JP2981512B2 - 真空ポンプ - Google Patents

真空ポンプ

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JP2981512B2
JP2981512B2 JP2332358A JP33235890A JP2981512B2 JP 2981512 B2 JP2981512 B2 JP 2981512B2 JP 2332358 A JP2332358 A JP 2332358A JP 33235890 A JP33235890 A JP 33235890A JP 2981512 B2 JP2981512 B2 JP 2981512B2
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辰久 田口
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、半導体製造設備等に用いられる真空ポンプ
に関するものである。
従来の技術 半導体の製造プロセスにおけるCVD装置、ドライエッ
チング装置、スパッタ装置などには、真空環境を作り出
すための真空ポンプが不可欠である。この真空ポンプに
対する要望は、半導体プロセスの高集積化、微細化に対
応するため、近年ますます高度になってきており、その
主な内容は、高い真空到達圧が得られること、クリーン
であること、メンテナンスが容易なこと、小型・コンパ
クトであること等である。以上の半導体設備の真空排気
系の要請に応えるため、従来から用いられていた油回転
ポンプに代わり、より清浄な真空を得ることを目的とし
て、粗引き用のドライ真空ポンプが広く用いられるよう
になっている。
第11図は、従来の容積型真空ポンプ(粗引きポンプ)
の一種であるねじ溝式(スクリュー式の一種)のドライ
真空ポンプを示すものである。同図において、101はハ
ウジング、102は第1回転軸、103は第2回転軸、104と1
05はそれぞれ回転軸102、103に締結された筒型ロータで
ある。この真空ポンプは、ハウジング101内に第1回転
軸102と第2回転軸103が平行に配置され、その軸上に前
記ロータ104と105を備えている。それぞれのロータ104
と105の外周部には、ねじ溝106と107が形成されてい
て、自ら(106または107)の凹部(溝)を相手(107ま
たは106)の凸部(山)と噛み合わせることにより、両
者の間で密閉空間を作り出している。ロータ104と105が
回転すると、その回転に伴い、前記密閉空間が吸入側か
ら吐出側へ移動して吸入作用と吐出作用を行うのであ
る。
さて、同図のねじ溝式の真空ポンプでは、2個のロー
タ104、105の同期回転はタイミングギヤ110a、110bの働
きによっている。すなわち、モータ108の回転は、駆動
ギヤ109aから中間ギヤ109bに伝達され、両ロータ104、1
05の軸に設けられて互いに噛み合っているタイミングギ
ヤの一方110bに伝達される。両ロータ104、105の回転角
の位相は、これら2個のタイミングギヤ110a、110bの噛
み合いにより調節されている。また113a、b及び114a、
bは、第1回転軸102、第2回転軸103を支持するころが
り軸受である。
駆動ギヤ109bの端部にはオイルポンプ115が組み込ま
れている。潤滑のためのオイル117は、ポンプ最下部の
オイルパン116からオイルポンプ115により吸い込まれ、
オイルフィルターを経由して、前記軸受と前記ギヤに供
給されている。このオイルがねじ溝ロータ104,105を収
納する流体移送室120に侵入しないように、両室間にメ
カニカルシールが設けられている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら前述した粗引き用のドライ真空ポンプに
は、動力伝達と同期回転のために多数のギヤを必要と
し、部品点数が多く構成が複雑である。ギヤを用いた
接触型の同期回転であるため、モータの高速化ができ
ず、装置が大型化する、等の問題点があった。
近年の半導体プロセスの複合化に伴い、複数個の真空
チャンバーを独立させて真空排気する、いわゆるマルチ
