプでは、2個のロータ104、105の同期運
転はタイミングギヤ110a、110bの働きによって
いる。すなわち、モータ108の回転は、駆動ギヤ10
9aから中間ギヤ109bに伝達され、両ロータ10
4、105の軸に設けられて互いに噛み合っているタイ
ミングギヤの一方110bに伝達される。両ロータ10
4、105の回転角の位相は、これら2個のタイミング
ギヤ110a、110bの噛み合いにより調節されてい
る。 駆動ギヤ109bの端部にはオイルポンプ111
が組み込まれている。潤滑のためのオイル112は、ポ
ンプ最下部のオイルパン113から前記オイルポンプに
より吸い込まれ、オイルフィルターを経由して、前記軸
受と前記ギヤに供給されている。
【0008】(2)メカニカルブースタの構造 図10(a),(b)は、前述した粗引ポンプの補助ポンプと
して用いられるメカニカルブースタである。200はモ
ータロータ、201はモータステータ、202,203
はまゆ型ロータ、204は吸入口、205は吐出口、2
06は回転軸、207,208,209は前記回転軸を
支持する玉軸受、210はタイミングギヤ、211はロ
ータケーシングである。上記構成のメカニカルブースタ
では、軸端に設けられた一組のタイミングギヤにより、
2つのまゆ型ロータは相互に接触することなく、90度
の位相を保ちながら互いに逆方向に回転する。前記ロー
タと前記ケーシングで形成される密閉空間の移動によ
り、気体は前記吸気口から前記吐出口へ輸送される。
【0009】しかし、近年の半導体プロセスの複合化に
伴い、複数個の真空チャンバーを独立させて真空排気す
る、いわゆるマルチチャンバー方式が半導体の薄膜加工
設備の主流を占めるようになってきている。このマルチ
チャンバー化に対応するためには、チャンバー1つ1つ
に粗引きポンプと補助ポンプ(高真空ポンプ)の組み合
わせからなる真空排気システムを必要とするが、このよ
うな真空排気システムをすべてのチャンバーに対して構
成すると、真空排気装置全体が大型化・複雑化してしま
うという問題点があった。
【0010】[2]広域型真空ポンプの場合 上述した真空排気システムに代わるものとして、本発明
者らは容積式粗引ポンプを構成するロータの同軸上に、
中真空(中間流)領域以下の低圧気体を輸送するポンプ
部分を容積式で構成した広域型ポンプを既に提案(特開
平5-272478号)している。
【0011】図11における広域型真空ポンプは、ハウ
ジング301内に、第一回転軸302と第2回転軸30
3が、それぞれ鉛直方向にかつ回転自在に収納されてい
る。また筒形のロータ304、305が、前記両回転軸
の上端部でかん合されている。前記ロータの外周面に
は、ピッチと溝深さの異なるねじ溝(スクリュー溝の一
種)が、互いに噛み合うように、上部(Bの位置)と下
部(Aの位置)に形成されている。
【0012】304、305が下部ねじ溝であり第一の
ポンプ部分、308,309が上部ねじ溝であり第二の
ポンプ部分を構成している。これらのねじ溝とハウジン
グ301で形成される密閉空間が、両回転軸の回転に伴
い、吸気口310側から吐出口311側へ移動し、この
空間の移動により、容積式ポンプとしての吸入・排気作
用が得られる。上部ねじ溝308、309と前記ハウジ
ングで形成される密閉空間の容積は、下部ねじ溝30
6、307と前記ハウジングで形成される密閉空間の容
積よりもはるかに大きい。すなわち、下部ねじ溝(A
部)は粘性流領域の圧力で気体を輸送する粗引ポンプと
して、また上部ねじ溝(B部)は中間流領域および中間
流領域以下の圧力で気体を輸送するメカニカルブースタ
としての機能をカバーしている。
【0013】またロータ305の同軸上かつ上部ねじ溝
309から離れた上流側(C部)で、運動量移送式の超
高真空ポンプ(第三のポンプ部分)が構成されている。
回転部材312,313と固定部材314,315の微
小な間隙部にある気体分子は、前記回転部材の高速回転
により回転運動量を与えられて、前記容積式の各真空ポ
ンプ部分(B部→A部)に輸送される。
【0014】第一回転軸302、第二回転軸303は、
それぞれの軸に設けられたACサーボモータ316,3
17により、数万rpmの高速で同期回転する。両軸の回
転信号は、前記吸気口側とは反対側の前記各回転軸の下
端部に設けられたロータリエンコーダ318,319に
より検出される。
【0015】上記構成により、中間流領域(1〜10-3
