JPH11206138A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH11206138A
JPH11206138A JP10002355A JP235598A JPH11206138A JP H11206138 A JPH11206138 A JP H11206138A JP 10002355 A JP10002355 A JP 10002355A JP 235598 A JP235598 A JP 235598A JP H11206138 A JPH11206138 A JP H11206138A
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JP10002355A
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Inventor
Yasuhiro Ando
康裕 安東
Tsuneji Ogushi
恒二 大串
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力側変圧器を設けることなく、電力変換装
置の保護を行い、負荷側事故の拡大を防止し得る電力変
換装置を提供する。 【解決手段】 電力変換装置30の出力端側に流れる電
流を電流検出器35で検出し、この検出した電流Ic を
比較器11a,11bでそれぞれ120%基準電流値お
よび200%基準電流値と比較し、検出電流Ic が12
0%基準電流値を超えてから、所定の時間T1 経過後に
検出電流Ic が200%基準電流値を超えた場合、電力
変換器を停止し、検出電流Ic が120%基準電流値を
超えてから、所定の時間T1 以内に検出電流Ic が20
0%電流値を超えた場合、サイリスタ短絡器5を動作さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電力を変換し
て任意の周波数の交流電力を出力する電力変換装置にお
いて出力端側および負荷側における短絡事故による過電
流の発生に対する保護を行う機能を有する電力変換装置
に係り、更に詳しくは、交流系統からの交流電力を誘導
機等の可変速交流負荷に交流電力を供給する電力変換装
置において該電力変換装置内の事故と外の事故を区別
し、電力変換器の事故電流を遮断する電力変換装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の電力変換装置は、図8に示すよ
うに、電力変換装置3の入力側が変圧器2を介して交流
系統1に接続され、出力側が配線インピーダンスを有す
るケーブル8を介して交流負荷9に接続されている。そ
して、交流系統1から変圧器2を介して供給される交流
電力を整流器31で整流し、リアクタ32および直流コ
ンデンサ4で平滑して直流電圧を生成し、この直流電圧
を電圧型電力変換器6においてパルス幅変調(PWM)
制御により交流電力に変換し、この交流電力を出力側変
圧器7およびケーブル8を介して交流負荷9に供給して
いる。
【0003】また、電圧型電力変換器6には並列にサイ
リスタ短絡器5が接続され、電圧型電力変換器6に過電
流が流れる場合に、すなわち電圧型電力変換器6が遮断
不可能な電流が通電した場合に、サイリスタ短絡器5を
オン状態に作動させて、電圧型電力変換器6を短絡し、
これにより電圧型電力変換器6に過電流が流れるのを防
止している。更に、直流コンデンサ4に接続されたライ
ンには電流検出器33が設けられ、該直流コンデンサ4
に流れる電流を検出するようになっている。電圧型電力
変換器6に接続されたラインにも電流検出器34が設け
られ、該電圧型電力変換器6に流れる電流を検出するよ
うになっている。また、電圧型電力変換器6と出力側変
圧器7との間のラインおよび出力側変圧器7と交流負荷
9との間のラインであるケーブル8にも電流検出器35
および10がそれぞれ設けられ、それぞれに流れる電流
を検出するようになっている。
【0004】電流検出器33,34,35,10でそれ
ぞれ検出された各電流は電圧・電流検出回路36に供給
され、該電圧・電流検出回路36の出力信号を異常監視
回路37に供給して異常状態を監視するようになってい
る。また、この異常監視回路37には起動・停止指令回
路39、起動・停止制御回路40、基本制御回路41か
らの各信号に供給されるようになっている。基本制御回
路41は、電力変換装置3の交流電流、交流電圧、交流
周波数、トルク等を制御するとともに、位相制御回路4
2および保護装置43を制御し、位相制御回路42は電
圧型電力変換器6の点弧位相を決定し、ゲートパルス発