チャンバー方式が半導体加工設備の主流を占めるように
なっている。このマルチチャンバー化に対応するために
は、チャンバー1つ1つにドライ真空ポンプを中心に据
えた真空排気システムを必要とする。しかしこのような
真空排気システムをすべてのチャンバーに対して適用す
ると、真空排気系の装置全体が大型化・複雑化してしま
うという問題点があった。
半導体工場では、通常1ライン当たりに200〜300台の
真空ポンプを必要とする。
昨今のドライ化の要請に応えるために、従来の油回転
ポンプと比べて、寸法・形状が大型化したドライ真空ポ
ンプを採用した場合、新工場全体での設置スペースの増
大が大きな課題となった。
また新工場にドライ真空ポンプを採用するのではな
く、従来の工場現場でのメンテナンス性を改善するため
に、以前から用いていた油ポンプをドライポンプに置き
換えようとした場合、従来の油ポンプ用に設計された設
備では、ドライ真空ポンプは搭載できないという問題が
生じた。
これらの要請に応えるために、本発明は、構成がシン
プルで、クリーンかつ高い基本性能を持つと共に、大幅
な小型化・省スペース化が図れる真空ポンプを提供する
ことを目的とする。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するため、この発明にかかる真空ポン
プは、ハウジング内に収納された複数個のロータ及びこ
れらのロータのそれぞれに締結された複数個の軸と、こ
れらの軸の回転を支持する軸受と、前記ロータと前記ハ
ウジングにより形成される流体移送室と、前記複数個の
軸にそれぞれ設けられ、前記複数個のロータ間の接触を
防止する接触防止ギヤと、前記ハウジングに形成され前
記流体移送室と連絡する流体の吸気口及び吐出口と、前
記ロータに対して前記軸の同一側の位置に並列配置さ
れ、かつ前記複数個の軸をそれぞれ独立して回転駆動す
る複数個のモータと、前記複数個のモータを同期制御す
ることにより、前記ロータ及び前記ハウジングで形成さ
れる密閉空間の移動を利用して流体の吸入・吐出を行う
ものである。
作用 容積式ポンプを構成する各ロータを、それぞれ独立し
たモータで同期運転することにより、従来のタイミング
ギヤを用いたロータ間の大きなトルク伝達が不要とな
る。その結果、ポンプの高速化を妨げていた課題の一つ
が解消される。
さて真空ポンプの動力はトルクと回転数の積であり、
回転数が上がるとトルクが小さくて済む。したがってポ
ンプの高速化が図れれば、トルクの低減によりモータを
小型化できる。さらに個々のロータ(気体を輸送するポ
ンプ部分)を互いに独立したモータで駆動すれば、個々
のモータに必要なトルクはさらに小さくなる。
ここで複数個のモータを用いた同期運転により、従来
数千回転rpmが限界だったドライポンプの回転数を、た
とえば1万〜数万rpmまで上げれば、前記モータの外径
を前記ロータ(気体を輸送するポンプ部分)よりも径小
にできることに着目する。この径小のモータを、前記複
数個のロータの同一側(真下)に並列配置することによ
り、従来のモータの設置に必要だったスペースが不要と
なるため、真空ポンプ全体の大幅なコンパクト化と省ス
ペース化が可能となる。
また、接触防止ギヤを複数個の軸にそれぞれ設けてい
るため、両軸の同期がずれた場合でも、ロータのネジ溝
同士の接触に先立って、接触防止ギヤ同士が接触する事
により、ロータのネジ溝同士の接触、衝突を防止でき
る。
また前記ロータを回転軸の端面で締結し、かつこのロ
ータの吸気口側に軸受(前記回転軸の支持部)を有しな
い片持ち構造にすれば、ポンプ内で移送される気体が軸
受部に晒されないため、クリーン排気ができポンプのド
ライ化が容易となる。
前記ロータの内面に位置する個所に、ラジアル軸受の
一部が設けられた構造にすれば、片持ち支持におけるオ
ーバーハングの距離が短くなるため、高速時の動的安定
性はさらに向上する。
また各ロータの回転数、回転角を検知する検出手段を
設け、この検出手段からの信号によって各ロータを電子
制御を用いて非接触で同期運転させれば、従来のタイミ
ングギヤを用いた機械的摺動を伴うトルク伝達が不要と
なる。その結果、オイル潤滑が必要だったタイミングギ
ヤ部を省略できるため、さらなる高速化がはかれる。
