JPH11204214A - 電気コネクタ及びその製造方法 - Google Patents

電気コネクタ及びその製造方法

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JPH11204214A
JPH11204214A JP10020354A JP2035498A JPH11204214A JP H11204214 A JPH11204214 A JP H11204214A JP 10020354 A JP10020354 A JP 10020354A JP 2035498 A JP2035498 A JP 2035498A JP H11204214 A JPH11204214 A JP H11204214A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各コンタクトを所定ピッチに揃えて良好なピ
ッチ精度が得られると同時に、各コンタクトが絶縁ハウ
ジングから剥離するのを防止してコンタクトの保持力を
向上させた電気コネクタ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 絶縁ハウジング２の内側面３ａに沿って
複数のコンタクト１０が所定のピッチで並列状態に配設
されている電気コネクタ１であって、各コンタクト１０
が前記内側面３ａから露出する接触部１１と、該接触部
１１の下端に連設され、絶縁ハウジング２の底壁４から
外部へ延出するはんだ付けリード部１２とを有している
電気コネクタにおいて、各コンタクト１０が、接触部１
１の上端から外側へ屈曲し、先端部が絶縁ハウジング２
の外側面３ｂまで延びる屈曲係止部１３を有し、該屈曲
係止部１３が絶縁ハウジング２に埋め込まれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板対基板用コネ
クタで、特に絶縁ハウジングの内側面に沿って複数のコ
ンタクトが所定のピッチで並列状態に配設されている電
気コネクタ及びその製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】この種の電気コネクタは通常、複数のコ
ンタクトが継ぎ棧に一体的に連結され、所定のピッチで
並列状態に配列されているコンタクト群を、絶縁ハウジ
ングを射出成形する外型と中型との間に挿入配置してイ
ンサート成形したのち、前記継ぎ棧を切り離して、前記
各コンタクトが個別に前記絶縁ハウジングの内側面に沿
って所定ピッチで並列状態に配列されるようにしている
ものである。
【０００３】しかし、前記コンタクト群の各コンタクト
は非常に細く、しかも薄い金属材料で構成されているの
で、前記外型と中型との間に挿入配置したときに、各コ
ンタクト間のピッチにずれが生じたり、コンタクトに曲
がりが生じ易いという問題があった。また、金属材料か
らなるコンタクトと樹脂材料からなる絶縁ハウジングと
の接着保持力が弱いため、コンタクト、特にその上端部
分が絶縁ハウジングから剥離して倒れ易いという問題が
あった。
【０００４】特開平８−３１４８６号公報には、上記の
問題点を改良するもののひとつとして、コンタクト群の
各コンタクトの上端部分の自由端にテーパを形成し、該
テーパを絶縁ハウジングを成形する外型、中型のいずれ
かに設けられたテーパ受けに対応させることにより、前
記各コンタクトのピッチ方向のずれを補正して各コンタ
クトの装着位置を所定ピッチに揃え、良好なピッチ精度
が得られるようにした電気コネクタ及びその製造方法が
記載されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の先行技
術では、前述した第１の問題点、すなわち各コンタクト
間のピッチ方向のずれを防止することは可能であるが、
第２の問題点、すなわち各コンタクト、特にその上端部
分が絶縁ハウジングから剥離して倒れるという不都合を
解決できないものである。
【０００６】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、各コンタクトを所定のピッチに揃えて良好なピッ
チ精度が得られると同時に、各コンタクトが絶縁ハウジ
ングから剥離するのを防止してコンタクトの保持力を向
上させた電気コネクタ及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次の技術的手段を採用したものである。す