生回路45を介して電圧型電力変換器6を駆動制御して
いる。保護装置43は電力変換装置3の各電流、電圧検
出値から異常を判別し、サイリスタ短絡器動作回路44
を介してサイリスタ短絡器5の短絡動作等を制御するよ
うになっている。
【0005】なお、図8の構成において、サイリスタ短
絡器5に代えて、例えばヒューズを用いる方法もある
が、比較的短寿命であるので、ヒューズを使用せずに、
保守性、信頼性を向上している。
【0006】上述した構成において、電圧型電力変換器
6は、一定の電流以上を遮断すると破損するため、保護
装置43は直流回路の過電流を電流検出器33で検出
し、また電圧型電力変換器6の出力端から出力側変圧器
7の間に流れる過電流を電流検出器36で検出した場合
には、サイリスタ短絡器5を動作させて、電圧型電力変
換器6に流れる電流を抑制して、電圧型電力変換器6の
破損を防止している。また、出力側変圧器7の交流負荷
側で過電流を電流検出器10で検出した場合には、出力
側変圧器7のインピーダンスにより電流の上昇を抑制で
きるため、電圧型電力変換器6の動作を停止し、事故電
流を遮断している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電力変
換装置では、電圧型電力変換器6に出力側変圧器7が接
続されているため、この出力側変換器7の設置スペース
が必要であるとともに、更に該出力側変圧器7の保護回
路も必要となり、装置が大形化し、価格も増大するとい
う問題がある。
【0008】また、出力側変圧器7の故障要因、例えば
巻線の断線、短絡等が増大し、信頼性が低下するという
問題があるとともに、更に出力側変圧器7の損失や励磁
電流を見込んで、装置容量を大きくとる必要があり、装
置が大形化し、価格が増大するという問題がある。
【0009】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、出力側変圧器を設けることな
く、電力変換装置の保護を行い、負荷側事故の拡大を防
止し得る電力変換装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明は、直流電力源からの直流電
力を変換して任意の周波数の交流電力を出力する電力変
換器および前記直流電力源を短絡する短絡器を有する電
力変換装置において、当該電力変換装置の出力端側に流
れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段で
検出した電流を第1および第2の所定の電流値と比較す
る比較手段と、前記検出電流が前記第1の所定の電流値
を超えてから、所定の時間経過後に前記検出電流が前記
第2の所定の電流値を超えた場合、前記電力変換器を停
止する停止手段と、前記検出電流が前記第1の所定の電
流値を超えてから、前記所定の時間以内に前記検出電流
が前記第2の所定の電流値を超えた場合、前記直流電力
源を短絡すべく前記短絡器を動作させる第1の短絡手段
とを有することを要旨とする。
【0011】請求項1記載の本発明にあっては、電力変
換装置の出力端側に流れる検出電流を第1および第2の
所定の電流値と比較し、検出電流が第1の所定の電流値
を超えてから、所定の時間経過後に検出電流が第2の所
定の電流値を超えた場合、電力変換器を停止し、検出電
流が第1の所定の電流値を超えてから、所定の時間以内
に検出電流が第2の所定の電流値を超えた場合、短絡器
を動作させて、直流電力源を短絡するため、電力変換器
に流れる電流が短絡器に分流し、電力変換器に流れる電
流が低減し、電力変換器を保護することができる。
【0012】また、請求項2記載の本発明は、請求項1
記載の発明において、所定の短時間における前記検出電
流の上昇値を検出する上昇値検出手段と、該上昇値検出
手段で検出した電流の上昇値が所定の値以上である場
合、前記停止手段による前記電力変換器の停止を中止
し、前記直流電力源を短絡すべく前記短絡器を動作させ
る第2の短絡手段とを有することを要旨とする。
【0013】請求項2記載の本発明にあっては、所定の
短時間における検出電流の上昇値が所定の値以上である
場合、電力変換器の停止を中止し、短絡器を動作させて
直流電力源を短絡するため、例えば絶縁体の焼けたアー
ク故障時の急峻で不測な電流上昇に対しても適確に電力
変換装置を保護することができる。
【0014】更に、請求項3記載の本発明は、直流電力
源からの直流電力を変換して任意の周波数の交流電力を
出力する電力変換器および前記直流電力源を短絡する短
絡器を有するとともに、出力端に複数の開閉器を介して