上記電子制御を用いた非接触同期運転により、前記複
数個のロータ間の接触を防止する接触防止ギヤを、ロー
タが収納されている流体移送室内でそれぞれのロータに
直接締結すれば、回転軸の軸長を短くできるため、高速
化を図る上で一層有利となる。
実施例 第1図は、この発明にかかる容積式真空ポンプ(粗引
きポンプ)の一実施例を示す。
この真空ポンプは、ハウジング1内に、第一回転軸2
と第2回転軸3をそれぞれ鉛直方向に収納した第一軸受
室4と第2軸受室5を備えている。また筒形のロータ
6、7が、両回転軸2,3の上端部でかん合されている。
ロータ6,7の外周面には、互いに噛み合うようにして、
ねじ溝(スクリュー溝の一種)8、9が形成されてい
る。ロータ6,7の上部(上流側)のハウジング1に吸気
口10、下部(下流側)のハウジング1に吐出口11が設け
られている。ロータ6,7に形成された両ねじ溝の互いに
噛み合う部分である凸部(山部)と凹部(溝部)および
ハウジング1で形成される空間(流体移送室50と呼ぶ)
が、両回転軸2,3の回転に伴い吸気口10側から吐出口11
側へ移動し、この空間の移動により、容積式ポンプとし
ての吸入・排気(吐出)作用が得られる。
第一回転軸2と第2回転軸3は、非接触の静圧軸受で
支持されている。両回転軸に設けられた円盤状のスラス
ト軸受12、13と対向する固定側に、オリフィス14a、14
b、15a、15bが設けられている。16,17は上部ラジアル軸
受の回転側、18,19は下部ラジアル軸受の回転側であ
る。前記スラスト軸受同様に、これらのラジアル軸受面
と対向する固定側にも、それぞれにオリフィス20〜23が
設けられている。
なお前記上部ラジアル軸受16及び17は、筒状に形成さ
れた前記ロータの内部空間を利用して配置されており、
大きな慣性負荷を有する前記ロータ6,7を支持する上で
有利な構成となっている。
上述したオリフィスには、外部から高圧の圧縮気体が
吸気孔24を経て供給される。ここで圧縮気体として、半
導体工場等で常備されているクリーンな窒素ガスを用い
れば、前記モータ等が収納された前記第一、第二軸受室
4,5に繋がる内部空間25,26内の圧力を大気圧よりも高く
することができる。そのため、腐食性があり堆積物を生
じ易い反応性ガスの内部空間25,26内への侵入を防止す
ることができる。
回転軸を支持する軸受は、前記静圧軸受以外では、た
とえば磁気軸受でもよい。この場合でも、前記静圧軸受
同様に高速回転が容易で、完全オイルフリーな構成とな
る。軸受に玉軸受を用いて、かつその潤滑のために潤滑
油を用いる場合は、窒素ガスを用いたガスパージ機構に
より、前記流体作動室への潤滑油の侵入を防ぐことがで
きる。
27a、28aはACサーボモータの回転側であるモータロー
タ、27b,28bは固定側であるモータステータである。本
真空ポンプでは、モータステータ27b,28bの外径:Dmをロ
ータ6,7の外径:Drよりも十分小さくして、ロータ6,7の
同一側(共に真下)に並列配置している。モータとロー
タを同軸上に配置したこの構成により、従来のドライ真
空ポンプ(第11図)の場合と比べて、大幅な省スペース
化が実現できる。
また実施例の真空ポンプでは、各ロータ6,7の下端部
に直結した形で、第2図に示すようなロータ同士の接触
を防止するための接触防止ギヤ29,30が設けられてい
る。この構成が可能なのは、実施例の真空ポンプでは非
接触同期制御を用いるため、従来のドライポンプのよう
なタイミングギヤ部への油潤滑が不要であり、ギヤ部を
流体移送室に配置できるからである。本構成により回転
軸の軸長を短くできるため、高速化を図る上で一層有利
となる。なおこの接触防止ギヤには、多少の金属間接触
にも耐えられるように、固体潤滑膜が形成されている。
第一回転軸2、第二回転軸3は、ACサーボモータ27,2
8により、実施例では数万rpmの高速で回転する。両軸の
回転信号は、前記吸気口側とは反対側の各回転軸2,3の
下端部に設けられたロータリエンコーダ31,32により検
出される。
さて本実施例における2つの回転軸の同期制御は、第
3図のブロック図で示す方法を用いた。すなわち、ロー