なわち、絶縁ハウジングの内側面に沿って複数のコンタ
クトが所定のピッチで並列状態に配設されている電気コ
ネクタであって、前記各コンタクトが前記内側面から露
出する接触部と、該接触部の下端に連設され、前記絶縁
ハウジングの底部から外部へ延出するはんだ付けリード
部とを有している電気コネクタにおいて、前記各コンタ
クトが、前記接触部の上端から外側へ屈曲し、先端部が
前記絶縁ハウジングの外側面まで延びる屈曲係止部を有
し、該屈曲係止部が前記絶縁ハウジングに埋め込まれて
いることを特徴とする。
【０００８】前記屈曲係止部は、フック状に形成するこ
とが望ましい。また、前記各コンタクトの接触部は、前
記絶縁ハウジングの内側面から突出して露出させると、
接触信頼性が向上し効果的である。
【０００９】本発明方法は、絶縁ハウジングを成形する
ための外型と中型とを有し、複数のコンタクトが継ぎ棧
に一体的に連結され、所定ピッチで並列状態に配列され
ているコンタクト群を前記外型と前記中型との間に挿入
配置して射出成形し、前記各コンタクトの接触部が、成
形された前記絶縁ハウジングの内側面から露出すると共
に、前記接触部の下端に連設されたはんだ付けリード部
が前記絶縁ハウジングの底部から外部に延出する電気コ
ネクタの製造方法において、前記各コンタクトに前記接
触部の上端から外側へ屈曲し、先端部が前記絶縁ハウジ
ングの外側面まで延びる屈曲係止部を設け、一方、前記
中型に前記屈曲係止部の一部分が係合して前記各コンタ
クトの挿入位置を所定ピッチに揃える係止溝を設け、射
出成形時に前記屈曲係止部が前記絶縁ハウジングに埋め
込まれることを特徴とする。
【００１０】一方、前記各コンタクトの接触部を前記絶
縁ハウジングの内側面から突出して露出させる場合に
は、前記中型に前記コンタクトの接触部が係合して前記
各コンタクトの挿入位置を所定ピッチに揃える係止溝を
設け、射出成形時に前記屈曲係止部が前記絶縁ハウジン
グに埋め込まれると共に、前記各コンタクトの接触部
が、前記絶縁ハウジングの内側面から突出して露出する
ようにする。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例を図
面に基づいて説明する。
【００１２】図１及び図２はいずれも本発明による電気
コネクタ１，１′を示しており、プリント配線板同士を
接続する、いわゆる基板対基板用コネクタである。該コ
ネクタ１，１′は、紙面に対して直角方向へ延びる細長
い箱形の絶縁ハウジング２と、該ハウジング２の相対向
する左右の側壁３，３の内側面３ａ，３ａに沿って所定
ピッチで並列状態に配列されている複数のコンタクト１
０とで構成されている。
【００１３】絶縁ハウジング２は樹脂材料により成形さ
れ、左右の側壁３，３と、底壁４と、両側壁３，３の両
端を連結する端壁５，５（図１及び図２には一方のみが
示されている）とによって上部が解放された細長い箱形
に形成され、受容空所部６に図示しないプリント配線板
を挿入し、各コンタクト１０と電気的に接続されるもの
である。
【００１４】コンタクト１０は導電性金属薄板を打ち抜
き曲げ加工して形成され、絶縁ハウジング２の左右の側
壁３，３の内側面３ａ，３ａに露出する接触部１１と、
該接触部１１の下端に連設され絶縁ハウジング２の底壁
４から外部へ延出するはんだ付けリード部１２と、接触
部１１の上端に連設され、外側へフック状に屈曲する屈
曲係止部１３とを有しており、該屈曲係止部１３が後述
するインサート成形によって絶縁ハウジング２の側壁３
に埋め込まれると共に、先端部１３ａが側壁３の外側面
３ｂまで延びている。そして、はんだ付けリード部１２
が図示しない他方のプリント配線板にはんだ付けして電
気的に接続され、一方、前述のように絶縁ハウジング２
の受容空所部６に挿入した図示しないプリント配線板が
コンタクト１０の接触部１１と電気的に接続され、前記
両プリント配線板がコンタクト１０を介して電気的に接
続されるものである。
【００１５】なお、図１に示した電気コネクタ１は、接
触部１１が側壁３の内側面３ａと面一に露出しているの
に対して、図２に示した電気コネクタ１′は、接触部１
２が側壁３の内側面３ａから突出して露出している構成
が相違しており、図２のように接触部１１が内側面３ａ
から突出していると、後述する絶縁ハウジング２のイン
サート成形時に生じるばり等による接触機能の低下を有
効に防止することができ、コンタクト１０の接触信頼性