torr)及び中間流領域以下の気体の排気性能の大幅な向
上が図れるため、メカニカルブースタを省略でき、真空
排気システムとして大幅な小型化、簡素化がはかれる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】半導体工場では適用す
る対象に合わせて、大小様々な排気量の真空ポンプが用
いられており、通常1ライン当たりに200〜300台
の真空ポンプが使用されている。
【0017】ドライ粗引ポンプの場合、たとえば5機種
以上の排気量の異なるポンプが用いられる。現在広く使
用されているドライポンプの一例をあげれば、商品のシ
リーズ化によって、700〜5000リットル/minを
カバーしている。このうち2500リットル/minまで
は、ロータ形状がそれぞれ異なる粗引ポンプで対応し、
3000リットル/min以上については、粗引ポンプに
メカニカルブースタを組み合わせて、ドライポンプを構
成している。
【0018】さて半導体工場の量産時における真空設備
のトラブルは、場合によっては致命的な経営損失をもた
らすことが多い。そのため、トラブルが最小限の被害に
留まるように細心の配慮がなされている。真空ポンプの
場合、トラブルが起こらないうちに一定の期間をおい
て、ポンプ本体あるいは消耗部材をスペアーに取り替え
る、などの定期メンテナンスをおこなうことを原則とす
る。この定期メンテナンスで真空ポンプをオーバーホー
ルしている間は、生産が止まらないように既に準備され
ているスペアーのポンプで代用するのである。
【0019】前述したように、大小様々な排気量のポン
プが用いられている半導体工場では、それぞれの機種に
合わせてスペアーのポンプと部品を準備しておかねばな
らならず、その繁雑さとロスは極めて大きかった。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明にかかる真空ポンプは、 ハウジング内に
収納された複数個の軸と、これらの軸の回転を支持する
軸受と、前記複数個の軸のそれぞれに締結されたロータ
と、前記複数個の軸を同期運転しながら回転駆動する手
段と、前記ハウジングに形成された流体の吸入口及び吐
出口と、前記ロータおよび前記ハウジングで形成される
密閉空間の前記吸入口側から前記吐出口側への移動を利
用して、前記吐出口側に設けられた粘性流領域で気体を
輸送する容積式の第一のポンプ部分と前記吸入口側に設
けられた中間流領域および中間流領域以下の圧力で気体
を輸送する容積式の第二のポンプ部分を備えた真空ポン
プにおいて、前記第一のポンプ部分は一対の第一のロー
タと前記ハウジンングで構成され、その同軸上で前記第
二のポンプ部分は一対の第二のロータと前記ハウジング
で構成され、かつ前記第一のロータとは別部品で構成さ
れた前記第二のロータは前記軸に対して着脱可能となる
ように真空ポンプを構成したものである。
【0021】
【作用】第一のポンプ部分(粗引ポンプに相当)とモー
タ駆動部から構成される部分をポンプ共通の基本ユニッ
トとして、この共通基本ユニットに対して、第二のポン
プ部分(メカニカルブースタに相当)を着脱可能に構成
する。定常運転状態において、第二のポンプは通常10
-1〜10-3Torr以下の低い圧力条件下で用いられる。し
たがって排気容積の大きさが消費動力に大きな影響を与
える粗引ポンプと異なり、第二のポンプ部分がモータ負
荷に与える影響は小さい。すなわち共通基本ユニットに
は、粗引ポンプだけを対象にした過不足のないモータを
組み込めばよい。この点を利用することにより、共通基
本ユニット一機種に対して、第二のポンプ部分である着
脱可能なロータとシリンダを各種準備しておけば、排気
性能を広い範囲で選択できる真空ポンプが実現できる。
【0022】要約すれば、第一と第二のポンプ部分をフ
ル装備することにより、粗引ポンプとメカニカルブース
タとしての機能を併せ持つ広域ポンプとして使用でき
る。
【0023】第二のポンプ部分を共通基本ユニットから
分離すれば、第一のポンプ部分だけで粗引ポンプとして
使用できる。
【0024】また第二のポンプ部分の羽根形状(溝深
さ、ピッチ等)を着脱自在に変えることにより、ポンプ
の適用対象に合わせて排気性能(排気速度、真空到達
圧)を選ぶことができる。
【0025】二つの回転軸をそれぞれ独立したモータで
駆動して、かつ同期運転させる電子制御式を適用すれ
ば、本発明はより効果的となる。電子式同期制御の採用
により、大きなトルク伝達を伴うタイミングギヤが省略