タリエンコーダ31,32からの出力パルスは、仮想の回転
ロータを想定して設定された設定司令パルス(目標値)
と照合される。目標値と各エンコーダー31,32からの出
力値(回転数、回転角度)との間の偏差は、位相差カウ
ンターにより演算処理され、この偏差を消去するように
各軸の前記サーボモータの回転が制御される。
ロータリエンコーダとしては、磁気式エンコーダや一
般的な光学式エンコーダでもよいが、実施例ではレーザ
光の回折・干渉を利用した高分解能でかつ高速の応答性
を持つレーザ式エンコーダを用いた。第4図にそのレー
ザ式エンコーダの一例を示す。
同図において、91は多数のスリットが円周上に沿って
形成された移動スリット盤であって、回転軸2,3ととも
に回転する。93は移動スリット盤91に対面する個所に配
置された扇形の固定スリット盤である。レーザダイオー
ド94から出たレーザ光は、コリメータレンズ95を経て、
前記両スリット盤91,93の各スリットを通過して、受光
素子96に受光される。
なお、実施例では、ロータ6,7は回転軸2,3の端面で締
結されており、かつこのロータの吸気口側に軸受を有し
ない片持ち構造になっている。そのため吸気口10から流
入した気体は、ポンプ外に吐出されるまで前記軸受部に
晒されないため、ドライポンプとしてクリーン排気がで
きる。
慣性負荷の大きな前記ロータを端部に有する回転軸
を、ドライ化のために片持ち支持したときの高速回転時
の動的安定性(振れ回りに対する安定性)が懸念され
る。しかし本発明では、径小モータが回転軸にダイレク
トにビルトインされた形で、回転軸を直接駆動できるた
め、動的安定性の点で有利である。すなわち実施例の真
空ポンプは、互いに機械的に干渉しない2つの単軸スピ
ンドルが並列に配置されたものと考えてよく、従来の単
軸で片持ち支持構造のターボ分子ポンプが数万回転の高
速化を図ることができるように、基本的に高速化に有利
である。
なお、実施例の真空ポンプでは、ロータの外周部にね
じ溝を備えたスクリュー式の一種であるねじ溝式を採用
した。ねじ溝型ロータは、回転中心軸に垂直な断面が比
較的円形に近く、外周部の近くまで空洞にすることがで
き、そのためロータの内部空間が大きくとれる。この内
部空間を実施例のごとく軸受部を収納する等の利用をす
れば、片持ち支持構造であっても、回転軸の軸長を短く
できるためポンプの高速化に有利となる。すなわち複数
モータによる同期制御の特徴(高速化)を活かし、かつ
クリーン化を図る上で有利な構成となる。
接触防止ギヤ29,30の互いに噛み合う部分の隙間(バ
ックラッシュ)δ2は、両ロータ6,7に形成されたねじ
溝8,9同士が噛み合う部分の隙間(バックラッシュ)δ
1よりも小さくなるように設計されている。そのため、
接触防止ギヤ29,30は、両回転軸2,3の同期回転が円滑に
行われているときは互いに接触することはない。一方、
この同期がずれたときは、ねじ溝8,9同士の接触に先立
って、ギヤ29,30同士が接触することにより、ねじ溝8,9
の接触・衝突を防止する働きをする。このとき、バック
ラッシュδ1、δ2が微小であると、部材の加工精度が
実用的なレベルで得られないという点が懸念される。し
かし、ポンプの一行程中の流体の漏れ総量は、ポンプの
一行程に要する時間に比例するため、非接触同期制御に
より高速回転が図れる実施例の真空ポンプでは、ねじ溝
8,9間のバックラッシュδ1を少々大きくしても充分に
真空ポンプの性能(到達真空圧など)を維持できる。そ
のため、実用レベルの通常の加工精度で、ねじ溝8,9の
衝突防止に必要なバックラッシュδ1、δ2の寸法を確
保できる。
第5図は、この発明にかかる真空ポンプの別形態を示
す。この例では、ロータ外周面に形成されたねじ溝60,6
1が互いに噛み合うように、2個のロータ62,63が配置さ
れて、ねじ溝60,61とハウジング64により容積式真空ポ
ンプ構造部分Aを構成している。
またロータ62の同軸上で、前記容積式真空ポンプ構造
部分Aから離れた上流側のロータ外周面に、ねじ溝65が
形成されており、このねじ溝65とハウジング64により、
運動量移送式構造部分Bを構成している。ねじ溝65とハ
ウジング64の微小な間隙部にある気体分子は、ロータ62