が向上するものである。
【００１６】また、コンタクト１０は後述するインサー
ト成形するために、図３及び図４に示すように、接触部
１１とはんだ付けリード部１２を直線状に打ち抜き加工
し、接触部１１の上端部分をフック状に曲げ加工して屈
曲係止部１３が形成されると共に、はんだ付けリード部
１２の下端が継ぎ棧１４に一体的に連結され、所定ピッ
チＰで並列状態に配列されているコンタクト群１５とし
て形成しておき、インサート成形後にはんだ付けリード
部１２を外方へ折曲して形成し、しかる後、継ぎ棧１４
を切り離すものである。
【００１７】次に、上記した構成を有する電気コネクタ
１及び１′の製造方法について説明する。
【００１８】図５及び図６は、図１に示した電気コネク
タ１を製造する工程の左半分を示しており、絶縁ハウジ
ング２にコンタクト１０をインサート成形するため外型
２１と中型２２と下型２３を備え、中型２２には、外型
２１との間に挿入したコンタクト群１５の各コンタクト
１０の屈曲係止部１３の一部分が係合して各コンタクト
１０の挿入位置を揃える係止溝２４が所定ピッチＰで設
けられている。
【００１９】コンタクト群１５は、図５（ａ）及び図６
（ａ）に示すように、継ぎ棧１４を下型２３に挿入して
保持した状態で外型２１と中型２２との間に挿入され、
各コンタクト１０の屈曲係止部１３の一部分を係止溝２
４に係合して各コンタクト１０が所定ピッチＰに揃えら
れると共に、先端部１３ａを外型２１の側面に当接した
姿勢で射出成形して、絶縁ハウジング２が成形される。
この射出成形時に、各コンタクト１０の屈曲係止部１３
が絶縁ハウジング２の側壁３に埋め込まれる（図５
（ｂ）参照）。このようにして射出成形した後、脱型す
ると、図５（ｃ）及び図６（ｃ）に示すように、継ぎ棧
１４とこれに連結しているはんだ付けリード部１２が絶
縁ハウジング２の底壁４を貫通して下方へ延出した姿勢
でコンタクト群１５が絶縁ハウジング２にインサート成
形された中間製品が得られる。続いて、図５（ｄ）及び
図６（ｄ）に示すように、はんだ付けリード部１２をほ
ぼ９０度に折曲して絶縁ハウジング２の底壁４に沿って
外方へ延出するように曲げ加工した後、図５（ｅ）及び
図６（ｅ）に示すように、継ぎ棧１４を切り離して図１
に示す電気コネクタ１が完成する。
【００２０】図７及び図８は、図２に示した電気コネク
タ１′を製造する工程の左半分を示しており、上述した
電気コネクタ１の製造工程に比べて、中型２２に、係止
溝２４に代えて各コンタクト１０の接触部１１が係合し
て各コンタクト１０の挿入位置を揃える係止溝２５が所
定ピッチＰで設けられている点が異なるだけで、その他
の構成及び工程は全く同じであるので、詳細については
説明を省略する。そして、射出成形時に、各コンタクト
１０の屈曲係止部１３が絶縁ハウジング２の側壁３に埋
め込まれると共に、各コンタクト１０の接触部１１が側
壁３の内側面３ａから突出して露出するものである。
【００２１】図９は、上述した電気コネクタ１′の屈曲
係止部１３の形状を変えた本発明の実施例を示してい
る。また、図１０は、電気コネクタ１′の屈曲係止部１
３の先端に連設した延長脚部１６が絶縁ハウジング２の
側壁３の外側面に沿って下方へ延び、底壁４近傍から外
方へ折曲してはんだ付けリード部１２を形成した変形例
を示している。
【００２２】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コンタクトのインサート成形時に、各コンタクトの接触
部又は該接触部の先端に連設した屈曲係止部が、絶縁ハ
ウジングを成形する中型に設けた係止溝に係合して各コ
ンタクトが所定ピッチに揃えられ、良好なピッチ精度が
得られると同時に、前記屈曲係止部が、絶縁ハウジング
の側壁に埋め込まれるので、各コンタクトが絶縁ハウジ
ングから剥離するのを確実に防止してコンタクトの保持
力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による電気コネクタの要部縦断面図であ
る。
【図２】本発明による電気コネクタの別の実施例を示す
要部縦断面図である。
【図３】本発明に係る電気コネクタのコンタクトを形成
するコンタクト群の一部切欠き正面図である。
【図４】同上コンタクト群の側面図である。
【図５】本発明方法による電気コネクタの製造工程の要
部を断面して示した説明図である。