できるために、ロータを例えば1万回転以上の高速で回
転させることができる。その結果、粗引ポンプである第
一のポンプは勿論のこと、高真空ポンプとしての第二の
ポンプの性能を飛躍的に向上できる。その結果、十分に
小さな排気容積(小さなロータ径と長さ)で第二のポン
プを構成できる。つまり共通基本ユニットをベースとし
て、第二のポンプを各種移し替えることにより高真空領
域での排気性能を変えられるという本発明の効果が、こ
の電子制御式同期運転との組み合わせにより、極めて効
果的に実現できる。
【0026】
【実施例】図1及び図3は、この発明にかかる真空ポン
プの一実施例を示し、図1は広域型、図3は粗引型であ
る。まず図1の広域型真空ポンプから説明する。
【0027】第一回転軸1、第二回転軸2は上段、中
段、下段で構成される上部ハウジング3(第一のハウジ
ング)、下部ハウジング4(第二のハウジング),モー
タケース5内に、軸受6a、6b、7a、7bによって支持され
鉛直方向に収納されされている。各回転軸の上側には筒
型の一対の上部ロータ8,9(第二のロータ)が、スペ
ーサを介してボルト52a、52bによって下側に配置された
下部ロータ10,11(第一のロータ)に締結され、ま
たこの下部ロータは、ボルト50a,bによってつば付きの
前記回転軸に締結されている。前記各ロータの外周面に
はピッチと溝深さが上下で異なるねじ溝(スクリュー溝
の一種)が、互いに噛み合うように形成されている。
【0028】12、13が下部ねじ溝であり第一のポン
プ部分、14,15が上部ねじ溝であり第二のポンプ部
分を構成している。これらのねじ溝と上下のハウジング
3,4で形成される密閉空間が、両回転軸の回転に伴
い、吸気口16側から吐出口17側(鎖線で示す)へ移
動し、この空間の移動により、容積式ポンプとしての吸
入・排気作用が得られる。
【0029】上部ねじ溝14,15と上部ハウジング3
で形成される密閉空間の容積は、下部ねじ溝12、13
と下部ハウジング4で形成される密閉空間の容積よりも
はるかに大きい。すなわち、下部ねじ溝(A部)は粘性
流領域の圧力で気体を輸送する粗引ポンプとして、また
上部ねじ溝(B部)は中間流領域および中間流領域以下
の圧力で気体を輸送するメカニカルブースタとしての機
能をカバーしている。
【0030】18は吸入口が形成された上部蓋、19は
下部ケースである。前記各回転軸の下端部に、回転位置
センサー20,21が設けられており、オイルタンクを
兼ねた前記下部ケース内に収納されている。
【0031】22a、22bはACサーボモータの回転側である
モータロータ、23a、23bは固定側であるモータステータ
である。 第一回転軸1、第二回転軸2は、前記ACサ
ーボモータにより、実施例では一万rpm以上の高速で回
転する。両軸の回転信号は、回転位置センサー20,2
1により検出される。
【0032】さて本実施例における2つの回転軸1,2
の同期制御は、次の様な方法を用いた。すなわち、回転
位置センサー20,21からの出力パルスは、仮想の回
転ロータを想定して設定された設定司令パルス(目標
値)と照合される。目標値と各センサー20,21から
の出力値(回転数、回転角度)との間の偏差は、位相差
カウンターにより演算処理され、この偏差を消去するよ
うに各軸の前記サーボモータの回転が制御される。
【0033】また実施例の真空ポンプでは、各ロータ1
0,11の下端部に直結した形で、ロータ同士の接触を
防止するための接触防止ギヤ24,25が設けられてい
る。
【0034】さて本発明による真空ポンプは次の特徴を
持っている。 第一と第二のポンプ部分をフル装備することによ
り、粗引ポンプとメカニカルブースタとしての機能を併
せ持つ広域ポンプ(図1)として使用できる。
【0035】 第二のポンプ部分をポンプ本体から分
離すれば、第一のポンプ部分だけで粗引ポンプ(図3)
として使用できる。
【0036】 第二のポンプ部分の羽根形状(溝深さ、
ピッチ等)を変えることにより、ポンプの適用対象に合
わせて排気性能を選ぶことができる。
【0037】上記は、第1図の実施例で既に説明した
ようにポンプを構成すれば実現できる。実施例では、上
記から上記への移し替え、あるいは逆にからへ
の移し替えが極力容易となるようにポンプ全体を構成し
た。すなわち図2で示すごとく、第一のポンプ部分(A
部)とモータ駆動部から構成される部分をポンプ共通の
基本ユニット(Z部)として、この共通基本ユニットに