複数の負荷が接続されている電力変換装置において、前
記電力変換装置の出力端側に流れる出力電流を検出する
出力電流検出手段と、電力変換装置の負荷側に流れる負
荷電流を検出する負荷電流検出手段と、該負荷電流検出
手段で検出した負荷電流と前記出力電流検出手段で検出
した出力電流との偏差を算出する偏差算出手段と、該偏
差算出手段で算出した偏差が前記出力電流よりも大きい
場合、前記電力変換器を停止する停止手段とを有するこ
とを要旨とする。
【0015】請求項3記載の本発明にあっては、電力変
換装置の出力端に複数の開閉器を介して複数の負荷が接
続されている場合に出力端側に流れる出力電流と負荷側
に流れる負荷電流との偏差を算出し、この偏差が出力電
流よりも大きい場合、電力変換器を停止するため、電力
変換装置の保護精度を向上することができる。
【0016】請求項4記載の本発明は、請求項3記載の
発明において、前記出力電流検出手段の代わりに前記電
力変換器の基本制御に用いるパルス幅変調(PWM)制
御電圧を検出するPWM制御電圧検出手段を使用し、前
記出力電流の代わりにパルス幅制御電圧を使用すること
を要旨とする。
【0017】請求項4記載の本発明にあっては、出力電
流検出手段としてPWM制御電圧検出手段を使用するた
め、電力変換器を保護することができるとともに、また
電流検出手段が不要となり、経済化を図ることができ
る。
【0018】また、請求項5記載の本発明は、請求項3
記載の発明において、前記複数の負荷が同一負荷である
場合、該複数の負荷に流れる電流をそれぞれ検出する複
数の負荷電流検出手段と、該複数の負荷電流検出手段で
検出した複数の負荷電流のそれぞれの偏差を算出する偏
差算出手段と、該偏差算出手段で算出した偏差が所定の
値以上である場合、前記電力変換器を停止する第2の停
止手段とを有することを要旨とする。
【0019】請求項5記載の本発明にあっては、複数の
負荷電流のそれぞれの偏差が所定の値以上である場合、
電力変換器を停止するため、電力変換器を保護すること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。
【0021】図1(a),(b),(c)は、本発明の
一実施形態に係わる電力変換装置の要部の回路構成、該
電力変換装置に使用される保護回路の構成、および該保
護回路の動作を説明するための時間に対する出力電流I
c の関係を示すグラフをそれぞれ示す図である。
【0022】図1に示す電力変換装置30の要部は、図
8に示したサイリスタ短絡器5、電圧型電力変換器6、
電流検出器35、ケーブル8、交流負荷9を示し、サイ
リスタ短絡器5より前の回路構成を省略しているが、図
8に示した電力変換装置と異なるのは、出力側変圧器7
および電流検出器10を削除し、装置の小型化および経
済化を図っていることである。
【0023】このように本実施形態では、従来の出力側
変圧器7および電流検出器10を削除し、この代わりに
図1(b)に示すように保護回路100を設け、該保護
回路100により電圧型電力変換器6の停止およびサイ
リスタ短絡器5の動作を行い、これにより電圧型電力変
換器6が過電流により破損することを防止している。
【0024】図1(c)の縦軸に示す電流Ic は、図1
(a)において電流検出器35で検出した電圧型電力変
換器6から出力される電流である。この出力電流Ic
は、電圧型電力変換器6の出力端側のA点で短絡が発生
した場合には、電圧型電力変換器6内のインピーダンス
だけで電流上昇が抑制され、図1(c)に示す変換器出
力端短絡電流上昇カーブ16となる。また、交流負荷端
B点で短絡が発生した場合には、電圧型電力変換器6と
ケーブル8のインピーダンスで抑制され、図1(c)の
交流負荷端短絡電流上昇率18となる。
【0025】図1(c)において、点線で示す中央の曲
線17は、電圧型電力変換器6の停止処理時間からの遮
断可能電流カーブ17であり、左側の領域が遮断不可能
領域であり、右側の領域が遮断可能領域である。ここ
で、出力電流Ic の定格電流レベル100%に対して定
格範囲外を120%、電圧型電力変換器6の停止レベル
を200%、遮断可能レベルを250%とし、検出から
停止までの処理時間をtとする。
【0026】図1(b)に示す保護回路100では、図
1(a)の電流検出器35で検出した電圧型電力変換器
6の出力電流Ic をレベル設定器15a,15b,15
cで設定される出力電流Ic =120%に相当する12
0%基準電流、出力電流Ic=200%に相当する20
0%基準電流、および出力電流Ic =250%に相当す
る250%基準電流とそれぞれ比較器11a,11b、