の高速回転により回転運動量を与えられて、前記構造部
分Aに輸送される。
前記運動量移送式構造部分Bに形成したねじ溝65の代
わりに、タービン翼を形成しハウジング1の内周面にも
形成したタービン翼と噛み合う構成でもよい。真空ポン
プを上述したように構成すれば、真空圧の作動領域をさ
らに広げることができる。
本発明は流体回転装置として、たとえば、空調用のコ
ンプレッサ等にも適用できる。また回転部のロータ200
の形態としては、ルーツ型(第6図)、歯車型(第7
図)、単ローベ型(第8図(a))、複ローベ型(第8
図(b))、ネジ型(第9図)、外円周ピストン型(第
10図)等であってもよい。
発明の効果 容積式真空ポンプを構成する各ロータを、それぞれ独
立したモータで高速周期運転させる。モータの高速化
(たとえば1万rpm以上)を図れば、同一動力のままで
モータの外径を径小化できることに注目し、ロータに対
して同一側(各ロータの真下)に各モータを並列配置す
る。その結果、大幅な省スペース化(たとえば従来比1/
2以下)を図った容積式真空ポンプが実現できる。
従来の真空ポンプ(第11図)の場合、回転数はせいぜ
い数千rpmの低速回転のために、モータの外径:Dmは各ロ
ータの外径:Drよりもはるかに大きく、たとえモータを
2個用いても、各ロータの同一方向(共に真下)にモー
タを配置することは困難であった。本発明では、従来必
要だったモータの設置スペースが不要となり、ポンプ本
体の大幅なコンパクト化が用いる。
また、接触防止ギヤを複数個の軸にそれぞれ設けてい
るため、両軸の同期がずれた場合でも、ロータのネジ溝
同士の接触に先立って、接触防止ギヤ同士が接触する事
により、ロータのネジ溝同士の接触、衝突を防止でき
る。
また前記ロータを流体移送室内で回転軸の端面で締結
し、かつこのロータの吸気口側に軸受を有しない片持ち
構造にすれば、吸入口から流入した気体がポンプ外に吐
出されるまで軸受部に晒されないため、クリーン排気が
できポンプのドライ化が容易となる。
さらに以下述べるような工夫を施せば、真空ポンプの
さらなる高速化が図れる。各モータを各ロータに対して
同一位置に配置すれば、いずれの回転軸も軸長を同一に
してかつ短く出来るため高速化に有利となる。
前記ロータの内面に位置する個所に、ラジアル軸受の
一部が設けられた構造にすれば、片持ち支持におけるオ
ーバーハング(支持点とロータ重心までの距離)が短く
なるため、高速時の動的安定性はさらに向上する。
また各ロータの回転数、回転角を検知する検出手段を
設け、この検出手段からの信号によって各ロータを電子
制御を用いて非接触で同期運転させれば、従来のタイミ
ングギヤを用いた機械的摺動を伴うトルク伝達が不要と
なる。その結果、オイル潤滑が必要だったタイミングギ
ヤ部を省略できるため、さらなる高速化がはかれる。
この場合、ロータ間の接触を防止する接触防止ギヤの
油潤滑が不要であることを利用して、前記ロータが収納
されている流体移送室内で、上記ギヤをそれぞれのロー
タに直接締結する。従来真空ポンプ(第11図)のよう
に、タイミングギヤを各ロータと分離して配置した場
合、前記ギヤと回転軸の締結強度を得るために、ギヤの
厚み:hを十分に大きくとらねばならないが、本真空ポン
プでは必要最低限の厚み(第1図bのh)でよい。その
効果として回転軸の軸長を短くできるため、高速化を図
る上で一層有利となる。
本発明によって前記ロータの高速化が図れる効果は、
ポンプ本体のコンパクト化だけではない。ポンプ内部の
気体の内部リークの大きさは、ポンプの一行程に要する
時間に比例する。回転数が高い程、一行程に要する時間
が短くなるために内部リークによる損失が低減する。す
なわち本発明の適用により、コンパクト化の特徴に加え
て、真空ポンプの基本性能(真空到達圧等)の飛躍的な
向上が図れるのである。
この発明を適用する真空ポンプとして、ロータの外周
部にねじ溝を備えたものにすると、ねじ溝型ロータは、
ギヤ型、ルーツ型、ローベ型のような凹凸の振幅が大き
い異形ロータとは異なり、回転中心軸に垂直な断面が比
較的円形に近く、外周部の近くまで空洞にすることがで
きる。そのため内部空間が大きくとれて、ここを実施例