対して第二のポンプ部分(B部)を着脱自在に構成する
のである。但し、上下の前記ロータの組み合わせによる
一体化が広域型真空ポンプとして機能するためには、上
部ロータの前記ねじ溝と下部ロータの前記ねじ溝、及び
前記接触防止ギヤの位相関係が正確に調節されているこ
とが前提となる。
【0038】実施例では次のような構成により、上記3
点部品の位相関係が正確かつ容易に設定できるようにし
た。すなわち、下部ロータ10,11を、ボルト50a,50
bによって回転軸1,2に締結し、また下部スペーサ27
a,27bをボルト51a,51bによって前記下部ロータに締結し
た。その下部スペーサ27a,27bと上部ロータ8,9はボ
ルト52a,52bによって締結した。
【0039】また組み立ての手順は次の様である。基本
共通ユニットの組み立て時において、接触防止ギヤ2
4,25と下部ねじ溝12,13の位相関係を調節しな
がら、下部ロータ10,11を各回転軸1,2に締結す
る。この時に、下部ロータ10,11の上端面には、上
部ロータ8,9を締結したときの上部ねじ溝14,15
の位相関係を考慮して形成された取り付けのねじ穴を有
する下部スペーサ27a,bを装着する。このような方法に
より、通常多大な労力を必要とする上部ねじ溝14,1
5の位相合わせ作業が簡素化できる。
【0040】また広域ポンプから粗引ポンプへ移行させ
る場合は次のようである。上部スペーサ26a,26b及び下
部スペーサ27a,27bを介して下部ロータ10,11に装
着されている上部ロータ8,9と、上部ハウジング3、
上部フタ18を基本共通ユニットから取り外す。その
後、上部フタ18のみを再度下部ハウジング4に装着す
れば、図3で示す粗引ポンプになる。
【0041】また上部スペーサ26a、26bには、上部ロー
タ8,9と前記上部スペーサの間をシールするためのシ
ール部材28a,28bが装着されている。このシール部材に
よって、前記軸受、前記モータが収納された大気圧の空
間54および第一と第二のポンプの中間部の空間55か
らの高圧気体の吸入側16への侵入を防止できる。その
結果、広域真空ポンプの実施例では、10-5torr以下の
清浄な高真空を実現することができた。
【0042】なお上下ロータの位相関係を正確に合わせ
る構成について、一例をあげて説明したが、次のような
方法でもよい。すなわち回転軸に回転部材を装着する前
段階において、前記上部ロータと前記下部ロータをまず
締結する。このとき上下ロータのねじ溝の位相合関係は
既に設定されている。その後、一体化した上下ロータを
前記回転軸に締結するのである。
【0043】図4イは、第一、第二のポンプを共に装備
した場合の広域ポンプとしての排気特性(吸気圧に対す
る排気速度)、同図ロは、第一のポンプだけの粗引ポン
プとしての排気特性の一例を示す。
【0044】なお実施例の真空ポンプでは、第一のポン
プ部分、第二のポンプ部分共ロータの外周部にねじ溝を
備えたスクリュー式の一種であるねじ溝式を採用した。
実施例では、第一のポンプ部分、第二のポンプ部分のそ
れぞれのねじ溝は等ピッチに形成しているが、これらの
ねじ溝のピッチ(あるいは溝深さ)は、吐出側に向かっ
て連続的に増大していく様な形状でもよい。
【0045】また上下のハウジングは一体構造でもよい
が、本実施例のごとく上下のロータに合わせて分割すれ
ば、第二のポンプの排気特性の選択範囲を広げられると
共に、粗引ポンプにしたときにより小型化が図れる。
【0046】また第二のポンプの一軸上に、たとえばね
じ溝式の運動量移送型のポンプを設ければ、超高真空領
域までをカバーできる超広域真空ポンプになる。この場
合、第二のロータの一方の上部に運動量移送式のねじ溝
を形成して、その形状に合わせた第二のハウジングを設
けてもよい。あるいは第三のねじ溝付きロータ、ハウジ
ングを第二の部品に着脱自在に構成してもよい。
【0047】本発明を適用できる第一のポンプ、第二の
ポンプのロータ500の形態としては、ルーツ型(図
5)、歯車型(図6)、単ローベ型(図7(a))、複ロ
ーベ型(図7(b))、ネジ型(図8)あるいは雌雄の一
対のロータから構成されるスクリュー型(図示せず)等
であってもよい。いずれの型式のポンプでも、第一と第
二のロータを位相合わせする方法と構成は、実施例のね
じ溝方式と同様でよい。
【0048】
【発明の効果】本発明により、高真空ポンプのロータと
シリンダを各種一対で準備しておけば、成膜室、ロード