および11cで比較している。そして、比較器11aの
出力信号をタイマー回路12で第1の所定時間T1 秒遅
延させて、アンド回路13aの否定入力に供給するとと
もに、比較器11bの出力信号をアンド回路13aの他
方の入力に供給する。このアンド回路13aの出力信号
を別のアンド回路13bの否定入力およびオア回路14
の一方の入力に供給している。また、アンド回路13b
の他の入力には比較器11bの出力信号が供給されてい
る。更に、比較器11cの出力信号はアンド回路13b
の他の否定入力に供給されるとともに、オア回路14の
他方の入力に供給されている。そして、アンド回路13
bの出力信号で電圧型電力変換器6を停止するように制
御し、またオア回路14の出力信号でサイリスタ短絡器
5を動作させるように制御している。
【0027】このように構成される保護回路100で
は、出力電流Ic が120%以上に増大すると、まず比
較器11aからの出力信号でタイマー回路12が駆動さ
れ、所定時間T1 秒遅らされてアンド回路13aの否定
入力に供給される。ここで、所定時間T1 の経過後に出
力電流Ic が200%以上に増大すると、比較器11b
から出力信号が発生し、この出力信号によりアンド回路
13aの出力信号は低レベルになる。この結果、このア
ンド回路13aからの低レベル出力信号、比較器11b
からの出力信号、およびこの場合にはまだ低レベルであ
る比較器11cからの低レベル出力信号によりアンド回
路13bの出力は、高レベルとなり、これにより電圧型
電力変換器6を停止することになる。
【0028】一方、出力電流Ic が120%以上に増大
して、比較器11aの出力信号でタイマー回路12が駆
動された場合において、該タイマー回路12による所定
時間T1 の経過前に出力電流Ic が200%以上に増大
して、比較器11bから出力信号が発生すると、この出
力信号によりアンド回路13aから出力信号が発生し、
この出力信号がオア回路14を通過して、サイリスタ短
絡器5を動作させ、電圧型電力変換器6に過電流が供給
されることを防止している。
【0029】なお、図1(b)の保護回路100におい
て、タイマー回路12は例えばCR時定数またはワンシ
ョット回路で構成することができる。
【0030】図2(a),(b)は、本発明の他の実施
形態に係わる電力変換装置に使用される保護回路の他の
構成を示す回路図および該保護回路の動作を説明するた
めの時間に対する出力電流Ic の関係を示すグラフであ
る。
【0031】図2に示す実施形態は、短絡時の出力電流
Ic の上昇カーブが不測である場合に、遮断可能電流と
誤判断し、破損に至らないようにするために短時間での
上昇カーブを図2(b)の16で示すように例えば第2
の所定時間T2 秒の間にαの電流上昇値というように設
定し、このような場合にサイリスタ短絡器5を動作させ
るように制御し、これにより電圧型電力変換器6の破損
を防止している。
【0032】このような処理を行うために、図2(a)
に示す保護回路101は、図1(a)に示した保護回路
100において出力電流Ic によって駆動され、前記第
2の所定時間T2 の遅延時間を有する第2のタイマー回
路41を設けるとともに、このタイマー回路41で遅延
された出力電流Ic をレベル設定器15dで設定された
αと加算器42で加算し、この加算値(Ic +α)を比
較器43において出力電流Ic と比較し、この出力電流
Ic が大きい場合には、該比較器43からの出力信号で
オア回路14aを介してサイリスタ短絡器5を動作さ
せ、これにより電圧型電力変換器6に過電流が流れて、
電圧型電力変換器6が破損されることを防止している。
なお、図2(a)において、オア回路14bは比較器1
1cの出力信号が発生した場合のみならず、比較器43
の出力信号が発生した場合でも、電圧型電力変換器6を
停止させる処理を中止するためのものである。その他の
回路構成および作用は図1(b)に示すものと同じであ
り、同じ物には同じ符号を付している。
【0033】図3は、本発明の別の実施形態に係わる電
力変換装置に使用される保護回路の構成を示す図であ
る。
【0034】図3に示す本実施形態は、図4(a)に示
すように、複数の交流負荷9a,9b,9cおよび負荷
開閉器19a,19b,19cが電力変換装置の負荷側
に接続されている場合において、電圧型電力変換器6の
出力端のA点で短絡が発生した場合、電流検出器35で
検出される出力電流Ic と負荷開閉器19bに流れる電
流IM2は、図4(b)にそれぞれ(イ),(ロ)で示す
ように、位相がほぼ180゜異なり、その電流ベクトル