【図６】図５の製造工程の要部を断面して平面視した説
明図である。
【図７】本発明方法による電気コネクタの別の製造工程
の要部断面して示した説明図である。
【図８】図７の製造工程の要部を断面して平面視した平
面図を示す説明図である。
【図９】本発明による電気コネクタの変形例を示す要部
縦断面図である。
【図１０】本発明による電気コネクタの別の変形例を示
す要部縦断面図である。
【符号の説明】
１，１′ 電気コネクタ ２ 絶縁ハウジング ３ 側壁 ３ａ 内側面 ３ｂ 外側面 ４ 底壁 ５ 端壁 ６ 受容空所部 １０ コンタクト １１ 接触部 １２ はんだ付けリード部 １３ 屈曲係止部 １３ａ 先端部 １４ 継ぎ棧 １５ コンタクト群 ２１ 外型 ２２ 中型 ２３ 下型 ２４，２５ 係止溝

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 絶縁ハウジングの内側面に沿って複数の
    コンタクトが所定のピッチで並列状態に配設されている
    電気コネクタであって、前記各コンタクトが前記内側面
    から露出する接触部と、該接触部の下端に連設され、前
    記絶縁ハウジングの底部から外部へ延出するはんだ付け
    リード部とを有している電気コネクタにおいて、 前記各コンタクトが、前記接触部の上端から外側へ屈曲
    し、先端部が前記絶縁ハウジングの外側面まで延びる屈
    曲係止部を有し、該屈曲係止部が前記絶縁ハウジングに
    埋め込まれていることを特徴とする電気コネクタ。
  2. 【請求項２】 前記屈曲係止部がフック状に形成されて
    いる請求項１記載の電気コネクタ。
  3. 【請求項３】 前記屈曲係止部に連設された延長脚部
    が、前記絶縁ハウジングの外側面に沿って下方へ延び、
    前記絶縁ハウジングの底部近傍から外方へ折曲して延出
    する前記はんだ付けリード部を形成している請求項１又
    は２記載の電気コネクタ。
  4. 【請求項４】 前記各コンタクトの接触部が、前記絶縁
    ハウジングの内側面から突出して露出していることを特
    徴とする請求項１、２又は３記載の電気コネクタ。
  5. 【請求項５】 絶縁ハウジングを成形するための外型と
    中型とを有し、複数のコンタクトが継ぎ棧に一体的に連
    結され、所定ピッチで並列状態に配列されているコンタ
    クト群を前記外型と前記中型との間に挿入配置して射出
    成形し、前記各コンタクトの接触部が、成形された前記
    絶縁ハウジングの内側面から露出すると共に、前記接触
    部の下端に連設されたはんだ付けリード部が前記絶縁ハ
    ウジングの底部から外部に延出する電気コネクタの製造
    方法において、 前記各コンタクトに前記接触部の上端から外側へ屈曲
    し、先端部が前記絶縁ハウジングの外側面まで延びる屈
    曲係止部を設け、一方、前記中型に前記屈曲係止部の一
    部分が係合して前記各コンタクトの挿入位置を所定ピッ
    チに揃える係止溝を設け、射出成形時に前記屈曲係止部
    が前記絶縁ハウジングに埋め込まれることを特徴とする
    電気コネクタの製造方法。
  6. 【請求項６】 絶縁ハウジングを成形するための外型と
    中型とを有し、複数のコンタクトが継ぎ棧に一体的に連
    結され、所定ピッチで並列状態に配列されているコンタ
    クト群を前記外型と前記中型との間に挿入配置して射出
    成形し、前記各コンタクトの接触部が、成形された前記
    絶縁ハウジングの内側面から露出すると共に、前記接触
    部の下端に連設されたはんだ付けリード部が前記絶縁ハ
    ウジングの底壁から外部に延出する電気コネクタの製造
    方法において、 前記各コンタクトに前記接触部の上端から外側へ屈曲
    し、先端部が前記絶縁ハウジングの外側面まで延びる屈
    曲係止部を設け、一方、前記中型に前記コンタクトの接
    触部が係合して前記各コンタクトの挿入位置を所定ピッ
    チに揃える係止溝を設け、射出成形時に前記屈曲係止部
    が前記絶縁ハウジングに埋め込まれると共に、前記各コ
    ンタクトの接触部が、前記絶縁ハウジングの内側面から
    突出して露出することを特徴とする電気コネクタの製造
    方法。
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