ロック室に要求される様々な排気特性を持つ真空ポンプ
が、共通の基本ユニットにこの一対の高真空部品を装着
するだけで実現できる。
【0049】また電子制御式の高速同期運転の適用によ
りロータの小型化が図れて、片持ち支持構造でも動力学
的に安定な広域型ドライポンプが構成できることを利用
すれば、高真空ポンプの着脱が容易となる。
【0050】本発明による真空ポンプは、成膜室、ロー
ドロック室、予備室などに幅広く適用できる。通常、半
導体工場では一千台以上の様々な排気特性を持つポンプ
が使用されるが、そのかなりの部分を本発明のポンプが
極力少ない機種でカバーできる。その結果、ポンプとそ
ののメンテナンス部品の共通共用化が容易となり、その
経営的効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における真空ポンプの断面図
【図2】同実施例における各部品の関係図
【図3】同粗引ポンプの断面図
【図4】本発明の一実施例における広域ポンプと粗引ポ
ンプの排気特性図
【図5】本発明が適用できるポンプの構成図
【図6】同構成図
【図7】同構成図
【図8】同構成図
【図9】従来の粗引きポンプの断面図
【図10】従来のメカニカルブースタポンプの断面図
【図11】本発明者が既に提案している広域型真空ポン
プの断面図
【符号の説明】
3, 4 ハウジング 10,11 軸 8,9 第二のロータ 10,11 第一のロータ 16 吸気口 17 吐出口

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング内に収納された複数個の軸と、
    これらの軸の回転を支持する軸受と、前記複数個の軸の
    それぞれに締結されたロータと、前記複数個の軸を同期
    運転しながら回転駆動する手段と、前記ハウジングに形
    成された流体の吸入口及び吐出口と、前記ロータおよび
    前記ハウジングで形成される密閉空間の前記吸入口側か
    ら前記吐出口側への移動を利用して、前記吐出口側に設
    けられた粘性流領域で気体を輸送する容積式の第一のポ
    ンプ部分と前記吸入口側に設けられた中間流領域および
    中間流領域以下の圧力で気体を輸送する容積式の第二の
    ポンプ部分を備えた真空ポンプにおいて、前記第一のポ
    ンプ部分は一対の第一のロータと前記ハウジンングで構
    成され、その同軸上で前記第二のポンプ部分は一対の第
    二のロータと前記ハウジングで構成され、かつ前記第一
    のロータとは別部品で構成された前記第二のロータは前
    記軸に対して着脱可能であることを特徴とする真空ポン
  2. 【請求項2】複数個の軸をそれぞれ独立して回転駆動す
    る複数個のモータと、この複数個のモータを同期制御す
    る手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の真空ポ
    ンプ。
  3. 【請求項3】第二のロータと前記第一のロータの位相関
    係が正確に設定されるように、第二のロータを前記軸に
    固定する締結部材の位置を定めたことを特徴とする請求
    項1記載の真空ポンプ。
  4. 【請求項4】互いの位相関係が設定された第一と第二の
    ロータとを締結した状態で、軸に対して締結可能である
    ことを特徴とする請求項1記載の真空ポンプ。
  5. 【請求項5】第二のロータは第一のポンプ部分あるいは
    軸にスペーサを介して締結されることを特徴とする請求
    項1記載の真空ポンプ。
  6. 【請求項6】ハウジングは、第一のロータと概略同一の
    高さの第一のハウジングと、第二のロータと概略同一の
    高さの第二のハウジングから構成されることを特徴とす
    る請求項1記載の真空ポンプ。
  7. 【請求項7】第一のポンプ部分は、ねじ溝式あるいはス
    クリュー式であることを特徴とする請求項1記載の真空
    ポンプ。
  8. 【請求項8】第二のポンプ部分は、ねじ溝式あるいはス
    クリュー式であることを特徴とする請求項1記載の真空
    ポンプ。
  9. 【請求項9】第二のロータと回転軸あるいは第一のロー
    タ間にシール手段を設けたことを特徴とする請求項1記
    載の真空ポンプ。
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