は図6(a)に示すようになる。
【0035】また、図5(a)に示すように、複数の交
流負荷9a,9b,9cおよび負荷開閉器19a,19
b,19cが電力変換装置の負荷側に同様に接続されて
いる場合において、交流負荷端のB点で短絡が発生した
場合、電流検出器35で検出される出力電流Ic と負荷
開閉器19bに流れる電流IM2は、図5(b)にそれぞ
れ(イ),(ロ)で示すように、位相が同相となり、そ
の電流ベクトルは図6(b)に示すようになる。このベ
クトル図では、ケーブル8のインピーダンスによる位相
差φを考慮している。
【0036】以上のことを考慮して、図3に示す保護回
路102においては、例えば90゜の位相差を判定値と
した場合には、出力電流Ic と負荷開閉器に流れる電流
IMの偏差を減算器51で算出し、この偏差と出力電流
Ic とを比較器52で比較し、偏差が出力電流Ic より
も大きい場合に、電圧型電力変換器6の出力端での短絡
と判別し、電圧型電力変換器6を停止するようにしてい
る。
【0037】上記実施形態においては、電流検出器35
で検出した出力電流Ic を使用しているが、この出力電
流Ic の代わりに電圧型電力変換器6の基本制御のパル
ス幅変調(PWM)制御電圧信号を用いても、同様に保
護動作を行うことができる。
【0038】図7は、本発明の更に他の実施形態に係わ
る電力変換装置の要部の回路構成を示す図である。
【0039】図7に示す実施形態は、上述した図5
(a)に示したように、交流負荷側での短絡はそこに電
流が集中し、電圧型電力変換器6および他の交流負荷か
らも寄与電流が集中して増大する。しかも、このような
場合に複数の交流負荷が同一であるとすると、この場合
の短絡が発生した交流負荷上の交流電流IM2と他の交流
負荷上の交流電流IM1,IM3とでは振幅成分に偏差が発
生するので、図7に示す保護回路103では、各交流電
流IM1,IM2,IM3間の偏差を減算器61,62で算出
し、この偏差を所定の値αと比較器63,64で比較
し、所定の値αよりも大きい偏差がある場合、オア回路
65、アンド回路66を介して電圧型電力変換器6を停
止させて保護するようになっている。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明によれば、電力変換装置の出力端側に流れる検出電
流を第1および第2の所定の電流値と比較し、検出電流
が第1の所定の電流値を超えてから、所定の時間経過後
に検出電流が第2の所定の電流値を超えた場合、電力変
換器を停止し、検出電流が第1の所定の電流値を超えて
から、所定の時間以内に検出電流が第2の所定の電流値
を超えた場合、短絡器を動作させて、直流電力源を短絡
するので、電力変換器に流れる電流が短絡器に分流し、
電力変換器に流れる電流が低減し、電力変換器を保護す
ることができるとともに、従来のように出力側変圧器7
を必要としないため、装置の小型化、経済化を図ること
ができる。
【0041】また、請求項2記載の本発明によれば、所
定の短時間における検出電流の上昇値が所定の値以上で
ある場合、電力変換器の停止を中止し、短絡器を動作さ
せて直流電力源を短絡するので、例えば絶縁体の焼けた
アーク故障時の急峻で不測な電流上昇に対しても適確に
電力変換装置を保護することができる。
【0042】更に、請求項3記載の本発明によれば、電
力変換装置の出力端に複数の開閉器を介して複数の負荷
が接続されている場合に出力端側に流れる出力電流と負
荷側に流れる負荷電流との偏差を算出し、この偏差が出
力電流よりも大きい場合、電力変換器を停止するので、
電力変換装置の保護精度を向上することができる。
【0043】請求項4記載の本発明によれば、出力電流
検出手段としてPWM制御電圧検出手段を使用するの
で、電力変換器を保護することができるとともに、また
電流検出手段が不要となり、経済化を図ることができ
る。
【0044】また、請求項5記載の本発明によれば、複
数の負荷電流のそれぞれの偏差が所定の値以上である場
合、電力変換器を停止するので、電力変換器を保護する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる電力変換装置の要
部に回路構成、該電力変換装置に使用される保護回路の
構成、および該保護回路の動作を説明するための時間に
対する出力電流Ic の関係を示すグラフをそれぞれ示す
図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係わる電力変換装置に
使用される保護回路の他の構成を示す回路図および該保
護回路の動作を説明するための時間に対する出力電流I