のごとく軸受部を収納する等の利用ができ、ポンプの高
速化と小型化を大いに図ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)はこの発明にかかる容積式真空ポンプの第
1実施例を表す断面図、第1図(b)は第1実施例のハ
ウジングの一部を切り開いてみた側面図、第2図は第1
実施例に用いた接触防止ギヤの平面図、第3図は第1実
施例に用いた電子式同期制御の方法を示すブロック図、
第4図は第1実施例に用いたレーザ式エンコーダを示す
斜視図、第5図は本発明の第2実施例を、ハウジングの
一部を切り開いてみた側面図、第6図〜第10図はこの発
明が適用できるポンプの別形態をしめす概略図、第11図
は従来の真空ポンプを示す側面図である。 1……ハウジング、2、3……軸、6,7……ロータ、10
……吸気口、11……吐出口、27、28……モータ、50……
流体移送室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 幹夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−255798(JP,A) 実開 昭62−200188(JP,U) 特公 昭55−32916(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04C 23/00 - 29/10 331 F04C 18/16 F04C 18/18 H02K 7/14 F16H 1/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング内に収納された複数個のロータ
    及びこれらのロータのそれぞれに締結された複数個の軸
    と、これらの軸の回転を支持する軸受と、前記ロータと
    前記ハウジングにより形成される流体移送室と、前記複
    数個の軸にそれぞれ設けられ、前記複数個のロータ間の
    接触を防止する接触防止ギヤと、前記ハウジングに形成
    され前記流体移送室と連絡する流体の吸気口及び吐出口
    と、前記ロータに対して前記軸の同一側の位置に並列配
    置され、かつ前記複数個の軸をそれぞれ独立して回転駆
    動する複数個のモータと、前記複数個のモータを同期制
    御することにより、前記ロータ及び前記ハウジングで形
    成される密閉空間の移動を利用して流体の吸入・吐出を
    行うことを特徴とした真空ポンプ。
  2. 【請求項2】接触防止ギヤが前記複数個のロータのそれ
    ぞれに直接締結されて、前記流体移送室に配置されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の真空ポンプ。
  3. 【請求項3】流体移送室内で前記軸の端部に前記ロータ
    が締結されており、かつ前記軸は片持ち支持構造である
    ことを特徴とする請求項1記載の真空ポンプ。
  4. 【請求項4】複数個のモータはロータに対して概略同一
    位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の
    真空ポンプ。
  5. 【請求項5】複数個のモータの固定子であるモータステ
    ータがハウジング内に収納されて、かつ前記モータステ
    ータの外径はロータの外径よりも径小であることを特徴
    とする請求項1記載の真空ポンプ。
  6. 【請求項6】ロータの内面において、ハウジングと前記
    軸の間にこの軸を支持する軸受の一部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の真空ポンプ。
  7. 【請求項7】モータの回転を検知する検出手段と、この
    検出手段からの信号によって複数個のモータの回転を電
    子制御により同期運転したことを特徴とする請求項1記
    載の真空ポンプ。
  8. 【請求項8】真空ポンプは、ねじ溝式であることを特徴
    とする請求項1記載の真空ポンプ。
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