c の関係を示すグラフである。
【図3】本発明の別の実施形態に係わる電力変換装置に
使用される保護回路の構成を示す図である。
【図4】複数の交流負荷および負荷開閉器が電力変換装
置の負荷側に接続されている場合において電力変換器の
出力端に短絡が発生した場合の説明図である。
【図5】複数の交流負荷および負荷開閉器が電力変換装
置の負荷側に接続されている場合において交流負荷端に
短絡が発生した場合の説明図である。
【図6】図4および図5における出力電流Ic および交
流負荷電流IM の電流ベクトルを示す図である。
【図7】本発明の更に他の実施形態に係わる電力変換装
置の要部の回路構成を示す図である。
【図8】従来の電力変換装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
5 サイリスタ短絡器 6 電圧型電力変換器 9 交流負荷 11a,11b,11c 比較器 12 タイマー回路 13a,13b アンド回路 14 オア回路 35 電流検出器 100,101,102,103 保護回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電力源からの直流電力を変換して任
    意の周波数の交流電力を出力する電力変換器および前記
    直流電力源を短絡する短絡器を有する電力変換装置にお
    いて、 当該電力変換装置の出力端側に流れる電流を検出する電
    流検出手段と、 該電流検出手段で検出した電流を第1および第2の所定
    の電流値と比較する比較手段と、 前記検出電流が前記第1の所定の電流値を超えてから、
    所定の時間経過後に前記検出電流が前記第2の所定の電
    流値を超えた場合、前記電力変換器を停止する停止手段
    と、 前記検出電流が前記第1の所定の電流値を超えてから、
    前記所定の時間以内に前記検出電流が前記第2の所定の
    電流値を超えた場合、前記直流電力源を短絡すべく前記
    短絡器を動作させる第1の短絡手段とを有することを特
    徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 所定の短時間における前記検出電流の上
    昇値を検出する上昇値検出手段と、 該上昇値検出手段で検出した電流の上昇値が所定の値以
    上である場合、前記停止手段による前記電力変換器の停
    止を中止し、前記直流電力源を短絡すべく前記短絡器を
    動作させる第2の短絡手段とを有することを特徴とする
    請求項1記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】 直流電力源からの直流電力を変換して任
    意の周波数の交流電力を出力する電力変換器および前記
    直流電力源を短絡する短絡器を有するとともに、出力端
    に複数の開閉器を介して複数の負荷が接続されている電
    力変換装置において、 前記出力端側に流れる出力電流を検出する出力電流検出
    手段と、 電力変換装置の負荷側に流れる負荷電流を検出する負荷
    電流検出手段と、 該負荷電流検出手段で検出した負荷電流と前記出力電流
    検出手段で検出した出力電流との偏差を算出する偏差算
    出手段と、 該偏差算出手段で算出した偏差が前記出力電流よりも大
    きい場合、前記電力変換器を停止する停止手段とを有す
    ることを特徴とする電力変換装置。
  4. 【請求項4】 前記出力電流検出手段の代わりに前記電
    力変換器の基本制御に用いるパルス幅変調(PWM)制
    御電圧を検出するPWM制御電圧検出手段を使用し、前
    記出力電流の代わりにパルス幅制御電圧を使用すること
    を特徴とする請求項3記載の電力変換装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の負荷が同一負荷である場合、
    該複数の負荷に流れる電流をそれぞれ検出する複数の負
    荷電流検出手段と、 該複数の負荷電流検出手段で検出した複数の負荷電流の
    それぞれの偏差を算出する偏差算出手段と、 該偏差算出手段で算出した偏差が所定の値以上である場
    合、前記電力変換器を停止する第2の停止手段とを有す
    ることを特徴とする請求項3記載の電力変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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